JP3612349B2 - コンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料 - Google Patents

コンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料 Download PDF

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株式会社日本コンタクトレンズ
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、眼内レンズやコンタクトレンズなどの材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
人工臓器、血液透析膜、各種のカテーテル、眼内レンズやコンタクトレンズ等の医療用具が高分子材料で作製されていることは周知の通りである。
例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)及び種々のメタクリル酸エステル系単量体の重合体を用いて眼内レンズやコンタクトレンズが作製されている。このPMMA等のメタクリル酸エステル系重合体は光学性(透明性)に優れ、又、耐久性に富むものの、水濡性が悪く、酸素透過性が低く、この為PMMA等のメタクリル酸エステル系重合体のコンタクトレンスズは装用感が悪く、特に長時間装用が困難といった問題が有る。
【0003】
このPMMA等のメタクリル酸エステル系重合体の酸素透過性を改善する為に、メタクリル酸エステル分子内にシロキサン結合を導入したシリコーンメタクリレート重合体(特公昭52−33502号公報)、酢酪酸セルロースを主体した酸素透過性重合体やフッ素含有メタクリレート系重合体(特開昭57−51705号公報、特開昭61−11308号公報)等を用いたコンタクトレンズが提案されている。しかしながら、これらの重合体は、PMMA等のメタクリル酸エステル系重合体に比べれば、酸素透過性は改善されているものの、未だ十分ではなく、そして水濡性においても満足できるものではない為、少量の親水性単量体の添加重合が考えられている。しかるに、この場合、親水性単量体の割合等により、得られた重合体は相分離による材料の白濁と言う問題が新たに見出される等の新たな欠点も有り、又、更に耐汚染性等の性能においても満足出来るものではない。
【0004】
一方、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)を主成分とする含水性の材料を用いてコンタクトレンズが作製されている。この含水性材料は、水濡性に富み、装用感は良いものの、酸素透過性において満足できるものではなく、従ってこれでも長時間の連続装用には十分でない。
又、N−ビニルラクタムとメタクリル酸アルキルエステルとを用いて共重合した高含水性材料でコンタクトレンズを作製することも提案(特公昭57−42850号公報、特公昭57−42851号公報)されている。この材料は、水濡性及び酸素透過性に優れており、従ってこの材料で作製されたコンタクトレンズは、長時間の連続装用が可能になったものの、煮沸消毒が行われると変形や変色が起き、又、耐久性に乏しく、更には涙液成分に含まれるタンパク質、脂肪、ムチン質及び細菌、真菌により汚染されやすいと言う欠点が有る。
【0005】
これらの欠点を解決する手段として、フッ素含有単量体との共重合が提案(特開昭57−211119号公報、特開昭63−30820号公報)されているが、含水率、柔軟性の低下及び共重合体の白濁と言う新たな欠点が見出された。最近になって、これらの欠点を解決する為に、側鎖の部分又は末端にOH基を持ったフッ素含有単量体の添加共重合が提案されているが、この程度の親水性化ではこれらの欠点を充分に克服するまでには至らなかった。
【0006】
【発明の開示】
本発明の目的は、装用感に優れ、しかも機械的特性、耐久性に優れ、かつ、汚れが付き難く、そして汚れが付いても除去し易いコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料を提供することである。
この本発明の目的は、下記の一般式〔I〕で表される化合物を含む組成物を重合して得られた重合体からなることを特徴とするコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料によって達成される。
【0007】
一般式〔I〕
Figure 0003612349
〔式〔I〕中、 は不飽和結合を有する炭化水素基、YはO又はNR1 (但し、Yは同じであっても、異なっていても良い)。
1 は水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基、及びアリール基の群の中から選ばれる基。
【0008】
A,Bは同一もしくは異なる基であって、A,Bの少なくとも一方の基が一般式〔II〕で表される。A,Bの一方のみが一般式〔II〕で表されるものである場合、A,Bの他方は水素原子、又は炭素数1〜20の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数4〜12の環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、炭素数4〜12の環状のハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、−(CHCHO)p−H(pは2〜10の整数),−CHCH(OH)CH−(O)r−R(Rは炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、rは0または1)の群の中から選ばれる基。〕
一般式〔II〕
Figure 0003612349
〔式〔II〕中、R,R,R,R,R,R(R,R,R,R,R,Rは同じであっても、異なっていても良い)は、水素原子、又は炭素数1〜20の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数4〜12の環状のアルキル基、炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、炭素数4〜12の環状のハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基の群の中から選ばれる基。 は炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基であっても良い。
n,mは0〜6の整数〕
【0009】
特に、一般式〔I〕で表される化合物と、これと共重合可能な化合物とを含む組成物を重合して得られた共重合体からなることを特徴とするコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料によって達成される。
