JP3610576B2 - インクジェットプリンタのメンテナンス装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印字ヘッドを搭載したキャリアを印字領域外のメンテナンス領域に移動させてワイパー部によるワイピングとキャップ部によるキャッピングとを行うインクジェットプリンタのメンテナンス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェットプリンタでは、キャリアに搭載された印字ヘッドのノズルが乾いて目詰まりを起こさないように、印字装置の電源投入時、印字開始時、使用者の意思によって強制的に実行されるメンテナンスモード時、および印字動作中定期的に、印字ヘッドのノズルを印字領域外のホームポジション位置でクリーニングするメンテナンス動作を実行するようになっている。
【0003】
このメンテナンス動作は、ワイパー部によって印字ヘッドをワイピングした後、印字ヘッドのノズルからインクを予備噴射するスピットを行うようになっており、このようなワイピングとスピットとを、実行条件に合わせて必要であれば複数回繰り返し行うようになっている。
【0004】
図7および図8は、従来のメンテナンス動作の一例を示している。
図7(a)は、インクカートリッジ11を装着したキャリア12が、印字領域外のホームポジション位置Hに位置している最初の状態を示している。この状態では、インクカートリッジ11に一体に設けられた印字ヘッド13のノズル13aが、メンテナンス機構部21の可動枠体22に設けられたキャップ部23によってキャッピングされている。
【0005】
図9は、メンテナンス機構部21の可動枠体22部分を示す斜視図である。可動枠体22には、このキャップ部23とワイパー部24とが所定の間隔を存して設けられており、このキャップ部23とワイパー部24との間に、スピットを行うための開口部25が開設されている。そして、この開口部25の下部に、インク受け部26が配置された構成となっている。また、可動枠体22には、ロックリリースレバー27がバネ29の付勢力を伴って連係されているとともに、可動枠体22の後端部(図7(a)では右端部)には、垂直に立設されたキャッピングレバー28が設けられている。
【0006】
このような構成において、キャリア12がホームポジション位置Hに位置している図7(a)に示す状態から、キャリア12が図中矢符X1方向(以下左方向という)に移動を開始すると、図7(b)に示すように、インクカートリッジ11の印字ヘッド13のノズル13aが、隣接するワイパー部24によってワイピングされる。
【0007】
ワイピング後、キャリア12がさらに一定距離だけ左方向X1に移動すると、図7(c)に示すように、ロックリリースレバー27がキャリア12に設けられた突起片12aに係合し、次に図8(a)に示すように、ロックリリースレバー27が解除される(図中矢符Y1方向に回動する)。このロックリリースレバー27が解除されることで、可動枠体22の全体が左斜め下方(図中矢符a1方向)に若干降下しながら移動し、その結果、ワイパー部24やキャップ部23も下方に若干降下する。キャリア12は、この位置で一旦停止する。図8(a)中の黒丸は、その位置でキャリア12が一旦停止することを示している。これは、その後の図8(b),(c)も同様である。
【0008】
この後、キャリア12を図中矢符X2方向(以下、右方向という)に移動させ、インクカートリッジ11の印字ヘッド13のノズル13aが、降下しているワイパー部24とキャップ部23との間であるスピット位置まで来るとキャリア12を停止し、図8(b)に示すように、その停止位置にて所定回数(例えば、200回等)のスピットを行う。
【0009】
このようにしてスピットを終了すると、再びキャリア12を右方向X2に移動させる。そして、キャリア12の一端部(右端部)がキャッピングレバー28に当接し、さらにキャッピングレバー28を右方向X2に押し込むことにより、降下していた可動枠体22の全体が右斜め上方(図中矢符a2方向)に若干上昇しながら移動し、その結果、図8(c)に示すように、ワイパー部24やキャップ部23も斜め上方に若干上昇して、キャップ部23がインクカートリッジ11の印字ヘッド13のノズル13aをキャッピングする。因みに、図8(c)に示す状態は、図7(a)に示す最初の状態と同じである。
【0010】
