JP3617045B2 - 点滴用容器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は点滴用容器に関し、さらに詳細には、使用時に薬剤容器中に収納された薬剤を溶解液と混合し、点滴に供するための点滴用容器に関するものであり、医療の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】
従来より病院等の医療機関においては、バイアル等の容器に入った粉末薬剤あるいは凍結乾燥薬剤を溶解して輸液として点滴注射に用いるが、この際に、上記薬剤の入った容器とその薬剤の溶解液の入った容器とを両頭針あるいは連結管等の接続用具を用いて接続し、溶解液を薬剤の入った容器に移し、薬剤を溶解している。ところがこの操作は繁雑で手間がかかる上に、接続の際に誤って両頭針などで手を怪我する可能性がある。
【0003】
そこで上記のような問題を解消したものとして、特開平3−51055号公報に示されるような薬剤の溶解・投与システムが提案されている。
このシステムは図4に示すように、溶解液が気密的に収容される溶解液容器21と、薬剤が気密的に収容される薬剤容器25と、差込み接続部27及び針部28を備えた点滴装置26とを具備する薬剤の溶解・投与システムであって、
該溶解液容器21は、合成樹脂材にて可撓性を有する袋状に形成された容器本体22と、該容器本体22に設けられており薬剤容器25内に溶解液を供給可能な液供給部23と、該容器本体22に設けられており点滴装置26の差込み接続部27を差込み可能な液取出部24とを有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このシステムは連通操作を容易にしたというものの、溶解液容器21中の溶解液を薬剤容器25へ送り込む際、および薬剤容器25中で混合されて調製された薬液を溶解液容器21中へ戻す際に、いずれも溶解液容器21を加圧する必要があり、やはり手間がかかるものである。さらに、点滴装置26を溶解液容器21に接続する際に、差込み接続部27に設けられた針で手を怪我する恐れがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は溶解液容器との連通が簡単で、薬液調製後は速やかに点滴操作を行なえる点滴用容器を提供することにある。
【0006】
この発明の点滴用容器は、内部に薬剤が収納された可撓性の薬剤容器の一端に第一のチューブが接続され、該第一のチューブに開閉コックと穿刺針が順に設けられており、該薬剤容器の他端に第二のチューブが接続され、該第二のチューブに流量コックと静注用針が順に設けられているものである。
【0007】
この発明の好ましい態様によれば、薬剤容器の開閉コック側の縁部に、吊り下げ用の孔が設けられている。
この発明のさらに好ましい態様によれば、開閉コックと穿刺針の間に、該穿刺針を分離可能に接続する接続部材が設けられている。
【0008】
【作用】
この発明の点滴用容器によれば、使用時に別途用意した溶解液容器に、流量コックを閉じた状態で穿刺針を接続した後、開閉コックを開き、溶解液を薬剤容器中へ流入させる。そして、所定量の溶解液が薬剤容器内に流入した後、薬剤容器を振るなどして中の薬剤を溶解する。
次に溶解液容器をはずし、薬剤容器を吊り下げて、流量コックを開き、点滴量を調整してから静脈用針を患者の血管に挿入して点滴が行われる。
【0009】
薬剤容器の開閉コック側の縁部に、吊り下げ用の孔が設けられておれば、特別な吊り下げ用部材を設ける必要がない。
また、開閉コックと穿刺針の間に、該穿刺針を分離可能に接続する接続部材が設けられておれば、溶解液容器を刺通している穿刺針を点滴用容器から容易に分離でき、点滴用容器を吊り下げやすくなる。
【0010】
【実施例】
この発明の点滴用容器を図面に基づいて説明する。
なお、これによって、この発明が限定されるものではない。
図1はこの発明の点滴用容器1を表わす。
薬剤容器2は、透明なポリエチレン樹脂シートを重ねて両縁部2a、2bをそれぞれ熱融着することにより、気密な袋状に形成され可撓性を有している。
薬剤容器2は、一定量、例えば100mlの溶解液が流入できる容量に設計されている。
