JP3620844B1 - 食材盛付装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 計量精度が高く、かつ盛付速度の速い食材盛付装置を得ること。
【解決手段】 上部に食材保温容器を設置し、保温容器の下部に食材が供給される食材送出部を設け、食材送出部に食材送りローラを近接状態で平行に配置し、これらローラを同一方向に回転させてローラ回転軸と直交する方向に食材を送るように構成し、端部に位置する食材送りローラに食材解しローラを近接配置し、各ローラの所定量の回転により回転量に対応した所定重量の食材を食材解しローラと食材送りローラの間隙から送り出すように構成し、食材解しローラの下方に開閉シャッターを設けて閉鎖状態のシャッター上に所定量の食材を一時貯蔵する構成とし、シャッターの下方に容器載置部を設け、食材の一時貯蔵状態において盛付指令操作に基づいてシャッターを開成して一時貯蔵されていた食材を食材容器内に落下供給するように構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、丼や弁当箱等の食材容器に飯等の食材を盛り付ける食材盛付装置に関する。
従来、丼や弁当箱等の容器に一定量の飯等を盛り付けるための様々な装置が開発されている。また、盛り付けられる飯の計量精度を向上させる量産型の食材供給装置が提案されている。
例えば、飯の主供給経路に上下開閉シャッターによる計量枡を設けて一部不足量の飯を計量し、該計量後の飯を下方のコンベヤ上に載置された容器に供給し、一方、上記飯の主供給経路に飯の分岐経路を設けると共に当該分岐経路に飯の補填装置を設け、上記コンベヤ上を搬送されてきた上記容器に上記補填装置から不足分の飯を補填することにより飯の計量盛り付けを可能とした装置が提案されている(特許文献1)。
特開2001―352923号公報
ところで、上記従来の食材供給装置では、工場等で使用する量産型の装置であり、外食産業等の店舗において、来客の注文に応じて例えば丼1杯毎に飯の盛り付けを行うには適していない。
また、計量盛付に際して、飯の主供給経路とは別途、分岐経路を設けて当該分岐経路に補填装置を設ける必要がある。
本発明は係る点に鑑みてなされたものであって、食材容器等に所定量の食材を高い計量精度で盛り付け得ると共に、盛付動作を迅速に行うことができる食材盛付装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、
上部に食材保温容器を設置し、該保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出部を設け、該食材送出部に複数本の食材送りローラを近接状態で平行に配置してこれらローラ上に上記食材が供給されるように構成すると共に、これらローラを同一方向に回転させる送りローラ駆動手段を設けて各ローラの回転軸と直交する方向に食材を送るように構成し、外周面に複数の突起を有する食材解しローラを上記食材送り方向の端部に位置する上記食材送りローラに所定の間隙を以って近接配置し、上記食材送りローラの回転状態において上記食材解しローラを上記食材送りローラとは逆方向に回転させる解しローラ駆動手段を設けて上記間隙から上記食材を送り出すように構成し、上記各ローラ駆動手段を以って上記各ローラを所定量回転させることにより該回転量に対応した所定重量の食材を上記間隙から送り出すためのローラ駆動制御手段を設け、かつ上記食材解しローラの下方に開閉シャッターを設けて閉鎖状態の当該シャッター上に上記間隙から送り出される上記所定重量の食材を一時貯蔵し得るように構成し、上記シャッターの下方位置に食材容器を載置し得る容器載置部を設け、さらに上記シャッターを開閉駆動するシャッター駆動手段と、上記食材の一時貯蔵状態において盛付指令操作に基づいて上記シャッター駆動手段を以って上記シャッターを開成して一時貯蔵されていた上記所定重量の食材を上記食材容器内に落下供給するシャッター駆動制御手段とを設けたものであることを特徴とする食材盛付装置により構成されるものである。
従って、ローラ駆動制御手段により上記食材送りローラと上記食材解しローラを所定量回転させると、食材送出部に供給された食材が解しローラの方向に搬送され、上記回転量に応じた所定重量の食材が上記間隙から送り出され、閉鎖状態のシャッターに所定重量の食材が一時貯蔵される。この状態で例えば来客等に応じて例えば盛付スイッチを押圧すると盛付操作指令に基づいてシャッターが開成し、上記所定重量の食材が下方の食材容器内に落下供給される。このように、単一の食材供給経路においてシャッター上に供給された所定重量の食材を盛付操作指令に応じて食材容器に供給していく構成であるため、盛付操作指令から食材容器への食材供給までの動作を極めて高速に行うことができる。上記各ローラの所定量の回転とは、例えばタイマーにより定められた各ローラの一定時間の回転、或いは予め定められた各ローラの回転回数による回転等を含む概念である。
また、上記容器載置部に計量器を設けて、上記容器に供給される食材の重量を計量可能に構成し、上記ローラ駆動制御手段は、上記食材解しローラと上記食材送りローラとを所定量回転させることにより上記間隙から一部不足重量の食材を上記シャッター上に供給すると共に、上記シャッターの開成動作に基づいて上記一部不足重量の食材が上記食材容器に供給された後は、上記計量器からの計量信号に基づいて、当該計量値が盛付重量の100%重量となるまで上記各ローラ駆動手段を以って上記食材送りローラ及び食材解しローラを回転駆動するものであることが好ましい。
このように構成すると、単一の食材供給経路においてシャッター上に一部不足量の食材を供給し、その後の盛付スイッチのオン操作等による盛付操作指令に基づいて計量器により計量しながら食材を補填して100%重量の食材を盛り付けることができ、これにより高い計量精度で食材を盛り付けることができる。
また、上記シャッター近傍に計量器を設けて、該シャッター上に供給される食材の重量を計量可能に構成し、上記ローラ駆動制御手段は、上記計量器からの計量信号が100%重量となるまで上記各ローラ駆動手段を以って上記食材送りローラ及び食材解しローラを回転駆動するものであり、上記シャッター駆動制御手段は、上記シャッター上に100%重量の食材が供給された状態において上記盛付指令操作に基づいて上記シャッターを開成して100%重量の上記食材を上記食材容器に落下供給するものであることが好ましい。
