JP3618207B2 - 送信機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、送信機に関し、詳しくは、送信機が質問器となって、応答器となる相手方通信機との間で、データの送受を接触不要で行う送信機に関する。
質問器(送信機)と応答器(受信機)との通信可能な結合は、コイルの相互誘導作用を利用した電磁誘導結合方式によって両者の接近時に動的に確立されるのが一般的である。
【0002】
質問器としては、指令を送ってデータの返送等を要求するデータ読取装置やデータアクセス装置が典型的なものであり、応答器としては、受けた指令に応じて応答データを返送するデータキャリア等のデータ記憶体が典型的なものである。このようなデータアクセスに伴う通信に用いられる送信回路について工夫したのである。
【0003】
【従来の技術】
図9にブロック構成図を示した従来のデータアクセスシステムは、据え付けて用いられることの多いリーダライタ10(質問器となる送信機)と、携帯便利なようにコイン形やカード形に形成されたデータキャリア50(応答器となる通信機)とからなり、データキャリア50をリーダライタ10に近づけると、非接触状態であっても、電磁誘導結合に基づく交信を行ってリーダライタ10がデータキャリア50から所要のデータを読み取ったりするものである。なお、データキャリア50はリーダライタ10に対して通信可能なまで接近したときに交信用の電磁誘導結合によってエネルギーの供給をも受けるようになっている。
【0004】
具体的には、リーダライタ10は、全体的な制御やデータ演算処理等を担うマイクロプロセッサ20と、指令Aを周波数f1の搬送波で送信する送信部30と、周波数f2で搬送されて来た信号を受け取る受信部40とからなるものである。
マイクロプロセッサ20には、指令送出ルーチン21や、応用ルーチン22、応答受理ルーチン23などがインストールされている。
【0005】
指令送出ルーチン21は、データキャリア50に対してデータの読み出しや書き込みを指示する指令を生成し、その指令Aを送信部30へ送出する処理を行うものである。
応用ルーチン22は、各種のアプリケーションに対応した処理を行うものであり、その処理に必要なデータについての読み書きを指令送出ルーチン21に依頼するとともに、そのようなデータを応答受理ルーチン23から受け取るようになっている。
応答受理ルーチン23は、データキャリア50から返送されてきた応答データを受信部40経由で受け取る処理を行うものである。
【0006】
送信部30は、コイルの相互誘導作用を利用して指令の送信を行うために、符号化回路31を有して指令AをNRZ符号(No Return to Zero code)等に基づく符号化データBに変換し、変調回路32を有して周波数f1の搬送波にその符号化データによるASK方式(Amplitude Shift Keying)等のデジタル変調を施して変調済み信号Cとし、アンプ33を有して変調済み信号Cを増幅し、送信コイル34(電磁誘導結合子)の直列共振回路を有しこれをアンプ33で駆動するようになっている。なお、指令Aの無いときには、周波数f1の搬送波を無変調で送出することで、指令送信に用いられるコイルの相互誘導作用を利用してデータキャリア50の動作エネルギーとなる電力の供給をも行うものとなっている。
【0007】
受信部40は、コイルの相互誘導作用を利用して返送されてきた応答データの受信を行うために、受信コイル41(電磁誘導結合子)の並列共振回路を有しており、これで電磁変換した信号からバンドパスフィルタ42で周波数f2を中心とする有効帯域成分を抽出し、これをアンプ43で増幅して受信信号Cを生成する。さらに、受信部40は、BPSK方式(Phase Shift Keying)等の復調処理を行う復調回路44を有して受信信号Cから復調データを得るととともに、NRZ符号等に基づく復号処理を行う復号回路45を有して復調データから応答データの復号データを生成するものである。なお、返信搬送波の周波数f2は、送信搬送波の周波数f1との弁別のために1/2倍や1/4倍の周波数など周波数f1と異なるようになっている。
【0008】
一方、データキャリア50は、リーダライタ10の送信コイル34及び受信コイル41に対してコイルの相互誘導作用を利用して電磁誘導結合するための送受信コイル61(電磁誘導結合子)と、周波数f1で送受信コイル61に搬送されて来た信号を受け取る受信部70と、EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリ84が付設されたマイクロプロセッサ80と、応答データを周波数f2の搬送波で返送する送信部90と、電磁誘導結合によって送受信コイル61に誘起された誘導起電力からマイクロプロセッサ80等の動作電力を得る電源部60とを具備したものである。
【0009】
受信部70は、送受信コイル61で受信したリーダライタ10からの指令を復元するために、送受信コイル61の一端に接続されたレシーバ71を介して受信信号を入力し、ASK方式に基づく復調回路72を有して包絡線検波や二値化の処理を受信信号に施すとともに、NRZ符号等に基づく復号処理を行う復号回路73を有して指令を得るものである。復元した指令はマイクロプロセッサ80へ送出するようになっている。
【0010】
マイクロプロセッサ80には、指令受理ルーチン81や、応答ルーチン82、返送ルーチン83などがインストールされている。
指令受理ルーチン81は、リーダライタ10から送られてきた指令を受信部70から受け取る処理を行うものである。
応答ルーチン82は、指令が読み出しコマンドであれば、それで指定されたメモリ84の該当アドレスからデータを読み出し、このデータを応答データとした返送処理を返送ルーチン83に依頼する。また、指令が書き込みコマンドであれば、そのデータをそれで指定されたメモリ84の該当アドレスに書き込み、書き込み完了を意味する応答データの返送を返送ルーチンに依頼する処理を行うようになっている。
返送ルーチン83は、応答ルーチン82の依頼に応じて応答データを送信部90経由で返送する処理を行うものである。
【0011】
送信部90は、送受信コイル61を介して応答データの返送を行うために、符号化回路91を有して応答データをNRZ符号に基づく符号化データに変換し、変調回路92を有して周波数f2の搬送波にその符号化データによるBPSK方式のデジタル変調を施して送信信号を生成し、この送信信号でドライバ93を介して送受信コイル61の一端を駆動するようになっている。
