JP3608465B2 - ケーブル識別用マーキング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、延線経路に沿って通信ケーブルを引き回す際に当該通信ケーブルに一定の間隔でマーキングを施し通信ケーブルの素性を明確にするためのケーブル識別用マーカ装置に係り、特に通信ケーブルの外径が変化しても印字を確実に行うことのできるケーブル識別用マーキング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話の普及に伴いアンテナの設置が数多く行われている。
このようなアンテナからは信号伝達用の同軸ケーブルが引き出されており、当該同軸ケーブルの先端側には接続用のコネクタが装着される。そして前述の同軸ケーブルを通信機器に接続することで、通信信号の送受をなすシステムを構成するようにしている。
【0003】
ところでこうした同軸ケーブルは延線経路に沿って何本も敷設されているので、同軸ケーブルを通信機器に接続する際、何ら表示が無いと誤接続が生じるおそれがある。このため同軸ケーブルを延線経路に沿って敷設する際には、その始端側にて同軸ケーブルの繰り出しを行うとともに種々の識別マークを同軸ケーブルの表面にテープやタグを用いて取り付け、これらテープやタグの表示によって通信機器への誤接続を防止するようにしている。
また同軸ケーブルに取り付けられた種々の表示は、同軸ケーブルの資産管理にも用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したように同軸ケーブルの端部にテープやタグを取り付ける方法では、敷設作業の途中にテープやタグが同軸ケーブルから外れてしまう可能性があり、同軸ケーブルを通信機器のどの場所に接続すればよいか不明になるおそれがあった。
【0005】
また同軸ケーブルにおいて、その両端(コネクタ部)に検査機器を接続しケーブル途中に欠陥が存在するかを検査した場合、同軸ケーブルの途中には何ら長さを表示するものが無いので、欠陥の位置を特定することが難しかった。さらに同軸ケーブル上に長さを表示するものが無いと、延線経路に沿って同軸ケーブルをどれだけ繰り出したかを把握することができないのでケーブルドラムに巻き付けられた同軸ケーブルの残量を知ることが難しかった。
【0006】
これらの問題を解決するためケーブルの敷設現場にて、マーキング装置を用い繰り出されるケーブルに一定間隔でマーキングを行う手法が考えられるが、使用される同軸ケーブルは、その使用用途によって外径や形状の異なるものが存在している。このためこれら外径の異なる同軸ケーブルの表面に同一の装置でマーキングを行うとすると、マーキング位置が外径の差分だけ変動するので、同軸ケーブルの表面にマーキングが出来なかったり、あるいはマーキング時に過大な力が同軸ケーブルに加わりマーキングがつぶれ視認が出来なくなる場合があった。なお同軸ケーブルにおいては外側導体に絞り部を連続して形成しており、前記同軸ケーブル自体の強度を確保するようにしている。このため同軸ケーブルの延長方向に沿ってマーキングを行おうとすると絞り部による凹凸が接触圧を更に変動させ、同軸ケーブルでは印字品質の悪化が増長されるおそれがあった。
【0007】
そして同軸ケーブルに過大な力が加わると前記同軸ケーブルに欠陥が生じるおそれもある。
このため外径の種類分だけ作業現場にマーキング装置を用意しておき、適宜これを切り換えるという方法も考えられるが、作業現場への搬入や管理等が複雑になるという新たな問題が発生する。
【0008】
本発明は上記従来の問題点に着目し、外径の異なる種々のケーブルへの印字を可能にするケーブル識別用マーキング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、印字部あるいは昇降手段に反力吸収手段を設ければ、通信ケーブルに接触する際に印字部に過大な力が加わっても、この力を吸収し安定した印字圧を得られるという知見に基づいてなされたものである。
【0010】
すなわち本発明に係るケーブル識別用マーキング装置は、通信ケーブルを案内可能とする走行ガイドと、当該走行ガイドを通過する前記通信ケーブルの送り出し量を検知する移動量検知手段と、前記走行ガイドの途中に設けられ接触により前記通信ケーブルへの印字をなす印字部と、前記移動量検知手段で検知した前記通信ケーブルの通過量に連動して前記印字部を前記通信ケーブルに接離させる昇降手段とを有し、前記走行ガイドは、前記通信ケーブルを挟み込み可能な一対のガイド部から構成され、前記印字部が位置する側の前記ガイド部を固定側、他方側を可動側とし、前記印字部または前記昇降手段に反力吸収手段を設け、前記印字部の前記通信ケーブルへの接触時に生じる押付反力を前記反力吸収手段にて吸収し接触圧を一定に保つこととした。
