JP3611553B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた保湿作用を有し、かつ抗菌活性及び美白作用を合わせて発揮することができ、皮膚の老化症状や肌荒れの防止,改善、清浄化及び色素沈着症状の防止,改善に有用で、安定性及び安全性に優れる皮膚外用剤に関する。更に詳しくは、ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物を含有して成る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
皮膚は、熱,紫外線,種々の化学物質等、環境中に存在する種々のストレスにさらされている。その結果、皮膚においては紅斑,浮腫といった炎症反応、アレルギー反応、メラニン生成による黒化といった反応が生じ、更に長期間にわたりかかるストレスにさらされた結果、肌荒れ、皮膚のしわやしみの発生,弾力の低下といった老化症状が進行することが明らかにされてきている。また、皮膚上には種々の常在細菌が存在し、それらが皮脂や老廃物を資化して異常に増殖したり、菌叢が変化することが、尋常性ざ瘡やふけ発生の一因であることも知られている。
【0003】
したがって、上記の炎症等を防止し、皮膚の肌荒れ及び黒化や老化を防止したり、皮膚の殺菌,清浄化を行うような有効成分の探求が行われ、それらを含有する皮膚外用剤の提供が試みられてきた。例えば、抗炎症剤としてはβ−グリチルレチン酸,グリチルリチン酸,それらの塩及び誘導体、アラントイン及びその誘導体、アズレン,ε−アミノカプロン酸,ハイドロコルチゾン等が用いられ、美白剤としては、アスコルビン酸及びその誘導体,コウジ酸及びその誘導体,アルブチン等のハイドロキノン誘導体等、皮膚の殺菌,清浄化剤としては、ヒノキチオール,ジンクピリチオン,感光素等が用いられている。また近年、酸化ストレスによる皮膚の老化がクローズアップされ、ビタミンEやスーパーオキシドディスムターゼ等、活性酸素種の消去剤の配合も行われている。
【0004】
しかしながら、従来用いられていた上記の成分には、光や熱等に対して不安定なものが多く、また作用,効果が不十分で、外用剤基剤に配合して十分な効果を得るには、かなりの量を配合する必要があった。更に、保湿,皮膚の老化防止,美白及び皮膚の殺菌,清浄化と、すべての効果を合わせて発揮し得る成分は少なく、これらの効果をまんべんなく発揮させるには、多種類の成分を併用する必要があり、併用する成分によっては、それぞれの安定性及び作用の低減を来すこともあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明においては、上記のような問題点の解消を図り、保湿,皮膚の老化防止,美白及び皮膚の殺菌,清浄化の各効果を合わせ持ち、かつ安定性及び安全性に優れる皮膚外用剤を提供することを目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため種々検討したところ、ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物に優れた保湿効果,皮膚の老化防止効果,美白効果及び抗菌作用があり、更にこれを皮膚外用剤基剤に添加したとき、前記作用,効果が基剤成分の影響を受けることなく、また保存安定性にも優れることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明においては、ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物を外用剤基剤に含有させ、皮膚外用剤とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る皮膚外用剤を得る際に用いるウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物は、ユリ(Liliaceae)科に分類される場合もあり、北米と東アジアに隔離分布する多年性植物である。クリントニア・アンドレウシアナ(C. andrewsiana),クリントニア・ボレアリス(C. borealis),クリントニア・ウデンシス(C. udensis),クリントニア・ウンベルラタ(C. umbellulata),クリントニア・ユニフローラ(C. uniflora)が知られており、入手し易さの点から、クリントニア・ボレアリス(C. borealis),クリントニア・ウデンシス(C. udensis)を好適に用いることができる。抽出には、花,果実,茎,葉,根等の各部位から選択される一種又は二種以上、若しくは全草を用いる。
【0009】
これらは生のまま抽出操作に供しても良いが、抽出効率を考えると細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズしても良い。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、4時間〜14日間程度とするのが適切である。また、超臨界流体や亜臨界流体を用いた抽出方法をとることもできる。
【0010】
抽出溶媒としては、水のほか、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール、ジエチルエーテル,ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類等の極性有機溶媒、また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等、あるいは石油エーテル,n−ヘキサン,n−ペンタン,n−ブタン,n−オクタン,シクロヘキサン等の炭化水素類、四塩化炭素,クロロホルム,ジクロロメタン,トリクロロエチレン,ベンゼン,トルエンなどの無極性若しくは低極性溶媒から選択される1種又は2種以上の溶媒を好適に使用することができる。また、抽出に水,二酸化炭素,エチレン,プロピレン,エタノール,メタノール,アンモニア等の超臨界流体や亜臨界流体を用いても良く、この際エントレーナーとして上記の溶媒を用いることもできる。
