JP3619203B2 - 乾燥装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣類や身装品等の任意な対象物を、収納部内に収容して乾燥させる乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、扉及び棚部を備えた乾燥室を形成した収納部内で、対象物としての多数の衣類を取出し可能に収容し乾燥させる乾燥装置は、特開2000−233099号公報で示される構成のものが既に知られている。
この乾燥装置は、収納部(乾燥室)の一側に、収納部内の空気を上方から吸気し下方から収納部内に循環送風する送風部を配置し、該送風部内に除湿機を設けて空気を乾燥させると共に、収納部内に送風ファンを設置し空気の循環を促進させることにより、収納部内で吊り下げ姿勢で支持される衣類を乾燥するように構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報で示されるような構成の乾燥装置は、中空状の送風部内を直接的な風路送風室にして、収納部から吸気した空気を収納部に循環送風するようにしているので、風路送風室を形成する周側壁からの放熱が多くなると共に、送風室内で空気の乱流を伴い易い等の欠点がある。
また収納部の一側のみに設置された送風部は、収納部内で片側に寄り過ぎた不安定な上昇空気流となって室内空気を不規則に対流させるので、収納部内で上昇空気流を付勢させるための送風ファンの設置を要し、収納部の構造を複雑でコスト高にすると共に収容スペースを減少させる等の問題がある。
また収納部内の棚部の構造及び底壁の構造が、洗濯直後で脱水不十分な衣類や、食品加工作業等で着用する業務用のゴム製エプロン,ズボン等の対象物を洗浄直後にそのまま乾燥させることができ難い等の課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明による乾燥装置は、第1に、衣類等の乾燥対象物Wを取出し可能に収容して吊り下げ姿勢で支持する閉鎖状の箱枠からなる収納部2と、該収納部2の左右両側に区画されて上下方向に設置され、収納部2内の空気を上方から吸気し下方から収納部2内に循環送風する送風部3及び送風案内部4と、循環される空気を加熱せしめるヒータ部3bとを備え、上記送風部3と送風案内部4の下端側には、収納部2の下方両側から内向きに対向して送風するとともに該送風された空気を、収納部2の略中央部で合流させることにより上昇空気流を生じさせる送風ファン16,16をそれぞれ配置し、上記上昇気流により対象物を乾燥させることを特徴としている。
【0005】
第2に、送風部3を中空状の送風室30に形成すると共に、該送風室30内に、収納部2の上方から吸気した空気をヒータ部3bで加熱し収納部2の下方に送風せしめる送風筒7を設置することを特徴としている。
【0006】
第3に、送風案内部4を中空状に形成すると共に、該送風案内部4内に雑菌処理部8又は芳香処理部8aを設置することを特徴としている。
【0007】
第4に、収納部2の下部に、収納巾の略中央部において排水口21を有すると共に、該排水口21側が下方となる漏斗状の下り傾斜面を形成した底壁13を設けたことを特徴としている。
【0008】
第5に、衣類Wを吊り下げ姿勢で支持する掛け支持部51を、収納部2の上端側の両側に形成した吸気用の通気孔14a,15aの下部近傍に設置することを特徴としている。
【0009】
第6に、収納部2の下部に、対象物を収容する収納箱29を正面側と背面側の両側に向けて引き出し可能に構成することを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面において符号1は本発明の乾燥装置であり、図示例の乾燥装置1は対象物としてエプロン,ズボン等作業用の衣類Wを収容せしめて乾燥させる中空室状の収納部2と、該収納部2の一側(右側)に設置されて収納部2内に乾燥空気を送風せしめる送風部3と、上記収納部2の他側(左側)で上下方向に設置されて、収納部2内の空気を転向させると共に、収納部2内を通し送風部3側に循環せしめる送風案内部4とから構成したものを示している。
