JP3623169B2 - カードランと塩基性物質からなる分離低減剤組成物及びこれを含む水硬性組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カードランの醗酵液自体又はそれから精製したカードラン粉末に塩基性物質を加えて粘度を増加したカードラン塩基性溶液を製造し、これをコンクリート又はモルタルのような水硬性組成物に混合使用することによって、少量のカードランで上記水硬性組成物中の材料の分離を効果的に防止すると同時に、流動性を増加させる経済的で効果的な分離低減剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートの主材料は、セメント、水、細骨材、粗骨材であると認識されてきたが、コンクリートの高強度化、高耐久性化、施工の合理化に対する要求が強まるに従い多様な機能を有する混和剤の開発に拍車がかかるようになった。このような混和剤の代表的なものには、AE剤(空気同伴剤)、減水剤、AE減水剤などの化学混和剤があり、これらの主機能はコンクリート作業性の改善、凍結融解に対する抵抗性の附与、減水効果によるセメント量の低減及び強度増進であり、コンクリートの五番目の主成分として認識されている。この中で減水剤は、使用時10ないし30%程度の減水効果を得ることができるが、同時に減水剤の使用量が多いと空気量が増加するか又は材料が分離されるなどコンクリートの物性に悪い影響をおよぼす。このような副作用を抑制するために多糖をコンクリート混和剤に用いて来たが、このような多糖の機能は、コンクリートの粘度を強化することと最終的には材料の分離を抑制し流動性を増加させることである。
【0003】
一般的に多くの種類の微生物が多糖を生産することが知られているが、微生物が体外に分泌する多糖類は生産菌株と培養方法などによって分子量、構成糖の種類、結合順序、結合様式、結合位置及び側鎖の有無などの面で大きな違いがあり、これらはゲル形成能、油化安定性、表面張力調節能、水吸収能、粘着能、潤滑能及びフィルム形成能において各々違う特性を持つ。微生物が生産する多糖は、食品、化粧品、石油産業及び製紙産業など各種産業の大切な素材として用いられ、食品産業では安定剤、乳化剤及び増粘剤として用いられ、石油化学産業では掘削又は原油の回収工程などに用いられていた。最近は船舶の乱流抑制及び高付加価値生物素材医薬品にも応用され、さらに建築用混和剤としての新しい用途が開発された。
【0004】
微生物が生産する多糖類の中でカードランは、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属菌株とアルカリゲネスフェカリス(Alcaligenes faecalis)菌株が微生物の体外に排出する多糖類であり、葡萄糖単量体がベータ−1,3で結合した不水溶性の中性多糖である。この単一多糖(homopolymer)は熱を加えた時、非可逆的にゲルを形成する特異な物理化学的特性をもっており、食品に増粘剤として添加されるだけでなく、ゼリー食品、食物繊維、フィルム及び固定化担体などの幅広い用途に用いられている。(Paul et al.,Biotechnol.Adv.,4:245−259,1986)特に、このカードランのコンクリート材料分離低減剤としての用途については、すでに色々な特許が出願されている。
【0005】
大成建設と武田薬品工業は、大韓民国特許第144454号(1998年)に、粉末形態のベータ−1,3−グルカンを初形成剤を含有する水硬性組成物に添加し、水硬性組成物の粘度を増加させることによって、材料の分離を抑制しコンクリートの流動性を増加させることができることを記載している。しかし、この発明では用いられたカードランの量がコンクリート単位体積(m3 )当り最小1.36ないし2.96kgで、その使用量が多く、そのためにコンクリートの価格が大きく上昇する問題がある。
【0006】
又、武田はカードランそれ自体だけでは粘度が十分に高くないので、コンクリート製造時、分離低減の効果が少ないという短所を解決するために、カードラン生産溶液に粘度が高いキサンタンまたはメチル化セルロースなどのような高粘度の多糖類を混合して粉末化した後、分離低減剤に用いる方法を米国特許第5376173号(1994年)に報告した。しかし、この方法も用いられたカードラン多糖類の混合物の量が1.6kg/(m3 コンクリート)で、製造費用が高いという短所がある。
【0007】
又、米国特許第5573569号は、カードランを化学的に変形させて用いる方法でカードランに硫化物(SO3 )を処理してカードラン硫化物を作って用いる方法を提示した。この時カードラン硫化物製造に用いられたカードランの量は用途によって1.75ないし3.15kg/(m3 コンクリート)であった。
