JP3613785B2 - パイプベンダー及びハイドロフォーミング用素材管の製造方法 - Google Patents

パイプベンダー及びハイドロフォーミング用素材管の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長尺の管材を適宜に湾曲させて曲がり管を製造するパイプベンダーに関し、更には、この種のパイプベンダーを用いてハイドロフォーミング用の素材管を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車各部のフレームの新たな製造方法として実用化されているハイドロフォーミングは、金型内に装着された素材管の内部に高圧水を供給し、該素材管を内側から加圧して変形させ、前記金型各部の内のり形状に対応する断面に成形する方法である。この方法によれば、長手方向に断面変化しつつ適宜に湾曲するパイプフレームを一体成形することが可能であり、部品点数の削減、剛性の向上、強度の向上、軽量化等の多くの利点を合わせて達成することができる。
【0003】
このようなハイドロフォーミングにおいて、金型内に装着して用いられる素材管は、前記金型の型形状に合わせて長手方向の各部にて予め曲げておく必要があり、このような素材管の製造には、図4に全体構成を示すパイプベンダーが用いられている。
【0004】
図中Pは、曲げ対象となる管材であり、該管材Pは、その中途部をチャック1に掴持され、基台2上での前記チャック1の移動により、図中に白抜矢符にて示す如く管軸方向の送りを加えられ、この送り方向の下流側に位置して基台2の一側に配された曲げ装置3に送り込まれる。該曲げ装置3は、前記管材Pを曲げ変形させるパイプベンダーの主要部分であり、曲げ型30と、該曲げ型30の外周との間に前記管材Pを挾持するクランプ型31と、この挾持部の上流側の管材Pを該クランプ型31と同側から支えるプレッシャ型32とを備えて構成されている。
【0005】
曲げ型30は、その外周に曲げ案内用の凹溝が形成された円板状の部材であり、前記管材Pの送り経路に前記凹溝を沿わせて回転台33上に取付けられ、該回転台33と共に前記送り経路と直交する軸回りに回転するようになしてある。またクランプ型31は、管材Pの送り経路を挾んで前記曲げ型30の外側に対向するように、該曲げ型30と共通の回転台33上に固定された油圧シリンダ34の出力端に取付けられており、前記油圧シリンダ34の動作により曲げ型30の外周に接離し、離反時に曲げ型30との間に受け入れた管材Pを、接近時に曲げ型30との間に挾持する構成としてある。更にプレッシャ型32は、管材Pの送り経路に対してクランプ型31と同側に配された長尺の支え台であり、油圧シリンダ35の進退動作に応じて管材Pの送り経路に対して接離し、接近時に曲げ型30とクランプ型31とに挾持された管材Pに当接する構成としてある。
【0006】
図5は、曲げ装置3の動作説明図である。曲げ対象となる管材Pは、前記送り経路に沿って曲げ装置3に送り込まれ、図5(a)に示す如く、離反した状態にあるクランプ型31と曲げ型30との間に受け入れられる。このようにして前記管材Pが所定の送り込み位置に達したとき油圧シリンダ34,35を進出動作させ、図5(b)に示す如く、前記管材Pを曲げ型30の外周とクランプ型31との間に挾持すると共に、この挾持位置の後続部分を、クランプ型31と同側から当接するプレッシャ型32により支え、この状態で回転台33を回転させる。
【0007】
この回転により、前記曲げ型30及びクランプ型31は、図5(c)に示す如く、管材Pを挾持したまま曲げ型30の軸回りに回転し、前記管材Pが曲げ型30の外周に沿って曲げられて曲がり管となる。このときプレッシャ型32は、前記曲げに伴う管材Pの後続部分の外方への張り出しを抑制する作用をなす。なおプレッシャ型32は、前記油圧シリンダ35と共に、曲げ型30の回転と同時に管材Pの進行方向に移動させることも可能である。
