JP3617241B2 - 照明装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷陰極蛍光灯を用いた高輝度誘導灯や表示灯等の冷陰極蛍光灯照明器具などに使用される光源ユニット等の照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来例を図18に示す。すなわち、片面に反射シート103を設け他の片面に光拡散シート102を設けた導光板101の両側にそれぞれ一対のランプホルダ104の付いた一対のランプカバー105を設け、各ランプホルダ104に蛍光ランプ(図示せず)および予備蛍光ランプ(図示せず)を保持している。106はコネクタである。
【0003】
第2の従来例を図19に示す。すなわち、冷陰極蛍光灯107のランプ口金を覆うブッシング108にランプ線109を接続し、ランプ線109に発振器と接続するコネクタ110を接続し、冷陰極蛍光灯107およびランプ線109を一体で交換可能にしている。
第3の従来例を図20に示す。すなわち、冷陰極蛍光灯(図示せず)を内蔵した外殻を兼ねた反射板111および導光板112をユニット化したもので、これらを一体として交換可能にしている。
【0004】
第4の従来例を図21に示す。すなわち、樹脂ケース113に導電端子114およびランプホルダ115を設け、ランプホルダ115に冷陰極蛍光灯116を装着し、冷陰極蛍光灯116を挿入する凹部117を形成した導光板118を樹脂ケース113内に収納し、導光板118の表面に表示板119を設けている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、第3の従来例は導光板112と一体でランプ交換するため高価になる欠点があり、ランプ交換を前提とする照明器具には向かなかった。
第2の従来例は導光板と分離してランプ交換するものであるが、冷陰極蛍光灯107のランプ径が細いため冷陰極蛍光灯107が取扱時に割れやすかった。
【0006】
また第2の従来例および第3の従来例はランプ交換時にランプ線109の処理が煩わしく、そのランプ線109から漏れ電流が発生しやすかった。
さらに第1の従来例、第3の従来例および第4の従来例は、ランプから導光板に光を出すだけの制御しかしてなく、ランプの長手方向の制御は特になされていなかった。
【0007】
したがって、この発明の目的は、ランプ交換時の破損等がしにくくランプ線処理の煩わしさがなく、安価に交換できるとともに、光出力開口部で配光制御ができ、さらに電圧がかかっている部分に触れにくく安全な照明装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の照明装置は、電極に導電端子を設けたランプと、このランプを収納して前記導電端子を貫着する溝を有し前記ランプの光を放射する光出力開口部を有する配光制御用の外殻部材と、前記光出力開口部の全体または一部を覆う配光制御部材とを備え、前記導電端子の先端が前記溝を通して前記外殻部材の外面より突出したものである。
請求項1の照明装置によれば、ランプを点灯すると配光制御部材から配光された光が出射する。したがって配光制御部材の前側に導光板の入射部分を配置すると導光板に入射する光を制御できるので効率がよく、しかも導光板の射出面に配光制御部材を設けるものと比較して面積が小さいので安価になる。またランプ交換時にはランプ,外殻部材および配光制御部材がユニットで行なわれ、導光板は交換されないので安価にでき、また外殻部材でランプを覆ったまま交換できるのでランプが冷陰極蛍光灯のように細い径であっても破損等がない。また導電端子を用いたのでランプ線処理の煩わしさがない。さらに電圧がかかっている部分に触れにくく、ランプの強制発振を続けてもランプ線と比較して漏れ電流が発生しにくく、ランプ光束の立ち上がりが安定し、冷所や暗所での始動性がよい。また配光制御部材をたとえば拡散性にして照明装置を表示板の厚さ方向の裏面側に配置するように使用することもできる。
【0009】
請求項2の照明装置は、電極にリード線を介して導電端子を接続したランプと、前記リード線および前記導電端子を同時成形し前記導電端子の一部を外面に突出するとともに前記ランプの光を放射する光出力開口部を有する配光制御用の外殻部材と、前記光出力開口部の全体または一部を覆う配光制御部材とを備えたものである。
請求項2の照明装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
請求項3の照明装置は、請求項1または請求項2において、前記外殻部材および前記配光制御部材とで全体的に拡散性を有する透光筒状を形成したものである。
