JP3624005B2 - 機械加工装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、工具ホルダーと、この工具ホルダーが装着される主軸とを備えて、主軸から工具に動力を伝達することによりワークの機械加工を行う機械加工装置に関するもので、特に、工具ホルダーや主軸等の装置構成部材がワークに接触することにより損傷を受けるのを防止する機械加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
NC工作機械等の機械加工装置によって、大きな段差のあるワークや、鋳物のように形状が不揃いのワークを加工する場合に、工具ホルダーが工具よりも大径であることから、工具ホルダーがワークと接触すると、工具が損傷し、ひいては機械主軸の損傷、ワークの変形に至るおそれもあった。このため、本発明の出願人は、以前に、工具ホルダーの工具以外の部材が工具7と接触すると、主軸を制御して、工具ホルダー等の損傷を未然に防止できるようにした機械加工装置を提案している(特開平6−170682号公報)。この機械加工装置は、工具と工具ホルダーとの間に例えばスリーブ形の電気的絶縁材を介装して両者を電気的に絶縁し、加工中に工具ホルダー等がワークに接触したとき、主軸、工具ホルダー、工具、ワーク等からなる電気回路が導通するようにし、この導通状態を導出検出手段により検出し、その出力信号を受ける主軸制御手段により主軸を制御して、例えば主軸を停止させるようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の機械加工装置では、工具と工具ホルダーとを絶縁するようにしているため、両者間に絶縁スリーブを介装する場合、工具ホルダーの筒状ホルダー本体部(ホルダー胴部)に把持される工具基端部の径によってそれぞれ専用の絶縁スリーブが必要となる。つまり、工具基端部の径が異なるごとに、その径の工具基端部に適嵌合し得る内径を有する絶縁スリーブを用意する必要がある。しかして、上記絶縁スリーブには、相当な強度が要求されることから、セラミック材等が使用されるが、高精度に加工する必要があるため加工コストが非常に高くつくという難点がある。また工具ホルダーは、工具保持穴の径が規格によって例えば42mm、32mm、25mm、20mm等と段階的に決められているが、例えば32mmの保持径を有する工具ホルダーでは、上記のような絶縁スリーブを使用するため、25mmの保持能力となり、工具ホルダーの保持能力が一段落ちるという難点もある。
【0004】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、上記従来の機械加工装置のように工具と工具ホルダーとの間に絶縁スリーブ等の電気的絶縁材を介在させる必要がなく、工具ホルダーの工具保持穴で工具基端部を直接保持できると共に、標準品のストレートコレットもそのまま使用できるようにした機械加工装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は、工具7を保持する工具ホルダー4と、この工具ホルダー4が装着される主軸1とを備え、工具ホルダー4が、主軸1の軸穴5に嵌合される側のシャンク部6と、このシャンク部6からその先方側に延び、工具7の基端部が挿入される側の筒状ホルダー本体部8と、このホルダー本体部8に外嵌される締付用回転筒9とからなり、主軸1から工具7に動力を伝達することによりワークWの機械加工を行う機械加工装置において、工具ホルダー4のシャンク部6とホルダー本体部8とが互いに電気的に絶縁され、締付用回転筒9の外周側に、回転筒本体部18と電気的に絶縁され且つシャンク部6と接触可能な導電性カバー部14が回転筒本体部18と一体的に設けられ、当該装置の構成部材の表面部がワークWに接触することにより導通する電気回路と、この電気回路の導通状態を検出する導通検出手段と、この導通検出手段からの検出信号を受けて主軸を制御する主軸制御手段とが設けられてなることを特徴とする。
【0006】
請求項2は、請求項1に記載の機械加工装置において、工具ホルダー4のシャンク部6とホルダー本体部8とが互いに分割形成されて、両者間に電気的絶縁材を介装した状態でボルト15により接合されてなることを特徴とする。
【0007】
請求項3は、請求項1に記載の機械加工装置において、工具ホルダー4のシャンク部6とホルダー本体部8とは、互いに分割形成されて、両者間に電気的絶縁材を介装した状態で接着材により接合されてなることを特徴とする。
【0008】
請求項4は、請求項1ないし3のいずれかに記載の機械加工装置において、導電性カバー部14は、電気的絶縁材を介装した状態でこの絶縁材と共に回転筒本体部18に対しねじ結合されてなることを特徴とする。
【0009】
