JP3623143B2 - 流量切替弁を用いた流量調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流量切替弁を用いた流量調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工場等で、配管に純水等の流体を流し、所定の作業場所へ供給する場合がある。その際、目的とする作業や製品に応じて、前記純水等の主成分に必要となる薬品等の副成分を所定流量で混入して混合流体として供給するため、配管の途中に図11及び図12に示すようなマニホールド弁構造体80を接続することがある。
【0003】
前記マニホールド弁構造体80は、本体ブロック81と副ブロック85よりなる。前記本体ブロック81には、その長手方向に所定間隔でもって複数の本体側連通開口部82が本体ブロック81の上面から本体ブロック81内に下向きに形成されている。該本体側連通開口部82の下端位置には本体ブロック81の長手方向に沿う水平方向の主流路83が形成されており、該主流路83と本体側連通開口部82とが通じている。なお、前記主流路83の両端の少なくとも一方(図示の例では片方)には配管等との接続口となる流出口84が設けられ、該流出口84はマニホールド弁構造体80外に開口している。
【0004】
一方、副ブロック85は、前記本体ブロック81の上面に複数個(図示の例では3個)並設されている。それぞれの副ブロック85の下部には、前記本体側連通開口部82の上端と一連に通じる副ブロック側連通開口部86が上下方向に形成されるとともに、該副ブロック側連通開口部86と連通して弁室87が形成され、該弁室87には流体(純水や薬品等)のための流入口88が副ブロック85の正面又は背面から水平方向に形成されている。なお、図示の例では、一番右の副ブロック85の流入口88が純水等のための主成分用流入口となっているのに対し、他の副ブロック85の流入口88は薬品等のための副成分用流入口となっている。また、前記弁室87内には前記副ブロック側連通開口部86を開閉する弁体90が配設されている。なお、前記弁体90はエアーにより上昇しスプリング91により下降する公知のものとされる。符号92はダイアフラムである。
【0005】
前記マニホールド弁構造体80では、前記複数の流入口88に純水等の主成分や薬品等の副成分を供給するための供給装置が接続される。そして、必要に応じて副ブロック85の弁体90を適宜作動させて前記副ブロック側連通開口部86を開放すれば、所定量の流体(主成分及び副成分)を副ブロック側連通開口部86及び本体ブロック側連通開口部82を通して主流路83内に供給できる。
【0006】
ところで、前記マニホールド弁構造体を用いて主成分に副成分を混入して所定の作業場所へ供給する場合には、マニホールド弁構造体の二次側の流量(二次側の負荷)や各流体の混合割合を変更する等を目的として、一次側の流量、つまり各流入口から流入させる流体(特には主成分)の流量の変更(設定)が行われることがある。
【0007】
しかしながら、上記従来のマニホールド弁構造体80にあっては、弁体90と副ブロック側連通開口部86間の開口量を切り替えることにより、ある程度は流体が流出入する流量を変更できるのであるが、ユーザからは更に前記流量の可変範囲が広いものが強く望まれている。なお、前記流量の可変範囲を広くする手段として、前記副ブロック側連通開口部86の開口面積及び弁体90の有効面積を大きくすることが考えられるが、その場合には、前記流量を小さく設定することが困難になるといった不具合が新たに生じてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の点に鑑みて提案されたものであって、マニホールド弁構造体等を用いて主成分に副成分を混入して所定の作業場所へ供給する場合等において、流出入させる流体の流量の可変範囲を広くすることができるとともに、前記流量を小さく設定する場合にもその設定が容易な流量切替弁を用いた流量調整方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、流体の流入口(21)と、流体の第1流路(22)と、前記第1流路(22)に開口する第1開口部(23)と、前記第1開口部(23)と連通して形成された第1弁室(24)と、前記第1弁室(24)に設けられ前記第1開口部(23)を開閉する