このように構成すると、シャッター上に100%重量の食材が供給された待機状態となるため、盛付スイッチ等のオン操作による盛付操作指令に基づいてシャッターを開成するのみで食材容器に100%重量の食材を盛り付けることができ、盛付操作指令から極めて高速に食材を盛り付けることができる。
上記ローラ駆動制御手段は、上記食材容器への100%重量の食材の落下供給が行われた後は、上記各ローラ駆動手段を以って上記各ローラを回転させることにより上記シャッター上に所定重量の食材を供給した待機状態に設定し得るものであることが好ましい。
このように構成すると、食材容器への盛り付けが終了した後は、シャッター上に次の食材が供給された待機状態となるため、その後は客の来店等に応じて盛付スイッチのオン等の操作により極めて高速に食材容器への盛り付けを行うことができる。
また、上記食材解しローラを2つのローラ部に分割し、両ローラ部を独立して回転駆動し得るように構成したものであることが好ましい。
このように構成すると、分割された一方の解しローラを停止して他方の解しローラで飯を送出すことができ、飯の微小送り動作が可能となり計量精度を向上できる。上記ローラは幅の異なる2つのローラ部に分割することが好ましい。
また、上記ローラ駆動制御手段は、上記計量器からの計量信号に基づいて100%重量の食材を供給する動作において、上記食材送りローラの回転中に上記食材解しローラの一方のローラ部の回転を停止して、他方のローラ部の回転により上記食材の送り出し動作を行うものであることが好ましい。
このように構成すると、極めて微量の食材を送り出すことができ、食材供給量の微調整が可能となり、食材の盛付重量の精度をより向上させることができる。
また、上記食材解しローラの上記突起の配列は、該ローラの周方向中心線から該ローラ両端部方向に広がるV字ラインに沿って設け、かかるV字ラインの配列を上記周方向中心線に沿って所定間隔置きに設けたものであることが好ましい。
このように構成すると、食材を良好に解しながら確実に下方のシャッター上に供給することができる。
また、上記食材解しローラの上記各突起のローラ回転方向に対向する側面が、該ローラ外周面に向けて末広がり状に形成されているものであることが好ましい。
このように構成すると、食材解しローラにより確実に食材を解すことができると共に、食材解しローラの停止時に食材を確実に塞き止めて不必要な食材が落下することを効果的に防止できる。
本発明によると、シャッター上に所定重量の食材を供給した待機状態から極めて高速で食材容器に例えば1杯毎の食材を盛り付けることができ、外食産業の店舗等で使用するに適した食材盛付装置を実現し得るものである。
また、一部不足重量の食材を供給した後補填する構成の計量盛付を単一の食材経路により構成することができ、盛り付けられる食材の計量精度を向上することができると共に、1杯毎の盛付速度の極めて高い食材盛付装置を実現することができる。
また、シャッターの開成により100%重量の食材を食材容器に供給し得るように構成したので、盛付速度をさらに高速化することができる。
また、単一の食材経路により構成されているため、全体を小型に構成することができ設置スペースの小なる食材盛付装置を実現することができる。
また、食材解しローラを分割することにより、食材の微小送りを可能とし、計量精度を向上し得る。
また、食材解しローラの突起をV字状に配列することにより、食材を良好に解しながら確実にシャッター上に食材を供給し得る。
また、食材解しローラの突起側面を末広がり状に形成することにより、ローラ停止時に不要な食材の落下を防止して、所定量の食材を精度良く送り出すことができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1、図2は本発明に係る食材供給装置1の実施形態の全体構成を示す斜視図である。これらの図において、3は、装置1の外形を形成する筺体2上部に着脱自在に設けられた飯保温容器(食材保温容器)であり、底面を形成するシャッター板4を手前に引き出すことにより、容器3内の飯を下方に落下供給するものである。
5は上記筺体2の左右の上面段部2aに嵌合設置される上部方形枠体であり、その上側開口5aを形成する上面の全周に亙り上記飯保温容器3の下面と嵌合する凸条5bが設けられると共に、上記上側開口5aを形成する各辺から下向き傾斜面5cが形成され、これにより上記上側開口5aより小面積の下側開口5dが形成されている。従って、上記保温容器3から落下供給された飯は、上記傾斜面5cに誘導されて下側開口5dを介して後述の飯送出部6に円滑に落下供給されるように構成している。
6は、飯送出部(食材送出部)であり、上記方形枠体5の下方であって機枠37上(図3参照)に水平に支持固定された水平支持板7上に設けられている。図3に示すように、上記水平支持板7には平面視「コ」字状枠8が立設固定されており、この「コ」字状枠8は左右一対の平行な支持枠8a,8a’と、これら支持枠8a,8a’の後端を左右に連結する背面枠8bにより構成され、かかる支持枠8内に上記飯送出部6が形成されている。また、上記水平支持板7の前端部板面には長方形状の飯供給口7aが開口しており、後述の飯解しローラ18と前端の飯送りローラ9”間の飯送出口22(図7参照)から送出される飯は当該供給口7aを介して下方のシャッター28,28’に落下供給されるものである。
この飯送出部6において(図7参照)、9は、上記「コ」字状枠8の支持枠8a,8a’間に左右の中心軸が回転自在に支持された筒状の飯送りローラ(食材送りローラ)であり、該支持枠8a,8a’の後端から前端方向に向けて7本の当該ローラ9が上記両支持枠8a,8a’とは直交する方向に近接状態で並設されている。各ローラ9の外周面にはローラの長手方向の直線溝が一定間隔で全周に亙り形成されており、これにより上記各ローラ9の外周面は横断面小三角形状の小突条9aが長手方向全周に亙り形成されている。また、これら送りローラ9の横幅は上記左右の支持枠8a,8a’の左右間隔と略同一幅となるように形成され、これらのローラ9の左右端部と上記支持枠8a,8a’内側面との間隙は極めて小に形成されている(図5参照)。これにより、上記飯送出部6の底部は上記飯送りローラ9により略閉鎖され上記飯送出口22以外の部分から飯が下方に落下することはない。
この飯送りローラ9は、図7中矢印a方向に同時に回転することで上方から供給された飯を矢印A方向に送り出すものである。このように飯の送出動作は、上記飯送りローラ9上に落下供給された飯の下部に位置する各ローラ9が一斉に矢印a方向に回転することにより行われるため、やわらかい飯であっても上記ローラにより練り込まれることなく、ふっくらした状態のまま矢印A方向に搬送することができる。
