JP3624018B2 - 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷システム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法および印刷システム Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法および印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、文書などのデータを生成するホストコンピュータには、そのデータをCRTなどの表示手段に表示するときに用いられるフォントが内蔵されている。ホストコンピュータが生成したデータを印刷するとき、プリンタドライバによって前記フォントのビットマップデータを生成し、そのビットマップを含む印刷データをプリンタに送信する方法が用いられている。
【0003】
また、この方法に代えて、プリンタドライバによってフォントを文字コードに置き換えてプリンタに送信し、プリンタ側では、文字コードを内蔵しているフォントに変換し、そのフォントをビットマップ化するための展開処理を行い、そのビットマップデータに基づき印字処理を行う方法もある。
【0004】
一般に、フォントは、ホストコンピュータ、プリンタのいずれにも、ビットマップまたはスケーラブルの形態でメモリなどに格納されている。
【0005】
フォントがビットマップフォントであるとき、メモリから対応するビットマップフォントが読み出され、そのビットマップフォントが印刷データとされる。ビットマップフォントがメモリに圧縮して格納されているときには、伸長処理を施しながら読み出される。
【0006】
これに対し、スケーラブルフォントは、メモリから読み出された後に、展開処理によってビットマップにされ、そのビットマップデータが印刷データとされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フォントがホストコンピュータ、プリンタの両者に内蔵されているとき、ホストコンピュータの内蔵フォントとプリンタの内蔵フォントとは完全に一致しないことがある。
【0008】
例えば、フォントのデザインまたは解像度においてホストコンピュータの内蔵フォントとプリンタの内蔵フォントとが互いに異なると、表示手段に表示されたデータの表示結果と印刷結果とが異なり、所望の印刷結果を得られないことになる。また、ホストコンピュータの表示手段に表示されたデータをプリンタ印刷するとき、そのデータの印刷時のフォントが指定されるが、指定されたフォントがプリンタの内蔵フォントに一致しないとき、表示手段に表示されたデータの表示結果と異なる印刷結果が得られたり、白紙状態の用紙が出力されることがある。このように、両者のフォントの不一致に起因する印刷不良が発生することがある。
【0009】
これに対し、ホストコンピュータの内蔵フォントとプリンタの内蔵フォントとは完全に一致するとき、フォントに対する展開処理はプリンタドライバまたはプリンタのいずれでも可能であるが、その展開処理の速度はホストコンピュータ、プリンタドライバのそれぞれの性能に依存する。しかし、展開処理の速度はホストコンピュータ、プリンタドライバのそれぞれの性能に依存するから、ホストコンピュータからの印刷開始指示からプリンタにおける印刷処理終了までの時間を短縮化することは困難である。
【0012】
本発明の目的は、印刷開始指示から印刷処理終了までの時間を容易に短縮化することができる印刷制御装置、印刷制御方法および印刷システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理手段と、プリンタより処理が高速か否かを判断する判断手段と、前記判断手段によりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断手段によりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信する手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明は、上記目的を達成するため、プリンタにフォントが存在するか調べる手段と、プリンタにフォントが存在する場合、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化し、プリンタにフォントが存在しない場合、フォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理手段と、プリンタより処理が高速か否かを判断する判断手段と、前記判断手段によりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断手段によりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信する手段とを有することを特徴とする。
【0015】
本発明は、上記目的を達成するため、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理ステップと、プリンタより処理が高速か否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信するステップとを有することを特徴とする。