第1弁体(25)とを有する第1弁部(20)と、前記第1流路(22)と連通する流体の第2流路(51)と、前記第2流路(51)の先端に開口する第2開口部(52)と、前記第2開口部(52)と連通して形成された第2弁室(53)と、前記第2弁室(53)に設けられ前記第2開口部(52)を開閉する第2弁体(54)と、前記第2弁室(53)と前記第1弁室(24)とを連通する連通部(55)とを有する第2弁部(50)とからなり、前記第1弁部(20)又は第2弁部(50)の何れか一方に流体の流出口(46)を設け、流体の大流量を得るときには前記第1弁部(20)の第1開口部(23)及び第2弁部(50)の第2開口部(52)を開き、流体の小流量を得るときには前記第1弁部(20)の第1開口部(23)を閉じて第2弁部(50)の第2開口部(52)のみを開くようにした流量切替弁(10)を用いた流量調整方法であって、前記流量切替弁の第1弁部(20)の流入口(21)に定圧供給弁(H1)を接続して、第1弁部(20)の第1開口部(23)若しくは第2弁部(50)の第2開口部(52)を選択的に開くか、又は第1弁部(20)の第1開口部(23)及び第2弁部(50)の第2開口部(52)を同時に開き、前記定圧供給弁(H1)の設定値の調整を前記第1開口部(23)及び前記第2開口部(52)の開閉の切替と併せて行うことにより、流量を精度よく調整することを特徴とする流量切替弁を用いた流量調整方法に係る。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1において、前記流量切替弁の第1弁部(20)又は第2弁部(50)がマニホールド弁構造体(M)として構成された流量切替弁を用いた流量調整方法に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に係る流量切替弁を示す正面図、図2は図1の2−2断面図、図3は図1の3−3断面図、図4は大流量を得る際の図1の流量切替弁を弁部並設方向に沿って切断した断面図、図5は小流量を得る際の図1の流量切替弁を弁部並設方向に沿って切断した断面図、図6は図1の流量切替弁の各開口部開放時における流量と定圧供給弁の設定値の関係を示すグラフ図、図7は図1の流量切替弁を用いて流量を切り替える方法の一例を示す概略図、図8は他の実施例に係る流量切替弁の断面図、図9はさらに他の実施例に係る流量切替弁の断面図、図10はさらに他の実施例に係る流量切替弁の断面図である。
【0012】
図1ないし図5に示す流量切替弁10は、本発明の一実施例に係るものであり、第1弁部20と第2弁部50とからなる。なお、図2及び図3は図1の2−2線、3−3線でそれぞれ切断した断面図であるが、理解を容易にするために、各弁部20,50を後述する作動流体流通口28,28又は57,57を通って切断している。
【0013】
実施例では、第1弁部20は、純水等の主成分と薬品等の副成分とを所定流量で混合して、該混合流体を所定の作業場所に供給したりするのに使用されるマニホールド弁構造体Mとして構成されている。また、この実施例では、マニホールド弁構造体Mを構成する第1弁部20は、本体ブロックB1と複数の副ブロックB2,B3,B4とで構成されている。
【0014】
本体ブロックB1は、図のように略直方体に形成され、該本体ブロックB1の外面(図示の例では背面)から略水平方向に第1弁部20の流入口(以下、主流入口という。)21及び第1副流入口31,第2副流入口41がそれぞれ形成されている。これら流入口21,31,41はマニホールド弁構造体M内に各流体が流入する部分であり、実施例では前記主流入口21には純水等の主成分を供給するための主成分供給装置が接続され、前記各副流入口31,41には薬品等の副成分を供給するための副成分供給装置が接続される。
【0015】
前記主流入口21の上側には第1流路22が形成されるとともに、前記各副流入口31,41の上側には副流路32,42がそれぞれ形成されている。前記第1流路22の上端は第1開口部23として開口しているとともに、該第1開口部23を介して第1弁室24が第1流路22に連通形成されている。また、前記副流路32,42の上端は副開口部33,43としてそれぞれ開口しているとともに、該副開口部33,43を介して副弁室34,44が副流路32,42にそれぞれ連通形成されている。
【0016】
