JP3609979B2 - 車両用交流発電機の固定子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用交流発電機の固定子に関し、特にその固定子鉄芯のスロットに挿入される固定子巻線のコイルエンド部形状に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の車両用交流発電機の固定子を示す斜視図、図8は従来の車両用交流発電機の固定子において固定子巻線のみを取り出した状態を示す斜視図、図9は従来の車両用交流発電機の固定子の要部を模式的に示す上面図である。
各図において、固定子1は、複数のスロット2aが形成された薄板鋼材を積層してなる固定子鉄芯2と、固定子鉄芯2に形成されたスロット2aに挿入される固定子巻線3とから構成される。そして、交流発電機の回転子の極数が一般的な6極の場合には、固定子鉄芯2のスロット2aの数は、36個となる。
コイル素線が、スロット数で3個ずつ飛んだ位置のスロット2aに順に挿入される。1周するとその同じスロット2aに2周目を挿入して行き、これを所定回繰り返すことにより、いわゆる集中巻方式と呼ばれている1相分の固定子巻線3が形成される。このようにして、コイル素線が挿入されるスロット2aを互いに1個ずつずらして3相分の固定子巻線3が形成されている。各固定子巻線3は、スロット2a内に挿入される直線部3aと、固定子鉄芯2の軸方向の外部で隣り合う直線部3a間を連結するコイルエンド部3bとから構成される。
そして、1相の固定子巻線3(外層巻線3A)が固定子鉄芯2に径方向の外周側に巻装され、もう1相の固定子巻線3(内層巻線3B)が内周側に巻装され、残りの1相の固定子巻線3(中層巻線3C)がその中間に巻装されている。なお、図8中斜線部は外層巻線3Aを表している。
【0003】
ここで、従来の固定子巻線3のコイルエンド部形状について説明する。
固定子巻線3を構成するコイル素線4は、図10に示されるように、スロット2aから立ち上がり、その後略直角に折り曲げられて周方向に延び、3個ずれたスロット2aの位置で略直角に折り曲げられてスロット2aに沈められている。そして、コイル素線4は、図11および図12に示されるように、スロット2aから立ち上がる毎に、径方向に重なるように立ち上げられ、その折り曲げ高さが変えられ、さらに径方向に重なるように立ち下げられている。なお、図12では、内層巻線3Bおよび中層巻線3Cは簡略化されて示されている。
【0004】
このように構成された固定子巻線3は、実際には、特公平4−42899号公報に記載されているように、コイル素線4を所定回巻回して環状コイルユニットを成形し、該環状コイルユニットから直線部3aとコイルエンド部3bとを有する星形コイルユニットを成形する。そして、該星形コイルユニットの各直線部3aを各スロット2a内に嵌め込んで固定子鉄芯2に組み込まれる。その後、コイルエンド部3bを図12に示されるように整形して所定の寸法とし、発電機の組み立て性を確保している。
【0005】
図13は従来の車両用交流発電機の他の固定子におけるコイルエンド部周りを示す側面図、図14は従来の車両用交流発電機の他の固定子の要部を模式的に示す上面図である。なお、上述の従来例では、集中巻方式の固定子巻線について示したが、この従来例では、振分巻方式の固定子巻線について示している。
この従来例では、特公平4−42899号公報に記載されているように、コイル素線4を所定回巻回して環状コイルユニットを成形し、該環状コイルユニットから直線部3aとコイルエンド部3bとを有する星形コイルユニットを成形する。そして、星形コイルユニットを2つの分配コイルユニット5a、5bに分配し、一方の分配コイルユニット5bを180度反転させて他方の分配コイルユニット5aに重ね合わせた後、各直線部3aを各スロット2a内に嵌め込んで固定子巻線3が固定子鉄芯2に組み込まれる。その後、コイルエンド部3bの整形を行うことになる。
【0006】
このように固定子鉄芯2に組み込まれた固定子巻線3は、図14に示されるように、外層巻線3Aが固定子鉄芯2に径方向の外周側に巻装され、内層巻線3Bが内周側に巻装され、中層巻線3Cがその中間に巻装されている。
そして、各固定子巻線3を構成する分配コイルユニット5aのコイル素線4は、図13に示されるように、スロット2aから立ち上がる毎に、径方向に重なるように立ち上げられ、折り曲げ高さを変えて略直角に折り曲げられて周方向の一側に延び、3個ずれたスロット2aの位置で略直角に折り曲げられてスロット2aに沈められている。また、他方の分配コイルユニット5bのコイル素線4は、スロット2aから立ち上がる毎に、径方向に重なるように立ち上げられ、折り曲げ高さを変えて略直角に折り曲げられて周方向の他側に延び、3個ずれたスロット2aの位置で略直角に折り曲げられてスロット2aに沈められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用交流発電機の固定子は、各相の固定子巻線3がそれぞれ外周側、内周側およびその中間の位置に決められ、同心異円周上に位置しているので、各相のコイルエンド部3bは径方向に重なり合い、径方向寸法が大きくなってしまうという課題があった。