【0008】
而して、以上の如き曲げを管材Pの長手方向複数か所にて繰り返し実施することにより、長手方向の各部が、適宜の方向に、適宜の曲率,角度にて湾曲させてある曲がり管を製造することができ、前述したハイドロフォーミングにおいて、金型内に装着する素材管として利用することが可能となる。なお各部における曲げ角度は、前記回転台33の回転角度を変えることにより、また曲げ方向は、管材Pを軸回りに回転させることにより、更に曲率は、外径の異なる複数の曲げ型30を用いることにより夫々変更される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
さて、以上の如く構成されたパイプベンダーにより製造される曲がり管は、従来主として、ボイラの蒸気管等、各種流体の輸送用の配管系に用いられており、このため、前記曲げ装置3により曲げ成形されるとき、各曲げ部に発生する断面の形状変化を可及的に小さく抑えるようにしている。
【0010】
図6は、曲げ装置3による曲げ部近傍の拡大断面図であり、本図に示す如く管材Pの断面変化は、前述した曲げ成形の過程において、曲げ部近傍の管材Pの内側に芯金4を挿入することにより抑制することができる。この芯金4は、図4に示す如く、前記基台2の他側(曲げ装置3のと逆側)上部に固設した芯金シリンダ40に連設された芯金バー41の先端に取付けられ、前記チャック1に保持された管材Pの内部に管端部から挿通されている。
【0011】
図6に示す如く芯金4は、管材Pの内径よりもやや小さい外径を有する円筒形の形状を有し、漸次縮径された先端部が、前記管材Pの曲げ中心、即ち、曲げ型30の回転中心から、該管材Pの送り込み方向(図の左方向)に所定長突出した状態で位置決めされており、この突出長aにより代表される芯金4の位置を、前記管材Pの内径との公差に対して適正に設定することにより、前記曲げ成形時の断面の変形が抑制され、成形前の円形断面を成形後に保つことが可能となる。
【0012】
ところが、このように製造された曲がり管を、前述したハイドロフォーミングの素材管として用いる場合、該素材管の曲がり部が円形に近い断面を有することが逆に有害となることがあった。
【0013】
例えば、図7に示す如く、金型Bに設けられた素材管Aの装着用の凹部Bが上下に長い矩形の断面形状を有する場合、このような金型Bに対して装着可能な円形断面の素材管Aは、図7(a)に示す如く、前記凹部Bの幅よりも小さい外径を有する小径の管に限定され、このような小径の素材管Aに対してハイドロフォーミングを実施した場合、内圧の作用により前記凹部Bの内のりに沿うまでの間の前記素材管Aの変形量が大となり、図7(b)に示す成形後の状態において、特に、前記凹部Bの角部に肉厚減少が生じ易く強度不足を招来する上、過度な肉厚減少により局所的な破断が発生する虞れさえあった。
【0014】
このような問題を解決するため従来においては、図8(a)に示す如く、金型Bの凹部Bと略等しい周長を有する大径の素材管Aを用意し、図8(b)に示す如く、前記素材管Aを金型Bの凹部Bへの装着が可能な幅を有する偏平な形状に予備成形して凹部B内に装着し、この状態でハイドロフォーミングを実行するようにしている。ところが、このような予備成形を行う場合、素材管Aの曲がり部を縦長形状に偏平化する過程において、各曲がり部の外周側に、しわ、折れ込み等の形状不良が生じ、これらがハイドロフォーミング後の製品に残るという問題があり、このような形状不良の発生を防ぐために製品パイプフレームの曲がり部の断面形状が制約されるという問題があった。