従来の印字装置は、このようにしてメンテナンス動作を行う。なお、図7ないし図9では、可動枠体22とロックリリースレバー27との連係構造については詳細に示していないが、この連係構造については、本出願人がすでに出願している例えば実願平10−009554号(実用新案登録第3059581号公報)等に開示されている。ただし、実用新案登録第3059581号公報では、本発明のメンテナンス機構部21がロック機構として説明されている。
【0011】
なお、メンテナンス動作を行うものとしては、例えば特開平6−210862号公報に記載のものや、特開平7−47683号公報に記載のものなど、種々提案されているが、ワイパー部やキャップ部の動作については、いずれも図7〜図9に示したメンテナンス機構部21の構造が一般的に採用されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のメンテナンス機構部21は、可動枠体22の全体を左斜め下方(図8(a)中矢符a1方向)および右斜め上方(図8(c)中矢符a2方向)にスライド移動させることで、キャッピングやワイピングを行っている。
【0013】
つまり、機構上、左右方向への移動が必要であるため、メンテナンス機構部21自体の横方向のサイズが大きくなり、ひいてはインクジェットプリンタ自体の横方向のサイズも大きくなってしまうといった問題があった。そのため、簡単な構造で横方向の幅を小さくできる技術が要望されていた。
【0014】
本発明はかかる問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、ワイパー部およびキャップ部を個別に上下動させることによって、簡単な構造でインクジェットプリンタ自体の横幅を従来よりさらに小さくできるインクジェットプリンタのメンテナンス方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のインクジェットプリンタのメンテナンス装置は、印字ヘッドを搭載したキャリアを印字領域外のメンテナンス領域に移動させてワイパー部によるワイピングとキャップ部によるキャッピングとを行うインクジェットプリンタのメンテナンス装置において、
ワイパー部およびキャップ部を所定のメンテナンス動作に従って個別に上下動させるメンテナンス機構部、このメンテナンス機構部とフィードモータの駆動機構部との連係および連係解除を行うクラッチ部とを備えており、前記メンテナンス機構部は、前記ワイパー部およびキャップ部の下部に配置されたメンテナンスシャフトと、このメンテナンスシャフトの端部に取り付けられたシャフト側歯車と、前記メンテナンスシャフトに取り付けられたワイパー用偏芯カムおよびキャップ用偏芯カムとで構成されており、前記駆動機構部は、フィードモータによって回転駆動されるフィードシャフトが前記メンテナンスシャフトと一定の間隔を存して並行に配置されているとともに、このフィードシャフトに、フィードモータの回転力を前記メンテナンスシャフトに伝達するためのフィード側歯車が取り付けられており、前記クラッチ部は、前記シャフト側歯車と前記フィード側歯車との間に嵌まり込むように配置されたクラッチ用歯車を備えており、このクラッチ用歯車の支持軸は、前記メンテナンスシャフトの端部近傍に設けられたシャーシに形成された貫通孔に挿入された状態で前記各シャフトに並行に摺動可能に挿入されているとともに、この支持軸に嵌挿されたスプリングの付勢力により通常は前記シャフト側歯車および前記フィード側歯車から外れた状態に保持されており、前記キャリアが印字領域からメンテナンス領域に向かう方向に前記キャップ部によるキャッピング位置まで移動すると、キャリアの側面が前記支持軸に当接して該支持軸を前記スプリングの付勢力に抗して押し込むことにより、前記クラッチ用歯車が前記シャフト側歯車とフィード側歯車との間に嵌まり込むことで、前記フィードモータの回転力が、フィード側歯車、クラッチ用歯車およびシャフト側歯車を介して前記メンテナンスシャフトに伝達され、前記キャップ部によるキャッピング動作が行われることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のインクジェットプリンタのメンテナンス装置は、印字ヘッドを搭載したキャリアを印字領域外のメンテナンス領域に移動させてワイパー部によるワイピングとキャップ部によるキャッピングとを行うインクジェットプリンタのメンテナンス装置において、ワイパー部およびキャップ部を所定のメンテナンス動作に