JP3611252B2 - 発電プラント - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービン(発電機)の負荷の増減に対応して2基のボイラーのうちの1基のボイラーの運転を発停可能とするとともに、その際の設備費の低減化をはかった発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
1基の蒸気タービン(この蒸気タービンに発電機が連結されている)に2基のボイラーを接続した発電プラントは、従来から広く知られている。
ところで、蒸気タービンの負荷は電力の需要に応じて変動するため、電力需要の低い夜間などでは、2基のボイラーのうちの一方のボイラーの運転を停止し、他方のボイラーのみで充分に蒸気タービンの負荷に対応することが可能な場合がある。
【0003】
このような運転の可能な発電プラントとして、例えば図2に示すような発電プラントが想定できる。
すなわち図2において、発電プラントに第1ボイラー11および第2ボイラー10が装備されており、第1ボイラー11は常時運転ボイラーとして、また第2ボイラー10は発停運転ボイラーとして構成されている。
そして、発電機21を駆動する蒸気タービン20が設けられ、同蒸気タービン20の高圧蒸気導入口20bには高圧蒸気管12,13および高圧蒸気弁33,34を介して第2ボイラー10および第1ボイラー11から高圧蒸気が供給されるようになっている。
【0004】
蒸気タービン20の排気口は複水器22,ポンプ23を介して給水管30に接続され、給水管30の給水は、給水ポンプ24で加圧されて、弁25,加熱器26および第1ボイラー給水管31を介して第1ボイラー11に供給される一方、弁29,混合器給水管28,混合器(インジェクタ)6および第2ボイラー給水管32を介して第2ボイラー10に供給されるようになっている。あるいは蒸気タービン20の抽気蒸気をボイラー給水のために使用することもある。
【0005】
加熱器26には、高圧蒸気管13の蒸気を導入される加熱コイル26aが設けられており、加熱コイル26aの下流端と第1ボイラー給水管31との間に介装されたポンプ27は、加熱コイル26a内で発生したドレンを第1ボイラー給水管31に戻す作用を行なう。
【0006】
また第2ボイラー10にエコノマイザ10aが内蔵されていて、エコノマイザ10aで加熱された給水の一部がフラッシャー給水管2を介してフラッシャー(気水分離器)3に取り出され、フラッシャー3内で蒸気aとドレンbとに分離され(図3参照)、ドレンbがドレン管15,ドレンポンプ5,管16を介し混合器6に導入されて、混合器給水管28の給水と混合し加温するように構成されている。そして、フラッシャー3で分離された低・中圧の蒸気を取り出すために、低圧蒸気取り出し管4が設けられていて、この低圧蒸気取り出し管4はタービン20の低圧蒸気導入口20aに接続されている。
【0007】
なお、第2ボイラー10には、エコノマイザ10aで加熱された給水の残余を供給されて高圧蒸気を発生する熱回収器10bがエコノマイザ10aよりボイラーガス流れの上流側に設けられていて、熱回収器10bに高圧蒸気管12が接続されている。
【0008】
両方のボイラー10,11の作動時、弁25,29および高圧蒸気弁33,34はいずれも開状態にあり、このときフラッシャー3で分離された低中圧蒸気は、低圧蒸気取り出し管4を介して蒸気タービン20へ送られ、その低圧蒸気導入口20aから蒸気タービン20内に供給されている。
蒸気タービン20の負荷が減少して第2ボイラー10の運転が停止された時、弁29および高圧蒸気弁34は閉鎖され、したがって、フラッシャー3も不作動状態となり、同フラッシャー3から蒸気タービン20に到る低圧蒸気管4は閉鎖される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービンの負荷の変動に対応して1基のボイラーを発停可能とすべく図2に示すような構成としたとき、第1ボイラー11の給水回路に加熱器26(加熱コイル26aを含む)やポンプ27などを必要とするため、設備コストが嵩むという問題点がある。
