JP3615394B2 - モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コギングの低減を図るために、円筒状のステータコアの表面に円筒状コイル体を配設したモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、モータの一例としてのスピンドルモータは、静止部材としての取付ブラケットと、軸受手段を介して取付ブラケットに回転自在に支持された、ロータとしてのハブとを備えている。ロータには環状のマグネットが装着され、このマグネットに対向してステータが取付ブラケットに装着されている。ステータはステータコアを備え、ステータコアには、周方向に間隔を置いてスロットを形成することによって複数個のティースが設けられ、各ティースにコイル線が所要の通りに巻かれている。
【0003】
このようなスピンドルモータでは、ステータコアにスロットが形成されているので、ステータコアとロータのマグネットとの相互磁気的作用によってデテントトルクが生じる。このデテントトルクはロータの回転によって周期的に繰返し発生し、このデテントトルクに起因して、機械的振動、回転速度の変動、回転騒音等の問題が生じる。
【0004】
このような問題を解決するために、デテントトルクを低減したモータが提案されている(特開平8−37763号公報参照)。このモータでは、ステータに改良が施され、ステータは、円筒状のステータコア及び円筒状のコイル体とを備え、コイル体がステータコアの表面に配設されている。コイル体は螺旋状のコイルを有し、このコイルはロータの回転軸線方向に延びる軸方向線部と、ロータの回転周方向に延びる周方向線部とを有し、軸方向線部を流れる駆動電流によって発生する磁力によってロータが所定方向に回転駆動される。このモータでは、ステータコアの表面に溝等の凹凸が存在しないので、デテントトルクが実質上発生せず、機械的振動、回転数の変動、回転騒音等を低減することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この改良されたモータでは、コイルの軸方向線部がロータの回転軸線と実質上平行に延びているので、駆動電流として矩形波形の電流を供給した場合、駆動電流の立上がり時、またその立下がり時に駆動トルクが急激に変動し、この急激なトルク変動に起因して振動が発生する。
【0006】
また、コイルは、駆動トルクに寄与する軸方向線部と、駆動トルクに実質上寄与しない周方向線部とを有し、これら軸方向線部及び周方向線部が同一の円筒状面上に位置しているので、コイル体の軸方向長さに対するコイルの軸方向線部の長さの割合が小さくなり、所望の軸方向線部の長さを得る場合、コイル体が大きくなり、モータが大型化する。
【0007】
本発明の目的は、駆動トルクの急激な変動を抑えることができ、これによって回転時の振動の低減を図ることができるモータを提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、コイルの軸方向線部の有効長さを大きくして駆動トルクの上昇を図ることができるモータを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、静止部材と、前記静止部材に対して相対的に回転自在であるロータと、前記ロータに装着されたマグネットと、前記マグネットに対向して前記静止部材に装着されたステータとを具備し、前記ステータは円筒状ステータコアと、このステータコアの前記マグネット側の表面に配設された円筒状コイル体とを有するモータにおいて、前記円筒状コ イル体は、前記ロータの回転軸線方向に延びる軸方向線部と、前記ロータの回転方向に延びる周方向線部とからなり、駆動電流が流れるコイルを有し、前記軸方向線部は、その中央部から一端部に向けて周方向に傾斜して延びる第1傾斜部と、その中央部から他端部に向けて周方向に傾斜して延びる第2傾斜部とを有し、前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部は、前記中央部を通り且つ前記軸線方向に直交する軸線に対して線対称に配設されている、ことを特徴とする。
【0010】