【0012】
データキャリア50の電源部60は、送受信コイル61に誘起された交番電流を受け入れて整流する整流器62と、整流された電流の電圧Vccを安定化させるレギュレータ63と、その出力電流を蓄えておいてマイクロプロセッサ80等のロジック部へ送り出すコンデンサ64とからなるものである。
【0013】
このような構成のデータアクセスシステムを使用した場合、リーダライタ10及びデータキャリア50は以下のように動作する。
リーダライタ10が周波数f1の搬送波を送出しているときにそのリーダライタ10にデータキャリア50を近づけると、データキャリア50では、送受信コイル61に誘起電流が流れ、電源部60によって誘起電流から電源電圧Vccの電力が生成される。こうしてコイルの相互誘導作用を利用した電磁誘導結合方式によってリーダライタ10からデータキャリア50への電力供給がなされると、マイクロプロセッサ80さらにはデータキャリア50全体が動作可能な状態となり、さらに、電磁誘導結合方式に基づく両者の通信が可能な状態となる。
【0014】
この状態で、リーダライタ10の指令送出ルーチン21からデータ読み出し等の指令Aが出ると、それが送信部30を介してデータキャリア50へ送信される。この指令送信は、NRZ方式の符号化とASK方式の変調とを組み合わせた送信方式で行われる。
データキャリア50では、送受信コイル61や受信部70によってその指令の受信が行われ、指令がマイクロプロセッサ80に渡される。この指令受信も、ASK方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた受信方式で行われる。
こうして、リーダライタ10からデータキャリア50への指令の送受が、一対一に対応した通信方式に基づいて行われる。
【0015】
また、データ読み出しの指令を受けたデータキャリア50では、マイクロプロセッサ80によってメモリ84から該当データが読み出され、送信部90や送受信コイル61を介してその応答データがリーダライタ10へ向けて返送される。この応答送信は、NRZ方式の符号化とBPSK方式の変調とを組み合わせた送信方式で行われる。
リーダライタ10では、受信部40によってその応答の受信が行われ、応答データがマイクロプロセッサ20の応答受理ルーチンによって応用ルーチン22に届けられると、一回分のデータ読み出し処理が終わる。この応答受信も、BPSK方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた受信方式で行われる。
こうして、データキャリア50からリーダライタ10への応答データの送受が、やはり一対一に対応した通信方式に基づいて行われる。
【0016】
このように、従来の電磁誘導結合方式に基づく送信機や受信機は、自己の送信方式と受信方式とが一致するとは限らないが、相手方の受信方式と対応した単一の送信方式と、やはり相手方の送信方式と対応した単一の受信方式とを具えて、予め決められた固定的な通信方式に基づいて交信を行っている。
【0017】
かかるリーダライタ10(送信機)の送信部30について、特にその中でも、符号化データB又は指令Aを入力して変調済み信号Cを出力する変調回路32については、その変調方式として、変調率100%のASK方式でのデジタル変調すなわちOOK方式(オンオフキーイング)や、変調率の異なる例えば34%や50%のASK方式、あるいはBPSK変調などの何れかが用いられてきた。
【0018】
OOK方式の具体化は、ダイオードを利用してインダクタンスカップリングを断続する回路などによるのが一般的である(図10(a)参照)。
また、34%などのASK方式の具体化は、アンプやアッテネータのゲインを2段や多段に切り換える回路などによるのが一般的である(図10(b)参照)。
さらに、BPSK方式の具体化は、ダイオードブリッジを利用してインダクタンスカップリングの位相を反転させる回路などによるのが一般的である(図10(c)参照)。
【0019】
これらの回路は、いずれも、正弦波状の搬送波を取り扱うアナログ回路であって、アンプ33よりも前段に配され、その正弦波状の信号をスイッチングすることで変調処理を行っている(図10における各波形例を参照)。そして、出力される変調済み信号Cも正弦波をベースとしたアナログ信号であるから、必然的に後続のアンプ33には、C級増幅器やA級増幅器などが用いられていた。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、C級増幅器等のアナログ回路は、構造が複雑で、バイアス電流の調整等が厄介なうえ、電力損失も大きい。しかも、通信ばかりか電力供給までも電磁誘導結合方式に基づいて行うには、大パワーでの送信を継続的に行う必要があり、高価なパワーアンプの採用を強いられる。このため、このままでは、原価低減や小形化を押し進めるのが困難である。
そこで、送信部におけるパワーアンプやその他のアナログ回路部分を減らして、調整作業や高価な部品の必要性を無くすとともに電力損失も少なくすることが課題となる。
【0021】
また、質問器(送信機)の通信相手となる応答器(受信機)にも、振幅変調方式に基づいて受信するものや、位相変調方式に基づいて受信するもの等が有る。そして、それらが混在して用いられる状況下では、同一の質問器で両方の応答器に対する処理を済ませたいということも有り得る。かかる場合、一台の送信機に振幅変調用の回路と位相変調用の回路との両方を並設して多機能化を図るのが直截的な対処方法と言える。
しかし、振幅変調方式のアナログ回路と位相変調方式のアナログ回路との混在した変調回路は、かなり複雑になるうえ、付設した切り換え回路等によっても動作特性が思わぬ影響を受けたりして、調整が一段と厄介になってしまう。
そこで、複数の変調方式を実行しうる送信回路を、やはりパワーアンプ等不使用の簡素な構造で具現化することも課題となる。
【0022】
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、送信部に対する調整等の不要な送信機を実現することを目的とする。
また、この発明は、多機能であっても調整等の不要な送信機を実現することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために発明された本発明の解決手段について、その構成および作用効果を以下に説明する。
