JP3609966B2 - 円筒状ワークの内周用チャック - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円筒状ワークの内周用チャックに関し、特に内周の真円度が出ていない円筒状ワークでも、外周加工後にチャックから外された外周の真円度等加工精度の確保の可能な円筒状ワークの内周用チャックに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、円筒状ワークの内周工作機械の主軸端に取り付けられ、円筒状ワークの内周を支持するチャックとして、図3(a)は断面図であり図3(b)は図3(a)に示すY−Y線の側面図である。図3(b)に示すように開きヤトイが一般に用いられている。この開きヤトイHYは、工作機械の主軸50の前端に螺合により固定されるフランジ51と、このフランジの前端面に取り付けられる開きヤトイ部52と、この開きヤトイ部52の後記の貫通孔53に貫挿される栓54と、この栓54の後部に連結され前記フランジ51と前記主軸50に貫挿されて後端を主軸50内部に軸方向に移動可能に設けられた継手56に連結されて前記栓54を軸方向に進退させるドローバー55と、から主要部が構成される。
【0003】
前記開きヤトイ部52は、前記フランジ51の前端の中空部51dにボルト52fbによって固定され中心に貫通孔53dを備えるフランジ部52fと、軸方向中央の薄肉小径部52sと、この薄肉小径部52sの前端に連続しその外周で円筒状ワーク(図示せず)を支持する厚肉大径のワーク支持部52wとからなり、前記ワーク支持部52wの前端から前記小径部52sの前記フランジ部52f側近辺まで、円周方向に等間隔で複数(例えば6本)のスリット52slが設けられている。
【0004】
また、前記開きヤトイ部52の前記フランジ部52fは、前記フランジ51の前端の中空部51dの内周より僅かに小さな外径に形成され、この中空部51dに嵌合されているが、前記フランジ51と前記フランジ部52fとの芯出しのために、前記フランジ51の前記中空部51dの周囲には円周方向に等間隔で3個以上の雌ねじ付貫通孔(ボルト用貫通孔)51shが放射状に穿設され、この雌ねじ付貫通孔(ボルト用貫通孔)51shのそれぞれにはボルト51bが、その先端が前記開きヤトイ52のフランジ部52fの外周面に当接するようにねじ込まれている。
【0005】
前記開きヤトイ部52は、先端の直管状の孔53aと、これに続く円錐台形状のテーパ孔53bと、これに続く直管状の栓ガイド孔53cと、これに続く大径の孔53dとからなる貫通孔53をその中心に備えている。
【0006】
前記栓54は、先端に前記開きヤトイ部52の前記円錐台形状のテーパ孔53bの内面に摺接する円錐台形状のテーパ付頭部54tと、これに続く直胴部54bとから形成され、この直胴部54bには、その後端から軸方向の一部に雌ねじ部54shが刻設された円孔54hが穿設されている。そして、この円孔54hの雌ねじ部54shに前記ドローバー55の先端の雄ねじ部55fbがねじ込まれて連結され、このドローバー55は、前記フランジ51の中心の貫通孔51hに案内されて軸方向後方へ延び、ドローバー55の後端の雄ねじ部55bbが前記継ぎ手56の前端部のねじ孔56shにねじ込まれて連結され、ナット55nによって弛み止めされている。
【0007】
前記継ぎ手56はその外周の前半部を前記主軸50の中心孔56hに貫挿され、キー57によって回り止めされている。そして、前記継ぎ手の後端は図示せぬ連結棒に連結され、図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって軸方向に進退移動される。
【0008】
前記のように構成された開きヤトイを用いて円筒状のワークを支持しその外面を機械加工する場合は、以下のようにする。
(1)図示せぬ円筒状ワークを前記開きヤトイ52の前記ワーク支持部52wに外嵌する。
(2)継ぎ手56、ドローバー55及び栓54を、図示せぬ連結棒を介して図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって、図3の図面左側に後退移動させて、開きヤトイ52のワーク支持部52wを拡径させ、ワーク支持部52wの外周面を円筒状ワークの内面に当接させて、これを支持する。
