JP3611187B2 - ウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置 - Google Patents
ウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置に関し、常に海水に水没している吸込ケーシングの水生生物付着防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
水中に常時水没しているウオータージェット推進機の吸込ケーシングには、フジツボ、ムラサキイガイ、藻類等の水生生物が付着し、着床した水生生物が成長して大きくなり、やがて、ウオータージェット推進機のサクション抵抗の増加により吸込性能が低下する。また、水生生物が着床した付着部の腐蝕等も懸念されている。そして、その対策として、電極体に直流電流を印加して海水を電気分解し、活性塩素イオンを発生して水生生物の付着を防止する装置が、例えば、特開平4−83888号公報に記載してあるように公知である。また、膨潤高分子をゴムまたは合成樹脂に配合して、防染塗料とする船底等の被覆材料とすることも、例えば、特開昭60−240775号に記載してあるようによく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高速滑走艇においては、軽量化の観点から吸込ケーシングや羽根車にアルミニウムが採用されており、電極体に直流電流を印加して海水を電気分解する装置にあっては、微弱電流であっても塩素が発生し、塩素イオンにより鉄やアルミニウムを溶解する。そして、耐蝕性のあるステンレスもよく使用されるが塩素イオン濃度が高い水中では耐蝕性が悪くなる。また、塗料を塗布する装置にあっては、塗料を厚塗りしたとしても水生中に塗料が融出分散して剥離しやすく効果の持続性に欠ける問題があり、定期的に塗料を剥離して再び塗布するメンテナンス作業が必要である。この発明は、腐蝕性の問題を解消し、メンテナンス作業を不用としたウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の要旨とするところは、吸込ケーシングの吸込口から吸引した水をポンプケーシングの羽根車で加圧し、吐出ケーシングから船尾後方に加圧水を噴射して船艇を推進させるウオータージェット推進機において、上記ウオータージェット推進機の上方に薬液タンクを設け、この薬液タンクと吸込ケーシングを供給管で連結して、薬液タンクから水生生物の忌避剤を吸込ケーシングに滴下させるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
この発明に係るウオータージェット推進機は上記のように構成してあり、船舶の停船時に薬液タンクから忌避剤を吸込ケーシングに滴下すれば、吸込ケーシングに薬剤が分散されて、フジツボ、ムラサキイガイ、藻類等の水生生物を忌避させ、あるいは、死滅させることができる。そして、必要に応じて羽根車を緩速回転させれば、忌避剤の分散が容易となるものであり、水生生物が付着して成長することがなく、ウオータージェット推進機のサクション抵抗もなく継続して船艇の高速滑走が可能となるものである。
【0006】
【実施例】
この発明を実施例に基づき詳述すると、まず、図1において、符号1は船艇2の船尾に配設したウオータージェット推進機であって、駆動用エンジン3でウオータージェット推進機1を作動して船艇2を推進させるようにしてある。ウオータージェット推進機1の上方には薬液タンク4が配設してあり、この薬液タンク4とウオータージェット推進機1を供給管5で連結してあり、供給管5には開閉弁6が設けてある。ウオータージェット推進機1について、図2に基づき詳述すると、吸込ケーシング7の吸込口8から吸引した水をジェットケーシング9の羽根車10で加圧し、吐出ケーシング11の噴射ノズル12から船尾後方に加圧水を噴射して船艇2を推進させるようにしてある。そして、ディフレクター13を操作杆14で左右に回動させて航走方向を切換え、リバーサー15をシリンダー(図示せず)で上下に回動させて後進するようにしてある。符号16は羽根車10を止着した主軸、符号17は羽根車10で加圧した旋回流を整流とするディフューザーである。
【0007】
この発明は上記のように構成してあり、船艇2の停船時に薬液タンク4に連結した供給管5の開閉弁6を僅かに開けば、ウオータージェット推進機1の上方部の薬液タンク4から水生生物の忌避剤が吸込ケーシング7に滴下され、没水している吸込ケーシング7の内部に水生生物の忌避剤が拡散されて水生生物の着床を防止することができる。なお、必要に応じて羽根車10を緩速回転させれば忌避剤の拡散が容易となるものである。そして、推進性能を低下させる水生生物の着床がないので、ウオータージェット推進機のサクション抵抗もなく継続して船艇の高速滑走が可能となるものである。
【0008】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成してあり、上記ウオータージェット推進機の上方の薬液タンクから水生生物の忌避剤を吸込ケーシングに滴下させるので、電極体を設ける必要もなく、ウオータージェット推進機の鉄やアルミニウムの材料を溶解することがないものである。そして、定期的に塗料を剥離して再び塗布する等のメンテナンス作業も不用とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るウオータージェット推進機を配設した船艇の一部縦断側面図である。
【図2】この発明に係る水生生物付着防止装置を配設したウオータージェット推進機の縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ウオータージェット推進機
2 船艇
4 薬液タンク
5 供給管
7 吸込ケーシング
8 吸込口
9 ジェットケーシング
10 羽根車
11 吐出ケーシング
Claims (1)
- 吸込ケーシング(7)の吸込口(8)から吸引した水をジェットケーシング(9)の羽根車(10)で加圧し、吐出ケーシング(11)から船尾後方に加圧水を噴射して船艇(2)を推進させるウオータージェット推進機において、上記ウオータージェット推進機(1)の上方に薬液タンク(4)を設け、この薬液タンク(4)と吸込ケーシング(7)を供給管(5)で連結して、薬液タンク(4)から水生生物を忌避させ、あるいは、死滅させることができる忌避剤を吸込ケーシング(7)に滴下させることを特徴とするウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置。
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JP2000041391A JP3611187B2 (ja) | 2000-02-15 | 2000-02-15 | ウオータージェット推進機の水生生物付着防止装置 |
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- 2000-02-15 JP JP2000041391A patent/JP3611187B2/ja not_active Expired - Fee Related
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