【0024】
本発明の送信機は、コイルの相互誘導作用を利用した電磁誘導結合方式に基づいて通信および電力供給を行う送信機において、前記コイルを駆動可能に並設された複数のD級増幅器を有し、前記複数のD級増幅器の接続関係を制御信号に応じて変更して前記複数のD級増幅器の並列に動作する数を制御することにより変調処理を行う駆動回路を備えたことを特徴とする。
【0025】
このように構成された本発明の送信機にあっては、送信用のコイルが、D級増幅回路等によってデジタル的に駆動される。そして、そのことに伴い、そのD級増幅回路等に入力される送信信号に対する変調処理もデジタル的に行なわれる。
これにより、調整等の必要なアナログのC級増幅回路等は、不要となる。また、変調回路についても、デジタル化しやすくなるので、やはり調整が必要無く、IC化による原価低減や小型化も容易となる。
したがって、この発明によれば、送信部に対する調整等の不要な送信機を実現することができる。
【0026】
また、本発明の送信機において、複数の符号化方式および複数の変調方式の設定に応じて、前記複数の符号化方式と前記複数の変調方式の組み合わせに対応した前記制御信号を生成する符号変調回路をさらに備えることも好ましい。
【0027】
このように構成された送信機にあっては、送信用のコイルが、変調に際して、個数の異なるD級増幅回路によって駆動されることから、大小変化する電流によって駆動されることとなる。
これにより、34%や50%といった変調率100%未満のASK方式に対応した振幅変調が行われる。しかも、その変調率が並列動作数に基づいてデジタル的に定まるので、面倒な調整等は必要が無い。
したがって、この発明によれば、100%以外の振幅変調方式を実行するものであっても送信部に対する調整等の不要な送信機を実現することができる。
【0029】
また、このように構成された送信機にあっては、通信伝文は、複数の送信方式のうち切り換え可能な何れかの方式で行われることから、通信相手の受信方式に適合した送信方式で送信されることで相手方に正しく受信される。そこで、種々の受信方式に基づく受信機が混在するような環境でも、複数の送信方式の何れかに対応した受信機であればそれとの通信が成立しうるので、送信機の可用性が向上する。また、複数の送信方式のうち一の方式で送信したり他の方式で送信したり随時切り換えることで、送信信号の盗聴等が行われても簡単には解読されないようにもなる。
【0030】
しかも、そのような多くの機能を発揮するために利用される複数の異なる変調方式については、D級増幅回路の前段に位置するデジタル回路によってデジタル的に処理される。
これにより、多機能な送信回路を具現化するに際し、パワーアンプを用いる必要が無く、アナログ式の変調回路の混在したものも設けること無く、論理回路や順序回路による簡素な構造で具現化されることとなる。しかも、このようなデジタル回路は、多種多数の機能であっても一体的な回路に纏めやすいので、小型化も容易となる。アナログ回路のような調整も必要が無い。
したがって、この発明によれば、多機能であっても調整等の不要な送信機を実現することができる。
【0031】
また、本発明の送信機において前記複数の変調方式に振幅変調方式および位相変調方式の双方が含まれるよう、振幅変調および位相変調のいずれも処理するものであっても良い
【0032】
このように構成された通信機にあっては、振幅変調に際しての変調処理ばかりか位相変調に際しての変調処理もデジタル的に処理される。
これにより、振幅変調および位相変調の両方式を実行しうるような多機能化を図るに際して、調整の特に厄介なアナログ式の混在回路は、用いないで済む。
したがって、この発明によれば、多機能であっても調整等が不要となって、従来の特に厄介であった調整等の負担から解放されることとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】
このような解決手段で達成された本発明の送信機について、これを実施するための形態を説明する。
【0034】
[第1の実施の形態]
データキャリアのような携帯容易な応答器は、電子マネー等の秘匿を要する応用分野や、それほどでなくてもデータ漏洩の好ましくない応用分野などに用いられる場合、データ保護のため、従来から種々の暗号化やスクランブル等の処理が試みられて来たが、その携帯容易性のゆえに、不特定多数の者の使用に供されたり、落としたのを拾われて簡単に第三者に渡ったりすることも多くて、それに対する第三者の物理的なアクセスを阻止するのが困難な状況に陥りやすいという面もある。このため、暗号化だけでデータの安全を確保するのは難しいので、データキャリア等の更なる利用を押し進めるには、例え第三者の物理的なアクセスがあっても、不当なデータの読み出しや、解読しての書き換え、さらには偽造といったことが行えない又は行い難いようにすることが重要となる。
【0035】
そこで、本発明の第1の実施形態は、上述した解決手段の送信機であって、符号化方式および変調方式の何れか一方または双方の異なる複数の送信方式のうち何れか一つを(伝文毎に又は伝文の途中で)選択して前記送信部に指示する方式選択手段を備えたことを特徴とする。
【0036】
このような形態の送信機にあっては、指令やデータ等の伝文は、複数の送信方式のうち方式選択手段によって選択された方式で送信部によって送信される。そして、方式選択手段は選択対象を随時変更するが、方式選択手段の選択対象が変わると、その度に送信部による伝文の送信方式も異なるものに変わる。これにより、通信方式が随時変化するので、例え偶発的に一部の通信方式を解明したとしても散発的にしかデータを得ることができないので、データの読み出しや解読が難しくなる。しかも、このような通信ハードウェア主体の手法は、通常ソフトウェア主体である暗号化手法の妨げとなること無く適用しうるので、単独でもデータを保護しうるばかりか、暗号化手法とともに用いられて相互に補強しあいながらデータ保護に貢献することも可能である。したがって、この場合、不当なアクセスからデータを強く保護することができる。
【0037】
[第2の実施の形態]
このような送信機を質問器に用いた実施形態としては、リーダ等の質問器を固定しておくとともに応答器となるデータキャリア等のデータ記憶体を携帯可能なようにしておいてデータ記憶体を質問器に近づけてデータアクセスを行わせる使い方が多いが、逆に、データ記憶体を移動経路に沿って固定的に点在や列設させておくとともにリーダ等の質問器を移動体に搭載して移動させて次々にデータアクセスを行わせる使い方もある。
