JP3622427B2 - 分離給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積載された紙を上層より一枚ずつ分離して、搬送下手側のフィードローラーに搬送する分離給紙装置であって、セパレートローラとリタードローラとの間のニップ部に紙を挟み込むと共にピックアップアームを下ろしてピックアップローラーを紙上面に押接し、該フィードローラーのニップ部に紙が挿入されると共に該ピックアップアームを上げて該ピックアップローラーを解除する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、セパレートローラと、該セパレートローラに圧接するリタードローラと、セパレートローラ軸にスプリングクラッチ等のワンウェイクラッチを介して連結されたピックアップアームと、該ピックアップアームの先端部に設けて、セパレートローラ軸から前記スプリングクラッチ、及びギア列を介して駆動するように構成したピックアップローラとから成るローラの駆動伝達機構が提案されている。
【0003】
このようなローラの駆動伝達機構を用いた分離給紙装置は、図7に示すような構成となっている。即ち、セパレートローラ軸51にピックアップアーム52を遊嵌して、該ピックアップアーム52にはギア59・54を回転可能に取付けている。該ギア54を支持している軸53に、ピックアップローラ56を外嵌固設したローラ受け筒体55を嵌装しており、該ローラ受け筒体55、及びギア54の外周面には、該ギア54の回転方向を緩み方向とするようにスプリング57が外装されている。
尚、ギア59は軸58に支持され、また、スプリング58aにより付勢されている。そして、ピックアップアーム52の先端部は、アームスプリング65によって、上方に回動する方向に付勢されている。
【0004】
また、前記セパレートローラ軸51には、ギア60aを一体的に形成したセパレートカラー60が回転自在に嵌装され、該ギア60a、前記ギア59、及びギア54がお互いに噛合して、ギア60aとギア54との回転方向が同一方向になるように構成している。
前記セパレートカラー60には、セパレートローラ62を外嵌固設したローラ受け筒体61が回転自在に外嵌されており、セパレートカラー60のギア60aとは反対側において、セパレートハブ63がセパレートローラ軸51に外嵌固設されている。
そして、セパレートローラ62のギア60aとは反対側の外方においては、該セパレートハブ63、セパレートカラー60、及びローラ受け筒体61の外周面には、セパレートローラ軸51の回転方向を締まり方向とするスプリングクラッチ64が外装されている。
【0005】
このように構成した分離給紙装置において紙を繰込む際には、セパレートローラ軸51が回転し、この回転によりスプリングクラッチ64が締まって、セパレートハブ63、セパレートカラー60、及びローラ受け筒体61が一体的に回転する。
この回転に伴ってギア60aが回転し、該ギア60aと噛合したギア59は、スプリング58aの付勢力により軸58に対する回転を阻止されているので、ピックアップアーム52、及びピックアップローラ56と共に下方に回動する。
そして、ピックアップローラ56が紙面に到達すると、ギア59が回転すると共にギア54が回転して、ピックアップローラ56が回転を開始するのである。
【0006】
こうして、ピックアップローラ56が紙面の最上面に押接する状態になると、セパレートローラ軸51の回転駆動と共に、セパレートローラ62及びこれに押接するリタードローラが、紙の搬送方向に回転する。この回転がギア60a、ギア58、及びギア54によって伝動されて、ピックアップローラ56もセパレートローラ62と同一方向に回転し、積載された紙を、下流側のセパレートローラ62とリタードローラとの間に繰り出すのである。
そして、ピックアップローラ56により繰り出された紙は、セパレートローラ62とリタードローラとに挟持されて、搬送される。
【0007】
このようにして、繰出搬送された紙が、セパレートローラ62及びリタードローラの下流側に配置した用紙搬送ローラに達して、該用紙搬送ローラにより搬送されるようになると、用紙搬送ローラの搬送速度が、セパレートローラ62の搬送速度よりも速いため、スプリングクラッチ64が緩んでセパレートローラ62が空回りし、また、ピックアップローラ56が上方にはね上げられて、紙面から離れるように構成していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記セパレートローラ62にはリタードローラが押接しているので、お互いに広範囲で接触しているローラ受け筒体61とセパレートカラー60との間に、大きな摩擦力が働く。