【0008】
このような先行発明を見ると、カードランまたはその誘導体をコンクリート分離低減剤として用いるためには、粉末を製造する工程が必要で、それにともなう費用が必要となり、粘度を倍加するために用いる誘導体または補助物に対する附帯費用が必要となる。また、分離低減剤としての効果をおよぼすためには、粉末状態の製剤をコンクリート1m 3 当り1.0kg以上添加しなければならない。
よって、このような費用を節減して諸工程を単純化するために、製造方法が簡単で、少量のカードランを用いてもその効果が優れている分離低減剤の開発が要求されてきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、少量のカードランを用いて分離低減効果を極大化することができる分離低減剤を含む水硬性組成物を適用することである。
また、本発明の他の目的は、分離低減剤を含む水硬性組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
ここで、本発明者は効果が優れていて簡単に製造することができるカードランを用いた分離低減剤を研究中、カードランの粉末またはカードランを含んでいる醗酵液を塩基性溶液にして、カードラン溶液の粘度を高めることによって、約0.48kg/(m3 コンクリート)の少量のカードランで分離低減効果を極大化することができ、カードランの生産醗酵原液を用いることによって、粉末化に必要な装置及び工程費用を節減することができることを発見して、より効果的な水硬性物質用分離低減剤を提供することによって本発明を完成した。
また、本発明の目的を達成するために本発明では、分離低減剤組成物及びそれを含む水硬性組成物を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明では、炭素源として砂糖または原糖を、窒素源として塩化アンモニウムを、そして其他無機塩を培地組成とする醗酵培地で、微生物を培養して微生物が生産して細胞外に排出したカードランを用いる。本発明では精製されていない形態のカードランを用いたが必要ならば、精製して用いることができる。
【0012】
カードランの精製方法は、次のようである。カードランを多量に含んでいる微生物の醗酵液の培養末期pHは、5.5となるように調節して、この時カードランは不溶性状態で存在する。カードランは中性の溶液状態では溶けないので、醗酵液中のカードランを細胞と分離するためには、培養液を塩基化してカードランを溶解させた後、遠心分離または濾過によって細胞を除去しなければならない。細胞除去後、得た溶液を水溶性有機溶媒と接触させるかまたは、上記の溶液を中和させるとカードランが沈澱するので、これを遠心分離した後、乾燥させて精製されたカードラン粉末を得ることができる。
【0013】
本発明のカードランと塩基性物質からなる分離低減剤組成物は、カードラン醗酵液自体を用いるかまたは、カードラン粉末を用いることができる。具体的に上記分離低減剤は次のように製造して水硬性組成物に混合して用いる。
まず、カードラン醗酵液自体を用いた水硬性組成物の分離低減剤は上記の醗酵液にNaOH、KOH、NH4 OH、Ca(OH)2 などの塩基物中の一つまたは二つ以上の物質を加えて作られたpH10以上のカードラン塩基性溶液からなり、これによって製造された塩基性溶液をコンクリートまたはモルタルなどの水硬性組成物の分離低減剤として用いる。例えば、NaOHを用いる場合、上記醗酵液1リットル当り2.0ないし20.0gを加えるようにする。
【0014】
水硬性組成物はセメント、水、砂、砂利などを含み、一般的にAE剤、AE減水剤、減水剤などの附加的な混和剤を添加することができる。例えば、ナフタレン類型製剤、メラミン類型製剤、カルボキシル酸類型製剤及びリグニン類型製剤などがある。
【0015】
また、本発明でカードランの塩基性分離低減剤溶液はカードランの醗酵液それ自体に塩基性物質を添加して作る溶液だけでなく、醗酵液から分離して粉末化したカードランに塩基性物質を加えて作った塩基性溶液を含む。上記カードラン粉末は、上記カードラン培養液を乾燥させた後、粉砕するかまたは上記の精製方法によって培養液からカードランを精製して作ることができる。
【0016】
上記分離低減剤のカードランは、比較的に少量のコンクリートなどの水硬性組成物1m 3 当り約0.48kg以下でも分離低減効果を示すことができ、それ以上に含有されている場合には、材料分離は見られず、圧縮強度も高く現れる。それ以下の量が含有されている分離低減剤を用いた場合にも、材料分離がややあるだけで、圧縮強度またはスランプ値において大きい差異を示さないことを確認した。