【0016】
本発明は、上記目的を達成するため、プリンタにフォントが存在するか調べるステップと、プリンタにフォントが存在する場合、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化し、プリンタにフォントが存在しない場合、フォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理ステップと、プリンタより処理が高速か否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信するステップとを有することを特徴とする。
【0017】
本発明は、上記目的を達成するため、コンピュータとプリンタとを有する印刷システムであって、前記コンピュータは、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共にコンピュータ内部で前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する第1ビットマップ化手段を有し、前記プリンタは、コンピュータから受信した文字コードに基づきビットマップ化する第2ビットマップ化手段と、コンピュータより処理が高速でない場合、前記第1ビットマップ化手段でビットマップ化されたコンピュータから受信したデータの印刷を行い、コンピュータより処理が高速である場合、前記第2ビットマップ化手段によりビットマップ化されたデータの印刷を行なう手段とを有することを特徴とする。
【0085】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について図を参照しながら説明する。
【0086】
(第1実施例)
図1は本発明の印刷制御装置の第1実施例を搭載するホストコンピュータと印刷装置の第1実施例との構成を示すブロック図、図2は図1のホストコンピュータのプリンタドライバによるフォントの展開処理の説明図、図3は図1のプリンタよるフォントの展開処理の説明図である。
【0087】
ホストコンピュータ100は、図1に示すように、OS(オペレーティングシステム)104に基づき演算、処理を実行するCPU101を備え、CPU101はシステムバス105に接続されている各デバイスを総括的に制御する。
【0088】
CPU101は、RAM102およびメモリ112に格納されているアプリケーションプログラムを起動し、アプリケーションプログラムでキーボード110からの入力されたデータを処理することによって文書ファイルなどのデータファイルを作成する。文書ファイル作成時には、フォントメモリ103に格納されているフォントが用いられている。
【0089】
アプリケーションプログラムには、作成したデータファイルを後述するプリンタ300が処理可能な印刷データに変換するためのプリンタドライバが含まれ、このプリンタドライバは印刷制御装置を構築する。このプリンタドライバの詳細について後述する
RAM102は、上述のアプリケーションプログラムを格納するとともに、CPU101の演算、論理判断における各種データを一時的に記憶するワークメモリとして用いられる。
【0090】
CPU101には、キーボード110から指示が与えられる。キーボード110は、文字、数字、記号などの入力に用いられる文字キー群と、カーソルの移動、書式設定処理、起動の実行を指示するための複数の機能キーが設けられている機能キーとを有する。
【0091】
キーボード110からの入力記号に対するキーコード変換処理(内部コードへの変換)は、キーボードコントローラ106によって実行される。
【0092】
キーボード110から入力されたキーコードに対応する文字、数式などは、ディスプレイ111の画面上の所定位置に表示される。
【0093】
ディスプレイ111は、ディスプレイコントローラ107で駆動され、ディスプレイコントローラ107は、カーソルの位置に表示したい文字列の画面上への位置決め制御と、フォントメモリ103のフォントを参照しながら入力文字コードをドットパターンに変換することによって文字、記号などの表示をするための表示制御とを行う。
【0094】
ディスプレイ111の画面上にアプリケーションプログラムによって作成された文書、編集ファイル、演算処理結果などは、メモリ112に記憶され、メモリ112には、上述したように、アプリケーションプログラムも格納されている。メモリ112は、ハードディスク装置(HD)、フロッピーディスク装置(FD)などから構成されている。メモリ112への書込、読出は、ディスクコントローラ108で制御される。
【0095】
また、作成された文書、編集ファイル、演算処理結果などは、プリンタコントローラ109を介して送信される。プリンタコントローラ109は外部ケーブル200を介してプリンタ300に接続され、プリンタ300との通信制御処理を実行する。この通信制御には、双方向セントロ、シリアル、LANなどの方式が用いられている。
【0096】
プリンタドライバは、印刷指定時にRAM102上で起動され、印刷指定時にRAM102に格納されていないときには、メモリ112からRAM102に書き込まれる。