そして、用紙搬送ローラに達した紙が、該用紙搬送ローラにより搬送されるようになって、スプリングクラッチ64が緩んでも、この摩擦力によってセパレートカラー60の回転動作が規制されて、ピックアップローラ56の上昇がうまく行なわれず、次の原稿を繰り出すことができない場合があった。
また、ピックアップローラ56が下がったままであると、該ローラ56が用紙に対して負荷となり、画の伸びが発生することもあった。
また、セパレートハブ63、セパレートカラー60、及びローラ受け筒体61の外周面にスプリングクラッチ64が外装されたワンウェイクラッチ部が、セパレートローラ62の外方に取付けられているので、用紙ガイドの形状が制約されたり、用紙スタック量が制約されたりする場合があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分離給紙装置における以上のような課題を解決すべく、次のような手段を用いるものである。即ち、請求項1に記載の発明においては、セパレートローラと、これに圧接するリタードローラとを備え、該セパレートローラは駆動軸に対して両端で回動可能に支持されるとともに、その中央部は該駆動軸に非接触の中空部に構成された分離給紙装置であって、前記駆動軸に回転自在に外嵌されたカラーと、前記カラーに回転自在に外嵌された、前記セパレートローラの一端を支持するローラ受け筒体と、前記カラーに隣接して前記駆動軸に外嵌固定されたハブと、前記ハブの反カラー側の側方で前記駆動軸に回転自在に外嵌された、前記セパレートローラの他端を支持するローラ支持体と、前記中空部で、前記ローラ受け筒体と、前記カラーと、前記ハブとに跨って外嵌された、駆動軸の用紙搬送方向の回転方向を締まり方向とするスプリングクラッチと、を備えた構成とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明においては、前記セパレートローラの下流側にセパレートローラよりも速い速度で回転するフィードローラを配置する。
【0011】
そして、請求項3に記載の発明においては、前記分離給紙装置は、原稿を繰り出すピックアップローラと、前記カラーに固設されたセパレートギアと、前記ピックアップローラを前記セパレートローラと同一方向に回転させる、前記セパレートギアを含むギア列と、を備え、前記セパレートローラの駆動軸が用紙搬送方向へ回転駆動して前記スプリングクラッチが締まり方向へ作動することで、前記ギア列を介して前記ピックアップローラが前記セパレートローラと同一方向に回転するように構成する。
さらに、請求項4に記載の発明においては、前記分離給紙装置は、前記駆動軸に回転自在に嵌装されたピックアップアームと、前記駆動軸と平行に配置されて、前記ピックアップアームの先端部に固設されたピックアップローラ軸と、前記駆動軸と平行に配置されて、前記ピックアップアームの中途部に固設された中間伝動軸と、前記ピックアップローラ軸に回転可能に外嵌されたピックアップギアと、前記中間伝動軸に回転可能に外嵌された、前記ピックアップギアと前記セパレートギアの双方と噛合する中間ギアと、前記ピックアップギアに隣接して、前記ピックアップローラ軸に回転可能に外嵌された、前記ピックアップローラを外嵌固設したローラ受け筒体と、前記ピックアップギアの筒部の外周面と前記ピックアップローラのローラ受け筒体のピックアップギア側の外周面とに跨って外嵌された、前記ピックアップギアの用紙搬送方向の回転方向を緩み方向とする第1のスプリングと、前記ピックアップアームと前記中間ギアとの間に介装されて、前記中間ギアを付勢する第2のスプリングと、を備えた構成とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、添付の図面より説明する。図1は本発明の分離給紙装置を搭載した自動原稿送り装置を有するファクシミリ装置を示す斜視図、図2は自動原稿送り装置を示す側面図、図3は本発明の分離給紙装置を示す平面断面図、図4は同じく斜視図、図5はギア列の回転方向を示す側面略図、図6は分離給紙装置による用紙の繰り出しの様子を示す側面略図、図7は従来の分離給紙装置を示す平面断面図である。
【0013】
