JP3623282B2 - 放電加工装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は放電加工装置に関し、特にワイヤカット放電加工機で、加工に使用されたワイヤ回収時の異常を検出する機能をもつ放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイヤカット放電加工機では常にワイヤを送りながら加工を行っている。そして、加工に使用されたワイヤはワイヤ回収箱に回収される。しかし、ワイヤのくせ等によりフィ−ドロ−ラで送られたワイヤがワイヤ回収箱内に回収されず外部に飛び出したり、またはワイヤ回収箱内に一杯になって溢れだす場合などがある。ワイヤには加工電圧が印加されているためにワイヤ回収箱からはみ出したワイヤは感電の危険性があり、また、漏電により加工電圧及び加工電流が減少し、放電加工の作業にも悪影響を与える。
【0003】
そこで、従来はこのような回収時の異常を検出する装置として電流遮断器が使用されている。これはまず加工電源から延出されているケ−ブルに電流遮断器を取り付ける。そしてワイヤが正常に回収されなかった場合はワイヤに流れる電流がワイヤを通して電流遮断器にも流れるようにし、これが電流遮断器の許容範囲を越えている場合、電流遮断器が加工電源を遮断するといった構成の異常検出装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一般にワイヤに流れる電流は加工条件やワイヤ径により異なるため、電流遮断器の遮断容量を容易に決めにくい。例えば、細いワイヤ等の場合は、抵抗が大きいため漏電電流値が小さく、逆に太いワイヤでは抵抗が小さく、漏電電流値が大きく容易に遮断容量が決めにくいといった場合がある。
【0005】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ワイヤ回収時の異常検出を容易に、効率よく行うことができる放電加工装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、加工電源からワイヤに電圧を供給して放電加工を行うと共に、使用済のワイヤを収めるワイヤ回収箱と、正常に回収されなかった使用済ワイヤを検出するワイヤ検出用板と、前記ワイヤが前記ワイヤ検出用板に接触したことを検出して異常信号を出力する異常検出回路と、前記異常信号によって前記加工電源を遮断する遮断器を備えた放電加工装置において、前記ワイヤ検出用板は、前記ワイヤ回収箱の入口表面部分に配置され、前記異常検出回路は、ワイヤ検出用板の電圧を検出し、予め定めた基準値を超えた場合に異常信号を出力するようにしたことを特徴とする放電加工装置が提供される。
【0007】
【作用】
ワイヤ回収箱は、加工に使用されたワイヤを回収する。ワイヤ検出用板は、正常に回収できなかったワイヤと接触点を持つように、ワイヤ回収箱に設置される。異常検出回路は、ワイヤ検出用板にワイヤが接触して発生した電圧値と、基準設定電圧値とを比較することにより異常検出を行う。遮断器は、異常検出回路からの異常検出信号を得て加工電源を遮断する。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本願発明の概念図である。本発明の放電加工装置が有する、ワイヤ回収時の異常検出機能は、ワイヤ回収箱1、ワイヤ検出用板2、異常検出回路3、遮断器4から構成される。
【0009】
加工電源5はワ−ク7に通じており、また給電子8に接合されてワイヤ6にも通じている。そして加工電源5はパルス状の電圧を発生させて、ワイヤ6とワ−ク7間に印加して放電加工を行う。加工に使用された使用済みワイヤ9は、フィ−ドロ−ラ10に送られてワイヤ回収箱1に回収される。この場合正常に回収されなかった使用済みワイヤ9が、ワイヤ回収箱1の入口表面部分に設置されているワイヤ検出用板2に接触したりすると、ワイヤ検出用板2に電圧Viが生じ、その後異常検出回路3内で電圧Viは分圧され、ツェナ−電圧に変換される。そして基準設定電圧値である閾値Vfと比較器(CMP)31において比較される。もし閾値Vfを越えた場合には異常検出信号がCMP31から出力され,ドライバ(DV)32がこれを受け、DV32は加工電源5の入力側に設けてある遮断器4を動作させる。そして遮断器4内のスイッチ(SW)がOFFとなり、加工電源5から給電子8への電圧が遮断される。
【0010】
