JP3624610B2 - 相転移型液晶表示素子の駆動方法と相転移型液晶表示装置 - Google Patents

相転移型液晶表示素子の駆動方法と相転移型液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印加電圧に応じて異なる複数の相状態のうちの1つを選択的に持つ相転移型液晶表示素子の駆動方法と、その駆動方法が使用される相転移型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電率異方性が正のコレステリック液晶(カイラルネマティック液晶)に電圧を印加してネマティック相に相転移させることにより液晶の電気光学的特性を制御して表示動作を行う相転移型液晶表示素子がある。この相転移型液晶表示素子の液晶は、印加電圧の変化方向によって相転特性が変わるいわゆるヒシテリシス特性を持っており、この電気光学的ヒシテリシス特性を利用してメモリ表示が得られることが知られている。
【0003】
例えば特開平6−230751号公報にはフレデリクス転移を利用して電圧の異なるパルスを印加して二つの準安定状態(メモリ表示)の間を切替えることにより表示動作を行うことが開示されている。
【0004】
また、このような液晶に2色性色素を添加することにより、同様にヒシテリシス特性を利用したメモリ表示が可能なゲストホスト型液晶表示素子ができることも知られている。
【0005】
図6を参照して相転移型液晶表示素子のメモリ表示の原理を説明する。図6は、水平配向処理を施したゲストホスト型コレステリック/ネマティック相転移型液晶表示素子の典型的な電気光学的特性を単純化して示したグラフで表示形式としては反射型表示素子の場合である。同図において、横軸が液晶への印加電圧で、縦軸が表示素子の反射率(透過型液晶表示素子であれば透過率)を示している。この液晶表示素子では、電圧上昇時(矢印a)と電圧下降時(矢印b)の反射率対電圧特性が異なるというヒシテリシスを持っている。
【0006】
電圧Vは、ヒシテリシスの中央付近に位置し、一つの電圧値Vに対して二つの異なる反射率Ron,Roff を有する。すなわち、この電圧値Vでは、反射率が高い(光の透過率が高い)ネマティック相と、反射率が低い(光の透過率が低い)コレステリック相とが存在できるいわゆる双安定状態となっている。それぞれの相状態では電圧Vが印加されている限りその状態を保つことができるメモリ状態となっている。
【0007】
表示動作は、それぞれの相状態間で以下に説明するようなスイッチング(相転移)を行って実現している。例えば電圧Vでメモリされているコレステリック相(低反射率)の状態からネマティック相(高反射率)へスイッチングするには、印加電圧を電圧Vから上昇させてネマティック相に相転移する電圧以上の電圧Vを印加して一旦ネマティック相とし、その後に電圧をVまで戻してネマティク相状態をメモリする。
【0008】
これとは逆に、電圧Vでメモリされているネマティック相(高反射率)の状態からコレステリック相(低反射率)へスイッチングするには、印加電圧を電圧VからVにまで下降させてコレステリック相に相転移させた後、電圧をVまで戻してコレステリック相状態をメモリさせる。
【0009】
このようなスイッチング動作による表示は、図7に示すような液晶駆動波形を用いて単純マトリックス液晶表示素子で時分割駆動で行うことができる。図7(A)はオン表示(ネマティック相)の駆動波形であり、図7(B)はオフ表示(コレステリック相)の駆動パルス波形である。
【0010】
液晶に印加される電圧波形の内、選択期間内において、転移する相状態をネマティック相かあるいはコレステリック相かに選択している。選択期間に引き続く非選択期間では、両方の相が存在できる電圧Vが印加されている。また、この液晶表示素子はメモリ効果を有しており、ある相状態で電圧Vが印加されている限り、他の相への転移することはないために原理的に時分割数に制限はない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したような相転移型液晶のメモリ効果を利用して大容量の単純マトリックス駆動液晶表示素子を実現することができるが、図7の駆動波形でスイッチングする場合、各々の電圧間の電圧変化に対する液晶の相変化の応答速度が遅いため、ネマティック相かコレステリック相かを決める選択電圧を長時間印加してやらないと液晶が完全に相転移をしない。
【0012】
これでは、1画面分の走査線をすべて走査するためには非常に長い時間を要してしまう。特に、ネマティック相を維持している状態で電圧Vからコレステリック相へスイッチングするために電圧Vに変化した場合の液晶の応答時間(反射率あるいは透過率が変化してオン状態からオフ状態になるまでの時間)は、長いもので数秒になってしまい、例えば1画面で100ラインを有する液晶表示素子を1/100デューティで時分割駆動する場合に1画面を書換えるのに数百秒掛かってしまい実用的ではない。