本発明の分離給紙装置を搭載した自動原稿送り装置について説明する。図1、図2においては、本発明の分離給紙装置をファクシミリ装置の自動原稿送り装置に搭載した例を示しており、ファクシミリ装置の本体Bの上部に自動原稿送り装置Aが形成されている。該自動原稿送り装置Aの外側には、原稿載置トレイTと排出原稿載置トレイT’とを上下に配設している。
【0014】
自動原稿送り装置Aの側板18にはモータMが付設されており、該モータMの駆動力により、分離給紙装置を構成するセパレートローラ12と、リタードローラ16と、フィードローラ19・21・23と、排出ローラ25とを回転駆動している。
側板18は、自動原稿送り装置Aの左右両側に配設されており、左右側板18・18間において、原稿給送路18aが側面視略C字状に形成され、該原稿給送路18aの入口部には、原稿載置板17が原稿載置トレイTと連続するように配設されている。
【0015】
そして、原稿載置板17の上方に、セパレートローラ12、及びピックアップローラ6などで構成される分離給紙装置が配設され、該原稿載置板17の下流側には、セパレートローラ12に押接するリタードローラ16を配設している。
原稿の排出部は、原稿載置トレイTと原稿載置板17との間の下方に位置しており、この部位に排出ローラ25・26を配設し、該排出ローラ25・26の下流側に排出原稿載置トレイT’を配設している。
また、原稿給送路18aの下端部には、原稿読取面27が配設されている。
【0016】
以上のように自動原稿送り装置Aが構成され、原稿載置トレイT及び原稿載置板17に積載された原稿は、ピックアップローラ6により繰り出され、セパレートローラ12及びリタードローラ16により一枚ずつ分離されて原稿給送路18aへ搬送される。
そして、原稿はフィードローラ19・20及びフィードローラ21・22によって原稿給送路18a内を搬送され、原稿読取面27にて読み取られた後に、フィードローラ23・24よって搬送されて、排出ローラ25・26により排出原稿載置トレイT’へ排出される。
この場合、原稿給送路18aに沿って配設されているフィードローラ19・21・23、及び排出ローラ25は、セパレートローラ12よりも回転速度が速く設定されており、これによって連続的に原稿給送路18a内へ給送される原稿の切れ目が分離され、この原稿の切れ目を、原稿給送路18aに沿設された原稿給送センサ28が検出するように構成している。
【0017】
次に、分離給紙装置について説明する。図3乃至図6において、セパレートローラ軸1にピックアップアーム2が回転自在に嵌装され、該ピックアップアーム2には中間伝動軸8とピックアップローラ軸3とを固設している。
ピックアップローラ軸3には、ピックアップギア筒体4と、これに隣接するローラ受け筒体5とを、回転可能に外嵌しており、該ローラ受け筒体5には、ゴムなどで構成したピックアップローラ6を外嵌固設している。
ピックアップギア筒体4に形成した筒部4aの外周面と、ローラ受け筒体5のピックアップローラ6よりピックアップギア筒体4側の外周面とには、該ギア筒体4の回転方向を緩み方向とするようにスプリング7が外嵌されている。
【0018】
また、前記中間伝動軸8には、中間ギア9が回転可能に嵌装され、該中間ギア9はピックアップギア筒体4と噛合している。該中間ギア9とピックアップアーム2との間にはスプリング8aが介装され、中間ギア9はスプリング8aによって付勢されている。
そして、前記セパレートローラ軸1には、セパレートカラー10が回転自在に外嵌され、該セパレートカラー10のピックアップアーム2側端部には、セパレートギア10aが一体的に固設され、該セパレートギア10aと中間ギア9とが噛合している。
そして、ピックアップアーム2の先端部は、アームスプリング15によって、上方に回動する方向に付勢されている。
【0019】
セパレートカラー10には、ローラー受け筒体11が回転自在に外嵌されており、該ローラー受け筒体11とセパレートカラー10とは、ローラー受け筒体11のセパレートギア10a側端部に形成した接触面11aの範囲のみで接触している。
また、セパレートローラ軸1には、セパレートカラー10に隣接してセパレートハブ13が外嵌され、該セパレートハブ13は、固定ピン13aによってセパレートローラ軸1に固定され、該セパレートローラ軸1と一体的に回転するよう構成している。