【0011】
なお前記昇降手段を、前記印字部に装着したスライド機構と前記印字部を前記通信ケーブルに接離させる曲面を有した第1カムとで構成するとともに、前記印字部を前記通信ケーブルに接触させる前記第1カムの曲面範囲を第2カムとして別体で設け、当該第2カムを前記第1カムに揺動可能に取り付け前記反力吸収手段としてもよい。
【0012】
なお前記昇降手段と前記印字部を前記通信ケーブルの移動速度に同期して回転する回転体に搭載することが望ましい。
前記移動量検知手段は方向検知部を備え、送り出し方向への総通過量を出力することが望ましい。
【0013】
【作用】
上記構成によれば、走行ガイドによって通信ケーブルを案内すれば、前記走行ガイドが設けられた範囲内では、通信ケーブルは走行ガイドから外れることが無く、安定した姿勢で走行ガイドを通過することができる。そしてこの走行ガイドを移動する通信ケーブルの移動量を移動量検知手段で検知し、当該移動量検知手段から移動量を出力すれば、この移動量に連動して昇降手段が印字部を昇降させ、通信ケーブルに対して等しい間隔で(印字部により)マーキングを行うことが可能になる。なおここで走行ガイドを通過する通信ケーブルに速度変動が生じ、単位時間あたりの通信ケーブルの移動量が変動したとしても、この変動量を移動量検知手段が検知し、その変動量に応じて昇降手段が印字部の昇降間隔、すなわち印字部が通信ケーブルに接するタイミングを調整するので、通信ケーブルの通過速度に関わらず確実に等しい間隔で通信ケーブルにマーキングを施すことができる。
【0014】
ここで通信ケーブルの外径が変化すると印字部から前記通信ケーブルの表面までの距離が変動するので昇降手段を稼働させ、印字部を通信ケーブルに対し接離を行わせると通常は通信ケーブルに対する印字部の接触圧が変動するが、印字部または昇降手段に反力吸収手段が設けられているので過剰な接触圧は前記反力吸収手段が吸収することとなり、通信ケーブルに対する印字部の接触圧は常に適正範囲となり印字品質を安定させることができる。なお反力吸収手段の吸収量などは使用されるケーブルの外径や硬度などを参照して設定すればよい。
【0015】
そして昇降手段をスライド機構と第1カムとで構成すれば、当該第1カムの曲面を印字部に接触させていけば前記印字部はカム面に沿ってスライド機構により通信ケーブルに接近させることができる。そして印字部が通信ケーブルに接触する範囲のカム曲面を有した第2カムを揺動可能にしこれを反力吸収手段とすれば、通信ケーブルの外径の違いにより過大な力が印字部に加わると、この力に応じて第2カムが揺動し、過大な力を吸収する。このため通信ケーブルに対する印字部の接触圧は常に適正範囲となり印字品質を安定させることができる。なお第2カムの揺動量などは使用されるケーブルの外径や硬度などを参照して設定すればよい。
【0016】
また昇降手段と印字部を通信ケーブルの移動速度に同期して回転する回転体に搭載すれば、印字部が通信ケーブルに接触する際に相対速度差が無くなるので、当該相対速度の差によって印字部が通信ケーブルと擦れ、印字品質が低下するのを防止することができる。また回転体の速度を通信ケーブルに同期させたことから当該通信ケーブルの速度に影響されず印字をすることが可能になる。
【0017】
ところで走行ガイドを通信ケーブルを挟み込み可能な一対のガイド部で構成しておき印字部が位置する側のガイド部を固定側とし他方側を稼働側とすれば、通信ケーブルは稼働側のガイド部によって固定側のガイド部に押し付けられた形態となる。このような構造を用いると通信ケーブルと印字部との距離の変動要素は通信ケーブルの外径の差だけになり、前記変動要素を少なくすることが可能になる。
【0018】
そして移動量検出手段に方向検知部を設けておけば、通信ケーブルの送り出し中にバックテンションが加わり前記通信ケーブルが引き戻されても、この引き戻し量を検知し、送り出し量から差分をとるので、通信ケーブルの送り出し方向における移動量を検知することができる。このため通信ケーブルが引き戻されることがあっても正確に印字部によって等間隔でマーキングを行うことが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るケーブル識別用マーキング装置に好適な具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るケーブル識別用マーキング装置(以下、マーキング装置と称す)の形態を示す正面図であり、図2は、マーキング装置を構成する走行ガイドの動作状態図であり、図3は、マーキング装置を構成する走行ガイドの上面図である。