本発明はこのような問題点を解消した、発電プラントを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の発電プラントは、常時運転用の第1ボイラーと、上記発電プラントの発電負荷の増減に対応して発停運転可能な第2ボイラーと、同各ボイラーで発生した高圧蒸気を供給される1基の蒸気タービンと、同蒸気タービンにより駆動される発電機とをそなえ、上記第2ボイラーで発生した熱水を供給されるとともに同熱水を蒸気とドレンとに分離可能なフラッシャーが設けられ、同フラッシャーに上記蒸気タービンに接続される低圧蒸気取り出し管と上記ドレンを取り出すためのドレン管とが接続され、上記の第1ボイラーおよび第2ボイラーの両方の運転時に同各ボイラーの給水が上記ドレンを供給される混合器で加熱されるとともに上記フラッシャーで発生した低圧蒸気が上記蒸気タービンに供給され、一方上記第1ボイラーのみの運転時に上記フラッシャーに上記蒸気タービンから抽気された低圧蒸気が供給されて同フラッシャーで上記第1ボイラーの給水が加熱されるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
【作用】
上述の本発明の発電プラントでは、第1ボイラーおよび第2ボイラーの両方の運転時、各ボイラーへの給水は、第2ボイラーから熱水を受けるフラッシャーで分離されたドレンで加熱される。
また、第1ボイラーのみの運転時には、蒸気タービンから蒸気の一部がフラッシャーに逆流し、この蒸気により第1ボイラーへの給水が加熱される。
【0012】
【実施例】
以下、図面により本発明の一実施例としての発電プラントについて説明すると、図1はその模式構成図である。
なお、図1中図2,3と同じ符号はほぼ同一の部材を示している。
【0013】
この実施例の発電プラントも、常時運転の第1ボイラー11と負荷の変動に対応して発停運転可能な第2ボイラー10とをそなえ、第1ボイラー11および第2ボイラー10の高圧蒸気管13,12が、蒸気タービン20の高圧蒸気導入口20bに接続されている。
さらに、第2ボイラー10の内部に装備されたエコノマイザ10aに、混合器給水管28が混合器(インジェクタ)6,第2ボイラー給水管32および弁7を介して接続され、エコノマイザ10aから熱水の一部をフラッシャー給水管2を介して導入されるフラッシャー3が設けられている。
【0014】
そして、混合器給水管28とフラッシャー給水管2とがバイパス弁8を有するバイパス管9により接続され、さらに、混合器6と弁7との間から第1ボイラー給水管31aが分岐され、この第1ボイラー給水管31aにより第1ボイラー11への給水が行なわれる。また、混合器給水管28には、バイパス管9への分岐部と混合器6との間に流量調整弁29aが設けられるほか、混合器6の出口部にはボイラー給水の水温を計測する水温計14が設けられる。
【0015】
フラッシャー3は、図3に示したものと同じ構成となっていて、フラッシャー3で分離された低・中圧の蒸気aを取り出すために低圧蒸気取り出し管4が設けられ、低圧蒸気取り出し管4は蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aに接続されている。
一方フラッシャー3で分離されたドレンbは、ドレン管15,ドレンポンプ5および管16を介して混合器6に供給されるようになっている。
図1中の符号21は蒸気タービン20に連結されて駆動される発電機,符号22はコンデンサ,符号23はポンプ,符号24は給水ポンプ,符号29は弁,符号30は給水管をそれぞれ示している。
【0016】
上述の構成において、両方のボイラー10,11の運転時、弁7は開状態にあり、、バイパス弁8は閉状態にある。したがって、給水ポンプ24で加圧された給水は、
(A) 混合器給水管28→混合器6→第2ボイラー給水管32→弁7→第2ボイラー10および
(B) 混合器6→第1ボイラー給水管31a→第1ボイラー11
の2つの給水系統を介して2基のボイラー10,11にそれぞれ供給される。
【0017】
第2ボイラー10のエコノマイザ10aで加熱された熱水の一部はフラッシャー給水管2を介してフラッシャー3に導入され、フラッシャー3で分離されたドレンbはドレン管15,ドレンポンプ5を介して混合器6に導入され、ここで給水と混合し、給水の加温が行なわれる。
一方フラッシャー3で分離された蒸気aは、低圧蒸気取り出し管4を介して蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aに送られる。
【0018】
蒸気タービン20の低負荷時には、第2ボイラー10の運転が停止されるが、このとき弁7および高圧蒸気弁34は閉じられ、バイパス弁8が開けられる。
したがって、給水ポンプ24で加圧された給水の一部は、