そして、ローラー受け筒体11、セパレートカラー10、及びセパレートハブ13の外周面には、セパレートローラ軸1の回転方向を締まり方向とするスプリングクラッチ14を外装している。
【0020】
セパレートハブ13のローラー受け筒体11とは反対側部分において、セパレートローラ軸1にセパレートローラ支持体31を回転自在に外嵌している。
該セパレートローラ支持体31の外周面と、前記ローラー受け筒体11の外周面とには、セパレートローラ12の中空筒であるローラー筒体12aが外嵌され、該ローラー筒体12aには、ゴムなどで構成したセパレートローラ12が該ローラー筒体12aと一体的に外装されている。
そして、ローラー筒体12aはセパレートローラ支持体31に対して回転自在に、ローラー受け筒体11はセパレートローラ支持体31と一体的回転するよう構成している。
【0021】
また、ローラー受け筒体11、セパレートカラー10、及びセパレートハブ13の外周面にスプリングクラッチ14を外装したワンウェイクラッチ部は、セパレートローラ12のローラー筒体12aに内設されており、このワンウェイクラッチ部の外周面と、ローラー筒体12aの内周面との間には、お互いが接触しないように一定の間隙を設けている。
即ち、セパレートローラ12は、セパレートローラ支持体31とローラー受け筒体11とによって、セパレートローラ軸1に対して、該セパレートローラ12の両端部のみで支持されており、セパレートローラ12の軸方向の中央部においては、前記ローラー筒体12aとセパレートカラー10とは接触していないのである。
【0022】
このように構成した分離給紙装置において、セパレートローラ軸1が用紙搬送方向へ回転駆動すると、セパレートハブ13が該セパレートローラ軸1と一体的に回転する。すると、スプリングクラッチ14が締まり方向に作動して、セパレートハブ13、セパレートカラー10、及びローラー受け筒体11の外周面を押接して一体状にし、ローラー受け筒体11に一体的に支持されたセパレートローラ12が、セパレートローラ軸1と共に回転することとなる。
一方、セパレートギア10aに搬送回転方向と逆方向の回転力が加わると、スプリングクラッチ14が緩み方向に作動して、セパレートローラ軸1からのセパレートローラ12への伝動が絶たれるワンウェイクラッチ機構を構成している。
【0023】
前述のように、セパレートローラ軸1が用紙搬送方向へ回転駆動してスプリングクラッチ14が締まり方向に作動すると、それに伴ってセパレートギア10aが回転する。セパレートギア10aに噛合する中間ギア9は、該セパレートギア10aの回転に従動しようとするが、スプリング8aの付勢力によって回転を阻止されているので、セパレートローラ軸1へ回動自在に嵌装しているピックアップアーム2を下方に回動する。
ピックアップアーム2の回動動作に伴ってピックアップローラ6も下方回動し、該ピックアップローラ6が積載された紙面へ達すると、それ以上のピックアップローラ6の下方回動が阻止される。
ピックアップローラ6の回動動作が停止すると、セパレートギア10aの中間ギア9への回転伝達力が、中間ギア9にかかっているスプリング8aの付勢力による摩擦力よりも大きくなって、該中間ギア9が中間伝動軸8に対して回転するようになる。
【0024】
この中間ギア9の回転がピックアップギア筒体4に伝動され、該ピックアップギア筒体4の回転に伴って、ピックアップギア筒体4とスプリング7の巻締力により一体的に連結されたピックアップローラ6が回転するのである。
即ち、ピックアップギア筒体4の回転方向は、スプリング7の緩み方向であるが、ピックアップローラ6が紙面に接触している状態においては、その負荷抵抗が小さいので、該スプリング7自身の巻締力によってピックアップギア筒体4と、ピックアップローラ6を外嵌固設しているローラ受け筒体5とが一体的に連結されるのである。
尚、図5に示すように、ピックアップギア筒体4は前記セパレートギア10aと同一方向に回転するように構成されている。
【0025】
以上のように構成した分離給紙装置による用紙の繰り出し作用を、図5、図6により説明する。まず、原稿載置板17上に用紙Pが積載されている状態において、セパレートローラ軸1が回転駆動すると、この回転力によって前述の如くスプリングクラッチ14が締まり方向に作動し、セパレートギア10aが一体的に回転する。
該セパレートギア10aに噛合する中間ギア9は、セパレートギア10aの回転に従動しようとするが、スプリング8aの付勢力によって回転を阻止されているので、セパレートローラ軸1へ回動自在に嵌装しているピックアップアーム2を下方に回動することとなる。