【0013】
本発明は、液晶の応答速度を速くして画面へのデータの書き込み時間を大幅に短縮できる相転移型液晶表示素子とその駆動方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による、相転移型液晶表示素子の駆動方法は、印加電圧に応じて液晶がコレステリック相状態とネマティック相状態のいずれかを持ち、印加電圧の変化により前記相間でヒシテリシス特性を有して相転移する電気光学特性を有する相転移型液晶表示素子の駆動方法であって、転移する液晶の相状態を決める選択電圧の印加後に相状態を維持する電圧を前記液晶に印加する工程を有し、ネマティック相状態にある該液晶をコレステリック相状態に相転移するための選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記選択電圧のうち高電圧のものと同じかあるいはそれ以上の値の補助電圧を前記選択電圧の印加時間より短い時間、前記選択電圧とは別に、前記液晶に印加する工程を有する。
【0015】
本発明による相転移型液晶表示装置は、印加電圧に応じて液晶がコレステリック相状態とネマティック相状態のいずれかを持ち、印加電圧の変化により前記相間でヒシテリシス特性を有して相転移する電気光学特性を有する相転移型液晶表示素子を有し、転移する液晶の相状態を決める選択電圧の印加後に相状態を維持する電圧を前記液晶に印加し、相転移するための前記選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記選択電圧のうち高電圧のものと同じかあるいはそれ以上の値の補助電圧を前記選択電圧の印加時間より短い時間、前記選択電圧とは別に、前記液晶に印加する駆動手段を有する。
【0016】
【作用】
選択電圧の印加の直前に、選択電圧と同じかあるいはそれよりも高い補助電圧を印加することで、液晶の応答速度が格段に速くなる。この補助電圧の印加による応答性の向上効果は、ネマティック相からコレステリック相への相転移の場合に特に大きいが、コレステリック相からネマティック相への相転換の場合においても効果が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の実施例による相転移型液晶表示素子の駆動電圧のパルス波形を示す。図1(A)はオン表示(ネマティック相)の駆動波形であり、図1(B)はオフ表示(コレステリック相)の駆動パルス波形である。図1(A)に示すように、ネマティック相状態とする選択電圧Vが印加される直前に、選択電圧よりも高い補助電圧Vが印加されている。また、図1(B)に示すように、コレステリック相状態とする選択電圧Vが印加される直前に、同じく補助電圧Vが印加されている。
【0018】
このような補助電圧Vの印加により液晶のスイッチング速度が速くなる理由は、表1に示す印加電圧変化に対する応答速度の測定結果から理解することができる。水平配向処理を施したゲストホスト型コレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子の電気光学特性を図2に示している。表1は、この図2の特性上の幾つかの印加電圧値(A,B,C,D,E)間での応答速度を実際に測定した結果である。
【0019】
【表1】
Figure 0003624610
【0020】
ネマティック相状態をメモリしている電圧V(ポイントA)からコレステリック相を選択する電圧V(ポイントD)に変化させた場合の液晶の応答速度は960msと非常に長いのに比べ、同じネマティック相で電圧がより高いポイントCからコレステリックを選択する電圧V(ポイントD)に変化させた場合の液晶の応答速度は20msとなっていることが表1から読める。この応答速度はポイントCの電圧が高いほど速くなる。また、ポイントAからポイントCへ電圧変化した場合の応答速度は7ms程度であることが示されている。
【0021】
従って、図1の実施例の場合でいえば、選択パルスの印加の直前に、選択パルスの電圧Vよりも高い補助パルス電圧Vを印加することによって、応答速度を格段に速くできる。すなわち、従来は、ネマティック相(オン状態)からコレステリック相(オフ状態)に相転移する場合では、図7(A)のネマティック相状態をメモリしている電圧V(ポイントA)から、図7(B)のコレステリック相を選択する電圧V(ポイントD)へ直接変化させると、表1のA→D間の応答速度960msとなる。
【0022】
