JP3624292B2 - 生体試料の活動信号計測装置および計測方法 - Google Patents

生体試料の活動信号計測装置および計測方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、細胞などの生体試料が発する活動信号を計測する装置および方法に関する。
背景技術
従来、生体試料の活動に伴い発せられる物理化学的信号は、電気的信号や、生体試料に取り込まれた指示薬により発せられる蛍光強度信号などのデジタル信号として、測定装置に取り込まれて測定される。例えば、細胞のチャンネル活性度は、単一チャンネルレベルで測定する場合、パッチクランプなどの微小電極プローブと専用の制御装置とを用いた電気生理測定装置によって得られるチャンネル通過電気量を表すデジタル信号から、チャンネルの開閉時間、タイミング、回数などを算出することにより測定される。
パッチクランプ法は、マイクロピペットの先端部分につけた細胞膜の微小部分(パッチ)を用いて、単一のチャネルタンパク質分子を介するイオンの輸送を微小電極プローブによって電気的に記録する方法である。パッチクランプ法は、細胞生物学の技術の中で、1個のタンパク質分子の機能をリアルタイムで調べることのできる数少ない方法の1つである(例えば、細胞の分子生物学、第3版、Garland Publishing、Inc.、New York、1994、日本語版、中村桂子ら監訳、181〜182頁、1995年、教育社を参照)。
蛍光色素法は、特定のイオンの濃度変化に応じて光を発する発光指示薬または蛍光色素と画像処理法とを組み合わせることにより、細胞の電気的活動を測定する方法である。例えば、CCDカメラを用いて撮影した細胞の蛍光画像に基づいて、細胞内のイオンの移動をモニタする。蛍光色素法では、細胞全体のイオンチャンネル活性は、一般に、細胞内に流入するイオンの全体量を蛍光測定法によって測定する。
ところが、パッチクランプ法は、マイクロピペットの作製およびその操作などに特殊な技術を必要とし、1つの試料の測定に多くの時間を要するため、大量の薬品候補化合物を高速でスクリーニングするのには適していない。また、蛍光色素法は、大量の薬品候補化合物を高速でスクリーニングできるが、細胞を染色する工程が必要であり、測定において、色素の影響によるバックグラウンドが高い上に、時間とともに脱色するためS/N比が悪いという欠点がある。
生体試料の電気化学的変化を観察する方法を開示する従来文献として、特許第2949845号、米国特許第5810725号、米国特許第5563067号、特開平9−827318号、国際公開第01/25769号、米国特許第5187069号、国際公開第98/54294号、国際公開第99/66329号、国際公開第99/31503号などが挙げられる。
特許第2949845号、米国特許第5810725号、米国特許第5563067号、および特開平9−827318号は、ガラス基板上にフォトリソグラフ技術を用いて微小電極を構成し、細胞の電気的変化を多点で細胞外測定できることを特徴とする一体化複合電極とそれを用いた計測システムを開示する。
国際公開第01/25769号は、絶縁基板上に貫通孔を備え、この貫通孔にイオンチャンネルを含む細胞などの生体試料を配置することによって、細胞などおよび絶縁基板表面上にギガシールドを構成し、このギガシールドにより隔てられた2つの領域に設置された基準電極および測定電極を用いて、イオンチャネルをイオンが通過するときに発生する電流を測定できる基板を開示する。
米国特許第5187069号は、電極上で細胞を培養し、インピーダンス変化を測定することにより、細胞の増殖をモニタできるデバイスを開示する。
国際公開第98/54294号は、平板電極上に細胞を接着させ、その電気的信号を測定するデバイスを開示する。
国際公開第99/66329号は、多孔性の材料上にある細胞の活動状態を、抵抗またはインピーダンス変化により観察するデバイス、およびそれを用いたアッセイ法を開示する。
国際公開第99/31503号は、貫通孔を備えた基板を用い、この貫通孔に細胞をトラップすることによりパッチクランプを形成し、電流変化を測定する方法を開示する。
その他、本出願に関する先行例として、特開平11−326166号公報、特開平5−157728号公報、および特開昭62−73152号公報を挙げることができる。
発明の開示
本発明は、生体試料が発する活動信号を容易、迅速且つ高精度に検出することができる生体試料の活動信号計測装置および計測方法の提供を目的とする。
