JP3611719B2 - ドリンクサービスカート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドリンクサービスカートに関する。すなわち、例えば新幹線,その他の鉄道,航空機,船舶,その他の輸送手段内において、飲料の提供サービスに供される、ドリンクサービスカートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような輸送手段において、例えばコーヒーの提供サービスは、従来次のように行われていた。
すなわち、まず駅等の厨房やビュッフェ付車輌の厨房等で、コーヒーをドリップした後、抽出されたコーヒーをポットに移し、それからワゴン等にて座席の乗客間を巡回し、注文に応じポットから紙コップ等に移して、乗客へと提供されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。上述したように、コーヒーは事前に予めドリップされており、いわば作り置きされていた。そこで、乗客等のユーザーに提供される際には、挽きたての味と香りが抜け落ちてしまっていることが多く、品質面に問題が指摘されていた。
周知のとおり、コーヒーはドリップ直後から酸化が進行し始め、抽出後15分も経過すると鮮度が失われ、香りが損なわれると共に味わいが低下してしまう。そこで従来より、乗客等のユーザーに対し、鮮度に富み香り高く味わい深いコーヒーを提供したい、という要望があった。
なお以上は、コーヒーを例に取って説明したが、ココア、紅茶,その他の飲料についてもほぼ同様の事情下にあり、香り高く味わい深い新鮮な飲料の提供サービスが、強く望まれていた。
【0004】
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものであって、給電部,熱湯のタンク部,熱風供給部,熱湯の注出部,飲料素材の封入パック等を、カート本体に備えつけてなり、更に適宜、コップ,氷供給部等を備えつけてなることにより、第1に、飲料を香り高く味わい深く提供できると共に、第2に、各種の飲料を好みに応じて提供でき、第3に、しかも簡単,容易,迅速に提供可能な、ドリンクサービスカートを提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1のドリンクサービスカートは、飲料の提供サービスに供される。
そして、箱状をなしキャスターを備えたカート本体と、該カート本体内に配設されバッテリーを備えた給電部と、該カート本体内に配設され熱湯を貯溜するタンク部と、該カート本体に配設され熱風を供給,吹き出し可能な熱風供給部と、該カート本体の上部に配設され、該タンク部からポンプを介して供給された熱湯を注出可能なノズルを備えた注出部と、飲料素材を封入してなり上部に注入受部を下部に開放可能部を備えた封入パックと、を有してなる。
そして該封入パックは、該注出部下にセットされ、該ノズルにて該注入受部が開孔されると共に熱湯が注入可能であり、かつ、該熱風供給部から吹き出された熱風にて、該開放可能部が剥離開放可能となっていること、を特徴とする。
【0006】
次に、請求項2については次のとおり。すなわち、この請求項2のドリンクサービスカートは、請求項1に記載したドリンクサービスカートであって、該ドリンクサービスカートは、新幹線,その他の鉄道,航空機,船舶,その他の輸送手段内において使用されること、を特徴とする。
請求項3については次のとおり。すなわち、この請求項3のドリンクサービスカートは、請求項1に記載したドリンクサービスカートにおいて、該封入パック内に封入される該飲料素材は、コーヒー,ココア,紅茶,鳥龍茶,日本茶,ハーブ茶,その他の飲料,更にコーヒーについてはモカ,キリマンジェロ,ブルーマウンテン,アメリカン,その他,これらのブレンド,更に紅茶についてはダージリン,アッサム,セイロン,その他,これらのブレンド等々について、それぞれの原料を細片化すると共に飲料用に加工したものよりなる。
該封入パックは、これら各種の該飲料素材の中から適宜複数種類を選択すると共に、それぞれを個別に封入したものが予め多数準備され、ココア用以外は内部に濾過部を備えていること、を特徴とする。
【0007】
次に、請求項4については次のとおり。すなわち、この請求項4のドリンクサービスカートは、請求項1に記載したドリンクサービスカートにおいて、該注出部下にセットされた該封入パック下に、更にコップがセット可能となっている。そして該コップには、剥離開放された該開放可能部を介し、該封入パックから飲料が流下可能となっていること、を特徴とする。