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、曲げ成形の過程において曲がり部の断面を所望の程度に偏平化することを可能とし、得られた曲がり管をハイドロフォーミングの素材管として利用する際に、ハイドロフォーミング用の金型への装着のために各曲がり部に要求される予備成形を不要、又は軽減することが可能なパイプベンダーを提供し、またこのパイプベンダーを用いて実施されるハイドロフォーミング用素材管の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るパイプベンダーは、曲げ対象となる管材を管軸方向に曲げ装置に送り込み、該曲げ装置に備えられた曲げ型とクランプ型とにより前記管材を、その内側に芯金を挿入した状態で挾持し、前記曲げ型及びクランプ形を、曲げ型の軸回りに回転させて、前記管材を前記曲げ型に沿わせて曲げ成形するパイプベンダーにおいて、前記曲げ型の回転中心に対する前記芯金の先頭部の位置を調整する芯金位置調整手段と、前記管材の管軸方向の一又は複数か所の曲げ部において行われる曲げ成形の前に、各曲げ部の成形後の断面形状に対して予め設定された前記曲げ型の回転中心と前記芯金の先頭部との位置関係を得るべく、前記芯金位置調整手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
本発明においては、曲げ成形に際して管材の内側に挿入する芯金の位置、より詳しくは、曲げ型の回転中心に対する芯金の先頭部の位置を調整する芯金位置調整手段を備え、管材各部を曲げ成形する前に、夫々の曲げ部に実現すべき断面形状に応じて予め設定された芯金位置を得るべく前記芯金位置調整手段を制御して、曲げ型の回転中心に対する芯金の先頭部の位置を断面変化を防止すべく設定された適正位置から外し、この状態で実施される曲げ成形の過程において曲がり部の断面を所望の程度に偏平化しておき、製造された曲がり管をハイドロフォーミングの素材管とする際に、金型への装着のための各曲がり部に要求される予備成形を不要、又は軽減する。
【0018】
また本発明に係るハイドロフォーミング用素材管の製造方法は、曲げ対象となる管材を管軸方向に曲げ装置に送り込み、該曲げ装置に備えられた曲げ型とクランプ型とにより前記管材を、その内側に芯金を挿入した状態で挾持し、前記曲げ型及びクランプ形を、曲げ型の軸回りに回転させて、前記管材を前記曲げ型に沿わせて曲げ成形するパイプベンダーを用い、前記管材を管軸方向の複数か所の曲げ部にて順次曲げ成形してハイドロフォーミング用の金型に装着して用いる素材管を製造する方法において、前記複数か所の曲部において行われる曲げ成形の前に、各曲げ部の成形後の断面形状に対して予め設定された位置関係を得るべく、前記芯金の先頭部の位置を前記曲げ型の回転中心に対して調整することを特徴とする。
【0019】
この発明においては、曲げ対象となる管材の内側に挿入される芯金の位置を曲げ型の回転中心に対して種々に変更した状態での曲げ成形により得られる成形前後の断面形状の変化程度を予め調べてデータとして取得しておき、管軸方向の複数か所にて管材各部を曲げ成形する前に、ハイドロフォーミング用の金型の該当部位に装着する際に適した断面形状を得るために必要な芯金の位置を前記データに基づいて決定し、決定された位置を得るべく芯金位置を調整して曲げ成形を実施する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るパイプベンダーの全体構成を示す平面図である。
【0021】
本発明に係るパイプベンダーの全体構成は、図4に示す従来のパイプベンダーと同様であり、基台2の一側に曲げ装置3を備え、曲げ対象となる管材Pの中途部をチャック1により掴持し、該チャック1を、基台2の上面に略全長に亘って架設されたガイドレール20に沿って移動させ、前記管材Pに管軸方向の送りを加え、図中に白抜矢符にて示す如く曲げ装置3に送り込み、適宜の送り込み位置での曲げ装置3の動作により前記管材Pを曲げ成形するように構成されている。
【0022】