【0011】
また、抽出物はそのままでも外用剤基剤に添加できるが、濃縮,乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、あるいは脱色,脱臭,脱塩等の精製処理や分画処理を行った後に用いても良い。また保存のためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることが好ましい。あるいは、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させることもできる。
【0012】
本発明においては、上記抽出物を外用剤基剤に含有させ、皮膚外用剤として提供する。本発明に係る皮膚外用剤は、ローション剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏等の剤型で提供することができる。また、化粧水,乳液,クリーム,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイクアップベースクリーム,乳液状又はクリーム状あるいは軟膏型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等のメイクアップ化粧料、ハンドクリーム,レッグクリーム,ボディローション等の身体用化粧料、ボディシャンプー,石けん等の洗浄剤、トリートメント,セット剤等の毛髪用化粧料等としても提供することができる。
【0013】
なお、本発明に係る皮膚外用剤には、本発明に係る抽出物のほか、油類,界面活性剤,保湿剤,紫外線吸収剤,顔料,香料,防腐剤,生理活性成分等の一般的な医薬品及び化粧料用原料を含有させることができる。また、本発明に係る抽出物の皮膚外用剤への配合量としては、その剤型により異なるが、0.0001〜10.0重量%程度とするのが適当である。
【0014】
【実施例】
更に本発明について、実施例により詳細に説明する。
【0015】
ツバメオモト属植物抽出物1
クリントニア・ボレアリスを粉砕した後、500gを50容量%エタノール水溶液1000mLに浸漬し、25℃で7日間静置した。その後不溶物をろ別除去し、ろ液を減圧濃縮し、更に凍結乾燥を行い、ツバメオモト属植物抽出物1とした。
【0016】
ツバメオモト属植物抽出物2
クリントニア・ウデンシスを粉砕した後、500gを50容量%エタノール水溶液1000mLに浸漬し、25℃で7日間静置した。その後不溶物をろ別除去し、ろ液を減圧濃縮し、更に凍結乾燥を行い、ツバメオモト属植物抽出物2とした。
【0017】
ツバメオモト属植物抽出物3
上記で調製したツバメオモト属植物抽出物1を、50容量%エタノール水溶液10mLに溶解し、これを100mLの精製水に添加して溶解する。これに大豆レシチン80gを添加して65℃で懸濁し、次いで超音波処理してリポソームを調製し、遠心分離により回収してツバメオモト属植物抽出物3とした。
【0018】
ツバメオモト属植物抽出物4
クリントニア・ボレアリスを粉砕した後、500gを30容量%の1,3−ブチレングリコール水溶液2,000mL中に浸漬し、20℃で5日間撹拌抽出した後、ろ過してろ液を回収し、ツバメオモト属植物抽出物4とした。
【0019】
ツバメオモト属植物抽出物5
クリントニア・ウデンシスを粉砕した後、500gを30容量%の1,3−ブチレングリコール水溶液2,000mL中に浸漬し、20℃で5日間撹拌抽出した後、ろ過してろ液を回収し、ツバメオモト属植物抽出物5とした。
【0020】
ツバメオモト属植物抽出物6
クリントニア・ボレアリスを粉砕した後、500gを精製水2,000mL中に浸漬し、25℃で7日間撹拌抽出した後、ろ過してろ液を回収し、ツバメオモト属植物抽出物6とした。
【0021】
ツバメオモト属植物抽出物7
クリントニア・ウデンシスを粉砕した後、50gを40℃において、15MPaの超臨界二酸化炭素流体及びエントレーナーとして0.003%のエタノールで2時間抽出し、得られた粗生成物をツバメオモト属植物抽出物7とした。
【0022】
実施例1 皮膚用ローション剤
(1)エタノール 10.0(重量%)(2)ヒドロキシエチルセルロース 1.0(3)ツバメオモト属植物抽出物1 0.1(4)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(4)を混合し均一とする。
【0023】
実施例2 皮膚用乳剤
(1)ステアリン酸 0.2(重量%)(2)セタノール 1.5(3)ワセリン 3.0(4)流動パラフィン 7.0(5)ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸エステル 1.5(6)酢酸トコフェロール 0.5(7)グリセリン 5.0(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(9)トリエタノールアミン 1.0(10)精製水 全量を100とする量(11)ツバメオモト属植物抽出物5 2.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に前記油相成分を攪拌しながら徐々に添加して乳化し、冷却した後40℃にて(11)を添加する。
【0024】
実施例3 皮膚用ゲル剤