この飯送りローラ9は図4に示すように、その中央に位置する飯送りローラ9’の一方中心軸(支持枠8a側)に該支持枠8aを介して駆動ギア10が接続されており、該ギア10に噛合する中間ギア11部が、駆動モータM1(送りローラ駆動手段)のプーリに設けられた駆動ギア12に噛合することにより、当該駆動モータM1により回転駆動されるものである。上記駆動モータM1は上記水平支持板7下面に機枠14により支持固定されている。
一方、上記各飯送りローラ9の上記駆動ギア10とは反対側の各中心軸は、図5に示すように、上記支持板8a’を介して外側に突出し、各々の中心軸に偏心ピン13の突設されたカム板11が各々の中心軸に同一方向に固設され、かつこれらカム板11に単一の回転伝達杆12が連結されている。上記各偏心ピン13は上記伝達杆12に回転自在に挿入されており、上記1本の飯送りローラ9’を回転駆動すると、当該ローラ9’のカム板11が同方向に回転するため、当該ローラ9’の回転が回転伝達杆12を介して他のカム板11に伝達され、これにより、上記飯送りローラ9’と同一方向に、同一回転速度で他の全ての飯送りローラ9が回転するものである(図5、6参照)。
15は、上記飯送りローラ9の前方寄りの上方位置において、上記左右支持枠8a,8a’間に回転自在に軸支された飯かき出し棒であって(図5)、上記飯送りローラ9と平行の主軸15aと該主軸15aから外周方向に放射状に突設された複数の突片15bにより構成されている。かかる飯かき出し棒15は図4に示すように、上記支持枠8a側に上記主軸15aに連結された駆動ギア16が設けられており、該駆動ギア16は上記飯送りローラ9’の上記駆動ギア10に連結ギア17を介して噛合している。従って、かかる飯かき出し棒15は、上記飯送りローラ9と共に上記駆動モータM1により矢印a方向とは逆の矢印b方向に回転駆動されるものである(図7参照)。この飯かき出し棒15は、上記飯送出部6に供給された飯を上方から下方にかき出すと共に、矢印A方向に送られる飯を上記複数の突片15bにより送りローラ9方向にかき出して、上記飯送りローラ9と共に当該飯を後述の飯解しローラ18方向に円滑に移行させる機能を有するものである。
18は、筒状の飯解しローラ(食材解しローラ)であり、図7に示すように上記食材送り方向Aの端部位置における先端の飯送りローラ9”の斜め上方位置において、上記各飯送りローラ9に平行となるように、上記支持枠8a,8a’間に回転自在に軸支されている。また、この飯解しローラ18は上記飯供給口7aの略真上に取り付けられている。当該解しローラ18は図8に示すように、その外周面に半径方向に突出する複数の突起21が設けられており、その突起21先端面は最前列に位置する上記飯送りローラ9”の外周面に所定の間隙M(例えば約6mm)を以って近接配置されており、これらローラ18,9”間に上記間隙の食材供給口22が形成されている。従って、上記飯解しローラ18を矢印c方向に回転させ、上記飯送りローラ9、飯かき出し棒15を図7に示す所定方向に一定量回転させることにより、上記飯送出口22の間隙から回転量に対応した飯が上記ローラ18により細かく解されながら下方に送り出されるものである。
この飯解しローラ18の円筒状の本体は、上記支持枠8a,8a’間に位置して両支持枠間と略同一幅に形成されているが、図8(a)(b)に示すように、中心軸を同じくして、その幅方向に7:3の比率で2つに分割され、同一径の大解しローラ部18a(全長の7割に相当)と、小解しローラ部18b(全長の3割に相当)により構成されている。尚、上記ローラ18の分割比率は7:3が好ましいが、比率はこれに限定されず、食材の性状等によって5:5、6:4、8:2等その他の比率としても良い。
上記大解しローラ部18aの上記支持枠8a側の中心軸18a’は、該支持枠8aを介して該枠8a外部に突出し、その中心軸18a’に駆動ギア19が接続されており、上記駆動ギア19とは反対側の中心軸18a”は上記小解しローラ部18bを貫通する長さに形成されている。
上記小解しローラ18bはその中心に、上記支持枠8b’側に突出する中空の中心軸18b’を有しており、該中心軸18b’内に上記大解しローラ18aの上記中心軸18a”を回転自在の状態で挿通することで、両ローラ18a,18bを一体として1つの飯解しローラ18が形成されている(図8(a))。この小解しローラ部18bの中心軸18b’は上記支持板8a’を介して該板8a’外部に突出しており、該中心軸18b’に駆動ギア20が接続されている。従って、これらの大小ローラ部18a,18bは、上記各駆動ギア19,20を以って別々の駆動モータM2,M3(後述)により駆動されるものであり、後述のコントローラ35の制御により同一速度で同時に駆動されると共に、飯の送り出しの終了間際において小解しローラ部18bのみの駆動を停止して、大解しローラ部18aのみを低速駆動する等の動作を行うものである。
上記大解しローラ部18aの外周面の突起21の配列は、その長手方向(軸方向)の一列に着目すると、図13(a)に示すように、大解しローラ部18aを2等分する周方向の中心線P上の一点を頂点Qとして、外周面上を該頂点Qから左右両端方向に広がる「V」字ラインL1,L1上に一定間隔で並ぶように設けられている。そして、かかる「V」字ラインL1,L1上に並ぶ同様の突起21の配列を上記ローラ18aの外周面に上記中心線Pの一定間隔L置きに設けることにより上記突起21が配列されている。飯を送るときは、当該ローラ18aをその突起21により形成される「V」字ラインL1の上記頂点Qが回転方向の後ろ側に来るように(即ち図13中矢印c方向)に回転させる。このように回転させると、該ローラ部18aの両サイド近傍に位置する突起21、21が上記飯供給口22に位置する状態から、当該ローラ18の回転に従って中心線P近傍の突起21が上記供給口22に位置することになるため、上記大ローラ部18aの両端部近傍に存在する飯が徐々にローラ中心部近傍に集められながら解されて図13(a)の飯Rに示すように下方に落下供給されることになる。このため、後述のシャッター28,28’上に正確に落下させられると共に、細かく良好に解されたふっくらとした飯を落下供給することができるものである。
