JP3622806B2 - 二次電池の過電流検出回路 - Google Patents

二次電池の過電流検出回路 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、リチウムイオン電池のような、充電可能な電池(二次電池)を備えた電池ユニットに用いられ、二次電池の過電流を検出する過電流検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
充電可能な電池(二次電池)のうち、特にリチウムイオン電池は、過放電、過充電に弱いため、過放電状態、過充電状態を検出する検出装置が不可欠である。また、この検出装置は、二次電池の放電中における過電流状態をも検出している。すなわち、検出装置は、過放電検出回路と過充電検出回路と過電流検出回路とを備えている。
【0003】
図3を参照して、従来の検出装置を備えたリチウムイオン電池による電池ユニットについて説明する。電池ユニットは電池パックとも呼ばれる。図示の電池ユニットは、直列接続した2個のリチウムイオン電池(単位電池)21、22からなる二次電池20を含む。単位電池の個数は1個あるいは3個以上でも良い。ここでは、接地端子の側から順番に単位電池21、22をそれぞれ第1及び第2の単位電池と呼ぶことにする。この二次電池20に検出装置10が並列に接続されている。検出装置100は、第1及び第2の過放電検出回路31、32と、第1及び第2の過充電検出回路41、42と、過電流検出回路10´とを有する。第1及び第2の過放電検出回路31、32と、第1及び第2の過充電検出回路41、42とは、それぞれ、第1及び第2の単位電池21、22に並列に接続されている。第1及び第2の単位電池21、22は、その電池電圧として、それぞれ、第1及び第2のセル電圧V、Vを発生している。二次電池20はバッテリ電圧VBAT を発生している。
【0004】
第1及び第2の過放電検出回路31、32の各々には、過放電検出用基準電圧が設定されている。第1及び第2の過放電検出回路31、32は、それぞれ、第1及び第2のセル電圧V、Vと過放電検出用基準電圧とを比較し、セル電圧が過放電検出用基準電圧よりも低くなると過放電と判定して、論理ローレベルの第1及び第2の過放電検出信号を出力する。これら第1及び第2の過放電検出信号は、後述する過電流検出信号と共に、第1の論理積ゲートG1で論理積をとられた後、最終過放電/過電流検出信号として放電制御スイッチとして動作する第1の電界効果トランジスタFET1に供給される。最終過放電/過電流検出信号に応答して、第1の電界効果トランジスタFET1がオフし、端子P1,P2に接続された電子機器などの負荷50との接続を断として放電を禁止する。なお、過放電検出用基準電圧は、例えば、満充電時におけるセル電圧の数十パーセント程度に設定される。過放電検出回路31、32と第1の電界効果トランジスタFET1と第1の論理積ゲートG1との組み合わせは過放電防止装置として働く。
【0005】
第1及び第2の過充電検出回路41、42の各々には、過充電検出用基準電圧が設定されている。第1及び第2の過充電検出回路41、32は、それぞれ、第1及び第2のセル電圧V、Vと過充電検出用基準電圧とを比較し、セル電圧が過充電検出用基準電圧よりも高くなると過充電と判定して、論理ローレベルの第1及び第2の過充電検出信号を出力する。これら第1及び第2の過充電検出信号は第2の論理積ゲートG2で論理積がとられた後、最終過充電検出信号として充電制御スイッチとして動作する第2の電界効果トランジスタFET2に供給される。最終過充電検出信号に応答して、第2の電界効果トランジスタFET2がオフし、端子P1、P2に接続された充電装置(図示せず)との接続を断として充電を禁止する。過充電検出回路41、42と第2の電界効果トランジスタFET2と第2の論理積ゲートG2との組み合わせは過充電検出防止装置として働く。
【0006】
図4(A)に、図2に示した装置の放電時における等価回路を示す。すなわち、半導体スイッチである放電制御スイッチFET1および充電制御スイッチFET2は、それらがオン状態の時に、等価的にそれぞれ第1及び第2の低抵抗RF1およびRF2として表すことができる。これら第1及び第2の低抵抗RF1およびRF2の各々の抵抗値は、負荷50の抵抗値Rより非常に低く、50mΩ〜200mΩの範囲である。
【0007】
図3に戻って、過電流検出回路10´は放電制御スイッチ(第1の電界効果トランジスタ)FET1の電圧降下VF1に基づいて等価的に負荷電流(放電電流)Iを検出している。この第1の低抵抗RF1の電圧降下VF1を利用して、過電流検出回路10´は負荷50を流れる負荷電流Iを監視している(I=VF1/RF1)。
【0008】
