JP3607871B2 - 動力伝達装置および農作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳み可能な機体を備えた農作業機に用いられる動力伝達装置およびこれを具備した農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、折り畳み可能な機体を備えた農作業機用の動力伝達装置としては、例えば、トラクタ側からの駆動力を受けて回転する駆動回転軸である一の耕耘軸と、機体の折り畳み動作に応じて一の耕耘軸から離反する方向に回動可能とされかつ機体の折り畳み解除動作に応じて一の耕耘軸に向う方向に回動可能とされた従動回転軸である他の耕耘軸とを備えた構成が採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そして、近年、かかる動力伝達装置においては、構成の簡略化が求められている。
【0004】
そこで、例えば、構成が簡単で、組立て作業の容易化を実現可能な動力伝達装置として、図8に示す構成の動力伝達装置が考えられる。
【0005】
この図8に示す動力伝達装置は、駆動回転軸である一の耕耘軸aの他の耕耘軸側の軸方向端部に、円板状の取付け板bを介して複数、例えば3つの動力伝達用の係合体cが取り付けられている。そして、この一の耕耘軸aの各係合体cの先端部の回転方向側の面(回転方向を向いた面)には、係合面dが一の耕耘軸aの径方向に沿って形成されている。
【0006】
また、従動回転軸である他の耕耘軸(図示せず)の一の耕耘軸a側の軸方向端部には、円板状の取付け板(図示せず)を介して複数、例えば3つの動力伝達用の被係合体eが取り付けられている。そして、この他の耕耘軸の各被係合体eの先端部の反回転方向側の面(回転方向とは反対の方向を向いた面)には、被係合面fが他の耕耘軸の径方向に沿って形成されている。
【0007】
そして、各係合体cの係合面dと各被係合体eの被係合面fとが係合することにより、駆動側の一の耕耘軸a側からの駆動力が従動側の他の耕耘軸側に伝達されるようになっている。
【0008】
しかしながら、図8示す動力伝達装置では、一の耕耘軸aの回転中心軸X1と他の耕耘軸の回転中心軸X2とが一致しない状態のまま、両耕耘軸が回転することが考えられる。
【0009】
両耕耘軸が、軸芯ずれした状態のまま回転した場合には、係合体cおよび被係合体eに無理な力が局部的に作用し、偏磨耗等が起こり、係合体cおよび被係合体eの耐久性が著しく低下するおそれがある。
【0010】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、構成が簡単で組立て作業を容易にできるばかりでなく、軸芯ずれした状態での回転を防止でき、係合体および被係合体の耐久性を良好にできる動力伝達装置および農作業機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の動力伝達装置は、折り畳み可能な機体を備えた農作業機に用いられる動力伝達装置であって、駆動力を受けて回転する駆動回転軸と、前記機体の折り畳み動作に応じて前記駆動回転軸から離反する方向に回動可能とされ、かつ、前記機体の折り畳み解除動作に応じて前記駆動回転軸に向う方向に回動可能とされた従動回転軸とを備え、前記駆動回転軸は、動力伝達用および軸合わせ用の係合体を有し、前記従動回転軸は、前記係合体と係合することにより、前記駆動回転軸側からの駆動力を前記従動回転軸側に伝達するとともに前記駆動回転軸の回転中心軸線と前記従動回転軸の回転中心軸線とを一致させる被係合体を有し、前記係合体は、回転方向側の面に前記駆動回転軸の径方向に対して傾斜した傾斜状の係合面が形成され、前記被係合体は、反回転方向側の面に前記係合面と係脱自在に面状に係合する被係合面が形成されているものである。
【0012】
そして、この構成では、駆動回転軸が、動力伝達用および軸合わせ用の係合体を有し、従動回転軸が、係合体と係合することにより駆動回転軸側からの駆動力を従動回転軸側に伝達するとともに駆動回転軸の回転中心軸線と従動回転軸の回転中心軸線とを一致させる被係合体を有する構成であるので、構成が簡単で組立て作業を容易にできるばかりでなく、軸芯ずれした状態での回転が防止され、係合体および被係合体の耐久性が良好になる。また、係合体の係合面と被係合体の被係合面との係合により、駆動回転軸側からの駆動力が従動回転軸側に確実に伝達され、駆動回転軸の回転中心軸線と従動回転軸の回転中心軸線とが確実に一致する。
