JP3618311B2 - 穀粒品質判定装置 - Google Patents
穀粒品質判定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3618311B2 JP3618311B2 JP2001273059A JP2001273059A JP3618311B2 JP 3618311 B2 JP3618311 B2 JP 3618311B2 JP 2001273059 A JP2001273059 A JP 2001273059A JP 2001273059 A JP2001273059 A JP 2001273059A JP 3618311 B2 JP3618311 B2 JP 3618311B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- grain
- reflected
- transmitted
- oblique
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、米粒等の穀粒の品質を判定する際に用いられる穀粒品質判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
特許第2815633号公報には、米粒を一粒ずつ搬送して光を照射し、米粒一粒ずつの反射光量を測定することで、玄米、白米、又は籾米の品位を判定する米粒品位判定装置が開示されている。しかしながら、米粒一粒ずつに光を照射して米粒一粒ずつの品位を判定するため、検査時間が極めて長くかかるという問題がある。
【0003】
一方、実公平7−33151号公報には、米粒が一粒ずつ入る凹部が多数穿設された試料皿の凹部の各々に米粒を入れて米粒に光を照射し、スキャナを走査して米粒からの反射光又は透過光に基づいて穀粒の画像を取り込み、米粒の品質を一粒ずつ判定する米粒品質判定装置が記載されている。
【0004】
しかしながら、従来の米粒品質判定装置では、米粒からの反射光又は透過光から得られる画像から米粒の品質を判定しているため、反射光を用いる場合には、砕粒米、籾米、死米、茶系着色米、青色未熟米、害虫被害による着色米については判別することができるものの、胴割れ米については精度良く判別することが困難であり、透過光を用いる場合には胴割れ米については判別することができるものの他の不良米を判別することが困難であり、いずれにしても精度良く米粒の品質を判定することができないという問題があった。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、穀粒の品質判定精度の向上を図ることができる穀粒品質判定装置を得ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、底部が透明材料によって構成されると共に穀粒が二次元状に載置可能とされた試料台を画像読取位置に有し、当該試料台の底部に沿って移動可能に設けられかつ穀粒に対して光を照射する光照射部及び穀粒で反射された反射光を受光する受光部を含んで構成された走査手段を備えたスキャナ本体と、このスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に設けられ、閉止状態において穀粒に対して斜め方向から光を照射する斜光手段を備えた蓋体と、を有し、前記斜光手段は、一次元状に配列されると共に穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように発光方向の設定がなされた複数の発光素子を含んで構成されており、当該複数の発光素子及び試料台の少なくとも一方を当該複数の発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させ、前記斜光手段から照射されて穀粒を透過し前記走査手段の受光部に受光された透過光と、前記光照射部から照射されて穀粒で反射され前記走査手段の受光部に受光された反射光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取る穀粒画像読取装置と、この穀粒画像読取装置と接続され、当該穀粒画像読取装置から送られてきた画像情報に基づいて穀粒の品質を判定する判定装置と、を含んで構成されており、前記走査手段は、前記斜光手段の光源及び前記走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を前記受光部で同時に受光したときの画像情報と、前記斜光手段の光源を消灯させかつ前記光照射部を点灯させた状態で、後者から照射されて穀粒で反射された反射光のみを前記受光部で受光したときの画像情報と、を前記判定装置へ出力し、前記判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から反射光のみを受光したときの画像情報を減算することにより透過光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する、ことを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、底部が透明材料によって構成されると共に穀粒が二次元状に載置可能とされた試料台を画像読取位置に有し、当該試料台の底部に沿って移動可能に設けられかつ穀粒に対して光を照射する光照射部及び穀粒で反射された反射光を受光する受光部を含んで構成された走査手段を備えたスキャナ本体と、このスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に設けられ、閉止状態において穀粒に対して斜め方向から光を照射する斜光手段を備えた蓋体と、を有し、前記斜光手段は、一次元状に配列されると共に穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように発光方向の設定がなされた複数の発光素子を含んで構成されており、当該複数の発光素子及び試料台の少なくとも一方を当該複数の発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させ、前記斜光手段から照射されて穀粒を透過し前記走査手段の受光部に受光された透過光と、前記光照射部から照射されて穀粒で反射され前記走査手段の受光部に受光された反射光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取る穀粒画像読取装置と、この穀粒画像読取装置と接続され、当該穀粒画像読取装置から送られてきた画像情報に基づいて穀粒の品質を判定する判定装置と、を含んで構成されており、前記走査手段は、前記斜光手段の光源及び前記走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を前記受光部で同時に受光したときの画像情報と、前記斜光手段の光源を点灯させかつ前記光照射部を消灯させた状態で、前者から照射されて穀粒で透過された透過光のみを前記受光部で受光したときの画像情報と、を前記判定装置へ出力し、前記判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から透過光のみを受光したときの画像情報を減算することにより反射光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する、ことを特徴としている。