すなわち、本発明のようにカードランを塩基性物質と混合して作った分離低減剤組成物を用いることによって、既存の分離低減剤とは違い少ない量のカードランを用いても分離低減剤の効果を極大化することができる。
【0017】
上記分離低減剤を水硬性組成物の中でコンクリート混和剤として用いて分離低減の効果を確認するために、次のようなコンクリート水硬性組成物を製造し、その分離低減効果及び流動性増加の効率性を測定した。コンクリート造成のために用いた配合比は、コンクリート1m 3 当り150〜200kgの水と300〜500kgのセメントを含む結合体、350〜900kgの砂、600〜1000kgの砂利、5〜15kgの減水剤及び上記のような製造したカードランを含む分離低減剤5〜50kgからなる。この時、コンクリート1m 3 当り用いるカードランの量は、0.15〜1.5kgになるようにすることが望ましい。上記組成物の中でセメントと砂そして砂利を直径が75cmの攪拌機に入れて水がない状態で1分間かき混ぜて、水、減水剤及び分離低減剤を入れて3分間、攪拌速度30rpmで攪拌してコンクリート水硬性組成物を製造した後、流動性、強度を測定した。
【0018】
一方、上記のように製造した分離低減剤をモルタル用混和剤として用いるために、次のようなモルタル水硬性組成物を製造し、その分離低減効果及び流動性増加の効率性を測定した。モルタル製造時用いた配合比は1m 3 当り500〜650kgの水と700〜850kgのセメント、1600〜1900kgの砂、100〜200gのナフタレン系減水剤、そして0.2ないし1kgのカードランを含有している分離低減剤からなる。分離低減剤としての効果を確認するために、上記組成物の中でセメントと砂を直径75cmの攪拌機に入れて水がない状態で1分間かき混ぜて、水、減水剤及び分離低減剤を入れて、3分間、攪拌速度30rpmで攪拌して、モルタル用水硬性組成物を製造して流動性と材料分離程度を測定した。
【0019】
以下、本発明の実施例によって詳細に説明する。
ただし、下記実施例は本発明を例示するだけのものであり、本発明の内容が下記実施例に限定されるものではない。
【0020】
【実施例】
〈実施例 1〉
カードラン醗酵液を用いた分離低減剤を含む水硬性組成物の製造
カードランを生産する微生物を炭素源として砂糖または原糖、窒素源として塩化アンモニウム、そして其他無機塩を培地組成とする醗酵培地で、4日間培養して生産された培養液単位体積当り65gのカードランを用いた。培養末期の培養液のpHは5.5であり、この時カードランは不溶性状態で存在した。この培養醗酵液に培養液単位体積(l)当り2.0ないし4.0gのNaOHを加えて培養液のpHが11.4ないし12になるようにすることによって塩基性分離低減剤溶液を製造し、結果的に製造された分離低減剤溶液中のカードラン濃度は60g/lであった。
【0021】
コンクリート造成のために用いた配合比は、コンクリート1m 3 を製造する分量の33分の1として、セメント13.5kgと砂25.67kgそして砂利24.63kgを直径75cmの攪拌機に入れて水がない状態で1分間かき混ぜた後、水5.16kg、減水剤391.5g及び上記で製造した分離低減剤溶液240mlを入れて3分間、攪拌速度30rpmで攪拌してコンクリート水硬性組成物を製造した。この時、塩基性分離低減剤溶液(pH10以上)内に溶けているカードランの量は14.5gであって、これは1m 3 を基準として0.48kgに該当する量である。
【0022】
このように製造したコンクリート組成物の流動性及び強度を測定した。流動性を評価するために、標準規格スランプモールド(下の直径20cm、上の直径10cm、高さ30cm)に上記のコンクリートをぎっしり満たした後、モールドをあげた時コンクリートが広がった長さでスランプ値を測定した。また、強度の評価のためには直径10cmのモールドで養生したコンクリートの3日−7日−28日経過後の強度を測定した。その結果を表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
コンクリートの流動性を測定した結果、塩基性物質、すなわちNaOHを3.0g/l未満添加した分離低減剤に対するコンクリート試料No.1とNo.2では粘性が多少弱く、脱水現象を示したが、NaOHを3.0g/l以上添加した分離低減剤に対するコンクリート試料No.3とNo.4の場合には、材料分離が起こらなく高い流動性を確認した。添加したNaOH量に比例して粘性が増加した。強度を測定した結果においてもNaOHを3.0g/l以上添加した時、初期強度はやや下がるが、時間が経つにつれてとても堅固になる優れた効果を示した。
【0025】
〈実施例 2〉
カードラン粉末を用いた分離低減剤を含む水硬性組成物の製造