請求項5は、請求項1ないし3のいずれかに記載の機械加工装置において、導電性カバー部14は、電気的絶縁材を介装した状態で回転筒本体部18に接着剤により接合されてなることを特徴とする。
【0010】
請求項6は、請求項1ないし5に記載の機械加工装置において、工具ホルダー4のシャンク部6側には、締付用回転筒9の締付時にこの回転筒9に接触する導電性の接触部片20が設けられてなることを特徴とする。
【0011】
【作用】
請求項1によれば、機械加工装置構成部材の表面部、例えば導電性カバー部14がワークWに接触すると、主軸1、工具ホルダー4のシャンク部6、締付用回転筒9の導電性カバー部14、ワークW、及び主軸頭2を有するとともにワークWを支持する加工機本体からなる電気回路が導通し、この導通状態を導通検出手段が検出し、且つ所定の検出信号を出力し、主軸制御手段は、この検出信号を受けて主軸を制御し、例えば停止させる。従って、工具ホルダー4等の損傷を未然に防止できる。また、工具7と工具ホルダー4との間に絶縁スリーブ等の電気的絶縁材を介在させる必要がないから、工具ホルダー4のホルダー本体部8で工具7を直接保持でき、保持能力を低下することがなく、工具基端部7aの径が変更されたときは、標準品のストレートコレットをそのまま使用できる。
【0012】
請求項2によると、ボルト15を取り外せば、シャンク部6とホルダー本体部8とは互いに分離し、従ってホルダー本体部8を所要径のものと取り替えることができる。
【0013】
請求項3によれば、シャンク部6とホルダー本体部8とは電気的絶縁材を介装した状態で接着材により接合されるから、シャンク部6とホルダー本体部8との接合構造が簡単となり、その接合が容易となる。
【0014】
請求項4によれば、導電性カバー部14を回転筒本体部18から取り外すことができ、導電性カバー部14が損傷した場合に取り替えることができる。
【0015】
請求項5によれば、導電性カバー部14が回転筒本体部18に対して電気的絶縁材を介装した状態で接着剤により接合されるから、回転筒本体部18への導電性カバー部14の取付けが容易となる。
【0016】
請求項6によれば、締付用回転筒9を締付方向に回転させることにより、この回転筒9はシャンク部6に対して導通可能な状態となる。
【0017】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本発明に係る機械加工装置が、大きな段差のあるワークWを加工している状態を示す説明図、図2は、その拡大詳細断面図であり、これらの図において、1は主軸で、機械加工装置本体(図示省略)の主軸頭2に軸受3を介して回転自在に支持されている。4は、主軸1に装着される工具ホルダーで、この工具ホルダー4は、テーパ状の基端部6aが主軸1のテーパ状軸穴5に嵌合されるシャンク部6と、このシャンク部6から先方側へ延出された筒状のホルダー本体部8と、このホルダー本体部8に外嵌される締付用回転筒9とからなり、ホルダー本体部8には工具7の基端部7aが挿入される軸穴10が形成されている。尚、このシャンク部6は、先端部外周に形成されたマニピュレータ把持用のフランジ部11を含むものとする。
【0018】
ホルダー本体部8の外周面8aは先細テーパ状に形成され、このホルダー本体部8に外嵌される締付用回転筒9の内周面9aは、ホルダー本体部8のテーパ状外周面8aと対応するテーパ状に形成されている。締付用回転筒9とホルダー本体部8との間には複数のニードルローラー12が介装され、これらのニードルローラー12はリテーナ13によって保持されている。しかして、ホルダー本体部8の軸穴10にエンドミル等の工具7の基端部7aを挿入した後、締付用回転筒9を回転させることにより、ニードルローラー12が自転しつつホルダー本体部8の外周面8aに対して螺旋状に公転し、ホルダー本体部8に工具把持力を与えるようになっている。尚、図示は省略するが、主軸1の先端面所要部にキーが突設してあって、このキーが、シャンク部6のフランジ部11の一部外周に設けられたキー溝に係合することにより、主軸1の回転動力がこれらキー及びキー溝を介して工具ホルダー4に伝達されることになる。
【0019】
工具ホルダー4のシャンク部6とホルダー本体部8とは電気的に絶縁されていると共に、締付用回転筒9の外周側に、当該締付用回転筒9と電気的に絶縁され且つシャンク部6と接触可能な導電性カバー部14が締付用回転筒9と一体的に設けられており、従って通常の加工状態では、主軸頭1a、主軸1、工具ホルダー4のシャンク部6、ホルダー本体部8、工具7、ワークW、及び主軸頭2を有するとともにワークWを支持する加工機本体(図示せず)からなる電気的な閉回路は形成されない。しかして、例えば締付用回転筒9の導電性カバー部14がワークWに接触すると、主軸頭2、主軸1、工具ホルダー4のシャンク部6、導電性カバー部14、ワークW、及び加工機本体からなる電気的な閉回路が形成されることになる。