いずれの形態にあっても、データ記憶体に対する第三者の物理的なアクセスを阻止しきれない状況となりがちなので、データを不当なアクセスから強く保護することが極めて有益である。
【0038】
【実施例】
本発明の送信機の一実施例であるリーダライタについて、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、リーダライタ100(質問器となる送信機)とデータキャリア500(応答器となる通信機)とからなるデータアクセスシステムの全体ブロック図であり、従来例の図9に対応するものである。また、図2は、リーダライタ100の送信部300における送信コイルの駆動回路330についての回路図であり、図3は、送信部300における符号変調回路301についてのブロック図およびデコード表である。なお、図示等に際し従来と同一の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、従来例との相違点を中心に説明する。
【0039】
リーダライタ100は(図1参照)、従来の送信部30が拡張されて送信部300となっている点、指令送出ルーチン21と送信部300との間に方式選択ルーチン210が介挿されている点、従来の受信部40が拡張されて受信部400となっている点、応答受理ルーチン23と受信部400との間に方式判別ルーチン230が介挿されている点で、従来例のリーダライタ10と相違する。
【0040】
送信部300では、従来のアンプ33に代わって送信コイル34を駆動する駆動回路330に複数のD級増幅回路が導入されている。具体的には(図2参照)、ゲートに正電圧を受けるとオンするエンハンスメント型のNチャンネルMOS−FET製のスイッチングトランジスタ332,334,336,338と、ゲートに正電圧を受けると逆にオフするデプレッション型のPチャンネルMOS−FET製のスイッチングトランジスタ331,333,335,337と、電流制限用の抵抗R1〜R8が実装されている。
【0041】
トランジスタ331は、ゲートがゲート制御信号G1のラインに接続され、ドレインが電源電圧Vccのラインに接続され、ソースが抵抗R1を介して送信コイル34の一端に至るラインに接続されて、ゲート制御信号G1が論理値“0”のときに抵抗R1を介して電源からの電流を送信コイル34の共振回路へ流すようになっている。トランジスタ333,335,337も、それぞれ同様に、ゲート制御信号G2,G4,G5が論理値“0”のときに抵抗R3,R5,R7を介して電源からの電流を送信コイル34の共振回路へ流すようになっている。
【0042】
トランジスタ332は、ゲートがゲート制御信号G1のラインに接続され、ドレインが接地ラインに接続され、ソースが抵抗R2を介して送信コイル34の他端に至るラインに接続されて、ゲート制御信号G1が論理値“1”のときに抵抗R2を介して送信コイル34の共振回路からの電流を接地へ流すようになっている。トランジスタ334,336,338も、それぞれ同様に、ゲート制御信号G3,G4,G6が論理値“1”のときに抵抗R4,R6,R8を介して送信コイル34の共振回路からの電流を接地へ流すようになっている。
【0043】
このような接続状態では、一対のトランジスタ331,336が一のD級増幅回路となる。これに対して、もう一対のトランジスタ333,338は、完全に並列な他のD級増幅回路にも、部分的に並列なD級増幅回路にもなる。同様に、一対のトランジスタ332,335が一のD級増幅回路となり、これに対しては、もう一対のトランジスタ334,337は、完全に並列な他のD級増幅回路にも、部分的に並列なD級増幅回路にもなる。そして、これらの増幅回路がゲート制御信号G1〜G6に従ってオンオフ制御されるのである。
これにより、送信部300は、D級増幅回路が複数並設され、その並列動作数の増減が可能なものとなっている。
【0044】
また、送信部300には(図1参照)、NRZ方式の符号化回路31およびASK方式の変調回路32に加えて、新たに符号化回路310および変調回路320が追加導入されており、そこのところが符号変調回路301に拡張されている。符号化回路310は、マンチェスタ方式に基づく符号化を行うものであり、同じデータであってもNRZ方式とは異なる符号化データを生成する。さらに、変調回路320は、ASK34%方式に基づく変調を行うものであり、基本的な100%のASK方式とはオフ時の振幅が異なるようになっている。
【0045】
符号変調回路301は(図3(a)参照)、方式選択ルーチン210から受けた選択信号Sに応じて4種のうちの1つを選択するセレクタ302と、副搬送波を入力してカウントするビットカウンタ303と、マイクロプロセッサ20から受けた指令Aを保持するレジスタ304と、デコーダ305とからなっていて、符号化回路31,310及び変調回路32,320が一体的に作り込まれている。これにより、送信部300は、符号化方式および変調方式の何れか一方または双方の異なる複数の送信方式を実行しうるものとなっている。
【0046】
デコーダ305は(図3(b)参照)、ANDゲートやORゲートの組合せ、あるいはプログラマブルアレイロジック等からなり、搬送波を入力してその各周期ごとにセレクタ302とビットカウンタ303とレジスタ304とからのデータとの所定の論理演算を行って、ゲート制御信号G1〜G6を出力する。すなわち、ASK100%方式,ASK50%方式,ASK34%方式,BPSK方式,ASK34%方式と副搬送波BPSK方式との結合方式のうち何れかの方式が選択Sにて指定されると、指令Aと副搬送波と搬送波とについての論理値“0”,“1”の組合せ各々に対し、予め定められた論理値“0”,“1”の何れかがゲート制御信号G1〜G6の値になるのである。
これにより、送信部300は、変調方式の異なる複数の送信方式を実行しうるものとなっている。
【0047】
そして、選択信号Sに応じて随時、マンチェスタ方式の符号化とASK方式の変調とを組み合わせた第1の送信方式と、NRZ方式の符号化とASK式の変調とを組み合わせた第2の送信方式と、NRZ方式の符号化とASK34%方式の変調とを組み合わせた第3の送信方式と、マンチェスタ方式の符号化とASK34%方式の変調とを組み合わせた第4の送信方式とのうち何れか一つの送信方式が指令Aの伝文に対して適用されるのである。なお、第3の送信方式については、ASK34%方式に加えて副搬送波に基づくBPSK方式の変調も併せて適用される。