【0014】
請求項1記載の本発明によれば、穀粒画像読取装置のスキャナ本体の画像読取位置には、底部が透明材料によって構成された試料台が配置されている。この試料台の上に穀粒が二次元状に載置された後、蓋体が閉止される。この状態で、穀粒の画像が読取られる。
【0015】
ここで、本発明では、反射光と透過光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取ることが可能である。すなわち、光照射部から穀粒に光を照射させながら、走査手段を試料台の底部に沿って移動させることにより、穀粒で反射された反射光が受光部に受光される。これにより、穀粒の反射光画像が得られるため、穀粒の外形や色彩といった穀粒表面の状態を読取ることが可能となり、表面異常の穀粒(砕米、籾米、死米、茶系着色米、青色未熟米、害虫被害米等の着色米)を高精度で見つけることができる。
【0016】
一方、蓋体には斜光手段が設けられているため、当該斜光手段を使って穀粒に対して斜め方向から光を照射させることができる。穀粒を透過した光はスキャナ本体の受光部に受光され、これにより穀粒の透過光画像が得られる。ここで、本発明のように、穀粒に対して光を斜めに照射させると、穀粒内部に亀裂や破断面等が存在した場合に、穀粒内部に影が発生し易くなる。従って、この影を読取ることにより、亀裂や破断面等の有無といった穀粒内部の状態を読取ることが可能となり、内部異常の穀粒(胴割れ米)を高精度で見つけることができる。
【0017】
従って、本発明に係る穀粒画像読取装置を用いれば、表面異常の穀粒及び内部異常の穀粒の双方を高精度で検出することができるという意味において、穀粒の品質判定精度の向上に資することができる。
【0020】
さらに、本発明によれば、一次元状に配列された複数の発光素子の発光方向が穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように設定したので、一次元的な斜光性は確保される。そして、これを二次元状に展開していく手法としては、複数の発光素子の方を当該発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させる方法と、複数の発光素子についてはそのままにしておき、試料台の方を当該発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させる方法と、両者を互いに逆方向へ移動させる方向とが適用可能である。いずれの方法を採ったとしても、本発明によれば、斜光ルーバが不要になるだけでなく、発光素子の使用個数も大幅に削減される。
【0021】
また、本発明によれば、前述した穀粒画像読取装置によって穀粒の画像が読取られる。そして、その画像情報は穀粒画像読取装置と接続された判定装置に送信され、当該判定装置によって、入力された画像情報に基づいて穀粒の品質が判定される。
【0022】
さらに、本発明によれば、走査手段によって二種類の画像が読取られる。一つは、斜光手段の光源及び走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と、後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を受光部で同時に受光したときの画像情報であり、他の一つは、斜光手段の光源を消灯させかつ光照射部を点灯させた状態で、後者から照射されて穀粒で反射された反射光のみを受光部で受光したときの画像情報である。これらの画像情報が判定装置に出力されることにより、判定装置では、画像間演算が行われる。すなわち、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から反射光のみを受光したときの画像情報を減算することにより、透過光のみを受光したときの画像情報が求められる。これにより、透過光による画像情報と反射光による画像情報が得られたことになるため、表面異常の穀粒及び内部異常の穀粒のいずれも判別可能となる。
【0023】
また、上記の如く画像間演算をする手法を採ることにより、既存の走査手段を利用することが可能となる。従って、コストメリットが大きい。
【0024】
請求項2記載の本発明によれば、走査手段によって二種類の画像が読取られる。一つは、斜光手段の光源及び走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と、後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を受光部で同時に受光したときの画像情報であり、他の一つは、斜光手段の光源を点灯させかつ光照射部を消灯させた状態で、前者から照射されて穀粒を透過した透過光のみを受光部で受光したときの画像情報である。これらの画像情報が判定装置に出力されることにより、判定装置では、画像間演算が行われる。すなわち、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から透過光のみを受光したときの画像情報を減算することにより、反射光のみを受光したときの画像情報が求められる。これにより、透過光による画像情報と反射光による画像情報が得られたことになるため、表面異常の穀粒及び内部異常の穀粒のいずれも判別可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図10を用いて、本発明に係る穀粒品質判定装置の実施形態について説明する。
【0027】
図1に示されるように、本実施形態の穀粒品質判定装置10は、LAN等のネットワーク12に接続された「判定装置」としての複数のクライアントコンピュータ14と、管理用のサーバコンピュータ16と、各クライアントコンピュータ14に接続された「穀粒画像読取装置」としてのカラースキャナ18と、を含んで構成されている。
【0028】
クライアントコンピュータ14には、画像及び判定結果の集計、データ圧縮、データの暗号化、補助記憶装置メディアへの記録、印刷、ネットワーク経由での配信、及びパスワードによるデータ保護の機能が装備されており、穀粒品質判定システム端末として機能するように構成されている。