図5に従来の過電流検出回路10´の構成を示す。過電流検出回路10´は入力抵抗RINを介して電圧降下VF1を入力電圧として入力している。従来の過電流検出回路10´は、過電流検出用基準電圧VREF を発生するためのツェナーダイオードZDと、入力電圧VINと過電流検出用基準電圧VREF とを比較するコンパレータ11と、出力段12と、抵抗R,R1,R2と、バイポーラトランジスタQ1,Q2とから構成されている。入力抵抗RINの一端は放電制御スイッチFET1と充電制御スイッチFET2との接続点に接続され、他端はコンパレータ11の反転入力端(−)に接続されると共に、抵抗RおよびバイポーラトランジスタQ1を介して接地されている。コンパレータ11の反転入力端(−)に供給される入力電圧をVINで示してある。一方、コンパレータ11の非反転入力端(+)には、抵抗R1を介してツェナーダイオードZDから過電流検出用基準電圧VREF が供給される。コンパレータ11の非反転入力端(+)に供給される入力基準電圧をVINR で示してある。コンパレータ11の非反転入力端(+)は、さらに、抵抗R2およびバイポーラトランジスタQ2を介して接地されている。コンパレータ11の出力端は出力段12に接続されている。出力段12はバイポーラトランジスタQ1およびQ2のベースに接続されている。
【0009】
このような構成において、負荷電流Iによる放電制御スイッチFET1の電圧降下VF1(=RF1×I)が過電流検出用基準電圧VREF より高くなる(VF1>VREF )と、過電流検出回路10´は過電流と判断して、コンパレータ11の出力が反転(すなわち、論理ハイレベルから論理ローレベルへ遷移)し、出力段12を介して放電を停止するための上記過電流検出信号Docを出力する。この過電流検出信号Docは、第1の論理積ゲートG1へ送出される。これにより、放電制御スイッチFET1(図2)がオフし、端子P1,P2に接続された負荷50との接続を断として放電を禁止し、二次電池20を保護している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の過電流検出回路10´では、上述した保護動作を解除するには、端子P1,P2(電池パックの両端)間のインピーダンスを、一旦、高く(数MΩ〜数十MΩ)する必要がある。換言すれば、電池パックを、一度、電子機器から取り外して、再度、電池パックを電子機器にセットし直さなければならない。
【0011】
このことについて、図4(B)および図5を参照して詳細に説明する。放電制御スイッチFET1をオフして二次電池50の放電を停止させた場合、放電制御スイッチFET1は、図4(B)に示すように、等価的に接地端子GNDから負荷50へ順方向に接続されたダイオードDとみなすことができる。したがって、前述したように、二次電池20の放電時の放電制御スイッチFET1は、低抵抗RF1(RF1<<R)であるが、二次電池20の放電停止時は、放電制御スイッチFET1はハイインピーダンスとなる。すなわち、ダイオードDの逆方向抵抗Roff は負荷抵抗Rに比較して非常に高くなる(Roff >>R)。
【0012】
一方、従来の過電流検出回路10´では、VF1>VREF となった時点で放電制御スイッチFET1をオフすると共に、出力段12から論理ハイレベルの第1の制御信号Sc1をバイポーラトランジスタQ1のベースへ供給してバイポーラトランジスタQ1をオンとしている。これは、負荷50が端子P1,P2から外されたか否かを検出するためである。すなわち、バイポーラトランジスタQ1をオンとすることにより、端子P2から、入力抵抗RINおよび抵抗Rを介して接地端子GNDに至る電流パスを形成している。
【0013】
さて、負荷抵抗Rをもつ負荷50が端子P1,P2間に接続されている場合、放電制御スイッチFET1のソース−ドレイン間電圧VF1は下記の数式1で表される。
【0014】
【数1】
Figure 0003622806
負荷抵抗Rおよび充電制御スイッチFET2の低抵抗RF2が、入力抵抗RINおよび抵抗Rより非常に低いとき、すなわち、R<<RIN,R<<RでかつRF2<<RIN,RF2<<Rのとき、上記数式1は下記の数式2のように近似できる。
【0015】
【数2】
Figure 0003622806
この状態において、電池パックを負荷50から取り外すと、換言すれば、負荷50を端子P1,P2から外すと、上記放電制御スイッチFET1のソース−ドレイン間電圧VF1は、下記の数式3で示すようにほぼ零になる。
【0016】
【数3】
Figure 0003622806