【0013】
請求項2記載の動力伝達装置は、請求項1記載の動力伝達装置において、駆動回転軸は一の耕耘軸で、従動回転軸は他の耕耘軸であり、係合体は、前記一の耕耘軸の前記他の耕耘軸側の軸方向端部に設けられた一方の耕耘爪部材にて構成され、被係合体は、前記他の耕耘軸の前記一の耕耘軸側の軸方向端部に設けられた他方の耕耘爪部材にて構成されているものである。
【0014】
そして、この構成では、係合体を一の耕耘軸の軸方向端部に設けた一方の耕耘爪部材にて構成し、被係合体を他の耕耘軸の軸方向端部に設けた他方の耕耘爪部材にて構成したので、軸芯ずれした状態での回転が防止され、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材の耐久性が良好になり、しかも、残耕部分が少なくなる。
【0015】
請求項3記載の動力伝達装置は、請求項2記載の動力伝達装置において、農作業機は、走行車にて牽引される牽引式の構成とされ、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材は、前記走行車の車輪の後方位置で耕耘作業をするように設けられているものである。
【0016】
そして、この構成では、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材が走行車の車輪の後方位置で耕耘作業をするので、耕耘作業の際に一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材にかかる土からの負荷を軽減可能である。
【0017】
請求項4記載の農作業機は、折り畳み式の機体と、この機体に設けられた請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置と具備したので、それぞれの作業を奏することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の農作業機の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0019】
図1ないし図4において、1は折り畳み式の農作業機で、この農作業機1は、走行車としての牽引車であるトラクタ(図示せず)に着脱可能に装着して使用する牽引式のセンター式ドライブハロー等で、トラクタの牽引動作により進行方向イに移動しながら、代掻作業、土引き作業等の土作業を行うものである。
【0020】
この農作業機1は、進行方向イと交差する方向である左右水平方向に細長い機体2を備え、この機体2は、機体2幅寸法を必要に応じて短くできるように、長手方向の中間の2箇所の位置で折り畳み可能な構成とされている。なお、図1は機体2をキャスター付きスタンド3で支持した非作業状態を示し、図4はキャスター付きスタンド3を取り外した機体2をトラクタに装着した作業状態を示している。
【0021】
そして、機体2は、この機体2の長手方向中央部に水平状に位置する主作業部5と、この主作業部5の左右両側に折り畳み可能つまり回動可能に設けられた左右一対の延長作業部である副作業部6,6とにて構成されている。
【0022】
各副作業部6は、主作業部5側とは反対側の外端部側が昇降するように略前後方向の回動軸8を中心として所定回動範囲内(例えば0度〜略100度の範囲)で回動可能とされ、一方向である折り畳み方向Aへの回動により起上り状態である折り畳み状態(非作業状態)となり、他方向である折り畳み解除方向Bへの回動により主作業部5に連続した水平状態である非折り畳み状態(作業状態)となる(図2参照)。
【0023】
まず、主作業部5について説明すると、この主作業部5は、図1ないし図3に示すように、トラクタ連結部としての三点連結部11を備え、この三点連結部11は、トップピン12が取り付けられた1本のトップマスト13、ロワピン14が取り付けられた左右一対で2本のロワアーム15等にて構成されている。この三点連結部11は、図示しないトラクタの後部に設けられた作業機昇降用の油圧式支持装置としての三点リンク機構(三点ヒッチ部)に着脱可能に装着される。なお、三点リンク機構は、1本のトップリンク、左右一対で2本のロワリンク等にて構成されている。
【0024】