【0010】
請求項3の照明装置によれば、請求項1または請求項2と同様な効果のほか、表示板の板厚方向の内側にこの照明装置を配置するような内照式の照明器具に適用でき、ランプ線の影が表示面に映り込んだりせず、また発光面積が大きくなるので表示面に輝度むらができにくい。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明の第1の実施の形態を図1ないし図3により説明する。すなわち、この照明装置は、ランプ1と、外殻部材2と、配光制御部材3とを有する。
ランプ1は、直管形の冷陰極蛍光灯を用いている。
外殻部材2は配光制御用であり、ランプ1を接続する導電端子4を有し、ランプ1の光を放射する光出力開口部5を有する。実施の形態では、外殻部材2が断面U字形であって、両端を端板6で閉じ、側面に光出力開口部5を形成し、両端の奥部の長手方向と直角な方向に長い溝7を形成し、導電端子4の一端をランプ1の両端に電気的機械的に接続し、他端を溝7に貫着して導電端子4を外殻部材2に取付けている。また光出力開口部5の縁部に複数のスリット8を形成している。
【0012】
配光制御部材3は、外殻部材2の光出力開口部5の全体を覆っている。実施の形態ではレンズフィルム等の集光性の透光性部材により形成しており、スリット8に嵌合する係合片9を両側に一体に延出している。
この照明装置の組立は、ランプ1に導電端子4を取付け、導電端子4を溝7に貫着して外殻部材2にランプ1および導電端子4を取付け、配光制御部材3の係合片9をレンズフィルムの弾力性を利用してスリット8に挿着する。
【0013】
図2は配光制御部材3の前側に導光板10の入射面11を対向した状態であり、図示していないが導光板10の表面に表示板を設け、全体を器具本体に保持させると表示灯や誘導灯などの照明器具となる。
図3は配光制御部材3による配光曲線を示している。aが配光制御部材3がない場合であり、前記したように光出力開口部5から光を出すだけの制御しかしてなく、ランプ1の長手方向(矢印)の制御は特になされていない。bは配光制御部材3により、導光板10の入射面11への入射光を増大している場合である。
【0014】
この実施の形態によれば、ランプ1を点灯すると配光制御部材3から配光された光が出射する。したがって配光制御部材3の前側に導光板10の入射面11を配置すると導光板10に入射する光を制御できるので効率がよく、しかも導光板10の射出面に配光制御部材3を設けるものと比較して面積が小さいので安価になる。すなわち、図22に示す提案例のように、外殻部材3の内部にランプ(図示せず)を配置して光出力開口部5を導光板10の入射面11に対向し、導光板10の射出面に配光制御部材125を介して表示板126を配置し、ケース127に固定した表示灯などの照明器具では、配光制御部材125が導光板10の広い面積の出射面10aに合わせた形状をもつ必要があるので、面積が大きくなる。
【0015】
またランプ交換時にはランプ1,外殻部材2および配光制御部材3がユニットで行なわれ、導光板10は交換されないので安価にでき、また外殻部材2でランプ1を覆ったまま交換できるのでランプ1が冷陰極蛍光灯のように細い径であっても破損等がない。また導電端子4を用いたのでランプ線処理の煩わしさがない。さらに電圧がかかっている部分に触れにくく、ランプの強制発振を続けてもランプ線と比較して漏れ電流が発生しにくく、ランプ光束の立ち上がりが安定し、冷所や暗所での始動性がよい。
【0016】
この発明の第2の実施の形態を図4に示す。すなわち、この照明装置は、第1の実施の形態において、光出力開口部5の一部のみを配光制御部材3で覆ったものである。実施の形態では一対の配光制御部材3により光出力開口部5の両端のみを被覆し、これによって図3と同様なランプ1の長手方向の配光曲線を得ようとするものである。また配光制御部材3の形状は配光制御部材3の両側を内向きに折返す折返し片11を形成したものであり、折返し片11を外殻部材2のスリット8に嵌着している。なお中央のスリット8はなくしている。
【0017】
その他は、第1の実施の形態と同様である。
この発明の第3の実施の形態を図5に示す。すなわち、この照明装置は、第1の実施の形態において、導電端子4の向きを変えたもので、外殻部材2の両端の光出力開口部5に近い両側部に溝7を形成し、溝7に導電端子4を貫着している。その他は、第1の実施の形態と同様である。
【0018】
この発明の第4の実施の形態を図6に示す。すなわち、この照明装置は、第1の実施の形態において、配光制御部材3として光拡散フィルムを用い、この配光制御部材3を外殻部材2の光出力開口部5に取付けて光出力開口部5の全体を被覆したものである。