従って個別に上下動させるメンテナンス機構部と、このメンテナンス機構部とフィードモータの駆動機構部との連係および連係解除を行うクラッチ部とを備えており、前記メンテナンス機構部は、前記ワイパー部およびキャップ部の下部に配置されたメンテナンスシャフトと、このメンテナンスシャフトの端部に取り付けられたシャフト側歯車と、前記メンテナンスシャフトに取り付けられたワイパー用偏芯カムおよびキャップ用偏芯カムとで構成されており、前記駆動機構部は、フィードモータによって回転駆動されるフィードシャフトが前記メンテナンスシャフトと一定の間隔を存して並行に配置されているとともに、このフィードシャフトに、フィードモータの回転力を前記メンテナンスシャフトに伝達するためのフィード側歯車が取り付けられており、前記クラッチ部は、前記シャフト側歯車と前記フィード側歯車との間に嵌まり込むように配置されたクラッチ用歯車を備えており、このクラッチ用歯車は支持軸によって前記キャリアの側面に取り付けられており、前記キャリアが印字領域からメンテナンス領域に向かう方向に前記キャップ部によるキャッピング位置まで移動すると、キャリアの側面に取り付けられている前記クラッチ用歯車が前記シャフト側歯車とフィード側歯車との間に嵌まり込むことで、前記フィードモータの回転力が、フィード側歯車、クラッチ用歯車およびシャフト側歯車を介して前記メンテナンスシャフトに伝達され、前記キャップ部によるキャッピング動作が行われることを特徴とする。
【0017】
このような特徴を有する本発明によれば、ワイパー部およびキャップ部は、クラッチ用歯車とシャフト側歯車およびフィード側歯車との連係および連係解除により、それぞれのタイミングに合わせて上下動作のみを行うように構成すればよいので、メンテナンス領域の横幅を最小限に抑えることができる。そのため、インクジェットプリンタ自体の横幅もその分小さくすることができ、サイズの小型化が可能となる。また、小型化に伴い、梱包材料や輸送費用に関してもコストメリットがある。また、ワイパー部およびキャップ部の上下動機構部を駆動する駆動手段として、フィードモータを利用しているので、新たな駆動源を設ける必要がなく、簡単な構造で本発明のメンテナンス方法を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示すインクジェットプリンタにおける印字機構部の構造を一部拡大して概略的に示した正面図である。
【0019】
印字ヘッド7が搭載されたキャリア2は、印字用紙3を副走査方向(図中、矢符Z方向)に送り出すための給紙ローラ4に対向配置されており、ガイドシャフト5に沿って主走査方向(図中、矢符X1,X2方向)に所定距離だけ往復移動可能に設けられている。このキャリア2は、図1には示していないがステッピングモータからなるキャリアモータ38(図5参照)が正回転または逆回転することにより、ギヤベルト(図示省略)を介して駆動されるようになっている。
【0020】
一方、給紙ローラ4は、ステッピングモータからなるフィードモータ37によって図中矢符c方向に回転駆動されるようになっており、この回転駆動によって、セットされた印字用紙3を副走査方向Zに送り出すようになっている。
【0021】
また、キャリア2の主走査方向の移動範囲の右端には、メンテナンス機構部40が設けられている。このメンテナンス機構部40の位置がホームポジション位置であり、キャリア2に搭載された印字ヘッド7は、印字動作時やインクカートリッジの交換モード時以外は、このホームポジション位置で常に待機することになる。
【0022】
メンテナンス機構部40は、ワイパー部41およびキャップ部43を備えている。これらワイパー部41およびキャップ部43は、背面側に設けられた図示しないメンテナンス基板に、それぞれ上下動可能に取り付けられている。
【0023】
このように設けられたワイパー部41およびキャップ部43の下部には、メンテナンスシャフト45が配置されている。このメンテナンスシャフト45には、ワイパー部41およびキャップ部43のそれぞれに対向した位置にワイパー用偏芯カム51およびキャップ用偏芯カム53がそれぞれ取り付けられており、ワイパー部41の下端部41aおよびキャップ部43の下端部43aが、それぞれの偏芯カム51,53の周側面51a,53a上に載置された構成となっている。なお、メンテナンスシャフト45は、図示しないシャーシ等に回転可能に支持されている。
【0024】
これら偏芯カム51,53は、図2に示すように、ワイパー用偏芯カム51とキャップ用偏芯カム53とが90度の角度を保ってメンテナンスシャフト45に固定されており、メンテナンスシャフト45と一体になって回転するようになっている。
【0025】
また、メンテナンスシャフト45の右端には、後述するフィードモータ37の回転力を伝達するためのシャフト側歯車54が取り付けられている。このシャフト側歯車54は、ギヤ面54aが45度に傾斜したかさ歯車となっている。
【0026】
一方、このシャフト側歯車54の上方位置には、フィードモータ37によって回転駆動されるフィードシャフト61がメンテナンスシャフト45と並行に配置されており、このフィードシャフト61に、フィードモータ37の回転力をメンテナンスシャフト45に伝達するためのフィード側歯車64が取り付けられている。このフィード側歯車64も、ギヤ面64aが45度に傾斜したかさ歯車となっている。
【0027】
このフィード側歯車64とシャフト側歯車54とは、一定の間隔を存して上下に対峙するように配置されており、この間にクラッチ用歯車74が嵌まり込むように配置されている。クラッチ用歯車74も、ギヤ面74aが45度に傾斜したかさ歯車となっている。
【0028】
このクラッチ用歯車74は、メンテナンスシャフト45の右側近傍に垂直に設けられているシャーシ81に取り付けられている。すなわち、シャーシ81に貫通孔82が形成されており、この貫通孔82に、クラッチ用歯車74の支持軸71が摺動可能に挿入される形で片持ち状に支持されている。支持軸71には、貫通孔82から突出した先端部に抜け留め用の突起部72が形成されている。また、支持軸71には、クラッチ用歯車74の近傍にもつば状の突起部73が形成されており、このつば状突起部73とシャーシ81との間の支持軸71に、スプリング76が圧縮された状態で嵌挿されている。
【0029】
すなわち、支持軸71は、スプリング76によって常に矢符X1方向に付勢されており、クラッチ用歯車74は、通常はシャフト側歯車54およびフィード側歯車64から外れた状態(図1に示す状態)となっている。すなわち、この状態のときには、フィードモータ37の回転力がメンテナンスシャフト45に伝わることはない。
【0030】
一方、キャリア2が、キャッピング位置まで移動すると、図3に示すように、キャリア2の側面2aが支持軸71の後端部71bに当接し、さらに、支持軸71を図3中矢符X2方向に押し込むため、クラッチ用歯車74がシャフト側歯車54とフィード側歯車64との間に嵌まり込む。これにより、フィードモータ37の回転力が、フィード側歯車64、クラッチ用歯車74およびシャフト側歯車54を介してメンテナンスシャフト45に伝達され、メンテナンスシャフト45の回転制御が可能となる。
【0031】
図2に示したように、ワイパー用偏芯カム51とキャップ用偏芯カム53とは、90度の角度を保ってメンテナンスシャフト45に固定されている。そして、キャップ用偏芯カム53の回転中心から最も離れた周側面53a1が最上部に位置した状態(すなわち、ワイパー用偏芯カム51の回転中心から最も離れた周側面51a1が水平方向の右向きに位置した状態)を回転角度0度とし、この0度を基準として、メンテナンスシャフト45が左周りに回転するとすると、これらワイパー用偏芯カム51およびキャップ用偏芯カム53によって上下動されるワイパー部41およびキャップ部43の上下動作は、図4に示すようになる。
【0032】
すなわち、メンテナンスシャフト45が回転角度0度のとき、キャップ部43は最上部まで上昇して印字ヘッド7のノズルをキャッピングする一方、ワイパー部41は最上部と最下部の間の途中の高さに位置している。次に、メンテナンスシャフト45が左に90度回転すると、今度はワイパー部41が最上部まで上昇する一方、キャップ部43は最上部と最下部の間の途中の高さまで降下して、ワイピング可能な状態となる。次に、メンテナンスシャフト45が180度から270度の範囲内の任意の角度まで回転すると、ワイパー部41およびキャップ部43が共に降下して、印字ヘッド7の副走査方向への移動に支障を来さない高さ位置となる。そして、270度から360度(すなわち、0度)まで回転すると、最初の基準位置となって、再びキャップ部43が最上部まで上昇して印字ヘッド7のノズルをキャッピングすることになる。
【0033】
図5は、上記構成のメンテナンス機構部40を有するインクジェットプリンタのシステム構成図である。ただし、図5には本発明に係わる主要部の構成要素のみを図示している。
【0034】
このインクジェットプリンタは、外部装置である例えばパソコン90から供給される印字データに基づいて、インクジェットプリンタ10が印字動作を行うシステムとなっている。そのため、パソコン90とインクジェットプリンタ10とは、双方向通信が可能な通信ケーブル91を介して接続されている。
【0035】
インクジェットプリンタ10は、プリンタ専用に構成された論理回路ICであるASIC101と、これを制御するCPU102とを備えている。CPU102には、印字動作や本発明に係わるメンテナンス動作を実行するプログラム等が格納されたROM103、および各種データを記憶するとともに印字動作時やメンテナンス動作時にはワークエリアとして働くRAM104がそれぞれ接続されている。
【0036】
ASIC101には、印字ヘッド7がホームポジション位置にあることを検知するホームセンサ105の出力が導かれているとともに、メンテナンスシャフト45のキャップ用偏芯カム53およびワイパー用偏芯カム51が基準位置(すなわち、回転角度0度の位置)にあることを検知する基準位置検知センサ106の出力が導かれている。また、ASIC101には、印字用紙3を印字位置まで給紙するフィードモータ37、印字ヘッド7を搭載したキャリア2を印字用紙3の送り方向に対して直交する方向(X1、X2)に往復移動させるためのキャリアモータ38が接続されている。なお、図示は省略しているが、給紙された印字用紙にインクを噴射等してデータの印字を行う印字ヘッド7なども実際にはASIC101に接続されている。
【0037】
ASIC101は、CPU102からの制御により、これらフィードモータ37やキャリアモータ38を制御するようになっている。本実施の形態では、フィードモータ37として、ステッピングモータが用いられているので、ASIC101には、フィードモータ37であるステッピングモータをコントロールするステッピングモータコントロール部101aと、ステッピングモータのステップ数をカウントするステップカウンタ101bとが設けられている。
【0038】
CPU102は、インクジェットプリンタ10の印字動作全般を制御するものであるが、本実施の形態では特に、基準位置検出センサ106の検出結果とステッピングモータであるフィードモータ37のステップ数とに基づいて、メンテナンスシャフト45の回転制御を行うようになっている。メンテナンスシャフト45の回転角度は、ASIC101のステップカウンタ101bのカウント値によって検出することができる。
【0039】
次に、上記構成のインクジェットプリンタによるメンテナンス動作について説明する。
印字ヘッド7がホームポジジョン位置にあるとき、メンテナンスシャフト45の回転角度は0度となっており、キャップ部43が最上部まで上昇して印字ヘッド7のノズルをキャッピングしている状態となっている。また、ワイパー部41は途中まで降下した状態となっている。このとき、キャリア2の側面2aが支持軸71の後端部71bに当接して、支持軸71を図中矢符X2方向に押し込むため、図3に示すように、クラッチ用歯車74がシャフト側歯車54とフィード側歯車64との間に嵌まり込んだ状態となっている。
【0040】
この状態で、例えば電源が投入される等して、メンテナンス動作を開始すると、CPU102は、フィードモータ37を駆動し、フィード側歯車64、クラッチ用歯車74およびシャフト側歯車54を介してメンテナンスシャフト45の回転を制御する。すなわち、メンテナンスシャフト45を左に90度回転させる。これにより、今度はワイパー部41が最上部まで上昇する一方、キャップ部43が途中まで降下して、ワイピング可能な状態となるので、この状態でキャリア2を図1中矢符X1方向に移動させてワイピングを行う。このとき、クラッチ用歯車74は、スプリング76の付勢力により図1中矢符X1方向に移動し、通常はシャフト側歯車54およびフィード側歯車64から外れた状態となる。
【0041】
そして、ワイピングを終了すると、CPU102は、キャリア2を再びキャッピング位置まで戻す。これにより、図3に示すように、クラッチ用歯車74がシャフト側歯車54とフィード側歯車64との間に再び嵌まり込んだ状態となる。
【0042】
