JP3623093B2

JP3623093B2 - High frequency wiring board

Info

Publication number: JP3623093B2
Application number: JP01705698A
Authority: JP
Inventors: 健岡村; 哲也岸野
Original assignee: Kyocera Corp
Current assignee: Kyocera Corp
Priority date: 1998-01-29
Filing date: 1998-01-29
Publication date: 2005-02-23
Anticipated expiration: 2018-01-29
Also published as: JPH11214812A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロストリップラインとグランド層からなる配線層を配設してなる高周波用配線基板に関するものである。
【０００２】
【従来技術】
マイクロ波、ミリ波等の高周波で用いられる高周波回路においては、基板には比誘電率が低く誘電損失（ｔａｎδ）が小さい（Ｑ値が大きい）材料を使用する必要がある。このため、従来、誘電体の材料としては主として比誘電率が約１０、測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が２００００以上のアルミナ磁器が採用されていた（例えば、特開昭６２−１０３９０４号公報等参照）。
【０００３】
一方、比誘電率が低い材料としては、従来、コージェライトが知られているが、焼成温度範囲が極めて狭いことから緻密な焼結体が得難いため、ガラス材を添加することによって、比誘電率が４〜６、測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が１０００程度のガラスセラミックスを作製し、これを用いることが知られている（例えば、特開昭６１−２３４１２８号公報等参照）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、低誘電率材料として用いられているガラスセラミックス等の磁器は比誘電率が４〜６と小さいが、Ｑ値が１０ＧＨｚで１０００程度であり、近年における高周波数帯の誘電体共振器の普及にともない、より高いＱ値の低誘電率材料が求められていた。
【０００５】
一方、アルミナ磁器は１０ＧＨｚでのＱ値が２００００以上と高いが、比誘電率が約１０と比較的高いため、例えば、図１に示すような高インピーダンスのマイクロストリップラインを形成しようとすると、ライン幅が小さくなりすぎて断線が生じたり、相対的なライン幅のばらつきが大きくなりマイクロ波集積回路の不良率が増大するという問題があった。またライン間が狭くなることによりクロストークが発生するという問題があった。
【０００６】
他方、この種の磁器基板におけるマイクロストリップラインのインピーダンスは、基板の厚さが一定であれば、その比誘電率及びマイクロストリップラインの幅にそれぞれ反比例するため、ライン幅を小さくする代わりに、比誘電率の低い基板材料を使用することによってもインピーダンスを高めることができ、このため、より低誘電率材料が求められていた。さらに、マイクロ波からミリ波へと伝送周波数がより高周波化した場合、Ｑ値が低いと急激に伝送損失が大きくなることから、より低損失材料が求められていた。
【０００７】
本発明は、絶縁基板材料として、低誘電率で、かつ高Ｑ値の焼結体を用いることにより、高周波伝送特性を向上できる高周波用配線基板を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波用配線基板は、絶縁基板の表面あるいは内部に、周波数１ＧＨｚ以上の高周波信号が伝送可能なマイクロストリップラインとグランド層からなる配線層を配設してなる高周波用配線基板において、前記絶縁基板が、金属元素としてＢ、Ｓｉからなる複合酸化物であって、各金属元素酸化物による重量比組成式をｘＢ_２Ｏ_３・ｙＳｉＯ_２と表した時、前記ｘ、ｙが０．１≦ｘ≦２０、８０≦ｙ≦９９．９、ｘ＋ｙ＝１００を満足するとともに、１０ＧＨｚでのＱ値が２０００以上であり、前記配線層の２０ＧＨｚでの伝送損失が１５ｄＢ／ｍ以下であることを特徴とする。
【０００９】
また、高周波用配線基板の絶縁基板が、金属元素としてＢ、Ｓｉからなる複合酸化物であって、各金属元素酸化物による重量比組成式をｘＢ_２Ｏ_３・ｙＳｉＯ_２と表した時、前記ｘ、ｙが０．１≦ｘ≦２０、８０≦ｙ≦９９．９、ｘ＋ｙ＝１００を満足する主成分と、該主成分１００重量部に対して周期律表第４ａ族元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上、もしくは希土類元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上含有することが望ましい。ここで、主成分１００重量部に対して周期律表第４ａ族元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１〜１０重量部、もしくは希土類元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１〜１５重量部含有することが望ましい。
【００１１】
【作用】
本発明の高周波用配線基板では、絶縁基板が、比誘電率が５未満、１０ＧＨｚにおけるＱ値が２０００以上の特性を得ることができ、また、このような低誘電率、高Ｑ値の誘電体磁器を絶縁基板として用いることにより、高周波伝送特性を向上できる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明の高周波用配線基板は、絶縁基板の表面あるいは内部に、周波数１ＧＨｚ以上の高周波信号が伝送可能な配線層を配設してなるもので、例えば、図１に示すように、絶縁基板１の表面に配線層２、３を形成して構成されている。即ち、絶縁基板１の下面に全面電極（グランド）２を、上面にマイクロストリップライン３を形成して構成されている。全面電極（グランド）２とマイクロストリップライン３とから配線層が構成される。この配線層には、高周波信号として、１ＧＨｚ以上、特には２０ＧＨｚ以上、さらには５０ＧＨｚ以上の高周波信号が伝送される。
【００１３】
図１では、絶縁基板１の表面にマイクロストリップ線路を形成した例について説明したが、例えば、ストリップ線路、コプレーナ線路、誘電体導波管線路を形成しても良い。これらの配線層は、絶縁基板と同時焼成により形成されることが望ましい。また、このような高周波用配線基板は、マイクロ波、ミリ波用等の高周波で用いられるパッケージ、誘電体共振器、ＬＣフィルター、コンデンサ、誘電体導波路、誘電体アンテナ等に用いることができる。
【００１４】
そして、本発明の高周波用配線基板では、絶縁基板１が、金属元素としてＢ、Ｓｉからなる複合酸化物であって、各金属元素酸化物による重量比組成式をｘＢ_２Ｏ_３・ｙＳｉＯ_２と表した時、前記ｘ、ｙが０．１≦ｘ≦２０、８０≦ｙ≦９９．９、ｘ＋ｙ＝１００を満足するものである。
【００１５】
絶縁基板１の成分組成を前記範囲に限定したのは、次の理由による。即ち、Ｂ_２Ｏ_３の重量百分率示すｘを０．１≦ｘ≦２０（８０≦ｙ≦９９．９）としたのはｘが０．１よりも小さい場合（ｙが９９．９よりも大きい場合）は焼結体が緻密化せず、ｘが２０を越えると（ｙが８０よりも小さい場合）良好な焼結体が得られずＱ値が低くなるからである。Ｂ_２Ｏ_３量を示すｘは、Ｑ値を３０００以上とするという点から０．２〜１０重量％（９０≦ｙ≦９９．８）が望ましい。