【0029】
図2及び図3には、カラースキャナ18の概略構成が断面図にて示されている。これらの図に示されるように、カラースキャナ18は、画像読取面を上端面に有するスキャナ本体20と、このスキャナ本体20の画像読取面を覆う蓋体22とによって構成されている。
【0030】
より詳しく説明すると、スキャナ本体20は、直方体形状のケーシング24を備えている。ケーシング24の上端面の大半は開口されており、この部分にガラス製の試料台26が着脱可能に配設されている。なお、試料台26は必ずしもガラス板である必要はなく、アクリル板を使用してもよいし、これら以外の透明材料から成る板材を使用してもよい。上記構成の試料台26には、多数の穀粒(試料)28が二次元状に載置可能とされている。
【0031】
また、スキャナ本体20のケーシング24内には、「走査手段」としての走査装置30が配設されている。走査装置30は試料台26に対して対向して配置されており、試料台26の底面に沿って図2の矢印方向へ往復移動(二次元走査)可能とされている。また、走査装置30は、穀粒28に対して光を照射する光照射部(光源)32と、後述する蓋体22側の光源40から照射されて試料台26上の穀粒28を透過した透過光並びに光照射部32から照射されて穀粒28で反射された反射光を受光する受光部34とを含んで構成されている。なお、図2等においては、光照射部32及び受光部34を含めた全体を走査装置「30」として表記している。また、走査装置30の受光部34はカラーCCDを含んで構成されており、試料台26に載置された穀粒28の画像をRGBの三色(赤色、緑色、青色)に分解して読取ってクライアントコンピュータ14に出力するようになっている。
【0032】
一方、蓋体22は比較的薄型のケーシング35を備えており、このケーシング35の下端一辺がスキャナ本体20の上端一辺にヒンジ結合されている。従って、蓋体22はヒンジ36回りに回動可能とされており、これによりスキャナ本体20の画像読取面を開閉するカバーとしての機能を果たしている。なお、蓋体22の開閉形式は、本実施形態のようにヒンジ形式でもよいし、スライド形式でもよく、両者の複合形式でもよい。蓋体22の下端面の大半は開口されており、当該開口38の奥側(即ち、蓋体22の内部)には蛍光灯等によって構成された複数の棒状の光源40が所定の間隔で配設されている(図3(B)参照)。
【0033】
さらに、蓋体22の開口38に臨む位置には、プラスチック製の板状部材で構成された斜光ルーバ42が配設されている。斜光ルーバ42は、蓋体22が閉止された状態(図3(A)の状態)において、試料台26の上面に載置された穀粒28に対して傾斜した方向から光が照射されるように、光源40から照射された光の方向を斜め方向に均一化する目的で配設されている。そのため、斜光ルーバ42には、斜め方向に光を透過する多数の光路42Aが並設されている。なお、試料台26の底面に対する照射光の傾斜角、即ち光路42Aの試料台26の底面に対する傾斜角度は約30度〜約60度の範囲に設定するのが好ましく、その中でも約30度に設定するのが好適である。さらに付言すると、斜光ルーバ42としては、ライトコントロールパネル(エドモンドサイエンティフィックジャパン社製、商品名)を使用することができる。
【0035】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0036】
まず最初に、予め等級が既知の穀粒(良品の穀粒)28を試料台26の上に載置させて、判定結果が良品となるようにティーチングを行う。このとき、穀粒28の品質と判定結果が一致しない場合には、図4〜図6に示す二色を組み合わせて予め定められた穀粒28の品質を判定するための判定用テーブルのR信号の最小値Rmin、R信号の最大値Rmax、二色間の関係を示す直線の傾きa1、a2、b1、b2等を調整し、穀粒28の品質と判定結果とが一致するようにティーチングを行う。なお、他の等級の穀粒28を判定するときには、判定対象の等級に分類された穀粒28を試料台26の上に載置して、判定結果が良品になるようにテーチィングを行えばよい。このように、テーチィングを行うことにより目的とする等級の穀粒28を良品として判定することができる。
【0037】
次に、実際に穀粒28の品質を判定する作業が行われる。
【0038】
まず、試料台26に載置された穀粒28の画像の読取作業が行われる。具体的には、蓋体22をヒンジ36回りに開放させて、試料台26の上に多数の穀粒28を二次元状に載置させた後、蓋体22を閉止する。この状態で、スキャナ本体20の走査装置30を駆動して試料台26の底面に沿って移動(二次元走査)させる。これにより、走査装置30の光照射部32から穀粒28へ光が照射され、穀粒28で反射して戻ってきた反射光が走査装置30の受光部34に受光される。反射光の受光結果は、受光部34を構成するカラーCCDによってRGB(赤色、緑色、青色)に分解して読取られ、画像(以下、「反射光画像」と称す)情報としてクライアントコンピュータ14に出力される。上記により、穀粒28の反射光画像が得られるため、穀粒28の外形や色彩といった穀粒表面の状態を読取ることが可能となり、表面異常の穀粒(砕米、籾米、死米、茶系着色米、青色未熟米、害虫被害米等の着色米)28を高精度で見つけることができる。
【0039】
続いて、蓋体22側の光源40を点灯させ、穀粒28に光を照射させる。このとき、本実施形態の場合、光源40と試料台26との間に斜光ルーバ42が介在されているため、光源40からの照射光は穀粒28に対して約30度〜約60度の範囲で斜め方向から均一に照射される。なお、このように斜光ルーバ42を使って穀粒28に対して斜め方向から光を照射させるのは、穀粒28の内部に亀裂や破断面等が存在している場合には、当該亀裂や破断面等により光が遮光され、影が生じ易くなり、この影を読取ることにより、亀裂や破断面等の有無といった穀粒内部の状態を読取ることが可能となり、内部異常の穀粒(胴割れ米)28の検出精度を上げることができるからである。
【0040】
上記の状態で、前述した場合と同様にしてスキャナ本体20の走査装置30を駆動して試料台26の底面に沿って移動(二次元走査)させる。これにより、蓋体22側の光源40から照射され穀粒28を透過した透過光、並びに、走査装置30の光照射部32から穀粒28へ照射されて穀粒28で反射した反射光が走査装置30の受光部34に受光される。つまり、走査装置30の受光部34には、蓋体22側の光源40から照射されて穀粒28を透過した透過光と、走査装置30側の光照射部32から照射されて穀粒28で反射されて戻ってきた反射光とが同時に受光される。透過光と反射光を同時に受光した受光結果は、受光部34を構成するカラーCCDによってRGB(赤色、緑色、青色)に分解して読取られ、画像(以下、「透過光・反射光画像」と称す)情報としてクライアントコンピュータ14に出力される。