次に異常検出回路3の詳細な回路構成について説明する。図2は異常検出回路3の回路構成の一例を示す回路図である。異常検出回路3は、分圧器33、ダイオ−ドD1、ロ−パスフィルタ34、ツェナ−ダイオ−ドTD、比較器(CMP)31、ドライバ(DV)32から構成される。
【0011】
まず抵抗R1、R2から成る分圧器33で、上述した電圧Viを分圧電圧V1に変換する。次にダイオードD1を介して負極性の電圧V2に変換する。その後、抵抗R3とコンデンサC1からなるロ−パスフィルタ34で平滑電圧V3に変換する。最後にツェナ−ダイオ−ドTDで電圧V4に変換する。そして、この電圧V4と閾値VfとをCMP31で比較する。電圧V4が閾値Vfのレベルを越えた場合には、CMP31は異常検出信号をDV32に出力する。異常検出信号を受けたDV32は加工電源5の入力側に設けてある遮断器4を動作させる。そして遮断器4内のスイッチ(SW)がOFFとなり、加工電源5から給電子8への電圧が遮断される。
【0012】
次に異常検出回路3の各部の信号波形状態について説明する。図3は異常検出回路3の各部の信号波形状態を示す図である。パルス状の電圧Viは異常検出回路3で検出される。検出された電圧Viは、抵抗R1、R2により電圧V1に分圧される。次にダイオードD1でC〜GND間の負極性の電圧V2に変換される。そして、電圧V2はロ−パスフィルタ34により平滑化される。このロ−パスフィルタ34は抵抗R3とコンデンサC1との、時定数で決められるフィルタ特性を持つ。次に平滑化されたd〜GND間の電圧V3をツェナーダイオードTDを介してe〜GND間の電圧V4にする。このツェナーダイオードTDはCMP31に入力される電圧V4をクランプし、CMP31に過大な電圧がかからないようにする。そして閾値Vfと電圧V4がCMP31で比較され、電圧V4が閾値Vfを越えた場合は異常とみなす。その後は上述したようにCMP31の異常検出信号をDV32が受けて、DV32は加工電源5の入力側に設けてある遮断器4を動作させる。そして遮断器4内のスイッチ(SW)がOFFとなり、加工電源5から給電子8への電圧が遮断される。しかし、使用済みワイヤ9がワイヤ検出用板2に接触しない場合は、つまり正常にワイヤが回収されている場合は、電圧ViはGNDレベルであるために電圧V4もGNDレベルであり、閾値Vfを越えることはない。よってCMP31の出力信号は正常検出信号であるので、DV32は遮断器4を動作させず、遮断器4内のスイッチ(SW)はONのままである。
【0013】
以上説明したように本発明では、使用済みワイヤがワイヤ検出用板に接触し、それで発生した電圧を異常検出回路が検出し、遮断器で加工電源を遮断するといった構成をとることにより、電流遮断器等の装置を使用しなくてよいので、ワイヤ径、加工条件等によって決まる遮断容量を考慮する必要もなく、ワイヤ回収時の異常検出を容易に効率よく行うことができる。
【0014】
次に本発明が適用されるワイヤ放電加工機の全体構成について説明する。図4はワイヤカット放電加工機の全体構成を示す図である。CNC11は、メモリに格納された加工プログラムを読み取って解読し、X軸サ−ボモ−タ21及びY軸サ−ボモ−タ22を駆動し、XYテ−ブル23の移動等、放電加工機本体20全体を制御する。
【0015】
XYテ−ブル23は、X軸サ−ボモ−タ21及びY軸サ−ボモ−タ22によって直行2軸方向に移動可能になっている。このXYテ−ブル23の上には、導電性の材料からなるワ−ク7が固定される。XYテ−ブル23及びワ−ク7の上下には、ワイヤ6を保持する上部ワイヤガイド24及び下部ワイヤガイド25が設けられる。これらの上下のワイヤガイド24及び25は、ワイヤ6をワ−ク7に対して正確に加工位置決めするためのものである。ワイヤ6は、送り出しリ−ル26から連続的に送出され、ブレ−キ27及び上部ワイヤガイド24を介してワ−ク7に達する。ワ−ク7を通過した使用済みワイヤ9は、XYテ−ブル23を通過後、下部ワイヤガイド25及びフィ−ドロ−ラ10を介してワイヤ回収箱1に送られる。
【0016】
加工電源5からは、2本の放電ケ−ブル28及び29が延出し、放電加工電圧をワイヤ6とワ−ク7との間に供給している。一方の放電ケ−ブル28は、上部ワイヤガイド24とブレ−キ27との間に設けられた給電子8に接続され、他方の放電ケ−ブル29は、ワ−ク7に電気的に接続されている。加工液処理槽41は、タンク、ろ過装置及びイオン交換機等で構成され、噴射ノズル42からワ−ク7の加工部分に加工液を注水する。
【0017】