【００１６】
測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が２０００以上を満足することが望ましい理由は、Ｑ値が２０００以上ある場合には、近年における高周波数帯の絶縁基板に十分対応することができるからである。Ｑ値は、高ければ高い程望ましいが、特には、測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が３０００以上であることが望ましい。
【００１７】
また、基板を構成する焼結体は、主相はガラス相であり、他に結晶相として、クリストバライト、トリジマイト、クオーツ等が析出する場合があるが、組成によってその析出相が異なる。本発明の誘電体磁器組成物ではガラス相のみであってもよい。
【００１８】
本発明の絶縁基板は、原料粉末として、例えば、Ｂ_２Ｏ_３粉末，ＳｉＯ_２粉末を用い、所定の割合で秤量し、湿式混合した後乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて成形し、この成形体を大気中１２５０〜１４００℃で焼成することにより得られる。
【００１９】
尚、本発明の絶縁基板は、金属元素としてＢ、Ｓｉからなるものであるが、例えば、粉砕ボールや原料粉末の不純物として、Ａｌ、Ｃａ、Ｂａ、Ｚｒ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃｒ、Ｐ、Ｎａ、Ｔｉ等が混入する場合があるが、この場合も、上記組成を満足する限り低誘電率で、高Ｑ値の磁器を得ることができる。
【００２０】
また、本発明の高周波用配線基板の絶縁基板は、金属元素としてＢ、Ｓｉからなる複合酸化物であって、各金属元素酸化物による重量比組成式をｘＢ_２Ｏ_３・ｙＳｉＯ_２と表した時、前記ｘ、ｙが０．１≦ｘ≦２０、８０≦ｙ≦９９．９、ｘ＋ｙ＝１００を満足する主成分と、該主成分１００重量部に対して周期律表第４ａ族元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上含有するものであっても良い。
【００２１】
ここで、主成分をこのような組成に限定したのは上記理由による。そして、この高周波用配線基板では、主成分１００重量部に対して周期律表第４ａ族元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上、好ましくは０．１〜１０重量部含有するものである。
【００２２】
このように主成分１００重量部に対して、周期律表第４ａ族元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上含有せしめたのは、この範囲ならばＱ値がさらに向上するからである。一方、０．１重量部よりも少ない場合にはその添加効果が小さいからである。比誘電率を４以下とするためには、０．１〜１０重量部含有することが望ましい。周期律表第４ａ族元素としては、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈｆがあるが、そのうちでも、原料が安価で、Ｑ値が高いという点からＴｉが望ましい。
【００２３】
本発明の高周波用配線基板の絶縁基板は、原料粉末として、例えば、Ｂ_２Ｏ_３粉末、ＳｉＯ_２粉末、ＴｉＯ_２粉末、ＺｒＯ_２粉末、ＨｆＯ_２粉末を用い、所定の割合で秤量し、湿式混合した後乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて成形し、この成形体を大気中１２５０〜１４００℃で焼成することにより得られる。
【００２４】
また、本発明の絶縁基板では、主相がガラス相であり、他に結晶相として、クリストバライト、トリジマイト、クオーツ、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈｆ元素の酸化物等が析出する場合があるが、組成によってその析出相が異なる。
【００２５】
尚、本発明の高周波用配線基板の絶縁基板は、金属元素として、Ｂ、ＳｉおよびＴｉ、Ｚｒ、Ｈｆ元素を含有するものであるが、例えば、粉砕ボールや原料粉末の不純物としてＡｌ、Ｂａ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃｒ、Ｃａ、Ｐ、Ｎａ等が混入する場合があるが、この場合も、上記組成を満足する限り低誘電率で、高Ｑ値の磁器を得ることができる。
【００２６】
本発明の高周波用配線基板の絶縁基体としては、上記主成分１００重量部に対して、さらに希土類元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上含有するものであっても良い。主成分１００重量部に対して、さらにＹおよび希土類元素のうち少なくとも１種を酸化物換算で０．１重量部以上含有せしめたのは、この範囲ならばＱ値がさらに向上するからである。一方、０．１重量部よりも少ない場合にはその添加効果が小さいからである。そして、比誘電率を４以下とするためには、０．１〜１５重量部含有することが望ましい。
【００２７】
希土類元素は、Ｑ値向上、より低誘電率という観点から、上記主成分１００重量部に対して酸化物換算で０．１〜１０重量部含有することが特に望ましい。
【００２８】
希土類元素としては、Ｓｃ、Ｙ、Ｌａ、Ｃｅ、Ｐｒ、Ｎｄ、Ｐｍ、Ｓｍ、Ｅｕ、Ｇｄ、Ｔｂ、Ｄｙ、Ｈｏ、Ｅｒ、Ｔｍ、Ｙｂ、Ｌｕがあり、これらのうちＹ、Ｌａ、Ｎｄ、Ｓｍ、Ｄｙ、Ｙｂ、Ｌｕが高Ｑ値という理由で最も望ましい。
【００２９】
本発明の高周波用配線基板の絶縁基体は、原料粉末として、例えば、Ｂ_２Ｏ_３粉末、ＳｉＯ_２粉末、希土類元素のうち少なくとも１種の酸化物粉末を用い、所定の割合で秤量し、湿式混合した後乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて成形し、この成形体を大気中１２５０〜１４００℃で焼成することにより得られる。
【００３０】
また、本発明の高周波用配線基板の絶縁基板では、主相がガラス相であり、他に結晶相として、クリストバライト、トリジマイト、クオーツ、希土類元素とＳｉとが化合した酸化物等が析出する場合があるが、組成によってその析出相が異なる。
【００３１】
尚、本発明の高周波用配線基板の絶縁基板は、金属元素として、Ｂ、Ｓｉおよび希土類元素を含有するものであるが、例えば、粉砕ボールや原料粉末の不純物としてＡｌ、Ｂａ、Ｚｒ、Ｎｉ、Ｆｅ、Ｃｒ、Ｃａ、Ｐ、Ｎａ、Ｔｉ等が混入する場合があるが、この場合も、上記組成を満足する限り低誘電率で、高Ｑ値の磁器を得ることができる。
【００３８】
【実施例】
実施例１
原料粉末として純度９５％のＢ_２Ｏ_３、純度９９％のＳｉＯ_２粉末を用い、これらを焼結体が表１に示す組成となるように秤量し、１５時間湿式混合した後、乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて造粒し、これを１０００ｋｇ／ｃｍ^２の圧力の下で成形して直径６０ｍｍ厚さ５ｍｍの成形体を得た。この成形体を大気中表１に示す温度で２時間焼成して直径５０ｍｍ厚さ０．２ｍｍに研磨し基板とした。この基板の一面にＣｕからなる全面電極（グランド）を、他面に０．４ｍｍ幅のＣｕからなるマイクロストリップラインを形成し、図１に示す高周波伝送線路を作製し、２０ＧＨｚでの伝送損失を測定した。
【００３９】
比誘電率、Ｑ値の測定は、直径１０ｍｍ、厚さ約５ｍｍの焼結体を作製して、これを誘電体共振器法で２０ＧＨｚにおいて測定した。Ｑ値に関してはＱｆ＝一定とみなして１０ＧＨｚにおけるＱ値を求めた。その結果を表１に示す。
【００４０】
【表１】