上記小解しローラ部18bの外周にも複数の突起21が外周方向に突出しているが、この突起22の配列は、図13(b)に示すように、大解しローラ部18aと同様の「V」字配列となっている。即ち、小解しローラ部18bを2等分する周方向の中心線P’上の一点を頂点Q’とすると、該頂点Q’から左右両端方向に広がる「V」字ラインL1’,L1’上に並ぶように配列されており、かかる「V」字ラインL1’,L1’上に並ぶ突起21を上記ローラ18bの外周に上記中心線P’の一定間隔置L置きに設けることにより形成されている。そして、該ローラ18bの回転方向は、上記大解しローラ部18aと同様であり、その突起21により形成される「V」字ラインL1’、L1’の頂点Q’が回転方向の後ろ側に来る方向(図中矢印C方向)に回転させる。このように回転させると、上記ローラ部18aと同様に、ローラ18bの両サイド近傍に位置する飯がローラ18bの回転により中心線P’近傍に徐々に集められながら下方に落下供給されるため(図13(b)飯R’参照)、後述のシャッター28,28’上に正確にかつふっくらとした解された飯を落下供給することができる。
尚、上記ローラ部18a,18bを上記支持枠8に左右逆転して取り付け、同様に矢印c方向に回転させると、頂点Q、Q’が回転方向の前側に来るように回転することになり、かかる方向の回転によると、飯をローラ18a,18bの中心線P,P’近傍から徐々に左右両端部方向に分散させながら送り出すことができ、例えば弁当容器等の比較的広い容器に供給する場合は、このような回転方向とすることが好ましい。このように、上記ローラ18によると、食材を解しながら該食材をローラ中心部方向に寄せ集めたり、或いは分散させる等の送り出しをすることができる。
また、上記大小解しローラ部18a,18bの上記各突起21は、図14に示すように、その上記「V」字ラインL1又はL1’方向の面が外周面に向けた末広がり状のなだらかな弧状の傾斜面21aとなっており、これにより突起21の回転方向に対向する側面21’の面積が末広がり状に大きくなるように形成されている。これは、当該大小解しローラ部18a,18bはタイマーTによる間歇駆動がなされ、間歇的に飯をシャッター28,28’に落下供給する動作を行うが、上記側面21’の面積を大きくすることにより、当該突起21により効率的に飯を解して送ることができると共に、ローラ18a,18bの停止時に飯を当該側面21’で塞き止め、ローラ停止時に不必要な飯が落下しないように形成されている。これにより、正確な量の飯の計量供給が可能となる。
M2は上記大解しローラ18aの駆動モータ(解しローラ駆動手段)であり(図4参照)、機枠23により上記水平支持板7下面側に吊下支持されている。このモータM2の駆動軸の回転は動力伝達歯車(傘歯車等)を介して上記支持枠8a外側の垂直シャフト24に伝達され、さらに動力伝達歯車(傘歯車等)を介して水平シャフト25に伝達され、該シャフト25先端に設けられた動力伝達歯車(傘歯車等)を介して上記駆動ギア19に噛合する伝達ギア26に伝達されるように構成されており、これにより上記大解しローラ部18aは上記駆動モータM2により独立して回転駆動される。
上記小解しローラ18bの駆動は、上記支持枠8a’側に設けられた同様の駆動機構によって駆動される。即ち、図3に示すように、上記水平支持板7下面に吊り下げ支持された駆動モータM3(解しローラ駆動手段)(図15参照)の駆動力が、その駆動軸に動力伝達歯車(傘歯車等)により連結された垂直シャフト24’に伝達され、さらに該シャフト24’に動力伝達歯車(傘歯車等)により連結された水平シャフト25’に伝達され、該シャフト25’先端に設けられた動力伝達歯車(傘歯車等)を介して駆動ギア20に噛合する伝達ギア26’に伝達されるように構成されており、これにより上記小解しローラ部18bは駆動モータM3により上記大解しローラ部18aとは独立して駆動される。
H1は上記支持枠8の背面枠8bに設けられたヒータであり(図3、図7参照)、熱伝導性の良い金属板8b’(例えばアルミニウム板)の裏面に熱線を張設することにより、上記金属板8を介して飯送出部6内に供給された飯を保温するものである。H2は上記水平支持板7の上面部に設けられたヒータであり(図7参照)、熱伝導性の良い金属板7’(アルミニウム板等)の背面に熱線を張設することにより、上記金属板7’を介して上記食材送出部6内に供給された飯を保温するものである。
27は直方体形状の筒状のシャッター支持枠であり(図10参照)、上記水平支持板7の前端部下方に、上記飯供給口7aを下側から取り囲むように設けられている。
28,28’はシャッターであり、上記シャッター支持枠27の前面板27aと背面板27b間に回転可能に支持された一対の前後方向回転支軸29,29’にその基端部が固定されており、これら回転支軸29,29’を矢印d,d’方向に同時に回転させることにより、当該シャッター28,28’を同時に開き(図10(b)の状態)、上記回転支軸29,29’を矢印e,e’方向に同時に回転させることにより、当該シャッター28,28’を同時に閉鎖し(図10(a)の状態)、これら開閉動作を繰り返し行うことができるように構成している。上記回転支軸29,29’の駆動は、これら支軸29,29’を上記支持枠27の背面側に突出させ、これら支軸29,29’に駆動ギア30、30’を接続し、伝達ギア群31を介して駆動モータM4(シャッター駆動手段)を正逆回転させることにより行うものである。尚、31’は上記各ギアを収納するギア収納ケースである。
また、図10(a)(b)に示すシャッター支持枠27、上記ギア収納ケース31’及び駆動モータM4は1つのシャッターユニットUとして構成されており、上記水平支持板7の下面に上記水平支持枠7を支持する上記機枠37(図3、図15)とは別体に設けられている(図15参照)。そして、上記ギア収納ケース31’の下面(当該ユニットUの重心位置)には当該ユニットUの重量を計量し得るロードセル(計量器)39が設けられ、該ロードセル39が上記機枠37とは別体のロードセルベース39a上に支持されている。また、上記シャッター支持枠27上面と上記支持枠8との間には3〜5mmの間隙tが設けられ、上記ロードセル39により上記ユニットUの重量を計量可能に構成されている。このユニットUの重量はあらかじめ後述のプログラマブルコントローラ35のメモリ35dに記憶されており、該ロードセル39の計量信号が上記コントローラ35に送出されると、当該コントローラ35(飯送りローラ駆動制御手段35a、解しローラ駆動制御手段35b)は上記ユニットUの重量の増加分の重量を上記シャッター28,28’上に供給された飯の重量として認識できるように構成している。
