JP3618252B2 - 大屋根を備えたイベント広場 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋外に設けられるイベント広場、とりわけ、大屋根を備えたイベント広場に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、屋外にイベント広場を設けて、ショーやコンサートなどの各種イベントを屋外で開催する場合がある。このようにイベント広場を屋外に設けることにより、大人数を収容できるスペースを容易かつ安価に確保できるとともに、開放感を伴ってホールなどの屋内とは異なった雰囲気を醸し出すことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の屋外に設けられるイベント広場では、単に露天状態で日中では陽光が直接に当たるようになっている。このため、露天状態で開放感が大きく得られるがイベント広場としておもしろみが少なく、また夏期などでは直射日光により高温化されて悪影響が出るとともに、雨天が直接降り込むためイベントの開催が天候に大きく左右されてしまうという課題があった。
【0004】
そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、屋外広場としての雰囲気を保ちつつ直射日光を和らげるとともに、天候の影響を低減し、かつ陽光の影によって趣のある空間を醸し出すことができる、大屋根を備えたイベント広場を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明の請求項1に示す大屋根を備えたイベント広場は、透光底面の池を配すとともに、この池の縁部に沿って歩行ゾーンを巡らして大屋根を構成し、この大屋根を脚部によって上方に支持するとともに、その下方部分に広場スペースを設け、前記池に溜められた水および前記透光底面を透過した光が、池の水の波紋によるゆらぎを伴って広場スペースに投影される大屋根を備えたイベント広場であって、前記広場スペースは、前記大屋根の下方部分の地面を所定深さだけ掘削した部分に設けたものであることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、イベント広場となる広場スペースは大屋根によって覆われることになり、この広場スペースに雨水が降り込むのを避けることができるが、この大屋根には透光底面の池が配されるため、陽光はこの透光底面および池に溜められた水を通して下方の広場スペースに注がれることになる。従って、自然光を大屋根を通して取り込むことができるため、広場スペースに屋外としての雰囲気を保つことができる。このとき、透光底面および池の水を通して取り入れられる陽光は、紫外線などの皮膚に悪影響を及ぼす波長域が効果的に除去されるため柔らかい光となり、また、池の水面に風などによって発生する波紋により陽光の影がゆらぎとなって広場スペースに投影される。この波紋の影によるゆらぎはあたかも広場スペースが海底のような雰囲気を醸しだし、趣のある空間を作り出すことができる。更に、大屋根には池の縁部に沿って歩行ゾーンが巡らされるため、この歩行ゾーンを遊歩道として池の周りを散歩することができる。
また、イベント広場となる広場スペースが掘削されているため、この広場スペースと周囲の地上部分との区別を明確にすることができるとともに、大屋根は広場スペースから一定の高さに設置すればよいことから、この大屋根と周囲の地上部分との高低差を小さくすることができる。このため、大屋根に設けた池および歩行ゾーンと周囲の地上部分との一体化を図ることができ、この大屋根を周囲の環境の一部として融和させることができる。
【0007】
また、本発明の請求項2に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記池に、水面に波紋を任意に作り出す波紋発生装置を設けることが望ましい。
【0008】
この構成によれば、波紋発生装置により水面に波紋を作ることができるため、風が凪ぎ状態にあって水面に変化が無い場合にあっても、波紋発生装置を作動することにより人工的に波紋を作り出して、陽光が注がれている場合は広場スペースにいかなる時もゆらぎの影を投影することができる。
【0009】
更に、本発明の請求項3に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記透光底面を、相互に接続される多数の透光板を用い、各透光板の端部を、隣接されるそれぞれの端縁間に隙間を設けた状態で固定部材を介して屋根構造材に支持するとともに、透光板の端縁間の隙間を防水シールで埋め、この防水シールの下側に沿って前記屋根構造材の上下投影面内に収まるガスケットを配置し、このガスケット上面には漏水を受ける樋状凹部を連続して形成し、この連続した樋状凹部の下流側端を外方に開放する。
【0010】