また、固定子巻線3が固定子鉄芯2に組み込まれた後、スロット2aから立ち上がる毎に、径方向に重なるように立ち上げられ、折り曲げ高さを変えて略直角に折り曲げられて周方向に延び、3個ずれたスロット2aの位置で略直角に折り曲げられてスロット2aに沈められるように整形されるので、コイルエンド部3bのコイル素線4に不要な曲げ、こすれ、圧力が加わり、コイル被膜に傷を付けて、絶縁不良を発生してしまうという課題もあった。
また、固定子巻線3のコイルエンド部3bが整列されていないので、ワニス等で固定しても、使用条件の悪化や経年変化により、外層巻線3Aおよび内層巻線3Bがそれぞれ径方向に広がってしまうという課題もあった。
【0008】
また、特公平4−24939号公報には、各相ごとのコイルユニットのコイル素線を軸方向にずらして偏平状に配列配置し、かつ、コイルユニット間に隙間を設けている従来例が記載されている。この従来例では、各相のコイルユニット厚(径方向寸法)をある程度小さくすることができるが、各コイルユニット間に隙間を設けているので、コイルエンド部自体の径方向寸法が大きくなってしまっている。さらに、各相のコイルユニット内のコイル素線は整列されていないので、各相のコイルユニットを整形する際に絶縁不良を発生させてしまう。
また、特開昭61−185045号公報には、1極1相分のコイル形状をすべての1極1相分について同一とする従来例が記載されている。この従来例では、各相ごとのコイルユニット自体が、相ごとに軸方向にずれて配置されているので、全体としてコイルエンド部の高さが高く、径方向の幅も広がっており、さらにコイル素線の曲げ箇所が増大している。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、コイルエンド部の整列性を高めて、コイルエンド部を小さくでき、コイルエンド部の整形時のコイル素線間の干渉による傷や変形を軽減して絶縁不良の発生を抑え、品質および信頼性を高めることができる車両用交流発電機の固定子を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る車両用交流発電機の固定子は、複数のスロットを有する固定子鉄芯と、連続線からなるコイル素線が所定回巻回され、複数の直線部と隣り合う直線部の端部間を連結するコイルエンド部とを有するコイルユニットを、該複数の直線部を所定スロット数毎に順次上記スロットに嵌め込み、該コイルエンド部を上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に突出させて上記固定子鉄芯に組み込まれた複数相の固定子巻線とを備え、上記コイルエンド部を構成する各コイル素線は、上記スロットから引き出された後、上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで上記固定子鉄芯の径方向の内周側に折り返され、その後上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面に接近するように延びて、該コイル素線が引き出されたスロットから上記固定子鉄芯の周方向の一側に所定スロット数離れたスロット内に引き込まれるコイル形状に構成され、かつ、毎極毎相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されているものである。
【0011】
また、各相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されているものである。
【0012】
また、上記コイル形状の折り返し部の先端における上記コイル素線の軸心方向が上記固定子鉄芯の径方向と略一致しているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
図1および図2はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部周りを示す一部破断側面図および上面図、図3および図4はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の1巻コイル形状を説明する斜視図および上面図、図5はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の複数巻コイル形状を説明する上面図である。
【0014】
各図において、固定子10は、複数のスロット2aが形成された薄板鋼材を積層してなる固定子鉄芯2と、固定子鉄芯2に形成されたスロット2aに挿入される固定子巻線3とから構成される。そして、交流発電機の回転子の極数が一般的な6極の場合には、固定子鉄芯2のスロット2aの数は、36個となる。
コイル素線4が、スロット数で3個ずつ飛んだ位置のスロット2aに順に挿入される。1周するとその同じスロット2aに2周目を挿入して行き、これを所定回繰り返すことにより、いわゆる集中巻方式と呼ばれている1相分の固定子巻線3が形成される。このようにして、コイル素線4が挿入されるスロット2aを互いに1個ずつずらして3相分の固定子巻線3が形成されている。各固定子巻線3は、スロット2a内に挿入される直線部3aと、固定子鉄芯2の軸方向の外部で隣り合う直線部3a間を連結するコイルエンド部3bとから構成される。