【００４１】
表１によれば、本発明で用いられる絶縁基板は測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が２０００以上と高い値を示し、２０ＧＨｚでの伝送損失１５ｄＢ／ｍ以下であることが判る。しかも、比誘電率が３．８以下と低いことが判る。
【００４２】
比較例として、比誘電率が４であり、測定周波数１０ＧＨｚでのＱ値が１０００であるガラスからなる基板を用い、図１に示す高周波伝送線路での周波数約２０ＧＨｚにおいて伝送損失を測定したところ２４ｄＢ／ｍであった。これから、本発明の試料では、比較例よりも伝送損失が小さく、高周波伝送特性が良好であることが判る。
【００４３】
実施例２
原料粉末として純度９５％のＢ_２Ｏ_３、純度９９％のＳｉＯ_２粉末、純度９９％以上のＴｉＯ_２粉末、ＺｒＯ_２粉末、ＨｆＯ_２粉末を用い、これらを焼結体が表２に示す組成となるように秤量し、１５時間湿式混合した後、乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて造粒し、これを１０００ｋｇ／ｃｍ^２の圧力の下で成形して直径６０ｍｍ厚さ５ｍｍの成形体を得た。この成形体を表２に示す温度で２時間焼成して、直径５０ｍｍ厚さ０．２ｍｍに研磨し基板とした。この基板の一面にＣｕからなる全面電極（グランド）を、他面に０．４ｍｍ幅のＣｕからなるマイクロストリップラインを形成し、図１に示す高周波伝送線路を作製し、２０ＧＨｚでの伝送損失を測定した。
【００４４】
比誘電率、Ｑ値の測定は、直径１０ｍｍ、厚さ約５ｍｍの焼結体を作製して、これを誘電体共振器法で２０ＧＨｚにおいて測定した。Ｑ値に関してはＱｆ＝一定とみなして１０ＧＨｚにおけるＱ値を求めた。その結果を表２に示す。
【００４５】
【表２】