混合器給水管28→バイパス弁8→フラッシャー3→ドレン管15→ドレンポンプ5→混合器6
と流れて、混合器給水管28から流量調整弁29aを通じ直接混合器6へ流入した給水と混合する。
【0019】
そしてこのとき、フラッシャー3に、蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aから低圧蒸気取り出し管4を介して低中圧蒸気が供給され、この低中圧蒸気がフラッシャー3において給水と混合し、給水を加温する。そしてドレン管15から取り出された加温給水が、混合器6へ混合器給水管28を通じ直接流入した給水と混合し、このようにして加温され給水が第1ボイラー給水管31aを通じ第1ボイラー11に供給される。
【0020】
この作動において、フラッシャー3には温度の低い給水が導入されるので、フラッシャー3の内部圧力は低下し、したがって蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aからフラッシャーへの蒸気の逆流が円滑に行なわれることになる。なお、上述の作動に際し、バイパス弁8および流量調整弁29aの開度は、水温計14からの検出信号に応じ適切に制御される。
【0021】
このように、この実施例では、第1ボイラー11のみの運転時に第2ボイラー10に付設されたフラッシャー3を利用して、第1ボイラー11の給水の加熱を行なうようにしたため、図2に示す従来の場合のような第1ボイラー給水加熱用の加熱器26等を省略することが可能となり、設備コストの低減が可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の発電プラントによれば、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービン(発電機)の負荷の増減に対応して2基のボイラーのうちの1基のボイラーの運転を発停可能としながら、残る1基の常用ボイラーへの給水については蒸気タービンから抽気した蒸気によりフラッシャーにおいて加温できるようにして、給水加温設備の簡素化をはかり、設備費の低減化をはかることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての発電プラントの模式構成図。
【図2】想像上の発電プラントの模式構成図。
【図3】同フラッシャーの模式側断面図。
【符号の説明】
2 フラッシャー給水管
3 フラッシャー
4 低圧蒸気取り出し管
5 ドレンポンプ
6 混合器
7 弁
8 バイパス弁
9 バイパス管
10 第2ボイラー
11 第1ボイラー
12,13 高圧蒸気管
14 水温計
15 ドレン管
16 管
20 蒸気タービン
20a 低圧蒸気導入口
20b 高圧蒸気導入口
21 発電機
22 コンデンサ
23 ポンプ
24 給水ポンプ
28 混合器給水管
29a 流量調整弁
31,31a 第1ボイラー給水管
32 第2ボイラー給水管
33,34 高圧蒸気弁
【産業上の利用分野】
本発明は、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービン(発電機)の負荷の増減に対応して2基のボイラーのうちの1基のボイラーの運転を発停可能とするとともに、その際の設備費の低減化をはかった発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
1基の蒸気タービン(この蒸気タービンに発電機が連結されている)に2基のボイラーを接続した発電プラントは、従来から広く知られている。
ところで、蒸気タービンの負荷は電力の需要に応じて変動するため、電力需要の低い夜間などでは、2基のボイラーのうちの一方のボイラーの運転を停止し、他方のボイラーのみで充分に蒸気タービンの負荷に対応することが可能な場合がある。
【0003】
このような運転の可能な発電プラントとして、例えば図2に示すような発電プラントが想定できる。
すなわち図2において、発電プラントに第1ボイラー11および第2ボイラー10が装備されており、第1ボイラー11は常時運転ボイラーとして、また第2ボイラー10は発停運転ボイラーとして構成されている。
そして、発電機21を駆動する蒸気タービン20が設けられ、同蒸気タービン20の高圧蒸気導入口20bには高圧蒸気管12,13および高圧蒸気弁33,34を介して第2ボイラー10および第1ボイラー11から高圧蒸気が供給されるようになっている。