これに対して、本実施例では、同じくネマティック相からコレステリック相に相転移する場合、図1(A)のネマティック相状態をメモリしている電圧V(ポイントA)から、一旦図1(B)の補助電圧V(ポイントC)を印加した後、コレステリック相を選択する電圧V(ポイントD)に変化させるので、表1のA→CとC→D間の合計応答速度27msとなる。これは従来の960msに比べ遙に高速ということがわかる。
【0023】
一方、逆にコレステリック相(オフ状態)からネマティック相(オン状態)に相転移する場合は補助電圧の効果はどうであろうか。従来は、コレステリック相からネマティック相に相転移する場合、図7(A)のコレステリック相状態をメモリしている電圧V(ポイントE)から、図7(B)のネマティック相を選択する電圧V(ポイントB)を印加した後、印加電圧をV(ポイントA)にしてネマティック相状態を保持させている。
【0024】
この場合、表1から応答時間は、E→B→Aの合計で28msとなる。この応答速度値はネマティック相からコレステリック相に相転移する場合に比べてかなり早いために本質的には補助電圧は不要である。
【0025】
しかし、表1の結果から、補助電圧Vの印加によりさらに速くなるということがわかる。すなわち、図1(A)のコレステリック相状態をメモリしている電圧V(ポイントE)から、図1(B)の補助電圧V(ポイントC)を印加した後、ネマティック相を選択する電圧V(ポイントB)を印加し、さらに印加電圧をV(ポイントA)にしてネマティック相状態を保持する。この場合表1から応答時間は、E→C→Aの合計で19msとなり、補助電圧を印加しない場合に比べより高速となる。
【0026】
本実施例では、基本的にはネマティック相(オン状態)からコレステリック相(オフ状態)に相転移させる場合だけに補助電圧Vを選択電圧の直前に印加することでも相当な応答速度向上の効果が得られる。但し、コレステリック相(オフ状態)からネマティック相(オン状態)に相転移する場合にも補助電圧Vを選択電圧の直前に印加することによりさらに応答時間を速くすることができる。単純マトリックス駆動の走査波形、信号波形の構成から考えると、ネマティック相からコレステリック相への相転換とコレステリック相からネマティック相への相転換の両方のスイッチングの際に補助電圧パルスを印加する方が都合が良い。
【0027】
さらに、他の液晶材料や他の配向を用いた液晶セルではオフ状態からオン状態への相転移で効果の大きいものや両方向の相転移で効果のあるものもある。
【0028】
補助電圧パルスの電圧値Vについては高い電圧のほうがより効果があるが、選択電圧V程度の電圧値であれば、ポイントBからDへの応答速度は30ms程度の速さが得られることが発明者による実験により判明している。従って、補助電圧Vは、少なくとも選択電圧V程度の電圧値であればよいが、より応答速度を高める効果を得るためにはさらに高い電圧値が好ましい。
【0029】
次に、上記実施例のゲストホスト型コレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子の実際の作製方法についてその工程手順に従って説明する。
【0030】
▲1▼ 透明電極を表面に形成した2枚のガラス基板に液晶分子にプレティルト角を約5度与える配向膜を印刷法にて塗布した後、その基板を200℃のオーブンにて焼成した。焼成後の膜厚は500オングストロームであった。
【0031】
▲2▼ ▲1▼の工程で処理したガラス基板の配向膜上をセル完成時の対向する基板間の液晶のツイスト角が360度になるようにラビング処理した。
【0032】
▲3▼ ▲2▼の工程で得た基板の一方にシール材を塗布し、2枚の基板を直径が5μmの球形のギャップコントロール材を介して重ね合わた後、シール材を硬化させて空セルを作製した。
【0033】
▲4▼ ▲3▼の工程で得た空セルに、セル厚dと液晶の自然ピッチpの関係がd/p=0.9であり、かつ青色二色性色素(日本感光色素社製G−441)を1.25wt%加えたカイラルネマティック液晶を注入して所望の液晶表示素子を得た。
【0034】
補助電圧の作用をさらに明らかにするために、図3に示すようなドットマトリックス型の液晶表示装置の例を参照して説明する。なお、図4と図5は、図3の装置の液晶表示素子を駆動するための異なる二つの駆動波形の例を示す。
【0035】
図3において、X,X,X,X・・・・は、信号(データ)線を示し、Y,Y,Y,Y・・・・は、走査線を示し、信号線と走査線の交差点であるX−Y,X−Y,・・・・X−Y,X−Y・・・は画素を示す。さらに、1は信号電圧発生回路であり、2は走査電圧発生回路である。
【0036】