本発明の前記目的は、生体試料の活動信号を計測する装置であって、生体試料を含む被測定液を収容する測定チャンバと、少なくとも一方面に測定電極を備える多孔性絶縁基板と、前記測定チャンバ内の被測定液を搬送して、前記測定電極側から前記多孔性絶縁基板を通過させる搬送装置とを備え、前記搬送装置を作動させて、被測定液に含まれる生体試料を前記測定電極において捕捉することにより、該測定電極を介して生体試料の活動信号を計測することができる生体試料の活動信号計測装置により達成される。
また、本発明の前記目的は、生体試料の活動信号を計測する方法であって、生体試料を含む被測定液を測定チャンバに注入するステップと、前記測定チャンバから被測定液を搬送して、少なくとも一方面に測定電極を備える多孔性絶縁基板を通過させることにより、前記測定電極において生体試料を捕捉するステップと、前記測定電極を介して生体試料の活動信号を計測するステップとを備える生体試料の活動信号計測方法により達成される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の要部概略構成図である。
第2図は、第1図に示す装置の要部拡大図である。
第3図(A)および(B)は、生体試料(細胞)の活動状況を示す模式図である。
第4図は、本発明の第2の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略平面図である。
第5図は、第4図に示す装置の細胞隔離部の(A)平面図および(B)断面図である。
第6図は、第4図に示す装置の多孔性絶縁基板の(A)平面図および(B)断面図である。
第7図は、第4図に示す装置の一部断面図である。
第8図は、第4図に示す装置の他の一部断面図である。
第9図(A)および(B)は、本発明の第3の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。
第10図は、Carbachol濃度に対する標準偏差の平均値の変動を示す図である。
第11図(A)および(B)は、本発明の第4の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。
第12図は、Carbacholを投与する前後における標準偏差のばらつきを正規分布で近似した結果を示す図である。
第13図は、従来の方法により求めたCarbacholを投与する前後における標準偏差のばらつきを正規分布で近似した結果を示す図である。
第14図は、得られた正規分布の平均値および半値幅をそれぞれ基準値と比較したときの隔たり量を示す図である。
第15図は、本発明の他の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。
第16図は、本発明の更に他の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の要部概略構成図である。この装置は、多孔性絶縁基板5の上面(生体試料を配置する側の面)に、細胞などの生体試料の物理化学的信号を検出する測定電極1を形成し、この測定電極1から導電線2が導出されるように構成されている。物理化学的信号とは、細胞などの生体試料が発する信号のうち、細胞のイオンチャンネルのような測定対象の特定部位から発生する信号、または、薬剤に応答する細胞のイオンチャンネルや受容体の活性化のような測定対象における特定の事象に起因して変化する信号などである。
多孔性絶縁基板5として、本実施形態においてはナイロンメッシュを用いるが、これに限定されず、セルロース混合エステル、親水性ポリビニリデンジフロライド、疎水性ポリビニリデンジフロライド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどを用いてもよい。具体的には、アイソポア(ポリエチレンテレフタレート製:ミリポア社製)やオムニポア(ポリテトラルフルオロエチレン製:ミリポア社製)などを好ましく用いることができる。また、多孔性絶縁基板5のサイズとして、通常、1〜1000μmの孔径および1〜10000μmの厚さを有するものが選択される。代表的な例として、5μmの孔径および10μmの厚さを挙げることができるが、100μm以上の厚さの多孔性絶縁基板も好適に用いることができる。
この計測装置は、以下のようにして製造される。まず、多孔性絶縁基板5に測定電極1および導電線2を形成する。測定電極1および導電線2の形成は、導電性材料のスパッタにより行うことが好ましい。本実施形態においては、導電性材料として金を用い、アルゴンなどの不活性ガスの存在下、低真空条件にある一対の電極間に高周波によるプラズマを発生させ、陰極上の金をイオンエネルギーではじき飛ばし、対向する陽極上にある多孔性絶縁基板上に形成する。電極および導電線の形成は、スパッタ法以外に、真空蒸着法や印刷法などにより形成することも可能である。また、導電性材料として金を使用する代わりに、白金、銅、銀、銀および塩化銀、白金および白金黒などから選択してもよい。また、金属材料以外に、導電性プラスチックからなる導電性材料を用いることもできる。