【0004】
蒸気タービン20の排気口は複水器22,ポンプ23を介して給水管30に接続され、給水管30の給水は、給水ポンプ24で加圧されて、弁25,加熱器26および第1ボイラー給水管31を介して第1ボイラー11に供給される一方、弁29,混合器給水管28,混合器(インジェクタ)6および第2ボイラー給水管32を介して第2ボイラー10に供給されるようになっている。あるいは蒸気タービン20の抽気蒸気をボイラー給水のために使用することもある。
【0005】
加熱器26には、高圧蒸気管13の蒸気を導入される加熱コイル26aが設けられており、加熱コイル26aの下流端と第1ボイラー給水管31との間に介装されたポンプ27は、加熱コイル26a内で発生したドレンを第1ボイラー給水管31に戻す作用を行なう。
【0006】
また第2ボイラー10にエコノマイザ10aが内蔵されていて、エコノマイザ10aで加熱された給水の一部がフラッシャー給水管2を介してフラッシャー(気水分離器)3に取り出され、フラッシャー3内で蒸気aとドレンbとに分離され(図3参照)、ドレンbがドレン管15,ドレンポンプ5,管16を介し混合器6に導入されて、混合器給水管28の給水と混合し加温するように構成されている。そして、フラッシャー3で分離された低・中圧の蒸気を取り出すために、低圧蒸気取り出し管4が設けられていて、この低圧蒸気取り出し管4はタービン20の低圧蒸気導入口20aに接続されている。
【0007】
なお、第2ボイラー10には、エコノマイザ10aで加熱された給水の残余を供給されて高圧蒸気を発生する熱回収器10bがエコノマイザ10aよりボイラーガス流れの上流側に設けられていて、熱回収器10bに高圧蒸気管12が接続されている。
【0008】
両方のボイラー10,11の作動時、弁25,29および高圧蒸気弁33,34はいずれも開状態にあり、このときフラッシャー3で分離された低中圧蒸気は、低圧蒸気取り出し管4を介して蒸気タービン20へ送られ、その低圧蒸気導入口20aから蒸気タービン20内に供給されている。
蒸気タービン20の負荷が減少して第2ボイラー10の運転が停止された時、弁29および高圧蒸気弁34は閉鎖され、したがって、フラッシャー3も不作動状態となり、同フラッシャー3から蒸気タービン20に到る低圧蒸気管4は閉鎖される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービンの負荷の変動に対応して1基のボイラーを発停可能とすべく図2に示すような構成としたとき、第1ボイラー11の給水回路に加熱器26(加熱コイル26aを含む)やポンプ27などを必要とするため、設備コストが嵩むという問題点がある。
本発明はこのような問題点を解消した、発電プラントを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の発電プラントは、常時運転用の第1ボイラーと、上記発電プラントの発電負荷の増減に対応して発停運転可能な第2ボイラーと、同各ボイラーで発生した高圧蒸気を供給される1基の蒸気タービンと、同蒸気タービンにより駆動される発電機とをそなえ、上記第2ボイラーで発生した熱水を供給されるとともに同熱水を蒸気とドレンとに分離可能なフラッシャーが設けられ、同フラッシャーに上記蒸気タービンに接続される低圧蒸気取り出し管と上記ドレンを取り出すためのドレン管とが接続され、上記の第1ボイラーおよび第2ボイラーの両方の運転時に同各ボイラーの給水が上記ドレンを供給される混合器で加熱されるとともに上記フラッシャーで発生した低圧蒸気が上記蒸気タービンに供給され、一方上記第1ボイラーのみの運転時に上記フラッシャーに上記蒸気タービンから抽気された低圧蒸気が供給されて同フラッシャーで上記第1ボイラーの給水が加熱されるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
【作用】
上述の本発明の発電プラントでは、第1ボイラーおよび第2ボイラーの両方の運転時、各ボイラーへの給水は、第2ボイラーから熱水を受けるフラッシャーで分離されたドレンで加熱される。
また、第1ボイラーのみの運転時には、蒸気タービンから蒸気の一部がフラッシャーに逆流し、この蒸気により第1ボイラーへの給水が加熱される。
【0012】
【実施例】
以下、図面により本発明の一実施例としての発電プラントについて説明すると、図1はその模式構成図である。
なお、図1中図2,3と同じ符号はほぼ同一の部材を示している。
