JP3613012B2 - ディスクチェンジャー装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンパクトディスク(CD)などのディスクを選択的に再生するディスクチェンジャー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図16は従来のディスクチェンジャー装置の要部を示している。図16において、50は箱形の筐体であり、この筐体50の正面板50Aには、ディスク挿入口が形成されている。51は筐体50内のディスク挿入口の近傍に配置されたローラーであり、ディスク挿入口から挿入されたディスク52はモータにより駆動されるローラー51により筐体50内に移送され筐体50内のトレイに載置される。複数個のトレイに載置されたディスクのうちの1枚のディスク52がディスク取出し機構により筐体50の中央に押出されターンテーブル53に固定される。上記ターンテーブル53は軸54により筐体50の底面板に回動可能に支持された回動板55の先端部に回動自在に保持されている。上記回動板55にはモータが取付けられこのモータの駆動力によりターンテーブル53が回転される。上記回動板55には光ピックアップ56が設けられており、回転駆動されたディスク52に記録された情報が上記光ピックアップ56で読み取られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来のオーバーラップ再生のディスクチェンジャー装置に比較してより小型化が可能で、ディスクのターンテーブルへの移送、ディスク再生が確実に行えるディスクチェンジャー装置を簡単な構成で提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題点を解決するために、再生されるディスクの中心部における前記ディスク面に略垂直な線上に前記ディスクを再生するターンテーブルの中心部が位置するように前記ディスクをディスク面に略水平な方向に押出す押出しレバーと、前記押出しレバーで押出されたディスクの上面に擦合する第1のディスク保持片と、前記押出しレバーで押出されたディスクの下面に擦合する第2のディスク保持片と、前記第1のディスク保持片に植設された第1のピンと、前記第2のディスク保持片に植設された第2のピン
と、前記第1のピンと前記第2のピンとがそれぞれ挿入されるカム溝を形成するカム板と、前記カム板の駆動により、前記第1のディスク保持片と前記第2のディスク保持片を接近させて前記押出しレバーで押出されたディスクを保持させ前記ディスクを略垂直方向に前記ターンテーブルまで移動させた後に、前記第1のディスク保持片と前記第2のディスク保持片とを離反させ前記押出しレバーで押出されたディスクを前記ターンテーブルに載置させる駆動部とを備えるものであり、ディスクの移送動作およびディスク再生動作が確実に行えるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、接近離反する第1、第2のディスク保持片を有するディスクガイド手段と、上記第1、第2のディスクガイド手段を駆動し上記第1、第2のディスク保持片を接近離反させる駆動手段とを具備し、上記第1、第2のディスク保持片を接近させた状態でディスクを保持してターンテーブルへ移送し、移送後に第1、第2のディスク保持片を離反させてディスク再生を行うことを特徴とするものであり、第1、第2のディスク保持片を接近させてディスクを保持したままディスクをターンテーブルまで移送し、移送後ディスク保持片を離反させてディスク再生を行うため、ディスクのターンテーブルへの移送、及び移送後のディスク再生が確実に行えるものである。
【0006】
本発明の請求項2に記載の発明は、支持基板に上下方向に摺動自在に支持された第1、第2のディスク保持片と、上記支持基板に横方向に摺動自在に支持され上記第1、第2のディスク保持片のピンが挿入されるカム溝が形成されたカム板とでディスクガイド手段を構成したことを特徴とするものであり、簡単な構成でディスクの移送及び移送後のディスク再生が確実に行えるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図15を用いて説明する。以下の実施形態1のディスクチェンジャー装置は、自動車内に設置して使用する車載用のディスクチェンジャー装置の例である。
【0007】
(実施の形態1)
