JP3617209B2 - 防湿性紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防湿、防滑性を有し、再離解が可能な防湿性紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙支持体上に被膜形成性を有する高分子化合物を塗工あるいは貼り合わせて防湿、防水性を有する防湿・防水性紙を形成することがよく知られている。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系高分子化合物をラミネートした包装紙(以下ポリラミ紙と称す)は十分な防湿、防水性を有する。しかしながらこのようなラミネート紙は古紙回収の際に、十分に離解することができないため古紙として再利用できず、廃棄方法も焼却や埋め立てしかなく、環境への影響も懸念される。これに対し、古紙回収が可能な包装紙として、合成ゴム系ラテックスとワックス系エマルジョンを混合した塗工液を塗布することを基本とする製造方法も数々開示されている。これらは再離解性の要件を十分に満たしているが、巻き取られたあと防湿層中に含まれるワックス成分が反対面に転移し非常に滑りやすくなるため、包装物を運搬する際にずれを生じたり滑り落ちるといった問題が発生し、作業性に問題がある。
【0003】
本発明者らは、従来技術の前記欠点を解決するために、特定の平板状顔料と合成樹脂ラテックスを組み合わせることにより、ワックスを用いなくとも高い防湿性を維持できることを見いだした。これは、平板状顔料が塗工面に対して平行に配列して積層するため、水蒸気の透過面積を小さくし、水蒸気の透過経路を延長するという機能に基づくものである。しかしながら、この平板状顔料に併用される合成樹脂ラテックスは元来疎水性の樹脂を安定剤や乳化剤などの二次成分により親水化した物であり、これは平板状顔料との馴染みがあまりよくない。また、上記二次成分が塗工後の防湿層内において水分の透過路を形成してしまうために、これらの成分を用いる防湿性紙は、その性能において未だ不充分なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、平板状顔料を含む防湿層を有する防湿性紙において、平板状顔料の機能を最大限に活用するために、それと併用される合成樹脂ラテックスの欠点を除去し、より高性能を有する防湿性紙を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、平板状顔料に併用される合成樹脂として、少なくとも一部分が架橋されているアルカリ可溶性重合体を用い、また防湿性向上剤としてアンモニアを用いることによって、ラテックスタイプの合成樹脂の欠点が克服されることを解明した。
【0006】
本発明の防湿性紙は、紙支持体と、その少なくとも片面に形成された防湿層とを有し、前記防湿層が、アルカリ可溶性重合体と、アンモニアと、アスペクト比が5以上であり、かつ、その平均粒子径が5〜50μmの平板状顔料とを含有する塗料の加熱乾燥体であって、前記アルカリ可溶性重合体の少なくとも一部分が架橋されていることを特徴とするものである。
本発明の防湿紙において、前記平板状顔料が、フィロケイ酸塩鉱物顔料であることが好ましい。
また、本発明の防湿紙において、前記アルカリ可溶性重合体の架橋が炭素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール、ポリアミドエポキシ樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム及びグリセロールポリグリシジルエーテルから選ばれた架橋剤によりなされていることが好ましい。
【0007】
即ち、アルカリ可溶性重合体はアンモニアにより中和され、この中和物はそのまま水に溶解しているため、平板状顔料とアルカリ可溶性重合体アンモニア中和物の親和性がラテックスタイプの合成樹脂よりも高く、また緻密な膜が形成されやすい。また、ラテックスタイプのように安定剤および乳化剤といった二次的成分は含まないため、塗工後の防湿層内で前記二次的成分により水分の透過路が形成されるという懸念もない。しかし、アルカリ可溶性重合体とアンモニアとを含む塗料の加熱乾燥体は、実用上十分な防湿・防水性を示す。
【0008】
