JP3622050B2 - インターネットファクシミリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワーク上のクライアントとの間で電子メールの送受をする機能を備えるインターネットファクシミリ装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インターネットファクシミリ装置は、通信ネットワーク上のクライアントとの間で、メールサーバを通じて電子メールの送受をする機能を備えているが、この電子メール送受の機能を使用して、クライアント側から、ファクシミリサーバのIPアドレスや電子メールアドレスなどの各種設定情報を記載した電子メールをファクシミリサーバに送信することによって、インターネットファクシミリ装置側の機器設定を行えるようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のインターネットファクシミリ装置では、このインターネットファクシミリ装置の機器設定をするためには、クライアント側から送信する電子メールに、所定の書式に適合した設定情報を記載しなければならないため、その入力が面倒であり、書式を知らなければ機器設定ができないといった問題があった。
【0004】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、クライアント側から電子メールを送信してインターネットファクシミリ装置の機器設定をする作業を、書式を知らないユーザでも、容易に行えることをできるようにしたインターネットファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のインターネットファクシミリ装置では、通信ネットワークを通じて電子メールを受信する受信手段と、この受信手段が受信した電子メールから所定の文字列を検出する検出手段と、この検出手段が検出した所定の文字列に基づいて、自身の設定情報の変更を通信ネットワークを通じて行うためのテンプレートを、所定の送信先に電子メールとして送信する送信手段と、テンプレートが設定情報が記載されて返信されてきたときには、記載された設定情報を抽出して、自身の設定情報となす設定手段とを備える。
【0006】
請求項2に記載のインターネットファクシミリ装置では、テンプレートは、少なくとも、自身の現在の設定情報と、この設定情報の変更をするための変更コマンドとが記載されており、設定手段は、設定情報が編集されて返信されてきたときには、変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更する。
【0007】
請求項3に記載のインターネットファクシミリ装置では、送信手段は、通信ネットワークを通じて受信した電子メールの送信元に基づいて認証を行い、認証したときには、テンプレートを所定の送信先に電子メールとして送信する。
【0008】
請求項4に記載のインターネットファクシミリ装置では、設定手段は、テンプレートの設定情報が編集されて返信されてきたときには、その返信元に基づいて認証を行い、認証したときには、変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更する。
請求項5に記載のインターネットファクシミリ装置では、通信ネットワークを通じて受信した電子メールの送信元にテンプレートを送信する場合、送信手段は、送信元が自身の同一ドメインであるか否かを判別し、同一ドメインならばその送信元にテンプレートを送信する一方、同一ドメインでないならばその送信元に、暗号化されたテンプレートを送信する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、本発明のインターネットファクシミリ装置1の要部構成の一例を示すブロック図である。図2は、本発明のインターネットファクシミリ装置1を用いて構成したファクシミリシステムの構成を示す図である。
【0010】
インターネットファクシミリ装置1は、電話回線Lを接続するとともに、通信ネットワークとして、通信ネットワークの1つであるLAN(N)を接続しており、このLAN(N)には、図2に示すように、パーソナルコンピュータで構成されたクライアント2と、メールサーバ3と、インターネットとを接続している。
【0011】
なお、ここでは、通信ネットワークとしてLAN(N)を示しているが、本発明はこの例に限られず、WANや専用線などの他の種類のネットワーク、あるいは、LAN(N)とインターネットとの組み合わせといったような、複数種類のネットワークを組み合わせたもので構成してもよい。
【0012】
インターネットファクシミリ装置1は、公衆回線網(PSTN)やLAN(N)を通じて受信した画像データを、所定のプロトコルに従って、クライアント2や、公衆回線網に接続された他のファクシミリ装置や、インターネットに接続された他のファクシミリ装置に配信することができる。また、インターネットファクシミリ装置1で読みとった画像データを、所定のプロトコルに従って、クライアント2や、公衆回線網に接続された他のファクシミリ装置や、インターネットに接続された他のファクシミリ装置に送信することができる。
【0013】
また、インターネットファクシミリ装置1は、メールサーバ3と所定のプロトコルに従った通信をすることによって、自身のメールアドレスが指定され、メールサーバ3に格納された電子メールを受信したり、メールサーバ3に、送信先のメールアドレスを指定した電子メールを格納させることができる。
【0014】