【００４６】
この表２より、本発明の試料では、１０ＧＨｚにおけるＱ値が２０００以上であり、２０ＧＨｚでの伝送損失１５ｄＢ／ｍ以下であることが判る。さらに、４ａ族元素酸化物が０．〜１０重量部では比誘電率が４以下であり、マイクロストリップラインの幅を広くできることが判る。
【００４７】
実施例３
原料粉末として純度９５％のＢ_２Ｏ_３、純度９９％のＳｉＯ_２粉末、純度９９％以上の希土類元素の酸化物粉末を用い、これらを焼結体が表３に示す組成となるように秤量し、１５時間湿式混合した後、乾燥し、得られた粉末に適量のバインダを加えて造粒し、これを１０００ｋｇ／ｃｍ^２の圧力の下で成形して直径６０ｍｍ厚さ５ｍｍの成形体を得た。この成形体を表３に示す温度で２時間焼成して、直径５０ｍｍ厚さ０．２ｍｍに研磨し基板とした。この基板の一面にＣｕからなる全面電極（グランド）を、他面に０．４ｍｍ幅のＣｕからなるマイクロストリップラインを形成し、図１に示す高周波伝送線路を作製し、２０ＧＨｚでの伝送損失を測定した。
【００４８】
比誘電率、Ｑ値の測定は、直径１０ｍｍ、厚さ約５ｍｍの焼結体を作製して、これを誘電体共振器法で２０ＧＨｚにおいて測定した。Ｑ値に関してはＱｆ＝一定とみなして１０ＧＨｚにおけるＱ値を求めた。その結果を表３に示す。
【００４９】
【表３】