また、上記シャッター支持枠27の背面板27b裏面には、熱線によるヒータH3が設けられており、かつ上記支持枠27における上記シャッター28,28’が位置する上半部内側には熱伝導性の良い金属板27c(アルミニウム板等)を帯状に装着し、上記ヒータH3の熱をかかる金属板27cに伝達することで、上記シャッター28,28’内に供給された飯を保温し得るように構成している。また、上記シャッター28,28’の閉鎖時の中央部には落下供給される飯を受ける方形凹部28aが形成されている。この方形凹部28aはシャッター28,28’が閉鎖された状態において、両シャッター28,28’の中央部に方形の凹部を形成することにより構成されており、上方から落下供給される飯を該方形凹部28aにより確実に貯留し得るようになっている。また、このシャッター28,28’を開成すると、図10(b)に示すように上記方形凹部28aがその中央部から2つに分割して下方に回動することになるため、上記方形凹部28aに載置されていた飯を上記中央分割部分から円滑に下方に落下供給し得る。尚、当該凹部28aは盛り付けられる食材容器に応じて例えば、円錐状凹部、半円形凹部等各種の形状とすることができる。また、上記シャッター28,28’はテフロン(登録商標)製等の非粘着性材料により形成されており、開成時にシャッター上の飯が円滑に落下し得るように構成している。
32は上記シャッター28,28’の直下に設けられた容器載置部であり(図1、図2参照)、中央部に前方から後方向けて凹部32aが形成され、当該凹部32a上に丼33(或いは弁当箱等)を載置するものである。この容器載置部32は、上記機枠37とは別個に、その下面に設置されたロードセル34上に支持部材32b等により支持された状態となっており、該ロードセル(計量器)34により丼33内に供給される飯の重量を計量し得るように構成している。尚、上記コントローラ35のメモリ35dには上記容器載置部32及び食材容器(丼33)の重量が予め記憶されており、コントローラ35(飯送りローラ駆動制御手段35a、解しローラ駆動制御手段35b)は該ロードセル34からの計量信号の増加分を上記丼33に供給された飯の重量として認識できるように構成している。
次に、本発明の電気的構成について説明する。図16は本装置の電気的ブロック図を示すものであり、本発明の装置は、図17、図18に示す動作手順が記憶されたものであって、当該手順に従って各部を駆動制御するプログラマブルコントローラ35、該コントローラ35の入力部に接続された上記ロードセル34、39、同じく入力部に接続され、各駆動モータM1等の動作時間を制御するためのタイマーT、上記コントローラ35の出力部に接続され、該コントローラ35からの駆動信号により動作制御される上記各駆動モータM1〜M4、及び上記コントローラ35の入力部に接続され盛付スイッチ36a、動作開始スイッチ36b等を含む各種スイッチを具備する操作パネル36、上記コントローラ35の出力部に接続され、各種情報を表示する表示部37により構成されている。また、上記ヒータH1〜H3は上記コントローラ35の出力部に接続されている。
また、図16に示す上記コントローラ35内に示された構成は当該コントローラ35の機能ブロックを示すものであり、35aは上記タイマーTからの計時信号に基づいて上記メモリ35dに予め記憶された時間だけ上記駆動モータM1を所定の回転速度で駆動制御すると共に、上記ロードセル34又は39からの計量信号に基づいて上記メモリ35dに予め記憶された盛付量の100%重量になるまで上記駆動モータM1を所定の回転速度で駆動する等の制御を行う飯送りローラ駆動制御手段、35bは上記メモリ35dに予め記憶された時間だけ上記駆動モータM2と上記駆動モータM3とを同一の回転速度で駆動すると共に上記ロードセル34又は39からの計量信号に基づいて上記メモリ35dに記憶された盛付量の100%重量になるまで上記駆動モータM2を駆動すると共に、上記駆動モータM3の駆動を停止する等の制御を行う解しローラ駆動制御手段、35cは上記盛付スイッチ36aのオン操作に基づく盛付操作指令の入力に基づいて上記駆動モータM4を駆動してシャッター28,28’を開閉制御するシャッター駆動制御手段である。尚、上記飯送りローラ駆動制御手段35aと上記解しローラ駆動制御手段35bによりローラ駆動制御手段が構成されている。
本発明の食材盛付装置は上述のように構成されるものであり、次に図17、図18のフローチャートに基づいてその動作を説明する。まず、装置の電源はオン状態にあり、上記ヒータH1、H2、H3は何れもオンの保温状態にあるものとする。
(1)図17の動作
まず、飯保温容器3内に暖かい飯を供給し、シャッター板4を引き抜いて当該保温容器3内の飯が方形枠体5を介して下方の飯送出部6の飯送りローラ9上に供給されているものとする。このとき、飯送出部6内のヒータH1、H2がオン状態にあるため、当該飯は保温された状態にある。
次に、操作者が動作開始スイッチ36bをオンすると(図17P1)、プログラマブルコントローラ35(以下、コントローラ35という)の飯送りローラ駆動制御手段35a及び解しローラ駆動制御手段35bは、タイマーTに予め設定されたt1秒だけ飯送りローラ9の駆動モータM1、大解しローラ部18aの駆動モータM2、及び小解しローラ部18bの駆動モータM3を駆動する(図17P2、P3)。このとき、駆動モータM1は予め定められた一定の回転速度で駆動され、駆動モータM2、M3は予め定められた同一回転速度で同時に一体的に駆動される。
すると、各飯送りローラ9が駆動ギア10を介して矢印a方向に同時に回転すると共に、ギア17、16を介して飯かき出し棒15が矢印b方向に回転し、上記送りローラ9上の飯が矢印A方向に搬送されると共に上記かき出し棒15によって飯送出口22方向にかき出される。また、同時に大小解しローラ部18a,18bが同一速度で矢印c方向に同時に回転し、これにより上記飯が上記飯解しローラ18と先端の飯送りローラ9”に挟まれて上記飯送出口22から下方に送り出される。
このとき、上記送出口22近傍の飯は、上記大小解しローラ部18の「V」字ラインL1,L1’上に配列された突起21により、各々大小ローラ18a,18bの各両端部から中央部方向に集められかつ細かく解されながら下方に落下供給されていき、上記飯供給口7aを介して下方のシャッター28,28’上に落下していく。上記コントローラ35の上記両ローラ駆動制御手段35a,35bはタイマーTからの計時信号により所定時間t1秒が経過したことを検出すると(図17P3)、上記駆動モータM1乃至M3の駆動を停止し、かかる状態で待機状態となる(図17P4)。尚、このとき飯は解しローラ18と送りローラ9”により挟まれながら送られ、かつ解しローラ18には末広がり状の側面21’を有する突起21が形成されているので、上記ローラ18,9の停止により飯の送り出しが確実に停止され、当該飯が自然落下することはない。