これにより、インターネットファクシミリ装置1は、メールサーバ3を通じて、クライアント2やインターネット上の他のメールサーバに対して電子メールを送信したり、クライアント2やインターネット上の他のメールサーバから電子メールを受信することができる。
【0015】
インターネットファクシミリ装置1は、図1に示すように、以下の各部を制御するCPU10と、装置1自身のIPアドレスやメールアドレスなどの各種設定情報を記憶するRAM11と、制御プログラムなどを予め記憶したROM12と、原稿から画像データを読み取り、画像データに変換するスキャナ13と、データを所定の記録紙に記録するプリンタ14と、電話回線Lに対する接続制御をするNCU15と、ファクシミリ通信に必要な各種信号を変復調するモデム16と、液晶画面や各種操作キーなどで構成される操作パネル17と、データをファクシミリ通信のためにMH,MR,MMR方式などで符号化および復号するCODEC18と、LAN(N)をイーサネットなどの規格に準じて接続するLANインタフェース19とを備える。
【0016】
このような構成によれば、クライアント2側から電子メールを送信して、RAM11の記憶内容を設定する作業が、設定のための書式を知らないユーザでも、容易にできるようにしたことを特徴としている。これについて、図3のフローチャートとともに説明する。
【0017】
すなわち、インターネットファクシミリ装置1は、クライアント2からメールサーバ3を通じて電子メールを受信すると(100)、その電子メールが、テンプレートの送信を要求するテンプレート要求メール(図4参照)であるかを、後述する所定の文字列の有無によって判別する(101)。
【0018】
図4は、テンプレート要求メールの一例を示しており、クライアント2側では、電子メール作成時に、インターネットファクシミリ装置1のメールアドレス20を指定し、そして、インターネットファクシミリ装置1に検出させるべく、所定の文字列として「GET TEMPLATE#01」という要求コマンド21を、題名もしくは本文中に記載している。また、システムのセキュリティー対策として、要求するテンプレートに対応するパスワード22も記載している。
【0019】
なお、要求コマンド21に含まれる「#01」という文字列は、装置1の設定情報の種別を指定する種別コードであり、インターネットファクシミリ装置1は、この種別コードに基づいた設定情報を記載したテンプレートを、後述する処理において送信する。
【0020】
そして、インターネットファクシミリ装置1は、受信した電子メールがテンプレート要求メールであれば、そのメールに記載のパスワード22を基にしてクライアント2の認証をする(102)。
【0021】
なお、この認証は、テンプレート要求メール記載の送信元メールアドレスが予め登録されたメールアドレスと完全一致するか、または、送信元メールアドレスのドメインが予め登録されたドメインと一致するかによって行ってもよい。
【0022】
この認証を得て、インターネットファクシミリ装置1は、指定された種別コードに応じたテンプレート(図5参照)を生成する(103)。
【0023】
図5は、テンプレートの一例を示しており、インターネットファクシミリ装置1では、指定された種別コード「#01」に対応する「TEMPLATE#01」というコマンドが、設定情報変更コマンド23として記載され、その種別に対応する現在の設定情報24が記載されている。なお、現在の設定情報の他、変更可能な値を記載してもよい。
【0024】
また、システムのセキュリティー対策として、このテンプレートに対応するパスワード25も記載している。ここで、パスワード25は、先述したパスワード22と内容は同一であるが、これは、テンプレート毎にパスワードを設定しているためである。
【0025】
ここで、このテンプレートでは、変更コマンド23、設定情報24、パスワード25は、電子メールの本文中に記載しているが、添付ファイルとして添付されるものであってもよい。
【0026】
後述する処理によってこの設定メールを受信したクライアント2では、記載されている設定情報を編集して、編集したメールを設定メールとしてインターネットファクシミリ装置1に返信するだけで、装置1の設定情報の変更ができる。
【0027】
そして、テンプレート要求メールに返信先アドレスが指定されていれば(図4には不図示)、そのアドレスを送信先とする一方(105)、返信先アドレスが指定されていなければ、要求メールの送信元アドレスを送信先とする(106)。
【0028】
ついで、送信先としたアドレスが装置1自身と同一ドメインかを判別し(107)、同一ドメインであればテンプレートをそのまま電子メールとして送信する一方(108)、同一ドメインでなければテンプレートを、ID−NIKSなどの暗号化方式によって暗号化して、電子メールとして送信する(109,108)。
【0029】
なお、テンプレートの暗号化は、全テンプレートに対して行ってもよいし、テンプレートの送信先としたメールアドレス、または、そのメールアドレスのドメインに基づいて行うようにしてもよい。
【0030】
一方、インターネットファクシミリ装置1は、受信した電子メールがテンプレート要求メールではなく、先述した設定メールであれば(110)、設定メールのパスワード25を元にして認証を行う(111)。
【0031】
なお、この認証も、設定メール記載の送信元メールアドレスが予め登録されたメールアドレスと完全一致するか、または、送信元メールアドレスのドメインが予め登録されたドメインと一致するかによって行ってもよい。
【0032】