したがって、過電流検出回路10´の出力は再び反転(すなわち、論理ローレベルから論理ハイレベルへ遷移)し、出力段12からは過電流検出信号Docが出力されない(過電流検出信号Docが論理ハイレベルとなる)ので、放電制御スイッチFET1がオンとなる。と同時に、出力段12から論理ローレベルの第1の制御信号Sc1が出力されて、バイポーラトランジスタQ1はオフとされる。この後、本電池パックを電子機器(負荷50)にセット、換言すれば、負荷50を端子P1,P2に接続すれば良い。このように、過電流検出回路10´の保護動作を解除するためには、電池ユニット(電池パック)を電子機器(負荷50)に対して抜き差しする必要がある。
【0017】
また、第1及び第2の低抵抗RF1およびRF2による電圧降下は、電子機器側から見ると電圧損失として働くので、第1及び第2の低抵抗RF1およびRF2としてはできるだけ低抵抗のものが要求される。従って、通常の使用条件下では、第1の低抵抗RF1での電圧降下は低い為、過電流検出用基準電圧VREF は100mV〜200mV程度に設定されている。
【0018】
過電流検出回路10´の動作として、放電制御スイッチFET1がオフになる前にバイポーラトランジスタQ1をオンとしている。従って、過電流検出前では、入力電圧VINは放電制御スイッチFET1での電圧降下VF1に等しい。すなわち、下記の数式4が成り立つ。
【0019】
【数4】
Figure 0003622806
これに対して、バイポーラトランジスタQ1がオン後では、入力電圧VINは、下記の数式5で表される。
【0020】
【数5】
Figure 0003622806
過電流検出回路10´の動作を安定化させるために、過電流検出回路10´では、バイポーラトランジスタQ1をオンとすると同時にバイポーラトランジスタQ2もオンとしている。これにより、入力基準電圧VINR のレベルも下記の数式6
【数6】
Figure 0003622806
で表されるようにして、常に、下記の数式7
【数7】
Figure 0003622806
の関係が維持できるようにしている。従って、従来の過電流検出回路10´では、入力抵抗RINの抵抗値は、抵抗Rの抵抗値に依存することになる。
【0021】
さらに、過電流検出用基準電圧VREF を低く設定した場合(例えば、50mV)には、バイポーラトランジスタQ2の飽和電圧が問題となる。すなわち、バイポーラトランジスタQ2の飽和電圧(コレクタ−エミッタ間電圧)をVCEQ2とすると、上記数式6は実際には下記の数式8で表される。
【0022】
【数8】
Figure 0003622806
換言すれば、過電流検出用基準電圧VREF がバイポーラトランジスタQ2のコレクタ−エミッタ間電圧VCEQ2より非常に高い場合(VREF >>VCEQ2)に限り、上記数式6が成立する。
【0023】
本発明の課題は、二次電池の保護動作の解除を、電池ユニット(電池パック)の電子機器に対する抜き差しではなく、電子機器の電源の再投入または電子機器のリセットによって再度使用可能にした、二次電池の過電流検出回路を提供することにある。
【0024】
本発明の他の課題は、入力抵抗の抵抗値に制約がない、二次電池の過電流検出回路を提供することにある。
【0025】
本発明のさらに他の課題は、動作が安定な、二次電池の過電流検出回路を提供することにある。
【0026】
本発明のもっと他の課題は、過電流検出用基準電圧を低く設定しても動作可能な、二次電池の過電流検出回路を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、二次電池から負荷に流れる放電電流を、半導体スイッチである放電制御スイッチでの電圧降下によって監視して、電圧降下が所定の基準電圧より高くなったときに、過電流状態であると判断して放電制御スイッチの制御端子へ過電流検出信号を送出することにより放電制御スイッチをオフさせる二次電池の過電流検出回路において、所定の基準電圧を発生する基準電圧発生手段と;電圧降下を入力抵抗を介して入力電圧として入力する第1の入力端と、所定の基準電圧を入力する第2の入力端とを持ち、入力電圧と所定の基準電圧とを比較して、比較結果信号を出力するコンパレータと;比較結果信号に応答して過電流検出信号を出力する出力段と;コンパレータの第1の入力端に一端が接続された抵抗と;この抵抗の他端と接地端子との間に一対の主端子が接続されたスイッチング手段)と;過電流検出信号に応答して、放電制御スイッチがオフした後の所定のタイミングで制御信号をスイッチング手段の制御端子に供給してスイッチング手段をオンさせる制御回路とを有することを特徴とする二次電池の過電流検出回路が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による二次電池の過電流検出回路について説明する。
【0029】
図1を参照すると、本実施形態による過電流検出回路10は、過電流検出用基準電圧VREF を発生するためのツェナーダイオードZDと、コンパレータ11と、出力段12と、制御回路13と、抵抗Rと、バイポーラトランジスタQ1とから構成されている。すなわち、過電流検出回路10は、従来の過電流検出回路10´中の抵抗R1,R2およびバイポーラトランジスタQ2を削除し、その代わりに制御回路13を備えている。