また、前記アルカリ可溶性重合体の少なくとも一部分は架橋剤により架橋されていて、それによって成膜性能が向上している。アルカリ可溶性重合体は、ラテックスタイプの重合体よりも親水性基を多く含む傾向にあるため、その親水性基が膜形成後により安定した形に変化するように架橋反応させることにより防湿性能を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるアルカリ可溶性重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸及びこれと共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体を重合して得られる。この時得られる重合体がカルボキシル基を適度に持ち、塩基性物質の添加によって水溶性となるように、これらの使用比率を設定する。重合方法として、(1)モノマーを有機溶媒中で重合し、反応終了後に溶媒を追い出して塩基類を添加し水可溶性とする、(2)水と相溶性のある溶媒だけを用いてモノマーを重合し、反応終了後に塩基を加える、等の方法が挙げられ、そのポリマー中に導入された各種の極性基によって水溶性が付与される。この極性基にはカルボキシル基が用いられるのが一般的であり、解離してカルボキシルイオンになることで水溶化される。また、水溶性を保つために分子量は比較的低い数万程度である。すなわち、ラテックスタイプの合成樹脂の欠点を除いたタイプの塗料用合成樹脂である。
【0010】
エチレン性不飽和カルボン酸には各種の不飽和モノ、および多価カルボン酸、さらにそれらの部分エステル化物等を挙げることができるが、その酸変性量は5〜40モル%が好ましく、これが5モル%未満であると樹脂の水溶性が不十分であり、またそれが40モル%を越えると水溶性が高くなりすぎて成膜性が劣り、膜の耐水性が悪化してブロッキング等の問題が発生するため好ましくない。
【0011】
共重合用エチレン性不飽和単量体としては、芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、シアノ基含有エチレン性不飽和単量体、エチレン性不飽和酸のグリシジルエステル、不飽和アルコールのグリシジルエーテル、(メタ)アクリルアミド系単量体、共役ジエン化合物などが挙げられ、これらの単量体を単独または2種以上混合して用いることができる。なかでも、(メタ)アクリル酸エステルが好適である。また、得られたアルカリ可溶性重合体を2種以上混合して用いてもかまわない。
【0012】
本発明に用いるアルカリ可溶性重合体とともに、防湿性向上剤としてアンモニアが用いられる。アンモニアは、アルカリ可溶性重合体を中和し、この中和体は水溶性であるが、その加熱乾燥体は実用上十分な防湿・防水性を有する。
本発明において、アルカリ可溶性重合体水溶液にアンモニアを添加して、これを予じめ中和体としておいてもよく、或は塗料の調製の際に、アルカリ可溶性重合体とアンモニアとを混合してもよい。
【0013】
本発明に用いる平板状顔料とは、その平均粒子径が数μm以上の概略平板な結晶性の顔料であり、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1〜200μmの範囲のものである。その中でも3〜100μmの範囲が好適であり、さらに好ましくは5〜50μmの範囲である。特に防湿性に有効な粒子径は10〜40μmである。粒子径が5μm未満のものは、塗工層中における当該平板状顔料の配向が支持体に対して平行になりにくいためか効果が少なく、またそれが50μm以上になると平板状顔料の一部が塗工層から突き出たり、平板状顔料の厚みが数μm程度となり、配向した平板状顔料の塗工層中における層数が少なくなってしまうため効果がなくなると推察される。
【0014】
アスペクト比とは、平板状顔料の平均粒子径を厚さで除したものであるが、本発明の効果を発揮するためには平板状顔料のアスペクト比が5以上であることが必要である。特に好ましいものはアスペクト比が10以上の平板状顔料である。アスペクト比が5以下のものは塗工面に対して平行に配向できなくなり、その効果を発揮しない。アスペクト比は大きいほど平板状顔料の塗工層中における層数が大きくなり、より高い効果を発揮する。
【0015】
本発明で使用する平板状顔料としては、フィロケイ酸塩鉱物が挙げられる。フィロケイ酸塩鉱物に属するものは板状または薄片状であり明瞭な劈開性を有し、雲母族、パイロフィライト、タルク(滑石)、緑泥石、セプテ緑石、蛇紋石、スチルプノメレーン、粘土鉱物などがある。これらの中でも産出されるときの粒子が大きく産出量が多い鉱物、例えば雲母族やタルクが好ましい。雲母族には、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサイト)、金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲母などが挙げられる。
【0016】
カオリンなどの粘土鉱物も一般的には平板結晶と言われている。確かに結晶一個をとれば平板の部分はあるが全体としては粒状である。もちろんカオリンのうち、意識的に結晶層を剥離し平板になるように切りだしたデラミカオリンなどがあり、そのうち、粒子径が5μm以上のものは本発明に用いることができる。
【0017】
これら平板状顔料のうち、粒子径、アスペクト比、コストなどの点から最も好適なものとしては、白雲母、絹雲母、およびタルクが挙げられる。白雲母は原石の大きさが絹雲母、タルクと比較して非常に大きく、粉砕分級して粒度分布を自由に調製することが可能である。一方絹雲母は、原石は小さいが劈開性が大きく、白雲母と同様粉砕物は平板状を呈し好ましいものである。またタルクは粒子径、アスペクト比があまり大きくないが、コスト的に有利なため多量に使用できる。