【0020】
これらの図に示すようにマーキング装置10は、通信用ケーブル12の案内をなす走行ガイド14と、この走行ガイド14を通過する通信ケーブル12の移動量を計測する移動量計測手段と、走行ガイド14の上方に設けられ通信ケーブル12へのマーキングをなす印字部18と、当該印字部18を前記通信ケーブル12に対し接離させる昇降手段20とから構成されている。
【0021】
そして通信用ケーブル12の案内をなす走行ガイド14は、ガイド部となる上側ガイド部22および下側ガイド部24とで構成され、上部ガイド部22を固定側、そして下部ガイド部24を可動側とし、通信ケーブル12の挟み込みを可能にしている。
【0022】
固定側となる上部ガイド部22は、マーキング装置10の土台をなすベース26から上方にに印字部18を挟むように立設された一対のT型アーム28と、このT型アーム28の両先端に取り付けられその表面にV溝を有した上部ガイドローラ30とからなり、当該上部ガイドローラ30のV溝で通信ケーブル12を支持し転接しながら当該通信ケーブル12の案内を行うようにしている。
【0023】
一方、可動側となる下部ガイド部24においても上部ガイドローラ30と同様にその表面にV溝を有した下部ガイドローラ32が設けられており、これら下部ガイドローラ32は、ローラ両側に設けられたガイドプレート34によって回転可能に支持される。そしてこのガイドプレート34は、ベース26に対し平行リンク機構を構成しており、このリンク機構によって上部ガイド部22側への接近あるいは離反を行えるようにしている。またガイドプレート34には、その先端に外れ防止ローラ36が取り付けられた第1揺動アーム38および第2揺動アーム40や、ピンチローラ部42がリンク結合され、下部ガイド部24の上部ガイド部22への接近に連動して通信ケーブル12のガイドを行えるようにしている。なおピンチローラ部42には印字部18の前後に通信ケーブル12を跨ぐように一対のピンチローラ44が設けられているとともに、これらピンチローラ44の間、すなわち印字部18の下側には下部ガイドローラ32が設けられ、印字部18を通信ケーブル12に接触した際に、当該通信ケーブル12が移動するのを防止し印字品質を低下させないようにしている。
【0024】
また通信ケーブル12を挟むピンチローラ44の間は、ハンドル46を回転させることによって拡縮可能になっている。このためマーカ装置10を稼働させる際には、敷設する通信ケーブル12の外径に応じてハンドル46を回転させ、ピンチローラ44が通信ケーブル12に転接するようにあらかじめ設定をしておけばよい。なおハンドル46の回転によってピンチローラ44の間隔を設定する機構は、ハンドル46の回転中心から延長された回転軸にオネジ部を設け、このオネジ部にピンチローラ44側の部材を螺合させておき、ハンドル46の回転で生じた推力によりピンチローラ44の間隔を変更するようにすればよい。
【0025】
また印字部18の前方側に配置されたT字アーム28において、上部ガイドローラ30の間には、通信ケーブル12移動量の検知をなす移動量計測手段が取り付けられているが、この移動量計測手段は、2相式のロータリーエンコーダ16とこれに接続される計測・制御部48とで構成される。そして通信ケーブル12の移動とともにロータリーエンコーダ16が回転し、その回転量を(パルス数を)計測・制御部48が演算し、通信ケーブル12の移動量を算出する。なお前記ロータリーエンコーダ16は方向検知部を備え回転方向も検知可能にしているので、例えば通信ケーブル12に外力が働き、当該通信ケーブル12が引き戻されたとしても、その引き戻し量をロータリーエンコーダ16が検知することができる。そして計測・制御部48は、通信ケーブル12の移動量からその引き戻し量を減算すれば、通信ケーブル12の正確な送り出し量を算出することができる。通信ケーブル12に一定間隔でマーキングをなす印字部18と昇降手段20は、上部ガイド部22を構成する一対のT型アーム28の間に設けられる。
【0026】
図4は、印字部および昇降手段の正面図および側面図であり、図5は、昇降手段の部品展開図である。これらの図に示すように印字部18は、固定枠50と、当該固定枠50に対して上下に移動可能とする可動部52とで構成され、この可動部52の底面に、当該可動部52の上部より印字用ベルトを掛け、この印字用ベルトの印字面(以下、ベルト印字面と称す)を通信ケーブル12の表面に押し付け、マーキングを行えるようにしている。
【0027】
そして印字用ベルトは、その環状外周面に沿って文字や数字が凸状に形成された形態となっており、この印字用ベルトを回転させることで文字あるいは数字を選択し、任意のマーキングを通信ケーブル12の表面に行えるようにしている。このためマーキングの表示(図6(3)を参照)をロッド情報(例えばa〜cの欄)と、経過長さ情報(例えばd〜fの欄)の2種類に設定しておき、前記経過長さ情報の欄において印字毎に印字用ベルトを回転させるようにすれば、経過長さ情報の欄では、印字毎に数字を加算することができ、この表示をもとに通信ケーブル12の途中であっても端部からの長さを知ることができる。
【0028】
なお印字用ベルトは、通信ケーブル12に接触する際にケーブル表面に傷をつけないようにするために、ゴムなど弾性力の有る部材を用いるのが望ましい。さらに通信ケーブル12へのマーキングをなす塗料は、当該マーキングが施された後、本マーキング装置10に設けたローラ類に接触するおそれがあるため即乾性を有したものが望ましく、このためベルト印字面には塗料の乾燥防止の目的から外部に設けたポンプ等で一定の印字回数毎に溶剤を塗布させることが好ましい(本実施の形態では10回の印字毎に溶剤を塗布するようにしている)。
【0029】
そして固定枠50にはスライド機構を構成する取付用ブロック56が設けられ、後述する回転部への取り付けを可能にしている。一方、可動部52の上部からは、後述するカムへの転接をなすローラ54が設けられ、カム曲面に沿って転接をなすことで可動部52を上下に移動可能としている。
【0030】
昇降手段20では、計測・制御部48における演算結果、すなわち通信ケーブル12の移動量に応じて回転をなす駆動モータ58が設けられ、この駆動モータ58のフランジ面からは取付板60を介して回転部62が装着され、駆動モータ58の回転を回転部62側に駆動チェーン64を介して伝達可能にしている。
【0031】
回転部62は回転板66および回転板68と、これらの回転板に挟まれるように構成された歯車機構とで構成される。一対の回転板の中央には当該回転板の支持をなす固定軸70が設けられているとともに、この固定軸70の端部には、駆動モータ58からの駆動力が駆動チェーン64を介して伝達されるスプロケット71が回転可能に取り付けられる。なお当該スプロケット71は回転板68に固定されており、前記スプロケット71の回転に連動して回転板68も連れ回りを可能にしている。
【0032】
またこの固定軸70の外方には当該固定軸70と平行に配置された中間軸72および回転軸75とが回転可能に設けられている。そして固定軸70には固定歯車74が取り付けられ、中間軸72に取り付けられた中間歯車76を介して回転軸75に取り付けられた回転歯車78に回転を伝達できるようにしている。なお固定歯車74と回転歯車78とは同一の形状(外径および歯数が同一)となっている。このため駆動モータ58を駆動させると駆動チェーン64を介して回転部62は回転するが、ここで回転歯車78は、中間歯車76を介して固定歯車74に噛み合っているので逆回転が与えられることとなり一定の姿勢を保ったまま回転する。ゆえに回転歯車78が取り付けられた回転軸75の先端には回転板66から突出しスライド機構を構成する取付用ブロック80が取り付けられているが、この取付用ブロック80に印字部18側に取り付けられた取付用ブロック56を嵌合させることで印字部18を同一の姿勢を保ったまま固定軸70を中心として回転させることができるようになっている。
【0033】
ところで回転板66において回転軸75が突出する側には、第1カム82が設けられている。当該第1カム82は回転板66にボルト固定されており、回転板66とともに回転軸72を中心として回転させることができるようになっている。そして第1カム82におけるカム曲面84は、前述したローラ54に転接を可能にしており、転接されたローラ54をカム曲面84にそって押し下げ、可動部52の下降によりベルト印字面を通信ケーブル12に接触させるようにしている。なおカム曲面84において、ベルト印字面を通信ケーブル12に接触させる第1カム82の曲面範囲を第2カム86として別体で設け、当該第2カム86を第1カム82に対し揺動可能に取り付けておく。そして第1カム82と第2カム86との間にコイルバネ89を設けておき、第2カム86は第1カム82より突出する方向に付勢力を与えるようにしておく。
【0034】
このように構成されたマーキング装置を用いて、通信ケーブル12にマーキング処理を施す手順を説明する。
