JP3617730B2 - 衝撃吸収エアバック用排気弁 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は衝撃吸収エアバック用排気弁、さらに詳細にはダイヤフラムが破裂することによって前記エアバック内の気体を良好に排出できるようにした衝撃吸収エアバック用排気弁に関する。
【0002】
【従来技術】
たとえば自動車のレース場において客席とコースを区分するフェンスあるいはコースの曲がり角において自動車が衝突してもコース外へ飛び出さないように衝撃吸収用のクッションが置かれている。
【0003】
このような衝撃吸収用のクッションは、従来、基本的に水や砂が充填されたコンテナより成っている。そして衝撃吸収コンテナの後方にはコンテナを固定するための重量物を設置したり、フェンスのコース側に設置して自動車の衝突に備えている。このため自動車が衝突したときに、前記コンテナの水層又は砂により衝撃を緩和し、前記コンテナが破裂することにより衝突した自動車に反作用を生じないような構造になっている。
【0004】
しかしながら上述のような水あるいは砂を使用した衝撃吸収コンテナは、衝撃吸収性が充分ではなく、水の給排水、砂の充填を行うことから重量があり、設置及び撤収が困難であるという欠点がある。
【0005】
このような問題点を解決するために、気体で膨張可能なエアバックを衝撃吸収用に使用することもできる。この場合、自動車が衝突したときに前記エアバックより気体を排出することによって、気体層と気体の排出抵抗によって衝撃が吸収されるようになっている。前述のようなエアバック用の排気弁としては、たとえば金属製の逆止弁が考えられるが、このような逆止弁であると気体の排出速度が制限されて十分に衝撃を緩和できず、自動車がリバウンドしてしまう恐れがある。
【0006】
本発明は上述の問題点に鑑みなされたものであり、従来に比較して気体の排出が迅速に行える衝撃吸収用排気弁を提供することを目的とする。
【0007】
【問題点を解決するための手段】
上述の問題点を解決するため、本発明による衝撃吸収エアバック用排気弁は、気体によって膨張したエアバックが圧縮されることによって前記気体を排出する衝撃吸収エアバック用排気弁であって、前記排気弁は前記エアバックの排気口にダイヤフラムを設けたものであり、前記ダイヤフラムは前記エアバックの内圧が所定圧以上になったときに破裂するようになっているとともに、前記ダイヤフラムは補強布と、この補強布の少なくとも片面に設けられたゴム層よりなり、前記補強布の所定方向の強度を1とすると、これと垂直な方向の強度は2〜4であることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、自動車などの衝突の衝撃が急激に衝撃吸収エアバックに負荷された場合、エアバックが圧縮される結果、排気弁のダイヤフラムが破裂して、エアバックの排気口から気体が速やかに排出されることになる。このため、前記衝撃を気体層、さらに気体が排出されることによって緩和でき、加えて気体が排出されるため衝突した自動車が衝突方向と反対方向にバウンドすることがないという利点がある。加えて、気体が充填されて膨張させるものであることから、設置が容易である。また、撤収するときにも前記気体を排出して、折り畳むなどして、運搬保存が可能である。
【0009】
【実施例】
図1は本発明による衝撃吸収エアマットの一部側面図及び一部断面図であるが、これらの図より明らかなように、衝撃吸収エアバックは、空気が充填されるエアバック1を備えている。このエアバック1は、この実施例においては複数の気室11、12、13、14、15に分割されており、それぞれの気室11、12、13、14、15にはそれぞれ排気弁2が設けられている。この実施例においては排気弁は側面に備えられているが、上部であってもよく、また上部及び側面の両方に備えてもよい。さらにこの実施例においては、前記気室11、12、13、14、15は相互に連通するように連通穴16が設けられた構造になっているが、上述のような連通穴16は、本発明において設けなくともよく、それぞれの気室11、12、13、14、15は独立したものであってもよい。
【0010】
また、エアバック1には気体を注入するための気体注入弁3を有している。この際、過剰の気体が注入された場合には安全弁4より前記過剰な気体を逃がすようになっている。
【0011】
さらに、前記エアバック1には気密ジッパ5が前記気室に設けられており、衝撃吸収エアバックを撤収するときに、この気密ジッパ5を開放することにより速やかに気体を外部に排出可能になっている。
【0012】
このような本発明による排気弁2は、図2に示すようにエアバック1の排気口17の周縁に接着剤などによって取り付けられた下部フランジ21とこの下部フランジ21に噛み合うような上部フランジ22を有しており、両者はボルト23によって着脱自在に一体化されている。これらの下部フランジ21および上部フランジ22は基本的にリング状になっており、このリング状の空隙部分が排出口に相当している。そしてこの下部フランジ21と上部フランジ22との間にダイヤフラム24が挟着されており、エアバック1の排出口17をふさぐようになっている。
【0013】