前記第1弁室24には、前記第1開口部23を開閉する第1弁体25が配設されるとともに、前記副弁室34,44には、前記副開口部33,43を開閉する副弁体35,45がそれぞれ配設される。また、各弁室24,34,44は連通流路26,36を介して連通している。さらに、副弁室(図の左側の副弁室)44の前記連通流路36とは反対側には、マニホールド弁構造体M内の流体を該弁構造体M外へ流出させるための流出口46が形成されている。
【0017】
副ブロックB2,B3,B4は、本体ブロックB1と同様に略直方体に形成され、前記本体ブロックB1の上側に設けられている。なお、図示の例においては、副ブロックは各流入口21,31,41毎に分かれた複数のブロックで構成されているが、勿論、当該副ブロックは一つのブロックで構成されてもよい。この副ブロックB2,B3,B4には、前記本体ブロックB1の各弁室24,34,44に合致する第1調圧室27及び副調圧室37,47がそれぞれ形成されている。
【0018】
前記本体ブロックB1の各開口部23,33,43を開閉する各弁体25,35,45としては、適宜手段により上下動する公知の構造のものを制限なく用いることができる。実施例では、前記各弁体25,35,45は、その上部に前記各調圧室27,37,47内を上下動するピストン部25a,35a,45aが固着され、そのピストン部25a,35a,45aの上面と調圧室27,37,47の内壁間にはスプリングSが介在され、当該ピストン部25a,35a,45aは下方向へ付勢されている。これによって、前記各調圧室27,37,47のピストン部25a,35a,45aより下方の空間にエアー等の作動流体を流入させることにより弁体25,35,45が上昇し、反対に前記空間から作動流体を流出させると前記スプリングSの弾性力により弁体25,35,45が下降する。また、実施例においては、各弁体25,35,45の上部にはダイヤフラム部25b,35b,45bがそれぞれ設けられている。さらに、実施例では、前記各副ブロックB2,B3,B4上面に調節ネジ部材Nが螺着され、該調節ネジ部材Nの回動により各ピストン部25a,35a,45a上面と各調圧室27,37,47の内壁間の距離(ピストン部が上死点に位置する場合における距離)を変え、それにより前記各弁体25,35,45と各開口部23,33,43間の開度を微調整できるようになっている。なお、図中の符号28,38,48は前記各弁体25,35,45を上下動させるエアー等の作動流体を各調圧室27,37,47内に流通させるための作動流体流通口である。
【0019】
ここで、前記各弁体25,35,45は、各流体毎に供給及び供給停止の切り替えや供給量の増減の調整を行えるよう互いに独立して作動できるようにしたり、あるいは各流体の同時供給や交互供給の場合等に対応できるよう各弁体同士を関連させて作動できるようにしてもよい。このように各弁体を関連させて作動させる一方法としては、図示しないコンピュータ制御装置等を介して作動流体供給装置を前記作動流体流通口28,38,48と接続する方法がある。
【0020】
第2弁部50は、実施例では前記第1弁部20と独立したブロック体よりなり、ボルト等の適宜緊締部材Kにより第1弁部20に固着される。また、この実施例では、前記第2弁部は、本体ブロックB5と副ブロックB6とで構成されている。
【0021】
前記第2弁部50の本体ブロックB5は、図のように略直方体に形成されており、その略中央部に前記第1弁部20の第1流路22と連通する第2流路51が形成されている。該第2流路51の先端(前記第1流路22の反対側の先端)は第2開口部52として開口しているとともに、該第2開口部52を介して第2弁室53が第2流路51に連通形成されている。また、前記第2弁室53には、前記第2開口部52を開閉する第2弁体54が配設され、さらに、該第2弁室53は連通部55を介して前記第1弁部20の第1弁室24と連通している。ここで、前記第2開口部52の開口面積及び第2弁体54の有効面積は、図のように前記第1弁部20の第1開口部23の開口面積及び第1弁体25の有効面積よりも小さくすることが好ましい。そうすれば、後述するように第2弁部50の第2開口部52のみを開くことにより、容易に流体の流量を小さくできるとともに、その際に液溜まり部等の不具合が発生するのを防ぐことができる。
【0022】