薬剤容器2内に収納される薬剤は、粉末状の薬剤が好ましく、例えばセファゾリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、塩酸セフォチアム、塩酸セフメノキシム、セファセトリルナトリウム、セファマンドールナトリウム、セファロリジン、セフォタキシムナトリウム、セフォテタンナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフスロジンナトリウム、セフテゾールナトリウム、セフピラミドナトリウム、セフメタゾールナトリウム、セフロキシナトリウム、硫酸セフォクレスなどのセフェム系抗生物質、アンピシリンナトリウム、カルベニシリンナトリウム、スルベニシリンナトリウム、チカルシリンナトリウムなどのペニシリン系抗生物質、マイトマイシンC、フルオロウラシル、テガフール、シタラビンなどの抗腫瘍剤、ファモチジン、塩酸ラニチジン、シメチジンなどの抗潰瘍剤などが挙げられる。
これらの薬剤の中で光に不安定なものは、薬剤容器2を遮光フィルムで覆うことが好ましい。
【0011】
薬剤容器2の縁部2aの略中央部には、第一のチューブ3が接続されている。チューブ3は、薬剤容器2を形成する際、縁部2aとともに熱融着することにより、薬剤容器2に接続される。
チューブ3は軟質の可撓性および透明性を有する合成樹脂(例えばポリ塩化ビニル、テフロン、ポリエチレンなど)製のチューブである。
チューブ3には、薬剤容器2に近い側から順に開閉コック4、接続部材5および穿刺針6が接続されている。
開閉コック4は、溶解液の薬剤容器2への流入を規制するもので、点滴用容器1を使用前にはチューブ3の管路を閉じており、使用時につまみ4aを回転させて管路を開いて溶解液を薬剤容器2内へ流入させるものである。
なお、開閉コック4は、後述する流量コック8のように、溶解液の薬剤容器2への滴下量を調節する機能を併せ持つものでもよい。
【0012】
接続部材5は合成樹脂製のもので、図2に示すように、両端に突部5a、5bを有しており、5aには穿刺針6が接続されたチューブ3が、5bには開閉コック4が接続されたチューブ3がそれぞれ接続されている。
突部5a、5bの内部および接続部材5の本体の内部には、溶解液の流路が設けられている。
接続部材5の上部5cと下部5dとは螺合しており、回転することにより、穿刺針6が接続されたチューブ3を接続している上部5cを下部5dから分離できるようになっている。
穿刺針6は、合成樹脂製の針であり、使用時に別途用意した溶解液容器に接続されるものである。
接続部材5および穿刺針6の材質としては、例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0013】
この発明の点滴用容器1を使用する際に別途用意する溶解液容器は、市販の可撓性またはガラス製の容器であり、内部に例えば生理食塩水、5%ブドウ糖液、注射用蒸留水などが充填されている。
なお、ガラス製の溶解液容器を用いる場合には、穿刺針6は空気孔付きの針であることが好ましい。
薬剤容器2の開閉コック4側の縁部2aの端部には、点滴用容器1を吊り下げるための孔11が設けられている。
【0014】
薬剤容器2のもう一方の縁部2bの端部には、第一のチューブ3と同様にして第二のチューブ7が接続されている。
第二のチューブ7は先に述べたチューブ3と同様のものである。
チューブ7には、薬剤容器2に近い側から順に、流量コック8、フィルター9および静注用針10が接続されている。
流量コック8は、薬剤容器2内で調製された薬液の流出を規制するもので、図3に示すように、つまみ8aの回転により内部のポートを切り換えて管路の開閉および薬液の流量を複数の段階に調節できる開閉コックで形成されている。コック8は、例えば3段階に流量を調節できる。
フィルター9は、穿刺針6を溶解液容器に接続する際に生じる微細な粒子を薬液中から除去するためのもので、合成樹脂製の濾材を備えている。
静注用針10は、患者の静脈に挿入される金属製の針で、使用前は保護キャップ(図示せず)で覆われている。
なお、点滴用容器1は、薬剤容器2内に収納される薬剤の保存安定性を保つために、アルミ箔などで包装したり、乾燥剤および/または酸化防止剤を入れてラッピッグ包装しておくことが好ましい。
【0015】
次に、この発明の点滴用容器1の使用方法について説明する。
まず、包装を破って点滴用容器1を取り出し、穿刺針6で別途用意した溶解液容器の口部ゴム栓を刺通する。