(1)ジプロピレングリコール 10.0(重量%)(2)カルボキシビニルポリマー0.5(3)水酸化カリウム 0.1(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(5)精製水 全量を100とする量(6)アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩 0.5(7)ツバメオモト属植物抽出物3 1.0
製法:(5)に(2)を均一に溶解させた後、(1)に(4)を溶解させて添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6),(7)を添加する。
【0025】
実施例4 皮膚用クリーム
(1)ミツロウ 6.0(重量%)(2)セタノール 5.0(3)還元ラノリン 8.0(4)スクワラン 27.5(5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0(6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0(7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノラウリン酸エステル 5.0(8)プロピレングリコール 5.0(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(10)精製水 全量を100とする量(11)レチノールパルミチン酸エステル 0.5(12)ツバメオモト属植物抽出物6 3.0製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,溶解して75℃に加熱する。一方、(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して75℃に加熱する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(11),(12)を添加する。
【0026】
実施例5 水中油型乳剤性軟膏
(1)白色ワセリン 25.0(重量%)(2)ステアリルアルコール 25.0(3)グリセリン 12.0(4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.0(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(6)精製水 全量を100とする量(7)レチノイン酸 0.5(8)ツバメオモト属植物抽出物7 0.5
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,溶解して均一とし、75℃に加熱する。一方、(5)及び(6)の水相成分を混合,溶解して75℃に加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後40℃にて(7),(8)を添加,混合する。
【0027】
実施例6 化粧水
(1)エタノール 10.00(重量%)(2)1,3−ブチレングリコール 5.00(3)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノラウリン酸エステル 2.00(4)ツバメオモト属植物抽出物7 0.01(5)香料 0.10(6)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(5)を順次(6)に添加して均一に混合,溶解する。
【0028】
実施例7 メイクアップベースクリーム
(1)ステアリン酸 12.00(重量%)(2)セタノール 2.00(3)グリセリルトリ2−エチルヘキサン酸エステル 2.50(4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.00(5)プロピレングリコール 10.00(6)水酸化カリウム 0.30(7)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(8)精製水 全量を100とする量(9)二酸化チタン 1.00(10)ベンガラ 0.10(11)黄酸化鉄 0.40(12)香料 0.10(13)ツバメオモト属植物抽出物3 3.00製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃に加熱して均一とする。一方(5)〜(8)の水相成分を混合し、75℃に加熱,溶解して均一とし、これに(9)〜(11)の顔料を添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(12),(13)を添加,混合する。
【0029】
実施例8 液状ファンデーション
(1)ステアリン酸 2.00(重量%)(2)スクワラン 5.00(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.00(4)セタノール 1.00(5)ポリグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.00(6)1,3−ブチレングリコール 6.00(7)水酸化カリウム 0.10(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(9)精製水 全量を100とする量(10)酸化チタン 9.00(11)タルク 7.40(12)ベンガラ 0.50(13)黄酸化鉄 1.10(14)黒酸化鉄 0.10(15)香料0.15(16)ツバメオモト属植物抽出物2 0.20
製法:(1)〜(5)の油相成分を混合し、75℃に加熱して均一とする。一方(6)〜(9)の水相成分を混合し、75℃に加熱,溶解して均一とし、これに(10)〜(14)の顔料を添加し、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳化した後冷却し、40℃にて(15),(16)を添加,混合する。