CPU102は、この状態から、再びフィードモータ37を駆動し、メンテナンスシャフト45を180度から270度の範囲内の任意の角度(例えば225度)まで回転させる。これにより、ワイパー部41およびキャップ部43が共に降下して、印字ヘッド7の副走査方向への移動に支障を来さない高さ位置となるので、CPU102は、この状態で印字動作を開始する。
【0043】
そして、印字動作を終了すると、CPU102は、キャリア2を再びホームポジション位置まで移動する。これにより、図3に示すように、クラッチ用歯車74がシャフト側歯車54とフィード側歯車64との間に再び嵌まり込んだ状態となるので、CPU102は、この状態から再びフィードモータ37を駆動し、メンテナンスシャフト45を。225度から360度(すなわち、0度)まで回転する。これにより、キャップ部43が再び最上部まで上昇して、印字ヘッド7のノズルをキャッピングする。
【0044】
このように、本発明のインクジェットプリンタによれば、ワイパー部41およびキャップ部43を、それぞれのタイミングに合わせて個別に上下動する構成としたので、メンテナンス領域の横幅を最小限に抑えることができる。そのため、インクジェットプリンタ自体の横幅もその分小さくすることができ、サイズの小型化が可能となる。また、ワイパー部41およびキャップ部43を上下動させるためのメンテナンスシャフト45の駆動手段として、フィードモータ37の回転力を利用しているので、ワイパー部41およびキャップ部43を上下動させるための新たな駆動源を設ける必要がなく、簡単な構造で本発明のメンテナンス方法を実現することができる。
【0045】
図6は、メンテナンス機構部40の他の実施例、特に、クラッチ用歯車74のクラッチ機構部分の他の実施例を示している。
すなわち、上記実施例では、クラッチ用歯車74はシャーシ81に取り付けられていたが、本実施例では、クラッチ用歯車74をキャリア2の側面に取り付けており、キャリア2と一体となって移動するように構成している。つまり、キャリア2がホームポジション位置まで移動したとき、キャリア2に一体に取り付けられたクラッチ用歯車74がシャフト側歯車54とフィード側歯車64との間に嵌まり込むようになっている。その他の構成は、上記実施例と同様である。
【0046】
なお、上記実施の形態では、フィードモータ37の回転力を伝達する手段として、シャフト側歯車54、フィード側歯車64およびクラッチ用歯車74などのギヤを用いているが、ギヤの代わりに例えばゴムローラ等を用い、表面の摩擦力によって回転力を伝達するように構成してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワイパー部およびキャップ部は、クラッチ用歯車とシャフト側歯車およびフィード側歯車との連係および連係解除により、それぞれのタイミングに合わせて上下動作のみを行うように構成すればよいので、メンテナンス領域の横幅を最小限に抑えることができる。そのため、インクジェットプリンタ自体の横幅もその分小さくすることができ、サイズの小型化が可能となる。また、ワイパー部およびキャップ部を上下動させるためのメンテナンスシャフトの駆動手段として、フィードモータの回転力を利用しているので、ワイパー部およびキャップ部を上下動させるための新たな駆動源を設ける必要がなく、簡単な構造で本発明のメンテナンス方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すインクジェットプリンタにおける印字機構部の構造を一部拡大して概略的に示した正面図である。
【図2】メンテナンス機構部のメンテナンスシャフト部分のみを横方向から見た側面図である。
【図3】メンテナンス機構部の部分を拡大して概略的に示した正面図である。
【図4】ワイパー部およびキャップ部の上下動作の軌跡を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態を示すインクジェットプリンタのシステム構成図である。
【図6】メンテナンス機構部の他の実施例、特に、クラッチ用歯車のクラッチ機構部分の他の実施例を概略的に示した正面図である。
【図7】従来の印字装置において、スピットモードの実行処理を説明するためのメンテナンス動作例を示す説明図である。
【図8】従来の印字装置において、スピットモードの実行処理を説明するためのメンテナンス動作例を示す説明図である。
【図9】メンテナンス機構部の可動枠体部分を示す斜視図である。
【符号の説明】
2 キャリア
3 印字用紙
4 給紙ローラ
5 ガイドシャフト
7 印字ヘッド
10 インクジェットプリンタ