上記シャッター28,28’上には上記飯送りローラ9及び解しローラ18のt1秒の回転駆動により最終的な盛付重量(例えば260g)の一部不足重量(例えば盛付重量の70%〜80%、例えば200g)の飯が供給された一次貯蔵状態となっている。尚、上記タイマーTの設定時間(t1秒)は、一部不足重量である200gをシャッター上に供給するための各ローラ9,15、18の回転時間であり、上記一部不足量を供給し得る回転時間t1として予めコントローラ35のメモリ35dに設定しておく。尚、盛付重量は各種設定が可能であり、盛付重量に対応した回転時間を任意に設定することができるものである。
尚、このステップP4の状態、即ち、シャッター28,28’上に飯が供給された待機状態においては、ヒータH3によりシャッター28,28’上の飯は保温されるため、当該待機状態においてシャッター28,28’上の飯が冷えてしまうことはない。
次に、操作者が来客等に応じて盛付スイッチ36aをオンする(図17P5)。すると、コントローラ35のシャッター駆動制御手段35cは上記オンに基づく盛付操作指令に基づいてシャッター駆動モータM4を駆動し、これによりシャッター28,28’が下向きに開成し、当該シャッター28,28’上の飯は下方の丼33内に落下供給される(図17P6、図11から図12の状態)。このとき、ロードセル34は上記落下供給された飯の重量(200g)を計量し、当該計量信号がコントローラ35の両ローラ駆動制御手段35a,35bに送出される。尚、上述のように両ローラ駆動制御手段35a,35bにおいて上記計量信号から容器載置部32及び丼33の重量が差し引かれ、当該制御手段35a,35bは丼33内に供給された飯の重量(200g)のみを認識する。
さらに、コントローラ35の飯送りローラ駆動制御手段35a及び解しローラ駆動手段35bはタイマーTに予め設定されたt2秒だけ飯送りローラ9の駆動モータM1、大解しローラ部18aの駆動モータM2、及び小解しローラ部18bの駆動モータM3を駆動する(図17P7、P8)。このとき、両ローラ駆動制御手段35a,35bは、駆動モータM1を予め定められた一定の回転速度で駆動し、駆動モータM2、M3を予め定められた同一の回転速度で同時に駆動する。これにより、上記ステップP2と同様に飯送りローラ9及び飯解しローラ18の回転により飯送出口22から飯が送り出されて行き、開状態のシャッター28,28’を介して上記丼33に落下供給されていく。このときロードセル34から上記コントローラ35に計量信号が送出されていく。
上記コントローラ35の解しローラ駆動制御手段35bは上記t2秒の経過を検出すると(図17P8)、小解しローラ部18bの駆動モータM3を停止すると共に、大解しローラ部18aの駆動モータM2の回転速度を徐々に低下させ、同時に飯送りローラ駆動制御手段35aは、飯送りローラ9の駆動モータM1の回転速度を徐々に低下させる(図17P9)。すると、小解しローラ部18bによる飯の供給が停止され、当該飯は大解しローラ部18aと上記飯送りローラ9の回転のみにより微量の飯が送り出され、開状態のシャッター28,28’を介して上記丼33に供給されていく。そして、コントローラ35の両ローラ駆動制御手段35a,35bは、かかる微量供給状態でロードセル34からの計量信号が飯の100%重量(260g)に達したか否かを判断する(図17P10)。
そして、コントローラ35の飯送りローラ駆動制御手段35a及び解しローラ駆動制御手段35bは上記計量信号に基づいて丼33に供給された飯の重量が所定の100%重量(260g)に達したと判断すると、上記飯送りローラ9の駆動モータM1を停止し、さらに大解しローラ部18aの駆動モータM1を停止する(図17P11)。従って、丼33には100%重量である260gが正確に計量され盛り付けられる。
その後コントローラ35のシャッター駆動制御手段35cは、シャッター28,28’の駆動モータM4を逆方向に駆動して上記シャッター28,28’を閉鎖する(図17P12)。以後はステップP2に戻って、再び上記各ローラ9、18等をt1秒駆動して上記シャッター28,28’上に一部不足量(200g)の飯を供給し、待機状態となる(図17P4)。以降は、盛付スイッチ36aが押される度に、図17P6以降の同様の動作が繰り返し行われ、客の来店等に応じて迅速に飯の盛り付けを行うことができる。このように、シャッター28,28’上に一部不足量の飯が供給された待機状態となるため、盛付スイッチ36aを押してから極めて短時間で丼33に飯の盛り付けを精度良く行うことができるものである。
(2)図18の動作
この動作は、予めシャッター28,28’上に100%重量の飯を供給して一時貯蔵状態としておき、盛付スイッチ36aのオンと同時にシャッター28,28’を開いて丼33に当該100%重量の飯を供給するものである。
まず、飯送出部6に暖かい飯が供給され、動作開始スイッチ36bをオンして、各ヒータH1〜H3がオンの保温状態になっている点は上記(1)と同様である(図18P1)。上記動作開始スイッチ36bのオンに基づいて、コントローラ35の飯送りローラ駆動制御手段35a及び解しローラ駆動制御手段35bはタイマーTに予め設定されたt1秒だけ飯送りローラ9の駆動モータM1、大解しローラ部18aの駆動モータM2、及び小解しローラ部18bの駆動モータM3を駆動する(図18P2、P3)。このとき、駆動モータM1は予め定められた一定の回転速度で駆動され、駆動モータM2、M3は予め定められた一定かつ同一の回転速度で同時に駆動される。
すると、各飯送りローラ9が矢印a方向に回転すると共に、ギア17,16を介して飯かき出し棒15が矢印b方向に回転し、送りローラ9上の飯が矢印A方向に送られると共に上記かき出し棒15によって飯送出口22方向にかき出される。また、同時に大小解しローラ部18a,18bが同一速度で矢印c方向に回転し、該解しローラ18と先端の飯送りローラ9”との間隙(飯送出口22)から上記飯が送り出され、下方に落下供給される。