前記曲げ装置3は、図4に示す従来のパイプベンダーと同様に、円板形をなす曲げ型30と、該曲げ型30の外周との間に前記管材Pを挾持するクランプ型31とを共通の回転台33上に備え、前記曲げ型30及びクランプ型31により挾持された管材Pの上流側を、前記クランプ型31と同側から支えるプレッシャ型32とを備えており、この曲げ装置3による曲げ動作は、前記図5に示す如く行われる。
【0023】
即ち、曲げ装置3に送り込まれる管材Pは、図5(a)に示す如く、相互に離反した曲げ型30とクランプ型31との間に受け入れられ、図5(b)に示す如く、油圧シリンダ34の動作により、管軸方向の所定位置を曲げ型30の外周とクランプ型31との間に挾持され、この状態での前記回転台33を回転させ、前記曲げ型30をクランプ型31と共に軸回りに回転させることにより、図5(c)に示す如く、前記曲げ型30の外面に沿って曲げ成形される。
【0024】
この間前記プレッシャ型32は、油圧シリンダ35の動作により進出せしめられ、図5(b)及び(c)に示す如く、曲げ型30とクランプ型31とにより挾持された管材Pの後続部分に当接させてあり、この当接部分が、前記曲げ成形に伴って外方に張り出すことを抑制する作用をなす。
【0025】
更に本発明に係るパイプベンダーは、以上の如く曲げ成形される管材Pの内側に挿入して用いることにより、曲げに伴う管材Pの断面変化を抑制する作用をなす芯金4(図2,3参照)を備えている。この芯金4は、図1に示す如く、前記基台2の他側(曲げ装置3の逆側)上部に配された芯金シリンダ40の出力ロッドに連設された芯金バー41の先端に取付けられ、前記チャック1に保持された管材Pの内部に管端部から挿通されて該管材Pの曲げ部近傍に位置させてある。
【0026】
本発明に係るパイプベンダーにおいては、前記芯金シリンダ40が、基台2上に固設されておらず、前記チャック1のガイドレール20と平行をなして基台2上に架設された短寸のガイドレール21上に搭載され、該ガイドレール21を移動案内として管材Pの送り方向に移動可能とされており、この移動により前記芯金4の位置を調整する芯金位置調整手段が備えられている。
【0027】
図2は、芯金位置調整手段の構成を略示する側断面図である。本図に示す如く芯金シリンダ40は、その出力ロッド 40aを基台2の上面と平行に保ち、基台2の上面に架設された前記ガイドレール21にこれに沿って移動可能に係合された移動台42上に固設されている。出力ロッド 40aの先端には、前記芯金バー41が、長さ調整用のターンバックル43を介して同軸的に連結されており、その中途を省略して示す芯金バー41の先端には、円筒形をなす芯金4が同軸的に固設されている。
【0028】
前記移動台42には、前記ガイドレール21と平行をなしてねじ孔が貫通形成され、該ねじ孔には、送りねじ軸44が螺合されている。移動台42一側の基台2上には、ACサーボモータを用いてなる調整モータ5が固設されており、前記送りねじ軸44は、前記調整モータ5の出力端にカップリング45を介して同軸的に連結されている。
【0029】
以上の構成により、前記調整モータ5が回転駆動されると、カップリング45を介して連結された送りねじ軸44が回転し、前記移動台42は、その上部に固設された芯金シリンダ40と共に前記ガイドレール21を移動案内として移動せしめられ、前記芯金バー41の先端に固定された芯金4は、前記ガイドレール21の長手方向、即ち、管材Pの送り方向に移動せしめられ、芯金4の位置調整が可能となる。
【0030】
調整モータ5の回転による芯金4の移動は、前記送りねじ軸44の螺進により生じるものであり、前記調整モータ5の回転に応じて微細に行わせることができ、この移動量は、調整モータ5の回転数により正確に知ることができる。調整モータ5には、パルスゼネレータ等を用いてなる回転検出器50が付設してあり、該回転検出器50により検出される調整モータ5の回転数は、前記芯金4の位置制御動作を行う制御部6に与えられ、芯金4の現状位置を示す位置情報として用いられている。
【0031】