ピックアップアーム2の回動動作に伴ってピックアップローラ6も下方回動し、該ピックアップローラ6が、積載された用紙Pの紙面へ達すると、それ以上のピックアップローラ6の下方回動が阻止される。
そして、ピックアップローラ6の回動動作が停止すると、セパレートギア10aの中間ギア9への回転伝達力が、中間ギア9にかかっているスプリング8aの付勢力による摩擦力よりも大きくなって、該中間ギア9が中間伝動軸8に対して回転するようになる。
この中間ギア9の回転がピックアップギア筒体4に伝動されて、前述のようにピックアップローラ6が回転するのである。
【0026】
こうして、ピックアップローラ6が用紙Pの最上面に押接する状態になると、セパレートローラ軸1の回転駆動と共に、セパレートローラ12、及び該セパレートローラ12に押接するリタードローラ16が用紙搬送方向に回転し、セパレートギア10a、中間ギア9、及びピックアップギア筒体4で構成するギア列の伝動により、該ピックアップローラ6がセパレートローラ12と同一方向に回転する。
このピックアップローラ6の回転により、最上層の用紙Pが、下流側のセパレートローラ12とリタードローラ16との間に繰り出される。
繰り出された用紙が、セパレートローラ12及びリタードローラ16により原稿給送路18aへ搬送される。
【0027】
そして、原稿給送路18aへ搬送された用紙が、セパレートローラ12及びリタードローラ16の下流側に配置したフィードローラ19・20により搬送されるようになると、フィードローラ19搬送速度がセパレートローラ12の搬送速度よりも速いためスプリングクラッチ14が緩み、ローラー受け筒体11、セパレートカラー10、及びセパレートハブ13がお互いに自由に回転可能となる。これにより、セパレートローラ12が空回りし、セパレートカラー10がセパレートローラ12及びセパレートローラ軸1に対して自由に回転可能となるので、ピックアップアーム2及びピックアップローラ6が、セパレートローラ軸1に対して回動可能になると共に、スプリング15の付勢力によって上方にはね上げられて、紙面から離れることとなる。
【0028】
この場合、セパレートローラ12にはリタードローラ16がスプリング32の付勢力により押接しているので、該セパレートローラ12の下面には上向きの力がかかっている。
しかし、セパレートローラ12(ローラー筒体12a)はその両端部のみで支持されて、セパレートローラ12(ローラー筒体12a)の中央部においては、該セパレートローラ12(ローラー筒体12a)とセパレートカラー10との間に空間が形成されているので、また、セパレートローラ12を一体的に形成したローラー受け筒体11と、セパレートカラー10とは前記接触部11aのみで接触しているために、該セパレートローラ12(ローラー筒体12a)とセパレートカラー10との間、及び、該ローラ受け筒体11とセパレートカラー10との間には殆ど摩擦力が生じない。
これにより、セパレートカラー10は回転動作を規制されることがなく、自由に回転できるので、ピックアップローラ6の上昇がスムーズに行なわれることとなって、次の原稿を確実に繰り出すことができるようになる。
【0029】
また、ローラー受け筒体11、セパレートカラー10、及びセパレートハブ13の外周面にスプリングクラッチ14を外装したワンウェイクラッチ部が、セパレートローラ12のローラー筒体12aに内設されているので、セパレートローラ軸1周辺のスペースが広く使えることとなって、用紙ガイドの形状や用紙スタック量の制約が少なくなって、設計などの自由度を広げることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、分離給紙装置において、以上のような構成とすることで、次のような効果を奏する。まず、請求項1に記載の発明では、セパレートローラはその両端部のみで支持されて、セパレートローラの中央部においては、セパレートローラとカラーとの間に中空部が形成されているので、また、セパレートローラの一端を支持するローラー受け筒体と、カラーとは反ハブ側の端部の接触部のみで接触しているために、セパレートローラとカラーとの間、及び、ローラ受け筒体とカラーとの間には殆ど摩擦力が生じず、その結果、リタードローラにより押接されるセパレートローラと該セパレートローラの駆動軸との間には殆ど摩擦力が生じずに、セパレートローラが自由に回転できて、用紙の分離及び繰り出しをスムーズに行なうことができる。