これにより、送信部300は、変調方式の異なる振幅変調方式および位相変調方式の双方を含んだ複数の送信方式に基づく送信を択一的に切り換えて行うものとなっている。
【0048】
方式選択ルーチン210は、指令送出ルーチン21からの指令を送信部300へ引き渡す前に乱数発生を行い、その乱数値に基づいて第1〜第4の送信方式の何れかを指定する選択信号Sを生成して、符号変調回路301へ送出するという処理を行う。
これにより、方式選択ルーチン210(方式選択手段)は、指令の伝文を一つ送信する毎に複数の送信方式のうち何れか一つをランダムに選択し直して送信部300に指示するものとなっている。
【0049】
ここで、リーダライタ100の受信部400及び方式判別ルーチン230の説明より先に、データキャリア500について述べる。
データキャリア500は、従来の受信部70が拡張されて受信部700となっている点、受信部700と指令受理ルーチン81との間に方式判別ルーチンが介挿されている点、従来の送信部90が拡張されて送信部900となっている点、送信部900と返送ルーチン83との間に方式選択ルーチン830が介挿されている点で、従来例のデータキャリア50と相違する。
【0050】
データキャリア500の受信部700には、ASK方式の復調回路72およびNRZ方式の復号回路73に加えて、新たに復調回路720および復号回路730が追加導入されており、そこのところが復調復号回路701に拡張されている。
復調回路720はASK34%方式に基づく変調を行うものであり、復号回路730はマンチェスタ方式に基づく復号を行うものである。
【0051】
復調復号回路701は、レシーバ71及び復調回路72に対して新たなレシーバ710及び復調回路720が並列に設けられ、さらに、復調回路72の出力に対して復号回路73及び復号回路730が並列に設けられるとともに、復調回路720の出力に対して復号回路73及び復号回路730が並列に設けられている。この復号回路730はマンチェスタ方式の復号処理を複数並行して行えるよう複数設けられている。また、レシーバ710は、復調回路720の検波回路と一体化されている。レシーバ71も同様である。さらに、復号回路73は、マイクロプロセッサ80の指令受理ルーチン81等がNRZ方式のデータをベースとすることから、実体としては、復調回路72,720の出力をそのままマイクロプロセッサ80へパスさせる配線だけである。
【0052】
そして、常時、ASK方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第1の受信方式と、ASK式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた第2の受信方式と、ASK34%方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた第3の受信方式と、ASK34%方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第4の受信方式との4種の送信方式が受信信号に対して適用されるのである。なお、第2,第3の受信方式には上述のように副搬送波による変調を伴うか否かの相違がある。
これにより、受信部700は、復調方式および復号方式の何れか一方または双方の異なる複数の受信方式に基づく受信を並行して行うものとなっている。
【0053】
方式判別ルーチン810は、第1〜第4の受信方式で復元されたそれぞれの指令に対して、指令種別に基づく伝文長や、伝文に含められたチェックサム等の誤り訂正符号などが適正条件に合致しているか否かを確認し、正しいと確認された指令を一つ選出して指令受理ルーチン81へ引き渡す処理を行う。
これにより、方式判別ルーチン810(方式判別手段)は、受信部700の受信結果に対して相手方通信機の送信方式に対応して正しく受信したか否かについて正誤の判別を行うものとなっている。
【0054】
データキャリア500の送信部900には、NRZ方式の符号化回路91およびBPSK方式の変調回路92に加えて、新たに符号化回路910および変調回路920が追加導入されており、そこのところが符号変調回路901に拡張されている。符号化回路910は、マンチェスタ方式に基づく符号化を行うものである。また、変調回路920は、BPSK方式の変調回路92が拡張されて、基本的なBPSK方式の他に副搬送波のBPSK方式も行えるようになっている。さらに、図示しない追加の変調回路も設けられており、これは、基本的なASK34%方式の変調の他に、副搬送波のASK34%方式の変調も行えるものである。なお、アクティブタイプのドライバ93に加えてこれと並列にロードスイッチタイプのドライバ930も設けられている。
【0055】
これらに加えて、この符号変調回路901には、符号化回路91,910の何れか一方の出力を選出して変調回路920等へ伝えるスイッチ回路と、変調回路920等にて副搬送波の変調を適用するかしないかを切り換えるスイッチ回路と、変調回路920等の何れか一方の出力を選出してドライバ93,930の何れか一方へ伝えるスイッチ回路なども設けられる。
【0056】
そして、これらのスイッチ回路が方式選択ルーチン830からの選択信号に応じて切り替わることで、マンチェスタ方式の符号化と副搬送波のASK34%方式の変調とを組み合わせた第5の送信方式と、NRZ方式の符号化と副搬送波のBPSK方式の変調とを組み合わせた第6の送信方式と、NRZ方式の符号化と基本的なBPSK方式の変調とを組み合わせた第7の送信方式と、マンチェスタ方式の符号化と基本的なASK34%方式の変調とを組み合わせた第8の送信方式とのうち何れか一つの送信方式が応答データの伝文に対して適用されるのである。
これにより、送信部900は、符号化方式および変調方式の何れか一方または双方の異なる複数の送信方式に基づく送信を択一的に切り換えて行うものとなっている。
【0057】
方式選択ルーチン830は、方式選択ルーチン210と同様に、返送ルーチン83からの応答データを送信部900へ引き渡す前に乱数発生を行い、その乱数値に基づいて第5〜第8の送信方式の何れかを指定する選択信号を生成して、符号変調回路901の各スイッチ回路へ制御信号として送出する処理を行う。