【0030】
ツェナーダイオードZDから発生された過電流検出用基準電圧VREF が、直接、コンパレータ11の非反転入力端(+)に供給されている。出力段12から出力される過電流検出信号Docは第1の論理積ゲートG1ばかりでなく、制御回路13にも供給されている。過電流検出信号に応答して、制御回路13は後述するようにトランジスタQ1のオン/オフを制御するための制御信号SをバイポーラトランジスタQ1のベースへ送出する。
【0031】
次に、図2に示すタイムチャートをも参照して、図1に示した過電流検出回路10の動作について説明する。
【0032】
何等かの原因により、負荷電流(放電電流)Iが大量に流れ、放電制御スイッチFET1の電圧降下VF1(=RF1×I)が、第1の時点tで、過電流検出用基準電圧VREF より高くなった(VF1>VREF )とする。すると、過電流検出回路10は過電流と判断して、コンパレータ11の出力が反転(すなわち、論理ハイレベルから論理ローレベルへ遷移)し、出力段12を介して放電を停止するための過電流検出信号Docを出力する。この過電流検出信号Docは、第1の論理積ゲートG1を介して放電制御スイッチFET1へ送出されると共に、制御回路13へも送出される。ここで、過電流検出信号Docは、図2のDocで示すように、その出力電圧はハイレベルからローレベルへと徐々に低下する。過電流検出信号Docの出力電圧の傾きは容量性負荷と出力電流によって決定される。過電流検出信号Docの出力電圧がゲートオン電圧に達したとき、すなわち、第1の時点tから第1の遅延時間Δτ経過後に、放電制御スイッチFET1はオフとなる。これにより、端子P1,P2に接続された負荷50との接続を断として放電を禁止し、二次電池20を保護する。
【0033】
一方、制御回路13は、過電流検出信号Docの出力電圧が立ち下がる第1の時点tから、上記第1の遅延時間Δτよりも長い第2の遅延時間Δτ経過した第2の時点tで、バイポーラトランジスタQ1をオンとするための制御信号SをバイポーラトランジスタQ1のベースに供給する。この制御信号Sに応答して、バイポーラトランジスタQ1がオン状態となる。このような制御回路13は、過電流検出信号Docの出力電圧がゲートオン電圧よりも低い所定の電圧になった時点を検出する回路により容易に実現することができる。これにより、放電制御スイッチFET1のバラツキや出力の能力に関係なく、確実にタイミング差を作ることができる。
【0034】
これに対して、従来の過電流検出回路10´では、図2の点線で示すように、放電制御スイッチFET1がオフする前の第1の時点tで、バイポーラトランジスタQ1をオンさせていた。
【0035】
このように、本発明では、バイポーラトランジスタQ1をオンとするタイミングを、放電制御スイッチFET1がオフとなった後となるように、制御回路13により制御している。換言すれば、放電制御スイッチFET1の抵抗が、第1の低抵抗RF1からハイインピーダンス(すなわち、ダイオードDの逆方向抵抗)Roff になった後で、コンパレータ11の反転入力端(−)に供給される入力電圧VINのレベルを下記の数式9
【数9】
Figure 0003622806
で示されるように変えている。このとき、放電制御スイッチFET1での電圧降下(電位)VF1は、放電制御スイッチFET1の抵抗値が無限大である(Roff =∞)と見做せるので、下記の数式10で表される。
【0036】
【数10】
Figure 0003622806
ここで、負荷抵抗Rおよび充電制御スイッチFET2の第2の低抵抗RF2は、抵抗Rとと入力抵抗RINとの合成抵抗(R+RIN)に比較して非常に低い(R<<(R+RIN),RF2<<(R+RIN))ので、放電制御スイッチFET1での電位VF1は、ほぼバッテリ電圧VBAT に等しい。すなわち、下記の数式11が成り立つ。
【0037】
【数11】
Figure 0003622806
また、このときの放電制御スイッチFET1での電位VF1は過電流検出用基準電圧VREF より非常に高くなる(VF1>>VREF )ので、従来のように、コンパレータ11の非反転入力端(+)に供給する入力基準電圧VINR を保護動作前と保護動作後とで変えることなく、常に、過電流検出回路10の動作を安定化させることができる。
【0038】
次に、過電流検出回路10を二次電池20の保護動作状態から復帰させるための条件について考える。一般に、過電流検出回路10を復帰させる為には、コンパレータ11の非反転入力端(+)に供給すべき入力基準電圧VINR が下記の数式12を満足する必要がある。
【0039】
【数12】
Figure 0003622806