【0015】
つぎに、この実施の形態1による固定子巻線3の1極1相分のコイルエンド部形状について説明する。
固定子巻線3を構成するコイル素線4は、図3および図4に示されるように、スロット2aから立ち上がり、固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで固定子鉄芯2の径方向の内周側に折り返され、その後固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面に接近するように延びて、コイル素線4が引き出されたスロット2aから固定子鉄芯2の周方向の一側に3スロット離れたスロット2a内に引き込まれるコイル形状に構成されている。そして、複数回巻回されたコイル素線4は、図5に示されるように、コイル形状の折り返し部およびその近傍で固定子鉄芯2の周方向に順次重なるように配列されている。
なお、図示していないが、コイル素線4は、固定子鉄芯2の他側においても同コイル形状で同様に配列されている。また、図4に矢印Aで示されるように、コイル形状の折り返し部先端のコイル素線4の軸心方向は固定子鉄芯2の径方向と略一致している。
【0016】
ここで、固定子10は、各相の固定子巻線3のコイルエンド部3bがそれぞれ上述の1極1相分のコイルエンド部と同等に構成され、コイル素線4が図1および図2に示されるように配列されて構成されている。
そして、この固定子10は、まずコイル素線4を所定回巻回して環状コイルユニットを成形し、該環状コイルユニットから直線部3aとコイルエンド部3bとを有する星形コイルユニットを成形する。そして、挿入機(図示せず)により該星形コイルユニットの各直線部3aを各スロット2a内に嵌め込んで、固定子巻線3が固定子鉄芯2に組み込まれる。その後、コイルエンド部3bを整形して所定の寸法とし、発電機の組み立て性を確保している。
【0017】
この実施の形態1によれば、コイル素線4がスロット2aから立ち上がり、固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで固定子鉄芯2の径方向の内周側に折り返され、その後固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面に接近するように延びて、コイル素線4が引き出されたスロット2aから固定子鉄芯2の周方向の一側に3スロット離れたスロット2a内に引き込まれるコイル形状に構成されている。そこで、コイル素線4は、略直角に曲げられることなくコイルエンド部の根元部から先端まで滑らかにつながっており、コイル整形時における整形量が少なくなり、コイル素線4に与えるダメージを低減することができる。
また、毎極毎相のコイルエンド部3bを構成する全てのコイル素線4が、同一のコイル形状に構成され、コイル形状の折り返し部で固定子鉄芯2の周方向に重なって配列されているので、コイルエンド部におけるコイル素線4の整列性が向上され、コイルエンド部の高さを低くできるとともに、整形量が少なくなり、整形工程が簡略化され、コイル素線4に与えるダメージが低減される。さらに、毎極毎相において、コイル素線4同士のクロスが低減されるので、コイル素線4同士の干渉による傷や変形の発生を抑えることができる。そこで、コイル素線4同士やコイル素線4と固定子鉄芯2との絶縁不良率が減り、品質、信頼性を高めることができる。
【0018】
また、各相のコイルエンド部3bを構成する全てのコイル素線4が、同一のコイル形状に構成され、コイル形状の折り返し部で固定子鉄芯2の周方向に重なって配列されているので、コイルエンド部におけるコイル素線4の整列性が向上され、コイルエンド部の高さを一定で、かつ、低くできるとともに、整形量が少なくなり、整形工程が簡略化され、コイル素線4に与えるダメージが低減される。さらに、相間でのコイル素線4同士のクロスが低減されるので、相間でのコイル素線4同士の干渉による傷や変形の発生を抑えることができる。そこで、相間でのコイル素線4同士やコイル素線4と固定子鉄芯2との絶縁不良率が減り、品質、信頼性をさらに高めることができる。さらにまた、コイルエンド部3bが、従来のように、外層、内層および中層に区別されることなく、周方向に整列されているので、コイルエンド部の径方向の厚みを小さくでき、径方向寸法の縮小化が図られる。
また、コイルエンド部3bのコイル素線4が整列されているので、ワニス等で固定すれば、使用条件が悪化しても、固定子巻線3が径方向に広がるようなことを防止できる。
【0019】
また、コイルエンド部3bの先端におけるコイル素線4の軸心方向が固定子鉄芯2の径方向と略一致しているので、コイルエンド部3bの折り曲げ部の周方向の幅が小さくなり、コイル巻数の多数化が図られる。さらに、コイル素線4を周方向に重なって配列できる領域をコイルエンド部の根元側に近づけることができるので、コイル素線4同士のクロスが一層低減され、コイル素線4同士の干渉による傷や変形の発生をさらに抑えることができる。
【0020】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、固定子巻線3を集中巻方式としているが、この実施の形態2では、固定子巻線を振分巻方式としている。
つまり、この実施の形態2では、コイル素線4を所定回巻回して環状コイルユニットを成形し、該環状コイルユニットから直線部3aとコイルエンド部3bとを有する星形コイルユニットを成形する。そして、星形コイルユニットを2つの分配コイルユニット5a、5bに分配し、一方の分配コイルユニット5bを180度反転させて他方の分配コイルユニット5aに重ね合わせた後、挿入機(図示せず)により各直線部3aを各スロット2a内に嵌め込んで固定子巻線3を固定子鉄芯2に組み込んでいる。
【0021】
つぎに、この実施の形態2による固定子巻線3の1極1相分のコイルエンド部形状について図6を参照しつつ説明する。
各固定子巻線3の分配コイルユニット5aを構成するコイル素線4は、スロット2aから立ち上がり、固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで固定子鉄芯2の径方向の内周側に折り返され、その後固定子鉄芯2の周方向の一側に向かって固定子鉄芯2の端面に接近するように延びて、コイル素線4が引き出されたスロット2aから固定子鉄芯2の周方向の一側に3スロット離れたスロット2a内に引き込まれるコイル形状に構成されている。そして、分配コイルユニット5aの全てのコイル素線4は、コイル形状の折り返し部およびその近傍で固定子鉄芯2の周方向に順次重なるように配列されている。
一方、分配コイルユニット5bを構成するコイル素線4は、スロット2aから立ち上がり、固定子鉄芯2の周方向の他側に向かって固定子鉄芯2の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで固定子鉄芯2の径方向の外周側に折り返され、その後固定子鉄芯2の周方向の他側に向かって固定子鉄芯2の端面に接近するように延びて、コイル素線4が引き出されたスロット2aから固定子鉄芯2の周方向の他側に3スロット離れたスロット2a内に引き込まれるコイル形状に構成されている。そして、分配コイルユニット5bの全てのコイル素線4は、コイル形状の折り返し部およびその近傍で固定子鉄芯2の周方向に順次重なるように配列されている。
【0022】
ここで、この実施の形態2による固定子11は、固定子巻線3が振分巻方式で固定子鉄芯2に装着されてなり、各相の固定子巻線3のコイルエンド部3bがそれぞれ上述の1極1相分のコイルエンド部と同等に構成されている。
【0023】
なお、図示していないが、コイル素線4は、固定子鉄芯2の他側においても同コイル形状で同様に配列されている。また、コイル形状の折り返し部先端のコイル素線4の軸心方向は固定子鉄芯2の径方向と略一致している。
また、分配コイルユニット5a、5bを構成するコイル素線4は、周方向の一方向から見れば、同一のコイル形状に構成されているとすることができる。
【0024】
このように、この実施の形態2では、1極1相毎のコイル形状のみならず、各スロットに対するコイル素線4の配置も全て同一となっている点が上記実施の形態1と異なっている。従って、この実施の形態2によれば、同一巻数の場合、上記実施の形態1に比べて、コイルエンド部でコイル素線4を振り分けているので、コイルエンド部の径方向の厚みをさらに小さくすることができる。
【0025】
なお、上記各実施の形態では、固定子巻線3のコイルエンド部3bが相間に周方向の隙間を有するように構成されているが、コイルエンド部3bの相間に隙間がある必要はなく、固定子鉄芯2の径、固定子巻線3を構成するコイル素線4の径や巻回数等によっては、相間のコイルエンド部3b同士が周方向に接することもある。
また、上記各実施の形態では、コイル素線4がコイルエンド部3bで周方向に互いに接するように配列されているが、コイル素線4はコイルエンド部3bで互いに接する必要はなく、固定子鉄芯2の径、固定子巻線3を構成するコイル素線4の径や巻回数等によっては、コイル素線4を周方向に隙間をもって配列することもある。
【0026】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0027】
この発明によれば、複数のスロットを有する固定子鉄芯と、連続線からなるコイル素線が所定回巻回され、複数の直線部と隣り合う直線部の端部間を連結するコイルエンド部とを有するコイルユニットを、該複数の直線部を所定スロット数毎に順次上記スロットに嵌め込み、該コイルエンド部を上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に突出させて上記固定子鉄芯に組み込まれた複数相の固定子巻線とを備え、上記コイルエンド部を構成する各コイル素線は、上記スロットから引き出された後、上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで上記固定子鉄芯の径方向の内周側に折り返され、その後上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面に接近するように延びて、該コイル素線が引き出されたスロットから上記固定子鉄芯の周方向の一側に所定スロット数離れたスロット内に引き込まれるコイル形状に構成され、かつ、毎極毎相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されている。そこで、コイルエンド部の整列性が高められるので、コイルエンド部を小さくでき、コイルエンド部の整形時のコイル素線間の干渉による傷や変形を軽減して絶縁不良の発生を抑え、品質および信頼性を高めることができる車両用交流発電機の固定子が得られる。
【0028】
また、各相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されているので、コイルエンド部の整列性を向上させることができるとともに、各相の固定子巻線が周方向に配列されて径方向の寸法を縮小することができる。
【0029】
また、上記コイル形状の折り返し部の先端における上記コイル素線の軸心方向が上記固定子鉄芯の径方向と略一致しているので、コイル素線の周方向の重なり領域をコイルエンド部の根元側に近づけることができ、コイル素線同士がクロスする割合を一層低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部周りを示す一部破断側面図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部周りを示す上面図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の1巻コイル形状を説明する斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の1巻コイル形状を説明する上面図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の複数巻コイル形状を説明する上面図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部周りを示す一部破断側面図である。
【図7】従来の車両用交流発電機の固定子を示す斜視図である。
【図8】従来の車両用交流発電機の固定子において固定子巻線のみを取り出した状態を示す斜視図である。
【図9】従来の車両用交流発電機の固定子の要部を模式的に示す上面図である。
【図10】従来の車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の1巻コイル形状を説明する上面図である。
【図11】従来の車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の複数巻コイル形状を説明する上面図である。
【図12】従来の車両用交流発電機の固定子におけるコイルエンド部の複数巻コイル形状を説明する側面図である。
【図13】従来の車両用交流発電機の他の固定子におけるコイルエンド部周りを示す側面図である。
【図14】従来の車両用交流発電機の他の固定子の要部を模式的に示す上面図である。
【符号の説明】
2 固定子鉄芯、2a スロット、3 固定子巻線、3a 直線部、3b コイルエンド部、4 コイル素線、10、11 固定子。

Claims (3)

  1. 複数のスロットを有する固定子鉄芯と、連続線からなるコイル素線が巻回され、複数の直線部と隣り合う直線部の端部間を連結するコイルエンド部とを有するコイルユニットを、該複数の直線部を所定スロット数毎に順次上記スロットに嵌め込み、該コイルエンド部を上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に突出させて上記固定子鉄芯に組み込まれた複数相の固定子巻線とを備え、
    上記コイルエンド部を構成する各コイル素線は、上記スロットから引き出された後、上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面から軸方向の外方に離れるように延び、ついで上記固定子鉄芯の径方向の内周側に折り返され、その後上記固定子鉄芯の周方向の一側に向かって上記固定子鉄芯の端面に接近するように延びて、該コイル素線が引き出されたスロットから上記固定子鉄芯の周方向の一側に所定スロット数離れたスロット内に引き込まれるコイル形状に構成され、
    かつ、
    毎極毎相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されている
    ことを特徴とする車両用交流発電機の固定子。
  2. 各相の上記コイルエンド部を構成する全てのコイル素線は、上記コイル形状がほぼ同一に構成され、少なくとも上記コイル形状の折り返し部およびその近傍で上記固定子鉄芯の周方向に重なって配列されていることを特徴とする請求項1記載の車両用交流発電機の固定子。
  3. 上記コイル形状の折り返し部の先端における上記コイル素線の軸心方向が上記固定子鉄芯の径方向と略一致していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車両用交流発電機の固定子。
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