【0041】
上記の如くして得られた画像情報に基づいて穀粒28の品質判定処理が行われる。具体的には、透過光・反射光画像(受光信号値)から反射光画像(受光信号値)を減算する画像間演算処理が行われる。これにより、穀粒28の透過光画像(受光信号値)が得られるため、穀粒内部の状態(亀裂・破断面等)を読取ることが可能となり、前述した如く内部異常の穀粒(胴割れ米)28を高精度で見つけることができる。
【0042】
つまり、本実施形態によれば、透過光・反射光画像と反射光画像とで画像間演算を行うことにより、穀粒28の内部の画像情報と穀粒28の表面の画像情報の双方を抽出することができることになる。その場合、穀粒28の内部の画像情報は前記画像間演算の結果から求めることができ、穀粒28の表面の画像情報は反射光画像から求めることができる。その結果、胴割れ粒と腹白等の部分着色粒とをそれぞれ明確に判別することが可能となり、精度の高い品質判定を行うことができる。
【0043】
なお、上記の画像読取操作では、反射光画像を先に読取り、透過光・反射光画像を後で読取る場合を例にして説明したが、これに限らず、逆の手順で穀粒28の画像の読取りを行ってもよい。
【0044】
上述した穀粒28の品質判定処理の仕方について補足説明しておくと、各クライアントコンピュータ14は、スキャナ本体20から送信された穀粒28の画像信号を取り込み、各画素のRGB3色の画像信号の各々について、図4に示すように、a1B>R>a2B、かつ、Rmin<R<Rmaxの条件を満たし、図5に示すように、b1B>G>b2B、かつ、Gmin<G<Gmaxの条件を満たし、更に図6に示すように、c1G>R>c2G、かつ、Rmin<R<Rmaxの条件を満たすか否かを判断する。なお、RminはR色の画像信号の最小値、RmaxはR色の画像信号の最大値、GminはG色の画像信号の最小値、GmaxはG色の画像信号の最大値を示しており、又a1、a2、b1、b2、c1、c2は図4〜図6に示す直線の傾きを示す定数である。
【0045】
なお、穀粒28の内部及び表面の両方の情報を抽出して判定する場合には、穀粒28の内部及び表面の各々の情報(画像信号)について、上記の条件を満たすか否かを判断すればよい。
【0046】
そして、これらのR・G・Bに関する色彩の条件を満たすとき、当該穀粒28は色彩に関しては良品であると判定し、上記条件を満たさないとき、当該穀粒28は色彩に関しては不良品(即ち、死米、茶系着色米、青色未熟米、害虫被害による着色米、或いは籾米)であると判定する。なお、同じ不良品でも、砕粒米については面積比(画素数の多・少)によって判別され(籾米も基本的には面積比から判別される)、胴割れ米は前述した如く傾斜光の照射によって米内部に発生した影(即ち、明度の急激な変化)を読取ることによって判別される。これにより、穀粒28の等級付けを行うことができる。
【0047】
また、定期的に、クライアントコンピュータ14からサーバコンピュータ16に、スキャナ本体20で取り込んだ画像とクライアントコンピュータ14の判定結果とを送信し、サーバコンピュータ16の画面に表示させる。これにより、熟練したオペレータが、スキャナ本体20で取り込んだ画像とクライアントコンピュータ14の判定結果とを目視により比較することで、穀粒品質判定装置10のクライアントコンピュータ14が正常に作動しているか、或いは、クライアントコンピュータ14の判定結果にバラツキがないかをチェックし、統一的な管理を行うことができる。
【0048】
このように本実施形態に係るカラースキャナ18では、スキャナ本体20側に試料台26を配置すると共に当該スキャナ本体20に蓋体22を一体化し、蓋体22側の光源40及び斜光ルーバ42を使った透過光と、スキャナ本体20側の走査装置30の光照射部32を使った反射光との二種類の光を用いて穀粒28の画像を読取ることとしたので、胴割れ米及び着色米の双方を精度良く検出することができる。その結果、上記カラースキャナ18を用いた穀粒品質判定装置10を使用することにより、穀粒28の品質判定精度の向上を図ることができる。
【0049】
特に、本実施形態に係るカラースキャナ18では、斜光ルーバ42を使って穀粒28に斜め方向から光を照射するように構成したので、穀粒28の内部に亀裂・破断面等があった場合に、当該穀粒28の内部に影が発生し易くなり、この影を読取ることにより、胴割れ米の判別精度(品質判定精度)を高めることができる点で優れている。
【0050】
また、本実施形態に係るカラースキャナ18では、スキャナ本体20側に試料台26を配置することにしたので、蓋体22側の小型軽量化を図ることができる。逆に言えば、仮に蓋体22側に試料台26を設けた場合には、「蓋体」と呼べる程度を超えてしまい「箱体」といった概念になるものと思われるが、本実施形態のようにスキャナ本体20側に試料台26を配置することにより、「箱体」から「蓋体」にまで小型軽量化を図ることが可能となる。その結果、蓋体22をスキャナ本体20の試料台26に対して開閉可能に取り付けることも可能となり、両者を一体化することも可能になる。
【0051】
さらに、本実施形態に係るカラースキャナ18では、斜光ルーバ42を用いて光源40からの照射光を穀粒28に対して斜め方向から均一に照射されるように照射方向を規制したので、光源40側に斜光のための工夫を施す必要がなくなる。その結果、本実施形態によれば、蓋体22の内部構造の簡素化ひいては蓋体22の製作の容易化を図ることができる。
【0052】
また、本実施形態に係る穀粒品質判定装置10では、カラースキャナ18を使って読取った透過光・反射光画像及び反射光画像から画像間演算を行うことにより、透過光のみを受光したときの画像情報を求めることとしたので、既存の走査装置30を利用することが可能となる。その結果、低コストで穀粒品質判定装置10を成立させることができる。
【0053】
次に、上述した穀粒画像読取装置の他の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
【0054】
図7(A)、(B)に示されるカラースキャナ50では、蓋体22側の棒状の光源40に代えて面発光光源52を用いた点に特徴がある。面発光光源52は、図7(B)に示されるように、斜光ルーバ42と平行に配置された矩形状の拡散板52Aと、この拡散板52Aの対向する辺に設けられた一対の棒状光源52Bとによって構成されている。
【0055】