図4と図5に示す駆動波形は、(A)と(B)とが走査電圧発生回路2で発生して走査線YとYにそれぞれ出力される走査電圧波形であり、(C)と(D)が信号電圧発生回路1で発生して信号線XとXにそれぞれ出力される信号電圧波形であり、(E)と(F)は画素X−YとX−Yの液晶に印加される駆動電圧信号(信号電圧と走査電圧の合成)である。図4と図5の場合、画素X−Yがオン状態(白表示:ネマティック相)で、画素X−Y,X−Y,X−Yオフ状態(青表示:コレステリック相)となる。
【0037】
図4(E)と(F)の各画素に印加される駆動電圧波形を見ると、選択パルスV,V(=0)において、オン(X−Y)とオフ(X−Y)の選択がなされている。そして選択電圧の直前に補助電圧パルスVが印加されている。この例では、走査線波形(図4(A),(B))の電圧VSCが信号線波形(図4(C),(D))Vと等しく設定されているために、図6のVに対応する電圧は、メモリ電圧Vの2倍であり、図6のVに対応する電圧は0Vである。これらの電圧は走査線波形の電圧VSCを変化させることで任意に設定できる。
【0038】
例えば、VSC=1.5Vとした場合は、V=2.5V、V=0.5Vとなる。また、選択電圧の直前の補助電圧パルスの電圧値V及びパルス幅は、図3の液晶表示装置の場合では、次のような電圧とパルス幅の関係が与えられると、効果が得られる。補助電圧Vのパルスの幅が選択電圧Vのパルス幅の1/120であるとき、補助電圧Vの電圧値はメモリ電圧Vの12倍以上である。あるいは、補助電圧Vのパルスの幅が選択電圧Vのパルス幅の1/60であるとき、補助電圧Vの電圧値はメモリ電圧Vの5倍以上である。あるいは、補助電圧Vのパルスの幅が選択電圧Vのパルス幅の1/30であるとき、補助電圧Vの電圧値はメモリ電圧Vの2.5倍以上である。このことから、選択電圧Vのパルス幅と電圧値の積が一定の値以上であればよいと考えられる。
【0039】
図3の装置の駆動波形の別の例を図5に示す。走査線波形(図5(A),(B))の電圧VHCとVSCとが等しくいずれも信号線波形(図5(C),(D))Vの1.5倍に設定されているために、各画素に印加される駆動波形の補助電圧Vと選択電圧Vがメモリ電圧Vの2.5倍と等しく、VがVの半分になっている。図5の駆動波形の良い点は、図4の駆動波形のように走査線波形の電圧レベルとして3値の異なる電圧波形が必要ではなく、2値の電圧波形ですむという点である。但し、図5の駆動波形で図3の表示装置を駆動した場合には、図4の駆動波形で駆動した場合に比べて液晶の応答速度が遅くなるためにより長い選択電圧パルスの時間が必要であった。これは、フレーム周波数の低下つまり1画面の書換え時間の増加を招くために、特に時分割数の大きな液晶表示素子には適用しにくい方法である。ただし、1/16デューティ程度の低デューティ駆動に対しては応答速度の低下は問題にならず、駆動電圧が2値ですむために走査電圧電圧発生回路2や信号発生回路1としてコスト的に有利な2値ドライバICが使用できるメリットがある。
【0040】
なお、本発明の効果を確認するために、図7に示したような補助電圧パルスを印加しない従来方式の駆動波形で図3の表示装置を駆動した場合の結果を述べる。フレーム周波数を非常に低くした状態で何とかオン、オフ切替え表示ができたが、1画面を書換えるためにかなり長時間を要する。例えば100ラインの書換えに計算上は1〜2分程度掛かってしまうという実用性のないものであった。これに対して本願発明の実施例によれば、100ラインが500ms程度で書換えが完了できた。このことからも応答性向上の効果が大きいということがわかる。
【0041】
なお、図4及び図5では、各波形は簡略化のためにパルスの極性反転がフレーム反転で描かれているが、図1で描いたようにフレーム内反転であっても同様な効果が得られる。
【0042】
さらに、上記の実施例の説明ではゲストホスト型液晶表示素子の中心に説明したが、二色性色素を持たないタイプのコレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子においても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0043】
以上の説明における材料や数値はあくまでも例示である。本発明は説明した実施例のものに限るものではなく、以上の開示に基づいて当業者であれば様々な改良や変更が可能であることは言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
選択電圧の印加の直前に、選択電圧と同じかあるいはそれよりも高い補助電圧を印加することで、液晶の応答速度が格段に速くなる。これによって、大容量ドットマトリックス構造でも書換え速度た早いコレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の相転移型液晶表示素子の駆動波形図である。
