JP3620234B2 - 電子機器の表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光ダイオード(以下LEDと言う)等の発光体と導光体とからなる表示器を表示パネルなどに設置する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、透孔101を設けたプリント基板(設置盤)100に、LEDチップ102を該透孔101に対向させてハンダ付けし、この基板100の透孔101に対応して導光体103を基板に載置し、導光体の頂部104をパネル200(ケースの場合もある)に開けた透孔201に挿通するようにした表示装置は、従来からあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、パネル下面203と基板上面107との距離が、一定でないような複数の表示器を同一パネルに設ける場合(例えば基板と、パネルとが非平行)異なる高さの導光体をそれぞれ必要とした。このことは、複数の表示器を同一パネルに設ける場合だけでなく、パネル対基板間距離Dが異なる別々の複数の表示装置における導光体配設にあっても、同様に前記複数分の高さの異なる導光体を用意しなければならなかった。
また、パネル対基板間距離が異なる複数の表示装置でも、同じ導光体を使用することは可能であるが、この場合は、パネル上面に凹部を設けるなどして、該凹部からの導光体の突出量を一定にしなくてはならなかった。
従って、前者の場合は、部品点数が多くなり、組立が煩雑になる。後者の場合は、構成が複雑になり、パネルの金型等が高額になるだけでなく、上記凹部内に頂部104を配設する場合は、斜め側方からの視認性が悪くなる。
【0004】
以上の背景から、部品点数が少なく、構成簡単な電子機器の表示装置が望まれていた。
そこで、本発明では、導光体の少なくとも一部に弾性を施すことにより、導光体の高さを可変にして、パネル対設置盤間距離が異なる複数の表示器に共通な導光体とその周辺の機構を施した構成簡単かつ組立容易な電子機器の表示装置提供することを目的としている。
本発明請求項2では、上記の導光体に加えて、スイッチ部をも一体に形成した構成簡単かつ組立容易な電子機器の表示装置の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した対応する目的を達成するために、本発明請求項1記載の電子機器の表示装置は、発光体と導光体とを組み合わせてなり、少なくとも、設置盤に固定された発光体と、この発光体の光を外方に導く導光体とで構成され、該導光体は、本体と、この本体に対する先端方向のパネル孔に係止される肩部と、該設置盤に繋がる部分が弾性を有するようにスカート状に構成したスカート部とを有し、上記設置盤とパネルとの間に導光体を狭持するようにした。
【0006】
本発明請求項1記載の装置によればスカート部に弾性を持たせることで導光体の高さを可変にすることができる。これにより、パネル対設置盤間距離が異なる別々の表示装置に、同一部品にて発光体と導光体等で構成される表示器を配設することができる。
【0007】
上記した対応する目的を達成するために、本発明請求項2記載の電子機器の表示装置は、スイッチ部と表示部とを一体的に形成したスイッチ付き電子機器の表示装置において、上記表示部は、少なくとも、設置盤に固定された発光体と、この発光体の光を外方に導く導光体とで構成され、上記導光体は、本体と、この本体に対する先端方向のパネル孔に係止される肩部と、上記設置盤に繋がる部分が弾性を有するようにスカート状に構成したスカート部とを有し、上記スイッチ部は、ゴム状の接点付き弾性体と該接点に接触可能な設置盤とからなり、上記弾性体は、上記スカート部の裾に連なるベース部と、このベース部から外方に連設して突設した突出部と、この突出部の内方天面に設けた上記接点とを備え、上記設置盤は、上記弾性体の接点に対向する位置に設けた固定接点を有し、上記表示部の設置盤に連設して構成するとともに、上記設置盤とパネルとの間に導光体を狭持するようにした。
【0008】
本発明請求項2記載の装置によればスカート部に弾性を持たせることで導光体の高さを可変にすることができるとともに、導光体にスイッチ部を一体に連設したので、パネル対設置盤間距離が異なる別々の表示装置に、同一部品にて発光体と導光体等で構成されるスイッチ機能付き表示器を配設することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態の1つ(第1実施例)を図1〜図3を用いて説明する。
図1は、この発明の主要部を構成する導光体30の斜視図であって、図2は、該導光体30を基板10とパネル20との間に狭持させた状態を示す側断面図である。該導光体30は、透明もしくは半透明の樹脂材からなる円錐台状の本体31とこの本体31を支えるスカート状をなしたスカート部32と本体31の先端を含む頂部33とからなり、この頂部33と本体31との境目には肩部34を有し、スカート部32の裾にはフランジ状のベース部38を有している。スカート部32の内側は中空になっており、その天面35は基板10と平行に構成されている。その側面は薄肉部37を含む側壁36で構成され、主にこの側壁36が弾性を有している。基板10は、透孔11を有し、この透孔11に発光体であるLED12を対応させて配設する。LED12のリード線13の端部は、基板に開けた孔14に挿通して自動ハンダ装置のハンダ曹に浸して、複数のLEDを基板10に電気的かつ機械的に固着する。さらに、パネル20は、発光体12と導光体30とで構成される表示器の表示部のための透孔21が、表示器の数だけ開けられており、その透孔21の基板側方向に向かって導光体押え部22が、伸設されている。上記した表示器は、図2のように基板10に固着したLED12の存在する所に複数設けられ、次のように組み立てられる。
【0010】
まず、LED12付基板10に各導光体30、30、30を各LED12、12、12に対向させて、固着する。固着手段としては、ベース部38の下面に接着剤を塗布して、基板に貼り付けたり、図1に図示した鉤部39を図示しない基板の鉤穴に圧接貫通させて固着する。この導光体付基板10をパネル裏面28に接近させ、各導光体頂部33を透孔21に挿通してその表面をパネル20からわずかに突出するように配設すると、各肩部34が導光体押え部22の下面23に当接する。
【0011】
この時、基板10とパネル20との間の距離Dが大きい場合(A)には、スカート部32はわずかに上下方向に圧縮する程度であり、(B)、(C)と移動するにつれて、薄肉部37を中心に変形し、その圧縮度合いは大きくなる。このような状態は、図2に示すとうり、右側に行くに従い、距離Dが小となるような基板10とパネル20とが非平行である状態であって、このような非平行状態にしつつ、右側の基板端部18をネジ孔16を介してネジ40により、パネル下面に突設した基板固定部26に固着する。左側は、基板固定部の長さが長いだけの右側と同じ構造の固着手段(図示せず)にて、基板10をパネル20に固着する。
【0012】
以上のように組み立てられた図2の実施例にあっては、基板・パネル間距離Dが(A)の場合D=d1、(B)の場合D=d2、(C)の場合D=d3のように、(A)〜(C)によって変化するが、これに対応してスカート部の高さが変化することで、導光体の高さもd1〜d3へと変化する。
このように、導光体の基板への設置高さを可変にしたので、距離Dが異なる複数の表示器の導光体を同一物にて共通に使用することができる。
【0013】
図2の実施例では複数の表示器が1つの基板と1つのパネルとで狭持される構成にしたが、複数の表示器を各々独立した専用の基板と複数の独立したパネルとで各々狭持される構成の実施例(第2実施例)に適用してもよい。
この場合は、図2のようなパネルと基板とが非平行でもよく、平行な構成でもよい。この第2実施例の自然な形態としては、図3に示すように、前記基板は、小さなケース体50で構成される箱型の設置盤からなり、第1実施例のパネル20に相当するケース体60とともにケーシングを構成するものであってもよい。この実施例に使用される導光体70は、ベース部が存在しない他は、前実施例の導光体30と全く同じ物でよい。
【0014】
この実施例では、ケース体50の内側に直付けされたLED51の上面に導光体70を嵌挿し、下面23で肩部34を押下しつつ、ケース体50とケース体60とを嵌合面55にて嵌め合わせ、表示器ユニットを構成している。なお、各ケース体50、60は、図示しないネジにて固着される。
【0015】
図3では、ケース体60の高さh1が低い場合を示したもので、高い場合は、図2(B)、(C)に示す導光体のようになる。即ちケース長Dの大きい表示器ユニットでもDが小さい表示器ユニットでも、共通の導光体を使用し得る。これらの同一導光体を使用した複数の表示器ユニットは、ケース体60のフランジ部62に設けたネジ孔64に図示しないネジを螺入して図示しないパネルへ螺着する。
【0016】
この実施例では、ケース長Dが異なる表示器ユニットが必要な場合でも、ケース体60もしくは50の高さh1、h2のいずれかを異ならせたケース体を使用するだけで、別ユニットを構成することができる。図3のような表示器ユニットは、パネル(上ケース)・基板(下ケース)間距離が異なる種々のケースに比較的数の少ない表示器が必要な場合に有効となる。さらに第2実施例では、D長が異なれば、LED51と導光体スカート部天面35との距離が異なるので、供給電圧が同一ならパネル表面からの視認光度が異なる。従って、同一パネル面に該光度が異なる表示器を使用する場合にも有効である。一方第1実施例では、基板の透孔11にLED12を対応させる構成であるので、図2のようにリード線13の曲げにより、LED12を近接/離間させることができ、これによって、同一パネルで同一光度仕様と異光度仕様の両方が任意に行い得る。
なお、図2において、リード線13をLED12に対しπ型に折曲構成した部品を自動挿入機によって、基板に仮固着し、その後自動ハンダ曹に流せば、組立簡単にして、スカート部内側天面35とLED12との距離を一定に保持することができる。
【0017】
図4〜6は、この発明のさらに他の実施例(第3実施例)を示すものであり、図4は、パネルを省略した斜視図、図5は、パネルを含めて描いた図4におけるAーA矢視の側断面図、図6は、パネル・基板間距離Dが図5と異ならせた場合の側断面図である。なお、図4の導光体は、図5のようにパネルと基板とで狭持し、圧縮力が掛ったままパネルを取り除いたところを図示している。
この実施例の特徴は、導光体を形成する材料にてスイッチの可動接点を有する可動部を一体に構成した点にある。
【0018】
この実施例は、次の構成からなる。
スイッチ部と表示部とを一体的に形成したスイッチ付き電子機器の表示装置であって、上記表示部は、少なくとも、設置盤を構成する基板110に固定された発光体(LED511)と、この発光体の光を外方Bに導く導光体30とで構成され、該導光体30は、本体31と、この本体に対する先端方向のパネル孔21に係止される肩部34と、該設置盤110に繋がる部分が弾性を有するようにスカート状に構成したスカート部32とを有し、上記スイッチ部は、ゴム状の接点付き弾性体90と該接点96に接触可能な設置盤110とからなり、上記弾性体90は、上記スカート部32の裾に連なるベース部82と、このベース部から外方Bに連設して突設した突出部92と、この突出部の内方天面95に設けた上記接点96とを備え、上記設置盤110は、上記突出部92の接点96に対向する位置に設けた固定接点15を有し、上記表示部の設置盤に連設して構成するとともに、この連設した設置盤110と上記パネル20との間に導光体30を狭持するようにしている。
【0019】
そして、この実施例では、発光体と導光体とからなる表示器を点灯・消灯制御するためのスイッチと連動させるためスイッチ部を表示器に近接配置させ、両者を透明な樹脂性弾性部材(弾性体)で一体的に構成する。この弾性体90は、自身に備えた鉤型脚98を基板110の取り付け孔112に圧入して基板110と一体化する。この一体化されたスイッチ付き表示器は、ネジ114を介してパネル下面に突設した基板固定部26に螺着される。この場合、該固定部26の先端は、弾性体90の四方隅に開けられたバカ孔99を貫通して基板表面に当接した状態で基板110とパネル20とが固着される。固着された状態では、第1実施例と同様、パネル下面に肩部34が押されて固定部26の高さに導光体30の高さが規制される。一方、スイッチの可動部(突出部92)は、その肩部93がパネル下面にわずかに押された状態でパネル・基板間に狭持される。そして、キートップ94は、キースイッチの機能を表わす名称及びキートップ位置を示すマークが印刷されたラミネートシートで覆う。
この実施例では、スイッチ押圧部は、パネルから突出せず、パネル表面と同一面上にある。
【0020】
図6は、パネル・基板間距離がD1<D2にした場合の例であって、同一番号は図5における同一部分と同様であり、その説明を省略する。この場合には、導光体30が縮体せず、その肩部34がパネル下面に当接し、キートップ94は、パネル表面から陥没した状態になるので、断面T字型の別体押圧部97によって押圧するように構成される。従って、図5で使用したラミネートシートは不要となる。
【0021】
以上、各実施例を説明してきたが、全実施例において、導光体30全体が、弾性材料で形成され、特にスカート部32に弾性を有し、パネル・基板間に導光体を圧縮して保持させているので導光体押え部の下面23と肩部34とが常に密着し、埃等がパネル外側から内側に進入することもない。