【0013】
この実施例の発電プラントも、常時運転の第1ボイラー11と負荷の変動に対応して発停運転可能な第2ボイラー10とをそなえ、第1ボイラー11および第2ボイラー10の高圧蒸気管13,12が、蒸気タービン20の高圧蒸気導入口20bに接続されている。
さらに、第2ボイラー10の内部に装備されたエコノマイザ10aに、混合器給水管28が混合器(インジェクタ)6,第2ボイラー給水管32および弁7を介して接続され、エコノマイザ10aから熱水の一部をフラッシャー給水管2を介して導入されるフラッシャー3が設けられている。
【0014】
そして、混合器給水管28とフラッシャー給水管2とがバイパス弁8を有するバイパス管9により接続され、さらに、混合器6と弁7との間から第1ボイラー給水管31aが分岐され、この第1ボイラー給水管31aにより第1ボイラー11への給水が行なわれる。また、混合器給水管28には、バイパス管9への分岐部と混合器6との間に流量調整弁29aが設けられるほか、混合器6の出口部にはボイラー給水の水温を計測する水温計14が設けられる。
【0015】
フラッシャー3は、図3に示したものと同じ構成となっていて、フラッシャー3で分離された低・中圧の蒸気aを取り出すために低圧蒸気取り出し管4が設けられ、低圧蒸気取り出し管4は蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aに接続されている。
一方フラッシャー3で分離されたドレンbは、ドレン管15,ドレンポンプ5および管16を介して混合器6に供給されるようになっている。
図1中の符号21は蒸気タービン20に連結されて駆動される発電機,符号22はコンデンサ,符号23はポンプ,符号24は給水ポンプ,符号29は弁,符号30は給水管をそれぞれ示している。
【0016】
上述の構成において、両方のボイラー10,11の運転時、弁7は開状態にあり、、バイパス弁8は閉状態にある。したがって、給水ポンプ24で加圧された給水は、
(A) 混合器給水管28→混合器6→第2ボイラー給水管32→弁7→第2ボイラー10および
(B) 混合器6→第1ボイラー給水管31a→第1ボイラー11
の2つの給水系統を介して2基のボイラー10,11にそれぞれ供給される。
【0017】
第2ボイラー10のエコノマイザ10aで加熱された熱水の一部はフラッシャー給水管2を介してフラッシャー3に導入され、フラッシャー3で分離されたドレンbはドレン管15,ドレンポンプ5を介して混合器6に導入され、ここで給水と混合し、給水の加温が行なわれる。
一方フラッシャー3で分離された蒸気aは、低圧蒸気取り出し管4を介して蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aに送られる。
【0018】
蒸気タービン20の低負荷時には、第2ボイラー10の運転が停止されるが、このとき弁7および高圧蒸気弁34は閉じられ、バイパス弁8が開けられる。
したがって、給水ポンプ24で加圧された給水の一部は、
混合器給水管28→バイパス弁8→フラッシャー3→ドレン管15→ドレンポンプ5→混合器6
と流れて、混合器給水管28から流量調整弁29aを通じ直接混合器6へ流入した給水と混合する。
【0019】
そしてこのとき、フラッシャー3に、蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aから低圧蒸気取り出し管4を介して低中圧蒸気が供給され、この低中圧蒸気がフラッシャー3において給水と混合し、給水を加温する。そしてドレン管15から取り出された加温給水が、混合器6へ混合器給水管28を通じ直接流入した給水と混合し、このようにして加温され給水が第1ボイラー給水管31aを通じ第1ボイラー11に供給される。
【0020】
この作動において、フラッシャー3には温度の低い給水が導入されるので、フラッシャー3の内部圧力は低下し、したがって蒸気タービン20の低圧蒸気導入口20aからフラッシャーへの蒸気の逆流が円滑に行なわれることになる。なお、上述の作動に際し、バイパス弁8および流量調整弁29aの開度は、水温計14からの検出信号に応じ適切に制御される。
【0021】
このように、この実施例では、第1ボイラー11のみの運転時に第2ボイラー10に付設されたフラッシャー3を利用して、第1ボイラー11の給水の加熱を行なうようにしたため、図2に示す従来の場合のような第1ボイラー給水加熱用の加熱器26等を省略することが可能となり、設備コストの低減が可能となる。