【0030】
実施例9 シャンプー
(1)アルキルエーテル硫酸ナトリウム 18.000(重量%)(2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.000(3)プロピレングリコール 2.000(4)ツバメオモト属植物抽出物6 2.000(5)黄色4号 0.001(6)香料 0.200(7)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(6)を順次(7)に添加して均一とする。
【0031】
実施例10 ヘアーリンス
(1)セタノール 3.000(重量%)(2)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.700(3)グリセリン 3.000(4)N−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩 0.100(5)緑色3号 0.002(6)精製水 全量を100とする量(7)香料 0.100(8)ツバメオモト属植物抽出物1 3.000
製法:(3)〜(6)の水相成分を混合,溶解し、70℃に加熱する。一方、(1),(2)の油相成分を混合,溶解し、70℃に加熱する。この油相を攪拌しながら前記水相に徐々に添加して予備乳化し、ホモミキサーにより均一とした後冷却し、40℃にて(7),(8)を添加,混合する。
【0032】
実施例11 液体ボディ洗浄料
(1)N−ラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン(30.0重量%水溶液) 20.0(重量%)(2)N−ラウリルメチルタウリンナトリウム(30.0重量%水溶液) 10.0(3)ラウリン酸トリエタノールアミン 10.0(4)ミリスチン酸トリエタノールアミン 10.0(5)ラウリルイミダゾリニウムベタイン 5.0(6)ラウロイルジエタノールアミド 5.0(7)プロピレングリコール 7.0(8)精製水 全量を100とする量(9)香料 0.1(10)ツバメオモト属植物抽出物2 1.5
製法:(1)〜(10)を順次添加混合して均一とする。
【0033】
実施例12 エモリエントクリーム(油中水型)
(1)流動パラフィン 30.0(重量%)(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0(3)ワセリン 5.0(4)ジグリセリルジオレイン酸エステル 5.0(5)L−グルタミン酸ナトリウム 1.6(6)L−セリン 0.4(7)プロピレングリコール 3.0(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(9)ツバメオモト属植物抽出物4 0.2(10)精製水 全量を100とする量(11)香料 0.1
製法:(5),(6)を(10)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に攪拌しながら徐々に添加する。これをあらかじめ混合し70℃に加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散し、これに(7)〜(9)を(10)の残部に溶解して70℃に加熱したものを攪拌しながら添加し、ホモミキサーにて乳化する。冷却後、40℃にて(11)を添加,混合する。
【0034】
上記実施例のうち、実施例1〜実施例5について、保湿効果、皮膚の老化防止効果,肌荒れ症状改善効果及び美白効果を評価するため、6カ月間の実使用試験を行った。その際、各実施例において、ツバメオモト属植物抽出物1〜同抽出物6を各抽出溶媒に、またツバメオモト属抽出物7をスクワランに代替して調製したものを比較例1〜比較例5とし、同時に評価を行った。
【0035】
まず、保湿効果評価の実使用試験は、パネラーとして、肌の乾燥を訴える20〜50才代の女性を1群20名として用い、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて1日2回使用させて行った。評価は、しっとり感が「非常にある」,「ややある」,「ない」の3段階にて評価させた。結果は各評価を与えたパネラー数にて表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
表1から明らかなように、本発明の実施例使用群ではいずれにおいても、保湿効果について非常に高い評価が得られた。これに対し、比較例使用群においても良好な評価が得られた場合もあるものの、その程度はそれぞれ対応する実施例使用群に比べて小さいものであった。
【0038】
皮膚の老化症状改善評価の実使用試験は、パネラーとして、しわや皮膚弾性の低下といった皮膚の老化症状を顕著に呈する40才〜60才代の女性を1群20名として用い、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて1日2回使用させて行った。使用試験開始前及び終了後に皮膚の状態を観察し、しわ及び皮膚の弾性の改善状況について「改善」,「やや改善」,「変化なし」の3段階にて評価した。なお、しわの程度については写真撮影及びレプリカ採取により、皮膚の弾性についてはキュートメーターにより測定して評価した。結果は、各評価を得たパネラー数にて表2に示した。
【0039】
【表2】
【0040】
表2から明らかなように、本発明の実施例使用群ではいずれにおいても、しわ,皮膚弾性ともに全パネラーで症状の改善傾向が見られ、しわについては55%以上、皮膚弾性については50%以上のパネラーで明らかな改善を認めていた。これに対し、比較例使用群においても良好なしわ,皮膚弾性の改善が認められた場合もあるものの、その程度はそれぞれ対応する実施例使用群に比べて小さいものであった。