【0010】
すなわち、一般式〔I〕で表される一種又は二種以上の化合物:共重合可能な化合物が約1〜99:99〜1の割合(重合比)で構成されてなる共重合体であることが好ましい。より一層望ましくは、約5〜95:95〜5の割合(重合比)で構成されてなる共重合体である。
尚、一般式〔I〕で表される化合物はジ置換体である為、どちらか一方又は両方の置換基をフッ素含有置換基等に置き換えることにより、耐汚染性の一層の向上が見られ、しかもフッ素のもつ撥水性が抑制され、水濡性にも非常に優れた医療用材料が得られる。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる上記一般式〔I〕の化合物は、例えばイタコン酸タイプの化合物の場合、イタコン酸、無水イタコン酸、イタコン酸ジクロライド、モノ置換イタコン酸、モノ置換イタコン酸クロライドとアルコール類あるいはアミン類との反応等の方法により合成することが出来る。又、フマル酸やマレイン酸タイプの化合物も同様にして得られる。
【0012】
一般式〔I〕におけるRは水素原子、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基と言った炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基(中でも好ましいものは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基)、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシヘキシル基、2−ヒドロキシオクチル基と言った炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基(中でも好ましいものは、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基)、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基と言った遊離原子価が炭素環にある炭素数6〜30のアリール基、例えばベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基と言った遊離原子価が側鎖にある炭素数7〜30のアリール基の群の中から選ばれるものである。
【0013】
は、例えばパーフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロ−3−(メチル)ブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロ−8−(メチル)デシル基、パーフルオロ−12−(メチル)テトラデシル基と言った直鎖状や分岐鎖状のアルキル基における水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜15のハロゲン化アルキル基(中でも好ましいものは、炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基)の群の中から選ばれたものである。
【0014】
一般式〔II〕におけるR,R,R,R,R,Rは水素原子、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリドデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、イコサニル基と言った炭素数1〜20の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基(中でも好ましいものは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基)、例えばシクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、メチルシクロブチル基、シクロヘキシル基、ジメチルシクロブチル基、メチルシクロペンチル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロペンチル基、トリメチルシクロブチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロドデシル基と言った炭素数4〜12の環状のアルキル基(中でも好ましいものは、5員環や6員環の環状のアルキル基)、例えばパーフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、パーフルオロ−3−(メチル)ブチル基、パーフルオロヘキシル基、2−(パーフルオロヘキシル)エチル基、パーフルオロ−7−(メチル)オクチル基、2−(パーフルオロデシル)エチル基、2−(パーフルオロ−11−(メチル)ドデシル)エチル基と言った直鎖状や分岐鎖状のアルキル基における水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された炭素数1〜15のハロゲン化アルキル基(中でも好ましいものは、炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐鎖状のアルキル基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基)、例えばモノフルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロペンチル基、ペンタフルオロシクロペンチル基、ジフルオロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシル基、ヘキサフルオロシクロヘキシル基、トリフルオロシクロヘキシル基、パーフルオロシクロオクチル基、オクタフルオロシクロオクチル基、テトラフルオロシクロオクチル基、ジフルオロシクロドデシル基と言った環状のアルキル基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された炭素数4〜12の環状のハロゲン化アルキル基(中でも好ましいものは、5員環や6員環の環状のアルキル基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された環状のハロゲン化アルキル基)、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基といった遊離原子価が炭素環にある炭素数6〜30のアリール基、例えばベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基と言った遊離原子価が側鎖にある炭素数7〜30のアリール基、例えばパーフルオロフェニル基、モノフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、パーフルオロトリル基、モノフルオロトリル基、テトラフルオロトリル基、パーフルオロキシリル基と言った遊離原子価が炭素環にあるアリール基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された炭素数6〜30のハロゲン化アリール基、例えばモノフルオロベンジル基、トリフルオロベンジル基、ペンタフルオロベンジル基、モノフルオロフェネチル基、ジフルオロフェネチル基、トリフルオロフェネチル基、ペンタフルオロフェンネチル基、パーフルオロジフェニルメチル基、パーフルオロトリフェニルメチル基と言った遊離原子価が側鎖にあるアリール基の水素原子の一部あるいは全部がハロゲン原子で置換された炭素数7〜30のハロゲン化アリール基の群の中から選ばれるものである。