本発明に従えば、第1傾斜部及び第2傾斜部は、コイルの軸方向線部の中央部を通り且つ上記軸線方向に直交する軸線に対して線対称に配設されているので、この軸方向線部は略く字状、又は略逆く字状に形成され、その中央部とその両端部とはロータの周方向にずれている。それ故に、例えば矩形波形の駆動電流を送給したとしても、駆動電流の切換え時に発生する駆動トルクはステップ状とならずに緩和されたものとなる。
【0011】
また、本発明は、前記コイルの前記周方向線部は、前記ステータコア及び前記マグネットの対向面の軸線方向外側に配置されていることを特徴とする。
【0012】
本発明に従えば、コイルの周方向線部はステータコア及びマグネットの対向面の軸線方向外側に配置されている。コイルの周方向線部は駆動トルクの発生に実質上寄与せず、この周方向線部をこのように配置することによって、ステータコア及びマグネットを無駄なく利用し、磁気回路の効率を高めることができる。通常、コイルの周方向線部は軸方向線部の両端部に設けられており、これら周方向線部の少なくとも一方を上述したように構成することも含む。
【0013】
また、本発明は、前記コイルの周方向線部は、前記軸方向線部に対して半径方向に折曲されて前記ステータコア側に配置されていることを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、コイルの周方向線部は折曲されてステータコア側に配置されているので、ステータ全体の軸線方向の長さを小さくすることができ、これによって、モータ全体の小型化を図ることができる。通常、コイルの周方向軸部は軸方向線部の両端部に設けられており、これら周方向線部の少なくとも一方を折曲するように構成することも含む。
【0015】
【発明の実施形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従うモータの一実施形態について説明する。図1は、本発明に従うモータの一実施形態を示す断面図であり、図2は、図1におけるII−II線による断面図であり、図3は、展開したコイル体とステータコア及びマグネットとの関係を示す図である。
【0016】
図1を参照して、モータの一例としての図示のスピンドルモータは、静止部材としての取付ブラケット2と、この取付ブラケット2に対して回転自在である、ロータとしてのロータハブ4とを備えている。取付ブラケット2は円形状のブラケット本体6を有し、このブラケット本体6が、例えばハードディスク駆動装置のベースプレート(図示せず)に取付けられる。ブラケット本体6の中央部には円形取付孔8が設けられ、この取付孔8に軸部材10の一端部が例えば圧入によって固定される。ブラケット本体6には、また、環状支持壁12が設けられている。この環状支持壁12には、後述するようにステータ14が取付けられる。
【0017】
ロータハブ4は、軸受手段を介して軸部材10に回転自在に支持されている。図示の形態では、軸受手段はスラスト動圧流体軸受18,20及びラジアル動圧流体軸受22,24から構成され、またロータハブ4は、外形が円筒状のハブ本体16を有し、このハブ本体16の他端部内周部には環状部材25が例えばカシメ加工によって固定されている。軸部材10は、横断面が円形状の細長い軸本体26と、この軸本体26の他端部近傍に一体的に設けられた環状フランジ28を有し、環状フランジ28の外端面(図1において上側端面)と環状部材25の内面との間に一方のスラスト動圧流体軸受18が介在され、環状フランジ28の内端面(図1において下側端面)とハブ本体16との間に他方のスラスト動圧流体軸受20が介在されている。また、軸本体26の軸線方向(図1において上下方向)中間部とハブ本体16との間に、上記軸線方向に間隔を置いて一対のラジアル動圧流体軸受22,24が介在されている。従って、ロータハブ4は、スラスト動圧流体軸受18,20及びラジアル動圧流体軸受22,24を介して軸部材10に回転自在装着され、スラスト動圧流体軸受18,20は、ロータハブ4に作用するスラスト荷重を支持し、ラジアル動圧流体軸受22,24は、ロータハブ4に作用するラジアル荷重を支持する。なお、スラスト動圧流体軸受18,20及びラジアル動圧流体軸受22,24は、それ自体周知の構造のものでよい。
【0018】
このハブ本体16の一端部(図1において下端部)には、同心状に配設される外周壁部32と内周壁部34との間に環状空間17が形成され、この環状空間17の一端はハブ本体16の一端面(ブラケット本体6と対向する端面)に開口しており、ハブ本体16を回転駆動するための磁気回路手段はこの環状空間17に収容されている。