図1―図5において、1は箱形の筐体であり、この筐体1の正面板1Aにはディスク挿入口が形成されている。2は筐体1内の上記ディスク挿入口の近傍に配置されたディスクローディング用のローラであり、このローラ2はローラ駆動機構(図示せず)によって回動されディスク3の挿入、排出を行う。4はディスク3を保持する半円環状のトレイであり、複数枚のトレイ4が筐体1内の背面板1Bと右側面板1Cとのコーナ部側に積層配置されている。上記複数枚のトレイ4の内の最上面側および最下面側にはそれぞれ金属板5が配置され、上記トレイ4および金属板5には3個所に孔が形成されている。両端が筐体1の上面板と底面板とに固定された3本のトレイガイド軸がトレイ4、金属板5の孔に挿入されているため、複数のトレイ4、金属板5は上記3本のトレイガイド軸に案内されて上下に移動可能である。6は筐体1内に回動可能に支持されたレバーであり、このレバー6の先端にはローラ7が保持されている。上記レバー6はバネ(図示せず)により時計方向(図1)に付勢されている。筐体1の正面板1Aの中央に形成されたディスク挿入口より挿入されたディスク3はローラ2により背面板1Bに向かって筐体1内に移送されていく。この移送の途中においてレバー6の先端のローラ7がディスク3の外周面に当接するため、ディスク3はトレイ4方向に方向転換されトレイ4に収納される。
【0008】
図3−図5は、実施の形態1のトレイ部を示している。図3−図5において、8はコイルバネであり、このコイルバネ8の下端は最下部に配置された金属板5に係止され、またコイルバネ8の上端は最上部に配置された金属板5に係止されている。このコイルバネ8の弾性力により上記複数のトレイ4は図3に示すように金属板5で挟まれるように付勢され重ねられる。9は筐体1内に回転可能に支持された第1のカムギアであり、この第1のカムギア9には図8に示すようにトレイ4及び金属板5の中央部に形成された突片が挿入されるカム溝9Aが形成されている。上記第1のカムギア9の山部の一部9Bの幅は他の山部9Cの幅より厚く形成されている。10は山部9Bに一体に形成された突片である。同様に第2、第3のカムギア11、12が筐体1内に回転可能に支持されている。この第2、第3のカムギア11、12はトレイ4及び金属板5の端部に形成された突起が挿入されるカム溝が形成され、また第2、第3のカムギア11、12の山部の一部の幅は他の山部の幅より厚く形成されている。上記第2、第3のカムギア11、12のカムギア9、11、12はモータ(図示せず)の回転駆動力によって同期して回転する。また、上記第2、第3のカムギア11、12の近傍には、この第2、第3のカムギア11、12の山部の幅よりさらに大きな幅の山部を有する第4、第5のマウビア13、14が回動可能に支持されている。駆動機構によりカムギア9、11、12が回転すると、この回転に伴ってトレイ4間が順次開脚するとともに、他の駆動機構により第4、第5のカムギア13、14が回転するとトレイ4間が図4に示すようにさらに大きく開脚するものである。
【0009】
図1において、15は筐体1の底面に軸16により回転可能に支持された基板であり、この基板15上に3つのゴム製のダンパー17を介して光ヘッドシャーシ18が支持されている。19は光ヘッドシャーシ18に送りネジにより矢印A方向に移動される光ピックアップである。この光ピックアップ19には発光素子、受光素子などの光学系が組込まれている。20は光学系を構成する対物レンズであり、この対物レンズ20から出たレーザ光がディスク3に照射され、またディスク3で反射された反射光が対物レンズ20を介して受光素子に入射される。この受光素子は受光したレーザ光を電気信号に変換して出力するものであり、この出力信号からディスク3に記録された情報が再生されるものである。
【0010】
図6、図7において、21は光ヘッドシャーシ18に回転自在に保持されたターンテーブルであり、このターンテーブル21は光ヘッドシャーシ18の下面に取付けられたモータ22の回転軸に直結されている。23はターンテーブル21の中央に開閉可能に保持された複数の爪であり、ターンテーブル21にディスク3が載置されていない時は爪23は閉じた状態にあり、ターンテーブル21にディスクが載置されると、爪駆動機構により駆動されて爪23は外方に開きディスク3のターンテーブル21への保持を行うものである。
【0011】
図1において、24は軸25の先端部に摺動自在に保持されたディスク押出しレバーであり、駆動機構(図示せず)によりディスク押出しレバー24が時計方向(図1)に回動すると、ディスク押出しレバー24の先端がトレイ4間に入り、トレイ4上のディスク3の外周面を押し、トレイ4より1枚のディスク3を筐体1内の中央方向に押出すものである。トレイ4より押出されたディスク3はターンテーブル21に固定されて回転駆動されるものである。
【0012】