【0011】
この乾燥装置1の機体構造について説明すると、前後左右に立設する複数の縦枠(支柱)10を上下の横枠11で連結することにより立方体状の箱枠に形成すると共に、前面側を除く外側面即ち左右側面,背(後)側面,上側面,下側面には、平鉄板等からなる壁板を張設して各側壁12を形成し、前面側には後述する扉20,20a,20bを設け、外部と遮閉された箱枠体にしている。
尚、各側壁12及び扉20,20a,20b等は断熱構造にすると、室内の保温性を向上させることができる。
【0012】
そして上下の横枠11は、その中途部を収納部2の収納巾を有して左右前後の縦枠10で連結すると共に、対になる前後の縦枠10,10間に内側壁14,15を張設し、衣類Wの出入口を左右方向に区画し、且つ上記縦枠10,10には図示しない蝶番等の回動支持部を介し左右の扉20を両開き可能に取付け、扉20の周囲にはシール部材を施工し、内部を閉塞し風圧による内部空気の漏出を防止するようにしている。
また上記内側壁14,15は、左右の側壁12の内側で所定の間隔を有して略平行状に張設することにより、収納部2の両側に中空状の送風案内部4と送風部3の各室を区画形成し、また各内側壁14,15の上下部には複数の通気口14a,15aを各開設している。
【0013】
そして、送風案内部4側の内側壁14は、下側の通気孔14aに送風ファン16を設け、また同様に送風部3側の内側壁15は下側の通気孔15aに、後述する送風部3の送風筒7と接続する送風ファン16を設けている。(図3)
即ちこの実施形態では、内側壁14と15に設置する送風ファン16を、収納部2の両側に配置し、略等しい送風能力で送風方向を対向させると共に、収納部2内の乾燥室の下方に張設した後述する底壁13に近接させて位置させることにより、両送風ファン16から送風される空気に底壁13に沿わせた流れを与えている。
【0014】
また収納部2の下方両側から対向送風される空気は、底壁13上の略中央部において合流させるので、中央底部においては強力な上昇空気流を生じさせることができる。
このとき収納部2の中央部に形成される上昇空気流は、図3の矢印で示すように、周囲の空気も上昇せしめ収納部2内の対流を強力に行わせるので、衣類Wの脱水乾燥を能率よく行うことができる。
尚、収納部2内における上昇空気流の設定は、左右の送風ファン16,16の送風能力を変更するか、或いは底壁13の形状を変更することより任意に行うことができる。
【0015】
次に上記各部の詳細な構成について説明する。尚、この図の実施形態に係わる乾燥装置1は、例えば食品工場等の出入口に設置可能で、主として作業用の衣類等を乾燥させるに適した形状及び構成にしたものを示している。
先ず図3,図4,図6,図7で示すように収納部2は、その上部に衣類等を乾燥可能姿勢で支持する棚部5を設置し、下部の底壁部に排水構造2aを設けている。この排水構造2aは、収納巾の略中央部において前記底壁13に排水口21を設け、該排水口21側が下方となるように屈曲することにより、谷溝状の排水樋部を漏斗状の下り傾斜面に形成し、排水口21にはバルブ付きの排水管21aを設け、底壁13の排水樋部で集水した水を排水管21aを介し機外適所に排水するようにしている。
【0016】
また棚部5は、対象物としての帽子やタオル,シャツ等の小物類を載置可能な載せ棚50と、作業着,エプロン,ズボン,前掛け等の衣服類(衣類W)を吊り下げ支持可能な掛け支持部51を、上下段に配設した構成にしている。
上記載せ棚50は、天井部位から左右に載置空間を有して垂下した支持枠52に、複数の棚杆53を前後方向に格子状に横設支持している。
掛け支持部51は、収納部2内で前後方向の掛け支持間隔を有して横設した横杆55に、前後で対となるフック状の掛け具56を横方向に所定の支持間隔を有して複数設置し、該掛け具56を両側上部に開口位置する通気孔14a,15aの下部又はその近傍高さ位置に設けている。
そして、横杆55,55の中央部には、対象物吊下げ用のハンガー(点線図示)を掛止可能とする丸棒状の掛け支持杆57を横設している。
【0017】