また、主作業部5は、入力軸保持部であるミッションケース17を備え、このミッションケース17にて略前後方向の入力軸18が回転可能に保持されている。この入力軸18の先端部にはトラクタのPTO軸がユニバーサルジョイント等を介して連結される。入力軸18の基端部には、図5に示されるようにベベルギヤ19a,19b、スプロケット20a,20b、チェーン21等からなる伝動機構23が連結されている。また、ミッションケース17の下部には伝動ケース24の上端部が取り付けられ、この伝動ケース24内に伝動機構23の一部が収容されている。
【0025】
さらに、主作業部5は、折り畳み状態にある副作業部6を主作業部5に対して2重にロック可能な左右一対の2重ロック装置である折り畳みロック部25,25を備えている。
【0026】
ここで、各折り畳みロック部25は、図2、図3、図6等に示すように、後述の一のカバー体71の上面に立設された取付け板31を有し、この取付け板31に、略く字状の係合凹部28が上縁部に切欠き形成された前後一対の板状のベース29,29が取り付けられ、これら各ベース29間には回動軸8が架け渡されている。また、前側のベース29の前面には先端部が径大の突起32が設けられ、この突起32は係合凹部28の近傍に配置されている。
【0027】
また、各折り畳みロック部25は、ばね性を有した操作部材である操作レバー30を有し、この弾性変形可能な操作レバー30は、例えば金属線状部材を複数箇所で折り曲げて形成したもので、基端部で取付け板31に取り付けられ、先端部に把持部30aが形成されている。
【0028】
さらに、各折り畳みロック部25は、副作業部6に設けられた略前後方向の軸部27aを中心として上下方向に回動自在の回動アーム27を有し、この回動アーム27は例えば略コ字形状に形成されている。また、この回動アーム27は、軸部に嵌着されたねじりばね33により、先端側が下降する方向(図6中、反時計回り)に付勢されている。
【0029】
さらに、この回動アーム27の先端部に、係合凹部28に対して係脱する係合ピン26が取り付けられており、この係合ピン26の前側の一端部に把持部26aが形成されている。
【0030】
そして、図6の2点鎖線で示す非折り畳み状態から図6の実線で示す折り畳み状態に切り換えるにあたって、作業者が副作業部6を回動軸8を中心として回動させると、この回動に応じて回動アーム27の係合ピン26が、ベース29の上縁部に沿って係合凹部28側に向って移動する。そして、係合ピン26が係合凹部28の位置に到達すると、この係合ピン26は、係合凹部28内に入り込み、この係合凹部28と係合する。この係合ピン26と係合凹部28との係合にて、主作業部5に対する副作業部6の1段階目のロックが完了する。
【0031】
その後、作業者は、操作レバー30の把持部30aを把持し、操作レバー30の所定の中間部下面側を係合ピン26に押し付けながらやや変形させ、操作レバー30の所定の中間部上面側を突起32に当接係合させる。この結果、係合ピン26と係合凹部28との係合の解除が、操作レバー30にて禁止された状態になり、主作業部5に対する副作業部6の2段階目のロックが完了する。
【0032】
一方、この折り畳みロック部25による2重ロックを解除して、副作業部6を作業状態である非折り畳み状態にする場合には、作業者は、操作レバー30によるロックを解除してから、回動アーム27の把持部26aを把持し、この回動アーム27をねじりばね33の付勢力に抗して回動させ、係合ピン26と係合凹部28との係合を解く。その後、副作業部6を回動軸8を中心として回動させる。
【0033】
また一方、主作業部5は、筒状に形成された左右一対のスタンド取付け部41,41を備え、これら左右一対のスタンド取付け部41,41間には左右水平方向に細長い角パイプにて構成された横杆42が架け渡され、この横杆42の両端部に略前後方向のロック用ピン43が取り付けられている。そして、副作業部6に設けられた回動操作部材45の係合部46と横杆42のロック用ピン43との係合により、作業状態である非折り畳み状態にある副作業部6が主作業部5に対してロックされるようになっている。
【0034】
また一方、主作業部5は、図1、図5等に示すように、トラクタ側からの駆動力を入力軸18および伝動機構23を介して受けて駆動回転することにより耕耘作業をする一の土作業体としてのロータリである耕耘作業体51を備えている。
【0035】
この一の耕耘作業体51は、進行方向イと交差する方向である左右水平方向に長手方向を有する細長形状をなし、長手方向中央部が伝動ケース24の下端部に取り付けられ、この伝動ケース24によって1点状に支持つまり片持ち状態に支持されている。すなわち、主作業部5の一の耕耘作業体51は基本的に伝動ケース24にて1点で支持されている。
【0036】
ここで、この一の耕耘作業体51は、図5に示すように、例えば、伝動ケース24の下端部に固着された軸受24aにて1点状に軸支された駆動回転軸としての一の耕耘軸53と、この一の耕耘軸53の外面側に放射状に突出するように取り付けられた複数の耕耘爪54とにて構成されている。なお、各耕耘爪54は一の耕耘軸53の軸方向一端側から他端側の略全体にわたって互いに等間隔をおいて取り付けられている。
【0037】
また、一の耕耘軸53は、図5および図7に示すように、伝動ケース24の軸受24aにて1点状に軸支された左右水平方向の軸本体部材55を有しており、この円筒形状の軸本体部材55の軸方向中央部が伝動ケース24内に位置し、この伝動ケース24内に位置する部分に、伝動機構23のスプロケット20bが取り付けられている。
【0038】
また、軸本体部材55の軸方向両端部には、円板状の取付け体である取付け板56,56が離間対向して固着されており、各取付け板56の対向する側の面である一側面には、複数、例えば3つの耕耘作業をする一方の耕耘爪部材63,63,63が異なる3方向を向いて放射状に着脱可能に取り付けられ、ボルト等の固定具64で固定されている。
【0039】
3つの一方の耕耘爪部材63は、図7に示すように、それぞれ、例えば金属製の薄肉板状材等にて一体に形成されたもので、取付け板56に沿って位置する細長板形状のアーム部65を有し、このアーム部65の取付け板56周縁から突出した先端部には、副作業部6側に向って略直角に突出した板状の爪部66が一体に形成されている。
【0040】
そして、爪部66は、例えば略矩形板状に形成され、この爪部66の回転方向ロ側の面つまり一の耕耘軸53の回転方向ロを向いた側の面には、駆動回転軸である一の耕耘軸53の径方向に対して所定の傾斜角度αをもって傾斜した傾斜状の係合面69が形成されている。
【0041】
すなわち、一の耕耘軸53の軸方向端部における爪部66の回転方向ロ側の面には、求心力が発生するように、一の耕耘軸53の径方向に対して鋭角的な所定の傾斜角度αをもって傾斜した傾斜状の係合面69が形成されており、この係合面69は、軸本体部材55の回転中心軸線X1を含む仮想平面上には位置せず、この仮想平面と交差する面上に位置している。なお、一方の耕耘爪部材63にて耕耘砕土機能を兼ねた動力伝達用および軸合わせ用の係合体68が構成されている。
【0042】
一方、主作業部5は、図3、図5等に示すように、一の耕耘作業体51の上方に位置してこの一の耕耘作業体51の上方を覆う全体にわたって略板状の一のカバー体71を備え、この一のカバー体71は、左右方向に長手方向を有する細長略矩形薄肉板状でかつやや湾曲した形状に形成されており、この一のカバー体71の長手方向中央部である機体2中央部には、図5に示されるように、トラクタからの駆動力を伝達する一体化されたミッションケース17および伝動ケース24が取り付けられている。なお、この一体化されたミッションケース17および伝動ケース24にてトラクタからの駆動力を一の耕耘作業体51側に伝達する動力伝達部70が構成されている。
【0043】
そして、一のカバー体71は、一の耕耘作業体51から上方に放出される土の飛散を防止するカバーの機能と、伝動ケース24を介して一の耕耘作業体51を支持するフレームの機能とをもっている。なお、この一のカバー体71は、例えば金属材料等で薄肉板状に形成されたものであるが、一の耕耘作業体51を適切に支持可能な所定の強度をもっている。また、この一のカバー体71に、三点連結部11、折り畳みロック部25、スタンド取付け部41等が取り付けられている。
【0044】
この一のカバー体71の後端部には、左右方向に長手方向を有する細長略矩形板状の弾性変形可能な連結体としてのゴム板等の弾性連結体72の前端部が取り付けられている。この弾性連結体72の後端部には、左右方向に長手方向を有する細長略矩形板状の均平板等の一の第1の整地体73の前端部が取り付けられている。この一の第1の整地体73の後端部には、左右方向に長手方向を有する細長略矩形板状のレーキ板等の一の第2の整地体74の前端部が左右方向のピン等の回動軸75を介して上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0045】