【0015】
更に、Rは、例えばヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル基、2−ヒドロキシヘキシル基、2−ヒドロキシオクチル基と言った炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基(中でも好ましいものは、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基)であっても良い。
【0016】
A,Bの一方のみが一般式〔II〕の場合におけるA,Bの他方として挙げられる鎖状のアルキル基、環状のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、ヒドロキシアルキル基(ジヒドロキシアルキル基であっても良い)などの具体例は、上記一般式〔II〕の説明で挙げたもの等が同様に挙げられる。
【0017】
本発明における一般式〔I〕で表される化合物と共に重合に用いられる化合物としては、例えばC〜C11の一価または多価アルコールとアクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸とのエステル類(アクリル酸アルコキシアルキルエステルやメタクリル酸アルコキシアルキルエステル等も含む)、1〜20のフッ素原子を有する直鎖状あるいは分岐鎖状のフルオロアルキルアルコールまたはフルオロアルキルベンジルアルコールとアクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸とのエステル類、シリコン含有モノマー類、N−ビニル複素環式モノマー類、架橋性多官能モノマー類などが挙げられる。
【0018】
又、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン酸エステル(一般式〔I〕で表される化合物とは異なる)の一部を、類似のモノマーで代用することが出来る。
〜C11の一価または多価アルコールとアクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸とのエステル類としては、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルアクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、ペンチルアクリレート、ペンチルメタクリレート、ネオペンチルアクリレート、ネオペンチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシスチレンアクリレート、2−ヒドロキシスチレンメタクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート、トリエチレングリコールモノアクリレート、トリエチレングリコールモノメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸ジn−プロピル、イタコン酸モノn−プロピル、イタコン酸ジイソプロピル、イタコン酸モノイソプロピル、イタコン酸ジn−ブチル、イタコン酸モノn−ブチル、イタコン酸ジペンチル、イタコン酸モノペンチル、イタコン酸ジネオペンチル、イタコン酸モノネオペンチル、イタコン酸ジn−ヘキシル、イタコン酸モノn−ヘキシル、イタコン酸ジシクロヘキシル、イタコン酸モノシクロヘキシル、イタコン酸ジ2−エチルヘキシル、イタコン酸モノ2−エチルヘキシル等のイタコン酸ジエステルやイタコン酸モノエステルが挙げられる。
【0019】
アクリル酸アルコキシアルキルエステルやメタクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えば2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、3−メトキシプロピルアクリレート、3−メトキシプロピルメタクリレート、3−エトキシプロピルアクリレート、3−エトキシプロピルメタクリレート、2−メトキシプロピルアクリレート、2−メトキシプロピルメタクリレート、2−エトキシプロピルアクリレート、2−エトキシプロピルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート等のアクリル酸アルコキシアルキルエステルやメタクリル酸アルコキシアルキルエステル等が挙げられる。
【0020】
勿論、これらのエステルは一種類であっても、二種類以上が用いられても良い。
又、上記エステルの一部を、これらに類似のモノマーで代用しても良い。例えば、フェニルアクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミド、モルホリノアクリレート、モルホリノメタクリレート、モルホリノエチルアクリレート、モルホリノエチルメタクリレート、アミノアルキルアクリレート、アミノアルキルメタクリレート、N−アルキルアミノアルキルアクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート、N−アルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N−ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル(一般式〔I〕で表されるものとは異なる)等で代用することが出来る。
【0021】