測定電極1のスパッタ時には、マスクを用いず、多孔性絶縁基板5の深部に電極材料が侵入するように形成するのが好ましい。一方、導電線2は、あらかじめ多孔性絶縁基板5をマスク(図示せず)で覆ってパターニングし、多孔性絶縁基板5の深部への導電性材料の侵入を抑制することが好ましい。
形成された測定電極1の形状は、本実施形態においては円板状であるが、測定対象に応じて任意の形状とすることができる。また、測定電極1のサイズについても特に制限はないが、本実施形態においては、後述する測定チャンバAの水平断面積と略同じ大きさの水平断面積を有する。
こうして、測定電極1および導電線2を多孔性絶縁基板5に形成した後、この多孔性絶縁基板5を細胞隔離部3と支持基板6との間に挟持する。細胞隔離部3及び支持基板6はそれぞれ開口を有しており、細胞隔離部3の開口、多孔性絶縁基板5の測定電極1および支持基板6の開口の各中心が略一致するように配置する。これにより、細胞隔離部3の開口壁および多孔性絶縁基板5によって画定される測定チャンバA(図1における細胞隔離部3に形成された開口部の空間全体に相当)が形成される。細胞隔離部3と支持基板6とは、開口周縁に介在させた接着剤からなる接着層4により固定される。この接着層4は、易剥離性および止水性を有することが好ましく、例えば、一液型RTVゴム(脱酢酸タイプ)KE42T(信越化学工業株式会社)を挙げることができる。
測定チャンバAの側壁には基準電極7が設けられており、基準電極7は、測定チャンバAに収容した被測定液23に浸漬される。基準電極7は、測定対象となる生体試料の活動信号を検出するための基準電位を与えるものであり、例えば、Ag−AgClからなる。また、被測定液23として、DMEM培養液を例示することができ、培養する細胞として、動物由来細胞を例示することができる。
測定チャンバAの上部は蓋体21によって覆われており、これによって被測定液23の蒸発を防止することができる。尚、蓋体21は、被測定液23の種類や測定条件などによっては必ずしも必要でなく、蓋体21を設けない構成にすることもできる。
次に、支持基板6の下面側に、接着層9を介して吸引ラインアタッチメント8を固定する。吸引ラインアタッチメント8は、下方から上方に向けてテーパ状に拡がる吸引部8aと、この吸引部8aに接続される吸引ライン8bとを有しており、吸引部8aが支持基板6の開口と略一致するように、位置合わせが行われる。こうして、多孔性絶縁基板5、支持基板6の開口壁および吸引部8aの内壁によって画定される吸引チャンバBが形成される。この吸引ラインアタッチメント8は、被測定液23を吸引して搬送するための搬送装置として機能し、吸引ライン8bに吸引ポンプ(図示せず)に接続される。このようにして、生体試料の活動信号計測装置を構成することができる。
次に、この装置を用いた生体試料の活動信号計測方法を説明する。まず、測定チャンバAに細胞培養液などの被測定液23を注入する。測定チャンバAに供給される被測定液23の量は、例えば、50マイクロリットルである。
吸引部8aに吸引力を作用させない状態では、多孔性絶縁基板5を介して吸引チャンバBに落下する被測定液23の量はごく僅かであり、通常は測定チャンバAにおける被測定液23の量の1/50以下である。
次に、吸引ポンプ(図示せず)を作動させて、測定チャンバAの被測定液23を吸引する。これにより、吸引チャンバBは減圧されるので、被測定液23は多孔性絶縁基板5を通過し、吸引チャンバBを介して吸引ライン8bを矢印の方向に流れる。一方、被測定液23に含まれる細胞などの生体試料25は多孔性絶縁基板5を通過することができず、図2に示すように、測定電極1に吸着される。この生体試料25が発する活動信号は、測定電極1と基準電極7との間に生じる電位差として検出することができる。例えば、生体試料25が細胞である場合、図3(A)に示すように、静止状態の細胞は、イオンチャンネルの開閉が平衡状態にあり、チャンネル毎のコンダクタンスの変化が小さいため、発生電圧変化が小さく、細胞膜近傍電位の振幅が略均一となる。これに対し、図3(B)に示すように、活動状態の細胞は、イオンチャンネルの開閉が非平衡状態にあり、チャンネル毎のコンダクタンスの変化が大きいため、発生電圧変化が大きく、細胞膜近傍電位の振幅が不均一となる。したがって、検出される電位差の時系列変化に基づいて、細胞の活動状態を把握することができる。