この構成によれば、池の透光底面が多数の透光板を相互に接続して構成されるようになっており、これら透光板は固定部材を介して屋根構造材に支持されることにより透光板を大屋根に一体化することができる。そして、互いに結合された透光板間は防水シールによって液密性が保持されるが、該防水シールの下側には更にガスケットが配置されて二重の防水機能を得ることができる。このとき、前記防水シールに不良個所が存在して漏水した場合に、この漏水はガスケット上面に形成した連続する樋状凹部を伝って流下し、そして、この樋状凹部の下流側端から外方に排出されるため、広場スペースに水滴が落下されることはない。そして、前記ガスケットは屋根構造材の上下投影面内に収まるため、池の水を通して下方を見た場合や広場スペースから上方を見上げた場合に、屋根構造材の側方から余分な突出部分が無くなり、構造体としての美観性を高めることができる。また、樋状凹部をガスケットに設けたことにより余分に樋を設ける必要が無く、部品点数や施工手間を削減して大幅なコストダウンおよび施工時の省力化を達成することができる。
【0013】
また、本発明の請求項に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記歩行ゾーンを、半透明板を敷設して構成することが望ましい。
【0014】
この構成によれば、歩行ゾーンの半透明板を通して陽光を広場スペースに取り入れることができるため、広場スペースをより明るく保つことができるとともに、広場スペースに歩行ゾーンの明瞭な影ができるのを避けて、広場スペース全体を略均一な明るさにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1から図6は本発明の大屋根を備えたイベント広場の一実施形態を示し、図1はイベント広場の周縁部を含めた全体の斜視図、図2は大屋根部分の拡大正面図、図3は大屋根に設けられる池の底面を構成する透光板の敷設状態を部分的に示す平面図、図4は透光板の接続端部を部分的に示す拡大図、図5は図4中A−A線断面図、図6は波紋発生装置としての噴水を配置した池の部分断面図である。
【0016】
本発明の大屋根を備えたイベント広場の基本構成は、透光底面22の池18を配すとともに、この池18の縁部に沿って歩行ゾーン20を巡らして大屋根14を構成し、この大屋根14を脚部16によって上方に支持するとともに、その下方部分に広場スペース12を設け、前記池18に溜められた水および前記透光底面22を透過した太陽光などの光が、池18の水の波紋によるゆらぎを伴って広場スペース12に投影されるようになっている。また、前記池18には、水面に波紋を任意に作り出す波紋発生装置38を設けてある。更に、前記透光底面22は、相互に接続される多数の透光板24を用い、各透光板24の端部を、隣接されるそれぞれの端縁間に隙間δを設けた状態で固定部材28を介して屋根構造材26に支持するとともに、透光板24の端縁間の隙間δを防水シール30で埋め、この防水シール30の下側に沿って前記屋根構造材26の上下投影面内に収まるガスケット34を配置し、このガスケット34上面には漏水を受ける樋状凹部36を連続して形成し、この連続した樋状凹部36の下流側端を外方に開放してある。更にまた、前記広場スペース12は、前記大屋根14の下方部分の地面Gを所定深さだけ掘削した部分に設けてある。また、前記歩行ゾーン20は、半透明板44を敷設して構成してある。また、図中40は、エレベーターを備えた階段室である。
【0017】
即ち、本実施形態の大屋根を備えたイベント広場10は、図1に示すように公園などの広大な敷地を利用して設けられ、イベント広場10となる広場スペース12は大屋根14の下方に設けられる。大屋根14はその平面形状が大きな楕円形となり、図2に示すようにテーパが付いた4本の円柱脚部16によって一定の高さに支持される。この大屋根14の中央部には、この大屋根14と同形状の池18が配され、この池18に陽光が十分に透過される程度の深さをもって溜められるとともに、この池18の周縁部に歩行ゾーン20が巡らされる。
【0018】
池18はその全面に亘って透光底面22となり、この透光底面22は図3に示すように多数の透光板24が敷設されることにより構成される。透光板24としては矩形状の透明な強化ガラス板が用いられ、これら透光板24は図4に示すようにそれぞれ隣接されるものどうしの間に隙間δを設けて屋根構造材26に支持される。この屋根構造材26としては図5に示すようにH型鋼が用いられ、透光板24の端部がこのH型鋼からなる屋根構造材26の上方フランジ26a上面に固定部材28を介して支持される。この透光板24端部の支持は、SSG(ストラクチャルシーラントグレーシング)工法およびDPG(ドットポイントグレーシング)工法を用いて施工される。
【0019】
SSG工法は、透光板24端部をサッシではなく、シーリング材で保持する方法で、本実施形態では隣接される透光板24の端縁間に所定の隙間δを設け、この隙間δ部分に防水シール30を埋めるようになっている。また、DPG工法はガラスを点で支持する方法で、本実施形態では透光板24の各隅部に穿設したホール32に固定部材28の先端鍔部28aを固定するとともに、この固定部材28の下端部を前記屋根構造材26の上方フランジ26aの両側部に固定するようになっている。