上記構成によれば、棒状光源52Bを点灯すると、光は、拡散板52A中を伝搬して拡散板52Aの上下面から拡散光として照射される。かかる拡散光は、斜光ルーバ42によって光の方向が斜め方向に均一化され、試料台26の上に載置された穀粒28に対して傾斜した方向から光が照射される。従って、斜光ルーバ42に対する照射光が棒状の光源40を用いた場合よりも均一化され、ひいては試料台26に載置された穀粒28に対する斜め方向からの光の照射の均一化の精度を高めることができる。
【0056】
図8(A)、(B)に示されるカラースキャナ60では、蓋体22側の光源40及び斜光ルーバ42に代えて、多数の発光ダイオード(LED)62を二次元状に傾斜した状態で配設した点に特徴がある。具体的には、各発光ダイオード62の光軸方向は試料台26の試料載置面に対して約30度〜約60度の範囲、好ましくは約30度に設定されており、多数の発光ダイオード62が二次元状(n行×m列)に配列されている。なお、本実施形態の場合、単色の発光ダイオード62が用いられているが、RGB3色の発光ダイオード62を交互に配置して、全体として白色光が得られるようにしてもよい。
【0057】
上記構成によれば、多数の発光ダイオード62を所定角度傾斜させた状態で二次元状に配置する構成としたので、斜光ルーバ42が不要となる。その結果、本実施形態によれば、蓋体22側の構造の簡素化を図ることができる。
【0058】
なお、本実施形態の場合、発光ダイオード62の発光方向(光軸方向)をすべて同一方向に設定したが、図9(A)、(B)に示されるように、発光方向が逆方向となる一次元状の発光ダイオードアレイ64、66を交互に配列する構成を採ってもよい。この場合、穀粒28に対して異なる二方向から斜めに光が照射されるので、更に効果的に穀粒28の品質を判定することができる。
【0059】
図10(A)、(B)に示されるカラースキャナ70では、蓋体22側の光源40及び斜光ルーバ42に代えて、一次元状に配列されかつ各々傾斜された発光ダイオードアレイ72を配設し、当該発光ダイオードアレイ72をその配列方向と交差(直交)する方向(図10(A)の矢印方向)へ移動させる構成とした点に特徴がある。一次元状の発光ダイオードアレイ72を移動させる機構は、ベルト駆動機構等、公知の駆動機構を適用することができる。
【0060】
上記構成によれば、一次元状に配列された発光ダイオードアレイ72の発光方向が穀粒28に対して斜め方向から光が照射されるように設定したので、一次元的な斜光性は確保される。そして、これを二次元状に展開していくには、発光ダイオードアレイ72の方を当該発光ダイオードアレイ72の配列方向と交差する方向へ移動させればよい。なお、このとき、スキャナ本体20の光照射部32によって照射される部位と発光ダイオードアレイ72によって照射される部位とが一致するように、走査装置30と発光ダイオードアレイ72とを同期させて移動させる。或いは、発光ダイオードアレイ72についてはそのままにしておき、試料台26の方を当該発光ダイオードアレイ72の配列方向と交差する方向へ移動させる方法を採ってもよい。この場合には、走査装置30は発光ダイオードアレイ72と対応する位置に保持される。更には、発光ダイオードアレイ72と試料台26とを相互に反対方向に移動させる構成を採ってもよい。いずれの方法を採ったとしても、本実施形態によれば、斜光ルーバ42が不要になるだけでなく、発光ダイオードアレイ72の使用個数も大幅に削減される。その結果、本実施形態によれば、大幅にコストを削減することができる。
【0061】
なお、上記構成において、発光ダイオードアレイ72を移動させるときに、当該発光ダイオードアレイ72からの光の照射方向を往路と復路とで変更してもよい。この場合、発光ダイオードアレイ72の往復移動によって、図9で説明したように穀粒28が異なる二方向から斜めに照明されることになるので、更に効果的に穀粒28の品質を判定することができる。
【0062】
また、上記構成においては、一つの発光ダイオードアレイ72を用いる例について説明したが、図9(A)に示される構成の発光ダイオードアレイ64、66(発光方向が相互に逆方向となるように組み合わせた発光ダイオードアレイ)を移動可能にしてもよい。
【0063】
さらに、図8〜図10に示される各実施形態では、発光ダイオード62、発光ダイオードアレイ64、66、72を使用したが、これに限らず、有機EL素子を使用するようにしてもよい。
【0064】
〔実施形態の補足〕
なお、上述した本実施形態に係る穀粒品質判定装置10では、カラースキャナ18をクライアントコンピュータ14に接続し、当該クライアントコンピュータ14をネットワーク12に接続する構成を採ったが、これに限らず、判定装置として機能するスタンドアローン型のコンピュータをクライアントコンピュータ14として用い、ネットワーク12に接続しない構成を採ってもよい。
【0065】
また、上述した本実施形態に係る穀粒品質判定装置10では、透過光・反射光画像と反射光画像とを読取り、クライアントコンピュータ14で画像間演算を行うことにより透過光画像を得る構成を採ったが、これに限らず、以下の方法を採ってもよい。
【0066】
一つには、上記とは逆に、透過光画像を読取って画像間演算により反射光画像を得る方法である。すなわち、走査装置30の光照射部32を投光・消灯切換可能に構成し、斜光手段の光源及び光照射部32を共に点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒28を透過した透過光及び後者から照射されて穀粒28で反射された反射光の双方を受光部34で受光したときの画像情報(透過光・反射光画像情報)を得る一方で、斜光手段の光源を点灯させかつ光照射部32を消灯させた状態で、前者から照射されて穀粒28を透過した透過光のみを受光部34で受光したときの画像情報(透過光画像情報)を得る。そして、これらの画像情報はクライアントコンピュータ14に出力され、当該クライアントコンピュータ14において透過光・反射光画像から透過光画像を減算し、反射光画像を求める。上記方法によっても、本実施形態と同様に精度の高い品質判定を行うことができる。
【0067】