請求項5については次のとおり。すなわち、この請求項5のドリンクサービスカートは、請求項4に記載したドリンクサービスカートにおいて、該カート本体には氷供給部が付設されている。
そして該氷供給部は、該コップに対し細断された氷を流下可能となっていること、を特徴とする。
【0008】
本発明は、このようになっているので、次のようになる。このドリンクサービスカートは、給電部のバッテリーが充電され、タンク部に熱湯が貯溜されており、キャスターを利用して乗客等のユーザーのもとへと移動される。
そして、飲料等の提供サービスに際しては、まず、異なる種類の飲料素材の封入パックから、好みのものが選択されて、注出部下にセットされる。又、この封入パック下にコップがセットされ、必要に応じ、氷供給部から細断された氷がコップ内に流下される。
それから、封入パックの上部の注入受部が、注出部側のノズルにて開孔され、タンク部からポンプを介して供給された熱湯が、ノズルや開孔された注入受部を介し、封入パック内に順次注入される。これと共に、封入パックの下部の開放可能部が、熱風供給部から吹き出された熱風等により、剥離開放される。
そこで、封入パック内に封入されていた飲料素材に熱湯が混入され、ココアの場合を除き濾過部を通過してドリップされた後、開放された開放可能部からコップ内へと流下する。このようにして所望の飲料が得られ、即その場で乗客等のユーザーに提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、図面に基づいて詳細に説明する。図1,図2,図3等は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1は、そのドリンクサービスカートの側面説明図、図2は、斜視説明図である。図3は、封入パック等の正面説明図である。
【0010】
このドリンクサービスカートは、飲料の提供サービスに供される。例えば、新幹線,その他の鉄道,航空機,船舶,その他の輸送手段内において、乗員が座席の乗客に対し、飲料の提供サービスを行う際に使用されるが、その他、各種の式場,会場,催場内や、オフィス,作業所等々において、不特定多数のユーザーを対象に、飲料の提供サービスを実施する際に使用される。
そして、このドリンクサービスカートは、次のカート本体1,給電部2,タンク部3,熱風供給部4,注出部5,氷供給部,封入パックA,コップB等を備えてなる。以下これらについて詳述する。
【0011】
まずカート本体1は、箱状をなしキャスター6を備えてなる。すなわちカート本体1は、天板,床板,側板,前後板等が、一体化されたプレート構造よりなり、床板の四隅下にキャスター6が付設されており、手で押して移動されると共に、ブレーキが付設されている。カート本体1は、このようになっている。
次に給電部2は、カート本体1内に配設され、バッテリーを備えてなる。すなわち、電源装置たる給電部2は、カート本体1内の最下部に収納されており、バッテリーとその通電充電部とから構成されている。給電部2は、このようになっている。
【0012】
又、タンク部3は、カート本体1内に配設され、熱湯Cを貯溜する。すなわちタンク部3は、カート本体1内の上下方向中央部に収納されており、グラスウール等を利用した断熱構造よりなり、図示例では13リットル程度(約100杯分程度)の熱湯Cを、余裕をもって貯溜可能な容量よりなる。
そして使用時に、予め熱湯Cが外部から給湯,貯溜されると共に、事後は、この貯溜された熱湯Cが例えば90℃程度の所定温度を保持するように、給電部2にて駆動される100W程度のバックアップヒーター(図示せず)が、サーモスタット付で付設されている。
なおタンク部3は、図示例の1槽式によらず2槽式その他の多槽式であってもよく、又、バックアップヒーターが付設されていないタイプでもよく、更に、冷水を給水して加熱ヒーターにて熱湯Cとする方式によることも考えられる。タンク部3は、このようになっている。
【0013】
次に熱風供給部4は、カート本体1に配設され、熱風を供給,吹き出し可能となっている。
このような熱風供給部4について、更に詳述する。図示例の熱風供給部4は、タンク部3内に貯溜された熱湯Cを利用して、熱風を供給,吹き出す方式よりなり、外気を取り入れる吸入部7と、熱風を供給する供給部8とを備えてなり、これらは、パイプ,給電部2にて駆動されるファン,制御部等により構成されている。