【0020】
前記透光板24の接続端部間はガスケット34を介して上方フランジ26aの中央部に支持される。このガスケット34は、防水シール30の下側に沿って連続し、かつ屋根構造材26の上下投影面内に収まるようになっている。また、ガスケット34の上面には、防水シール30の両側に位置してガスケット34の長さ方向に延びる1対の樋状凹部36が形成される。このとき、ガスケット34は屋根構造材26とともに各透光板24の接続端部に沿って連続した格子状として池18の下側全体に配置されるが、前記樋状凹部36は格子状に配置されたガスケット34全体に連続する。また、前記屋根構造材26は池18の中央部から外周方向に行くに従って、小さな傾斜度をもって徐々に下方傾斜するようになっており、これに沿って配置される前記樋状凹部36は外周縁部の下流側端が外方に開放される。この開放部分に図外の樋を巡らして漏水を集合し、下方の広場スペース12に落下しないようにしてある。
【0021】
前記池18には波紋発生装置としての噴水38が設けられる。この噴水38は、図6に示すように鉛直方向に噴水する垂直ノズル38aと斜めに噴水する傾斜ノズル38bとを1組として構成され、これら噴水38は複数基が設けられる。各基の噴水38には、周知のポンプによって、池18に溜められた水が循環供給される。噴水38は本来の視覚的に鑑賞されるのみならず、本実施形態では池18の水面に効果的に波紋を発生させることを目的としている。
【0022】
前記歩行ゾーン20は池18の外周に沿って所定幅をもって環状に設けられ、この歩行ゾーン20の外周縁部には手摺り42が取り付けられて遊歩道として構成される。歩行ゾーン20の小道部分は半透明板44を敷設して構成される。この半透明板44は、図示は省略したが前記池18の透光底面22と同様に多数の半透明の強化ガラス板が用いられ、これら半透明板44を前記DPG工法によって屋根構造材26に支持される。
【0023】
前記広場スペース12は、イベント広場10を取り巻く周囲の地面Gより所定深さだけ掘り下げて形成してある。この広場スペース12は大屋根14の形状に沿った楕円形状に形成され、その周囲は垂直な壁面46で囲まれており、地面Gと広場スペース12との間の昇降に階段48が用いられる。そして、このように広場スペース12が掘り下げられるため、この広場スペース12上に設置される前記大屋根14は地面Gに対してその高低差が少なくなる。また、広場スペース12の周縁部の地面Gには、植樹をしたり芝生を植生したり自由に造園することができる。
【0024】
以上の構成により本実施形態の大屋根を備えたイベント広場にあっては、広場スペース12が周縁の地面Gより掘り下げられて、その上方が池18を設けた大屋根14によって覆われる。池18は透光底面22となっており、陽光はこの透光底面22および池18に溜められた水を通して下方の広場スペース12に注がれる。従って、自然光を大屋根14を通して取り込むとともに、側方から風を取り入れることができるため、広場スペース12に屋外としての雰囲気を保つことができる。一方、大屋根14によって広場スペース12に雨水が降り込むのを避けることができるため、天候にかかわりなく広場スペース12で各種イベントを開催することができる。
【0025】
ところで、池18を通して取り入れられる陽光は、池18の水面に発生する波紋により陽光の影がゆらぎとなって広場スペース12に投影される。この波紋の影によるゆらぎはあたかも広場スペース12が海底のような雰囲気を醸しだし、趣のある空間を作り出すことができる。また、前記池18を通過した陽光はガラス板で構成される透光底面22および水を通過するので、紫外線の波長域が効果的に除去されるため柔らかい光となり、盛夏の日中にあっても皮膚に悪影響を及ぼすのを低減することができる。このとき、本実施形態では池18に噴水38を設けて、この噴水38の作動により噴出した水が落下する際に水面に波紋を発生させることができるようになっているため、風が凪ぎ状態にあって池18の水面が鏡面状態となって変化が無い場合にあっても、前記噴水38によって人工的に波紋を作り出して、陽光が注がれている場合はいかなる時も広場スペース12にゆらぎの影を投影することができる。
【0026】
また、大屋根14には池18の縁部に沿って歩行ゾーン20が巡らされるため、この歩行ゾーン20を遊歩道として池の周りを散歩することができるようになっており、大屋根14の利用価値を高めるとともに、池18を波紋発生用のみならず観賞用としても利用することができる。このとき、歩行ゾーン20は、半透明板44を敷設して構成したので、歩行ゾーン20にあっても半透明板44を通して陽光を広場スペース12に取り入れることができるため、広場スペース12をより明るく保つことができる。また、広場スペース12に歩行ゾーンの明瞭な影ができるのを避けることができるため、広場スペース12全体が略均一な明るさとなって、ゆらぎの影を含めた全体の調和を良好に保つことができる。
【0027】