【００５０】
この表３より、本発明の試料では、１０ＧＨｚにおけるＱ値が２０００以上であり、２０ＧＨｚでの伝送損失１５ｄＢ／ｍ以下であることが判る。さらに、希土類元素酸化物の添加量が０．１〜１５重量部では比誘電率が４以下であり、マイクロストリップラインの幅を広くできることが判る。
【００５５】
【発明の効果】
本発明の高周波用配線基板では、絶縁基板の１０ＧＨｚでのＱ値が２０００以上と高い値を示すため、周波数２０ＧＨｚにおいて伝送損失１５ｄＢ／ｍ以下を達成でき、高周波伝送特性を向上できる。さらに、絶縁基板の比誘電率が５未満と低いため、絶縁基板に形成される配線層の幅を広くできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の高周波用配線基板を示す斜視図である。
【符号の説明】
１・・・絶縁基板
２・・・全面電極（グランド）
３・・・マイクロストリップライン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high-frequency wiring board in which a wiring layer including a microstrip line and a ground layer is provided.
[0002]
[Prior art]
In a high-frequency circuit used at a high frequency such as a microwave or a millimeter wave, it is necessary to use a material having a low relative dielectric constant and a low dielectric loss (tan δ) (a high Q value) for the substrate. For this reason, conventionally, an alumina porcelain having a relative dielectric constant of about 10 and a Q value of 20000 or more at a measurement frequency of 10 GHz has been mainly employed as a dielectric material (see, for example, JP-A-62-103904). ).
[0003]
On the other hand, cordierite has been known as a material having a low relative dielectric constant. However, since the firing temperature range is extremely narrow, it is difficult to obtain a dense sintered body. It is known that glass ceramics having a Q value of 4 to 6 and a Q value of about 1000 at a measurement frequency of 10 GHz are produced and used (for example, see Japanese Patent Application Laid-Open No. 61-234128).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, ceramics such as glass ceramics used as a low dielectric constant material have a relative dielectric constant as small as 4 to 6, but the Q value is about 1000 at 10 GHz. In recent years, high frequency band dielectric resonators have become widespread. Accordingly, a low dielectric constant material having a higher Q value has been demanded.
[0005]
On the other hand, alumina porcelain has a high Q value of 20000 or more at 10 GHz, but has a relatively high dielectric constant of about 10. Therefore, for example, when trying to form a high impedance microstrip line as shown in FIG. There has been a problem that the width becomes too small and disconnection occurs, or the relative line width varies greatly and the defect rate of the microwave integrated circuit increases. In addition, there is a problem that crosstalk occurs due to the narrowing between lines.
[0006]
On the other hand, the impedance of the microstrip line in this type of porcelain substrate is inversely proportional to the relative dielectric constant and the width of the microstrip line if the thickness of the substrate is constant. Impedance can also be increased by using a substrate material having a low dielectric constant. Therefore, a material having a lower dielectric constant has been demanded. Furthermore, when the transmission frequency is increased from microwaves to millimeter waves, transmission loss increases abruptly when the Q value is low, so a lower loss material has been demanded.
[0007]
An object of the present invention is to provide a high-frequency wiring board capable of improving high-frequency transmission characteristics by using a sintered body having a low dielectric constant and a high Q value as an insulating substrate material.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The high-frequency wiring board of the present invention is the above-described high-frequency wiring board in which a wiring layer comprising a microstrip line and a ground layer capable of transmitting a high-frequency signal having a frequency of 1 GHz or more is disposed on or inside the insulating substrate. When the insulating substrate is a complex oxide composed of B and Si as metal elements, and the weight ratio composition formula of each metal element oxide is expressed as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ , the x and y are 0.1. ≦ x ≦ 20,80 ≦ y ≦ 99.9 , with satisfying x + y = 100, that the Q value at 10GHz is Ri der 2000 or more, the transmission loss at 20GHz of the wiring layer is not more than 15 dB / m It is characterized by.
[0009]
When the insulating substrate of the high-frequency wiring board is a complex oxide composed of B and Si as metal elements, and the weight ratio composition formula of each metal element oxide is expressed as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ , a main component satisfying x, y satisfying 0.1 ≦ x ≦ 20, 80 ≦ y ≦ 99.9, x + y = 100, and at least one of Group 4a elements of the periodic table with respect to 100 parts by weight of the main component It is desirable to contain at least 0.1 part by weight of the seed in terms of oxide, or at least one part of the rare earth element in terms of oxide . Here, from 100 parts by weight of the main component, at least one of Group 4a elements of the Periodic Table is 0.1 to 10 parts by weight in terms of oxide, or at least one of rare earth elements in terms of oxide is 0. It is desirable to contain 1 to 15 parts by weight.
[0011]
[Action]
In the high-frequency wiring board according to the present invention, the insulating substrate can obtain characteristics with a relative dielectric constant of less than 5 and a Q value of 2000 or more at 10 GHz, and such a low dielectric constant and high Q value dielectric. By using a porcelain as an insulating substrate, high frequency transmission characteristics can be improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The high frequency wiring board of the present invention is formed by arranging a wiring layer capable of transmitting a high frequency signal having a frequency of 1 GHz or more on the surface or inside of an insulating substrate. For example, as shown in FIG. The