上記構成による棚部5は、掛け支持部51を両側上部の通気孔14a,15aの下部近傍に設置していると共に、掛け支持杆57の上方において格子状の棚杆53を有する載せ棚50を配設し、棚部5が上下方向及び左右方向の通気を阻害しないので、収納部2内空気の循環をスムーズにすると共に、載置或いは支持された状態の衣服Wの乾燥を効率良く行う。
このとき、収納部2の上方に開口せしめた吸気用の通気孔14a,15aの下部近傍に設けた掛け支持部51は、図4の点線で示すように吊り下げ姿勢で掛け支持部51に支持した衣類Wが、通気孔14a,15a内への吸気を妨げることがない。
17は棚部5で天井側の側壁12に取付固定したランプであり、扉20の開動に伴い点灯させるようにしている。
【0018】
また収納部2の下方に構成した排水構造2bは、衣類Wから滴下する水を排水樋状の底壁13で受けて集水し、排水口21から機外に向けて排出するので、水が底壁13上で長く停滞することによる乾燥室内の多湿化を防止し、収納部2の乾燥を促進させる。
そして、収納部2の下部に張設した底壁13は、収納巾の略中央部において排水口21を有すると共に、該排水口21側が下方となる漏斗状の下り傾斜面となるように形成し、該傾斜上手側上方に両側の送風ファン16を近接させているので、対向する両側の送風ファン16から送風される空気の一部は、底壁13上で下向きに案内されその排水樋部で集中的に合流させ、下方から上方に移行する上昇空気流を生じさせると共に、このとき底壁13上の水は空気流によって排水口21側に向けて誘導されるから、収納部2内の水をより速やかに排出することができる等の特徴がある。
【0019】
次に、収納部2に連結する送風部3及び送風案内部4について説明する。先ず、収納部2の右側に設置される送風部3は、前記内側壁15,側壁12,底壁13並びに正面側の開閉可能な扉20a等で略密閉された送風室30を形成し、その上下方向中程を仕切壁12aで仕切り除湿室31と送風室30を上下に構成している。
上段の除湿室31は内部に低温除湿型の除湿機3aを設置すると共に、下段の送風室30内には角筒状の送風筒7を上記側壁12と所定の断熱間隔を有して上下方向に立設し、該送風筒7の上部に送風ファン32を設け除湿室31に連通させている。
【0020】
上記送風筒7は通直な風路70の上端に送風ファン32を設け、該送風ファン32を除湿室31内に臨ませ、その下部に収納部2の下方側に向けてエルボ状に屈曲した風路71を形成し、該風路71の端部を内側壁15に取り付けている送風ファン16と連結している。また風路70と下段風路71の間には空気を加熱するヒータ部(加熱部)3bを設置している。
これにより送風部3は、収納部2の上方の通気孔15aから湿度の高い空気を吸気し除湿機3aを介して除湿し、除湿された加温乾燥空気を送風筒7から、送風ファン16を介し収納部2の下方に向けて送風する。
【0021】
この図の実施形態で示すヒータ部3bは、後述する構成によって風路構成部材に兼用せしめながら、一連の送風筒7の製作及び組立作業等を簡潔で廉価な構成を以て行い易くしている。またヒータ部3bは送風筒7の送風方向下手側の位置に設置することにより、機外への放熱を防止することができる。
【0022】
上記のようにヒータ部3bを図3,図5,図8を参照し説明する。このヒータ部3bはヒータ線を内装したブロック状のヒータ35と、該ヒータ35の側面に接合可能で他側に多数のフィンを縦方向に形成したアルミ等高熱伝導率部材製の放熱部材36とからなり、ヒータ35を左右の放熱部材36を介して固定すると共に、ヒータ部3bを断面角筒状のヒータ筒33の中央部に挿脱可能に取付支持し、ヒータ筒33の内周とフィンとの間に通風間隙を形成している(図8参照)。
これにより上方の送風ファン32によって略35℃程度で送風される空気は、ヒータ筒33内を通過するとき多数のフィン間を通過することになり、略45℃程度に加熱され送風筒7の下方から収納部2内に送風される。
【0023】