そして、吸入部7にて取り入れた外気を、タンク部3内の上部空間へと導き、貯溜された熱湯Cの熱気を利用して熱風とした後、供給部8にて封入パックAの開放可能部Dへと供給して、吹き出すようになっている。供給部8の先端部は、カート本体1の上部にセットされた封入パックAの下部の開放可能部Dに対し、対応位置して開口し、供給された熱風を吹き出し可能となっている。
【0014】
なお、このような熱風供給部4による熱風の供給,吹き出しは、制御部にて制御されており、封入パックAのセットの検知や、注出部5のノズル9による熱湯Cの注出の検知や、操作ボタンの押下の検知等のいずれかの後、所定時間(分又は秒単位)経過後に、一度に強力に実施されるように設定されている。
又、熱風供給部4の構成は、このような図示例方式に限定されるものではなく、その他各種の公知方式を採用可能であり、例えば熱湯Cを利用せず給電部2にて駆動されるヒーター等を利用する方式も考えられる。熱風供給部4は、このようになっている。
【0015】
次に注出部5は、カート本体1の上部に配設され、タンク部3からポンプ10を介して供給された熱湯Cを注出可能なノズル9を備えてなる。
このような注出部5について、更に詳述する。まず、カート本体1内の中央部に収納されたタンク部3には、注出部5の供給管11の基端が接続されており、この供給管11は、途中に給電部2にて駆動されるポンプ10を介した後、カート本体1の上部前面へと配設され、このような供給管11の先端に、ノズル9が取り付けられている。もって熱湯Cが、タンク部3からポンプ10にて供給管11中を圧送されてノズル9に至り、ノズル9から注出可能となっている。
注出コックたるノズル9は、カート本体1の上部前面に下向きに配されており、直下にセットされる封入パックAの注入受部12に対し、密に接続可能な形状よりなると共に、常時は閉鎖されている注入受部12を開孔可能な形状よりなる。そして熱湯Cを、開孔された注入受部12を介し、封入パックA内に注出,注入可能となっている。
【0016】
なお、このような注出部5による熱湯Cの注出,注入のオン,オフは、例えば、付設された制御部にて制御されており、封入パックAのセットの検知や、操作ボタンの押下の検知等のいずれかに基づき、ポンプ10が駆動されて、熱湯Cが供給管11にてノズル9へと供給され、もって一杯分の熱湯Cが供給されると、ポンプ10の駆動が停止されるようになっている。
又、ノズル9と封入パックAの注入受部12との接続や、ノズル9による封入パックAの注入受部12の開孔も、封入パックAをセットする手動操作に伴い行われるように設定してもよいが、これによらず、封入パックAのセットの検知や、操作ボタンの押下の検知等のいずれかに基づき、ノズル9が下降動作をして注入受部12に接続され、注入受部12を開孔するようにしてもよい。
なお後者の場合には、ノズル9は、供給管11の先端に対し昇降可能に取り付けられると共に、給電部2にて駆動されるモータを利用して昇降動可能とされ、かつ事後、ノズル9が上昇動作,復帰動作すべく制御される。注出部5は、このようになっている。
【0017】
次に封入パックAは、飲料素材Eを封入してなると共に、上部に注入受部12、下部に開放可能部Dを備えてなる。
そして、この封入パックAは、注出部5下にセットされ、ノズル9にて注入受部12が開孔されると共に熱湯Cが注入可能であり、かつ、熱風供給部4から吹き出された熱風等にて、開放可能部Dが剥離開放可能となっている。
【0018】
このような封入パックAについて、更に詳述する。まず、封入パックAは、常時は密封された金属箔製の縦長肉薄状の中空袋体よりなる。もって、内部に封入された飲料素材Eをほぼ無酸素状態にて保持し、使用(例えばドリップによる抽出)直前まで、外部の酸素を遮断して飲料素材Eの鮮度を維持する。
封入パックAは、使用に際しカート本体1の上部前面にセットされて、注出部5のノズル9下に位置し、ノズル9に注入受部12が接続されると共に、注入受部12が開放される。
なお、このような封入パックAのセットは、カート本体1側の上部前面に付設されたセット保持部Hを利用して行われるが、このようなセット保持部Hを設けることなく、ノズル9に注入受部12を接続して開孔せしめる手動操作により、封入パックA全体がセットされてしまう方式も採用可能である。なおセット保持部Hは、少なくとも側周壁と前面ドアとを備えてなる。
【0019】
又、封入パックAの注入受部12は、例えば樹脂製よりなり、封入パックA本体の上部中央に一体設されてなる。この注入受部12は、その下部が封入パックA本体内に挿着されると共に、その上部が封入パックA本体上に突出し、上端面が開放可能に閉鎖された略管状をなす。