(3)主軸を回転しながら円筒状ワークの外面を機械加工(例えば、切削や研削)する。
(4)継ぎ手56、ドローバー55および栓54を、図示せぬ連結棒を介して図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって、図3の図面右側に前進移動させて、開きヤトイ52のワーク支持部52wを縮径させ、円筒状ワークを開きヤトイ52のワーク支持部52wから抜き取る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように構成された従来の開きヤトイを用いて、前記のように円筒状ワークを加工する場合、以下のような問題点がある。
(1)図4(a)に示すように内周の真円度が出ていない薄肉の円筒状ワークWの場合、これを前記の開きヤトイHYでその内周を支持すると、図4(b)に示すように、開きヤトイHYの真円度の出ているワーク支持部52wの外周に倣って薄肉の円筒状ワークWが変形する。これは、開ヤトイ部52の軸方向中央の薄肉小径部52sの肉厚が十分に厚いため、薄肉の円筒状ワークWの内周に倣って弾性変形しにくいからである。この状態で主軸50を回転させ、円筒状ワークWの外面を切削して、図4(c)に示すように外周面が真円度の出たワークWに加工し、加工後開きヤトイHYから加工済みワークWを外すと、図4(d)に示すように、弾性により円筒状ワークWの内周が元の真円度の出ていない形状に戻るので、その結果ワークWの外周の真円度が出なくなる。
【0010】
(2)図5(a)に示すように内周の真円度の出ていない厚肉の円筒状ワークWの場合には、これを前記の開きヤトイHYでその内周を支持すると、図5(b)に示すように、開きヤトイHYの真円度の出ているワーク支持部52wの外周に厚肉の円筒状ワークWが倣わないので、ワーク支持部52wの外周の一部で円筒状ワークの内周を支持することになり、安定した確実な支持ができないため、ワークWの外周の加工中にワークWと開きヤトイHYのワーク支持部52wとの間に不必要なずれが発生し、正確な外周の加工ができなくなる。
(3)フランジ51に開きヤトイHYを固定する際に、フランジ51と開きヤトイHYとの芯出し作業に手間と時間がかかる。
【0011】
(4)円筒状ワークWの外周加工中に、開きヤトイHYの前記スリット52slに切粉が侵入して挟まり、外周加工終了後に、円筒状ワークを抜き取ろうとしても、開きヤトイHYがうまく縮径せず、ワークの抜き取りに支障をきたしたり、抜き取ったあとにスリット52slに挟まった切粉を除去する手間と時間がかかる。
【0012】
本発明は、前記従来の開きヤトイの持つ問題点を解消し、薄肉であれ厚肉であれ、内周の真円度の出ていない円筒状ワークの内周に倣った内周の支持(チャック)が可能で、安定した確実な外周の加工が可能となるとともに、加工後に内周チャックからワークを外しても、外周の真円度の出たワークが得られるとともに主軸に内周チャックを取り付ける際に、精密な芯出し作業が不要な円筒状ワークの内周チャックであり、さらに、円筒状ワークWの外周加工中に、開きヤトイのスリットに切粉が侵入して挟まり、外周加工終了後に、円筒状ワークを抜き取ろうとしても、開きヤトイがうまく縮径せず、ワークの抜き取りに支障をきたしたり、抜き取ったあとにスリットに挟まった切粉を除去する手間と時間がかかるというようなことのない円筒状ワークの内周チャックの提供を課題とする
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決した本発明の第1の態様は、主軸前端に固定されるフランジと、このフランジの前端に固定されるヤトイフランジと、このヤトイフランジの内部に収納されて固定されるフランジ部と、このフランジ部の前端に続く薄肉小径部と、この小径部の前端に続く厚肉大径部とからなり、先端に設けられた裁頭円錐形状の孔とこれに続く直管状の孔とからなる貫通孔を備えるとともに、前記厚肉大径部の先端から前記薄肉小径部の途中まで届く複数のスリットを円周方向に等間隔に設けられた開きヤトイと、この開きヤトイの前記貫通孔に貫挿され、先端部に裁頭円錐形状の孔に摺接する裁頭円錐形状の頭部を備え、基端が前記主軸内のドローバーの先端に連結される栓と、を備えてなる工作機械