前記第2弁部50の副ブロックB6は、本体ブロックB5と同様に略直方体に形成され、前記本体ブロックB5の上側に設けられている。この副ブロックB6には、前記本体ブロックB5の第2弁室53に合致する第2調圧室56が形成されている。
【0023】
前記本体ブロックB1の第2開口部52を開閉する第2弁体54としては、適宜手段により上下動する公知の構造のものを用いることができる。実施例の第2弁体54は、前記第1弁体25等と同様にエアー等の作動流体とスプリングSを利用して上下動するようになっている。図中の符号54aは第2弁体54上部に固着され前記第2調圧室56内を上下動するピストン部、54bは第2弁体54上部に設けられたダイヤフラム部、57は第2弁体54を上下動させるエアー等の作動流体を第2調圧室56内に流通させるための作動流体流通口である。また、実施例では、前記副ブロックB6上面に調節ネジ部材Nが螺着され、該調節ネジ部材Nの回動により前記第2弁体54と第2開口部52間の開度を微調整できるようになっている。
【0024】
上記各ブロックB1〜B6及び各弁体(ダイヤフラム部を含む。)25,35,45,54等流体と接触する部分の材質は、流体の種類によって適宜選択されるが、酸やアルカリ等に対する耐性を有するPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等が好適である。
【0025】
次に、かかる構造の流量切替弁10の作動について説明する。まず、供給装置から前記主流入口21を介して流量切替弁10内に供給された流体(実施例では純水等の主成分)は、まず第1流路22及び第2流路51を満たす。それから、流体の大流量を得るときには、図4に示すように、前記第1弁体25及び第2弁体54を上昇させて前記第1開口部23及び第2開口部52が共に開かれ、該両開口部23,52を介して第1弁室24及び第2弁室53内に流体が同時に流入する。これに対して、流体の小流量を得るときには、図5に示すように、前記エアー等の作動流体の切換により第1弁体25がスプリングSのバネ弾性によって下降され、第1開口部23が閉じて第2開口部52のみ開かれることによって、第2開口部52のみから第2弁室53内に流体が流入する。前記第2弁部50の第2弁室53内に流入した流体(主成分)は、前記連通部55を介して第1弁部20の第1弁室24内に流入する。
【0026】
そして、前記第1弁室24内に流入した流体(主成分)は、連通流路26,36を介して各副弁室34,44内に流入して、その弁室34,44内で各副流入口31,41から所定流量で供給された流体(副成分)と混合され、前記流出口46から混合流体として弁外へ流出される。なお、この流量切替弁10は、流体の小流量を得る際に第2弁部50の第2開口部52を閉じて第1弁部20の第1開口部23のみ開くこともできるが、前記のように第2弁部50の第2開口部52のみ開いて流体の小流量を得るようにすれば、その際当該弁10内に生じる液溜まり部(流体の流れが止まる部分)を最小限にできる。また、前記副流入口31,41へ流す流体(副成分)を別のものに変更するために弁内を洗浄する際等には、前記副弁体35,36により前記副開口部33,43を共に閉じ、主流入口21から供給された流体(主成分)を、他の流体(副成分)と混合せずにそのまま流出口46から弁外へ流出させることもある。
【0027】
上述したように流量切替弁10においては、開く開口部23,52を選択することにより大流量から小流量への切り替えが可能となる。特に、請求項1の発明の如く、前記主流入口21に、レギュレータや特許第2671183号に記載されている圧力調整弁等の定圧供給弁(定流量供給弁を含む。)を接続し、該定圧供給弁の設定値(定圧供給弁の二次側設定圧力)の調整を前記第1開口部23及び第2開口部52の開閉の切替と併せて行うことにより、広い範囲で流量の切り替え(調整)を良好に行うことができる。詳しくは、流量切替弁10の各開口部開放時における流量と定圧供給弁の設定値(定圧供給弁の二次側設定圧力)の関係を示す図6のグラフからも分かるように、この流量切替弁10では、第1開口部23及び第2開口部52を共に開いた場合における定圧供給弁の最大設定値(定圧供給弁の最大二次側設定圧力)p1のときに最大流量Q1となり、第2開口部52のみ開いた場合における定圧供給弁の最小設定値(定圧供給弁の最小二次側設定圧力)p2のときに最小流量Q2となり、当該流量切替弁10の流量可変範囲は[Q1−Q2]となる。これに対して、従来構造において定圧供給弁を接続して流量の切り替えを行う場合は、実施例の第1開口部23のみを開いた場合に相当して、最大流量はQ3(<Q1)となり、最小流量はQ4(>Q2)となり、流量可変範囲は[Q3−Q4](<[Q1−Q2])となる。