1〜20のフッ素原子を有する直鎖状あるいは分岐鎖状のフルオロアルキルアルコールまたはフルオロアルキルベンジルアルコールとアクリル酸、メタクリル酸またはイタコン酸とのエステル類としては、例えば2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルアクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルメタクリレート、1H,1H−ペンタフルオロプロピルアクリレート、1H,1H−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフロオロイソプロピルアクリレート、ヘキサフロオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H−ヘキサフルオロブチルアクリレート、1H,1H−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、o−トリフルオロメチルベンジルアクリレート、o−トリフルオロメチルベンジルメタクリレート、p−トリフルオロメチルベンジルアクリレート、p−トリフルオロメチルベンジルメタクリレート等のアクリル酸フルオロエステルやメタクリル酸フルオロエステル、ビス−2,2,2−トリフルオロエチルイタコネート、2,2,2−トリフルオロエチルイタコネート、ビス−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルイタコネート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルイタコネート、ビス−2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチルイタコネート、2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチルイタコネート、ビス−1H,1H,2H,2H,−ヘプタデカフルオロデシルイタコネート、1H,1H,2H,2H,−ヘプタデカフルオロデシルイタコネート、ビス−1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルイタコネート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチルイタコネート、ビス−1H,1H−ペンタフルオロプロピルイタコネート、1H,1H−ペンタフルオロプロピルイタコネート、ビスヘキサフルオロイソプロピルイタコネート、ヘキサフルオロイソプロピルイタコネート、ビス−1H,1H−ヘプタフルオロブチルイタコネート、ビス−o−トリフルオロメチルベンジルイタコネート、o−トリフルオロメチルベンジルイタコネート、ビス−p−トリフルオロメチルベンジルイタコネート、p−トリフルオロメチルベンジルイタコネート等のイタコン酸ジフルオロエステルやイタコン酸モノフルオロエステルが挙げられる。勿論、一種類であっても、二種類以上が用いられても良い。
【0022】
シリコン含有モノマーとしては、オルガノシロキサン等が用いられる。例えば、アクリロキシエトキシプロピルペンタメチルジシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルペンタメチルジシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルヘプタメチルトリシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルヘプタメチルトリシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシエトキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリロキシエトキシプロピルフェニルテトラメチルジシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルフェニルテトラメチルジシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルトリベンジルジエチルジシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルトリベンジルジエチルジシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルn−ペンチルヘキサメチルトリトシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルn−ペンチルヘキサメチルトリシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルジn−プロピルペンタメチルトリシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルジn−プロピルペンタメチルトリシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルフェニルオクタメチルテトラシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルフェニルオクタメチルテトラシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルイソブチルテトラメチルジシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルイソブチルテトラメチルジシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキサン)、メタクリロキシエトキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキサン)、アクリロキシエトキシプロピルトリス(ジメチルシクロヘキシルシロキシ)シラン、メタクリロキシエトキシプロピルトリス(ジメチルシクロヘキシルシロキシ)シラン、アクリロキシエトキシプロピルペンタメチルジシロキシビス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシエトキシプロピルペンタメチルジシロキシビス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリロキシエトキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、アクリロキシエトキシプロピルテトラメチルトリプロピルシクロテトラシロキサン、メタクリロキシエトキシプロピルテトラメチルトリプロピルシクロテトラシロキサン、アクリロキシエトキシプロピル−トリス(カルボキシエチルジメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシエトキシプロピル−トリス(カルボキシエチルジメチルシロキシ)シラン、1−アクリロキシエトキシプロピル−3−(ヒドロキシエトキシプロピル)−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−メタクリロキシエトキシプロピル−3−(ヒドロキシエトキシプロピル)−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−アクリロキシエトキシプロピル−3−(4,7,10