【0020】
上記工具ホルダー4のシャンク部6とホルダー本体部8との絶縁構造、及び導電性カバー部14の取付構造について図2を参照して説明すると、シャンク部6とホルダー本体部8とは、互いに分割形成されて、複数のボルト15により一体的に接合されている。そして、シャンク部6とホルダー本体部8とを絶縁するために、図2に示す実施例では、両者間に合成樹脂材やセラミック等の電気的絶縁材からなる板状材16が介装されると共に、上記ボルト15とホルダー本体部8との間に同様な電気的絶縁材からなるブッシュ17が介装されている。尚、この実施例に限定する必要はなく、2分割したシャンク部6とホルダー本体部8の分割端面間に電気的絶縁材を介在させると共に、強力な接着力を有する接着剤によってその電気的絶縁材とシャンク部6とホルダー本体部8とを互いに一体的に接合させてもよく、この場合には両者の接合が簡単となる。シャンク部6とホルダー本体部8とをボルト15により接合した場合は、ボルト15を取り外すことにより、シャンク部6とホルダー本体部8とを互いに分離でき、従ってホルダー本体部8を所要径のものと取り替えることができる。
【0021】
上記締付用回転筒9は、回転筒本体18と前記導電性カバー部14とからなるもので、両者を絶縁するために、図2に示す実施例では、回転筒本体18の外周面と、筒状に形成された導電性カバー部14の内周面との間に合成樹脂材やセラミック等の電気的絶縁材からなる筒状材19が介装されると共に、強力な接着力を有する接着剤によって上記筒状材19と回転筒本体18と導電性カバー部14とが一体的に結合されている。尚、これら筒状材19、回転筒本体18及び導電性カバー部14を一体的に結合するには、これら三者を互いにねじ結合するようにしてもよい。この場合には、図2に示すように筒状材19、回転筒本体18及び導電性カバー部14はそれぞれの基端側が平行で先方側が先細テーパ状となっていることから、回転筒本体18の平行部外周面に雄ねじを形成し、この雄ねじに螺合する雌ねじを筒状材19の平行部内周面に形成し、またこの筒状材19の平行部外周面に雄ねじを形成し、この雄ねじに螺合する雌ねじを導電性カバー部14の平行部内周面に形成するとよい。このようにねじ結合することによって、導電性カバー部14が損傷したような場合にこのカバー部14を取り替えることができる。尚、この導電性カバー部14は、ワークWに接触したときワークWやこのカバー部14自体を破損しないように比較的軟質の金属で形成することが望ましい。
【0022】
また、締付用回転筒9を締付けてホルダー本体部8内に工具7の基端部7aを把持した状態において、導電性カバー部14がシャンク部6に接触してこの導電性カバー部14とシャンク部6とが電気的に導通することが必要であるため、この実施例では、図2に示すようにシャンク部6の先端部に導電性の筒状接触部片20がビス21によって取付けられている。この接触部片20をシャンク部6と一体に形成してもよいし、また導電性カバー部14側にシャンク部6と接触可能な接触片を一体または一体的に設けてもよい。しかし、図示のような接触部片20にすれば、接触部片の製作及び取付けが簡単容易となる。
【0023】
図1〜図4において22は、機械加工装置を構成する部材の表面部、例えば導電性カバー部14がワークWに接触したことを検出するセンサーであり、このセンサー22は全体として環状に形成され、主軸頭2の先端部外周に装着されている。このセンサー22からの信号は制御部23に入力され、この制御部23により主軸1を制御するようになっている。
【0024】
図3に示すように、センサー22は、フェライト等の磁性材料からなる円環状のコア24,25にそれぞれコイル26,27が一様に巻かれてなる励起コイル28及び検知コイル29を互いに接近して有している。更に具体的には、図4にその断面を示すように、励起コイル28及び検知コイル29は、アルミニウム等の金属材料からなる円環状で端面コ字形のケーシング30内に収納され、合成樹脂31が注封されて固定された上、合成樹脂製のカバー32で被覆されている。また励起コイル28及び検知コイル29は、絶縁のためケーシング30とは接触しないようになっている。ケーシング30の外周部には取付用のフランジ30aが設けられ、ボルト33によって主軸頭2に取付けられている。
【0025】
制御部23は、図3に示すように、励起コイル28に高周波電流を流すための電源部34と、検知コイル29の出力信号から検知信号を得るための検出部35とからなり、これが一個の筐体内に収納されて機械加工装置本体(図示省略)の制御盤内に取付けられ結線されるようになっている。電源部34は、数KHzから数百KHzの発振回路及び電力増幅回路等からなり、周波数及び出力電力の調整が可能となっている。