wiring layers

2 and 3 are formed on the surface. That is, the entire surface electrode (ground) 2 is formed on the lower surface of the insulating substrate 1 and the microstrip line 3 is formed on the upper surface. A wiring layer is composed of the entire surface electrode (ground) 2 and the microstrip line 3. A high frequency signal of 1 GHz or higher, particularly 20 GHz or higher, and further 50 GHz or higher is transmitted to the wiring layer as a high frequency signal.
[0013]
Although the example in which the microstrip line is formed on the surface of the insulating substrate 1 has been described with reference to FIG. 1, for example, a strip line, a coplanar line, or a dielectric waveguide line may be formed. These wiring layers are preferably formed by simultaneous firing with the insulating substrate. Moreover, such a high-frequency wiring board can be used for packages, dielectric resonators, LC filters, capacitors, dielectric waveguides, dielectric antennas, and the like that are used at high frequencies such as those for microwaves and millimeter waves.
[0014]
In the high-frequency wiring board of the present invention, the insulating substrate 1 is a complex oxide composed of B and Si as metal elements, and the weight ratio composition formula of each metal element oxide is expressed as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ . When expressed, x and y satisfy 0.1 ≦ x ≦ 20, 80 ≦ y ≦ 99.9, and x + y = 100.
[0015]
The reason why the component composition of the insulating substrate 1 is limited to the above range is as follows. That is, x indicating the weight percentage of B ₂ O ₃ is 0.1 ≦ x ≦ 20 (80 ≦ y ≦ 99.9) when x is smaller than 0.1 (y is larger than 99.9). In this case, the sintered body is not densified, and when x exceeds 20, (when y is smaller than 80), a good sintered body cannot be obtained and the Q value is lowered. X indicating the amount of B ₂ O ₃ is preferably 0.2 to 10% by weight (90 ≦ y ≦ 99.8) from the viewpoint that the Q value is 3000 or more.
[0016]
The reason why it is desirable that the Q value at a measurement frequency of 10 GHz satisfies 2000 or more is that when the Q value is 2000 or more, it can sufficiently cope with an insulating substrate in a high frequency band in recent years. The Q value is preferably as high as possible, but in particular, the Q value at a measurement frequency of 10 GHz is preferably 3000 or more.
[0017]
In the sintered body constituting the substrate, the main phase is a glass phase, and cristobalite, tridymite, quartz and the like may be precipitated as a crystalline phase, but the precipitated phase differs depending on the composition. In the dielectric ceramic composition of the present invention, only the glass phase may be used.
[0018]
The insulating substrate of the present invention uses, for example, B ₂ O ₃ powder and SiO ₂ powder as raw material powders, weighed at a predetermined ratio, wet-mixed and dried, and added an appropriate amount of binder to the obtained powder. It shape | molds and it obtains by baking this molded object at 1250-1400 degreeC in air | atmosphere.
[0019]
The insulating substrate of the present invention is made of B or Si as a metal element. For example, Al, Ca, Ba, Zr, Ni, Fe, Cr, P, Na are used as impurities in a pulverized ball or raw material powder. Ti and the like may be mixed, but in this case as well, a high-Q ceramic with a low dielectric constant can be obtained as long as the above composition is satisfied.
[0020]
The insulating substrate of the high-frequency wiring board of the present invention is a composite oxide composed of B and Si as metal elements, and the weight ratio composition formula of each metal element oxide is represented as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ . Wherein x and y are 0.1 ≦ x ≦ 20, 80 ≦ y ≦ 99.9, and x + y = 100, and 100 parts by weight of the main component includes elements of Group 4a of the periodic table. Of these, at least one kind may be contained in an amount of 0.1 part by weight or more in terms of oxide.
[0021]
Here, the main component is limited to such a composition for the above reason. And in this high frequency wiring board, 0.1 part by weight or more, preferably 0.1 to 10 parts by weight in terms of oxide of at least one of group 4a elements of the periodic table with respect to 100 parts by weight of the main component It contains.
[0022]
In this way, when 100 parts by weight of the main component contains at least one of the elements in Group 4a of the Periodic Table in terms of oxides in an amount of 0.1 parts by weight or more, the Q value is further improved within this range. Because it does. On the other hand, when the amount is less than 0.1 parts by weight, the effect of addition is small. In order to make the relative dielectric constant 4 or less, it is desirable to contain 0.1 to 10 parts by weight. The Group 4a element of the periodic table includes Ti, Zr, and Hf. Among them, Ti is desirable because the raw material is inexpensive and the Q value is high.
[0023]
The insulating substrate of the high-frequency wiring board of the present invention uses, for example, B ₂ O ₃ powder, SiO ₂ powder, TiO ₂ powder, ZrO ₂ powder, and HfO ₂ powder as raw material powder, weighed at a predetermined ratio, and wet It is obtained by mixing and drying, adding an appropriate amount of binder to the obtained powder, forming the powder, and firing the formed body at 1250 to 1400 ° C. in the atmosphere.
[0024]
Further, in the insulating substrate of the present invention, the main phase is a glass phase, and cristobalite, tridymite, quartz, Ti, Zr, oxides of Hf element, etc. may precipitate as crystal phases. The precipitated phases are different.
[0025]
The insulating substrate of the high-frequency wiring board of the present invention contains B, Si and Ti, Zr, and Hf elements as metal elements. For example, Al, Ba, Ni, Fe, Cr, Ca, P, Na, etc. may be mixed, but in this case as well, a high-Q ceramic with a low dielectric constant can be obtained as long as the above composition is satisfied.
[0026]
The insulating base of the high-frequency wiring board of the present invention may further contain 0.1 part by weight or more of the rare earth element in terms of oxide with respect to 100 parts by weight of the main component. . The reason why at least one of Y and a rare earth element is contained in an amount of 0.1 parts by weight or more in terms of oxide with respect to 100 parts by weight of the main component is that the Q value is further improved within this range. On the other hand, when the amount is less than 0.1 parts by weight, the effect of addition is small. And in order to make a dielectric constant 4 or less, it is desirable to contain 0.1-15 weight part.
[0027]
The rare earth element is particularly preferably contained in an amount of 0.1 to 10 parts by weight in terms of oxide with respect to 100 parts by weight of the main component from the viewpoint of improving the Q value and lower dielectric constant.
[0028]
Examples of rare earth elements include Sc, Y, La, Ce, Pr, Nd, Pm, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb, and Lu. Among these, Y, La, Nd, Sm, Dy, Yb, and Lu are most desirable because of high Q values.
[0029]
The insulating base of the high-frequency wiring board of the present invention uses, for example, at least one oxide powder of B ₂ O ₃ powder, SiO ₂ powder, and rare earth element as a raw material powder, and weighs it at a predetermined ratio, and performs wet processing. It is obtained by mixing and drying, adding an appropriate amount of binder to the obtained powder, forming the powder, and firing the formed body at 1250 to 1400 ° C. in the atmosphere.
[0030]
Further, in the insulating substrate of the high-frequency wiring board of the present invention, the main phase is a glass phase, and cristobalite, tridymite, quartz, oxides in which rare earth elements and Si are combined may precipitate as crystal phases. However, the phase of precipitation varies depending on the composition.
[0031]
The insulating substrate of the high-frequency wiring board of the present invention contains B, Si and rare earth elements as metal elements. For example, Al, Ba, Zr, Ni, Fe, Cr, Ca, P, Na, Ti, etc. may be mixed, but in this case as well, a high-Q ceramic with a low dielectric constant can be obtained as long as the above composition is satisfied.
[0038]
【Example】
Example 1
Raw powder as a purity of 95% _B 2 _{O 3,} with a purity of 99% SiO ₂ powder, and these sintered bodies were weighed so as to have the composition shown in Table 1 were mixed for 15 hours wet, dried, An appropriate amount of a binder was added to the obtained powder and granulated, and this was molded under a pressure of 1000 kg / cm ² to obtain a molded body having a diameter of 60 mm and a thickness of 5 mm. The molded body was fired in the atmosphere at the temperature shown in Table 1 for 2 hours and polished to a diameter of 50 mm and a thickness of 0.2 mm to obtain a substrate. A full-surface electrode (ground) made of Cu is formed on one surface of this substrate, a microstrip line made of 0.4 mm width Cu is formed on the other surface, and a high-frequency transmission line shown in FIG. 1 is manufactured, and transmission loss at 20 GHz is reduced. It was measured.
[0039]
The dielectric constant and Q value were measured by preparing a sintered body having a diameter of 10 mm and a thickness of about 5 mm, and measuring this at 20 GHz by a dielectric resonator method. Regarding the Q value, Qf at 10 GHz was obtained assuming that Qf = constant. The results are shown in Table 1.
[0040]
[Table 1]