,13,16−ペンタオキシオクタデシル−18−オール)−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−メタクリロキシエトキシプロピル−3−(4,7,10,13,16−ペンタオキシオクタデシル−18−オール)−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−アクリロキシエトキシプロピル−3−〔(3,6−ジオキシオクチル−8−オール−1−オキシカルボニル)エチル〕−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−メタクリロキシエトキシプロピル−3−〔(3,6−ジオキシオクチル−8−オール−1−オキシカルボニル)エチル〕−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−アクリロキシエトキシプロピル−3−〔(ヒドロキシエチルオキシカルボニル)プロピル〕−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−メタクリロキシエトキシプロピル−3−〔(ヒドロキシエチルオキシカルボニル)プロピル〕−1,1,3,3−(テトラメチル)ジシロキサン、1−アクリロキシエトキシプロピル−5−〔(ジヒドロキシプロピルオキシ)プロピル〕−1,1,3,3,5,5−(ヘキサメチル)トリシロキサン、1−メタクリロキシエトキシプロピル−5−〔(ジヒドロキシプロピルオキシ)プロピル〕−1,1,3,3,5,5−(ヘキサメチル)トリシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン、メタクリロキシプロピル−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、メタクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、アクリロキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロピル−トリス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリロキシプロピル−3−フェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メタクリロキシプロピル−3−フェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1−ジエチル−3,3,3−トリベンジルジシロキサン、メタクリロキシプロピル−1,1−ジエチル−3,3,3−トリベンジルジシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−3−ペンチルトリシロキサン、メタクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−3−ペンチルトリシロキサン、アクリロキシプロピル−3,3,5,5,5−ペンタメチル−1,1−ジプロピルトリシロキサン、メタクリロキシプロピル−3,3,5,5,5−ペンタメチル−1,1−ジプロピルトリシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチル−7−フェニルテトラシロキサン、アクリロキシプロピル−1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチル−7−フェニルテトラシロキサン、アクリロキシプロピル−3−イソブチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メタクリロキシプロピル−3−イソブチル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、アクリロキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリロキシプロピルトリス(ジメチルシクロヘキシルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロピルトリス(ジメチルシクロヘキシルシロキシ)シラン、アクリロキシプロピル(ペンタメチルジシロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロピル(ペンタメチルジシロキシ)ビス(トリメチルシロキシ)シラン、アクリロキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、メタクリロキシプロピルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、アクリロキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリプロピルシクロテトラシロキサン、メタクリロキシプロピル−1,3,5,7−テトラメチル−3,5,7−トリプロピルシクロテトラシロキサン、(メチル=3−(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(エチル=3−(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(ブチル=3−(1−エチル−3・3・3−トリメチル−1−((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(イソプロピル=3−(3−(3・3−トリメチル−1・1−ジフェニルジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル=3−フェネチルオキシカルボニル−3−ブテナート、(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル=3−メトキシカルボニル−3−ブテナート、(プロピル=3−(3−(3・3・5・5・5−ペンタメチル−1・1−ジフェニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル=3−(3−(3・3・3−トリメチル−1・1−ビス((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(3−(1・3・3・3−テトラメチル−1−((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル=3−(3−1・3・3・3−テトラメチル−1−((トリメチルシリル)オキシ)ジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、(3−(1・1・3・3−テトラメチル−3−(フェニルジシロキサニル)プロピル=3−(3−(1・1・3・3−テトラメチル−3−フェニルジシロキサニル)プロピル)オキシカルボニル−3−ブテナート、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールアクリレート、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールメタクリレート、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールエチルアクリレート、メチルジ(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグリセロールエチルメタクリレート等が挙げられる。勿論、一種類であっても、二種類以上が用いられても良い。