その他は第1の実施の形態と同様である。なお、この照明装置は、表示板の厚さ方向の裏面側に配置する内照式にも適用することができる。
【0019】
この発明の第5の実施の形態を図7に示す。すなわち、この照明装置は、第1の実施の形態において、ランプ1を2本にし、各ランプ1に導電端子4をそれぞれ接続し、各導電端子4に貫着する溝7を外殻部材2に形成している。
この実施の形態によれば、ランプ1を2本とも点灯すると明るさが倍になり、ランプ1を1本ずつ点灯すると寿命が結果的に2倍になる。
【0020】
その他は第1の実施の形態と同様であり、また第2の実施の形態ないし第4の実施の形態にも適用することができる。
この発明の第6の実施の形態を図8ないし図10に示す。すなわち、この照明装置は、第1の実施の形態において、外殻部材2の内面を反射面に形成したものである。実施の形態の外殻部材2は一対の半体2a,2bを薄肉により形成したヒンジ部2cを介して一体に形成し、半体2bの両端面に逆止爪16を形成し、逆止爪16を受ける受け部17を他の半体2aの両端面に形成し、半体2a,2bを相合わせたとき逆止爪16と受け部17が係合して、光出力開口部5を有する箱形の外殻部材2を形成し、内面は塗装や反射板の貼付等により反射面に形成している。このとき、図8(a)に示すように冷陰極蛍光灯を用いたランプ1の両端の電極にリード線15を接続し導電端子4′に接続したものを同図(b)に示すように半体2a側に同時成形している。
【0021】
図10は、この照明装置を表示灯に適用した状態を示すもので、20は器具本体、21は表示具である。器具本体20において、22はランプソケット、23にユッニトホルダ、24は発振器、25は表示具引っ掛け受け具である。表示具21において、26は導光板、26aはその表示面、27は取付板、28は略ひし形の引っ掛けばねである。照明装置Aにおいて、29は導光板の進入を規制するストッパである。ランプ1の端子4′をソケット22に挿着するとともに、照明装置Aに設けた引っ掛け片2dをユニットホルダ23に引っ掛けて照明装置Aを器具本体20に取付ける。引っ掛けばね28を引っ掛け受け具25に差込み係止すると取付板27が器具本体20の開口を塞いた状態に表示具21が器具本体20に取付けられる。
【0022】
ソケット22を通してランプ1に電力を供給するとランプ1が点灯し、光出力開口部5より表示具21の導光板26の入射面に入射し、表示面26aより出射する。
この照明装置によれば、内照式と比べてランプ交換時にランプ線15の影が表示面26に映り込んだりせず、また輝度むらができにくく、さらにランプ線15の処理の煩わしさがない。またランプ線15には200V以上の微弱電流が流れるが漏れ電流が発生しにくく、ランプの光束立ち上がりが安定する。ランプ取扱とき破損等がしにくく、この光源ユニットである照明装置のみの安価な交換部品とすることができ、さらに反射面によりさらに器具効率を向上することができる。その他は第1の実施の形態と同様である。
【0023】
図11は表示灯器具本体の他の実施の形態であり、器具本体20の開口を導光式表示板で被覆して表示具を表示板の板厚方向に透光する構成である。器具本体20は箱形で側面に開口を形成している。発振器24は両端部の前面に一対のソケット22を設けている。これに対応して照明装置Aは両端の取付面側に取付け兼用の端子4′を設けている。30は取付ねじ、33は蓄電池である。
【0024】
表示具21は上端部に取付ねじ30を通す孔32を形成しており、孔32に通した取付ねじ30の先端につまみナット31をねじ込んで表示具21を器具本体20に取付けている。
照明装置Aを点灯すると、表示具21を透して表示面26より出射する。
図12ないし図15は光源ユニットとなる照明装置Aの別の実施の形態を示し、図12は端子4′の位置が異なるもの、図13はランプ1が多灯であるもの、図14は端面を入射面とした導光板等が外殻部材2に入り込んでランプ1が割れないようにしたもの、図15は光出力開口部5に配光制御部材3として拡散用パネルを設けたものであり、内照式に適用することが可能である。29は前記したように導光板の進入を防ぐストッパ、35は配光制御部材33の突起を係止するための取付溝である。
【0025】
この発明の第7の実施の形態を図16に示す。すなわち、この照明装置は、外殻部材2および配光制御部材3を、全体的に拡散性を有する透光筒状体により形成している。実施の形態では、拡散性の一対の半筒体36,37を形成し、これらを薄肉により形成したヒンジ38で一体に連結し、これらを合わせて筒状に形成しているが、ヒンジ38ではなく別の結合手段で結合してもよい。