【0026】
図5において、検出部35は、検知コイル29の出力信号S1を適当なレベルに増幅する増幅器36と、増幅器36の出力信号S2が比較的低いレベルにおいて検知信号を出力する低レベル検出部37と、出力信号S2が比較的高いレベルにおいて検知信号を出力する高レベル検出部38とを有している。低レベル検出部37は、例えば調整器39aによって増幅度の調整が可能な増幅器39、検波器40、波形整形器41、積分器42及び出力部43からなり、増幅器36の出力信号S2を適当なレベルに増幅して検波し、一定レベル以上の信号に対してはいでいの波形のパルスに変換し、そのパルスが一定個数(ここでは3個)以上連続した場合に検知信号S7を出力する。
【0027】
つまり、電源部34によって励起コイル28のコイル26には高周波電流が流れ、コア29に高周波磁界が発生する。ここで、工具7とワークWとが接触しても、工具ホルダー4のシャンク部6と、工具7を把持するホルダー本体部8とが絶縁され、またシャンク部6と接触している締付用回転筒9の導電性カバー部14と回転筒本体18とが絶縁されているため、電気的閉回路は形成されず、主軸1や主軸頭2を電流は流れない。しかし、図1及び図2に示すように、加工中に機械加工装置構成部材の表面部、例えば導電性カバー部14がワークWに接触すると、この高周波磁界によって加工機本体、主軸頭2、主軸1、工具ホルダー4のシャンク部6、締付用回転筒9の導電性カバー部14、及びワークWをループ状に流れる高周波電流Hが生ずる。この高周波電流Hによって検知コイル29のコア25に高周波磁界が発生し、これがコイル27に高周波電流を誘起して検知コイル29の出力信号S1となる。この出力信号S1が、上述した低レベル検出部37で処理されて検知信号S7が出力される。積分器42は単発性の雑音による誤動作を防止するためのものであるが、これによって応答に遅れ時間が生じるが、電源部34の周波数が高いためこの遅れ時間は僅かですみ、実用上は何ら差し支えない。
【0028】
主軸1が高速回転している場合には、軸受3部分が油膜によって直流的に絶縁状態となっているが、高周波に対してはその部分の静電容器によっけ有限値のリアクタンスとして働き、高周波電流Hが生じるので、これを検知コイル29によって信号S1として検知し、増幅器36,39により大きく増幅することによって検知信号S7が得られるのである。
【0029】
次に、高レベル検出部38は、その入力信号S2が低レベル検出部37におけるときよりも高いレベルであるときに検知信号S8を出力するようになっており、増幅器44の増幅度が比較的低く設定されているほかは、検波器45、波形整形器46、積分器47、及び出力部48は、低レベル検出部37のそれらと同一の機能を有するものである。従って、高レベル検出部38は、主軸1が停止している場合に機械加工装置構成部材の表面部がワークWに接触したときに検知信号S8を出力し、その他の場合、例えば主軸1が回転して絶縁状態となるときや、主軸1が停止していて締付用回転筒9の導電性カバー部14等がワークWに金属粉や切削油等を介してのみ接触し接触抵抗が高いときには、検知レベルが高いために検知信号S8を出力しない。
【0030】
これに対して、低レベル検出部37は、上述のように検知レベルが低いため、主軸1が停止している場合には導電性カバー部14等が金属粉や切削油等を介してワークWと接触しても検知信号S7を出す可能性があるが、これらの信号S7,S8を用いて所要の処理を行う側(加工機)において、これらの信号S7,S8と主軸1の停止または回転状態信号との論理積を得ることによって、主軸1が停止または回転のいずれかの状態であっても正しい信号を得ることができるのである。その一例を図6に示す。同図において、信号S9は主軸1の停止または回転の両状態を通じて導電性カバー部14等がワークWと接触したときに出力される検知信号であり、この検知信号が主軸1のコントローラに出力され、例えば主軸1を一時停止する。
【0031】
上述の実施例では、工具7以外の部材がワークWと接触していないときには加工機や主軸1に高周波電流Hは流れないため消費電力の増大を招かないとともに、導電性カバー部14等がワークWと接触した場合には主軸1が高速回転しているときでも高周波電流Hが流れ、これを検知コイル29によって無接触で検知し、検出部35によって検知信号を良好なSN比で安定して得ることができる。励起コイル28と検知コイル29とをケーシング30内に収納して一体化したので、取付けや交換が容易である。
【0032】