これにより、方式選択ルーチン830(方式選択手段)も、応答データの伝文を一つ送信する毎に複数の送信方式のうち何れか一つをランダムに選択し直して送信部900に指示するものとなっている。
【0058】
ここで、リーダライタ100についての残りの説明に戻る。リーダライタ100の受信部400には、BPSK方式の復調回路44及びNRZ方式の復号回路45に加えて、新たに復調回路440及び復号回路450が追加導入されており、そこのところが復調復号回路401に拡張されている。復調回路440はASK34%方式に基づく変調を行うものであり、復号回路450はマンチェスタ方式に基づく復号を行うものである。なお、ロードスイッチタイプのドライバ930によって送受信コイル61が駆動されたときに受信コイル41ではなく送信コイル34に発生する電圧を検出する必要があり、そのために、送信コイル34に接続された包絡線検波回路420とその検波済み信号を増幅してもう一つの受信信号を生成し復調復号回路401へ送出するアンプ430も追加されている。
【0059】
復調復号回路401では、復調回路440が2回路並列に設けられるとともに、一方の復調回路440の出力に対して復号回路45が設けられ、他方の復調回路440の出力に対して復号回路45と復号回路450とが並列に設けられる。なお、一方の復調回路440は他方の復調回路440の出力も入力することで、BPSK方式であれば基本的なBPSK方式と副搬送波のBPSK方式との両方式の復調を纏めて処理するように拡張されている。なお、復号回路45は、マイクロプロセッサ20の応答受理ルーチン23等がNRZ方式のデータをベースとすることから、この場合も実体としては、復調回路440の出力をそのままマイクロプロセッサ20へパスさせる配線だけである。
【0060】
そして、常時、副搬送波のASK34%方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第5の受信方式による復号データと、副搬送波のBPSK方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた第6の受信方式および基本的なBPSK方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた第7の受信方式による復号データと、基本的なASK34%方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第8の受信方式による復号データとが得られるのである。
これにより、受信部400は、復調方式および復号方式の何れか一方または双方の異なる複数の受信方式に基づく受信を並行して行うものとなっている。
【0061】
方式判別ルーチン230は、第5〜第8の受信方式で復元されたそれぞれの応答データの復号データに対して、やはりデータ種別等に基づく伝文長や、伝文に含められたチェックサム等の誤り訂正符号などが適正条件に合致しているか否かを確認し、正しいと確認されたデータを一つ選出して応答受理ルーチン23へ引き渡す処理を行う。
これにより、方式判別ルーチン230(方式判別手段)も、受信部400の受信結果に対して相手方通信機の送信方式に対応して正しく受信したか否かについて正誤の判別を行うものとなっている。
【0062】
このような構成の送信機等を用いたシステムについて、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
先きにリーダライタ100における送信部300の詳細な動作を説明し、次にリーダライタ100とデータキャリア500との交信例を説明する。
【0063】
先ず、送信部300の符号変調回路301では、選択SによってASK100%方式が指定されると、ゲート制御信号G1〜G6は、指令Aのうちの1ビットが“0”のとき、搬送波の値にかかわらず“111111”となって(図4(a)左側参照)、トランジスタ331,333,335,337がオフし、トランジスタ332,334,336,338がオンして抵抗R2,R4,R6,R8を介してコイル両端を接地へ接続することから、駆動回路330による送信コイル34への駆動電流は無くて(図4(c),(d)参照)、その波形は平坦になる(図4(b)左側参照)。これに対し、指令Aのうちの1ビットが“1”のとき、ゲート制御信号G1〜G6は、搬送波の値が“0”,“1”変化する度に“000111”と“111000”の値を交互にとって(図4(a)右側参照)、トランジスタ331,333,336,338とトランジスタ332,334,335,337とが交互にオンすることから、駆動回路330による送信コイル34への駆動電流は交互に並列な抵抗R1,R2から並列な抵抗R6,R8へ流れたり(図4(e)参照)その逆に並列な抵抗R5,R7から並列な抵抗R2,R4へ流れたりして(図4(f)参照)、その波形は100%の振幅を持った正弦波状となる(図4(b)右側参照)。こうして、増幅回路の並列動作数が交互に0又は2になるよう変化させられて、ASK100%方式に基づく送信が行われる。
【0064】
また、選択SによってASK50%方式が指定されると、ゲート制御信号G1〜G6は、指令Aのうちの1ビットが“0”のとき、搬送波の値が“0”,“1”変化する度に“010110”と“110010”の値を交互にとって(図5(a)左側参照)、トランジスタ331,336とトランジスタ332,335とが交互にオンすることから、駆動回路330による送信コイル34への駆動電流は交互に一の抵抗R1から一の抵抗R6へ流れたり(図5(c)参照)その逆に一の抵抗R5から一の抵抗R2へ流れたりして(図5(d)参照)、その波形は50%の振幅を持った正弦波状となる(図5(b)左側参照)。これに対し、指令Aのうちの1ビットが“1”のとき、ゲート制御信号G1〜G6は、搬送波の値が“0”,“1”変化する度に“000111”と“111000”の値を交互にとって(図5(a)右側参照)、トランジスタ331,333,336,338とトランジスタ332,334,335,336とが交互にオンすることから、駆動回路330による送信コイル34への駆動電流は交互に並列な抵抗R1,R2から並列な抵抗R6,R8へ流れたり(図5(e)参照)その逆に並列な抵抗R5,R7から並列な抵抗R2,R4へ流れたりして(図5(f)参照)、その波形は100%の振幅を持った正弦波状となる(図5(b)右側参照)。こうして、増幅回路の並列動作数が交互に1又は2になるよう変化させられて、ASK50%方式に基づく送信が行われる。
【0065】