【0019】
図2(ロータハブ4及び取付ブラケット2の一部を省略して示している)をも参照して、磁気回路手段は、環状のマグネット30とこのマグネット30に対向して配設される上記ステータ14とから構成され、マグネット30はハブ本体16の外周壁部32の内周面に装着され、ステータ14はマグネット30の半径方向内側に配置され、取付ブラケット2の環状支持壁12の外周面に装着されている。なお、上述した構成に変えて、マグネット30をハブ本体16の内周壁部34の外周面に装着するとともに、ステータ14を取付ブラケット2の環状支持壁12の内周面に装着してもよい。このステータ14については、後に詳述する。
【0020】
ハブ本体16の一端部には、半径方向外方に突出する環状フランジ36が設けられている。この環状フランジ36はディスク載置部として機能し、情報を記録するための磁気ディスク、即ちハードディスク(図示せず)が1枚、又はスペーサ(図示せず)を介して複数枚この環状フランジ36上に載置される。
【0021】
かく構成されているので、磁気回路手段の磁気的作用によってロータ4がその回転軸線(軸部材10の中心軸線がこの回転軸線を構成する)を中心として所定方向に回転駆動されると、ロータ4と一体的にハードディスクが所定方向に回転駆動される。
【0022】
次に、主として図2及び図3を参照してステータ14について説明すると、図示のステータ14は、円筒状のステータコア42と、このステータコア42の外周面、即ちマグネット30に対向する周面に配設された円筒状のコイル体44とから構成されている。ステータコア42は例えば鋼板を積層することによって形成され、取付ブラケット2の環状支持壁12の外周面に例えば圧入によって固定される。このステータコア42は、磁性材料から形成されたスリーブ部材から構成することもできる。また、コイル体44は、絶縁性合成材料から形成されたベース部材46を有し、このベース部材46の表面にコイル48が設けられ、コイル48は絶縁性層(図示せず)によって覆われている。コイル体44は可撓性を有し、図2に示すように円筒状に巻かれ、例えば接着剤によってステータコア42の外周面に装着される。従って、コイル体44がロータハブ4のマグネット30と対向して位置する。
【0023】
図示のコイル48は、図3に示すように、展開した状態においてベース部材46の横方向に配設された6個の巻き部50a〜50fを有し、これら巻き部50a〜50fは電気的に直列に接続されている。この形態では、図3において左から奇数番目の巻き部50a,50c,50eは、時計方向に回る略矩形の螺旋状に形成され、一方図3において左から偶数番目の巻き部50b,50d,50fは、反時計方向に回る略矩形の螺旋状に形成されている。このようなコイル48は、メッキ、蒸着、エッチング等によって形成することができる。
【0024】
各巻き部50a〜50fは基本的構成が実質上同一であり、以下巻き部50a(50b〜50f)の構成について説明する。巻き部50a(50b〜50f)は、コイル体44の軸線方向(図1及び図3において上下方向であって、ロータハブ4の回転軸線と実質上平行な方向)に延びる軸方向線部52,54と、矢印55(図2)で示すロータハブ4の回転方向に延びる周方向線部56,58とを有している。一方の軸方向線部52は上下方向上方に向けて延び、他方の軸方向線部54は上下方向下方に向けて延び、一方の周方向線部56は軸方向線部52,54の一端部(上端部)を接続し、他方の周方向線部58は軸方向線部52,54の他端部(下端部)を接続する。
【0025】
この実施形態では、コイル48の巻き部50a(50b〜50f)の軸方向線部52,54に第1傾斜部52a,54a及び第2傾斜部52b,54bが設けられている。第1傾斜部52a,54aは、軸方向線部52,54の中央部から上記軸線方向上方に向けて図3において右方にコイル体44の周方向に傾斜して延び、また第2傾斜部52b,54bは、軸方向線部52,54の中央部から上記軸線方向下方に向けて図3において右方にコイル体44の周方向に傾斜して延びている。従って、第1傾斜部52a,54aと第2傾斜部52b,54bとは、軸方向線部52,54の中央部を通り且つ前記軸線方向に直交する軸線(図3において横方向に延びる軸線)に対して線対称に配置され、これら軸方向線部52,54の大部分(両端部を除く部分)は、略く字状に図3において左方、即ちマグネット30の回転方向と反対方向に延びている。