次に、流量コック8を閉じたままで、開閉コック4のつまみ4aを回転して管路を開き、重力によって溶解液容器中の溶解液を薬剤容器2中へ流入させる。
薬剤容器2に所定量、例えば100mlの溶解液が流入すると開閉コック4のつまみ4aを回転して管路を閉じ、薬剤容器2を振るなどして内部の薬剤を溶解する。
次に、接続部材5を回転して螺合を解除し、溶解液容器を刺通している穿刺針6が第一のチューブ3を介して接続している接続部材の上部5cを分離する。そして、吊り下げ孔11を用いて、点滴用容器1を吊り下げる。
最後に、流量コック8のつまみ8aを回転して管路を開き、点滴量を調節してから、静注用針10を患者の静脈に挿入して点滴を開始する。
【0016】
【発明の効果】
この発明の点滴用容器によれば、薬剤が可撓性の薬剤容器に収納されているので、薬剤容器に接続された穿刺針を、別途用意した溶解液容器に接続するだけで、溶解液を薬剤容器内へ流入させることができる。そのため、薬剤容器を押圧する操作を必要とせずに極めて簡単に点滴用の薬液を調製できる。
また、薬剤容器に静脈用針がチューブを介して予め接続されているので、点滴装置を別途用意して、薬剤容器に接続する必要がないため、点滴操作が容易に行なえるとともに、誤まって点滴装置の針で手を怪我することがない。
さらに、薬剤が可撓性の薬剤容器に収納されているので、従来のようなガラスバイアルに充填する必要がない。そのため、廃棄の際分別操作が不要となり廃棄が容易である。
【0017】
薬剤容器の開閉コック側の縁部に、吊り下げ用の孔が設けられておれば、特別な吊り下げ用部材を設ける必要がない。
また、開閉コックと穿刺針の間に、該穿刺針を分離可能に接続する接続部材が設けられておれば、薬液調製後に接続部材を分離するだけで、穿刺針が刺通された溶解液容器を点滴用容器から容易に分離でき、点滴用容器を吊り下げやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の点滴用容器の正図面。
【図2】接続部材の正図面。
【図3】流量コックの要部断面図。
【図4】従来の薬剤の溶解・投与システムの説明図。
【符号の説明】
1 点滴用容器
2 薬剤容器
3 第一のチューブ
4 開閉コック
5 接続部材
6 穿刺針
7 第二のチューブ
8 流量コック
9 フィルター
10 静注用針
11 孔
Claims (3)
- 内部に薬剤が収納された可撓性の薬剤容器の一端に第一のチューブが接続され、該第一のチューブに開閉コックと穿刺針が順に接続されており、該薬剤容器の他端に第二のチューブが接続され、該第二のチューブに流量コックと静注用針が順に接続されている点滴用容器。
- 薬剤容器の開閉コック側の縁部に、吊り下げ用の孔が設けられている請求項1に記載の点滴用容器。
- 開閉コックと穿刺針の間に、該穿刺針を分離可能に接続する接続部材が設けられている請求項2に記載の点滴用容器。
Priority Applications (1)
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JP09684195A JP3617045B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 点滴用容器 |
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JPH08289919A JPH08289919A (ja) | 1996-11-05 |
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ID=14175749
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JP09684195A Expired - Fee Related JP3617045B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 点滴用容器 |
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1995
- 1995-04-21 JP JP09684195A patent/JP3617045B2/ja not_active Expired - Fee Related
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