【0097】
プリンタドライバは、印刷指定されたファイルのフォントを読み出し、読み出された所定のフォントをビットマップデータにする処理と、印刷指定されたファイルのフォントと同一のフォントがプリンタ300に内蔵されているか否かを判定する処理と、判定処理の結果に応じてプリンタ300に対する制御処理を設定し、その設定した制御処理を実行する実行処理を行う。この判定結果に応じて設定されている制御処理としては、図4および図5に基づき後述する。
【0098】
次に、プリンタドライバによるフォントをビットマップ化するための展開処理について図2を参照しながら説明する。
【0099】
フォントメモリ103には、図2に示すように、互いに文字デザインが異なる複数のフォントがビットマップまたはアウトラインの形態で格納されている。
【0100】
フォントがビットマップの形態でフォントメモリ103に格納されているとき、フォトメモリ103からはフォントとしてビットマップデータが読み出され、そのビットマップデータは処理されずに用いられる。なお、ビットマップフォントがメモリに圧縮して格納されているときには、伸長処理を施しながら読み出される。
【0101】
これに対し、フォントがアウトラインの形態でフォントメモリ103に格納されているとき、フォトメモリ103からはフォントとしてアウトラインデータとそのヒント情報が読み出され、一旦RAM102に格納される。RAM102に格納されたアウトラインデータはプリンタドライバによりRAM102上で展開され、ビットマップ化される。そのビットマップデータは印刷データとしてプリンタ300に送信される。
【0102】
次に、ホストコンピュータ100に接続されているプリンタ300について図1および図3を参照しながら説明する。
【0103】
プリンタ300は、図1に示すように、ホストコンピュータ100に外部ケーブル200を介して接続されている入出力部306と、プログラムROM304に記憶されている制御プログラムに基づきシステムバス305に接続されている各デバイスを総括的に制御し、エンジンインターフェース307を介してエンジン308に画像信号を供給するCPU301とを備える。
【0104】
プログラムROM304には、上述の制御プログラムともにCPU301が行う制御手順などが記憶され、フォントメモリ303には前記画像信号の生成時に使用するフォントが記憶されている。
【0105】
CPU301によってプログラムROM404に記憶されている制御プログラムまたは制御手順が実行されるとき、RAM302がCPU301の演算、論理判断における各種データを記憶するワークメモリとして用いられるとともに、フォント展開領域、環境データ格納領域、NVRAMなどとして用いられる。
【0106】
CPU301への指示は、操作部309からシステムバス305を介して与えられる。
【0107】
プログラムROM304には、ホストコンピュータ100からの印刷データに基づき印刷指定されたフィルのフォントと同一のフォントが内蔵されているか否かを判定するフォント判定処理と、フォント判定処理の判定結果に応じて印刷データに対する印刷制御処理を設定し、その設定した印刷制御処理を実行する実行処理とを行うプログラムが含まれている。このプログラムにより、フォント判定処理の判定結果に応じて設定される印刷データに対する印刷制御処理は、図6および図7に基づき後述する。
【0108】
次に、プリンタ300におけるフォントをビットマップ化するための展開処理について図3を参照しながら説明する。
【0109】
フォントメモリ303には、図3に示すように、互いに文字デザインが異なる複数のフォントがビットマップまたはアウトラインの形態で格納されている。
【0110】
フォントがビットマップの形態でフォントメモリ303に格納されているとき、フォトメモリ303からはフォントとしてビットマップデータが読み出され、そのビットマップデータは処理されずに用いられる。なお、ビットマップフォントがメモリに圧縮して格納されているときには、伸長処理を施しながら読み出される。
【0111】
これに対し、フォントがアウトラインの形態でフォントメモリ303に格納されているとき、フォトメモリ303からはフォントとしてアウトラインデータとそのヒント情報が読み出され、一旦RAM302に格納される。RAM302に格納されたアウトラインデータはプリンタドライバによりRAM302上で展開され、ビットマップ化される。そのビットマップデータは画像信号としてエンジンインターフェース307を介してエンジン308に送られる。
【0112】
なお、同一のフォントとは、そのフォント名、フォントサイズが同じであり、そのデザインおよび解像度が合致するものをいう。また、スケーラブルのフォントに対する同一性は、そのフォントを展開することによって得られたビットマップデータで同じであるいう条件を満足する必要がある。
【0113】
次に、ホストコンピュータ100のプリンタドライバによる制御手順について図4を参照しながら説明する。図4は図1のホストコンピュータのプリンタドライバによる制御手順を示すフローチャートである。
【0114】