このとき、空気は発熱部として高温になるヒータ35には直接的に接触せず、間接加熱される縦方向のフィン間を通過するので、ヒーター自体への空気中に混在する塵埃の付着や堆積を防止する。またヒータ筒33は、ヒータ部3bとその上下の長さを略同長さに形成し、その上下端に設けた鍔状の取付片を介し、上下に分割した風路70,71を連結させるようにし、これにより送風筒7を一連に構成する。
【0024】
即ち、上記の構成からなる送風筒7は、上下の風路70と71を分割形成し、風路を兼ねてヒータ部3bを内装したヒータ筒33で両者を連結するので、上下に長い寸法の送風筒7であっても、個々の風路を分割して製作することができると共に、その組付け作業も簡単に行うことができる。
また送風筒7に対し単独で着脱可能に構成されるヒータ筒33は、ヒータ部3bを予め部品付けして組付けることができる。
尚、図6で示すようにヒータ筒33は、その一側に形成した開口部33aからヒータ部3bの清掃や修理等のメンテナンス作業を行うようにしており、送風筒7を分解することなくメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
【0025】
また除湿機3aは周知の低温除湿方式の除湿構造からなり、除湿室31内において、その吸気口37を収納部2の通気孔15aに対向させると共に、除湿空気の送出口38を送風ファン32側に向けて設け、該吸気口37側と送出口38側とは適宜な隔壁部材39を介して区画している(図3)。
以上のように構成した送風部3は、機体の外壁を形成する側壁12等の内面に断熱部材を張着又は吹着け施工することによって送風部3内を断熱構造にし、熱損を防止している。また送風筒7の外周に断熱部材を施工すると、この場合には側壁12等に対する断熱施工を省略することもできる。
【0026】
このように送風部3を中空状の送風室30に形成し、その内部に収納部2の上方側から吸気した空気を除湿する除湿機3aと、該除湿機3aによって除湿された空気を加熱して収納部2の下方側に送風する送風筒7を設置した構成にすることにより、収納部2内の空気を除湿機3aによって除湿した後、送風室30内で周囲に断熱空間を有して鉛直状に設置された送風筒7とヒータ部3bによって、加熱した空気を放熱を防止した状態で収納部2内に効率よく送風し、収納部2内で空気の循環を促進させながら衣類Wの乾燥を速やかに行うと共に、乾燥装置1の省エネ運転を可能にし、ランニングコストも低減させることができる等の利点がある。
【0027】
次に、送風案内部4について説明する。送風案内部4は前記送風部3と略同様な構成によって開閉可能な扉20bを有する閉鎖状中空室に形成しており、この中空室内の下部に前記送風ファン16を設置する。上部の中空室内で後壁側には、空気中の雑菌を殺菌又は抑制処理(雑菌処理)する空気処理部(雑菌処理部)としての、例えば紫外線ランプ式オゾン発生器或いは放電式オゾン発生器等からなるオゾン処理部(オゾン発生器)8と、芳香発生器等で芳香作用を付与せしめ空気中の異臭を除去又は防止する芳香処理部8aと、また従来のものと同様な殺菌液を噴霧する殺菌剤噴霧器等からなる殺菌剤噴霧処理部8b等を纏めて設けている。この構造により空気浄化処理を送風案内部4の中空室を利用して行うことができる。
【0028】
またオゾン処理部8は循環路となる送風案内部4の中空室内上部に設置していることにより、送風案内部4の上部の障害物の存在しない空間部で、オゾン発生器で発生されるオゾンを空気に照射せしめることができ、空気中の雑菌処理並びに空気清浄処理等を確実に行う。オゾン発生器から生ずる紫外線等は閉鎖されている送風案内部4から漏出しないので、ユーザの目に触れさせず装置を安全使用することができる。
【0029】
そして、上記のような空気清浄処理を行った後は、オゾン成分を減衰せしめる所定の経時後に芳香処理部8aを作動せしめるようにしており、この部において清浄化された空気に対し芳香剤をタイミングよく付与する。
また雑菌処理部8と芳香処理部8a並びに殺菌剤噴霧処理部8b等は、メンテナンス可能空間としての送風案内部4内で、略同位置にコンパクトに纏めて構成することができ、装置の点検及び修理並びに殺菌剤の補給等のメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