【0023】
N−ビニル複素環式化合物としては、例えばN−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−5−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,4,5−トリメチル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドン、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4,4−ジメチル−2−ピペリドン、N−ビニル−7−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−4,6−ジメチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3,5,7−トリメチル−2−カプロラクタム等のN−ビニルラクタム、その他N−ビニルイミダゾリドン、N−ビニルサクシンイミド、N−ビニルジグリコリルイミド、N−ビニル−3−モルホリノン、N−ビニル−5−メチル−3−モルホリノン等が挙げられる。勿論、一種類であっても、二種類以上が用いられても良い。
【0024】
架橋性多官能モノマーとしては、例えばエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能アクリル酸エステルや多官能メタクリル酸エステル、ビニルアクリレート、ビニルメタクリレート、ジビニルベンゼン、N,N’−ジビニルビスラクタム等の多官能ビニル化合物、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルイタコネート、モノアリルイタコネート、ジアリルスクシネート、ジアリルアジピネート、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等の多官能アリル化合物、アリロキシエチルアクリレート、アリロキシエチルメタクリレート、ジアリロキシエチルイタコネート、モノアリロキシエチルイタコネート、3−ブテノイックアシッドメタクリロイルオキシエチルエステル、2−ブテノイックアシッドメタクリロイルオキシエチルエステル、ペンタエリスリトールテトラ(3−ブテネート)、ペンタエリスリトールテトラ(クロトネート)、1,3,5−トリ(3−ブテノイックアシッド)フェニルエステル、1,3,5−トリ(2−ブテノイックアシッド)フェニルエステル、トリ(3−ブテノイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(2−ブテノイルオキシエチル)イソシアヌレート、〔2−(1’−メタクリロイルオキシエチル)−4−アリル〕−N,N−トリレンカルバマート、4−アリル−2−(N−メタクリロイルアミノトリイル)−N’−カルバマート、2,4−ジアリル−N,N’−トリレンビスカルバマート、〔2−アリル−4−(1’−メタクリロイルオキシエチル)〕−N,N’−トリレンカルバマート、2−アリル−4−(N−メタクリロイルアミノトリイル)−N’−カルバマート、2,4−(1’,1’’−ジメタクリロイルオキシエチル)−N,N’−トリレンビスカルバマート、1,3,5−トリアリル−N,N’,N’’−ベンゼントリスカルバマート等が挙げられる。勿論、一種類であっても、二種類以上が用いられても良い。
【0025】
本発明の医療用材料(特に、コンタクトレンズ材料)は、一般式〔I〕で表される化合物の重合、特に一般式〔I〕で表される化合物と上記した共重合可能な化合物とを共重合せしめることによって製造される。
特に、コンタクトレンズの光学的特性、酸素透過性、水濡性、耐抗酸化性、耐久性、耐汚染性、機械的特性、形状安定性等の特性バランスを良くする為、共重合可能な化合物を適宜組み合わせた共重合物を用いることが出来る。
【0026】
例えば、含水性ソフトコンタクトレンズ材料の場合には、一般式〔I〕で表される化合物類:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びイタコン酸エステル(一般式〔I〕で表されるものとは異なる)の群の中から選ばれるエステル類:N−ビニル複素還式化合物類:架橋性多官能モノマー類=約95〜5:5〜95:0〜80:0.01〜20の割合(重量比)で構成されてなる共重合体であることが好ましい。より一層望ましくは、約90〜10:5〜80:0〜75:0.01〜10の割合(重量比)で構成されてなる共重合体であることが好ましい。
【0027】
又、ハードコンタクトレンズ材料の場合には、一般式〔I〕で表される化合物類:シリコン含有モノマー類:アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びイタコン酸エステル(一般式〔I〕で表されるものとは異なる)の群の中から選ばれるエステル類:N−ビニル複素還式化合物類:架橋性多官能モノマー類=約70〜5:5〜80:20〜90:0〜20:0.1〜20の割合(重合比)で構成されてなる共重合体であることが好ましい。より一層望ましくは、約50〜5:30〜70:20〜65:0〜10:1〜15で構成されてなる共重合体であることが好ましい。
【0028】
そして、上記のような化合物を所定の割合で配合し、さらに例えばジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4’−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチルニトリル、ベンゾイルパ−オキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート等の群の中から選ばれる適宜なフリーラジカル重合開始剤を配合し、通常のラジカル重合法によって重合がなされる。重合方法は熱重合、紫外線重合、放射線重合等が採用され得る。
【0029】
このようにして得られた重合体のブロックを、例えばコンタクトレンズや眼内レンズの形状に切削加工したり、あるいはスピンキャスト法、キャストモールド法等を用いることによりコンタクトレンズや眼内レンズに仕上げることが出来る。