そして、このような注入受部12の上部上端面が、注出部5側のノズル9下端にて開孔可能であると共に、この略管状をなす注入受部12内にノズル9が密挿入可能な、形状関係,寸法関係に設定されている。このようにして、注入受部12とノズル9間が、接続可能となっている。
【0020】
封入パックAの開放可能部Dは、封入パックA本体の下部に形成されている。そして、この開放可能部Dは、例えば所定の接着構造よりなり、中空袋状をなす封入パックA本体の下部外周縁の密閉・閉鎖を、加熱により容易に溶融可能な接着剤にて行った構造よりなる。
すなわち、熱風供給部4にて熱風が吹き付けられることにより、更には封入パックA中に熱湯Cが注入されることにより、このような熱等にて容易かつ確実に、封入パックAの下部外周縁の接着剤が溶融する構造よりなる。
開放可能部Dは、例えばこのような構造よりなり、熱風等にて溶融することにより剥離可能となっており、封入パックAの密閉・閉鎖されていた下部を、開放可能としてなる。
【0021】
又、このような封入パックA内に封入される飲料素材Eとしては、各種のものが考えられる。
すなわち、この飲料素材Eとしては、コーヒー,ココア,紅茶,鳥龍茶,日本茶,ハーブ茶,その他の各種飲料,更にコーヒーについてはモカ,キリマンジェロ,ブルーマウンテン,アメリカン,その他,これらのブレンド,更に紅茶についてはダージリン,アッサム,セイロン,その他,これらのブレンド等々について、それぞれの原料を細片化すると共に飲料用に加工したものよりなる。なお適宜必要に応じ、砂糖,レモン,ミルク,その他の添加材が、このような加工時に混入される。
例えば、コーヒーの場合には、原料たるコーヒー豆を粗挽き加工した粉状のものよりなり、紅茶の場合は、原料たる茶葉を醗酵加工したものよりなり、茶の場合は、原料たる茶葉を蒸して焙って加工したものよりなる。
封入パックAは、これらの各種飲料素材Eの中から適宜複数種類を選択すると共に、それぞれを個別に封入したものが、予め多数準備される。
なお、ココア用以外は、内部に濾紙や濾布製の濾過部Fを備えてなり、濾過部F上に飲料素材Eが封入されている。封入パックAは、このようになっている。
【0022】
次に、注出部5下にセットされる封入パックA下には、更にコップBがセット可能となっている。そして、このコップBには、剥離開放された開放可能部Dを介し、封入パックAから飲料が流下可能となっている。
すなわち、カート本体1の上下方向中央部の前面には、受け台13が形成されており、この受け台13上に、例えば紙コップよりなるコップBが載置,セット可能となっている。
そして、このようにセットされたコップBの上部開口上に、セットされた封入パックAの開放可能部Dが、対向位置する関係に設定されている。コップBは、このようになっている。
【0023】
なお図2中、14はコップストッカーであり、このコップストッカー14に、未使用の多数のコップBがストックされる。又、15はパックストッカーであり、このパックストッカー15に、未使用の各種の封入パックAがストックされる。
16はダストボックスであり、このダストボックス16に、使用済の封入パックA等が回収される。17はトレー、18はタンク部3下に付設された排出管、19は排出管18に介装された排出弁である。20は、砂糖,レモン,ミルク,その他用の添加材ストッカーである。
又、カート本体1には氷供給部(図示せず)が付設されており、この氷供給部は、セットされたコップBに対し、細断された氷を流下可能となっている。
【0024】
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。このドリンクサービスカートにあっては、予め、箱状をなすカート本体1内の給電部2のバッテリーが、電力を供給可能に充電されると共に、タンク部3に熱湯Cが貯溜されている。そして使用に際し、キャスター6を利用して、乗客等のユーザーのもとへと移動される。
もって、飲料の提供サービスに際しては、まず、例えばコーヒー,ココア,紅茶,その他の異なる種類の飲料素材Eが封入された封入パックAの中から、乗客等のユーザーの好みのものが選択され、この選択された封入パックAが、カート本体1上部の注出部5下にセットされる。
これと共に通常は、このセットされた封入パックA下に、コップBがセットされ、適宜必要に応じ、氷供給部から細断された氷がコップB内に流下される。
【0025】