カードラン生産醗酵液を遠心分離して微生物及びカードランを分離してこれを常温で乾燥した後、粉砕機を用いて粉体の平均直径が0.09mmになるように粉砕した。この時、乾燥試料の80重量%がカードランで、残りは菌体と無機物であった。このカードラン粉末を分離低減剤として添加して実施例1の方法によってコンクリート水硬性組成物(No.1)を製造した。また、カードラン粉末を水に解いてつくった溶液または0.1NのNaOH溶液を加えて塩基性にした溶液を分離低減剤として添加して実施例1の方法によってコンクリート水硬性組成物(No.2、No.3)を製造した。この時、水硬性組成物に添加したカードランの量は14.5gであった。
【0026】
上記のように製造したコンクリート水硬性組成物(No.1、No.2、No.3)の流動性及び強度を測定し、間際(篩目)通過性ボックス実験(gappassing box experiment)によって充填性と材料分離抵抗性を評価した。流動性及び強度の測定は実施例1と同様に行って、充填性はコンクリート高さの差として、材料の均質性は両端の試料を採取して篩実験(sieving experiment)によって間際(篩目)通過程度で評価した。 その結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】
カードラン粉末をそのまま用いた場合(No.1)と水に溶いて用いた場合(No.2)は、流動性は大きいが材料分離が激しく起こって圧縮強度も落ちるものと現れた。また、間隙通過性ボックス実験の時、材料の分離のため間隙通過に困難があって、充填性に問題があるものと観察された。
【0029】
一方、粉末状態のカードランにNaOH溶液を加えて作った塩基性溶液を分離低減剤として用いた場合(No.3)、流動性が64×65cmで依然として高く、材料分離は起こらず、強度もとても高かった。また、間隙通過性ボックス実験の時、材料分離が起こらないだけでなく、充填性も優れていることが確認できた。
【0030】
本実施例の結果は、実施例1の結果とともに塩基性溶液の効果を克服に示したもので、添加したカードランの形態(液状または粉末状)に関わらず、コンクリート組成物の製造時に分離低減剤としてカードランの塩基性溶液を用いることによって、カードランの使用量を減らすことができ、その効果を倍加することができることを示している。
【0031】
〈実施例 3〉
カードラン使用量が分離低減効果に及ぼす影響
実施例2の方法によってカードラン粉末を用いて製造した分離低減剤を多様な量でコンクリート水硬性組成物に添加し、その使用量による材料分離低減効果を測定した。結果は表3に示した。表3に示したようにコンクリート1m 3 当り、カードランを0.5kg以上用いた時は、材料分離がなくスランプ値と圧縮強度も優れていた。カードラン使用量が0.3kgの時は、材料分離が少し起こったがスランプ値と圧縮強度には大きな差がないものとして現れた。
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】
本発明ではカードランを水硬性物質用分離低減剤として用いることにおいて、カードラン醗酵液またはカードラン粉末を塩基性溶液に溶かすことによって少ない量のカードランでコンクリートの分離低減効果を極大化することができる。また、本発明では微生物によって生産されたカードラン醗酵液自体を用いるので、粉末化に必要なカードラン分離、乾燥及び粉砕する工程を減らして、これに所要される装置及び工程費用を節減できるので、分離低減剤の製造原価を顕著に減少させることができる。また、このようなカードランを塩基性溶液に溶かして用いる方法は、モルタルの増粘効果も大きく向上させることができるので、コンクリート製造だけでなくモルタル産業などに広範囲に用いることができる効果的な方法である。
Claims (7)
- カードランおよび塩基性物質を含有する、分離低減剤溶液。
- 上記カードランは、カードラン生産醗酵液自体または精製されたカードラン粉末であることを特徴とする第1項記載の分離低減剤溶液。
- 上記塩基性物質は、NaOH、KOH及びNH4OHからなる群から選択した一つまたは二つ以上のものであることを特徴とする第1項記載の分離低減剤溶液。
- 上記分離低減剤は、塩基性物質の添加でpH10以上になることを特徴とする第1項記載の分離低減剤溶液。
- 上記塩基性物質は、上記分離低減剤単位体積(l)当り2ないし20gで添加されることを特徴とする第1項記載の分離低減剤溶液。
- 第1項の分離低減剤溶液を含む水硬性組成物。
- 上記水硬性組成物は、コンクリートまたはモルタルであることを特徴とする第6項記載の水硬性組成物。
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