測定終了後は、吸引ポンプ(図示せず)を作動させながら測定チャンバAに生理食塩水などの洗浄液を供給することにより装置内部を洗浄し、必要に応じて多孔性絶縁基板5を取り替えた後、次の被測定液23を測定チャンバAに注入する。こうして、例えば薬品候補となる化合物を含む各種溶液に対して、生体試料の活動信号の測定を順次行うことができる。
このように、本実施形態の計測方法によれば、被測定液23を測定チャンバAに供給し吸引ラインアタッチメント8を介して吸引するだけで、生体試料25を測定電極1に密着させることができ、接触抵抗を増大させて、信号検出感度を上げることができる。更に、被測定液23の入れ換えや洗浄も、吸引ラインアタッチメント8により短時間で行うことができる。この結果、生体試料の活動信号を容易、迅速且つ高精度に検出することができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略平面図である。この装置は、図1に示す第1の実施形態の装置における測定電極1をマトリクス状に16個配置したものであり、本実施形態においては各測定電極1の直径を2mmとし、隣接する測定電極1の間隔を1mmとしている。測定電極1の数、配置、大きさ、形状などは、本実施形態のものに限定されないが、好ましい一例を挙げると、測定電極1の面積は1μm2〜1cm2、形状はほぼ円または矩形、隣接する測定電極1の間隔は10〜10000μmで、配置はマトリクス状である。本実施形態において、上記第1の実施形態と同様の構成部分に同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図4において、測定電極1およびこれに接続される導電線2は、多孔性絶縁基板5の表面側に配置されている。多孔性絶縁基板5の表面における複数の導電線2の間に熱またはレーザを作用させることにより、多孔性構造を破壊して絶縁性をよい高めるようにしてもよい。また、基準電極7及びこれに接続される導電線12は、各測定電極1に対応させて、細胞隔離部3の開口内壁および上面にそれぞれ設けられている。細胞隔離部3は、通常は透明な材質からなる。
図5は、細胞隔離部3の(A)平面図および(B)断面図であり、図6は、多孔性絶縁基板5の(A)平面図および(B)断面図である。図5に示すように、測定チャンバAは、複数の測定電極(図示せず)がそれぞれ配置される細胞隔離部3の各開口部に形成される。図6(B)に示すように、測定電極1は、導電性材料をマスクなしでスパッタすることにより、多孔性絶縁基板5の内部まで含浸させて形成される一方、導電線2は、多孔性絶縁基板5の上面に形成したマスク層10を介してスパッタすることにより、多孔性絶縁基板5の内部への侵入を抑制して形成される。図7および図8は、図4に示す装置の部分断面図であり、図7は、領域Cを拡大して示し、図8は、領域Dを拡大して示している。被測定液23に含まれる細胞などの生体試料25は、第1の実施形態と同様に、吸引ラインアタッチメント(図示せず)によって吸引されることにより、測定電極1に吸着される。吸引ラインアタッチメントの吸引部(図1の符号8aに相当)は、各測定電極1に対応して複数設けられており、共通の吸引ライン(図1の符号8bに相当)を介して、各測定電極1に生体試料25を同時に吸着させることができる。これにより、各種条件下における生体試料の活動信号の計測を短時間で行うことができる。各測定電極1への生体試料25の吸着は、共通の吸引ラインを設ける代わりに測定電極1毎に個別に吸引ラインを設けることにより、それぞれ異なるタイミングにすることもできる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。この装置は、上記第1の実施形態における装置を測定部(信号源)101とし、この測定部101において検出される電気信号を処理する機能を有するものであり、図9(A)に示すように、単位標準偏差計算部102、平均値計算部105、活性度評価部120およびデータ表示部110を備えている。単位標準偏差計算部102は、測定部101において検出された時系列データに基づき、所定のサンプル数を一単位として標準偏差を算出する。所定サンプル数を含む各単位は、時間的に連続してもよく、或いは一定の時間間隔をおいてもよい。平均値計算部105は、得られた複数の標準偏差の平均値を算出する。活性度評価部120は、標準偏差の平均値に基づいて、生体試料の活性度を評価する。活性度評価部120は、活性度計算部108および活性度分類部109を備えており、計測の目的に応じて、入力された情報に基づいて活性度を計算したり、予め格納された情報と比較して活性度を分類することができる。データ表示部110は、得られた活性度を画面表示する。この装置によれば、一定のサンプリング速度で取り込まれたデジタル信号(所定の時系列データ)からノイズを除去して、例えばイオンチャンネルの開閉を表す有意信号を抽出、測定および分類することができる。