[0041]
According to Table 1, it can be seen that the insulating substrate used in the present invention has a high Q value of 2000 or more at a measurement frequency of 10 GHz and a transmission loss of 15 dB / m or less at 20 GHz. Moreover, it can be seen that the relative dielectric constant is as low as 3.8 or less.
[0042]
As a comparative example, using a glass substrate having a relative dielectric constant of 4 and a Q value of 1000 at a measurement frequency of 10 GHz, the transmission loss was measured at a frequency of about 20 GHz in the high-frequency transmission line shown in FIG. / M. From this, it can be seen that the sample of the present invention has smaller transmission loss and better high frequency transmission characteristics than the comparative example.
[0043]
Example 2
B ₂ O _{3 with} a purity of 95%, SiO ₂ powder with a purity of 99%, TiO ₂ powder with a purity of 99% or more, ZrO ₂ powder, HfO ₂ powder are used as the raw material powder, and the composition of which the sintered body is shown in Table 2 And then wet-mixed for 15 hours, dried, and granulated by adding an appropriate amount of binder to the obtained powder, which was molded under a pressure of 1000 kg / cm ² and had a thickness of 60 mm. A 5 mm shaped body was obtained. This molded body was fired at the temperature shown in Table 2 for 2 hours, polished to a diameter of 50 mm and a thickness of 0.2 mm to obtain a substrate. A full-surface electrode (ground) made of Cu is formed on one surface of this substrate, a microstrip line made of 0.4 mm width Cu is formed on the other surface, and a high-frequency transmission line shown in FIG. 1 is manufactured, and transmission loss at 20 GHz is reduced. It was measured.
[0044]
The dielectric constant and Q value were measured by preparing a sintered body having a diameter of 10 mm and a thickness of about 5 mm, and measuring this at 20 GHz by a dielectric resonator method. Regarding the Q value, Qf at 10 GHz was obtained assuming that Qf = constant. The results are shown in Table 2.
[0045]
[Table 2]