さらに、選択SによってASK34%方式が指定されると、繰り返しの詳細な説明は割愛するが、ほぼ同様にして、ただし指令Aが“0”のときの駆動電流が交互に並列の抵抗R1,R3から一の抵抗R6へ流れたり(図6(c)参照)並列の抵抗R5,R7から一の抵抗R2へ流れたりして(図6(d)参照)、340%小さい振幅を持った正弦波状となる(図6(b)右側参照)。こうして、増幅回路の並列動作数が交互に1.5又は2になるよう変化させられて、ASK34%方式に基づく送信が行われる。また、選択Sの指定が変更されると、交互変化する片側の並列動作数を0と1と1.5との何れかに増減させることで、ASK100%方式,ASK50%方式,ASK34%方式の何れか任意の振幅方式が実行される。
【0066】
選択SによってBPSK方式が指定されると、指令Aのうちの1ビットが“1”のときにはASK100%方式のときと同様になるが(図7(a)右側,(b)右側,(e),(f)参照)、指令Aが“0”のときにはそれを搬送波の半周期分ずらした状態となる(図7(a)左側,(b)左側,(c),(d)参照)。
また、ASK34%方式と副搬送波BPSK方式との結合方式が指定されると、副搬送波の周期ごとに、すなわち指令Aの各1ビットの変化に応じた周期よりも短い周期であって搬送波の周期よりは長い周期となる中間の周期ごとに、ASK34%方式での状態が位相のずれを伴って交互に繰り返される(図8参照、なお図中のSCは副搬送波を示す)。
こうして、位相変調の処理も符号変調回路301によって実行される。なお、次の交信では、これらの実行可能な変調方式のうち一部のものが用いられる。
【0067】
次に、リーダライタ100とデータキャリア500との交信は以下のようにして行われる。リーダライタ100にデータキャリア500が接近して電磁誘導結合方式に基づく通信が可能な状態になると、リーダライタ100の指令送出ルーチン21からデータ読み出し等の指令Aが出される。そうすると、その指令Aが方式選択ルーチン210を介して送信部300へ送出されるが、それに先行して送信部300の送信方式についての方式選択ルーチン210によるランダムな選択が行われる。そして、送信部300の送信方式がその選択Sに応じて切り替わったところで、指令Aが送信部300を介してデータキャリア500へ送信される。この指令送信は、偶然の結果、例えばマンチェスタ方式の符号化とASK方式の変調とを組み合わせた第1の送信方式で行われる。
【0068】
これに応じて、データキャリア500では、送受信コイル61や受信部700によってその指令の受信が行われ、指令がマイクロプロセッサ80に渡される。この指令受信は、第1〜第4の受信方式それぞれの並行処理で行われ、それらのうち、相手方であるリーダライタ100の第1の送信方式に対応したものによって正確な指令の復元がなされる。すなわちASK方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第1の送信方式での処理によってリーダライタ100からの読み出し指令が復元される。そして、その指令が方式判別ルーチン810の判別処理によって選出され、指令受理ルーチン81へ引き渡される。
こうして、リーダライタ100からデータキャリア500への指令の送受が、複数の送信方式のうちランダムな選択に応じて切り換えられた方式に基づいて行われる。
【0069】
また、データ読み出しの指令を受けたデータキャリア500では、マイクロプロセッサ80によってメモリ84から該当データが読み出され、応答データが返送ルーチン83から返送のために出される。そうすると、その応答データが方式選択ルーチン830を介して送信部900へ送出されるが、それに先行して送信部900の送信方式についての方式選択ルーチン830によるランダムな選択が行われる。そして、送信部900の送信方式がその選択に応じて切り替わったところで、応答データが送信部900及び送受信コイル61を介してリーダライタ100へ返送される。この応答送信は、やはり偶然の結果、例えばマンチェスタ方式の符号化と副搬送波のASK34%方式の変調とを組み合わせた第5の送信方式で行われる。
【0070】
さらに、リーダライタ100では、受信部400によってその応答の受信が行われ、応答データがマイクロプロセッサ20に渡される。この応答受信は、第5〜第8の受信方式それぞれの並行処理で行われ、それらのうち、相手方であるデータキャリア500の第5の送信方式に対応したものによって正確な応答データの復元がなされる。すなわち副搬送波のASK34%方式の復調とマンチェスタ方式の復号とを組み合わせた第5の受信方式での処理によってデータキャリア500からの応答データが復元される。そして、そのデータが、方式判別ルーチン230の判別処理によって選出され、応答受理ルーチン23を介して応用ルーチン22に届けられると、一回分のデータ読み出し処理が終わる。
こうして、データキャリア500からリーダライタ100への応答データの送受も、やはり複数の送信方式のうちランダムな選択に応じて切り換えられた方式に基づいて行われる。
【0071】
また、繰り返しとなる詳細な説明は割愛するが、その後のリーダライタ100からデータキャリア500へのデータ書き込み指令の送受は、複数の送信方式のうちランダムな選択に応じて、例えばNRZ方式の符号化とASK34%方式の変調とを組み合わせた第2の送信方式に基づいて行われるとともに、それに続くデータキャリア500からリーダライタ100への応答の送受も、やはり複数の送信方式のうちランダムな選択に応じて、例えばNRZ方式の符号化と副搬送波のBPSK方式の変調とを組み合わせた第6の送信方式に基づいて行われる。さらに、リーダライタ100からデータキャリア500へのセキュリティ関連の指令なども、ランダムな選択に応じて例えばASK34%方式の復調とNRZ方式の復号とを組み合わせた第3の送信方式に基づいて行われる。
【0072】
このようにして、これらのデータアクセスシステムにおける交信では指令や応答の各伝文送受ごとに通信方式がランダムに変更されるのであるが、その具現化に際して上述したように多くの機能を符号変調回路301へ一体的に凝縮させるとともに、駆動回路330にD級増幅回路を採用したので、高効率で小形のシステムとなっている。
【0073】