他の一つの方法は、前記方法と同様に、走査装置30の光照射部32を投光・消灯切換可能に構成し、斜光手段の光源を点灯させかつ光照射部32を消灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒28を透過した透過光のみを受光部34で受光したときの画像情報(透過光画像情報)を得る一方で、斜光手段の光源を消灯させかつ光照射部32を点灯させた状態で、後者から照射されて穀粒28で反射された反射光のみを受光部34で受光したときの画像情報(反射光画像情報)を得る。そして、これらの画像情報はクライアントコンピュータ14に出力される。上記構成によれば、透過光画像情報と反射光画像情報とが個別に直接得られるため、画像間演算を行う必要がなくなる。従って、クライアントコンピュータ14では、入力された二種類の画像情報から直接的に穀粒28の品質を判定することができる。よって、画像間演算が不要になる分、短時間で穀粒28の品質の判定をすることができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、底部が透明材料によって構成されると共に穀粒が二次元状に載置可能とされた試料台を画像読取位置に有し、当該試料台の底部に沿って移動可能に設けられかつ穀粒に対して光を照射する光照射部及び穀粒で反射された反射光を受光する受光部を含んで構成された走査手段を備えたスキャナ本体と、このスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に設けられ、閉止状態において穀粒に対して斜め方向から光を照射する斜光手段を備えた蓋体と、を有し、斜光手段から照射されて穀粒を透過し走査手段の受光部に受光された透過光と、光照射部から照射されて穀粒で反射され走査手段の受光部に受光された反射光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取る構成を採ったので、穀粒の品質判定精度の向上を図ることができるという優れた効果を有する。
【0069】
加えて、請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、穀粒画像読取装置のスキャナ本体側に試料台を配置することにしたので、蓋体側の小型軽量化を図ることができる。逆に言えば、仮に蓋体側に試料台を設けた場合には、「蓋体」と呼べる程度を超えてしまい「箱体」といった概念になるものと思われるが、本発明のようにスキャナ本体側に試料台を配置することにより、「箱体」から「蓋体」にまで小型軽量化を図ることが可能となる。その結果、蓋体をスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に取り付けることも可能となり、両者を一体化することも可能になる。
【0072】
さらに、請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、一次元状に配列されると共に穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように発光方向の設定がなされた複数の発光素子を含んで穀粒画像読取装置の斜光手段を構成したので、これを二次元状に展開していく手法が幾つかあり、その結果、穀粒画像読取装置の設計の自由度を高めることができるという優れた効果を有する。さらに、本発明によれば、斜光ルーバが不要になるだけでなく、発光素子の使用個数も大幅に削減されるため、コストダウンを図ることができるという優れた効果も得られる。
【0073】
また、請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、上記構成の穀粒画像読取装置と、この穀粒画像読取装置と接続され、当該穀粒画像読取装置から送られてきた画像情報に基づいて穀粒の品質を判定する判定装置と、を含んで構成されているため、穀粒の品質判定精度の向上を図ることができるという優れた効果を有する。
【0074】
さらに、請求項1記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、走査手段は、斜光手段の光源及び走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を前記受光部で同時に受光したときの画像情報と、斜光手段の光源を消灯させかつ光照射部を点灯させた状態で、後者から照射されて穀粒で反射された反射光のみを前記受光部で受光したときの画像情報と、を判定装置へ出力し、判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から反射光のみを受光したときの画像情報を減算することにより透過光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する構成を採ったので、画像間演算が必要となるものの、既存の走査手段を用いることができ、その結果、低コストで穀粒品質判定装置を成立させることができるという優れた効果を有する。
【0075】
請求項2記載の本発明に係る穀粒品質判定装置は、走査手段は、斜光手段の光源及び走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を受光部で同時に受光したときの画像情報と、斜光手段の光源を点灯させかつ光照射部を消灯させた状態で、前者から照射されて穀粒で透過された透過光のみを受光部で受光したときの画像情報と、を判定装置へ出力し、判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から透過光のみを受光したときの画像情報を減算することにより反射光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する構成を採ったので、請求項1記載の発明と同様に精度の高い品質判定を行うことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る穀粒品質判定装置のシステム構成図である。
【図2】本実施形態に係る穀粒画像読取装置の全体構成を蓋体が開いた状態で示す断面図である。
【図3】(A)は図2に示される穀粒画像読取装置の全体構成を蓋体を閉めた状態で示す断面図、(B)はその側面図である。
【図4】良品領域を示す画像情報のRとBとの関係を示す線図である。
【図5】良品領域を示す画像情報のGとBとの関係を示す線図である。
【図6】良品領域を示す画像情報のRとGとの関係を示す線図である。
【図7】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(面発光光源タイプ)を示す図3(A)に対応する断面図、(B)はその側面図である。
【図8】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(二次元発光ダイオードタイプ)を示す図3(A)に対応する断面図、(B)はその側面図である。
【図9】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(二次元発光ダイオードタイプの別例)を示す図3(A)に対応する断面図、(B)はその側面図である。
【図10】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(一次元発光ダイオードタイプ)を示す図3(A)に対応する断面図、(B)はその側面図である。