[0046]
From Table 2, it can be seen that in the sample of the present invention, the Q value at 10 GHz is 2000 or more and the transmission loss at 20 GHz is 15 dB / m or less. Further, the group 4a element oxide is less than 0. From 10 parts by weight, it can be seen that the relative dielectric constant is 4 or less, and the width of the microstrip line can be increased.
[0047]
Example 3
Raw powder as a purity of 95% B _{2 O} _3, with a purity of 99% SiO ₂ powder, the oxide powder having a purity of 99% or more rare earth elements, weighing them as sintered body having the composition shown in Table 3 Then, after 15 hours wet mixing, drying, adding an appropriate amount of binder to the obtained powder and granulating, and molding this under a pressure of 1000 kg / cm ² to form a molded body having a diameter of 60 mm and a thickness of 5 mm Obtained. The molded body was fired at the temperature shown in Table 3 for 2 hours, polished to a diameter of 50 mm and a thickness of 0.2 mm to obtain a substrate. A full-surface electrode (ground) made of Cu is formed on one surface of this substrate, a microstrip line made of 0.4 mm width Cu is formed on the other surface, and a high-frequency transmission line shown in FIG. 1 is manufactured, and transmission loss at 20 GHz is reduced. It was measured.
[0048]
The dielectric constant and Q value were measured by preparing a sintered body having a diameter of 10 mm and a thickness of about 5 mm, and measuring this at 20 GHz by a dielectric resonator method. Regarding the Q value, Qf at 10 GHz was obtained assuming that Qf = constant. The results are shown in Table 3.
[0049]
[Table 3]

[0050]
From Table 3, it can be seen that in the sample of the present invention, the Q value at 10 GHz is 2000 or more and the transmission loss at 20 GHz is 15 dB / m or less. Further, it can be seen that when the addition amount of the rare earth element oxide is 0.1 to 15 parts by weight, the relative dielectric constant is 4 or less, and the width of the microstrip line can be widened.
[0055]
【The invention's effect】
In the high frequency wiring board of the present invention, since the Q value of the insulating substrate at 10 GHz is as high as 2000 or more, a transmission loss of 15 dB / m or less can be achieved at a frequency of 20 GHz, and high frequency transmission characteristics can be improved. Furthermore, since the dielectric constant of the insulating substrate is as low as less than 5, the width of the wiring layer formed on the insulating substrate can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a high-frequency wiring board according to the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Insulating substrate 2 ... Full surface electrode (ground)
3 ... Microstrip line

Claims

In a high-frequency wiring board in which a wiring layer composed of a microstrip line and a ground layer capable of transmitting a high-frequency signal having a frequency of 1 GHz or more is disposed on the surface or inside of the insulating board, the insulating board has B as a metal element, It is a complex oxide made of Si, and when the weight ratio composition formula by each metal element oxide is expressed as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ , the x and y are 0.1 ≦ x ≦ 20, 80 ≦ y ≦ 99.9, with satisfying x + y = 100, high frequency wiring board, wherein the Q value at 10GHz is Ri der 2000 or more, the transmission loss at 20GHz of the wiring layer is not more than 15 dB / m.

When the insulating substrate is a complex oxide composed of B and Si as metal elements, and the weight ratio composition formula of each metal element oxide is expressed as xB ₂ O ₃ · ySiO ₂ , the x and y are 0.1. ≦ x ≦ 20, 80 ≦ y ≦ 99.9, x + y = 100, and at least one of Group 4a elements of the Periodic Table relative to 100 parts by weight of the main component is 0 in terms of oxide. The high-frequency wiring board according to claim 1, wherein the high-frequency wiring board contains 0.1 part by weight or more, or at least one of rare earth elements in terms of oxide.

At least one of Group 4a elements of the Periodic Table relative to 100 parts by weight of the main component is 0.1 to 10 parts by weight in terms of oxide, or at least one of the rare earth elements is 0.1 to 0.1 in terms of oxide. The high-frequency wiring board according to claim 2, containing 15 parts by weight.