更に、前記広場スペース12は、大屋根14の下方部分の地面Gをこの大屋根14の形状に沿って所定深さだけ掘削した部分に設けたので、掘り下げられた広場スペース12を周囲の地上G部分と明確に区別して、イベント広場10としての価値観や厳格性を高めることができる。更に、大屋根14は広場スペース12から一定の高さに設置すればよいことから、この大屋根14と周囲の地上G部分との高低差を小さくすることができるため、大屋根14に設けた池18および歩行ゾーン20と周囲の地上G部分との一体化を図ることができ、この大屋根14を公園の一部として融和させることができる。
【0028】
ところで、本実施形態では前記池18は透光底面22となっているが、この透光底面22は多数の透光板24を相互に接続して構成されるようになっており、各透光板24の端部は、隣接されるそれぞれの端縁間に隙間δを設けた状態で固定部材28を介して屋根構造材26に支持され、双方を一体化させることができる。このとき、透光板24の端縁間の隙間δを防水シール30で埋めて、それぞれの透光板24間の接続部分で漏水するのを防止できるようになっており、更にはこの防水シール30の下側に沿って配置されるガスケット34によって二重の防水機能が得られるようになっている。即ち、ガスケット34には防水シール30の両側に位置する1対の樋状凹部36が形成されているので、防水シール30に不良個所が存在して漏水した場合にも、この漏水は前記樋状凹部36を伝って流下し、そして、この樋状凹部36の下流側端から外方に排出されるため、広場スペース12に水滴が落下するのを防止することができる。また、前記ガスケット34は透光板24の端部間と屋根構造材26との間に配置されて、クッション材としても機能する。
【0029】
更に、前記ガスケット34は屋根構造材26の上下投影面内に収まるようになっているため、池18の水を通して下方を見た場合や広場スペース12から上方を見上げた場合に、屋根構造材26の側方から余分な突出部分が無くなり、構造体としての美観性を高めることができる。また、樋状凹部36をガスケット34に設けたことにより余分に樋を設ける必要が無く、部品点数や施工手間を削減して大幅なコストダウンおよび施工時の省力化を達成することができるとともに、上部からガスケット34の不良個所を発見できるため、修理を簡単かつ迅速に行うことができる。
【0030】
ところで、本実施形態では波紋発生装置として噴水38を用いた場合を開示したが、これに限ることなく他の手段を用いて水面に波紋を発生させるようにしても良く、例えば、送風機や上下動装置または振動を用いることもできる。また、大屋根14は楕円形状とすることなく、周囲の雰囲気に合わせて円形や多角形または雲形などの任意な形状に形成することができ、かつ広場スペース12も任意な形状とすることができる。更に、池18の透光底面22を構成する多数の透光板24は、矩形状に限ることなく屋根構造材26の力学的構造と相俟って三角形やハニカム構造となる六角形などの他の多角形状とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1に示す大屋根を備えたイベント広場は、イベント広場となる広場スペースを大屋根によって覆い、この大屋根に透光底面の池を配したので、自然光をこの透光底面および池に溜められた水を通して下方の広場スペースに取り込むことができるため、広場スペースを屋外としての雰囲気に保つことができるとともに、池の水面に風などによって発生する波紋により陽光の影がゆらぎとなって広場スペースに投影され、この波紋の影によるゆらぎはあたかも広場スペースが海底のような雰囲気を醸しだし、趣のある空間を作り出すことができる。また、大屋根により広場スペースに雨水が降り込むのを避けることができるため、屋外の雰囲気を残しつつ天候に左右されることなく各種イベントを開催できる。更に、透光底面および池の水を通して取り入れられる陽光は、皮膚に悪影響を及ぼす紫外線が効果的に除去されるため柔らかい光とすることができる。更にまた、大屋根には池の縁部に沿って歩行ゾーンが巡らされるため、この歩行ゾーンを遊歩道として池の周りを散歩することができ、大屋根の利用価値を高めるとともに、この池を波紋発生用のみならず観賞用としても利用することができる。
また、前記広場スペースを、前記大屋根の下方部分の地面を所定深さだけ掘削した部分に設けたので、この広場スペースと周囲の地上部分との区別を明確にすることができるとともに、大屋根と周囲の地上部分との高低差を小さくすることができるため、大屋根に設けた池および歩行ゾーンと周囲の地上部分との一体化を図ることができ、この大屋根を周囲の環境の一部として融和させることができる。
【0032】
また、本発明の請求項2に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記池に、水面に波紋を任意に作り出す波紋発生装置を設けたので、風が凪ぎ状態にあって水面に変化が無い場合にあっても、波紋発生装置を作動することにより人工的に波紋を作り出して、広場スペースにゆらぎの影を投影することができる。