尚、扉20aには、乾燥装置1の運転操作及び各機器の制御を機外から自動及び手動操作でき操作盤9を設けている。また操作盤9は図示しないマイコン及び各種アクチェタ並びに温度センサ,湿度センサ等の機器類と連結し、乾燥装置1の運転を各種の設定パターンで自由に行う。
【0030】
以上のように構成した乾燥装置1は、収納部2の一側と他側に送風部3と送風案内部4を設け、送風部3は中空状の送風室30に形成する。該送風室30内に収納部2の上方側から吸気した空気を除湿する除湿機3aと、該除湿機3aに連通し除湿された空気を加熱して収納部2の下方に送風する送風筒7等を設置し、送風筒7の下部に設けた送風ファン16から加熱乾燥空気を収納部2内に送風する。中空状の送風案内部4内に雑菌処理部8或いは芳香処理部8a等を設置し、下部に設けた送風ファン16から空気を収納部2内に送風するようにしているので、収納部2の扉20を開いて棚部5に衣服Wを支持したのち扉20を閉鎖し、操作盤9を操作し乾燥装置1を運転状態にすると、衣服Wは所定温度に加熱乾燥した状態の空気によって乾燥処理される。
【0031】
このとき、収納部2の一側と他側に空気を上方から吸気し下方から収納部2内に循環送風する送風部3と送風案内部4を配置し、両者の下方から対向せしめて送風する空気を、収納部2の略中央部で合流させるようにしている。この構成により従来のもののように収納部2内に特別な送風ファンを設置して収納スペースを損なうことなく、収納部2の底壁13側から上向きの上昇空気流を、連続的に生じさせることができる。
【0032】
従って、例えばエプロンやズボン,スカートのように、筒状の開口部を有する衣類Wを吊り下げ姿勢で乾燥するような場合に、前記上昇空気流を衣類Wの開口部内に確実に入り込ませることができるので、乾燥効率を促進し乾燥時間を短縮することができる。
さらに、この上昇空気流は収納部2内の空気の対流により空気中の熱交換を促進するから、室内空気及び温度の均質化を図りながら熱損失を防止した状態で、収納部2内に多数収納された衣類Wの乾燥を能率よく行う。
【0033】
尚、上記のように乾燥装置1内に空気を循環させる際に、空気に混在して浮遊する塵埃類は、除湿機3aが備えているフィルターや除湿時に生ずる水滴中に付着又は混入せしめて除去され、収納部2内の空気の浄化を行い、空気の汚れによる衣類Wの汚れを防止すると共に、使用者が扉20を開いた際に塵埃による支障を防止することができる。またこの実施形態では、除湿機3a側にはフィルターを設けないで、送風ファン16側にフィルターを設けるようにしたので、除湿機3aの小型化と吸い込み能力の向上を図りながら、空気の浄化能力を各段に向上させることができた。
また上記のような衣類Wの乾燥において、雑菌処理部8及び芳香処理部8a並びに殺菌剤噴霧処理部8b等を選択的に作動させることにより、対象物としての衣類Wの状況に対応した各処理を簡単に行うことができる。
【0034】
また乾燥が完了した衣服Wは、そのまま吊り下げ姿勢で保管収容をすることもでき、この場合には温度設定をやや低めにすると省エネを図りながら、衣服Wを温めた状態で着用を快適にすることができる。
尚、上記実施形態の乾燥装置1で、収納部2内の設定温度を38℃程度に設定し、洗濯し脱水した白衣10着分を吊り下げて乾燥させたところ、重量測定による完全乾燥を略3時間程度で行うことができ、洗濯直後の脱水をしないままの白衣10着分では排水構造2bで水切りをしながら略6時間程度と短時間で行うことができた。また何れの白衣も乾燥むらや皺等のない乾燥仕上がりを略同時且つ均一に行うことができた。
【0035】
尚、図示例の乾燥装置1は、対象物として衣類Wを乾燥させるに適した実施形態について示したが、対象物は衣服Wに限ることなく乾燥させることができるものである。
図示例の加熱部は既述方式のヒータ部3bとしたが、棚部5の載せ棚50或いは掛け支持杆57等のパイプ内に、従来のものと同様なチューブヒータ或いはコードヒータを設けたり、パネル或いはブロック状のヒータを底壁13に設置構成するようにしてもよい。またヒータ部3bの容量を大きくしたり、対象物が空気中の除湿を大きく要しないものであるような場合には、除湿機3aの設置を省略してもよい。