の主軸端に取付られて円筒状ワークの内周を支持する円筒状ワークの内周用チャックであって、前記開きヤトイの前端に固定され、前記開きヤトイの前記スリットにより分割形成された開きヤトイの各セグメントの位置に対応して放射状に複数のガイド孔を備えた円筒状のヤトイと、このヤトイの前記ガイド孔のそれぞれに貫挿され基端に大径部を備えたピンと、前記ヤトイの内面と前記ピンの大径部との間に装着され前記ピンを前記開きヤトイの外面方向に常時付勢する圧縮ばねとを備えることを特徴とした円筒状ワークの内周用チャックにおいて前記ヤトイの前端面に固定され後面の中央部に、前記開きヤトイの拡径を規制する環状突起を備えたガイド蓋を、さらに備えることを特徴とした円筒状ワークの内周用チャックである。
【0014】
前記のように構成した本発明の円筒状ワークの内周チャックで、円筒状ワークの内周を支持し主軸を回転させると、前記開きヤトイの各セグメントと前記のヤトイの前記ガイド孔のそれぞれに貫挿され基端部に大径部を備えたピンとが、開きヤトイの各セグメントとこの各セグメントに基端が当接した各ピンとに作用する遠心力により、前記ヤトイの内面と前記ピンの大径部との間に装着され前記ピンを前記開きヤトイの外面方向に常時付勢する圧縮ばねの付勢力に打ち勝って外方へ変位し、すべてのピンのそれぞれの先端が円筒状ワークの内周に倣ってこの内周に当接し、円筒状ワークの内周を支持する。これは、開きヤトイの薄肉小径部の肉厚が弾性変形しやすいように薄くしてあることと、ピンが開きヤトイの厚肉大径部の外周面の拡径によって、圧縮ばねの付勢力に打ち勝って外方へ押し出されるからである。したがって、円筒状ワークが薄肉のものである場合にも例えば外周の切削や研削加工中にワークを変形させることがないので、外周加工後に円筒状ワークを内周チャックから外しても、円筒状ワークの外周の真円度は出ている。また、円筒状ワークが厚肉のものである場合にも、安定した確実なワークの支持は可能で、外周の加工中にワークと内周チャックとの間のずれの発生による加工ミスの防止ができる。また、主軸と内周チャックの芯が多少ずれていても、前記のように開きヤトイの各セグメントとそれに対応した各ピンとに作用する遠心力で円筒状ワークの内周を支持するので、前記の芯ずれの影響は相殺され外周の加工上の問題とならない。
【0015】
また、前記のように構成すれば、開きヤトイの遠心力による開き過ぎが防止され、開き過ぎによる開きヤトイの塑性変形を防止するとともに、開きヤトイの先端から各スリット内部に切粉が侵入して挟まり、遠心力が作用しなくなった後に開きヤトイが弾性により元の形状・位置に戻るのを妨げたりすることが防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を添付の図面を参照して、以下に説明するが本発明はこれに限るものではない。図1(a)は本発明の円筒状ワークの内周チャックの一実施の形態の断面図、図1(b)は図1(a)に示すX−X線の断面図、図2(a)〜(d)は本実施の形態の作用を説明するための概略図である。
【0017】
本実施の形態の円筒状ワークの内周チャックICにおいては、図1に示すように、主軸1の前端にフランジ2がボルトで固定されている。この前端には後フランジ部3bfと、この後フランジ部3bfの前端に続く直胴部3bと、この直胴部3bの前端に続く前フランジ部3ffとからなるヤトイフランジ3の前記後フランジ部3bfがボルト3sbによって固定されている。
【0018】
前記ヤトイフランジ3の内部には開きヤトイ4が、その先端がヤトイフランジ3の前記前フランジ部3ffの前端よりも突出するように収納され、固定されている。開きヤトイ4は、前記ヤトイフランジ3の内側フランジ部3ufの前面にボルト3ubで固定されるフランジ部4fと、このフランジ部4fの前端に続く薄肉小径部4aと、この薄肉小径部4aの前端に続く厚肉大径部4bとからなる。そして、この開きヤトイ4は、先端に設けられた円錐台形状の孔4fhとこれに続く直管状の孔4bhとからなる貫通孔4hを備えている。さらに、この開きヤトイ4は、前記厚肉大径部4bの先端から前記薄肉小径部4aの途中まで届く複数(本実施の形態では、9本)のスリット4sを円周方向に等間隔に設けられて、複数個(本実施の形態では、9個)のセグメント4sgに切り割りされている。