【0026】
この実施の形態によれば、内照式の照明器具に適用した場合、ランプ線の影が表示面に映りこんだりしないとともに、ランプ1と比較して発光面積が大きくなるので表示面に輝度むらができにくい。
図17は照明装置Aを表示灯に適用した別の実施の形態であり、導電端子4′を照明装置1の両端の外向きに向け、器具本体20の内側面に設けたソケット22の挿着部22aに導電端子4′を挿着して器具本体20内に収納した例である。24は発振器、33は蓄電池、40は内照式の表示板であり、公知の取付手段により器具本体20の開口縁部に取付けられる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1の照明装置によれば、ランプを点灯すると配光制御部材から配光された光が出射する。したがって配光制御部材の前側に導光板の入射部分を配置すると導光板に入射する光を制御できるので効率がよく、しかも導光板の射出面に配光制御部材を設けるものと比較して面積が小さいので安価になる。またランプ交換時にはランプ,外殻部材および配光制御部材がユニットで行なわれ、導光板は交換されないので安価にでき、また外殻部材でランプを覆ったまま交換できるのでランプが冷陰極蛍光灯のように細い径であっても破損等がない。また導電端子を用いたのでランプ線処理の煩わしさがない。さらに電圧がかかっている部分に触れにくく、ランプの強制発振を続けてもランプ線と比較して漏れ電流が発生しにくく、ランプ光束の立ち上がりが安定し、冷所や暗所での始動性がよい。
【0028】
請求項2の照明装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
請求項3の照明装置によれば、請求項1または請求項2と同様な効果のほか、表示板の板厚方向の内側にこの照明装置を配置するような内照式の照明器具に適用でき、ランプ線の影が表示面に映り込んだりせず、また発光面積が大きくなるので表示面に輝度むらができにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図2】外殻部材の光出力開口部に導光板の入射面を対向した状態の斜視図である。
【図3】外殻部材の光出力開口部の配光曲線図である。
【図4】第2の実施の形態の斜視図である。
【図5】第3の実施の形態の斜視図である。
【図6】第4の実施の形態の斜視図である。
【図7】第5の実施の形態の斜視図である。
【図8】第6の実施の形態を示し、(a)はランプ部分の斜視図、(b)は外殻部材を展開した状態の斜視図である。
【図9】照明装置の斜視図である。
【図10】表示灯に適用した状態の分解斜視図である。
【図11】第7の実施の形態を表示灯に適用した状態の分解斜視図である。
【図12】照明装置の他の実施の形態の斜視図である。
【図13】照明装置のさらに他の実施の形態の斜視図である。
【図14】照明装置のさらに他の実施の形態の斜視図である。
【図15】照明装置のさらに他の実施の形態の斜視図である。
【図16】第8の実施の形態の斜視図である。
【図17】さらに他の実施の形態を表示灯に適用した状態の分解斜視図である。
【図18】第1の従来例の斜視図である。
【図19】第2の従来例の斜視図である。
【図20】第3の従来例の斜視図である。
【図21】第4の従来例の分解斜視図である。
【図22】提案例の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ランプ
2 外殻部材
3 配光制御部材
4,4′ 導電端子
5 光入力開口部
Claims (3)
- 電極に導電端子を設けたランプと、このランプを収納して前記導電端子を貫着する溝を有し前記ランプの光を放射する光出力開口部を有する配光制御用の外殻部材と、前記光出力開口部の全体または一部を覆う配光制御部材とを備え、前記導電端子の先端が前記溝を通して前記外殻部材の外面より突出した照明装置。
- 電極にリード線を介して導電端子を接続したランプと、前記リード線および前記導電端子を同時成形し前記導電端子の一部を外面に突出するとともに前記ランプの光を放射する光出力開口部を有する配光制御用の外殻部材と、前記光出力開口部の全体または一部を覆う配光制御部材とを備えた照明装置。
- 前記外殻部材および前記配光制御部材とで全体的に拡散性を有する透光筒状を形成した請求項1または請求項2記載の照明装置。
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