そして、一の第1の整地体73、一の第2の整地体74等にて略板状の一の整地体77が構成されており、この一の整地体77は、一の耕耘作業体51にて耕耘砕土された土を平らにする代掻作業時には、圃場の状態、トラクタの傾き動作等に応じて弾性連結体72が変形することで、上下方向に回動したり左右方向に回動したりする。すなわち、一の整地体77は、弾性連結体72の変形により後端側である下端側が昇降するように、前端側である上端側を中心として上下方向に回動したり、長手方向両端側が互いに異なる方向に昇降するように長手方向中央側を中心として左右方向に回動したりする。
【0046】
次いで、左右一対の副作業部6,6について説明するが、進行方向イ左側の一方側の副作業部6と、進行方向イ右側の他方側の副作業部6とは、左右対称に構成されている点が異なるのみで基本的構成は同一であるため、一方側の副作業部6を中心に説明する。なお、他方側の副作業部6の各構成部材は、一方側の副作業部6の各構成部材と同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】
この一方側の副作業部6は、図1、図5等に示すように、主作業部5の一の耕耘作業体51に対して折り畳み可能つまり回動軸8を中心として回動可能とされ、非折り畳み時である水平状態時に一の耕耘作業体51からの駆動力を受けて回転して耕耘作業をする他の土作業体としての延長ロータリである耕耘作業体81を備えている。
【0048】
この他の耕耘作業体81は、進行方向イと交差する方向である左右水平方向に長手方向を有する細長形状をなし、長手方向両端部が左右一対の側板フレーム82,82の各下端部に軸受83を介して取り付けられ、これら両側板フレーム82によって2点状に支持つまり両持ち状態で支持されている。
【0049】
ここで、この他の耕耘作業体81は、図5に示すように、例えば、各側板フレーム82の下端部に固着された軸受83にて2点状に軸支された従動回転軸としての他の耕耘軸88と、この他の耕耘軸88の外面側に放射状に突出するように取り付けられた複数の耕耘爪89とにて構成されている。なお、各耕耘爪89は他の耕耘軸88の軸方向一端側から他端側の略全体にわたって互いに等間隔をおいて取り付けられている。
【0050】
また、他の耕耘軸88は、図5に示すように、各側板フレーム82の軸受83にて2点状に軸支された左右水平方向の軸本体部材90を有している。
【0051】
この円筒形状の軸本体部材90における一方の側板フレーム82より主作業部5側に突出した部分である軸方向一端部(非折り畳み時に一の耕耘軸53と対向する側の端部)には、一の耕耘軸53の取付け板56と離間対向する円板状の取付け体である取付け板91が固着されている。この取付け板91の一の耕耘軸53の取付け板56と対向する側とは反対の面である一側面には、複数、例えば3つの耕耘作業をする他方の耕耘爪部材98,98,98が異なる3方向を向いて放射状に着脱可能に取り付けられ、ボルト等の固定具99で固定されている。
【0052】
3つの他方の耕耘爪部材98は、図7に示すように、それぞれ、例えば金属製の薄肉板状材等にて一体に形成されたもので、取付け板91に沿って位置する細長板形状のアーム部100を有し、このアーム部100の取付け板91周縁から突出した先端部には、主作業部5側に向って略直角に突出した板状の爪部101が一体に形成されている。
【0053】
そして、爪部101は、例えば略矩形板状に形成され、この爪部101の反回転方向ハ側の面つまり他の耕耘軸88の反回転方向ハを向いた側の面には、従動回転軸である他の耕耘軸88の径方向に対して所定の傾斜角度αをもって傾斜した傾斜状の案内面である被係合面103が形成されている。
【0054】
すなわち、他の耕耘軸88の軸方向端部における爪部101の反回転方向ハ側の面には、求心力が発生するように、他の耕耘軸88の径方向に対して反回転方向ロ側に向って鋭角的な所定の傾斜角度αをもって傾斜した傾斜状の被係合面103が形成されている。この被係合面103は、軸本体部材90の回転中心軸線X2を含む仮想平面上には位置せずこの仮想平面と交差する面上に位置し、一の耕耘軸53の係合体68の係合面69と面状に当接係合可能となっている。