【0033】
更に、本発明の請求項3に示す大屋根を備えたイベント広場は、池の透光底面を構成する多数の透光板が固定部材を介して屋根構造材に支持されて一体化されるようになっており、互いに結合された透光板間は防水シールとガスケットとにより二重の防水機能を得ることができるようになっている。また、防水シールに不良個所が存在して漏水した場合に、この漏水はガスケット上面に形成した連続する樋状凹部を伝って流下し、そして、この樋状凹部の下流側端から外方に排出することができるため、広場スペースに水滴が落下されるのを確実に防止できる。更に、前記ガスケットは屋根構造材の上下投影面内に収まるため、池の水を通して下方を見た場合や広場スペースから上方を見上げた場合に、屋根構造材の側方から余分な突出部分が無くなり、構造体としての美観性を高めることができる。更にまた、樋状凹部をガスケットに設けたことにより余分に樋を設ける必要が無く、部品点数や施工手間を削減して大幅なコストダウンおよび施工時の省力化を達成することができる。
【0034】
更にまた、本発明の請求項4に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記広場スペースを、前記大屋根の下方部分の地面を所定深さだけ掘削した部分に設けたので、この広場スペースと周囲の地上部分との区別を明確にすることができるとともに、大屋根と周囲の地上部分との高低差を小さくすることができるため、大屋根に設けた池および歩行ゾーンと周囲の地上部分との一体化を図ることができ、この大屋根を周囲の環境の一部として融和させることができる。
【0035】
また、本発明の請求項に示す大屋根を備えたイベント広場は、前記歩行ゾーンを、半透明板を敷設して構成したので、この半透明板を通して歩行ゾーンからも陽光を広場スペースに取り入れることができるため、広場スペースをより明るく保つことができるとともに、広場スペースに歩行ゾーンの明瞭な影ができるのを避けて、広場スペース全体を略均一な明るさとして、ゆらぎの影を含めた全体の調和を良好に保つことができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すイベント広場の周縁部を含めた全体の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示す大屋根部分の拡大正面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示す大屋根に設けられる池の底面を構成する透光板の敷設状態の部分的な平面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す透光板の接続端部の部分的な拡大図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す図4中A−A線断面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示す波紋発生装置としての噴水を配置した池の部分断面図である。
【符号の説明】
10 イベント広場
12 広場スペース
14 大屋根
16 脚部
18 池
20 歩行ゾーン
22 透光底面
24 透光板
26 屋根構造材
28 固定部材
30 防水シール
34 ガスケット
36 樋状凹部
44 半透明板

Claims (4)

  1. 透光底面の池を配すとともに、この池の縁部に沿って歩行ゾーンを巡らして大屋根を構成し、この大屋根を脚部によって上方に支持するとともに、その下方部分に広場スペースを設け、前記池に溜められた水および前記透光底面を透過した光が、池の水の波紋によるゆらぎを伴って広場スペースに投影される大屋根を備えたイベント広場であって、
    前記広場スペースは、前記大屋根の下方部分の地面を所定深さだけ掘削した部分に設けたものであることを特徴とする大屋根を備えたイベント広場。
  2. 前記池に、水面に波紋を任意に作り出す波紋発生装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の大屋根を備えたイベント広場。
  3. 前記透光底面は、相互に接続される多数の透光板を用い、各透光板の端部を、隣接されるそれぞれの端縁間に隙間を設けた状態で固定部材を介して屋根構造材に支持するとともに、透光板の端縁間の隙間を防水シールで埋め、この防水シールの下側に沿って前記屋根構造材の上下投影面内に収まるガスケットを配置し、このガスケット上面には漏水を受ける樋状凹部を連続して形成し、この連続した樋状凹部の下流側端を外方に開放したことを特徴とする請求項1または2に記載の大屋根を備えたイベント広場。
  4. 前記歩行ゾーンは、半透明板を敷設して構成したことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の大屋根を備えたイベント広場。
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