図9(B)に示すように、単位標準偏差計算部102、平均値計算部105および活性度評価部108は、これらの計算を実行するためのプログラムが記録されたハードディスクを内蔵するコンピュータにより構成することができ、データ表示部110は、CRTにより構成することができる。尚、図9(B)に示すように、コンピュータは、正規分布近似部103、刺激発生部104および平均値・半値幅計算部106を更に備えており、これらについては後述する。
上記構成を有する本実施形態の装置を用いて、モノアラガイより調製した神経細胞を材料に、化学物質Carbacholの神経細胞に対する作用を測定した。Carbacholは、神経伝達物質であるアセチルコリンのアナログであることが知られる化学物質である。Carbachol(Sigma社製)を人工脳−脊髄液に溶解し、0,0.1,0.3,1,3,10,30,および100μMの濃度で神経細胞に作用させたときの細胞が発する電気信号をそれぞれ測定した。そして、各Carbachol濃度について、測定部101から得た10秒間の時系列データから100ミリ秒ごとの時系列データをサンプリングし、標準偏差を計算した。得られた標準偏差の平均値をプロットした結果を図10に示す。
標準偏差の平均値は、細胞膜近傍電位の揺らぎを表しており、この値によってイオンチャンネルのの活性度を評価することができる。図10に示すように、Carbachol濃度が大きくなるにつれて標準偏差の平均値も大きくなるが、10μMをピークに標準偏差の平均値は小さくなる。このように、本実施形態に係る計測方法および装置により、モノアラガイの神経細胞におけるイオンチャネルの活性が、Carbachol濃度に依存することを確認することができた。更に、本実験結果に基づいて、神経細胞の全チャネル活性度を類推することが可能である。
(実施の形態4)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置の概略構成を示すブロック図である。この装置は、図11(B)に示すように、上記第3の実施形態と同様の構成(図9(B)参照)を備えている。そして、図9(A)における平均値計算部105を使用しない一方、正規分布近似部103および平均値・半値幅計算部106を使用することにより、図11(A)に示すように構成される。
正規分布近似部103は、単位標準偏差計算部102で得られた複数の標準偏差を、所定幅ごとに設定された複数の階級に分類する。そして、この階級をX軸とし、各階級に分類された標準偏差の数をY軸にプロットして、得られたグラフを正規分布に近似する。正規分布に近似する方法としては、指数減少、指数増加、ガウス、ローレンツ、シグマ、多重ピーク、非線形などの各種曲線近似解析を挙げることができる。平均値・半値幅計算部106は、得られた正規分布の平均値および半値幅(ピーク高さの半分となる幅)を計算する。
上記構成を有する本実施形態の装置を用いて、モノアラガイより調製した神経細胞を材料に、化学物質Carbacholの神経細胞に対する作用を測定した。具体的には、モノアラガイの神経細胞に対し50μM濃度のCarbacholを投与する前後における測定部101の検出信号に基づいて、正規分布近似部103が標準偏差の頻度分布を作成した。
図12は、Carbacholを投与する前後10秒間の検出信号からなる時系列データに基づき、5ミリ秒毎に計算して得た標準偏差によりヒストグラムを作成して正規分布に近似した結果であり、左側のグラフが投与側の状態を示し、右側のグラフが投与後の状態を示している。図12に示すように、Carbacholの投与により、標準偏差の平均値および半値幅が大きくなっていることがわかる。平均値・半値幅計算部106による算出結果は、投与前の平均値および半値幅が0.478および0.109であるのに対し、投与後の平均値および半値幅が0.703および0.175であった。この結果は、Carbacholを投与することによって、モノアラガイ神経細胞のイオンチャンネルが活性化され、その活性化されたチャンネルの開閉による活動電位の変動を表していると考えられる。
上記実験と同様の条件で、従来の細胞内記録法により投与前後を比較した結果を図13に示す。本実施形態に係る計測方法は、細胞外記録法によるものであるが、図12と図13とを比較すると、細胞内記録法の場合と同様の結果が得られていることがわかる。このように、本発明の計測方法によれば、従来の細胞内記録法を用いることなく、イオンチャンネルの開閉に伴う細胞活動、およびその変化を容易に測定することができる。したがって、例えば、生体試料と測定用デバイスとの間に高抵抗のシールド(ギガシールド)を形成しなくても生体試料の電気的変化を計測することができ、生体試料を傷つけるおそれがない。
また、本発明により、細胞への薬物投与の前後またはその投与量に対するイオンチャンネル活性度の絶対値やチャンネル活性度の増減を比較することができ、例えば以下に示すように、薬物の作用効果の定性的または定量的な分類を行うことができる。
(実施の形態5)
平滑筋細胞のCaイオンチャンネルの活性は、ノルエピネフィリン10μM刺激時において、ニフェジピンにより濃度依存的に阻害されることが、細胞内記録法などによって確認されている。本実施形態においては、上記第4の実施形態に係る生体試料の活動信号計測装置を用いて薬剤を評価する方法を説明する。
図14は、測定部101の検出信号から標準偏差の正規分布グラフを作成し、この正規分布の平均値および半値幅をそれぞれ基準値と比較したときの隔たり量を、相対的移動値および相対的広がりとして表した結果である。ニフェジピンにの相対的移動値および相対的広がりを、種々の濃度(0.1μM〜100μM)をパラメータとして予めデータベースに格納しておき、2種類のCaチャンネル阻害薬AおよびBについて作用効果の分類を行った。
図14に示すように、化合物A(△)は、各濃度に対する相対的移動値および相対的広がりの挙動がニフェジピン(○)とほぼ同様であり、ニフェジピンと同様のCaイオンチャンネル阻害剤であると推定される。これに対し、化合物B(□)は、濃度が変化しても相対的移動値および相対的広がりがほとんど変化せず、ニフェジピン(○)とは挙動が大きく異なっているので、平滑筋細胞には存在しないタイプのCaイオンチャンネル阻害剤である可能性が高いと考えられる。このようにして、種々の薬物についての作用効果を推定することができる。
更に、図14に示す相対的移動値および相対的広がりに基づいて、基準値からの隔たり量が所定値の範囲内(例えば、図に破線で示す±5%の円内)に存在するか否かを判断することにより、薬品スクリーニングを効率よく行うことができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は上記実施形態に限定されない。例えば、上記第4および第5の実施形態においては、検出信号に基づき得られた正規分布の平均値および半値幅をそれぞれ基準値と比較したときの隔たり量を用いて評価を行っているが、得られた正規分布の標準偏差(または分散)に基づくパラメータを適宜用いて、活性度を評価してもよい。
また、図11(A)に示す第4および第5の実施形態の構成においてサンプル振り分け部111を更に備えることにより、図15に示す構成にしてもよい。サンプル振り分け部111は、細胞膜上に複数種類存在する各イオンチャンネルごとの特徴を解析する時に、非常に有効な手段である。
また、図11(A)に示す第4および第5の実施形態の構成においては、測定部(信号源)101を1つのみ用いているが、第2の実施形態に示すように複数の測定電極101を備える場合には、図16に示すように構成することができる。この計測装置において、信号加算部107は、選択した1または複数の測定部(信号源)101において発生した活動信号を加算する。各信号源101に対しては、刺激発生部104から刺激信号を付与することにより各生体試料を同時に刺激することができ、これによって加算する複数の活動信号のタイミングを一致させることができる。
また、上記各実施形態においては、吸引ラインアタッチメントを設けて被測定液を吸引することにより、被測定液が多孔性絶縁基板を通過するように構成しているが、被測定液の搬送手段として吸引ラインアタッチメントの代わりに加圧装置を設けて測定チャンバを加圧することにより、被測定液が多孔性絶縁基板を通過するように構成することもできる。
また、上記第3の実施形態において、平均値計算部は、単位標準偏差計算部により算出された複数の標準偏差に基づいて平均値を算出するようにしているが、更に、この複数の標準偏差を時系列に沿って一定数ごとにグループ分けを行い、各グループ毎に平均値を算出するようにしてもよい。各グループの平均値が時系列に沿って増加する場合、この平均値が所定値以上となった時刻、および/または、平均値の増加率が所定値以下となった時刻を特定して、データ表示部に表示させるようにしてもよい。これにより、化学物質が細胞活動に影響を与えるまでのタイムラグの目安を得ることができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明によれば、生体試料が発する活動信号を容易、迅速且つ高精度に検出することができる生体試料の活動信号計測装置および計測方法を提供することができる。