【符号の説明】
10 穀粒品質判定装置
14 クライアントコンピュータ(判定装置)
20 スキャナ本体
22 蓋体
26 試料台
28 穀粒
30 走査装置(走査手段)
32 光照射部
34 受光部
70 カラースキャナ(穀粒画像読取装置)
72 発光ダイオードアレイ(斜光手段)
Claims (2)
- 底部が透明材料によって構成されると共に穀粒が二次元状に載置可能とされた試料台を画像読取位置に有し、当該試料台の底部に沿って移動可能に設けられかつ穀粒に対して光を照射する光照射部及び穀粒で反射された反射光を受光する受光部を含んで構成された走査手段を備えたスキャナ本体と、
このスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に設けられ、閉止状態において穀粒に対して斜め方向から光を照射する斜光手段を備えた蓋体と、
を有し、
前記斜光手段は、一次元状に配列されると共に穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように発光方向の設定がなされた複数の発光素子を含んで構成されており、
当該複数の発光素子及び試料台の少なくとも一方を当該複数の発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させ、
前記斜光手段から照射されて穀粒を透過し前記走査手段の受光部に受光された透過光と、前記光照射部から照射されて穀粒で反射され前記走査手段の受光部に受光された反射光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取る穀粒画像読取装置と、
この穀粒画像読取装置と接続され、当該穀粒画像読取装置から送られてきた画像情報に基づいて穀粒の品質を判定する判定装置と、
を含んで構成されており、
前記走査手段は、前記斜光手段の光源及び前記走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を前記受光部で同時に受光したときの画像情報と、前記斜光手段の光源を消灯させかつ前記光照射部を点灯させた状態で、後者から照射されて穀粒で反射された反射光のみを前記受光部で受光したときの画像情報と、を前記判定装置へ出力し、
前記判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から反射光のみを受光したときの画像情報を減算することにより透過光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する、
ことを特徴とする穀粒品質判定装置。 - 底部が透明材料によって構成されると共に穀粒が二次元状に載置可能とされた試料台を画像読取位置に有し、当該試料台の底部に沿って移動可能に設けられかつ穀粒に対して光を照射する光照射部及び穀粒で反射された反射光を受光する受光部を含んで構成された走査手段を備えたスキャナ本体と、
このスキャナ本体の試料台に対して開閉可能に設けられ、閉止状態において穀粒に対して斜め方向から光を照射する斜光手段を備えた蓋体と、
を有し、
前記斜光手段は、一次元状に配列されると共に穀粒に対して斜め方向から光が照射されるように発光方向の設定がなされた複数の発光素子を含んで構成されており、
当該複数の発光素子及び試料台の少なくとも一方を当該複数の発光素子の配列方向と交差する方向へ移動させ、
前記斜光手段から照射されて穀粒を透過し前記走査手段の受光部に受光された透過光と、前記光照射部から照射されて穀粒で反射され前記走査手段の受光部に受光された反射光の二種類の光を用いて穀粒の画像を読取る穀粒画像読取装置と、
この穀粒画像読取装置と接続され、当該穀粒画像読取装置から送られてきた画像情報に基づいて穀粒の品質を判定する判定装置と、
を含んで構成されており、
前記走査手段は、前記斜光手段の光源及び前記走査手段の光照射部の双方を点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒を透過した透過光と後者から照射されて穀粒で反射された反射光の双方を前記受光部で同時に受光したときの画像情報と、前記斜光手段の光源を点灯させかつ前記光照射部を消灯させた状態で、前者から照射されて穀粒で透過さ れた透過光のみを前記受光部で受光したときの画像情報と、を前記判定装置へ出力し、
前記判定装置は、透過光及び反射光を同時に受光したときの画像情報から透過光のみを受光したときの画像情報を減算することにより反射光のみを受光したときの画像情報を求めた上で、穀粒の品質を判定する、
ことを特徴とする穀粒品質判定装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001273059A JP3618311B2 (ja) | 2001-09-10 | 2001-09-10 | 穀粒品質判定装置 |
TW090132595A TW539853B (en) | 2001-09-10 | 2001-12-27 | Grain quality judging sample container, grain quality judger, grain quality judging system, grain image reading device, sample arraying jig for the grain image reading device, sample arraying method, and sample arrayer for the grain image reading device |
US10/040,710 US20030048927A1 (en) | 2001-09-10 | 2001-12-28 | Grain quality judging sample container, grain quality judger, grain quality judging system, grain image reading device, sample arraying jig for the grain image reading device, sample arraying method, and sample arrayer for the grain image reading device |
CN01143998A CN1407331A (zh) | 2001-09-10 | 2001-12-30 | 谷物质量判断样品容器,判断器,样品排列夹具及方法 |