以上のようにCNC11は、制御信号を出力してXYテ−ブル23を移動させ、また噴射ノズル42から加工液を注水しながらワイヤ6を走行させ、ワイヤ6とワ−ク7との間で、パルス放電を行いワ−ク7を加工する。パルス放電を行うと、ワ−ク7の表面が気化、溶融し、ワ−ク7は所望の形状に加工される。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、ワイヤ回収箱に設置されたワイヤ検出用板に、正常回収されなかった使用済みワイヤが接触して、その時発生した電圧を異常検出回路が検出することで遮断器を動作させて、加工電源を遮断するといった構成をとるようにしたので、電流遮断器を取り付ける必要がない。よってワイヤ径、加工条件等によって決まる遮断容量を考慮する必要がなく、ワイヤ回収時の異常検出を容易に効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電加工装置の原理ブロック図である。
【図2】異常検出回路の回路構成の一例を示す回路図である。
【図3】異常検出回路の各部の信号波形状態を示す図である。
【図4】ワイヤカット放電加工機の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ回収箱
2 ワイヤ検出用板
3 異常検出回路
31 比較器(CMP)
32 ドライバ(DV)
4 遮断器
5 加工電源
6 ワイヤ
7 ワ−ク
8 給電子
9 使用済みワイヤ
10 フィ−ドロ−ラ
Claims (1)
- 加工電源からワイヤに電圧を供給して放電加工を行うと共に、
使用済のワイヤを収めるワイヤ回収箱と、
正常に回収されなかった使用済ワイヤを検出するワイヤ検出用板と、
前記ワイヤが前記ワイヤ検出用板に接触したことを検出して異常信号を出力する異常検出回路と、
前記異常信号によって前記加工電源を遮断する遮断器を備えた放電加工装置において、
前記ワイヤ検出用板は、前記ワイヤ回収箱の入口表面部分に配置され、
前記異常検出回路は、ワイヤ検出用板の電圧を検出し、予め定めた基準値を超えた場合に異常信号を出力するようにしたことを特徴とする放電加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15802595A JP3623282B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 放電加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15802595A JP3623282B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 放電加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0911049A JPH0911049A (ja) | 1997-01-14 |
JP3623282B2 true JP3623282B2 (ja) | 2005-02-23 |
Family
ID=15662637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15802595A Expired - Lifetime JP3623282B2 (ja) | 1995-06-23 | 1995-06-23 | 放電加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3623282B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4521212B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2010-08-11 | 西部電機株式会社 | ワイヤ放電加工機における短絡電流検出装置 |
CN115319212B (zh) * | 2022-08-11 | 2024-08-30 | 北京市电加工研究所有限公司 | 电火花加工设备的控制电路、方法和电子设备 |
-
1995
- 1995-06-23 JP JP15802595A patent/JP3623282B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0911049A (ja) | 1997-01-14 |
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