制御部6の出力は、駆動回路51を介して調整モータ5に与えられており、該調整モータ5は、前記回転検出器50からの入力により求まる芯金4の位置情報に基づいて制御部6が出力する動作指令により、前記芯金4を所望の位置に調整すべく回転駆動されるようになしてある。
【0032】
制御部6には、パイプベンダーの操業制御のためのプロセス制御部PCの出力が与えられている。プロセス制御部PCは、管材Pの曲げ位置、夫々の曲げ位置での曲げ角度、同じく曲げ方向等、パイプベンダーの操業に必要な各種の情報に加えて、各曲げ位置において曲げ成形後に得られるべき断面形状に関する情報を保持しており、前記制御部6には、各曲げ位置での曲げ成形の都度、実現すべき断面形状を指令する信号が前記プロセス制御部PCから与えられている。
【0033】
制御部6には、種々の条件下でのパイプベンダーの操業実績に基づいて求められた曲げ成形後の断面形状と芯金4の位置との対応関係が、データテーブルとして予め記憶させてあり、該制御部6は、プロセス制御部PCから与えられる断面形状の指令を前記データテーブルに適用して必要な芯金4の位置を求め、求められた位置と芯金4の現状位置との偏差を解消すべく前記調整モータ5に動作指令を発する動作をなす。
【0034】
図3は、曲げ装置3による管材Pの曲げ成形により得られた曲がり管の断面形状と芯金4の位置との関係を示す説明図である。前述の如く曲げ成形後の曲がり管の断面の変形は、曲げ型30の回転中心に対する芯金4の先頭部の位置、より具体的には、図3(a)に示す如く、曲げ型30の回転中心からの芯金4先端の突出長aが、該芯金4の外径と前記管材Pの内径との公差に対して適正に設定されたとき有効に抑制され、成形後の断面形状は、同図中に2点鎖線により示す如く、成形前と略同じ円形断面となる。
【0035】
このような芯金4の突出長aを、図3(b)に示す如く減じると、成形後の断面形状は、同図中に2点鎖線により示す如く、曲げ型3の半径方向に潰れた楕円形となり、この楕円形の偏平比(長径に対する短径の比)は、前記突出長aが小となる(負の値を含む)に従って減少する。なお、芯金4の先端を曲げ型30の回転中心よりも管材Pの送り方向上流側に所定長以上待避させ、突出長aが負の所定値以下となった場合には、芯金4を用いることなく曲げ成形を行った場合と同じ状態になり、曲げ成形後の断面形状は、湾曲円の外側にくびれを有するハート型となる。
【0036】
以上の如く、芯金4の位置を種々に換えて曲げ成形を行わせた場合、成形後の曲がり管の断面形状は、前記突出長aの減少に応じてその偏平比が小さくなる楕円形状となる。前記制御部6には、このような突出長aと偏平比との関係が記憶させてあり、該制御部6の前述した動作により調整モータ5を駆動して芯金4の位置を調整することにより、曲げ成形後に所望の偏平比を有する楕円形状を確実に実現することができる。
【0037】
従って本発明に係るパイプベンダーにおいては、前記ハイドロフォーミングの素材管として用いる曲がり管を製造する場合、夫々の曲がり部の偏平比を夫々の装着位置での金型の断面形状に応じて予め定め、プロセス制御部PCに入力しておけば、該プロセス制御部PCからの指令に従う前記制御部6の動作により各曲げ部が適宜に偏平化された曲がり管を製造することができ、夫々の曲げ部に対する予備成形を行うことなく、又は軽微な予備成形を行った後に前記金型への装着が可能となり、ハイドロフォーミング後の製品の形状不良の発生を大幅に軽減することが可能となる。
【0038】