【図2】本発明の効果を説明するためのゲストホスト型コレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子素子の電気光学特性を示すグラフである。
【図3】ドットマトリックス型液晶表示装置の模式図である。
【図4】本発明の実施例による駆動法を説明する波形図である。
【図5】本発明の実施例による別の駆動法を説明する波形図である。
【図6】一般的なゲストホスト型コレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子素子の電気光学特性を示すグラフである。
【図7】従来のゲストホスト型コレステリック−ネマティック相転移型液晶表示素子素子の駆動波形図である。
【符号の説明】
1 信号電圧発生回路
2 走査電圧発生回路

Claims (9)

  1. 印加電圧に応じて液晶がコレステリック相状態とネマティック相状態のいずれかを持ち、印加電圧の変化により前記相間でヒシテリシス特性を有して相転移する電気光学特性を有する相転移型液晶表示素子の駆動方法であって、転移する液晶の相状態を決める選択電圧の印加後に相状態を維持する電圧を前記液晶に印加する工程を有し、ネマティック相状態にある該液晶をコレステリック相状態に相転移するための選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記選択電圧のうち高電圧のものと同じかあるいはそれ以上の値の補助電圧を前記選択電圧の印加時間より短い時間、前記選択電圧とは別に、前記液晶に印加する工程を有することを特徴とする相転移型液晶表示素子の駆動方法。
  2. さらに、コレステリック相状態にある前記液晶をネマティック相状態に相転移するための選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記補助電圧を前記液晶に印加する工程を有することを特徴とする請求項1記載の相転移型液晶表示素子の駆動方法。
  3. 前記液晶は、その中に二色性色素を含むゲストホスト型液晶であることを特徴とする請求項1または2に記載の相転移型液晶表示素子の駆動方法。
  4. 印加電圧に応じて液晶がコレステリック相状態とネマティック相状態のいずれかを持ち、印加電圧の変化により前記相間でヒシテリシス特性を有して相転移する電気光学特性を有する相転移型液晶表示素子を有し、転移する液晶の相状態を決める選択電圧の印加後に相状態を維持する電圧を前記液晶に印加し、相転移するための前記選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記選択電圧のうち高電圧のものと同じかあるいはそれ以上の値の補助電圧を前記選択電圧の印加時間より短い時間、前記選択電圧とは別に、前記液晶に印加する駆動手段を有することを特徴とする相転移型液晶表示装置。
  5. 前記駆動手段は、ネマティック相状態にある該液晶をコレステリック相状態に相転移するための選択電圧を発生する直前に、前記補助電圧を前記液晶に印加することを特徴とする請求項4記載の相転移型液晶表示装置。
  6. 前記駆動手段はさらに、コレステリック相状態にある該液晶をネマティック相状態に相転移するための選択電圧を発生する直前にも前記補助電圧を前記液晶に印加することを特徴とする請求項5記載の相転移型液晶表示装置。
  7. 前記駆動手段は、コレステリック相状態にある該液晶をネマティック相状態に相転移するための選択電圧を発生する直前に、前記補助電圧を前記液晶に印加することを特徴とする請求項4記載の相転移型液晶表示装置。
  8. 印加電圧に応じて液晶がコレステリック相状態とネマティック相状態のいずれかを持ち、印加電圧の変化により前記相間でヒシテリシス特性を有して相転移する電気光学特性を有する相転移型液晶表示素子の駆動方法であって、転移する液晶の相状態を決める選択電圧の印加後に相状態を維持する電圧を前記液晶に印加する工程を有し、コレステリック相状態にある該液晶をネマティック相状態に相転移するための選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記選択電圧より高い値の補助電圧を前記選択電圧の印加時間より短い時間、前記選択電圧とは別に、前記液晶に印加する工程を有することを特徴とする相転移型液晶表示素子の駆動方法。
  9. さらに、コレステリック相状態にある前記液晶をネマティック相状態に相転移するための選択電圧を前記液晶に印加する直前に前記補助電圧を前記液晶に印加する工程を有することを特徴とする請求項8記載の相転移型液晶表示素子の駆動方法。
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