そして、受信した設定メールが暗号化されたものであれば復号して(112,113)、設定メールに記載された設定情報に自身の設定情報を合わせる変更を行い(114)、それが完了すれば完了通知を、設定メールの送信元に送信する(115)。
【0033】
なお、上記した実施の形態によれば、インターネットファクシミリ装置1は、クライアント2からの種別コード指定に基づいたテンプレートを送信するようにしているが、本発明はこの例に限られず、複数のテンプレートを、それぞれ対応する設定種別に応じて予めグループ分けし、それぞれのグループ別にグループコードを割り付けておき、クライアント2から指定されたグループコードの全テンプレートを送信するようにしてもよい。こうすれば、クライアント2では、指定したグループのテンプレートから必要なものをピックアップして使用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1に記載のインターネットファクシミリ装置では、自身の設定情報の変更を通信ネットワークを通じて行うためのテンプレートを、所定の送信先に電子メールとして送信するので、クライアント側から電子メールを送信してインターネットファクシミリ装置の機器設定をする作業を、書式を知らないユーザでも、容易に行うことができる。
【0035】
請求項2に記載のインターネットファクシミリ装置では、テンプレートには、少なくとも、自身の現在の設定情報と、自身の設定情報を変更するための変更コマンドとが記載されており、設定情報が編集されて返信されたときには、変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更するので、クライアント側では、受信したテンプレートに記載された設定情報を編集して返信するだけで、インターネットファクシミリ装置の設定情報を変更することができ、極めて利便である。
【0036】
請求項3に記載のインターネットファクシミリ装置では、通信ネットワークを通じて受信した電子メールの送信元に基づいて認証を行い、認証したときには、テンプレートを所定の送信先に電子メールとして送信するので、テンプレートの送信先を限定でき、そのため、セキュリティー対策上有益である。
【0037】
請求項4に記載のインターネットファクシミリ装置では、テンプレートの設定情報が編集されて返信されたときには、その返信元に基づいて認証を行い、認証したときには、上記変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更するので、テンプレートが不正に転送されたときなど、不正な装置からの設定変更を防止することができ、セキュリティー対策上有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインターネットファクシミリ装置の要部構成の一例を示す図である。
【図2】インターネットファクシミリ装置を用いて構成したファクシミリシステムの構成を示す図である。
【図3】インターネットファクシミリ装置の動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【図4】テンプレート要求メールの一例を示す図である。
【図5】テンプレートの一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・インターネットファクシミリ装置
10・・・CPU
19・・・LANインタフェース
21・・・テンプレート要求コマンド
23・・・変更コマンド
24・・・現在の設定情報
N・・・LAN
Claims (5)
- 通信ネットワークを通じて電子メールを受信する受信手段と、この受信手段が受信した電子メールから所定の文字列を検出する検出手段と、この検出手段が検出した所定の文字列に基づいて、自身の設定情報の変更を上記通信ネットワークを通じて行うためのテンプレートを、所定の送信先に電子メールとして送信する送信手段と、上記テンプレートが設定情報が記載されて返信されてきたときには、記載された設定情報を抽出して、自身の設定情報となす設定手段とを備えるインターネットファクシミリ装置。
- 請求項1において、
上記テンプレートは、少なくとも、自身の現在の設定情報と、この設定情報の変更をするための変更コマンドとが記載されており、上記設定手段は、上記設定情報が編集されて返信されてきたときには、上記変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更するインターネットファクシミリ装置。 - 請求項1において、
上記送信手段は、上記通信ネットワークを通じて受信した電子メールの送信元に基づいて認証を行い、認証したときには、上記テンプレートを所定の送信先に電子メールとして送信するインターネットファクシミリ装置。 - 請求項2において、
上記設定手段は、上記テンプレートの設定情報が編集されて返信されてきたときには、その返信元に基づいて認証を行い、認証したときには、上記変更コマンドに基づいて、自身の設定情報を、編集された設定情報に変更するインターネットファクシミリ装置。 - 請求項3において、
上記通信ネットワークを通じて受信した電子メールの送信元に上記テンプレートを送信する場合、上記送信手段は、上記送信元が自身の同一ドメインであるか否かを判別し、同一ドメインならばその送信元に上記テンプレートを送信する一方、同一ドメインでないならばその送信元に、暗号化されたテンプレートを送信するインターネットファクシミリ装置。
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