図6は、マーキング対象となる通信ケーブルの形態を示す説明図である。同図に示すように通信ケーブル12は大型のドラム88に何重にも巻き付かれており、ケーブル延線工事においては、このドラム88から通信ケーブル12の先端を引き出し、当該通信ケーブル12を繰り出すようにしている。また通信ケーブル12は、管状の導体90が二重に配置された形態になっており、これら導体90の間には絶縁材料92が充填されるとともに、外側の導体90の外表面にはポリエチレン94が設けられ、外力によって導体90が損傷するのを防止するようにしている。なお通信ケーブル12における外側の導体90には絞りがその延長方向に沿って断続的に設けられており、通信ケーブル12自体の強度を確保できるようになっている。
【0035】
このような構造を有した通信ケーブル12をマーキング装置10に装着するには、まず下部ガイド部24を上部ガイド部22側から押し下げ、上部ガイド部22と下部ガイド部24との間に通信ケーブル12を挿入できるだけの隙間を形成する。
【0036】
そして通信ケーブル12を上部ガイド部22と下部ガイド部24との間に挿入した後は、下部ガイド部24をリンク機構を用いて上部ガイド部22側に接近させ、上部ガイドローラ30と下部ガイドローラ32とで通信ケーブル12を挟み込む。このように通信ケーブル12を上部ガイド部22と下部ガイド部24とで挟み込みを行えば、前記通信ケーブル12はガイドローラ、ピンチローラ、外れ防止ローラによって案内がなされるのでたとえ通信ケーブル12に外力が加わっても、マーキング装置10を通過する範囲では通信ケーブル12を安定して走行させることができる。
【0037】
ここでマーキング装置10を通過させるよう通信ケーブル12の送り出しを行うと、この送り出しに伴ってロータリーエンコーダ16が回転し、計測・制御部48により通信ケーブル12の送り出し量が算出される。そしてこの計測・制御部48にて算出された通信ケーブル12の送り出し量に連動して、駆動モータ58が回転し、この動力を駆動用チェーン64を介して回転部62へと伝達する。
【0038】
図7は、回転部62の回転状態を示す説明図である。同図に示すように動力が伝達された回転部62は、図中矢印96の方向に回転をし始める。なお同図においては印字部18を省略し、取付用ブロック80およびローラ54の図示を行うものとする。
【0039】
まず同図(1)に示すように回転板66が回転すると第1カム82のカム曲面84がローラ54に接する。そして同図(2)に示すように回転板66の回転が進むとカム曲面84に倣ってローラ54が下降し、図示しない可動部52を通信ケーブル12側に移動させる。なお回転板66の回転に伴いローラ54は、第1カム82から第2カム86へと移動する。そして同図(3)に示すようにカム曲面84がローラ54を最下点に押し下げると、可動部52の下端に取り付けられたベルト印字面が通信ケーブル12の表面に接し、当該通信ケーブル12の表面にマークキングを施すことができる。
【0040】
ところで通信ケーブル12はその外径が種々異なる場合があるが、このような場合でも、第2カム86が第1カム82に対し揺動可能となっており、これらカムの間には前述のとおり反力吸収手段となるコイルバネ89が設けられているので、通信ケーブル12の外径の差を第2カム86の揺動にて吸収することができる(図中A寸法を参照)。よって通信ケーブル12の外径が異なりベルト印字面の通信ケーブル12に対する押付力が増大しても、この増大分をコイルバネ89が吸収することとなるので、通信ケーブル12には過大な力が加わることが防止でき、マーキングの品質が低下するのを防止することができる。そしてベルト印字面が通信ケーブル12に接触した後も、同図(4)に示すようにカム曲面84に沿ってローラ54が移動し、ローラ54を上方に移動させる。
【0041】
このように同図(1)から同図(4)までの動作を繰り返して行い、ローラ54をカム曲面84に沿って転接させれば、外径の異なる通信ケーブル12においても一定の間隔でマーキングを施すことが可能になる。
【0042】
なお印字部18は、回転部62に取り付けられているので前記印字部18は印字の際には通信ケーブル12の移動速度に同期して通信ケーブル12に接することとなる。このため通信ケーブル12の送り速度を速くしても印字部18がそれに同期するので相対速度に差が生じずマーキングの品質低下を防止することができる。
【0043】