本発明は、例えば、高速薬品スクリーニングや、細胞診断(例えば、がん細胞と正常細胞との識別)などに適用可能であり、手術などの際にオンサイトで実施することができる。

Claims (24)

  1. 生体試料を含む被測定液を測定チャンバに注入するステップと、
    前記測定チャンバから被測定液を搬送して、少なくとも一方面に測定電極を備える多孔性絶縁基板を通過させることにより、前記測定電極に生体試料を捕捉させるステップと、
    前記測定電極を介して生体試料の活動信号を計測するステップとを備える生体試料の活動信号計測方法。
  2. 前記測定電極に生体試料を捕捉させるステップは、被測定液を吸引して前記多孔性絶縁基板を通過させるステップを備える請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  3. 前記測定電極に生体試料を捕捉させるステップは、前記測定チャンバに収容された被測定液を全て搬送して排出するステップを含み、
    前記活動信号を計測するステップの後、新たな生体試料を含む被測定液を測定チャンバに注入するステップを更に備え、
    前記測定チャンバから被測定液を再び搬送することにより、生体試料の活動信号の計測を繰り返す請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  4. 前記測定電極に生体試料を捕捉させるステップは、前記測定チャンバに収容された被測定液を全て吸引して前記多孔性絶縁基板を通過させるステップを備える請求の範囲第3項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  5. 前記活動信号を計測するステップの後、新たな生体試料を含む被測定液を測定チャンバに注入するステップの前に、前記多孔性絶縁基板を取り替えるステップを更に備える請求の範囲第3項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  6. 前記多孔性絶縁基板は、孔径が1〜1000μm で、厚さが1〜10000μm の樹脂フィルムからなる請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  7. 前記多孔性絶縁基板は、一方面にマスク層を介して形成され且つ前記測定電極に電気的に接続された導電線を更に備え、
    前記測定電極は、前記導電線よりも前記多孔性絶縁基板の深部まで侵入して形成されている請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  8. 前記測定電極及び導電線は、前記多孔性絶縁基板の表面に導電性材料をスパッタリングすることにより形成されている請求の範囲第7項に記載の生体資料」の活動信号計測方法。
  9. 前記被測定液を測定チャンバに注入するステップは、同一または異なる被測定液を複数の測定チャンバにそれぞれ注入するステップを備え、
    前記測定電極に生体試料を捕捉させるステップは、前記各測定チャンバと連通する共通の吸引ラインを介して前記各測定チャンバに収容された被測定液を吸引し、前記各測定チャンバに対応してそれぞれ設けられた複数の測定電極を少なくとも一方面に備える多孔性絶縁基板を通過させることにより、同一または異なる生体試料を前記各測定電極に同時に捕捉させるステップを備える請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  10. 前記測定電極を介して出力される活動信号の時系列データに基づき、所定のサンプル数毎に標準偏差を算出するステップと、
    得られた複数の標準偏差の平均値を算出するステップと、
    得られた標準偏差の平均値に基づいて、生体試料の活性度を評価するステップと、
    活性度の評価結果を表示するステップとを備える請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  11. 前記測定電極を介して出力される活動信号の時系列データに基づき、所定のサンプル数毎に標準偏差を算出するステップと、
    得られた複数の標準偏差を所定幅ごとに設定された複数の階級に分類し、この分類結果を正規分布に近似するステップと、
    得られた正規分布に基づいて生体試料の活性度を評価するステップと、