なお、この実施例では、抵抗R1〜R8が同一の抵抗値を持つ場合について説明したが、それぞれの抵抗値は変更してもよく、その抵抗比等を適宜設定することで容易に変調率0%〜100%の振幅変調を具体化することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の第1の解決手段の送信機にあっては、C級増幅回路等を不要として変調処理もデジタル化しやすいようにしたことにより、送信部に対する調整等の不要な送信機を実現することができたという有利な効果が有る。
【0075】
また、本発明の第2の解決手段の送信機にあっては、変調率が並列動作数に基づいてデジタル的に定まるようにしたことにより、100%以外の振幅変調方式についても送信部に対する調整等を不要とすることができたという有利な効果を奏する。
【0076】
さらに、本発明の第3の解決手段の送信機にあっては、複数の変調方式を実行しうるようにしたことにより、各種受信機に適応したり不正解読等を防いだりできるようになった。しかも、それらの変調方式をD級増幅回路の前でデジタル処理するようにしたことにより、多機能であっても調整等の不要な送信機を実現することができたという有利な効果が有る。
【0077】
また、本発明の第4の解決手段の送信機にあっては、アナログ式の混在回路を用いないで済むようにしたことにより、従来の特に厄介であった調整等の負担から解放されたという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送信機を用いた通信システムの一実施例について、全体ブロック図である。
【図2】送信コイルを駆動する回路である。
【図3】変調回路である。
【図4】ASK方式で振幅100%変調したときの波形例である。
【図5】ASK方式で振幅50%変調したときの波形例である。
【図6】ASK方式で振幅34%変調したときの波形例である。
【図7】BPSK方式で位相変調したときの波形例である。
【図8】ASK34%方式に副搬送波のBPSK方式を組み合わせたときの波形例である。
【図9】従来のリーダライタ(送信機)およびデータキャリアからなる通信システムについての全体ブロック図である。
【図10】変調回路である。
【符号の説明】
10 リーダライタ(データ読取装置、質問器、通信機、送信機)
20 マイクロプロセッサ(演算制御部)
21 指令送出ルーチン
22 応用ルーチン
23 応答受理ルーチン
30 送信部
31 符号化回路(NRZ方式、送信部)
32 変調回路(ASK方式、送信部)
33 アンプ(送信コイルの駆動回路、送信部)
34 送信コイル(電磁誘導結合子、送信部)
40 受信部
41 受信コイル(電磁誘導結合子、受信部)
42 バンドパスフィルタ(受信部)
43 アンプ(受信部)
44 復調回路(BPSK方式、受信部)
45 復号回路(NRZ方式、受信部)
50 データキャリア(データ記憶体、応答器、通信機、受信機)
60 電源部
61 送受信コイル(電磁誘導結合子)
62 整流器(電源回路入力段、電源部)
63 レギュレータ(定電圧回路、電源部)
64 コンデンサ(電源回路出力段、電源部)
70 受信部
71 レシーバ(コイル電圧応動手段、受信部)
72 復調回路(ASK方式、受信部)
73 復号回路(NRZ方式、受信部)
80 マイクロプロセッサ(演算制御部)
81 指令受理ルーチン(指令を受ける手段)
82 応答ルーチン(応答データを生成する手段)
83 返送ルーチン(応答データを返送する手段)
84 メモリ(応答データ等を保持する手段)
90 送信部
91 符号化回路(NRZ方式、送信部)
92 変調回路(BPSK方式、送信部)
93 ドライバ(アクティブタイプのコイル駆動手段、送信部)
100 リーダライタ(データ読取装置、質問器、通信機、受信機)
210 方式選択ルーチン(通信方式選択手段)
230 方式判別ルーチン(通信方式判別手段)
300 送信部
301 符号変調回路(4方式、送信方式切換手段、送信部)
302 セレクタ(符号変調回路、送信部)
303 ビットカウンタ(符号変調回路、送信部)
304 レジスタ(符号変調回路、送信部)
305 デコーダ(符号変調回路、送信部)
310 符号化回路(マンチェスタ方式、送信部)
320 変調回路(ASK34%方式、サブキャリアBPSK方式、送信部)
330 駆動回路(送信コイルの駆動回路、送信部)
331〜338 トランジスタ(D級増幅回路)
R1〜R8 抵抗(D級増幅回路)
400 受信部
401 復調復号回路(4方式、受信方式切換手段、受信部)
420 検波回路(受信部)
430 アンプ(受信部)
440 復調回路(BPSK方式、サブキャリアBPSK方式、受信部)
450 復号回路(マンチェスタ方式、受信部)
500 データキャリア(データ記憶体、応答器、通信機、受信機)
700 受信部
701 復調復号回路(4方式、受信方式切換手段、受信部)
710 レシーバ(コイル電圧応動手段、受信部)
720 復調回路(ASK34%方式、サブキャリアBPSK方式、受信部)
730 復号回路(マンチェスタ方式、受信部)
810 方式判別ルーチン(通信方式判別手段)
830 方式選択ルーチン(通信方式選択手段)
900 送信部
901 符号変調回路(4方式、送信方式切換手段、送信部)
910 符号化回路(マンチェスタ方式、送信部)
920 変調回路(BPSK方式、サブキャリアBPSK方式、送信部)
930 ドライバ(ロードスイッチタイプのコイル駆動手段、送信部)

Claims (4)

  1. コイルの相互誘導作用を利用した電磁誘導結合方式に基づいて通信および電力供給を行う送信機において、前記コイルを駆動可能に並設された複数のD級増幅器を有し、前記複数のD級増幅器の接続関係を制御信号に応じて変更して前記複数のD級増幅器の並列に動作する数を制御することにより変調処理を行う駆動回路を備えたことを特徴とする送信機。
  2. 複数の符号化方式および複数の変調方式の設定に応じて、前記複数の符号化方式と前記複数の変調方式の組み合わせに対応した前記制御信号を生成する符号変調回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の送信機。
  3. 前記制御信号は、指令の伝文を送信する毎に切り替えられることを特徴とする請求項1または2記載の送信機。
  4. 前記複数の変調方式に振幅変調方式および位相変調方式の双方が含まれていることを特徴とする請求項2または3記載の送信機。
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