【0036】
さらに乾燥装置1は、図9で示すように収納部2等の構成要素を左右の所定巾毎に縦方向の単体状に分割形成してもよく、この場合には装置の大型化,小型化に簡単に且つ低コストで対応でき、その運搬及び据え付け等の作業を能率よく行うことができる等の利点がある。
また乾燥装置1は縦方向に限ることなく必要により横方向に分割形成し、上部本体側と下部本体側のブロックで構成してもよい。
【0037】
また乾燥装置1は図10で示すように、収納部2が大容量になる場合には、収納部2を複数に分割形成するとよく、この場合には送風案内部4側にも除湿機3a或いはヒータ部3b等を設置し乾燥能力を大きくすることにより能力アップができる。
また収納部2に複数の棚部5を上下段に設置する場合には、各棚部5毎に扉20を開閉可能に設けることもできる。
尚、同図で示す収納部2の棚部5は、衣類Wを吊り下げ姿勢で支持する掛け支持部51の他、タオル掛け用の掛け支持杆58及び複数段の載せ棚59を備えたものにしている。
【0038】
さらに上記のように構成した乾燥装置1は、図10で示すように、収納部2や送風部3並びに送風案内部4等の下部機枠構造に引出し式の収納箱29を簡単に構成することができ、これにより食品加工等の作業に用いるタオル或いは靴,手袋等の多様な対象物の収容スペースを確保すると共に、同図の点線で示すように、収納箱29を格納状態から乾燥装置1の正面側と背面側の両側に自由に引き出すことができる。
また収納箱29を収納部2の下部に設けるに際し、収納箱29を前記底壁13の下方に設ける場合には、該底壁13の下方にも空気を送風する構造にすることにより、収納箱29内の対象物を乾燥空気によって同時に乾燥することができる。排水構造2aを要しない乾燥装置1の場合には、上記底壁13を設けることなく、収納箱29を収納部51の下方に直接的に設置することができる。
【0039】
そして、収納箱29を格納状態から両側に引き出し可能に構成した乾燥装置1は、例えば工場等の作業場出入口の入口路と出口路との間に設置している。
この構成により作業者は作業場の入口路において、乾燥装置1の正面側から収納箱29を引き出して内部の対象物を取り出して着用したのち入場すると共に、作業場から退場する際には、出口路において背面側から収納箱29を引き出し、対象物を該収納箱29に収容したのち格納状態にすることができる。
【0040】
従って、使用された対象物は格納状態において乾燥装置1の運転によって乾燥及び雑菌等の処理が行われ、翌日の再使用を衛生的に行うことができる。
また上記のように使用される乾燥装置1は、正面側の扉20と同様なものを収納部2の背面側に設け、収納部2内の対象物を入口路側及び出口路側から自由に出し入れすることも可能である。
また乾燥装置1は作業場出入口に限ることなく、浴室等の更衣室と洗濯機が設置された部屋の間に隔壁状に設置することもでき、この場合洗濯乾燥した下着,タオル等の対象物を収納箱29に入れると、該対象物を更衣室側から簡単且つ便利に取り出すことができる等の利点がある。
【0041】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように乾燥装置を構成しているので、以下に記載するような効果を奏する。
(1)上記送風部と送風案内部の下方から対向せしめて送風する空気を、収納部の略中央部で合流させることにより、収納部の下方から上方に移行する上昇空気流を生じさせるので、収納部内のスペースを損なうことのない簡潔な構成で、対象物を上昇空気流によって乾燥することができる。
【0042】
(2)収納部から吸気した空気を送風筒のヒータ部によって加熱し、加熱空気の放熱を防止しながら収納部内に効率よく送風し、収納部内の空気の循環を促進させて対象物を乾燥することができる。
また送風筒内にヒータ部を纏まりよく設置することができる。
【0043】
(3)収納部の循環路となる送風案内部の中空室内に設置した雑菌処理部或いは芳香処理部等は、障害物の存在しない中空室内で空気中の雑菌処理並びに空気清浄処理等を効率よく行う。 また閉鎖されている送風案内部から処理時の光等の漏出を防止すると共に、メンテナンス作業を簡単にすることができる。