なお、前記芯金4の位置は、芯金シリンダ40の作動によっても変更し得るが、この変更は、例えば、点検、交換のために前記曲げ装置3から芯金4を離反させるべく行われるものである。また芯金4の位置は、前記ターンバックル43の操作により微調整することができるが、この調整は、パイプベンダーの操業開始に際し、芯金4を所定の初期位置に位置させるべく行われる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係るパイプベンダーにおいては、曲げ成形に際して管材の内側に介在させる芯金の位置を調整する芯金位置調整手段と、この芯金位置調整手段を、管材の各部の曲げ成形の前に芯金の位置と断面形状との対応関係に基づいて制御する制御手段とを備えたから、各曲げ部における断面形状を曲げ成形の段階にて所望の形状にすることができ、製造された曲がり管をハイドロフォーミングの素材管とする際に、金型への装着のための各曲げ部の予備成形が不要となるか、又は予備成形の程度を軽減することができ、この予備成形に伴って、しわ、折れ込み等の形状不良が発生することが防止され、この素材管を用いて実施されたハイドロフォーミング後の製品品質の向上を図ることができる。
【0040】
また本発明に係るハイドロフォーミング用素材管の製造方法においては、曲げ対象となる管材の各部を曲げ成形する前に、この管材の内側に挿入される芯金の位置を、ハイドロフォーミング用の金型の該当部位への装着に適した断面形状が得られるように調整するから、各曲げ部の予備成形を必要とすることなくハイドロフォーミングの素材管としての使用が可能となり、工程の簡略化に寄与し得る等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイプベンダーの全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明のパイプベンダーにおける芯金位置調整手段の構成を略示する側断面図である。
【図3】曲がり管の曲げ形状と芯金位置との関係を示す説明図である。
【図4】従来のパイプベンダーの全体構成を示す平面図である。
【図5】曲げ装置の動作説明図である。
【図6】曲げ装置による曲げ部近傍の拡大断面図である。
【図7】従来のパイプベンダーにより製造された曲がり管をハイドロフォーミングの素材管として用いる場合の問題点の説明図である。
【図8】ハイドロフォーミングに用いる素材管の予備成形の説明図である。
【符号の説明】
1 チャック
2 基台
3 曲げ装置
4 芯金
5 調整モータ
6 制御部
20,21 ガイドレール
30 曲げ型
31 クランプ型
32 プレッシャ型
40 芯金シリンダ
41 芯金バー
42 移動台
44 送りねじ軸
PC プロセス制御部

Claims (2)

  1. 曲げ対象となる管材を管軸方向に曲げ装置に送り込み、該曲げ装置に備えられた曲げ型とクランプ型とにより前記管材を、その内側に芯金を挿入した状態で挾持し、前記曲げ型及びクランプ形を、曲げ型の軸回りに回転させて、前記管材を前記曲げ型に沿わせて曲げ成形するパイプベンダーにおいて、前記曲げ型の回転中心に対する前記芯金の先頭部の位置を調整する芯金位置調整手段と、前記管材の管軸方向の一又は複数か所の曲げ部において行われる曲げ成形の前に、各曲げ部の成形後の断面形状に対して予め設定された前記曲げ型の回転中心と前記芯金の先頭部との位置関係を得るべく、前記芯金位置調整手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とするパイプベンダー。
  2. 曲げ対象となる管材を管軸方向に曲げ装置に送り込み、該曲げ装置に備えられた曲げ型とクランプ型とにより前記管材を、その内側に芯金を挿入した状態で挾持し、前記曲げ型及びクランプ形を、曲げ型の軸回りに回転させて、前記管材を前記曲げ型に沿わせて曲げ成形するパイプベンダーを用い、前記管材を管軸方向の複数か所の曲げ部にて順次曲げ成形してハイドロフォーミング用の金型に装着して用いる素材管を製造する方法において、
    記複数か所の曲げ部において行われる曲げ成形の前に、各曲げ部の成形後の断面形状に対して予め設定された位置関係を得るべく、前記芯金の先頭部の位置を前記曲げ型の回転中心に対して調整することを特徴とするハイドロフォーミング用素材管の製造方法。
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