印刷指示に伴いホストコンピュータ100でプリンタドライバが起動されると、図4に示すように、まず、プリンタ300に印刷開始データが送信される(ステップS401)。この印刷開始データの送信に合わせて、印刷指定されたファイルのフォントリストが送信される。
【0115】
次いで、印刷開始データを受信したプリンタ300は処理(1)を実行する(ステップS402)。この処理の詳細については図6に基づき後述する。
【0116】
プリンタ300による処理(1)の実行後、この処理によって生成されたプリンタ300のフォントに関する情報が受信され(ステップS403)、このフォント情報に基づき印刷指定されたファイルのフォントと同一のフォントがプリンタ300に内蔵されているか否かの判定が行われる(ステップS404)。
【0117】
印刷指定されたファイルのフォントと同一のフォントがプリンタ300に内蔵されていると、プリンタ300に文字コードが送信される(ステップS405)。
【0118】
次いで、印刷指定され亜ファイルのフォントがフォントメモリ103から読み出され、その読み出されたフォントをビットマップ化するための展開処理が行われる(ステップS406)。この処理の詳細については、図5に基づき後述する。
【0119】
展開処理終了後、その展開処理終了情報がプリンタ300に送信される(ステップS407)。
【0120】
展開処理終了情報を受信したプリンタ300は、処理(2)を実行する(ステップS408)。この処理の詳細については図7に基づき後述する。
【0121】
プリンタ300による処理(2)の実行後、その処理によって生成されたプリンタ300の状況情報が受信され(ステップS409)、そのプリンタ300の状況情報に基づきプリンタドライバによる展開処理がプリンタ300による展開処理より高速であるか否かの判定が行われる(ステップS410)。
【0122】
プリンタドライバによる展開処理がプリンタ300による展開処理より高速であると、プリンタ300にビットマップデータを含む印刷データがプリンタ300に送信され(ステップS413)、プリンタドライバによる処理は終了する。
【0123】
これに対し、プリンタドライバによる展開処理がプリンタ300による展開処理より低速であると、プリンタドライバによる処理は終了する。
【0124】
印刷指定されたファイルのフォントと同一のフォントがプリンタ300に内蔵されていないと、ビットマップデータのみをプリンタ300に転送するか否かの判定が行われる(ステップS411)。この判定を、ユーザの確認に基づき行われるように設定することも、予め設定された情報に基づき行われるように設定することも可能である。
【0125】
ビットマップデータのみの転送を実行すると判定されると、フォントは展開処理によってビットマップ化され(ステップS412)、そのビットマップデータが印刷データとしてプリンタ300に送信される(ステップS413)。印刷データの送信後、処理は終了する。
【0126】
ビットマップデータのみの転送を実行しないと判定されると、フォントの不一致が発生していることを示すメッセージがディスプレイ111に表示され、その旨がメッセージによってユーザに知らされる(ステップS414)。そのメッセージの表示後、処理は終了する。
【0127】
次に、上述のステップS406におけるプリンタドライバによる展開処理手順について図5を参照しながら説明する。図5は図4のステップS406におけるプリンタドライバによる展開処理手順を示すフローチャートである。
【0128】
図5を参照するに、まず、印刷指定されたファイルのデータがメモリ112から読み出される(ステップS501)。
【0129】
次いで、印刷指定されたファイルのフォントがスケーラブルか否かの判定が行われる(ステップS502)。ファイルのフォントがスケーラブルであると、フォントメモリ103から対応するスケラーブルのフォントが読み出され(ステップS503)、その読み出されたフォントはRAM102上で展開処理されることによってビットマップデータ化される(ステップS504)。ビットマップ化が終了した後、処理は終了する。
【0130】
これに対し、ファイルのフォントがスケーラブルでないと、フォントメモリ103から対応するビットマップのフォントが読み出され(ステップS505)、処理は終了する。
【0131】
次に、上述のステップS402におけるプリンタ300による処理(1)について図6を参照しながら説明する。図6は図4のステップS402におけるプリンタによる処理(1)を示すフローチャートである。
【0132】
図6を参照するに、まず、ホストコンピュータ100から送信された印刷開始データが受信される(ステップS601)。この印刷開始データの受信に合わせて、ホストコンピュータ100からのフォントリストが受信される。
【0133】
次いで、そのフォントリストに記載されているフォントがフォントメモリ303に格納されているか否かの判定が行われる(ステップS602)。フォントリストに記載されているフォントがフォントメモリ303に格納されていると、フォントリストに記載されているフォントを内蔵していることを示すフォント情報がホストコンピュータ100に送信される(ステップS603)。
【0134】