尚、紫外線吸収剤を付与したり、着色したり、可視光線の一部の波長領域の光線をカットしたりする目的で、紫外線吸収剤(重合性タイプのものも含まれる)、色素(重合性タイプのものも含まれる)、紫外線吸収性色素(重合性タイプのものも含まれる)等が用いられても良い。
【0030】
又、場合によっては含水性コンタクトレンズ材料中に、熱や薬品等に起因する劣化(酸化劣化等)を防止する目的で、ヒンダードアミン誘導体等のような酸化防止剤、例えば4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−N−ピペリジン、4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−N−メチルピペリジン、ジ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イタコネート、ジ(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イタコネート、イタコン酸ジ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミド、イタコン酸ジ(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミド等を介在させておいても良い。
【0031】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を説明する。
【0032】
【実施例】
〔実施例1〕
イタコン酸ジ−2−(N−アセチル−N−メチル)アミノエチル(DAMEtIt)75重量部、メチルメタクリレート(MMA)25重量部、及びジアリルイタコネート(DAIt)1重量部の混合物に、V−65(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))0.01重量部を加えて良く混合し、この混合液を直径16mm、高さ10cmの円筒状のテフロン製重合管に流し込み、上部空間を窒素置換した後、予め窒素置換された電気オーブン中で40℃に20時間保ち、この後70℃に10時間、90℃に10時間、100℃に10時間保持して重合を行わせた。
【0033】
このようにして得られたブロックに対して通常の機械的加工を施し、コンタクトレンズを作製した。
このコンタクトレンズを生理食塩水中に48時間浸漬すると、含水ソフトコンタクトレンズとなった。そして、このソフトコンタクトレンズは、含水率が80.2%であり、柔軟性に優れ、しかも機械的強度、形状安定性及び耐久性に優れていた。
【0034】
〔実施例2〕
35重量部のイタコン酸α−2−(N−トリフルオロアセチル−N−メチル)アミノエチルβ−2−(N−アセチル−N−メチル)アミノエチル(TFAMAMEtIt)、65重量部の2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)、1重量部のDAIt、0.5重量部のエチレングリコールジメタクリレート(EDMA)、0.01重量部のV−65を用いて実施例1と同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
【0035】
この得られたソフトコンタクトレンズは、含水率が47.7%であり、柔軟性に優れ、しかも機械的強度、形状安定性及び耐久性に優れていた。
〔実施例3〕
30重量部の2−(N−トリフルオロアセチル−N−エチル)アミノイソプロピル−2−(N−アセチル−N−メチル)アミノイソプロピルフマレート(TFAEAMiPrF)、60重量部のN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)、10重量部のMMA、1重量部のアリルメタクリレート(AMA)、0.5重量部のビニルメタクリレート、0.01重量部のV−65を用いて実施例1と同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
【0036】
この得られたソフトコンタクトレンズは、含水率が57.2%であり、柔軟性に優れ、しかも機械的強度、形状安定性及び耐久性に優れていた。
〔実施例4〕
50重量部のビス(2−(N−アセチル−N−メチル)アミノイソプロピル)マレート(DAMiPrM)、40重量部の2−HEMA、10重量部のMMA、1重量部のAMA、1重量部のEDMA、0.01重量部のV−65を用いて実施例1と同様に行い、含水性コンタクトレンズを得た。
【0037】
この得られたソフトコンタクトレンズは、含水率が67.8%であり、柔軟性に優れ、しかも機械的強度、形状安定性及び耐久性に優れていた。
〔比較例1〕
実施例1において、DAMEtItの代わりにNVPを用いて同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
【0038】
〔比較例2〕
実施例2において、TFAMAMEtItの代わりに2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート(3FMA)を用いて同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
〔比較例3〕
実施例3において、TFAEAMiPrFの代わりに3FMAを用いて同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
【0039】
〔比較例4〕
実施例4において、DAMiPrMの代わりにNVPを用いて同様に行い、含水性ソフトコンタクトレンズを得た。
〔実施例5〕
45重量部のメタクリロキシエトキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(METS)、20重量部のイタコン酸ジ−3−(N−トリフルオロアセチル−N−メチル)アミノプロピル(DTFAMPrIt)、22重量部のMMA、8重量部のメタクリル酸、5重量部のトリエチレングリコールジメタクリレート(TGD)、0.03重量のV−601(ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート)を用いて、実施例1と同様に行いコンタクトレンズを得た。
【0040】
この得られたコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズであり、機械的加工性に富んだ硬質なものであった。
〔実施例6〕
45重量部のMETS、25重量部のTFAMAMEtIt、25重量部のMMA、5重量部のTGD、0.03重量部のV−601を用いて、実施例1と同様に行いコンタクトレンズを得た。
【0041】
この得られたコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズであり、機械的加工性に富んだ硬質なものであった。
