JP3608398B2 - サスペンション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両のサスペンション装置に関し、特に左右輪の挙動を安定させるためのスタビライザーとリンク部材とをコネクティングロッド等の個別のロッド部材で連結するのに好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
このようにスタビライザーAとリンク部材Bとをロッド部材Cで連結する構造としては、例えば図4,図5に示すように、スタビライザーAとロッド部材Cとをピロボール型連結構造Dで連結し、ロッド部材Cとリンク部材BとをブッシュEを介して連結するものや、図6,図7に示すように、スタビライザーAとロッド部材Cとをピロボール型連結構造Dで連結し、ロッド部材Cとリンク部材Bともピロボール型連結構造Fで連結するものがある。なお、後者のサスペンション装置では、リンク部材Bの上方にブラケットGを立上げ、そこにピロボール型連結構造Fを介してロッド部材Cを連結している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記図4,図5に示すロッド部材Cとリンク部材BとをブッシュEを介して連結するサスペンション装置では、ロッド部材Cとリンク部材Bとの実質的な連結点を下げられる利点があるものの、車輪側からの入力があるとブッシュEが先に変形してしまうことから、スタビライザーAを有効に活用できないことがある。一方、ロッド部材Cとリンク部材Bとをピロボール型連結構造Fで連結するものは、弾性変形等がないことからスタビライザーAによる車輪挙動安定効果が十分に得られるものの、リンク部材Bの上方にブラケットGを立上げ、そこにピロボール型連結構造Fを介してロッド部材Cを連結するため、両者の連結点が高い点に位置する。また、ピロボール型連結構造では、所謂折れ角に限界があるために、ロッド部材Cの長さを短くするのに限界がある。つまり、ピロボール型連結構造は、球体とそれに被さっている被嵌体とを備え、その夫々に連結杆を接続して構成されているが、このうち球体に接続された連結杆が被嵌体に当たる角度が許容折れ角の限界であり、ロッド部材Cを短くすると同じ変位入力でもピロボール型連結構造の折れ角が大きくなるから、限界に到達し易くなるのである。そのため、結果的にロッド部材CとスタビライザーAとの連結点が高くなり、レイアウトに与える制約が大きくなってしまう。
【0004】
本発明は、これらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、スタビライザーの車輪挙動安定効果を十分に得ながら、レイアウトへの制約が小さく、また転舵輪においては部品点数を削減することも可能なサスペンション装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記諸問題を解決するため、本発明のうち請求項1に係るサスペンション装置は、リンク部材とスタビライザーとを、個別のロッド部材で連結するにあたり、前記ロッド部材とスタビライザーとの連結構造及びロッド部材とリンク部材との連結構造の双方をピロボール型連結構造とし、前記リンク部材の側面に、前記ロッド部材と当該リンク部材とを連結するピロボール型連結構造を収納する収納凹部を形成し、そのロッド部材とリンク部材とを連結するピロボール型連結構造を個別のブラケットに取付け、そのブラケットを前記リンク部材の収納凹部の側方に取付けることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のうち請求項2に係るサスペンション装置は、前記ブラケットは、前記リンク部材の側面に形成された収納凹部を跨いで掛け渡されることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項3に係るサスペンション装置は、前記ブラケットに、予め、車輪支持部材の動きを規制する規制部材を取付けておくことを特徴とするものである。
【0008】
而して、本発明のうち請求項1に係るサスペンション装置によれば、ロッド部材とスタビライザーとの連結構造及びロッド部材とリンク部材との連結構造の双方をピロボール型連結構造とし、リンク部材の側面にピロボール型連結構造を収納する収納凹部を形成し、ロッド部材とリンク部材とを連結するピロボール型連結構造を個別のブラケットに取付け、そのブラケットを前記リンク部材の収納凹部の側方に取付けることにより、変位入力に対する弾性変形がなく、スタビライザーによる車輪挙動安定効果が十分に得られると共に、ロッド部材の長さを確保してもスタビライザーとロッド部材との連結点を下げることができることから、レイアウトへの制約が小さく、合わせてロッド部材の折れ角を十分に確保することができる。また、ピロボール型連結構造がリンク部材から側方に張り出すのを抑制防止することができ、レイアウトへの自由度が高まる。
【0010】
また、本発明のうち請求項3に係るサスペンション装置によれば、前記ブラケットに、予め、車輪支持部材の動きを規制する規制部材を取付けておくことにより、転舵輪用のサスペンションとして、その組立工程における部品点数を減少することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明に係るサスペンション装置の一実施形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。
【0012】
この実施形態は、転舵輪である前輪に展開されたものであり、ロワリンクを兼任するトランスバースリンク(リンク部材)1とスタビライザー2とをコネクティングロッド(ロッド部材)3で連結するようにしたものである。トランスバースリンク1は、車両前後方向軸を軸線として車両上下方向に揺動可能なるように、ブッシュ等の弾性部材4を介してサスペンションメンバー5に連結されている。また、スタビライザー2は前左右輪間に配設され、車輪側の端部近傍がブッシュ等の弾性部材6を介してサスペンションメンバー5に,所謂ソフトマウントされている。