このとき、上記(1)の動作と同様に上記大小解しローラ18の「V」字ラインL1,L1’上に配列された突起21により、飯は各々大小ローラ部18a,18bの各両端部から各中央部方向に集められ解されながら下方に落下供給され、飯供給口7aを介してシャッター28,28’上に落下供給されていく。上記コントローラ35の飯送りローラ駆動制御手段35a及び解しローラ駆動制御手段35bはタイマーTからの計時信号により所定時間t1秒が経過したことを検出すると(図18P3)、小解しローラ18bの駆動モータM3を停止すると同時に、飯送りローラ9の駆動モータM1の回転速度を徐々に低下させ、かつ同時に大解しローラ部18aの駆動モータM2の回転速度を徐々に低下させる(図18P4)。すると、上記大解しローラ部18aと上記飯送りローラ9の回転のみにより、微量の飯が閉鎖状態のシャッター28,28’上に供給されていく。そして、コントローラ35の両ローラ駆動制御手段35a,35bは、その間、ロードセル39からの計量信号を検出し、当該計量信号が100%重量(260g)になったことを検出すると、上記駆動モータM1,M2の駆動を停止し、上記大解しローラ部18a及び飯送りローラ9の回転を停止する(図18P5,P6)。この時点では、上記シャッター28,28’上には100%重量(260g)の飯が供給されることになり、かかる状態で待機状態となる。尚、この待機状態では上記シャッター28,28’上の飯はヒータH3により保温される。
その後、客の来店等に応じて操作者が盛付スイッチ36aをオンすると(図18P7)、コントローラ35のシャッター駆動制御手段35cは上記オンに基づく盛付操作指令により駆動モータM4を駆動してシャッター28,28’を開成状態とする(図18P8)。これにより、上記シャッター28,28’上に供給されていた100%重量の飯が丼33に落下供給される。その後、コントローラ35のシャッター駆動制御手段35cは上記駆動モータM4を逆方向に駆動してシャッター28,28’を閉鎖する(図18P9)。その後はステップP2に戻って再びステップP6までが実行され、シャッター28,28’上に次の100%重量(260g)が供給されて待機状態となる。以降は盛付スイッチ36aのオンにより同様の動作が繰り返し行われる。従って、盛付スイッチ36aを押してから極めて高速で丼33に100%重量の正確な盛り付けを行うことができる。尚、上記操作パネル36に切換スイッチを設けて上記(1)(図17)又は(2)(図18)何れの動作を行うかを切換可能に設ける。従って、上記コントローラ35は上記(1)の動作時は、ロードセル34からの信号を受け、上記(2)の動作時は、ロードセル39からの信号を受けるように構成されるものである。
以上のように、本発明によると、飯を正確に計量して盛り付ける装置でありながら、盛付スイッチ36aを押してから極めて高速で1杯分の飯を丼等に供給することができ、外食産業の店舗において適した食材盛付装置を提供し得る。
また、計量方式でありながら、単一の食材経路で計量と盛り付けを行うことができるため、機械構成が簡単となり、食材盛付装置を極めて小型に形成することが可能となる。
また、本発明によると、飯の一部不足量をシャッター28,28’に一時貯蔵して待機状態とし、かかる待機状態から盛付スイッチ36aのオンに基づいてシャッター28,28’を開いて下方の容器33に一部不足量の飯を供給すると共に、当該開成状態のシャッター28,28’を介して計量しながら残りの不足量を100%重量まで補填し得るように構成したものであるから、正確な量の飯を盛り付けることができると共に、単一の供給経路により飯を補填供給することができるので、1回の盛り付けを極めて短時間で精度良く行うことができるものである。
また、一回の盛り付けが終了した後にシャッター28,28’上に一部不足量の飯が常時供給された一時貯蔵状態(待機状態)に設定し得るため、盛付スイッチ36aを押してから短時間で100%重量の飯を丼33に供給することができるものである。
また、解しローラ18を7:3等の比率で2つに分割し、両ローラ部18a,18bを同時に駆動して一部不足量を供給すると共に、残りの不足分の補填動作は一方の小解しローラ18bを停止した微小送りを可能としたので、少量の補填量であっても正確に補填供給することができ、極めて正確な計量盛付動作を実現し得る。
また、解しローラ18は「V」字状ラインL1,L1’に沿って突起21を配列し、その頂点Q、Q’が回転方向の後ろ側に来る方向に回転させることにより飯を送り出すように構成したので、飯をローラ18a,18bの各中心に寄せ集めながら落下供給することができ、これにより細かく解されたふっくらとした飯を丼に供給することができる。
また、飯をローラ18,9”により挟んで送り出すと共に、飯解しローラ18の各突起21は突起の先端部からローラ18の外周面に向けて末広がり状に広がった側面を有するので、その側面により飯を効率的に解すことができると共に、ローラ18の停止時において当該側面により飯の自然落下を効果的に停止することができ、不必要な飯が落下することはなく、正確な飯の供給動作、供給停止動作を行うことができる。
また、飯送出部6では飯送り方向とは直交方向に並設された複数の飯送りローラ9で飯を飯送出口22に向けて送る構成であるため、飯送出部6に落下供給された飯をふっくらとした状態とまま搬送することができ、また送りローラ9の回転速度を制御することにより、飯の送り量を正確に制御することができるものである。
また、ヒータH1〜H3により飯送出部6内の飯、及びシャッター28,28’に供給された飯を保温し得るため、盛り付けられる飯を常時保温することができ、飯の供給間隔が空いても常に暖かい飯を盛り付けることができる。
また、上記(2)の実施形態によると、シャッター28,28’に予め100%重量の飯を計量供給して待機状態とすることができるため、盛り付けスイッチ36aを押してから飯が容器に盛り付けられるまでの時間を極めて高速で行うことができる。
尚、上記プログラマブルコントローラ35はマイコン、シーケンサー等により構成することもできる。計量器としてロードセルを例に説明したが、その他の電子的又は機械的なな計量装置を用いても良い。また、上記実施形態は食材として飯を例に説明したが、飯以外の食材にも適用することができるものである。また、上記実施形態では2分割した解しローラ18を示したが、図9に示すように分割しない一体型の解しローラを用いることもでき、この場合は駆動モータは1個で良い。図1中40は飯保温容器3の蓋、41は前面パネル、43は装置の脚、図6中44は上記支持枠8の内側面に装着された金属製枠であり、上記ヒータH1の熱を食材送出部6内に効率的に伝達して保温効率を向上させるものである。