また、ローラー受け筒体、カラー、及びハブの外周面にスプリングクラッチを外装したワンウェイクラッチ部が、セパレートローラの筒体に内設されているので、セパレートローラの駆動軸周辺のスペースが広く使えることとなって、用紙ガイドの形状や用紙スタック量の制約が少なくなって、設計などの自由度を広げることができる。
【0031】
そして、請求項2に記載の発明では、リタードローラにより押接されるセパレートローラと該セパレートローラの駆動軸との間には殆ど摩擦力が生じず、セパレートローラが自由に回転できて、用紙の分離及び繰り出しをスムーズに行なうことができ、そして、セパレートローラ及びリタードローラにより原稿給送路へ搬送された用紙が、セパレートローラ及びリタードローラの下流側に配置したフィードローラにより搬送されるようになると、フィードローラによる搬送速度がセパレートローラによる搬送速度よりも速いため前記スプリングクラッチが緩み、ローラー受け筒体、カラー、及びハブがお互いに自由に回転可能となり、これにより、セパレートローラが空回し、セパレートローラ及びリタードローラにより一枚ずつ分離された原稿はフィードローラによって原稿給送路内を搬送される。
【0032】
また、請求項3に記載の発明では、セパレートローラの駆動軸が用紙搬送方向へ回転駆動して前記スプリングクラッチが締まり方向へ作動することで、前記ギア列を介してピックアップローラがセパレートローラと同一方向に回転し、このときリタードローラにより押接されるセパレートローラと該セパレートローラの駆動軸との間には殆ど摩擦力が生じず、セパレートローラが自由に回転できて、用紙の分離及び繰り出しをスムーズに行なうことができる。
さらに、請求項4に記載の発明では、セパレートローラの駆動軸が用紙搬送方向へ回転駆動すると、この回転力によって前記スプリングクラッチが締まり方向に作動し、駆動軸とカラーに固設したセパレートギアとが一体的に回転する。セパレートギアに噛合する中間ギアは、該セパレートギアの回転に従動しようとするが、第2のスプリングの付勢力によって回転を阻止されているので、セパレートローラの駆動軸へ回動自在に嵌装しているピックアップアームを下方に回動する。ピックアップアームの回動動作に伴ってピックアップローラも下方回動し、該ピックアップローラが原稿載置トレイに積載された用紙の紙面へ達すると、それ以上のピックアップローラの下方回動が阻止される。ピックアップローラの回動動作が停止すると、セパレートギアの中間ギアへの回転伝達力が、中間ギアにかかっている第2のスプリングの付勢力による摩擦力よりも大きくなって、該中間ギアが中間伝動軸に対して回転するようになる。
この中間ギアの回転がピックアップギアに伝動され、該ピックアップギアの回転に伴って、ピックアップギアと第1のスプリングの巻締力により一体的に連結されたピックアップローラが回転するのである。即ち、ピックアップギアの回転方向は、第1のスプリングの緩み方向であるが、ピックアップローラが紙面に接触している状態においては、その負荷抵抗が小さいので、該第1のスプリング自身の巻締力によってピックアップギアと、ピックアップローラを外嵌固設しているローラ受け筒体とが一体的に連結されるのである。
こうして、ピックアップローラが用紙の紙面に押接する状態になると、セパレートローラの駆動軸の回転駆動とともに、セパレートローラ、及び該セパレートローラに押接するリタードローラが用紙搬送方向に回転し、セパレートギア、中間ギア、及びピックアップギアで構成するギア列の伝動により、該ピックアップローラがセパレートローラと同一方向に回転する。このピックアップローラの回転により、最上層の用紙が、下流側のセパレートローラとリタードローラとの間に繰り出される。このときリタードローラにより押接されるセパレートローラと該セパレートローラの駆動軸との間には殆ど摩擦力が生じず、セパレートローラが自由に回転できて、用紙の分離及び繰り出しをスムーズに行なうことができるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離給紙装置を搭載した自動原稿送り装置を有するファクシミリ装置を示す斜視図である。
【図2】自動原稿送り装置を示す側面図である。
【図3】本発明の分離給紙装置を示す平面断面図である。
【図4】同じく斜視図である。
【図5】ギア列の回転方向を示す側面略図である。