また本実施の形態では、マーキングの間隔を1メートルに設定しておき、図6(3)に示すようにa〜fの欄にケーブルのロッド情報や経過長さ情報をマーキングするにしたが、この形態に限定されることもなく、マーキング間隔を広げるようにしたり、ロッド情報をバーコード等で表示するようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、通信ケーブルを案内可能とする走行ガイドと、当該走行ガイドを通過する前記通信ケーブルの送り出し量を検知する移動量検知手段と、前記走行ガイドの途中に設けられ接触により前記通信ケーブルへの印字をなす印字部と、前記移動量検知手段で検知した前記通信ケーブルの通過量に連動して前記印字部を前記通信ケーブルに接離させる昇降手段とを有し、前記走行ガイドは、前記通信ケーブルを挟み込み可能な一対のガイド部から構成され、前記印字部が位置する側の前記ガイド部を固定側、他方側を可動側とし、前記印字部または前記昇降手段に反力吸収手段を設け、前記印字部の前記通信ケーブルへの接触時に生じる押付反力を前記反力吸収手段にて吸収し接触圧を一定に保つようにしたので、通信ケーブルと印字部の変動要素を少なくし、単一の装置にて外径の異なる種々のケーブルへの印字を可能にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るケーブル識別用マーキング装置の形態を示す正面図である。
【図2】マーキング装置を構成する走行ガイドの動作状態図である。
【図3】マーキング装置を構成する走行ガイドの上面図である。
【図4】印字部および昇降手段の正面図および側面図である。
【図5】昇降手段の部品展開図である。
【図6】マーキング対象となる通信ケーブルの形態を示す説明図である。
【図7】回転部62の回転状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10………マーキング装置、12………通信用ケーブル、
14………走行ガイド、16………ロータリーエンコーダ、
18………印字部、20………昇降手段、22………上部ガイド部、
24………下部ガイド部、26………ベース、28………T型アーム、
30………上部ガイドローラ、32………下部ガイドローラ、
34………ガイドプレート、36………外れ防止ローラ、
38………第1揺動アーム、40………第2揺動アーム、
42………ピンチローラ部、44………ピンチローラ、46………ハンドル、
48………計測・制御部、50………固定枠、52………可動部、
54………ローラ、56………取付用ブロック、58………駆動モータ、
60………取付板、62………回転部、64………駆動チェーン、
66………回転板、68………回転板、70………固定軸、72………中間軸、
74………固定歯車、75………回転軸、76………中間歯車、
78………回転歯車、80………取付用ブロック、82………第1カム、
84………カム曲面、86………第2カム、88………ドラム、
89………コイルバネ、90………導体、92………絶縁材料、
94………ゴム、96………矢印
Claims (4)
- 通信ケーブルを案内可能とする走行ガイドと、当該走行ガイドを通過する前記通信ケーブルの送り出し量を検知する移動量検知手段と、前記走行ガイドの途中に設けられ接触により前記通信ケーブルへの印字をなす印字部と、前記移動量検知手段で検知した前記通信ケーブルの通過量に連動して前記印字部を前記通信ケーブルに接離させる昇降手段とを有し、前記走行ガイドは、前記通信ケーブルを挟み込み可能な一対のガイド部から構成され、前記印字部が位置する側の前記ガイド部を固定側、他方側を可動側とし、前記印字部または前記昇降手段に反力吸収手段を設け、前記印字部の前記通信ケーブルへの接触時に生じる押付反力を前記反力吸収手段にて吸収し接触圧を一定に保つことを特徴とするケーブル識別用マーキング装置。
- 前記昇降手段を、前記印字部に装着したスライド機構と前記印字部を前記通信ケーブルに接離させる曲面を有した第1カムとで構成するとともに、前記印字部を前記通信ケーブルに接触させる前記第1カムの曲面範囲を第2カムとして別体で設け、当該第2カムを前記第1カムに揺動可能に取り付け前記反力吸収手段としたことを特徴とする請求項1に記載のケーブル識別用マーキング装置。
- 前記昇降手段と前記印字部を前記通信ケーブルの移動速度に同期して回転する回転体に搭載したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブル識別用マーキング装置。
- 前記移動量検知手段は方向検知部を備え、送り出し方向への総通過量を出力することを特徴とする請求項1に記載のケーブル識別用マーキング装置。
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