【0026】
また、コイル体44とステータコア42及びマグネット30とは、次の位置関係となるように構成されている。図3に示すように、ステータコア42及びマグネット30の軸線方向の長さは略等しく設定されている。このうに構成することによって、マグネット30のN極からの磁力線はステータコア42に向けて流れ、またステータコア42からの磁力線はマグネット30のS極に流れ、磁力線の外部への漏れを少なくすることができる。また、コイル48の周方向線部56,58は、ステータコア42及びマグネット30の対向面(この対向面の領域を図3において番号60で示す)の軸線方向外側に配置されている。コイル48の周方向線部56,58は、ロータハブ4を回転駆動するための駆動トルクの発生に実質上寄与せず、それ故に、周方向線部56,58をこのように配置することによって、ステータコア42及びマグネット30が無駄に大きくなることがなく、これらを有効に利用して磁気回路の効率を高めることができる。なお、この実施形態では、両周方向線部56,58を上記対向面の領域60の外側に配置しているが、これらの少なくとも一方の周方向線部56(又は58)を上記領域60の外側に配置することによって所望の効果が達成される。このような構成のモータにおいて、コイル体44のコイル48に駆動電流が流れると、コイル48の軸方向線部52,54では駆動電流の流れが軸線方向となるので、駆動軸方向線部52,54を流れる電流と、マグネット30による磁界との作用によって所定方向の駆動トルクが発生し、かかる駆動トルクによってロータハブ4が矢印55(図2)で示す所定方向に回転駆動される。なお、コイル48の周方向線部56,58では駆動電流の流れが周方向となるので、この周方向に流れる駆動電流によっては回転方向の駆動トルクは実質上発生することはない。
【0027】
このモータでは、ステータコア30は円筒状であり、その外周面には凹凸が実質上存在しないので、デテントトルクが実質上発生せず、機械的振動、回転数の変動等を抑えることができる。加えて、コイル48の軸方向線部52,54が第1及び第2傾斜部52a,52b,54a,54bを有しているので、コイル48の軸方向線部52,54の一部がロータハブ4の回転方向に先行し、コイル48に矩形波形の駆動電流を流しても発生する駆動トルクはステップ状とならず、電流切換え時の駆動トルクの立上がり、立下がりが緩和され、これによって機械的振動、回転数の変動等を一層低減することができる。駆動トルクの立上がり、立下がりの緩和の程度は、傾斜部52a,52b,54a,54bの傾斜角度、これら傾斜部52a,52b,54a,54bの軸線方向の長さ等を適宜設定することによって調整することができる。
【0028】
なお、上述した実施形態では、コイル48の軸方向線部52,54を図3において略く字状に形成しているが、軸方向線部52,54の第1及び第2の傾斜部52a,52b54a,54bの傾斜方向を上述とは反対にして、軸方向線部52,54を図3において逆く字状となるように形成することもでき、このように構成しても上述したと同様の効果が達成される。
【0029】
このようなモータでは、コイル48の周方向線部56,58が上記領域60の外側に配置されるように構成した場合、図4に示す通りに構成するのが望ましい。モータの変形形態の一部を示す図4を参照して、この変形形態のモータでは、コイル体44の両端部、即ちコイル48の周方向線部56,58が設けられた部分(これらの部分はステータコア42から軸線方向外方に突出している)が半径方向内方に折曲されてステータコア42側に配置されている。コイル体44の両端部をこのようにステータコア42側に折曲することによって、コイル体44の軸線方向の長さを小さくすることができ、これによって、制限された環状空間17でもって比較的長い軸方向線部52,54を確保することができる。それ故に、磁気回路手段をコンパクトにすることができ、モータの小型化が達成される。なお、コイル体44の少なくとも一方の端部(周方向線部56又は周方向線部58が形成された端部)を折曲することによっても所望の効果が達成される。
【0030】