このようなダイヤフラム23は基本的に補強布の両面又は片面にゴム層を設けた構造になっている。このような補強布としては、ある程度の外力に耐え、かつ低圧で破裂可能なように、縦横の強度の異なる布であることが好ましい。縦横強度が均一であると破裂して穴が開きやすく、十分な気体の排出抵抗が得られない恐れがあるからである。このような強度の差異は、所定の方向(縦あるいは横)の強度が1であるとき、これと垂直な方向(横あるいは縦)の強度が2〜4倍であるのがよい。強度の差が2倍未満であると、前述のように排出抵抗が小さくなり過ぎる恐れがあり、一方4倍を超えると、排気抵抗が大きくなりすぎ、衝撃吸収効果が小さくなる。
【0014】
このような補強布としては、たとえば不織布を使用することができる。
【0015】
上述のようなダイヤフラム24のゴム層としては、耐候性などを考慮し、たとえば、クロロプレンゴム、EPDM、PVCブレンドNBRなどを使用することができる。
【0016】
上述のように、補強布の種類、縦横強度あるいはゴム層の種類、厚さなどを調整することによって、ダイヤフラム24の破裂する圧力を制御することができる。
【0017】
上述のような衝撃エアバックを使用するに当たっては、前記エアバック1の衝撃側と反対側に重量物6を設ける、あるいは固定されたフェンスの前に前記エアバック1を設置する。
【0018】
衝撃吸収バックの膨張は気体注入弁3を介して行うことができ、極めて容易に行うことができる。この際、過剰の気体が注入された場合には安全弁4より前記過剰な気体を逃がすようになっている。
【0019】
前記衝撃エアバックに自動車が衝突した場合、エアバック内に充填された気体によって、まずその衝撃が吸収される。さらに圧力が付加されると下部フランジ21と上部フランジ22との間に挟着されたダイヤフラム24が破裂する。このため、エアバック1の排気口17が開放されることになり、エアバック1内の気体は速やかに排出される。
【0020】
エアバック1内の気体が排出されることによって、衝突の衝撃がさらに吸収されると共に、気体層の反発力によって衝突した自動車が後方(衝突方向と反対方向)にリバウンドする力を抑制することになる。
【0021】
この場合、エアバック本体1の気室が一つである場合、前記衝撃あるいは自動車のエッジなどで気室を破壊してしまったとき、前記衝撃吸収バックは形状を保持することはできないことになるが、相互に連通または連通していない独立の複数の気室11、12、13、14、15を設けることにより、一つが破壊されても、他の気室で形状を保持することができ、衝撃吸収性を保つ。
【0022】
本発明の説明においては、主にレース場などにおける衝撃吸収に付いて説明したが、たとえばパラシュートで物料を降下させる場合に衝撃吸収エアバックの排気弁として、あるいは高所より飛び降りるときの衝撃吸収用エアバックの排気弁としても使用できる。すなわち、衝撃を吸収し、かつリバウンドさせないような衝撃吸収用のエアバックの排気弁として広く使用可能である。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による衝撃吸収エアバック用排気弁によれば、自動車などの衝突の衝撃が急激に衝撃吸収エアバックに負荷された場合、エアバックが圧縮される結果、排気弁のダイヤフラムが破裂して、エアバックの排気口から気体が速やかに排出されることになる。このため、前記衝撃を気体層、さらに気体が排出されることによって緩和でき、加えて気体が排出されるため衝突した自動車が衝突方向と反対方向にバウンドすることがないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気弁の断面図。
【図2】衝撃吸収エアバックの一部切り欠き側面図。
【符号の説明】
1 エアバツク
17 排気口
2 排気弁
21 下部フランジ
22 上部フランジ
23 ボルト
24 ダイヤフラム
Claims (2)
- 気体によって膨張したエアバックが圧縮されることによって前記気体を排出する衝撃吸収エアバック用排気弁であって、前記排気弁は前記エアバックの排気口にダイヤフラムを設けたものであり、前記ダイヤフラムは前記エアバックの内圧が所定圧以上になったときに破裂するようになっているとともに、前記ダイヤフラムは補強布と、この補強布の少なくとも片面に設けられたゴム層よりなり、前記補強布の所定方向の強度を1とすると、これと垂直な方向の強度は2〜4であることを特徴とする衝撃吸収エアバック用排気弁。
- 前記排気弁は前記排気口の周縁に設けられた下部フランジとこの下部フランジに噛み合わされて取り付けられる上部フランジと、この下部フランジおよび上部フランジによって挟着されて前記排気口を覆うようになっているダイヤフラムとを含むことを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収エアバック用排気弁。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17987496A JP3617730B2 (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 衝撃吸収エアバック用排気弁 |
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- 1996-06-20 JP JP17987496A patent/JP3617730B2/ja not_active Expired - Fee Related
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