【0028】
図7には、上記構造からなる流量切替弁10の一使用例が示されている。この例においては、流量切替弁10の前記主流入口21には、圧力調整弁H1,ポンプP1を介して主成分用タンクT1に接続される。前記圧力調整弁H1には、減圧弁Dを介して空気圧源A1が接続されている。また、前記第1副流入口31には、オリフィス等の絞り機構O,流量計F,圧力調整弁H2,インジェクターIを介して、ポンプP2及び第1副成分用タンクT2を有する工場内循環回路に接続される。前記圧力調整弁H2には、電空変換器Eを介して空気圧源A2が接続されるとともに、該空気圧源A2は前記電空変換器E,調節計Rを介して前記流量計Fとも接続されている。さらに、前記第2副流入口41には、開度調節弁V,圧力調整弁H3を介して第2副成分用圧送タンクT3が接続されている。なお、図中の符号U1,U2は工場内循環回路内における第1副成分のユースポイント、U3は流量切替弁10の流出口46から流出した混合流体のユースポイントである。
【0029】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜変更して実施することができる。例えば上記実施例では、前記第1弁部20(マニホールド弁構造体M)の本体ブロックB1は、一つのブロックで構成されているが、図8に示す流量切替弁10Aのように、第1弁部の本体ブロックを前記各流入口21,31,41毎に分割され互いに独立した複数のブロックB1a,B1b,B1cを組み付けたもので構成されてもよい。このようにすれば、各流入口毎に分割されたブロックを互いに独立したモジュールとして構成できるので、各ブロックを様々な組合せで組み合わせることにより、ユーザーの多種多様なニーズ、つまり混合させる流体の数に応じたマニホールド弁構造体を提供でき、極めて汎用性に優れる。図8において、上記実施例の流量切替弁10の部材と同一部材については同一符号が付し、その説明を省略する。
【0030】
また、上記実施例の流量切替弁10においては、第1弁部20の第1弁体25と第2弁部50の第2弁体54とが互いに平行となるように配設されているが、図9に示す流量切替弁10Bの如く、第2弁部50Bの第2弁体54Bを第1弁部20Bの第1弁体25と略直交する方向に配設してもよい。さらに、この流量切替弁10Bでは、第2弁部50Bの第2流路51B,第2開口部52B,第2弁室53B,連通部55Bが形成されるブロック(前記実施例の第2弁部50の本体ブロックB5に相当する。)は、第1弁部20B(マニホールド弁構造体MB)の本体ブロックB7と一体に形成されている。図9において、上記実施例の流量切替弁10の部材と同一部材については同一符号が付し、その説明を省略する。
【0031】
図10には、さらに本発明の他の実施例に係る流量切替弁10Cが示されている。この流量切替弁10Cにおいては、上記各実施例とは異なり、第2弁部50Cがマニホールド弁構造体MCとして構成されている。また、同実施例では、第2弁部50C(マニホールド弁構造体MC)に流体のための流出口77Cが設けられている。図中の第1弁部20Cに関して、符号21Cは主成分のための主流入口、22Cは第1流路、23Cは前記第1流路22Cに開口する第1開口部、24Cは前記第1開口部23Cと連通して形成された第1弁室、25Cは前記第1弁室24Cに設けられ前記第1開口部23Cを開閉する第1弁体、26Cは第1調圧室である。また、図中の第2弁部50Cに関して、符号51Cは前記第1流路22Cと連通する流体の第2流路、52Cは前記第2流路51Cの先端に開口する第2開口部、53Cは前記第2開口部52Cと連通して形成された第2弁室、54Cは前記第2弁室53Cに設けられ前記第2開口部52Cを開閉する第2弁体、55Cは前記第2弁室53Cと前記第1弁室24Cとを連通する連通部、56Cは第2調圧室、61Cは第1副流入口、62Cは第1副流路、63Cは第1副開口部、64Cは第1副弁室、65Cは第1副弁体、66Cは第1副調圧室、71Cは第2副流入口、72Cは第2副流路、73Cは第2副開口部、74Cは第2副弁室、75Cは第2副弁体、76Cは第2副調圧室である。なお、図10において、上記実施例の流量切替弁10の部材と同一部材については同一符号が付し、その説明を省略する。