このフォント情報に応答してホストコンピュータ100から送信された文字コードが受信される(ステップS604)。次いで、対応するフォントの読出が行われ、そのフォントに対する展開処理が開始される(ステップS605)。
【0135】
これに対し、フォントリストに記載されているフォントがフォントメモリ303に格納されていないと、対応するフォントを内蔵していないことを示すエラー情報がフォント情報としてホストコンピュータ100に送信される(ステップS606)。
【0136】
次に、上述のステップS408におけるプリンタ300による処理(2)について図7を参照しながら説明する。図7は図4のステップS408におけるプリンタによる処理(2)を示すフローチャートである。
【0137】
図7を参照するに、まず、ホストコンピュータ100から送信された状況情報が受信され(ステップS701)、その状況情報に基づきプリンタ300による展開処理がプリンタドライバによる展開処理より高速であるか否かの判定が行われる(ステップS702)。
【0138】
プリンタ300による展開処理がプリンタドライバによる展開処理より低速であると、ホストコンピュータ100にビットマップデータの送信要求が出され(ステップS703)、この送信要求に応答してホストコンピュータ100から送信されたビットマップデータが受信される(ステップS704)。
【0139】
ビットマップデータの受信後、そのビットマップに基づき印刷が行われる(ステップS705)。
【0140】
これに対し、プリンタ300による展開処理がプリンタドライバによる展開処理より高速であると、ホストコンピュータ100へ印刷終了情報が送信され、プリンタドライバによる処理が終了される(ステップS706)。
【0141】
次いで、フォントに対する展開処理が継続して行われ、ビットマップデータが生成され(ステップS707)、そのビットマップデータに基づき印刷が行われる(ステップS705)。
【0142】
以上により、ホストコンピュータ100、それに構築されているプリンタドライバおよびプリンタ300からなる印刷システムでは、生成されたデータをディスプレイ111に表示した結果と、生成されたデータを印刷した結果とを一致させることができるとともに、印刷開始指示から印刷処理終了までの時間を容易に短縮化することができる。また、ホストコンピュータ100側のフォントとプリンタ300側のフォントが一致しないときに、文字コードなどがそのまま印刷される、白紙状態で用紙が出力されるなどの印刷異常の発生を未然に防止することができる。
【0143】
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0144】
本実施例は、第1実施例と同じ構成を有する印刷システムを構成し、本実施例では、フォントの展開処理をその処理速度に応じてプリンタドライバまたはプリンタ300のいずれか一方に実行させるように制御する第1実施例と異なり、データのフォントをビットマップ化する展開処理をプリンタドライバとプリンタ300とに分散して行うための分散処理比率を設定し、その分散処理比率に応じて展開処理をプリンタドライバとプリンタ300とに分散して行うように制御する。
【0145】
例えば、1ページ分の上半分のデータのフォントに対する展開処理をプリンタ300で行い、その下は分のフォントに対する展開処理をプリンタドライバで行うように、展開処理の分散が行われる。また、分散処理比率は50%、50%と等分に設定することも可能であるが、これに限定されることなく、任意の比率を設定することが可能である。例えば、20%対80%、60%対40%などの比率設定をすることができる。
【0146】
また、ページ単位で分散処理比率を設定することもできる。例えば、奇数ページに対する展開処理をプリンタ300で行い、偶数ページに対する展開処理をプリンタ300で行うように、設定することもできる。
【0147】
なお、分散処理比率は、ホストコンピュータ100とプリンタ300とが双方向に通信可能であれば、任意に変更可能であるが、ホストコンピュータ100とプリンタ300とが片方向に通信可能であれば、ホストコンピュータ100側から分散処理比率を予め設定する方法を用いることができる。
【0148】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、印刷開始指示から印刷処理終了までの時間を容易に短縮化することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷制御装置の第1実施例を搭載するホストコンピュータと印刷装置の第1実施例との構成を示すブロック図である。
【図2】図1のホストコンピュータのプリンタドライバによるフォントの展開処理の説明図である。
【図3】図1のプリンタよるフォントの展開処理の説明図である。
【図4】図1のホストコンピュータのプリンタドライバによる制御手順を示すフローチャートである。
【図5】図4のステップS406におけるプリンタドライバによる展開処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図4のステップS402におけるプリンタによる処理(1)を示すフローチャートである。