それから、セットされた封入パックAについて、その上部の注入受部12が、注出部5側のノズル9にて開孔されると共に、ノズル9に接続される。
そして、タンク部3からポンプ10を介して供給された熱湯Cがまず少量、ノズル9や開孔された注入受部12を介し、封入パックA内に注入され、内部に封入されていた飲料素材Eに混入されて、これをふやけさせる等、軟化熱処理する。
しかる後、ほぼ一杯分に相当する熱湯Cが、ノズルや開放された注入受部12を介し、封入パックA内に順次注入されると共に、封入パックAの下部の開放可能部Dに対し、熱風供給部4から熱風が吹き出され、もって開放可能部Dが、この熱風と注入された熱湯Cの熱と重量等により剥離開放される。
【0026】
そこで、封入パックA内において、前述により軟化熱処理された飲料素材Eに熱湯Cが混入され、ココアの場合を除き濾過部Fを通過してドリップされた後、下部の開放された開放可能部Dから、外部へと流下して行く。
このようにして所望の飲料が得られ、例えばコップB内へと流下された後、乗客等のユーザーに提供される。
さてそこで、このドリンクサービスカートによると、次の第1,第2,第3のようになる。
【0027】
第1に、乗客等のユーザーへの提供サービスに際しては、上述したように、ドリンクサービスカートをそのユーザーの元へと移動させて、好みの封入パックAを選択してセットすると共にコップBをセットした後、熱湯Cが封入パックAに注入され、熱風が吹き出される。
これらにより、所望の飲料が得られ、即その場で直接、乗客等のユーザーに提供される。このようにして、例えばドリップしたてで抽出直後のコーヒーや紅茶等の飲料、作りたてで香りと味に優れた新鮮な飲料を、酸化により品質が低下することなく、乗客等のユーザーに直接提供可能となる。
【0028】
第2に、そして異なる種類の飲料素材Eが封入された封入パックAを、予め各種,多数準備しておくことにより、乗客等のユーザーは、好みに合った飲料を自由に選択できるようになる。
すなわち、乗客等のユーザーは、コーヒー,ココア,紅茶,鳥龍茶,日本茶,ハーブ茶,更にコーヒーについてはモカ,キリマンジェロ,ブルーマウンテン,アメリカン,その他,これらのブレンド,更に紅茶についてはダージリン,アッサム,セイロン,その他,これらのブレンド等々について、その中から好みに合った飲料を、選択して楽しむことができるようになる。
又、砂糖,レモン,ミルク,その他の添加材を混入したもの、しないもの等、更には、ホットタイプのものアイスタイプのものを、自由に選択して楽しむことも可能である。
【0029】
第3に、しかもこのドリンクサービスカートによると、カートを移動させるだけで、そして封入パックAやコップBをセットすると共に、熱湯Cの注入と熱風の吹き出しを行うだけで、簡単,容易,迅速に、作りたての飲料を、数分後に乗客等のユーザーに提供可能である。
【0030】
なお図示例のドリンクサービスカートは、熱風供給部4,ノズル9を含む注出部5,受け台13等が、1個ずつ配設され、もって1個の封入パックAやコップBがセットされる、いわゆる単式タイプのものよりなっていたが、本発明に係るドリンクサービスカートは、これに限定されるものではなく、いわゆる多連式タイプのものも可能である。
例えば、熱風供給部4,ノズル9を含む注出部5,受け台13等が、横に並んで2個ずつ配設され、もって2個の封入パックAやコップBが同時にセットされる、いわゆる2連式タイプのドリンクサービスカートも、可能である。この場合には、同時に2種類の飲料を、提供することが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
本発明に係るドリンクサービスカートは、以上説明したように、給電部,熱湯のタンク部,熱風供給部,熱湯の注出部,飲料素材の封入パック等を、カート本体に備えつけてなり、更に適宜、コップ,氷供給部等を備えつけてなることにより、次の効果を発揮する。
【0032】
第1に、飲料を香り高く味わい深く、提供できるようになる。すなわち、このドリンクサービスカートによると、例えばドリップしたての抽出間もない作りたての、新鮮な飲料を、乗客等のユーザーに対し、香りと味を逃がすことなく直接、提供サービスすることができる。
すなわち、前述したこの種従来例のように、予め作り置きしておいた飲料を、ポットやワゴンを利用して提供していた場合に比し、飲みたい時に作りたての飲料をその場で提供でき、品質面に優れた飲料の提供サービスが可能となる。
【0033】