【0018】
これらの顔料は、粒径およびアスペクト比を維持するために過大な力が加わらないように粉砕条件を大幅に緩和したり、汎用品の分級残査粗粒子部分をさらに分級して、必要な大きさのメッシュをパスした特異的に大きい粒子径分布のものを使用する必要がある。いずれにしても通常よりも大きい粒子径分布を持ち、且つ5以上のアスペクト比を保持している平板状顔料を用いることが好ましい。
【0019】
本発明で用いられる架橋剤としては、アルカリ可溶性重合体アンモニア中和物に含まれる親水性官能基と反応して高分子化するものが使用される。すなわち、1)尿素ホルマリン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ポリアミドポリ尿素ホルマリン樹脂のようにメチロール基を有し、親水性基と脱水反応をおこすもの、2)グリオキザールのようにアルデヒド基を有し、付加反応をおこすもの、3)ポリグリシジルエーテル、ポリアミドエポキシ樹脂のようにエポキシ基を有し、開環付加反応をおこすもの、4)炭酸ジルコニウムアンモニウムのように多価金属を有し、配位結合および共有結合をおこすもの、および5)ポリアミン化合物、ポリアミド化合物などがある。
これらの架橋剤のうち、親水性基との反応性において尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール、ポリアミドエポキシ樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム及びグリセロールポリグリシジルエーテル等を用いることが適当である。
【0020】
顔料とアルカリ可溶性重合体とアンモニアとの合計量との配合比は、10:90〜70:30好ましくは、30:70〜60:40の範囲で適宜決定する。顔料が10%以下であるとアルカリ可溶性重合体の成膜性が高すぎて得られた防湿性紙の再離解性が低下し、古紙回収の際に不都合が生じる。顔料が70%以上であるとアルカリ可溶性重合体が顔料を覆いきれず両者のなじみが悪くなって空隙が増え、その添加効果が得られない。また、折り曲げに対する抵抗力も低下し好ましくない。
【0021】
上記アルカリ可溶性重合体、アンモニア(又はアルカリ可溶性重合体のアンモニア中和物)、平板状顔料及び架橋剤を混合して、所望の固形分濃度に調整後、塗工液とする。この塗工液を常法により支持体である原紙に対し5〜30g/m2 、好ましくは10〜20g/m2 塗工する。5g/m2 未満であると良好な塗工層が形成されず、紙表面の被覆も不完全であるため好ましくない。30g/m2 をこえて塗工しても性能は頭打ちで経済的に好ましくない。
【0022】
塗工は常法で行うことが可能であり、ロールコーティング、バーコーティング、エアナイフコーティング、ブレードコーティング、ギャップコーティング等が挙げられる。このような方法で原紙上に塗工したのち好ましくは40〜170℃、より好ましくは100〜150℃の温度において加熱乾燥することにより防湿性にすぐれた防湿層を形成することができる。
【0023】
支持体としては、機械的離解作用によって水中で分散しやすいものとして、例えば広葉樹クラフトパルプや針葉樹クラフトパルプのような化学パルプ、機械パルプ等から選ばれたパルプを原料とした上質紙や中質紙、片艶クラフト紙、両更クラフト紙、クラフト伸張紙等が挙げられる。これらの原紙の坪量に限定はなく、30〜300g/mのものが適宜目的に応じて使用される。
【0024】
本発明の防湿性紙は、アルカリ可溶性重合体中和物を使用することにより成膜性能が向上するため、低い塗工量でも高い防湿性を持つ。また、離解時には平板状顔料が破断の起点となって塗工層の離解性を向上させる効果がある。
【0025】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を限定するものではない。なお、実施例中の重量部はすべて固形分重量換算である。
参考例1
平板状顔料であるマイカAB32(白雲母、粒径22μm、アスペクト比20〜30、山口雲母工業所製)100重量部、水100重量部をカウレス分散機を用いて回転数2000rpm で2時間分散した。得られたマイカAB32分散液50重量部とアルカリ可溶性重合体中和物(a)(単量体組成:メチルメタアクリレート:エチルアクリレート:メタクリル酸=51:26:23、アンモニア中和物、Tg65℃)50重量部を混合して得られた防湿性塗料を、未晒両更クラフト紙にメイヤーバーにて塗工量15g/m2 になるように手塗りした後、熱風循環乾燥機にて110℃で2分乾燥させて防湿層を形成し、防湿性紙を作成した。
【0026】
参考例2〜3
下記の平板状顔料を用いて参考例1と同様にして防湿性紙を作成した。
参考例2:マイカFA500(白雲母、粒径18μm、アスペクト比20〜30、山口雲母工業所製)。