【0021】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の発電プラントによれば、1基の蒸気タービンに2基のボイラーを接続された発電プラントにおいて、蒸気タービン(発電機)の負荷の増減に対応して2基のボイラーのうちの1基のボイラーの運転を発停可能としながら、残る1基の常用ボイラーへの給水については蒸気タービンから抽気した蒸気によりフラッシャーにおいて加温できるようにして、給水加温設備の簡素化をはかり、設備費の低減化をはかることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての発電プラントの模式構成図。
【図2】想像上の発電プラントの模式構成図。
【図3】同フラッシャーの模式側断面図。
【符号の説明】
2 フラッシャー給水管
3 フラッシャー
4 低圧蒸気取り出し管
5 ドレンポンプ
6 混合器
7 弁
8 バイパス弁
9 バイパス管
10 第2ボイラー
11 第1ボイラー
12,13 高圧蒸気管
14 水温計
15 ドレン管
16 管
20 蒸気タービン
20a 低圧蒸気導入口
20b 高圧蒸気導入口
21 発電機
22 コンデンサ
23 ポンプ
24 給水ポンプ
28 混合器給水管
29a 流量調整弁
31,31a 第1ボイラー給水管
32 第2ボイラー給水管
33,34 高圧蒸気弁
Claims (1)
- 発電プラントにおいて、
常時運転用の第1ボイラーと、
上記発電プラントの発電負荷の増減に対応して発停運転可能な第2ボイラーと、 同各ボイラーで発生した高圧蒸気を供給される1基の蒸気タービンと、
同蒸気タービンにより駆動される発電機とをそなえ、
上記第2ボイラーで発生した熱水を供給されるとともに同熱水を蒸気とドレンとに分離可能なフラッシャーが設けられ、
同フラッシャーに上記蒸気タービンに接続される低圧蒸気取り出し管と上記ドレンを取り出すためのドレン管とが接続され、
上記の第1ボイラーおよび第2ボイラーの両方の運転時に同各ボイラーの給水が上記ドレンを供給される混合器で加熱されるとともに上記フラッシャーで発生した低圧蒸気が上記蒸気タービンに供給され、一方上記第1ボイラーのみの運転時に上記フラッシャーに上記蒸気タービンから抽気された低圧蒸気が供給されて同フラッシャーで上記第1ボイラーの給水が加熱されるように構成されていることを特徴とする、発電プラント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12973394A JP3611252B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 発電プラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12973394A JP3611252B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 発電プラント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07310504A JPH07310504A (ja) | 1995-11-28 |
JP3611252B2 true JP3611252B2 (ja) | 2005-01-19 |
Family
ID=15016863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12973394A Expired - Fee Related JP3611252B2 (ja) | 1994-05-19 | 1994-05-19 | 発電プラント |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3611252B2 (ja) |
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1994
- 1994-05-19 JP JP12973394A patent/JP3611252B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH07310504A (ja) | 1995-11-28 |
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