〔実施例7〕
45重量部のMETS、30重量部のTFAEAMiPrF、18重量部のMMA、2重量部のEDMA、5重量部のTGD、0.03重量部のV−601を用いて、実施例1と同様に行い、コンタクトレンズを得た。
【0042】
この得られたコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズであり、機械的加工性に富んだ硬質なものであった。
〔比較例5〕
実施例5において、DTFAMPrItの代わりにヘキサフルオロイソプロピルメタクリレートを用いて同様に行い、ハードコンタクトレンズを得た。
【0043】
〔比較例6〕
実施例6において、TFAMAMEtItの代わりに3FMAを用いて同様に行い、ハードコンタクトレンズを得た。
〔比較例7〕
実施例7において、TFAEAMiPrFの代わりに3FMAを用いて同様に行い、ハードコンタクトレンズを得た。
【0044】
【特性】
上記各例で得られたソフトコンタクトレンズについて、その含水率、透明性及び汚れ付着性、汚れ離脱性を調べたので、その結果を表−1に示す。
Figure 0003612349
又、上記各例で得られたハードコンタクトレンズについて、その親水性接触角、透明性、酸素透過係数及び汚れ付着性、汚れ離脱性を調べたので、その結果を表−2に示す。
【0045】
Figure 0003612349
〔汚れ付着性〕
濃度2ppmの蛋白質水溶液中にコンタクトレンズを37℃で24時間浸漬し、この後取り出して所定量の精製水で洗浄し、洗浄液と浸漬液とを合わせて残存蛋白質を定量し、コンタクトレンズに付着した蛋白質量を求めた。1枚のコンタクトレンズに付着した蛋白質量が0.1μg未満のものを◎印で、0.1μg以上で0.5μg未満のものを○印で、0.5μg以上で1.0μg未満のものを△印で、1.0μg以上のものを×印で表示した。
【0046】
〔汚れ離脱性〕
濃度20ppmの蛋白質水溶液中にコンタクトレンズを37℃で24時間浸漬し、この後取り出して所定量の精製水で洗浄し、汚れを付着させたコンタクトレンズを用意した。このコンタクトレンズを0.75%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液中に40℃で24時間浸漬し、コンタクトレンズから蛋白質を抽出した。この後コンタクトレンズを取り出し、表面を所定量の0.75%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、抽出液と合わせて中の蛋白質量を求め、その値を汚れ離脱性とした。1枚のコンタクトレンズにおける蛋白質量が1.5μg以上のものを◎印で、1.0μg以上で1.5μg未満のものを○印で、0.5μg以上で1.0μg未満のものを△印で、0.5μg未満のものを×印で表示した。
【0047】
【効果】
装用感に優れ、しかも機械的特性、耐久性に優れ、かつ、汚れが付き難く、そして汚れが付いても除去し易い特長が奏される。

Claims (5)

  1. コンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料であって、
    下記の一般式〔I〕で表される化合物を含む組成物を重合して得られた重合体からなる
    ことを特徴とするコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料。
    一般式〔I〕
    Figure 0003612349
    〔式〔I〕中、 は不飽和結合を有する炭化水素基、YはO又はNR1 (但し、Yは同じであっても、異なっていても良い)。
    1 は水素原子、又は炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基、及びアリール基の群の中から選ばれる基。
    A,Bは同一もしくは異なる基であって、A,Bの少なくとも一方の基が一般式〔II〕で表される。A,Bの一方のみが一般式〔II〕で表されるものである場合、A,Bの他方は水素原子、又は炭素数1〜20の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数4〜12の環状のアルキル基、炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、炭素数4〜12の環状のハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、−(CHCHO)p−H(pは2〜10の整数),−CHCH(OH)CH−(O)r−R(Rは炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、rは0または1)の群の中から選ばれる基。〕
    一般式〔II〕
    Figure 0003612349
    〔式〔II〕中、R,R,R,R,R,R(R,R,R,R,R,Rは同じであっても、異なっていても良い)は、水素原子、又は炭素数1〜20の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のアルキル基、炭素数4〜12の環状のアルキル基、炭素数1〜15の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のハロゲン化アルキル基、炭素数4〜12の環状のハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基の群の中から選ばれる基。Rは炭素数1〜8の鎖状(直鎖でも分岐鎖でも良い)のヒドロキシアルキル基であっても良い。
    n,mは0〜6の整数〕
  2. 一般式〔I〕で表される化合物と共重合可能な化合物を更に含む組成物を重合して得られた共重合体からなることを特徴とする請求項1のコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料。
  3. 一般式〔I〕における
    Figure 0003612349
    がイタコン酸基であることを特徴とする請求項1のコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料。
  4. 一般式〔I〕における
    Figure 0003612349
    がフマル酸基であることを特徴とする請求項1のコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料。
  5. 一般式〔I〕における
    Figure 0003612349
    がマレイン酸基であることを特徴とする請求項1のコンタクトレンズ又は眼内レンズとして用いられる材料。
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