KR1020020000425A KR20030022661A (ko) | 2001-09-10 | 2002-01-04 | 곡립 품질 판정 시료 용기, 곡립 품질 판정기, 곡립 품질판정 장치, 곡립 화상 판독 장치, 곡립 화상 판독 장치용시료 정렬 지그, 시료 정렬 방법, 및 곡립 화상 판독장치용 시료 정렬기 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001273059A JP3618311B2 (ja) | 2001-09-10 | 2001-09-10 | 穀粒品質判定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003083900A JP2003083900A (ja) | 2003-03-19 |
JP3618311B2 true JP3618311B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=19098327
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001273059A Expired - Fee Related JP3618311B2 (ja) | 2001-09-10 | 2001-09-10 | 穀粒品質判定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3618311B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5202392B2 (ja) * | 2008-04-30 | 2013-06-05 | 日星電気株式会社 | 照明装置 |
JP6536094B2 (ja) * | 2015-03-10 | 2019-07-03 | 大日本印刷株式会社 | 検査装置、検査方法、および、検査装置用のプログラム |
KR102458710B1 (ko) * | 2021-04-22 | 2022-10-24 | 한국세라믹기술원 | 광촉매 분말 성능 평가 장치 |
-
2001
- 2001-09-10 JP JP2001273059A patent/JP3618311B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003083900A (ja) | 2003-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20030048927A1 (en) | Grain quality judging sample container, grain quality judger, grain quality judging system, grain image reading device, sample arraying jig for the grain image reading device, sample arraying method, and sample arrayer for the grain image reading device | |
US20080118026A1 (en) | Contaminant Detector For Food Inspection | |
RU2636263C2 (ru) | Калибровка системы формирования динамических цифровых изображений для обнаружения дефектов в производственном потоке | |
KR20000077034A (ko) | 입상물의 품질을 평가하기 위한 장치 및 방법 | |
EP3514524B1 (en) | Image inspection device and illumination device | |
WO2020031847A1 (ja) | 穀粒品位判別装置 | |
JP3216876B2 (ja) | シート包装検査装置 | |
JP2016197065A (ja) | 穀粒品位判別装置及び該装置における穀粒からの光の受光方法 | |
WO2018198922A1 (ja) | 卵の検査装置 | |
AU2002214504B2 (en) | A method and device for recording images of grains from cereals to detect cracking | |
JP3618311B2 (ja) | 穀粒品質判定装置 | |
JP3400779B2 (ja) | 穀粒品質判定用試料容器、穀粒品質判定器、及び穀粒品質判定システム | |
KR101096790B1 (ko) | 멀티 채널 카메라를 이용한 농산물 부피 측정장치 | |
JP3592278B2 (ja) | 穀粒画像読取装置用試料整列器 | |
JP2003024283A (ja) | 皮膚表面状態観察装置 | |
JP3554721B2 (ja) | 穀粒画像読取装置用試料整列治具及びこれを用いた試料整列方法 | |
AU2002214504A1 (en) | A method and device for recording images of grains from cereals to detect cracking | |
JP2003098096A (ja) | 穀粒画像読取装置 | |
TW202339862A (zh) | 用於照射物質之設備 | |
JP2003098095A (ja) | 穀粒品質判定装置用収納ケース | |
JP2002365222A (ja) | 米粒品位判別装置 | |
US20220067903A1 (en) | Apparatus and system for assessing paddy rice grains | |
JP2004150955A (ja) | 穀粒画像読取装置用試料整列器 | |
JP2004156918A (ja) | 穀粒画像読取装置用試料整列器 | |
JP2004150956A (ja) | 穀粒画像読取装置用試料整列器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040810 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041006 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20041102 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20041109 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |