JP3619266B2 - 金属片のバリ取り装置 - Google Patents

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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属片の溶断部や研削部に発生するバリを除去する金属片のバリ取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在金属片の製造は、内部品質が均質で、歩留りが良好な連続鋳造装置を用いて行われるのが一般的である。この連続鋳造装置において連続鋳造して製造される金属片、たとえば鋳鋼スラブ(以後単にスラブと記す)は連続鋳造装置の下流に配設されているガス切断機によって所定の長さに切断される。スラブのガス切断において、切断部近傍は溶解するので、図9、図10に示すようにスラブ1の長手方向の切断両端部に溶断バリ2a〜2dが形成される。この溶断バリ2a〜2dは、図10に示すようにスラブ上面の溶断バリ2a,2cよりもスラブ1下面の溶断バリ2b,2dの方が大きく、その大きさはたとえば、スラブ1上面で10mm程度、スラブ下面で20〜100mm程度である。しかもこの溶断バリ2a〜2dがたとえばステンレス鋼スラブのそれである場合には、加熱炉などにおいて高温酸化されても容易に酸化されてスケールオフされずに残存してしまうのである。したがって、この溶断バリ2a〜2dが形成されたスラブ1は、そのまま次工程において加熱され熱間圧延されると、溶断バリが圧延ロール表面に疵を付けるので、熱延製品には圧延ロールの疵模様が転写される不具合が生じる。このためスラブ1表面の表面欠陥の除去方法としては、スラブ1がたとえばステンレス鋼やそれに準ずる合金鋼などのスラブの場合、比較的大型のグラインダによる研削除去が一般的である。このスラブ1の研削においては、図9、図11に示すようにスラブ1の幅方向両端部に研削バリ3a〜3dが形成される。この研削バリ3a〜3dの大きさは、たとえば2〜7mm程度である。この研削バリ3a〜3dは、前記溶断バリ2a〜2dよりも小さいけれども、そのまま熱間圧延されて、酸化されてスケールオフされずに残存してしまった研削バリ3a〜3dがスラブ1の内側に倒れ込むと、熱延製品の両端部には表面疵やヘゲ疵が形成される。そのため、スラブ1の各端部に形成された溶断バリ2a〜2d、研削バリ3a〜3dは熱間圧延の前に除去することが必要である。
【0003】
スラブ1がたとえば普通鋼スラブの場合、熱間圧延工程の加熱炉において、スラブ1の加熱に伴うスラブ表面の酸化損耗によって比較的大きさの小さい研削バリ3a〜3dおよびスラブ上面の溶断バリ2a,2cは比較的容易に極く自然に除去される。このため前述の如き圧延ロールの損傷や熱延製品の表面異常などはほとんどない。このため普通鋼スラブにおいては、スラブ1下面の溶断バリ2b,2dのバリ取りのみを行えばよい。普通鋼スラブのバリ取り装置としては、回転ハンマ式やプレーナ式バリ取り装置が一般に用いられている。これらのバリ取り装置は、いずれも1つの装置でスラブ1の一方の面の同一方向に発生したバリの除去しか対応できないけれども、スラブ下面の溶断バリ2b,2dのみを除去すればよいので、普通鋼スラブのバリ取りは比較的容易であり特に問題はない。一方スラブ1がたとえばステンレス鋼などのスラブの場合、ステンレス鋼自身が耐酸化性に優れているので、普通鋼スラブの場合のようなスラブ表面の自然な酸化損耗によるバリの除去は困難である。またステンレス鋼などのスラブのバリ取り方法は、スラブ1全体の各端面の堅固なバリを除去する必要があるので、普通鋼スラブで用いられているバリ取り装置では簡単かつ容易に除去することができず、さらに複数のバリ取り装置が必要となる。このため効率的なバリ取りが困難であり、かつ設備投資額が増大する。
【0004】
現在ステンレス鋼スラブのバリ取り方法としては、スラブ1全体または局部的な表面欠陥などを研削除去する前記大型グラインダに比べて小型のグラインダ、たとえば工業用空気(圧縮空気)を動力源とするディスク型ハンドグラインダを用いて、人手作業によりスラブ1上面の外周各端部のバリ(2a,2c,3a,3b)を除去した後、必要に応じて天井走行クレーンやスラブトングス(スラブ運搬装置)を用いてスラブ1を所定位置間で運搬し、このスラブ1を反転設備等によって反転させ、引続きスラブ1下面の外周各端部のバリ(2b,2d,3c,3d)を同様に除去する方法が一般に採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、ステンレス鋼スラブの周囲各端部に発生する堅固なバリのバリ取り作業は、スラブ表面を回転砥石を備えるディスク型ハンドグラインダによって研削し、発生して飛散堆積している切粉や周囲に浮遊している粉塵の存在する不良で不安全な環境下での人手作業によらざるを得ないという問題点がある。しかも、このバリ取り作業そのものも、直接粉塵が発生し、比較的高温の不良環境下での長時間にわたる重筋作業である。損傷され易い多数のディスク型ハンドグラインダの保全や保管管理、消耗品であるディスク型丸砥石の比較的高頻度な交換、圧縮空気源口からディスク型ハンドグラインダまでの間のフレキシブルホースやゴムホースの交換やこれらの間における圧縮空気の漏洩など、作業性面や能率および生産性の面やランニングコスト(経済性)面や様々な管理面や安全面でも多くの問題点がある。
【0006】
さらにこのようなバリ取り作業において、研削効率を高めるために、ディスク型ハンドグラインダの出力を増加させると、単に不安全性が増すというだけでなく、図12に示すようにスラブ1端部に二次バリ4a,4bが発生するという問題点がある。この二次バリ4a,4bの大きさは、0.5〜1mm程度と小さいけれども、そのまま熱間圧延されると、やはり研削バリ3a〜3dと同様、熱延製品の表面疵の原因となる不具合が生じる。このためディスク型ハンドグラインダの出力は、二次バリ4a,4bの発生が抑制される範囲に制限されている。またスラブ1の下面のバリ取りを行うには、スラブ1を運搬したり反転させる作業が必要であり、作業性や能率や生産性などが極めて悪いという問題点がある。このようにスラブ1やステンレス鋼スラブのバリ取り方法には多数の問題点があり、効率的なバリ取り方法は確立されていないのが現状である。
【0007】
本発明の目的は、種々の合金や金属等のスラブなど金属片の溶断部や研削部に発生するバリを、前述の如き種々の問題点を解決して、直接人手によらず効率的に除去することのできる金属片のバリ取り装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、スラブなどの金属片の溶断部や研削部に発生するバリを除去する金属片のバリ取り装置において、
回転砥石と、
回転ワイヤブラシと、
回転砥石および回転ワイヤブラシが直線状のアームの両端に配置され、アームの中央付近を支点として揺動変位可能な揺動手段と、
回転砥石または回転ワイヤブラシを金属片の外周各端部に発生するバリに接触させながら、揺動手段を金属片に対して相対的に移動させる移動手段と、
金属片の底面より小さい面積で金属片の底面の一部下方から受け、金属片の載置高さを変更可能な架台とを含むことを特徴とする金属片のバリ取り装置である。
【0010】
【作用】
本発明に従えば、金属片のバリ取り装置は、回転砥石と、回転ワイヤブラシと、回転砥石および回転ワイヤブラシが直線状のアームの両端に配置され、アームの中央付近を支点として揺動変位可能な揺動手段と、回転砥石または回転ワイヤブラシを金属片の外周各端部に発生するバリに直接接触させながら、揺動手段を金属片に対して相対的に移動させる移動手段と、金属片のバリ取り装置は金属片の底面より小さい面積で金属片の底面の一部下方から受け、金属片の載置高さを変更可能な架台とを含んで構成される。このような構成を有する金属片のバリ取り装置は、格別金属片の上面および下面を反転させずとも、金属片の上面、下面のそれぞれの外周各端部に沿って、回転砥石および回転ワイヤブラシを金属片の外周各端部に発生するバリに直接接触させた状態で移動することができるので、1台の装置で金属片のすべての端部のバリを効率的に除去することができる。また回転砥石と回転ワイヤブラシの切換えを任意に、しかも揺動手段によって迅速かつ容易に行うことができるので、効率的なバリ取り作業が可能となる。そして金属片のバリ取り装置は金属片の底面より小さい面積で金属片の底面の一部下方から受け、金属片の載置高さを変更可能な架台を含むことによって金属片を上方に押上げ、金属片の下方に回転砥石または回転ワイヤブラシを何ら邪魔されることなく挿入することができる空間が確保されるので、金属片を反転することなく、金属片下面側のバリをそのまま効率的に除去することができる。
【0012】
【実施例】
本発明の実施例について図1〜図8により説明する。これらの図において対応する部分には同一の参照符号を付す。図1は本発明の一実施例であるバリ取り装置の簡略化された構成を示す平面図であり、図2は図1に示すバリ取り装置の正面図であり、図3は図1に示すバリ取り装置の各部の動作方向を示す斜視図であり、図4はスラブの上面側端部に回転砥石を当接させてバリ取りを行っている状況を示す説明図であり、図5はスラブの下面側端部に回転砥石を当接させてバリ取りを行っている状況を示す説明図であり、図6はスラブの上面側端部に回転ワイヤブラシを当接させて二次バリを除去している状況を示す説明図であり、図7はスラブの下面側端部に回転ワイヤブラシを当接させて二次バリを除去している状況を示す説明図であり、図8はスラブのバリ取り作業手順を示すフローチャートである。
【0013】
図1、図2および図3に示すようにバリ取り装置21は、金属片の1つであるステンレス鋼やこれに準ずる合金鋼や金属などのスラブ13の長手方向に平行に移動自在な移動手段である門形走行台車10と、門形走行台車10に設けられている横行アーム9と、横行アーム9の遊端部に設けられている旋回可能な昇降アーム8と、昇降アーム8の下端部に設けられている揺動手段である揺動ユニット7と、揺動ユニット7の直線アーム7aの両端に設けられている回転砥石5および回転ワイヤブラシ6と、スラブ13の搬入、搬出を行うローラテーブル11と、スラブ13の底面より小さい面積でスラブ13を昇降自在に支持する架台12とを含んで構成される。
【0014】
前記門形走行台車10は、スラブ13の長手方向に平行に敷設されている2本のレール14a,14b上を図示しないモータなどによって矢符15またはその反対方向に自在に移動することができる。この2本のレール14a,14bの間隔は、スラブ13の幅よりも大きい。前記横行アーム9は、門形走行台車10の上部フレーム10aに設けられており、図示しないスクリュー機構などによってスラブ13の長手方向と直角な矢符16またはその反対方向に自在に移動することができる。前記昇降アーム8は鉛直軸線を有するたとえば円柱体であり、前記横行アーム9の遊端部にその上端部が設けられている。そして、この昇降アーム8は図示しない油圧機構と回転アクチュエータによって鉛直軸線に沿って、矢符17またはその反対方向に自在に昇降することが可能であり、さらに鉛直軸線まわりに矢符18またはその反対方向に自在に旋回することができる。
【0015】
前記揺動ユニット7は、前記昇降アーム8の下端部に設けられている回転アクチュエータ7bと、前記回転砥石5と前記回転ワイヤブラシ6とが両端部にそれぞれ設けられている直線アーム7aとを含んで構成される。この直線アーム7aは、中央部付近で前記回転アクチュエータ7bの回転軸7cと図示しないキーによって固定されているので、中央部付近を支点として矢符19方向またはその反対方向に揺動することができる。このため前記回転砥石5と前記回転ワイヤブラシ6との切換えを任意に、しかも迅速かつ容易に行うことができる。またこの揺動ユニット7は前記昇降アームの旋回運動によって矢符18またはその反対方向に旋回することもできる。このためスラブ13のバリ取り位置の変更、たとえば短辺側端面から長辺側端面への変更またはその逆の変更を任意にしかも迅速かつ容易に行うことができる。前記回転砥石5は平砥石が用いられ、その回転方向は自重に逆らわない方向またはスラブ13の外周各部に発生しているバリの方向(向き)や程度に相応してバリが簡単かつ容易に、しかも美麗で安全に除去しやすい方向に自在に回転される。前記回転ワイヤブラシ6は、たとえばピアノ線の如き高硬度の鋼製線材を半径方向に放射状に配列したブラシロールが用いられ、その回転方向は同様に自重に逆らわない方向またはスラブ13の外周各部に発生しているバリの方向(向き)や程度に相応してバリが簡単かつ容易に、しかも美麗で安全に除去しやすい方向に自在に回転される。
【0016】
この揺動ユニット7に設けられる直線アーム7aの両端部にそれぞれ備えられる回転砥石5と回転ワイヤブラシ6とは、図1〜図3に示すように、これらの向きを、スラブ13のバリ取り位置、すなわちその短辺側端面および長辺側端面に対して直交するように配置してバリ取りされるだけでなく、図3の矢符18に示すように旋回されてたとえば45°程度の特定角度を有するように配置してバリ取りすることが任意にできる。このように特定角度を有するようにひねって配置しバリ取りすることによって、スラブ13の外周各端部に発生しているバリに回転する砥石5(平砥石)や回転するワイヤブラシ6を直接接触させて、移動手段である門形走行台車10を所定方向(15,16)に移動させながら、バリ取りを行う際に、回転する砥石5(平砥石)の角部や同じく回転するワイヤブラシ6がスラブ13のバリ取り位置、すなわちスラブ13の外周端部に食い込んで円滑な移動が困難となり、スラブ13の外周端部を傷めずにバリのみ正常かつ完全に除去することが困難となるのを回避することができる。
【0017】
前記架台12は、油圧シリンダ12aと、そのピストン棒である支持台12bとを含んで構成される。この支持台12bは、鉛直軸線を有する円柱体であり、その鉛直軸線に沿って矢符20またはその反対方向に自在に昇降することができる。これによって、スラブ13を上方に押上げ、スラブ13の下方に前記回転砥石5または前記回転ワイヤブラシ6を挿入することができるので、スラブ13を運搬や反転することなく、スラブ13の下面側のバリを効率的に除去することができる。またこの支持台12bの支持面積は、スラブ13の底面の面積より小さいので、スラブ13の下面側のバリ取り作業を何ら支障なく容易に行うことができる。
【0018】
以上のように本実施例のバリ取り装置21は、様々な動きをすることができるので、これらの動きを総合的に組合わせることによって、スラブ13の上面、下面のそれぞれの外周各端部に沿って、回転砥石5または回転ワイヤブラシ6を当接した状態で移動することができる。このバリ取り装置21において、スラブ13の長手方向に平行に移動自在な門形走行台車10を台車としてではなく、特定位置に不動に固定配置しておいて、スラブ13の長手方向の移動を長く配設しておいたローラテーブル11に合わせ持たせることによって、つまりスラブ13の搬入、搬出を行うローラテーブル11に移動手段を付加することによっても、スラブ13の外周各端部に沿って、回転砥石5または回転ワイヤブラシ6を当接させた状態で移動させて、かかるバリ取り作業を行うこともできる。
【0019】
図4には、スラブ13の上面側端部に回転砥石5を当接させてバリ取りを行っている状況を示す。このような回転砥石5の配設状況は、門形走行台車10の移動と、揺動ユニット7の揺動によって得られる。図5には、スラブ13の下面側端部に回転砥石5を当接させてバリ取りを行っている状況を示す。このような回転砥石5の配設状況は、図4の状態から門形走行台車10を回転砥石5がスラブ13から離反するように移動させた後、揺動ユニット7を揺動して回転砥石5をスラブ13の下面側に移動させ、さらに再度門形走行台車10をスラブ13に近接するように移動させることによって得られる。
【0020】
図6には、スラブ13の上面側端部に回転ワイヤブラシ6を当接させて二次バリを除去している状況を示す。このような回転ワイヤブラシ6の配設状況は、図4の状況から門形走行台車10を回転砥石5がスラブ13から離反するように移動させた後、揺動ユニット7を180度揺動して回転ワイヤブラシ6をスラブ13の上面側に移動させ、さらに再度門形走行台車10をスラブ13に近接するように移動させることによって得られる。図7には、スラブ13の下面側端部に回転ワイヤブラシ6を当接させて二次バリを除去している状況を示す。このような回転ワイヤブラシ6の配設状況は、図6の状況から門形走行台車10を回転ワイヤブラシ6がスラブ13から離反するように移動させた後、揺動ユニット7を揺動して回転ワイヤブラシ6をスラブ13の下面側に移動させ、さらに再度門形走行台車10をスラブ13に近接するように移動させることによって得られる。
【0021】
次に本実施例のスラブ13のバリ取り作業手順を図8に示すフローチャートにより説明する。ステップs1では、回転砥石5や回転ワイヤブラシ6の交換・点検整備などのバリ取り装置21の運転準備を整えてバリ取り作業を開始する。ステップs2では、スラブ13をローラテーブル11によって搬入し、所定位置に停止させる。ステップs3では、架台12の油圧シリンダ12aを駆動して、そのピストン棒である支持台12bを介してスラブ13を上昇させ、その上面のバリ取りに好適な位置で停止させる。ステップs4では、図4に示すように回転砥石5がスラブ上面側端部に前述した方法で当接される。ステップs5では、スラブ上面の外周端部の溶断バリおよび研削バリが回転砥石5によって除去される。このバリ取り作業は、通常スラブ13の一方の短辺側から開始され、時計まわりにスラブ13の上面外周部を1周するまで行われる。スラブ13の短辺側から長辺側にバリ取り位置を変更する際には、前記揺動ユニット7を90度旋回させればよい。ステップs6では、比較的大きなバリである溶断バリ、研削バリの残存の有無が判定される。この判定では、ステップs5で発生する小さなバリである二次バリの存在は許容される。これら溶断バリ、研削バリの残存が認められる場合には、ステップs5に戻り、再度バリ残存部のバリ取りが行われる。これら溶断バリ、研削バリの残存が認められない場合には、ステップs7に進む。
【0022】
ステップs7では、図6に示すように回転ワイヤブラシ6がスラブ上面側端部に前述した方法で当接される。ステップs8では、スラブ上面の外周端部の二次バリが回転ワイヤブラシ6によって除去される。この二次バリ取りは、前記バリ取りと同様に時計まわりにスラブ13の上面外周面を1周するまで行われる。ステップs9では、前記二次バリの残存の有無が判定される。前記二次バリの残存が認められる場合には、ステップs8に戻り、再度二次バリ残存部の二次バリ取りが行われる。前記二次バリの残存が認められない場合には、ステップs10に進む。
【0023】
ステップs10では、架台12によってスラブ13をさらに上昇させ、スラブ13の下方に回転砥石5または回転ワイヤブラシ6を挿入して、スラブ13の下面端部のバリ取りを好適に行うことができる空間を確保する。ステップs11では、図5に示すように回転砥石5がスラブ下面側端部に前述した方法で当接される。ステップs12では、スラブ下面の外周端部の溶断バリおよび研削バリが回転砥石5によって除去される。このバリ取りは、前記スラブ上面のバリ取りと同様に時計まわりにスラブ13の下面外周面を1周するまで行われる。ステップs13では、前記ステップs6と同様に溶断バリ、研削バリの残存の有無が判定される。ステップs14では、図7に示すように回転ワイヤブラシ6がスラブ下面側端部に前述した方法で当接される。ステップs15およびステップs16では、前記ステップs8およびステップs9と同様にスラブ下面側の二次バリが除去され、二次バリの残存の有無が判定される。この二次バリの残存が認められない場合には、スラブ13のバリ取りが完了する。ステップs17では、スラブ13を架台12によって下降させ、ローラテーブル11上に載置させる。ステップs18では、スラブ13がローラテーブル11によって搬出され、ステップs19でスラブ13のバリ取り作業が終了する。
【0024】
以上のように本実施例では、スラブ13のバリ取り作業を効率的に行うことができる。
【0025】
【発明の効果】
以上に詳述する本発明によれば、前述の如き本発明の課題を達成するのは勿論のこと、以下に列挙するような諸効果を奏し、その工業的価値の非常に大きなものである。
【0026】
(1)金属片の1つであるスラブなどの溶断部や研削部に発生するバリ、このようなバリを研削除去しようとして発生する二次バリをも機械的に完全に除去することができる。このため次工程における表面疵などの大きな発生要因である1つが除去され、この金属片から金属製品が歩留まり良く製造され、その表面品質が大幅に向上する。金属片のバリ取り装置は金属片の底面より小さい面積で金属片の底面の一部下方から受け、金属片の載置高さを変更可能な架台を含むことによって金属片を上方に押上げ、金属片の下方に回転砥石または回転ワイヤブラシを何ら邪魔されることなく挿入することができる空間が確保されるので、金属片を反転することなく、金属片下面側のバリをそのまま効率的に除去することができる。
【0027】
(2)金属片の外周各端部を損傷させることなく円滑に、しかも直接人手作業によらず機械的に1台の装置でもって高能率に多数の金属片のバリ取り作業を行うことができる。しかも、この装置を遠隔操作または自動制御してバリ取り作業することが可能となり、不安全で不良な環境下での重筋作業を解消することができる。
【0028】
(3)高頻度で煩わしいハンドグラインダやディスク型丸砥石など諸物品の保管、保全、交換などの作業性の面、能率および生産性の面、ランニングコスト(経済性)の面、様々な管理面で大幅に改善かつ向上する。
【0029】
(4)バリ取り作業を行うに際して、金属片の運搬や反転作業を全く必要とせず、これらの物流を大幅に改善しながら1台の装置でもって多量の金属片のバリ取り作業ができる。
【0030】
(5)バリ取り装置における移動自在な移動手段として門形走行台車のほかに、主としてスラブの搬入・搬出を行うローラテーブルも利用することができる。
【0031】
(6)主として金属片の上下面の表面疵などを研削除去する大型のグラインダと特に前記(5)項に記載する移動手段を有するバリ取り装置を直線状等に配置するレイアウトなどを工夫すれば、一層効率の良い金属片の最終的なバリ取り作業を含む金属片の表面手入れ(研削)が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるバリ取り装置の簡略化された構成を示す平面図である。
【図2】図1に示すバリ取り装置の正面図である。
【図3】図1に示すバリ取り装置の各部の動作方向を示す斜視図である。
【図4】スラブの上面側端部に回転砥石を当接させてバリ取りを行っている状況を示す説明図である。
【図5】スラブの下面側端部に回転砥石を当接させてバリ取りを行っている状況を示す説明図である。
【図6】スラブの上面側端部に回転ワイヤブラシを当接させて二次バリを除去している状況を示す説明図である。
【図7】スラブの下面側端部に回転ワイヤブラシを当接させて二次バリを除去している状況を示す説明図である。
【図8】スラブのバリ取り作業手順を示すフローチャートである。
【図9】スラブにおけるバリの発生状況を簡略化して示す斜視図である。
【図10】図9の切断面線X−Xから見た断面図である。
【図11】図9の切断面線XI−XIから見た断面図である。
【図12】溶断バリをハンドグラインダで除去したときに発生する二次バリの状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1 スラブ
2a,2b,2c,2d 溶断バリ
3a,3b,3c,3d 研削バリ
4a,4b 二次バリ
5 回転砥石
6 回転ワイヤブラシ
7 揺動ユニット
7a 直線アーム
7b 回転アクチュエータ
7c 回転軸
8 昇降アーム
9 横行アーム
10 門形走行台車
11 ローラテーブル
12 架台
12a 油圧シリンダ
12b 支持台
13 ステンレス鋼スラブ
21 バリ取り装置

Claims (1)

  1. スラブなどの金属片の溶断部や研削部に発生するバリを除去する金属片のバリ取り装置において、
    回転砥石と、
    回転ワイヤブラシと、
    回転砥石および回転ワイヤブラシが直線状のアームの両端に配置され、アームの中央付近を支点として揺動変位可能な揺動手段と、
    回転砥石または回転ワイヤブラシを金属片の外周各端部に発生するバリに接触させながら、揺動手段を金属片に対して相対的に移動させる移動手段と、
    金属片の底面より小さい面積で金属片の底面の一部下方から受け、金属片の載置高さを変更可能な架台とを含むことを特徴とする金属片のバリ取り装置。
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