第2に、これと共に各種の飲料を、好みに応じて提供できるようになる。すなわち、このドリンクサービスカートによると、異なる種類の飲料素材が封入された封入パックを、予め各種,多数準備しておくことにより、乗客等のユーザーは、飲料の種類を自由に選択でき、好みに合わせて楽しむことができるようになる。
【0034】
第3に、しかも簡単,容易,迅速に提供可能である。すなわち、このドリンクサービスカートによると、注出部下に好みの封入パックをセットすると共にコップをセットした後、注出部のノズルにて熱湯が封入パックに注入され、熱風供給部にて熱風が封入パックに吹き出されることにより、即その場で飲料を提供することができる。このように簡単,容易,迅速に、作りたての飲料を乗客等のユーザーに提供可能である。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリンクサービスカートについて、発明の実施の形態の説明に供する側面説明図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供する斜視説明図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、封入パック等の正面説明図である。
【符号の説明】
1 カート本体
2 給電部
3 タンク部
4 熱風供給部
5 注出部
6 キャスター
7 吸入部
8 供給部
9 ノズル
10 ポンプ
11 供給管
12 注入受部
13 受け台
14 コップストッカー
15 パックストッカー
16 ダストボックス
17 トレー
18 排出管
19 排出弁
20 添加材ストッカー
A 封入パック
B コップ
C 熱湯
D 開放可能部
E 飲料素材
F 濾過部
H セット保持部
Claims (5)
- 飲料の提供サービスに供されるドリンクサービスカートであって、
箱状をなしキャスターを備えたカート本体と、該カート本体内に配設されバッテリーを備えた給電部と、該カート本体内に配設され熱湯を貯溜するタンク部と、該カート本体に配設され熱風を供給,吹き出し可能な熱風供給部と、
該カート本体の上部に配設され、該タンク部からポンプを介して供給された熱湯を注出可能なノズルを備えた注出部と、飲料素材を封入してなり上部に注入受部を下部に開放可能部を備えた封入パックと、を有してなり、
該封入パックは、該注出部下にセットされ、該ノズルにて該注入受部が開孔されると共に熱湯が注入可能であり、かつ、該熱風供給部から吹き出された熱風にて、該開放可能部が剥離開放可能となっていること、を特徴とするドリンクサービスカート。 - 請求項1に記載したドリンクサービスカートであって、該ドリンクサービスカートは、新幹線,その他の鉄道,航空機,船舶,その他の輸送手段内において使用されること、を特徴とするドリンクサービスカート。
- 請求項1に記載したドリンクサービスカートにおいて、該封入パック内に封入される該飲料素材は、
コーヒー,ココア,紅茶,鳥龍茶,日本茶,ハーブ茶,その他の各種飲料,更にコーヒーについてはモカ,キリマンジェロ,ブルーマウンテン,アメリカン,その他,これらのブレンド,更に紅茶についてはダージリン,アッサム,セイロン,その他,これらのブレンド等々について、それぞれの原料を細片化すると共に飲料用に加工したものよりなり、
該封入パックは、これら各種の該飲料素材の中から適宜複数種類を選択すると共に、それぞれを個別に封入したものが予め多数準備され、ココア用以外は内部に濾過部を備えていること、を特徴とするドリンクサービスカート。 - 請求項1に記載したドリンクサービスカートにおいて、該注出部下にセットされた該封入パック下に、更にコップがセット可能となっており、
該コップには、剥離開放された該開放可能部を介し、該封入パックから飲料が流下可能となっていること、を特徴とするドリンクサービスカート。 - 請求項4に記載したドリンクサービスカートにおいて、該カート本体には氷供給部が付設されており、
該氷供給部は、該コップに対し細断された氷を流下可能となっていること、を特徴とするドリンクサービスカート。
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1998
- 1998-05-13 JP JP14842598A patent/JP3611719B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11318712A (ja) | 1999-11-24 |
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