尚、以上の実施例では、主軸1の先端部、工具ホルダー4のシャンク部6、導電性カバー部14等がワークWと接触した際に主軸1を直ちに停止もしくは回転しないようにしたが、警報(警告ランプの点灯、警告音の出力)を発した上で主軸1を停止するようにしてもよい。また主軸1を停止することなく主軸1の回転速度を低速あるいは回転トルクを低くするように制御してもよく、更には主軸1の停止がマニュアルで実行できるようなものにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る機械加工装置によれば、機械加工装置構成部材の表面部がワークに接触してそれらの部材が損傷を受けるのを防止し、ひいてはワークに対する損傷を防止することができる。そして、工具と工具ホルダーとの間に絶縁スリーブ等の電気的絶縁材を介在させる必要がないから、工具ホルダーのホルダー本体部で工具を直接保持することができ、工具基端部の径が変更されたときは、標準品のストレートコレットをそのまま使用でき、工具ホルダーによる保持能力を落とすこともない。
【0034】
請求項2によれば、ボルトを取り外すことにより、シャンク部とホルダー本体部とを互いに分離できるから、ホルダー本体部を所要径のものと取り替えることも可能となる。
【0035】
請求項3によれば、シャンク部とホルダー本体部とが、電気的絶縁材を介装した状態で接着材により接合されるから、シャンク部とホルダー本体部との接合構造が簡単となり、その接合が容易となる。
【0036】
請求項4によれば、導電性カバー部が損傷した場合にはこれを取り替えることができる。
【0037】
請求項5によれば、導電性カバー部が回転筒本体部に対して電気的絶縁材を介装した状態で接着剤により接合されるから、回転筒本体部への導電性カバー部の取付けが容易となる。
【0038】
請求項6によれば、接触部片の製作及び取付けが簡単容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る機械加工装置を示す側面図である。
【図2】同上の機械加工装置の要部を示す拡大詳細断面図である。
【図3】検知装置の一部ブロック図を含む斜視図である。
【図4】センサーの断面図である。
【図5】検出部の一例を示すブロック図である。
【図6】検知信号S7,S8の処理の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 主軸
2 主軸頭
4 工具ホルダー
5 主軸の軸穴
6 シャンク部
7 工具
8 ホルダー本体部
9 締付用回転筒
14 導電性カバー部
16 電気的絶縁材からなる板状材
18 回転筒本体部
19 電気的絶縁材からなる筒状材
20 接触部片
W ワーク

Claims (6)

  1. 工具を保持する工具ホルダーと、この工具ホルダーが装着される主軸とを備え、工具ホルダーが、主軸の軸穴に嵌合される側のシャンク部と、このシャンク部からその先方側に延び、工具の基端部が挿入される側の筒状ホルダー本体部と、このホルダー本体部に外嵌される締付用回転筒とからなり、主軸から工具に動力を伝達することによりワークの機械加工を行う機械加工装置において、工具ホルダーのシャンク部とホルダー本体部とが互いに電気的に絶縁され、締付用回転筒の外周側に、回転筒本体部と電気的に絶縁され且つシャンク部と接触可能な導電性カバー部が一体的に設けられ、当該装置の構成部材の表面部がワークに接触することにより導通する電気回路と、この電気回路の導通状態を検出する導通検出手段と、この導通検出手段からの検出信号を受けて主軸を制御する主軸制御手段とが設けられてなることを特徴とする機械加工装置。
  2. 工具ホルダーのシャンク部とホルダー本体部とは、互いに分割形成されて、両者間に電気的絶縁材を介装した状態でボルトにより接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の機械加工装置。
  3. 工具ホルダーのシャンク部とホルダー本体部とは、互いに分割形成されて、両者間に電気的絶縁材を介装した状態で接着材により接合されてなることを特徴とする請求項1に記載の機械加工装置。
  4. 導電性カバー部は、電気的絶縁材を介装した状態でこの絶縁材と共に回転筒本体部に対しねじ結合されてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の機械加工装置。
  5. 導電性カバー部は、電気的絶縁材を介装した状態で回転筒本体部に接着剤により接合されてなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の機械加工装置。
  6. 工具ホルダーのシャンク部側には、締付用回転筒の締付時にこの回転筒に接触する導電性の接触部片が設けられてなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の機械加工装置。
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