図9は、トレイから押出されたディスクをターンテーブルまで移送する際にディスクを保持するディスクガイド機構を示している。図9において、26は筐体1に固定されたモータであり、このモータ26の回転駆動力は歯車減速機構27を介して歯車28に伝えられる。29は筐体1の底板に摺動自在に支持されたリング状の回動板であり、この回動板29の外周には歯部29Aが形成されている。30は筐体1の底板に軸31により回動可能に支持され上記回動板29の歯部29Aと噛合する歯車であり、この歯車30の上面にはカム溝30Aが形成されている。32は軸33により回動可能に支持されたレバーであり、このレバー32には上記歯車30のカム溝30Aに係合するピン32Aが植設されている。32Bはレバー32の先端に植設されたピン、32Cは上記レバー32に形成された円弧溝であり、この円弧溝32Cに上記軸31が挿入されている。34は筐体1の上面板に固定された支持基板であり、この支持基板34には、図10〜図12に示すように、縦方向の2つの長穴34A、34Bと横方向の1つの長穴34Cが形成されている。35は上記支持基板34の長穴34Aに上下摺動自在に支持されたディスク保持片であり、このディスク保持片35に植設された2つのピン35A、35Bが上記長穴34Aに挿入されている。36は上記支持基板34の長穴34Bに上下摺動自在に支持されたディスク保持片であり、このディスク保持片36に植設された2つのピン36A、36Bが上記長穴34Bに挿入されている。37は上記支持基板34に横方向に摺動自在に支持されたカム板であり、このカム板37にはカム溝37A、37Bが形成されている。上記ディスク保持片35、36は支持基板34の一方の面側に上下摺動自在に支持されているのに対し、上記カム板37は支持基板34の他方の面側に左右摺動自在に支持されているものである。上記ディスク保持片35に植設されたピン35Aがカム溝37Aに挿入され、またディスク保持片36に植設されたピン36Bがカム溝37Bに挿入されている。38はカム板37に植設されたピンであり、このピン38は支持基板34の長穴34Cに挿入され、カム板37は長穴34Cに案内されて支持基板34に対し水平に摺動する。39はカム板37の下部に一体に形成された折曲片であり、この折曲片39に長溝39Aが形成されている。折曲片39の長溝39Aには上記レバー32に植設されたピン32Bが挿入されている。レバー32が回動すると、このレバー32のピン32Bによりカム板37が支持基板34上を横方向に摺動する。カム板37が横方向に摺動すると、このカム板37のカム溝37A、37Bによりピン35A、36Bが駆動されるため、支持基板34に上下摺動自在に支持されたディスク保持片35、36は上下に摺動するものである。40は筐体1の底板に軸41により回動可能に支持され上記回動板29の歯部29Aと噛合する歯車であり、この歯車40の上面にはカム溝40Aが形成されている。42は軸43により回動可能に支持されたレバーであり、このレバー42には上記歯車40のカム溝40Aに係合するピン42Aが植設されている。42Bはレバー42の先端に植設されたピンであり、このピン42Bはディスクガイド機構44のカム板の折曲片の長穴に挿入されている。このディスクガイド機構は前記第1のディスクガイド機構と同様の構造であり、回動板29の回動に伴い歯車30、40が回動することにより、第1、第2のディスクガイド機構が同様に動作するものである。
【0013】
図10、図13はディスク3がトレイ4より押出された段階の状態を示している。この状態では第1、第2のディスクガイド機構のディスク保持片35、36が上方に移動した位置にあり、ディスク保持片35、36間は狭くなっており、このディスク保持片35、36間にトレイ4から押出されたディスク3が挿入され、ディスク3がディスク保持片35、36間で保持される。図11、図14はトレイ4から押出されたディスク3をターンテーブル21に載置しクランプする段階の状態を示している。図10、図13に示す状態でカム板37が横方向に移動すると、第1、第2のディスクガイド機構のディスク保持片35、36はディスク3を保持したまま下降する。図11、図14に示す状態でカム板37が更に横方向に移動すると、図12、図15に示すように、第1、第2のディスクガイド機構のディスク保持片35は下降し、ディスク保持片36は上昇し、ディスク保持片35、36間の間隔が広くなるものであり、この状態でディスク3がターンテーブル21によって回転駆動されディスクの再生動作が行われるものである。
【0014】
図9において、モーター26が回転すると、モーター26の回転駆動力が減速機構27を介して歯車28に伝えられる。歯車28が回転すると、この歯車28に噛合する回動板29が回動し、この回動板29の歯部29Aに噛合する歯車30、40が回転する。歯車30、40の回転に伴い、歯車30、40のカム溝30A、40Aにより、軸33、43を支点とするレバー32、42のピン32A、42Aが駆動され、レバー32、42が回動し、第1、第2のディスクガイド機構のカム板37が支持基板34上を水平方向に摺動し、この摺動動作に伴い、図13に示すようにトレイ4から押出されたディスク3を第1、第2のディスクガイド機構のディスク保持片35、36で保持し、図14に示すようにディスク3を保持したままディスク保持片35、36を下降させ、ディスク3をターンテーブル21上に載置、クランプした後に、図15に示すように、第1、第2のディスクガイド機構のディスク保持片35、36間を開きディスク再生を行うものである。ディスク再生後は、図15、図14、図13に示す状態を経てディスク3をトレイに収納するものである。