コイル体は、図5に示すように構成しても、上述と同様に、機械的振動、回転数の変動を一層低減することができる。この変形形態では、コイル体のコイルの軸方向線部の形状に修正が施されている。図5を参照して、コイル体102のコイル104は、複数の巻き部106a,106b,106c・・・を有している。この形態では、図5において左から奇数番目の巻き部106a,106c・・・は、時計方向に略矩形の螺旋状に形成され、一方図5において左から偶数番目の巻き部106b・・・は、反時計方向に略矩形の螺旋状に形成されている。
【0031】
巻き部106a(106b,106c・・)は、図1〜図3に示す実施形態と同様に、コイル体102の軸線方向に延びる軸方向線部108,110と、ロータハブ4の回転方向に延びる周方向線部112,114とを有している。この形態では、軸方向線部108,110の実質上全体が傾斜部となっており、それらの一端部から他端部まで軸線方向(図5において上下方向)に対して周方向に傾斜して延びている。コイル体102のその他の構成は、上述したものと実質上同一である。
【0032】
このコイル体102においては、コイル104の軸方向線部108,110が周方向に傾斜しているので、コイル104の軸方向線部108,110の一方の端部が他方の端部よりもロータハブ4の回転方向に先行し、コイル104に矩形波形の駆動電流を流しても発生する駆動トルクはステップ状とならず、電流切換え時の駆動トルクの立上がり、立下がりが緩和され、上述したと同様の効果が達成される。なお、軸方向線部108,110の傾斜は、図5に示す方向と反対方向に傾斜させても同様の効果が達成される。
【0033】
このコイル体102においても、巻き部106a(106b,106c・・・)の周方向線部112,114をステータコア42及びマグネット30の対向面の領域60の外側に配置し、コイル体102の両端部、即ちコイル104の周方向線部112,114が設けられた部分を半径方向にステータコア42側に向けてに折曲する。
【0034】
また、コイル体の端部を折曲する構成は、例えば図6に示すコイル体にも適用することができる。図6を参照して、このコイル体122のコイル124は、複数の巻き部126a〜126fを有し、図6において左から奇数番目の巻き部126a,126c,126eは時計方向に略矩形の螺旋状に形成され、図5において左から偶数番目の巻き部126b,126d,126f・・・は反時計方向に略矩形の螺旋状に形成されている。
【0035】
巻き部126a(126b〜126f)は、コイル体122の軸線方向に延びる軸方向線部128,130と、ロータハブ4の回転方向に延びる周方向線部132,144とを有し、軸方向線部128,130は傾斜することなく上記軸線方向に実質上平行に延びている。また、巻き部126a(126b〜126f)の周方向線部132,134は、ステータコア42及びマグネット30の対向面の領域60の外側に配置されている。
【0036】
このようなコイル体122においても、コイル体122の両端部(周方向線部132,134が設けられた端部)がステータコア42から両側に突出するので、かかる突出部分を上述したと同様にステータコア42側に折曲することによって、コイル体122の軸線方向の長さを小さくすることができる。
【0037】
以上、本発明に従うモータの実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0038】
例えば、図示の実施形態では、一つのコイル体44(102,122)を用いて単相のモータに適用しているが、例えば三相モータに適用する場合、実質上同一の3つのコイル体44(102,104)を位相をずらして円筒状に巻けばよく、三相モータ等に同様に適用することができる。
【0039】
また、例えば図示のモータでは、ロータハブ44を動圧流体軸受18,20,22,24を介して回転自在に支持しているが、これに限定されず、玉軸受、スリーブ軸受等のその他の軸受を介して回転自在に支持するものにも同様に適用することができる。
【0040】
更に、図示の実施形態では、モータの一例としてのハードディスク用のスピンドルモータに適用して説明したが、本発明はCD−ROM用等の他のスピンドルモータ、更にはDCブラシレスモータ等の一般モータにも同様に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明の請求項1のモータによれば、駆動電流切換え時の駆動トルクの立上がり、立下がりが緩和され、機械的振動、回転数の変動等を抑えることができる。