本発明に係る食材盛付装置の斜視図である。 同上装置の飯保温容器と上部枠体を外した状態の斜視図である。 同上装置の飯送出部近傍の内部構造を示す斜視図である。 同上装置の各ローラの駆動系を示す内部構造の斜視図である。 同上装置の支持枠8a’側からみた内部構造の斜視図である。 同上装置の飯送出部及びシャッター支持枠近傍の内部構造の斜視図である。 同上装置の飯送出部及びシャッター支持枠近傍の側面断面図である。 (a)は同上装置の飯解しローラの斜視図、(b)は同上飯解しローラの大解しローラ部と小解しローラ部を分解した状態の斜視図である。 同上装置の飯解しローラの斜視図である。 (a)はシャッター閉鎖状態のシャッター支持枠近傍の斜視図、(b)はシャッター開状態のシャッター支持枠近傍の斜視図である。 同上装置のシャッターと容器載置部との関係を示す正面図であり、シャッター閉鎖状態を示すものである。 同上装置のシャッターの容器載置部との関係を示す正面図であり、シャッターの開成状態を示すものである。 (a)は大解しローラ部の該略側面図、(b)は小解しローラ部の概略側面図である。 飯解しローラの突起の拡大図である。 同上装置のシャッターユニットと機枠との関係を示す側面図である。 同上装置の電気的構成を示すブロック図である。 同上装置の動作手順を示すフローチャートである。 同上装置の動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 食材盛付装置
3 飯保温容器
6 飯送出部
9 飯送りローラ
18 飯解しローラ
18a 大解しローラ部
18b 小解しローラ部
21 突起
21’ 側面
28,28’ 開閉シャッター
32 容器載置部
33 丼
34、39 ロードセル
35 プログラマブルコントローラ
35a 送りローラ駆動制御手段
35b 解しローラ駆動制御手段
35c シャッター駆動制御手段
36a 盛付スイッチ
L1,L1’ V字ライン
M1〜M4 駆動モータ

Claims (8)

  1. 上部に食材保温容器を設置し、該保温容器の下部に該保温容器からの食材が供給される食材送出部を設け、
    該食材送出部に複数本の食材送りローラを近接状態で平行に配置してこれらローラ上に上記食材が供給されるように構成すると共に、これらローラを同一方向に回転させる送りローラ駆動手段を設けて各ローラの回転軸と直交する方向に食材を送るように構成し、
    外周面に複数の突起を有する食材解しローラを上記食材送り方向の端部に位置する上記食材送りローラに所定の間隙を以って近接配置し、上記食材送りローラの回転状態において上記食材解しローラを上記食材送りローラとは逆方向に回転させる解しローラ駆動手段を設けて上記間隙から上記食材を送り出すように構成し、
    上記各ローラ駆動手段を以って上記各ローラを所定量回転させることにより該回転量に対応した所定重量の食材を上記間隙から送り出すためのローラ駆動制御手段を設け、
    かつ上記食材解しローラの下方に開閉シャッターを設けて閉鎖状態の当該シャッター上に上記間隙から送り出される上記所定重量の食材を一時貯蔵し得るように構成し、
    上記シャッターの下方位置に食材容器を載置し得る容器載置部を設け、
    さらに上記シャッターを開閉駆動するシャッター駆動手段と、上記食材の一時貯蔵状態において盛付指令操作に基づいて上記シャッター駆動手段を以って上記シャッターを開成して一時貯蔵されていた上記所定重量の食材を上記食材容器内に落下供給するシャッター駆動制御手段とを設けたものであることを特徴とする食材盛付装置。
  2. 上記容器載置部に計量器を設けて、上記容器に供給される食材の重量を計量可能に構成し、
    上記ローラ駆動制御手段は、上記食材解しローラと上記食材送りローラとを所定量回転させることにより上記間隙から一部不足重量の食材を上記シャッター上に供給すると共に、上記シャッターの開成動作に基づいて上記一部不足重量の食材が上記食材容器に供給された後は、上記計量器からの計量信号に基づいて、当該計量値が盛付重量の100%重量となるまで上記各ローラ駆動手段を以って上記食材送りローラ及び食材解しローラを回転駆動するものであることを特徴とする請求項1記載の食材盛付装置。
  3. 上記シャッター近傍に計量器を設けて、該シャッター上に供給される食材の重量を計量可能に構成し、
    上記ローラ駆動制御手段は、上記計量器からの計量信号が100%重量となるまで上記各ローラ駆動手段を以って上記食材送りローラ及び食材解しローラを回転駆動するものであり、
    上記シャッター駆動制御手段は、上記シャッター上に100%重量の食材が供給された状態において上記盛付指令操作に基づいて上記シャッターを開成して100%重量の上記食材を上記食材容器に落下供給するものであることを特徴とする請求項1記載の食材盛付装置。
  4. 上記ローラ駆動制御手段は、上記食材容器への100%重量の食材の落下供給が行われた後は、上記各ローラ駆動手段を以って上記各ローラを回転させることにより上記シャッター上に所定重量の食材を供給した待機状態に設定し得るものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の食材盛付装置。
  5. 上記食材解しローラを2つのローラ部に分割し、両ローラ部を独立して回転駆動し得るように構成したものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の食材盛付装置。
  6. 上記ローラ駆動制御手段は、上記計量器からの計量信号に基づいて100%重量の食材を供給する動作において、上記食材送りローラの回転中に上記食材解しローラの一方のローラ部の回転を停止して、他方のローラ部の回転により上記食材の送り出し動作を行うものであることを特徴とする請求項5記載の食材盛付装置。
  7. 上記食材解しローラの上記突起の配列は、該ローラの周方向中心線から該ローラ両端部方向に広がるV字ラインに沿って設け、かかるV字ラインの配列を上記周方向中心線に沿って所定間隔置きに設けたものであることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の食材盛付装置。
  8. 上記食材解しローラの上記各突起のローラ回転方向に対向する側面が、該ローラ外周面に向けて末広がり状に形成されているものであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の食材盛付装置。
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