【図6】分離給紙装置による用紙の繰り出しの様子を示す側面略図である。
【図7】従来の分離給紙装置を示す平面断面図である。
【符号の説明】
1 セパレートローラ軸
2 ピックアップアーム
3 ピックアップローラ軸
4 ピックアップギア筒体
6 ピックアップローラ
9 中間ギア
10 セパレートカラー
10a セパレートギア
11 ローラー受け筒体
11a 接触面
12 セパレートローラ
12a ローラー筒体
13 セパレートハブ
14 スプリングクラッチ
16 リタードローラ
31 セパレートローラ支持体
Claims (4)
- セパレートローラと、これに圧接するリタードローラとを備え、該セパレートローラは駆動軸に対して両端で回動可能に支持されるとともに、その中央部は該駆動軸に非接触の中空部に構成された分離給紙装置であって、
前記駆動軸に回転自在に外嵌されたカラーと、
前記カラーに回転自在に外嵌された、前記セパレートローラの一端を支持するローラ受け筒体と、
前記カラーに隣接して前記駆動軸に外嵌固定されたハブと、
前記ハブの反カラー側の側方で前記駆動軸に回転自在に外嵌された、前記セパレートローラの他端を支持するローラ支持体と、
前記中空部で、前記ローラ受け筒体と、前記カラーと、前記ハブとに跨って外嵌された、駆動軸の用紙搬送方向の回転方向を締まり方向とするスプリングクラッチと、
を備えたことを特徴とする分離給紙装置。 - 前記セパレートローラの下流側にセパレートローラよりも速い速度で回転するフィードローラを配置したことを特徴とする請求項1に記載の分離給紙装置。
- 前記分離給紙装置は、
原稿を繰り出すピックアップローラと、
前記カラーに固設されたセパレートギアと、
前記ピックアップローラを前記セパレートローラと同一方向に回転させる、前記セパレートギアを含むギア列と、
を備え、
前記セパレートローラの駆動軸が用紙搬送方向へ回転駆動して前記スプリングクラッチが締まり方向へ作動することで、前記ギア列を介して前記ピックアップローラが前記セパレートローラと同一方向に回転することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の分離給紙装置。 - 前記分離給紙装置は、
前記駆動軸に回転自在に嵌装されたピックアップアームと、
前記駆動軸と平行に配置されて、前記ピックアップアームの先端部に固設されたピックアップローラ軸と、
前記駆動軸と平行に配置されて、前記ピックアップアームの中途部に固設された中間伝動軸と、
前記ピックアップローラ軸に回転可能に外嵌されたピックアップギアと、
前記中間伝動軸に回転可能に外嵌された、前記ピックアップギアと前記セパレートギアの双方と噛合する中間ギアと、
前記ピックアップギアに隣接して、前記ピックアップローラ軸に回転可能に外嵌された、前記ピックアップローラを外嵌固設したローラ受け筒体と、
前記ピックアップギアの筒部の外周面と前記ピックアップローラのローラ受け筒体のピックアップギア側の外周面とに跨って外嵌された、前記ピックアップギアの用紙搬送方向の回転方向を緩み方向とする第1のスプリングと、
前記ピックアップアームと前記中間ギアとの間に介装されて、前記中間ギアを付勢する第2のスプリングと、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載の分離給紙装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19563497A JP3622427B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | 分離給紙装置 |
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JPH1135173A JPH1135173A (ja) | 1999-02-09 |
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-
1997
- 1997-07-22 JP JP19563497A patent/JP3622427B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1135173A (ja) | 1999-02-09 |
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