37 フィードモータ
38 キャリアモータ
40 メンテナンス機構部
41 ワイパー部
43 キャップ部
45 メンテナンスシャフト
51 ワイパー用偏芯カム
52 キャップ用偏芯カム
54 シャフト側歯車
64 フィード側歯車
74 クラッチ用歯車

Claims (2)

  1. 印字ヘッドを搭載したキャリアを印字領域外のメンテナンス領域に移動させてワイパー部によるワイピングとキャップ部によるキャッピングとを行うインクジェットプリンタのメンテナンス装置において、
    ワイパー部およびキャップ部を所定のメンテナンス動作に従って個別に上下動させるメンテナンス機構部、このメンテナンス機構部とフィードモータの駆動機構部との連係および連係解除を行うクラッチ部とを備えており、
    前記メンテナンス機構部は、前記ワイパー部およびキャップ部の下部に配置されたメンテナンスシャフトと、このメンテナンスシャフトの端部に取り付けられたシャフト側歯車と、前記メンテナンスシャフトに取り付けられたワイパー用偏芯カムおよびキャップ用偏芯カムとで構成されており、
    前記駆動機構部は、フィードモータによって回転駆動されるフィードシャフトが前記メンテナンスシャフトと一定の間隔を存して並行に配置されているとともに、このフィードシャフトに、フィードモータの回転力を前記メンテナンスシャフトに伝達するためのフィード側歯車が取り付けられており、
    前記クラッチ部は、前記シャフト側歯車と前記フィード側歯車との間に嵌まり込むように配置されたクラッチ用歯車を備えており、このクラッチ用歯車の支持軸は、前記メンテナンスシャフトの端部近傍に設けられたシャーシに形成された貫通孔に挿入された状態で前記各シャフトに並行に摺動可能に挿入されているとともに、この支持軸に嵌挿されたスプリングの付勢力により通常は前記シャフト側歯車および前記フィード側歯車から外れた状態に保持されており、前記キャリアが印字領域からメンテナンス領域に向かう方向に前記キャップ部によるキャッピング位置まで移動すると、キャリアの側面が前記支持軸に当接して該支持軸を前記スプリングの付勢力に抗して押し込むことにより、前記クラッチ用歯車が前記シャフト側歯車とフィード側歯車との間に嵌まり込むことで、前記フィードモータの回転力が、フィード側歯車、クラッチ用歯車およびシャフト側歯車を介して前記メンテナンスシャフトに伝達され、前記キャップ部によるキャッピング動作が行われることを特徴とするインクジェットプリンタのメンテナンス装置
  2. 印字ヘッドを搭載したキャリアを印字領域外のメンテナンス領域に移動させてワイパー部によるワイピングとキャップ部によるキャッピングとを行うインクジェットプリンタのメンテナンス装置において、
    ワイパー部およびキャップ部を所定のメンテナンス動作に従って個別に上下動させるメンテナンス機構部、このメンテナンス機構部とフィードモータの駆動機構部との連係および連係解除を行うクラッチ部とを備えており、
    前記メンテナンス機構部は、前記ワイパー部およびキャップ部の下部に配置されたメンテナンスシャフトと、このメンテナンスシャフトの端部に取り付けられたシャフト側歯車と、前記メンテナンスシャフトに取り付けられたワイパー用偏芯カムおよびキャップ用偏芯カムとで構成されており、
    前記駆動機構部は、フィードモータによって回転駆動されるフィードシャフトが前記メンテナンスシャフトと一定の間隔を存して並行に配置されているとともに、このフィードシャフトに、フィードモータの回転力を前記メンテナンスシャフトに伝達するためのフィード側歯車が取り付けられており、
    前記クラッチ部は、前記シャフト側歯車と前記フィード側歯車との間に嵌まり込むように配置されたクラッチ用歯車を備えており、このクラッチ用歯車は支持軸によって前記キャリアの側面に取り付けられており、前記キャリアが印字領域からメンテナンス領域に向かう方向に前記キャップ部によるキャッピング位置まで移動すると、キャリアの側面に取り付けられている前記クラッチ用歯車が前記シャフト側歯車とフィード側歯車との間に嵌まり込むことで、前記フィードモータの回転力が、フィード側歯車、クラッチ用歯車およびシャフト側歯車を介して前記メンテナンスシャフトに伝達され、前記キャップ部によるキャッピング動作が行われることを特徴とするインクジェットプリンタのメンテナンス装置
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