【0019】
開きヤトイ4の前記貫通孔4hには、先端部に前記裁頭円錐形状の孔4fhに摺接する裁頭円錐形状の頭部5tを備え、基端が前記主軸1内のドローバー6の先端にねじ込みによって連結される栓5が貫挿されている。ドローバー6は図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)に連結され、前記栓5を軸方向に進退させるようになっている。
【0020】
前記ヤトイフランジ3の前端の前フランジ部3ffの前面には、円筒状のヤトイ7がボルト7bにより固定されている。そして、このヤトイ7には前記開きヤトイ4の前記スリット4sにより分割形成された開きヤトイ4の各セグメント4sgの各々の位置に対応して放射状に複数(本実施の形態においては9個)のガイド孔7ghが形成されている。このヤトイ7の前記ガイド孔7ghのそれぞれには、基端に大径部8bを備えたピン8が貫挿され、前記ヤトイ7の内面と前記ピン8の基端の大径部8bとの間には、前記ピン8を前記開きヤトイ4の厚肉大径部4bの外面に当接する方向に常時付勢する圧縮ばね9が装着されている。
【0021】
さらに、前記ヤトイ7の前端面には、後面の中央部に前記開きヤトイ4の前記厚肉大径部4bの外面に当接して開きヤトイ4の所定限度以上の拡径を規制する環状突起10rを備えたガイド蓋10が、ボルト10bにより固定されている。
【0022】
(1)ドローバー6および栓5を、図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって、図1(a)の図面右側に前進移動させて、開きヤトイ4を縮径させる。その結果、ピン8がその大径部8bを圧縮ばね9で押されて開ヤトイに追随して内側に変位し、円筒状ワークWをヤトイ7に外嵌しやすくなる。
(2)円筒状ワークWを前記ヤトイ7および前記ピン8に外嵌する。
(3)ドローバー6および栓5を、図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって、図1(a)の図面左側に後退移動させて、開きヤトイ4の厚肉大径部4bを拡径させ、その外周面で各ピン8を圧縮ばね9の付勢力に打ち勝って外方へ押し出し、各ピン8の先端を円筒状ワークWの内面に当接させて、これを支持する。
【0023】
(4)主軸1を所定の回転数で回転させ、円筒状ワークWの外周の機械加工(例えば、切削や研削)を行う。このとき下記式1で表される遠心力F(N)が開きヤトイ4の各セグメント4sgと各ピン8に作用する。その結果、開きヤトイの各セグメント4sgと各ピン8に作用する遠心力Fの和から圧縮ばね9の付勢力を差し引いた力が各ピン8の先端に働き、円筒状ワークWの内周を安定して支持する。
F=(4wrπ22)/(3600g) ………式1
ここで、
w :各セグメント又は各ピンの質量(kg)
r :各セグメント又は各ピンの回転円の半径(mm)
n :回転数(min-1
g :重力の加速度、ただしg=9800mm/s2
この時、円筒状ワークWが図2(a)に示すように、内周の真円度が出ていないワークであったとしても、開きヤトイ4の薄肉小径部4aの肉厚を弾性変形しやすいように十分薄くしておけば、前記の遠心力により、開きヤトイ4の各セグメント4sgの外径及び各ピン8の先端が圧縮ばねの付勢力とのバランスにおいて、図2(b)に示すように、円筒状ワークWの内周形状に倣って拡径する。したがって、前記の遠心力Fを適切な値になるように設計しておけば、たとえ円筒状ワークWが薄肉のものであっても、前記従来の開きヤトイHYを用いた図4(b)に示したような変形を起こさない。また、前記の遠心力Fを適切な値になるように設計しておけば、たとえ円筒状ワークWが厚肉のものであっても、前記従来の開きヤトイHYを用いた図5(b)に示したような不安定、不確実な支持が起こらず、外周の加工に支障をきたさない。
【0024】
(5)ドローバー6および栓5を、図示せぬアクチュエータ(例えば、回転シリンダ)によって、図1(a)の右側に前進移動させて、開きヤトイ4を縮径させ、円筒状ワークWをヤトイ7および各ピン8の先端外周から抜き取る。前記のように内周チャックICに支持されていたときに円筒状ワークは変形していなかったから、抜き取ったあともそのままの形状を保ち、外周の真円度が精度よく出ている。