【0032】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、本発明によれば、第1弁部の第1開口部及び第2弁部の第2開口部を共に開くことによって流体の流量を大きくし、前記第1弁部の第1開口部を閉じて第2弁部の第2開口部のみを開くことによって流体の流量を小さくすることができるので、流量の可変範囲を大幅に広くすることができる。特に、前記第1弁部に設けられた流入口に定圧供給弁を接続して第1弁部の第1開口部及び第2弁部の第2開口部を開閉することによって流量を調整するようにすれば、流量の調整の精度が良好となる。
【0033】
また、請求項2の発明のように前記第1弁部又は第2弁部をマニホールド弁構造体として構成すれば、純水等の主成分に薬品等の副成分を所定流量で混合して該混合流体を所定の作業場所に供給する場合、当該流量切替弁を用いた流量調整方法に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る流量切替弁を示す正面図である。
【図2】図1の2−2断面図である。
【図3】図1の3−3断面図である。
【図4】大流量を得る際の図1の流量切替弁を弁部並設方向に沿って切断した断面図である。
【図5】小流量を得る際の図1の流量切替弁を弁部並設方向に沿って切断した断面図である。
【図6】図1の流量切替弁の各開口部開放時における流量と定圧供給弁の設定値の関係を示すグラフ図である。
【図7】図1の流量切替弁を用いて流量を調整する方法の一例を示す概略図である。
【図8】他の実施例に係る流量切替弁の断面図である。
【図9】さらに他の実施例に係る流量切替弁の断面図である。
【図10】さらに他の実施例に係る流量切替弁の断面図である。
【図11】従来使用されているマニホールド弁構造体の一例を示す正面図である。
【図12】同マニホールド弁構造体の断面図である。
【符号の説明】
10:流量切替弁
20:第1弁部
21:流入口
22:第1流路
23:第1開口部
24:第1弁室
25:第1弁体
46:流出口
50:第2弁部
51:第2流路
52:第2開口部
53:第2弁室
54:第2弁体
55:連通部
M:マニホールド弁構造体
H1:定圧供給弁
Claims (2)
- 流体の流入口(21)と、流体の第1流路(22)と、前記第1流路(22)に開口する第1開口部(23)と、前記第1開口部(23)と連通して形成された第1弁室(24)と、前記第1弁室(24)に設けられ前記第1開口部(23)を開閉する第1弁体(25)とを有する第1弁部(20)と、前記第1流路(22)と連通する流体の第2流路(51)と、前記第2流路(51)の先端に開口する第2開口部(52)と、前記第2開口部(52)と連通して形成された第2弁室(53)と、前記第2弁室(53)に設けられ前記第2開口部(52)を開閉する第2弁体(54)と、前記第2弁室(53)と前記第1弁室(24)とを連通する連通部(55)とを有する第2弁部(50)とからなり、前記第1弁部(20)又は第2弁部(50)の何れか一方に流体の流出口(46)を設け、流体の大流量を得るときには前記第1弁部(20)の第1開口部(23)及び第2弁部(50)の第2開口部(52)を開き、流体の小流量を得るときには前記第1弁部(20)の第1開口部(23)を閉じて第2弁部(50)の第2開口部(52)のみを開くようにした流量切替弁(10)を用いた流量調整方法であって、
前記流量切替弁の第1弁部(20)の流入口(21)に定圧供給弁(H1)を接続して、第1弁部(20)の第1開口部(23)若しくは第2弁部(50)の第2開口部(52)を選択的に開くか、又は第1弁部(20)の第1開口部(23)及び第2弁部(50)の第2開口部(52)を同時に開き、前記定圧供給弁(H1)の設定値の調整を前記第1開口部(23)及び前記第2開口部(52)の開閉の切替と併せて行うことにより、流量を精度よく調整することを特徴とする流量切替弁を用いた流量調整方法。 - 請求項1において、前記流量切替弁の第1弁部(20)又は第2弁部(50)がマニホールド弁構造体(M)として構成された流量切替弁を用いた流量調整方法。
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