【0013】
前記トランスバースリンク1の車輪側端部は、コネクティングロッド3の下端部並びにピロボール型連結構造を収納する収納凹部7が形成されている。この収納凹部7は、従来のトランスバースリンク1に比して、その側面を内側に窪ませたものであり、後述するブラケットを取付けたときに従来と同等の側面位置になるようにしてある。また、この収納凹部7を挟んだ両側には、トランスバースリンク1を上下に貫通する図示されない貫通孔が形成されている。
【0014】
一方、コネクティングロッド3の上下端部には、夫々、ピロボール型連結構造8,9が予め取付けられている。具体的には、コネクティングロッド3の上下端部は、図示されない球体に被さっている被嵌体に連結されており、球体には雄ネジ部が形成された連結杆8a,9aが一体に接続されている。そして、コネクティングロッド3の上端部のピロボール型連結構造8の連結杆8aをスタビライザー2に形成されている貫通孔に挿通し、その両側にナット10を螺合し締付けて、コネクティングロッド3とスタビライザー2とを揺動可能なるように連結する。
【0015】
これに対して、コネクティングロッド3の下端部のピロボール型連結構造9の連結杆9aは、例えばコ字状断面に形成された板部材(コネクティングロッド3通過部分は切欠かれている)からなるブラケット12の側面の貫通孔に挿通され、その両側にナット11を螺合し締付けて、ブラケット12とコネクティングロッド3とを揺動可能なるように連結する。そして、コネクティングロッド3の下端部のピロボール型連結構造8を前記トランスバースリンク1の収納凹部7に収納するようにして、前記ブラケット12のコ字状断面の上下面間にトランスバースリンク1を差し込み、前記トランスバースリンク1に形成された二つの貫通孔を通して、ブラケット12の上下面にボルト13を挿通し、その突出端部にナット14を螺合し締付けてブラケット12をトランスバースリンク1に取付ける。
【0016】
これにより、コネクティングロッド3とトランスバースリンク1とが揺動可能に連結され、しかも両者の連結点は、当該トランスバースリンク1の上面よりも下方,つまりスタビライザー側の表面よりスタビライザーと対向する面側に配置される。従って、各ピロボール型連結構造8,9の折れ角を十分に確保できるようにコネクティングロッド3の長さを確保しても、コネクティングロッド3とスタビライザー2との連結点を下げることができる、つまり全体の高さを低くすることができるので、レイアウトに対する制約が小さい。勿論、トランスバースリンク1とスタビライザー2との連結はピロボール型連結構造8,9しか介装していないので、入力時の弾性変形がなく、スタビライザー2による車輪挙動安定効果を十分に得ることが可能である。
【0017】
また、本実施形態では、転舵輪である前輪のサスペンション装置に展開したため、前記ブラケットに、予め、車輪支持部材であるナックル16の動きを規制するためのナックルストッパ(規制部材)15を、溶接等により一体に取付けてある。これにより、従来はボルト等により個別にトランスバースリンク1に取付けていたナックルストッパ15を、ブラケット12と共にトランスバースリンク1に取付けることができるので、その分だけ、組立工程における部品点数を減少することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサスペンション装置を車両の前輪に用いた一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のサスペンション装置の正面図である。
【図3】図1のサスペンション装置のロッド部材を用いたリンク部材とスタビライザーとの連結構造の説明図である。
【図4】従来のサスペンション装置の一例を示す正面図である。
【図5】図4のサスペンション装置のロッド部材を用いたリンク部材とスタビライザーとの連結構造の説明図である。
【図6】従来のサスペンション装置の他の例を示す正面図である。
【図7】図6のサスペンション装置のロッド部材を用いたリンク部材とスタビライザーとの連結構造の説明図である。
【符号の説明】
1はトランスバースリンク(リンク部材)
2はスタビライザー
3はコネクティングロッド(ロッド部材
5はサスペンションメンバー
7は収納凹部
8、9はピロボール型連結構造
12はブラケット
15はナックルストッパ(規制部材)
Claims (3)
- リンク部材とスタビライザーとを、個別のロッド部材で連結するにあたり、前記ロッド部材とスタビライザーとの連結構造及びロッド部材とリンク部材との連結構造の双方をピロボール型連結構造とし、前記リンク部材の側面に、前記ロッド部材と当該リンク部材とを連結するピロボール型連結構造を収納する収納凹部を形成し、そのロッド部材とリンク部材とを連結するピロボール型連結構造を個別のブラケットに取付け、そのブラケットを前記リンク部材の収納凹部の側方に取付けることを特徴とするサスペンション装置。
- 前記ブラケットは、前記リンク部材の側面に形成された収納凹部を跨いで掛け渡されることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション装置。
- 前記ブラケットに、予め、車輪支持部材の動きを規制する規制部材を取付けておくことを特徴とする請求項1又は2に記載のサスペンション装置。
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1998
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