【0042】
また、本発明の請求項2のモータによれば、コイルの軸方向線部は略く字状、又は略逆く字状に形成され、その中央部とその両端部とはロータの周方向にずれているので、例えば矩形波形の駆動電流を送給したとしても、駆動電流の切換え時に発生する駆動トルクはステップ状とならずに緩和されたものとなる。
【0043】
また、本発明の請求項3のモータによれば、コイルの軸方向線部は一端部から他端部に向けて周方向に傾斜して延び、この軸方向線部の一端部と他端部とは周方向にずれているので、例えば矩形波形の駆動電流を送給したとしても、駆動電流の切換え時に発生する駆動トルクはステップ状とならずに緩和されたものとなる。
【0044】
また、本発明の請求項4のモータによれば、コイルの周方向線部はステータコア及びマグネットの対向面の軸線方向外側に配置されているので、ステータコア及びマグネットを無駄なく利用し、磁気回路の効率を高めることができる。
【0045】
また、本発明の請求項5のモータによれば、コイルの周方向線部はステータコア側に折曲されているので、ステータの軸線方向の長さを小さくし、モータ全体の小型化を図ることができる。
【0046】
更に、本発明の請求項6のモータによれば、ステータコア及びマグネットを無駄なく利用し、磁気回路の効率を高めることができ、また、ステータの軸線方向の長さを小さくしてモータ全体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うモータの一例としてのスピンルモータの一実施形態を示す断面図でありる。
【図2】図1におけるII−II線による断面図である。
【図3】展開したコイル体とステータコア及びマグネットとの関係を示す図である。
【図4】本発明に従うモータの他の形態の一部を示す断面図である。
【図5】変形形態のコイル体とステータコア及びマグネットとの関係を示す図である。
【図6】他の変形形態のコイル体とステータコア及びマグネットとの関係を示す図である。
【符号の説明】
2 取付ブラケット(静止部材)
4 ロータハブ(ロータ)
10 軸部材
14 ステータ
16 ハブ本体
18,20 スラスト動圧流体軸受
22,24 ラジアル動圧流体軸受
30 マグネット
42 ステータコア
44,102,122 コイル体
48,104,124 コイル
52,54,108,110,128,130 軸方向線部
52a,54a 第1傾斜部
52b,54b 第2傾斜部
56,58,112,114,132,134 周方向線部

Claims (3)

  1. 静止部材と、前記静止部材に対して相対的に回転自在であるロータと、前記ロータに装着されたマグネットと、前記マグネットに対向して前記静止部材に装着されたステータとを具備し、前記ステータは円筒状ステータコアと、このステータコアの前記マグネット側の表面に配設された円筒状コイル体とを有するモータにおいて、
    前記円筒状コイル体は、前記ロータの回転軸線方向に延びる軸方向線部と、前記ロータの回転方向に延びる周方向線部とからなり、駆動電流が流れるコイルを有し、
    前記軸方向線部は、その中央部から一端部に向けて周方向に傾斜して延びる第1傾斜部と、その中央部から他端部に向けて周方向に傾斜して延びる第2傾斜部とを有し、前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部は、前記中央部を通り且つ前記軸線方向に直交する軸線に対して線対称に配設されている、
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記コイルの前記周方向線部は、前記ステータコア及び前記マグネットの対向面の軸線方向外側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記コイルの周方向線部は、前記軸方向線部に対して半径方向に折曲されて前記ステータコア側に配置されていることを特徴とする請求項2記載のモータ。
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