この条件を満足させる関係式は、従来の過電流検出回路10´では上記数式8で表されるのに対して、本実施の形態の過電流検出回路10では、下記の数式13で表される。
【0040】
【数13】
Figure 0003622806
過電流検出回路10では、電池ユニット(電池パック)を電子機器(負荷50)に対して抜き差しすることなく、電子機器の電源を再投入または電子機器をリセットするによって、二次電池20の保護動作を解除でき、過電流検出回路10を再度使用することが可能である。また、過電流検出回路10においては、入力抵抗RINの抵抗値に制約がなく、過電流検出用基準電圧VREF を低く設定しても動作可能である。
【0041】
本発明は上述した実施例に限定せず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更・変形が可能である。たとえば、本発明は、リチウムイオン電池に限らず、過電流からの保護を必要とする二次電池全般に適用可能であることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
本発明による二次電池の過電流検出回路は、放電制御スイッチをオフとした後に、コンパレータの入力電圧を所定の電圧に設定するためのスイッチング手段をオンするように制御しているので、二次電池の保護動作の解除を、電池ユニット(電池パック)の電子機器に対する抜き差しではなく、電子機器の電源の再投入または電子機器のリセットによって再度使用可能にすることができる。また、コンパレータの入力端に供給する入力基準電圧を保護動作前と保護動作後とで変えることなく、常に、過電流検出回路の動作を安定化させることができる。さらに、入力抵抗の抵抗値に制約がなく、基準電圧を低く設定しても動作可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による二次電池の過電流検出回路の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示された過電流検出回路の動作の一例を示すタイムチャートである。
【図3】従来の過電流検出回路を含む検出装置を備えたリチウムイオン電池による電池ユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した装置の等価回路を示す図で、(A)は放電時における等価回路を示し、(B)は放電停止時における等価回路を示す。
【図5】図3に示した従来の過電流検出回路の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 過電流検出回路
11 コンパレータ
12 出力段
13 制御回路
ZD ツェナーダイオード
Q1 バイポーラトランジスタ
抵抗
IN 入力抵抗
F1 放電制御スイッチFET1のオン時の低抵抗
F2 充電制御スイッチFET2のオン時の低抵抗
50 負荷

Claims (4)

  1. 二次電池(20)から負荷(50)に流れる放電電流(I)を、半導体スイッチである放電制御スイッチ(FET1)での電圧降下(VF1)によって監視して、前記電圧降下が所定の基準電圧(VREF )より高くなったときに、過電流状態であると判断して前記放電制御スイッチの制御端子へ過電流検出信号を送出することにより前記放電制御スイッチをオフさせる二次電池の過電流検出回路(10)において、
    前記所定の基準電圧を発生する基準電圧発生手段(ZD)と、
    前記電圧降下を入力抵抗(RIN)を介して入力電圧(VIN)として入力する第1の入力端と、前記所定の基準電圧を入力する第2の入力端とを持ち、前記入力電圧と前記所定の基準電圧とを比較して、比較結果信号を出力するコンパレータ(11)と、
    前記比較結果信号に応答して前記過電流検出信号を出力する出力段(12)と、
    前記コンパレータの前記第1の入力端に一端が接続された抵抗(R)と、
    該抵抗の他端と接地端子との間に一対の主端子が接続されたスイッチング手段(Q1)と、
    前記過電流検出信号に応答して、前記放電制御スイッチがオフした後の所定のタイミングで制御信号(S)を前記スイッチング手段の制御端子に供給して前記スイッチング手段をオンさせる制御回路(13)とを有することを特徴とする二次電池の過電流検出回路。
  2. 前記放電制御スイッチが電界効果トランジスタである、請求項1に記載の二次電池の過電流検出回路。
  3. 前記基準電圧発生手段がツェナーダイオードである、請求項1に記載の二次電池の過電流検出回路。
  4. 前記スイッチング手段がバイポーラトランジスタである、請求項1に記載の二次電池の過電流検出回路。
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