【0044】
(4)衣類等の対象物から滴下する水を排水樋部の底壁で集水し、排水口から機外に排出するので、水が底壁上で停滞することによる乾燥室内の多湿化を防止し乾燥を促進させる。
また収納部の両側で対向する送風部と送風案内部から送風される空気は、底壁の下向き傾斜で集中的に合流されるから、上昇空気流を安定よく整流状態で生じさせると共に、底壁上の水を排水側に向けて誘導し収納部内の水を速やかに排出することができる。
【0045】
(5)掛け支持部及び吊り下げ姿勢で支持された衣類等が通気孔への吸気を妨げないので、通気を阻害することなく循環を促進し衣類等の乾燥を行うことができる。
【0046】
(6)収納部の下部に、対象物を収容する収納箱を正面側と背面側の両側に向けて引き出し可能に構成することにより、乾燥装置を作業場出入口の入口路と出口路との間等に設置したとき、収納箱を両側から引き出して対象物の出し入れを便利にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる乾燥装置の正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の正断面図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】載せ棚の構成を示す平面図である。
【図7】掛け支持部の構成を示す平面図である。
【図8】ヒータ部の構成を示す平面図である。
【図9】乾燥装置の別実施形態の分解斜視図である。
【図10】乾燥装置の別実施形態の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 乾燥装置
2 収納部
3 送風部
3a 除湿機
3b ヒータ部
4 送風案内部
5 棚部
7 送風筒
8 雑菌処理部
8a 芳香処理部
8b 殺菌処理部
13 底壁
14,15 内側壁
14a,15a 通気孔
16 送風ファン
20 扉
29 収納箱
30 送風室
33 ヒータ筒
50 載せ棚
51 掛け支持部
57 掛け支持杆
W 対象物(衣類)
Claims (6)
- 衣類等の乾燥対象物(W)を取出し可能に収容して吊り下げ姿勢で支持する閉鎖状の箱枠からなる収納部(2)と、該収納部(2)の左右両側に区画されて上下方向に設置され、収納部(2)内の空気を上方から吸気し下方から収納部(2)内に循環送風する送風部(3)及び送風案内部(4)と、循環される空気を加熱せしめるヒータ部(3b)とを備え、上記送風部(3)と送風案内部(4)の下端側には、収納部(2)の下方両側から内向きに対向して送風するとともに該送風された空気を、収納部(2)の略中央部で合流させることにより上昇空気流を生じさせる送風ファン(16),(16)をそれぞれ配置し、上記上昇気流により対象物を乾燥させる乾燥装置。
- 送風部(3)を中空状の送風室(30)に形成すると共に、該送風室(30)内に、収納部(2)の上方から吸気した空気をヒータ部(3b)で加熱し収納部(2)の下方に送風せしめる送風筒(7)を設置する請求項1の乾燥装置。
- 送風案内部(4)を中空状に形成すると共に、該送風案内部(4)内に雑菌処理部(8)又は芳香処理部(8a)を設置する請求項1又は2の乾燥装置。
- 収納部(2)の下部に、収納巾の略中央部において排水口(21)を有すると共に、該排水口(21)側が下方となる漏斗状の下り傾斜面を形成した底壁(13)を設けた請求項1又は2又は3の乾燥装置。
- 衣類(W)を吊り下げ姿勢で支持する掛け支持部(51)を、収納部(2)の上端側の両側に形成した吸気用の通気孔(14a),(15a)の下部近傍に設置する請求項1又は2又は3又は4の乾燥装置。
- 収納部(2)の下部に、対象物を収容する収納箱(29)を正面側と背面側の両側に向けて引き出し可能に構成する請求項1又は2又は3又は4又は5の乾燥装置。
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