【0015】
以上のように、上記実施の形態1では、回動板29の回動動作に基づいて、ディスク保持片35、36によりディスク3をターンテーブル21まで移送し、ディスク3がターンテーブル21にクランプされると、ディスク保持片35、36間が開きディスク再生を行うものであり、ディスク3のターンテーブル21への移送、ディスク再生動作が確実におこなれるものである。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、第1、第2のディスク保持片を接近させてディスクを保持したまま垂直方向に移動して押出しレバーで押出されたディスクをターンテーブルまで移送し、移送後ディスク保持片を離反させて押出しレバーで押出されたディスク再生を行うため、簡単な構成でディスクのターンテーブルへの移送、及び移送後のディスク再生が確実に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるディスクチェンジャー装置の上面図
【図2】同実施の形態1の再生動作時の上面図
【図3】同実施の形態1のトレイ機構部の側面図
【図4】同実施例の形態1の再生時のトレイ機構部の側面図
【図5】同実施の形態1の再生時のトレイ機構部の側面図
【図6】同実施の形態1の光ヘッドシャーシの上面図
【図7】同実施の形態1の光ヘッドシャーシの側面図
【図8】同実施の形態1のカムギアの側面図
【図9】同実施の形態1のトレイガイド機構の要部の上面図
【図10】同実施の形態1のトレイ保持機構の正面図
【図11】同実施の形態1のトレイ保持機構の正面図
【図12】同実施の形態1のトレイ保持機構の正面図
【図13】同実施の形態1のディスク保持片の側面図
【図14】同実施の形態1のディスク保持片の側面図
【図15】同実施の形態1のディスク保持片の側面図
【図16】従来のディスクチェンジャー装置の概要を示す上面図
【符号の説明】
3 ディスク
4 トレイ
9 カムギア
11 カムギア
12 カムギア
13 カムギア
14 カムギア
15 基板
16 軸
17 ダンパー
18 光ヘッドシャーシ
19 光ピックアップ
21 ターンテーブル
22 モーター
24 ディスク押出しレバー
26 モータ
29 回動板
30 歯車
32 レバー
32B ピン
34 支持基板
35 ディスク保持片
36 ディスク保持片
37 カム板
40 歯車
42 レバー
42B ピン
Claims (2)
- 再生されるディスクの中心部における前記ディスク面に略垂直な線上に前記ディスクを再生するターンテーブルの中心部が位置するように前記ディスクをディスク面に略水平な方向に押出す押出しレバーと、
前記押出しレバーで押出されたディスクの上面に擦合する第1のディスク保持片と、
前記押出しレバーで押出されたディスクの下面に擦合する第2のディスク保持片と、
前記第1のディスク保持片に植設された第1のピンと、
前記第2のディスク保持片に植設された第2のピンと、
前記第1のピンと前記第2のピンとがそれぞれ挿入されるカム溝を形成するカム板と、
前記カム板の駆動により、前記第1のディスク保持片と前記第2のディスク保持片を接近させて前記押出しレバーで押出されたディスクを保持させ前記ディスクを略垂直方向に前記ターンテーブルまで移動させた後に、前記第1のディスク保持片と前記第2のディスク保持片とを離反させ前記押出しレバーで押出されたディスクを前記ターンテーブルに載置させる駆動部とを備えることを特徴とするディスクチェンジャー装置。 - 前記第1のディスク保持片と前記第2のディスク保持片とを上下方向に揺動自在に支持する支持基板を備え、
前記カム板は、前記支持基板に対して水平方向に揺動することを特徴とする請求項1に記載のディスクチェンジャー装置。
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---|---|---|---|
JP20464998A JP3613012B2 (ja) | 1998-07-21 | 1998-07-21 | ディスクチェンジャー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000040288A JP2000040288A (ja) | 2000-02-08 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3613012B2 (ja) |
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1998
- 1998-07-21 JP JP20464998A patent/JP3613012B2/ja not_active Expired - Fee Related
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