従って、例えば図5のようなパネル上面をラミネートシート仕上げのような仕様にすると、屋外で使用し得る防滴仕様にすることができる。
なお、第1実施例(図2)において、導光体30は、(A)〜(C)別々に構成したが、ベース部38を共通にした単一の弾性シートに同一の複数の導光体を一体に形成するようにしてもよい。その構成のイメージとしては、図4においてスイッチの可動部92をその隣の導光体30と同じように置換して並設したようになる。
【0022】
【発明の効果】
この発明によれば、
1)パネル対設置盤間距離が異なる表示器に共通な導光体を使用したので、表示装置の構成が簡単かつ組立容易にすることができる。
2)スイッチと表示器とを一体に形成したので電子機器のパネル表示構成をより簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置に使用する導光体の斜視図である。
【図2】本発明の表示装置(第1実施例)を示す側断面図である。
【図3】本発明の他の実施例(第2実施例)を示す側断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例(第3実施例)を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す側断面図である。
【図6】本発明の第3実施例の変形例を示す側断面図である。
【図7】従来技術を表わす側断面図である。
【符号の説明】
10、100、110…設置盤(基板)、
12、51、102、511…発光体(LED)、
30、70、103、…導光体、
20、60、200…パネル、
21…パネル孔、31…導光体本体、32…スカート部、34…肩部、
82…ベース部、90…弾性体、92…突出部、95…突出部内方天面、
96…可動接点、15…固定接点
Claims (2)
- 発光体と導光体とを組み合わせた電子機器の表示装置において、
少なくとも、設置盤に固定された発光体と、この発光体の光を外方に導く導光体とで構成され、
該導光体は、本体と、この本体に対する先端方向のパネル孔に係止される肩部と、該設置盤に繋がる部分が弾性を有するようにスカート状に構成したスカート部とを有し、
上記設置盤とパネルとの間に導光体を狭持するようにしたことを特徴とする電子機器の表示装置。 - スイッチ部と表示部とを一体的に形成したスイッチ付き電子機器の表示装置において、
上記表示部は、少なくとも、設置盤に固定された発光体と、この発光体の光を外方に導く導光体とで構成され、
該導光体は、本体と、この本体に対する先端方向のパネル孔に係止される肩部と、該設置盤に繋がる部分が弾性を有するようにスカート状に構成したスカート部とを有し、
上記スイッチ部は、ゴム状の接点付き弾性体と該接点に接触可能な設置盤とからなり、
上記弾性体は、上記スカート部の裾に連なるベース部と、このベース部から外方に連設して突設した突出部と、この突出部の内方天面に設けた上記接点とを備え、
上記設置盤は、上記弾性体の接点に対向する位置に設けた固定接点を有し、上記表示部の設置盤に連設して構成するとともに、
上記設置盤とパネルとの間に導光体を狭持するようにしたことを特徴とする電子機器の表示装置。
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JP24044697A JP3620234B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 電子機器の表示装置 |
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JP24044697A JP3620234B2 (ja) | 1997-08-20 | 1997-08-20 | 電子機器の表示装置 |
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JPH1165458A JPH1165458A (ja) | 1999-03-05 |
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- 1997-08-20 JP JP24044697A patent/JP3620234B2/ja not_active Expired - Fee Related
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