参考例3:マイカ特A30(白雲母、粒径22μm、アスペクト比20〜30、山口雲母工業所製)。
【0027】
参考例4
平板状顔料マイカAB32を60重量部、アルカリ可溶性重合体中和物(a)を40重量部としたこと以外、参考例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0028】
参考例5
マイカAB32を30重量部、アルカリ可溶性重合体中和物(a)を70重量部としたこと以外、参考例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0029】
実施例1
平板状顔料マイカAB32を50重量部、アルカリ可溶性重合体中和物(a)を49重量部、架橋剤としてデナコールEX313(グリセロールポリグリシジルエーテル、ナガセ化成工業(株)製)を1.0重量部としたこと以外、参考例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0030】
比較例1
未晒両更クラフト紙にポリエチレンを15μmラミネートしたポリエチレンラミネート紙。
【0031】
比較例2
合成樹脂ラテックスT2004F(SBRラテックス、日本合成ゴム(株)製)を65重量部とワックスエマルジョンOKW−40(パラフィンワックス、ポリブテン、ロジン樹脂の混合乳化物、荒川化学工業(株)製)を35重量部混合した防湿性塗料を未晒両更クラフト紙に塗工量20g/mとなるようにメイヤーバーで手塗りし防湿性紙を作成した。
【0032】
比較例3
アルカリ可溶性重合体中和物(a)に代えて合成樹脂ラテックスT2004Fを使用したこと以外は実施例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0033】
比較例4
平板状顔料としてPCタルク(タルク、粒径2μm、アスペクト比2〜4、ダイオーエンジニアリング製)を用いた以外は実施例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0034】
比較例5
平板状顔料としてマイカB72(白雲母、粒径82μm、アスペクト比20〜30、山口雲母工業所製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0035】
比較例6
平板状顔料マイカAB32を5重量部、アルカリ可溶性重合体中和物(a)を95重量部としたこと以外は実施例1と同様にして防湿性紙を作成した。
【0036】
<試験方法>
1)透湿度
JIS Z0208 B法(カップ法)で塗工面を外側にして測定した。透湿度の基準として50g/m・24h以下であれば十分実用性がある。
2)離解性
約3cm四方に細片化した防湿性紙8gを500mlの水とともに家庭用ミキサー(刃は繊維を切らないようにヤスリで削り落としたものを使用)で1分30秒攪拌した。得られたスラリーを用いて、実験室手抄きマシーンで坪量60g/mの手抄シートを作成した。未離解物(フィルム片、紙片)の有無を目視で評価し、未離解物を含まないものを○、含むものを×とした。
【0037】
<評価結果>
【表1】
Figure 0003617209
【0038】
表1より、アルカリ可溶性重合体中和物、平板状顔料さらに架橋剤を混合した塗料を用いた本発明の防湿性紙は、参考例1〜5及びポリラミ紙と比較しても高い防湿性能および離解性を発揮することが判る。なお、ワックスエマルジョンを含むもの(比較例2)は、防湿性、離解性には優れているが、裏面の滑りが大きく実用上好ましくないものであった。
【0039】
【発明の効果】
ラテックスタイプの合成樹脂に代えて水溶性のアルカリ可溶性重合体の少なくとも一部分架橋体のアンモニア中和物を用いることにより、これらと平板状顔料とを混合した塗料を塗布し加熱乾燥して得られた防湿性紙は、低い塗工量でも高い防湿性能また離解性を示すことができる。さらに、塗料に架橋剤を混合すると、より安定した防湿性能を発揮する。

Claims (3)

  1. 紙支持体と、その少なくとも片面に形成された防湿層とを有し、前記防湿層が、アルカリ可溶性重合体と、アンモニアと、アスペクト比が5以上であり、かつその平均粒子径が5〜50μmの平板状顔料とを含有する塗料の加熱乾燥体であって、前記アルカリ可溶性重合体の少なくとも一部分が架橋されていることを特徴とする防湿性紙。
  2. 平板状顔料が、フィロケイ酸塩鉱物顔料であることを特徴とする請求項1記載の防湿性紙。
  3. 前記アルカリ可溶性重合体の架橋が炭素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、グリオキザール、ポリアミドエポキシ樹脂、炭酸ジルコニウムアンモニウム及びグリセロールポリグリシジルエーテルから選ばれた架橋剤を用いてなされている、請求項1または2記載の防湿性紙。
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