【図7】図4のステップS408におけるプリンタによる処理(2)を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100 ホストコンピュータ
101,301 CPU
102,302 RAM
103,303 フォントメモリ
104 OS
111 ディスプレイ
200 外部ケーブル
304 入力部
308 エンジン

Claims (9)

  1. 文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理手段と、
    プリンタより処理が高速か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断手段によりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信する手段と
    を有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. プリンタにフォントが存在するか調べる手段と、
    プリンタにフォントが存在する場合、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化し、プリンタにフォントが存在しない場合、フォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理手段と、
    プリンタより処理が高速か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断手段によりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理手段によりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信する手段と
    を有することを特徴とする印刷制御装置。
  3. プリンタ状況を受信する手段をさらに有し、
    前記判断手段は、受信した情報を基にプリンタより処理が高速か否かを判断することを特徴とする請求項1または2記載の印刷制御装置。
  4. プリンタに展開処理終了を送信する手段をさらに有することを特徴とする請求項3記載の印刷制御装置。
  5. 文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理ステップと、
    プリンタより処理が高速か否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップによりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信するステップと
    を有することを特徴とする印刷制御方法。
  6. プリンタにフォントが存在するか調べるステップと、
    プリンタにフォントが存在する場合、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共に前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化し、プリンタにフォントが存在しない場合、フォントを展開処理することによりビットマップデータ化する展開処理ステップと、
    プリンタより処理が高速か否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップによりプリンタより処理が高速でないと判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップ化された印刷データをプリンタに送信せず、前記判断ステップによりプリンタより処理が高速であると判断された場合、前記展開処理ステップによりビットマップデータ化された印刷データをプリンタに送信するステップと
    を有することを特徴とする印刷制御方法。
  7. プリンタ状況を受信するステップをさらに有し、
    前記判断ステップは、受信した情報を基にプリンタより処理が高速か否かを判断することを特徴とする請求項5または6記載の印刷制御方法。
  8. プリンタに展開処理終了を送信するステップをさらに有することを特徴とする請求項7記載の印刷制御方法。
  9. コンピュータとプリンタとを有する印刷システムであって、
    前記コンピュータは、文字コードに対応するフォントの展開処理をプリンタに行わせるためにプリンタに印刷指定されているファイルの文字コードを送信すると共にコンピュータ内部で前記印刷指定されているファイルのフォントを展開処理することによりビットマップデータ化する第1ビットマップ化手段を有し、
    前記プリンタは、コンピュータから受信した文字コードに基づきビットマップ化する第2ビットマップ化手段と、コンピュータより処理が高速でない場合、前記第1ビットマップ化手段でビットマップ化されたコンピュータから受信したデータの印刷を行い、コンピュータより処理が高速である場合、前記第2ビットマップ化手段によりビットマップ化されたデータの印刷を行なう手段とを有することを特徴とする印刷システム。
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