【0025】
なお、前記ヤトイ7の前端面には、後面の中央部に前記開きヤトイ4の前記厚肉大径部4bの外面に当接して開きヤトイ4の所定限度以上の拡径を規制する環状突起10rを備えたガイド蓋10が、ボルト10bにより固定されているので、開きヤトイ4の各セグメント4sgの遠心力による開き過ぎが防止され、開き過ぎによる開きヤトイ4の各セグメント4sgの塑性変形が防止されるとともに、開きヤトイ4の先端から各スリット4sの内部に切粉が侵入して挟まり、遠心力が作用しなくなった後に開きヤトイ4が弾性により元の形状・位置に戻るのを妨げたりすることが防止される。
【0026】
【発明の効果】
本発明は以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に係る本発明によれば、薄肉であれ厚肉であれ、内周の真円度の出ていない円筒状ワークの内周に倣った内周の支持(チャック)が可能で、安定した確実な外周の加工が可能となるとともに、加工後に内周チャックからワークを外しても、外周の真円度の出たワークが得られるとともに主軸に内周チャックを取り付ける際に、特別の芯出し作業が不要である。
【0027】
さらに、開きヤトイの遠心力による開き過ぎが防止され、開き過ぎによる開きヤトイの塑性変形を防止するとともに、開きヤトイの先端から各スリット内部に切粉が侵入して挟まり、遠心力が作用しなくなった後に開きヤトイが弾性により元の形状・位置に戻るのを妨げたりすることが防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の円筒状ワークの内周チャックの一実施の形態の断面図、(b)は図1(a)に示すX−X線の断面図である。
【図2】(a)〜(d)は本実施の形態の作用を説明するための概略図である。
【図3】(a)は従来の開きヤトイの一例を示す断面図、(b)は(a)に示すY−Y線の側面図である。
【図4】(a)〜(d)は従来の開きヤトイの一例の作用を説明するための概略図である。
【図5】(a),(b)は従来の開きヤトイの一例の別の作用を説明するための概略図である。
【符号の説明】
IC 内周チャック
W 円筒状ワーク
1 主軸
2 フランジ
2h 貫通孔
3 ヤトイフランジ
3bf 後フランジ部
3b 直胴部
3ff 前フランジ部
4 開きヤトイ
4f フランジ部
4a 薄肉小径部
4b 厚肉大径部
4h 貫通孔
4bh 孔
4fh 孔
4s スリット
4sg セグメント
5 栓
5t 頭部
6 ドローバー
7 ヤトイ
7gh ガイド孔
8 ピン
8b 大径部
9 圧縮ばね
10 ガイド蓋
10r 環状突起

Claims (1)

  1. 主軸前端に固定されるフランジと、このフランジの前端に固定されるヤトイフランジと、このヤトイフランジの内部に収納されて固定されるフランジ部と、このフランジ部の前端に続く薄肉小径部と、この小径部の前端に続く厚肉大径部とからなり、先端に設けられた裁頭円錐形状の孔とこれに続く直管状の孔とからなる貫通孔を備えるとともに、前記厚肉大径部の先端から前記薄肉小径部の途中まで届く複数のスリットを円周方向に等間隔に設けられた開きヤトイと、この開きヤトイの前記貫通孔に貫挿され、先端部に裁頭円錐形状の孔に摺接する裁頭円錐形状の頭部を備え、基端が前記主軸内のドローバーの先端に連結される栓と、を備えてなる工作機械の主軸端に取付られて円筒状ワークの内周を支持する円筒状ワークの内周用チャックであって、
    前記開きヤトイの前端に固定され、前記開きヤトイの前記スリットにより分割形成された開きヤトイの各セグメントの位置に対応して放射状に複数のガイド孔を備えた円筒状のヤトイと、このヤトイの前記ガイド孔のそれぞれに貫挿され基端に大径部を備えたピンと、前記ヤトイの内面と前記ピンの大径部との間に装着され前記ピンを前記開きヤトイの外面方向に常時付勢する圧縮ばねとを備えることを特徴とした円筒状ワークの内周用チャックにおいて
    前記ヤトイの前端面に固定され後面の中央部に、前記開きヤトイの拡径を規制する環状突起を備えたガイド蓋を、さらに備えることを特徴とした円筒状ワークの内周用チャック
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