    活性度の評価結果を表示するステップとを備える請求の範囲第1項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  12. 前記活性度を評価するステップは、得られた正規分布の平均値および半値幅を算出するステップと、得られた正規分布の平均値および半値幅に基づいて活性度を評価するステップとを含む請求の範囲第11項に記載の生体試料の活動信号計測方法。
  13. 生体試料を含む被測定液を収容する測定チャンバと、
    少なくとも一方面に測定電極を備える多孔性絶縁基板と、
    前記測定チャンバ内の被測定液を搬送して、前記測定電極側から前記多孔性絶縁基板を通過させる搬送装置とを備え、
    前記搬送装置を作動させて、被測定液に含まれる生体試料を前記測定電極において捕捉することにより、該測定電極を介して生体試料の活動信号を計測することができる生体試料の活動信号計測装置。
  14. 前記測定チャンバ内に設けられた基準電極を更に備える請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  15. 前記搬送装置は、被測定液を吸引して前記多孔性絶縁基板を通過させる吸引装置を備える請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  16. 前記多孔性絶縁基板は、前記測定チャンバと前記吸引装置との間に着脱自在に設けられる請求の範囲第15項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  17. 前記多孔性絶縁基板は、孔径が1〜1000μm で、厚さが1〜10000μm の樹脂フィルムからなる請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  18. 前記測定電極に電気的に接続された導電線を更に備え、
    前記導電線は、前記多孔性絶縁基板の一方面にマスク層を介して形成されており、
    前記測定電極は、前記導電線よりも前記多孔性絶縁基板の深部まで侵入して形成されている請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  19. 前記測定電極及び導電線は、前記多孔性絶縁基板の表面に導電性材料をスパッタリングすることにより形成される請求の範囲第18項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  20. 前記測定チャンバおよび前記測定電極を複数備え、
    前記搬送装置は、前記各測定チャンバと連通する共通の吸引ラインを有しており、
    前記搬送装置の作動により、前記各測定チャンバに収容された被測定液に含まれる生体試料を、対応する前記測定電極において同時に捕捉することができる請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  21. 前記測定チャンバ内にそれぞれ設けられた複数の基準電極を更に備える請求の範囲第20項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  22. 前記測定電極を介して出力される活動信号の時系列データに基づき、所定のサンプル数毎に標準偏差を算出する単位標準偏差計算手段と、
    得られた複数の標準偏差の平均値を算出する平均値計算手段と、
    得られた標準偏差の平均値に基づいて、生体試料の活性度を評価する活性度評価手段と、
    活性度の評価結果を表示する表示手段とを更に備える請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  23. 前記測定電極を介して出力される活動信号の時系列データに基づき、所定のサンプル数毎に標準偏差を算出する単位標準偏差計算手段と、
    得られた複数の標準偏差を所定幅ごとに設定された複数の階級に分類し、この分類結果を正規分布に近似する正規分布近似手段と、
    得られた正規分布に基づいて生体試料の活性度を評価する活性度評価手段と、
    活性度の評価結果を表示する表示手段とを更に備える請求の範囲第13項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
  24. 得られた正規分布の平均値および半値幅を算出する平均値・半値幅計算手段を更に備え、
    前記活性度評価手段は、得られた正規分布の平均値および半値幅に基づいて活性度を評価する請求の範囲第23項に記載の生体試料の活動信号計測装置。
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