【0041】
また、肌荒れ症状改善評価の実使用試験は、パネラーとして、肌荒れ症状を顕著に有する女性を1群20名として用い、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて1日2回使用させて行った。使用試験開始前及び終了後に皮膚の状態を観察し、肌荒れ症状の改善状況について、「改善」,「やや改善」,「変化なし」の3段階にて評価した。結果は、各評価を得たパネラー数にて表3に示した。
【0042】
【表3】
【0043】
表3から明らかなように、本発明の実施例使用群ではいずれにおいても、顕著な肌荒れ症状の改善が認められ、使用試験終了後において皮膚の状態はほぼ良好な状態まで改善されていた。これに対し、比較例使用群においても良好な肌荒れ症状の改善が認められた場合もあるものの、その程度はそれぞれ対応する実施例使用群に比べて小さいものであった。
【0044】
つづいて色素沈着症状の改善効果は、顕著なシミ,ソバカス等の色素沈着症状を有する女性パネラー20名を1群とし、各群に実施例及び比較例をそれぞれブラインドにて1日2回ずつ1カ月間使用させ、1カ月後の皮膚の色素沈着の状態を観察して使用前と比較して行った。色素沈着の状況は色素沈着を「認めない」,「やや認める」,「認める」の3段階にて評価した。結果は、各評価を得たパネラー数にて表4に示した。
【0045】
【表4】
【0046】
表4から、色素沈着症状についても、実施例使用群では良好な改善が認められ、使用試験終了時には、ほとんどのパネラーでわずかな色素沈着が見られる程度であった。これに対し、比較例使用群においても良好な色素沈着症状の改善が認められた場合もあるものの、その程度はそれぞれ対応する実施例使用群に比べて小さいものであった。
【0047】
つぎに、実施例6〜実施例11について、抗菌活性及び保存安定性の評価を行った。なお、各実施例において、ツバメオモト属植物抽出物1〜同抽出物6を各抽出溶媒に、またツバメオモト属植物抽出物7をスクワランに代替して調製したものを比較例6〜比較例11とし、同時に評価を行った。
【0048】
抗菌活性は、試験菌として大腸菌(Escherichia coli),黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus),緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa),アクネ菌(Propyonibacteriumacnes),黒カビ(Aspergillus niger )及びふけ菌(Pityrosporum ovale )を用い、これらをそれぞれ各実施例及び各比較例に106個/g植菌し、細菌類は37℃、真菌類は25℃で培養し、2週間後の生菌数を計測して評価した。結果は、2週間後の生菌数が細菌については0個、真菌については103個/g以下となっている場合を合格として、表5に示した。
【0049】
保存安定性は、実施例及び比較例のそれぞれを25℃で3カ月間保存し、変色,変臭,相分離や含有成分の析出といった外観の変化や変質の有無を観察して評価した。評価は「○;良好」,「△;やや悪い」,「×;悪い」として表し、表5にまとめて示した。
【0050】
【表5】
【0051】
本発明の実施例6〜実施例11は、防腐剤を全く含有しないか、あるいは低濃度含有するのみであるが、表5において、いずれについても良好な抗菌活性と保存安定性が認められている。これに対し、比較例では特に緑膿菌,黒カビ及びふけ菌に対する抗菌活性が低く、保存安定性も良くなかった。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明により、保湿効果、皮膚の老化症状や肌荒れの防止,改善効果、皮膚の清浄化及び美白効果に優れ、且つ良好な抗菌活性を有し、安定性及び安全性に優れる皮膚外用剤を得ることができた。
Claims (6)
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物を含有して成る保湿剤。
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物が、クリントニア・ボレアリス(Clintonia borealis),クリントニア・ウデンシス(Clintonia udensis)から選ばれる1種又は2種であることを特徴とする、請求項1に記載の保湿剤。
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物を含有して成るシワ改善剤。
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物が、クリントニア・ボレアリス(Clintonia borealis),クリントニア・ウデンシス(Clintonia udensis)から選ばれる1種又は2種であることを特徴とする、請求項3に記載のシワ改善剤。
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物抽出物を含有して成る抗菌剤。
- ウブラリアセア(Uvulariaceae)科ツバメオモト(Clintonia)属植物が、クリントニア・ボレアリス(Clintonia borealis),クリントニア・ウデンシス(Clintonia udensis)から選ばれる1種又は2種であることを特徴とする、請求項5に記載の抗菌剤。
Priority Applications (1)
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