【0055】
そして、他方の耕耘爪部材98にて、係合体68に対して係脱する耕耘砕土機能を兼ねた動力伝達用および軸合わせ用の被係合体105が構成されており、この被係合体105は、係合体68と面状に係合することにより、一の耕耘軸53側からの駆動力を他の耕耘軸88側に伝達するとともに、一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とを一致させる。なお、板状の爪部101の回転方向ロ側の面にて土押し面104が形成されている。
【0056】
一方、一方側の副作業部6は、図3、図5等に示すように、他の耕耘作業体81の上方に位置してこの他方の耕耘作業体81の上方を覆う全体にわたって略板状の他のカバー体111を備えている。
【0057】
この他のカバー体111は、左右方向に長手方向を有する細長で略矩形薄肉板状でかつやや湾曲した形状をなすカバー本体部111aと、このカバー本体部の長手方向両端部に下方に向って突出するように形成された略薄肉板状の側面部111b,111bとにて形成されている。なお、側面部111bは側板フレーム82にて構成されている。
【0058】
また、この他のカバー体111は、主作業部5の一のカバー体71に対して折り畳み可能つまり回動軸8を中心として回動可能となっている。すなわち、他のカバー体111は、一のカバー体71と他のカバー体111とを連結する第1ヒンジ等の連結部8aの回動軸8を中心として回動可能となっている。
【0059】
さらに、他のカバー体111の一方側である外側の側板フレーム82には、この略薄肉板状の側板フレーム82を補強する補強部材である折り畳み用ハンドル114が取り付けられている。この折り畳み用ハンドル114は、例えば長手方向中間の2箇所で屈曲した金属製の細長パイプにて形成され、一端側に把持部113が形成されている。また、この折り畳み用ハンドル114は、図4に示されるように側板フレーム82の外面下縁部に沿って固着され、把持部113が前方に突出している。なお、この折り畳み用ハンドル114は、側板フレーム82への雑物からみ防止の機能もある。
【0060】
そして、他のカバー体111は、他の耕耘作業体81から上方および側方に放出される土の飛散を防止するカバーの機能と、他の耕耘作業体81を支持するフレームの機能とをもっている。なお、この他のカバー体111は、例えば金属材料等で略コ字形の薄肉板状に形成されたものであるが、他の耕耘作業体81を適切に支持可能な所定の強度をもっている。
【0061】
また、この他のカバー体111の後端部には、図3および図4に示すように、左右方向に長手方向を有する細長略矩形板状の延長均平板等の他の第1の整地体116の前端部が、移動可能な左右方向のピン等の回動中心軸118,118を介して回動可能に取り付けられている。
【0062】
すなわち、この他の第1の整地体116の前端部の左右両側には、互いに離間対向した状態で同軸上に位置する左右一対の回動中心軸118,118が設けられている。なお、回動中心軸118の端部に径大の抜止め部118aが設けられている。
【0063】
そして、一方側である左側の回転中心軸118は、他のカバー体111の側板フレーム82に開口形成された長孔119内に、この長孔119の長手方向に沿ってスライド移動自在に挿通されている。また、他方側である右側の回動中心軸118は、他のカバー体111のカバー本体部111a上面に立設した取付け板120に開口形成された長孔(図示せず)内に、この長孔の長手方向に沿ってスライド移動自在に挿通されている。各回動中心軸118のスライド移動許容範囲は土引き作業の際における外側方への土逃げを抑制する範囲に設定されており、各長孔119の長さ寸法は比較的短い所定寸法に設定されている。
【0064】
なお、長孔119の長手方向は、図4に示されるように、作業時には上下方向成分を有する方向、例えば水平方向に対して傾斜した前低後高の傾斜方向に一致するようになっている。
【0065】
さらに、この他の第1の整地体116の後端部には、左右方向に長手方向を有する細長略矩形板状の延長レーキ板等の他の第2の整地体117の前端部が、左右方向のピン等の回動軸121を介して上下方向に回動可能に取り付けられている。
【0066】
そして、他の第1の整地体116、他の第2の整地体117等にて他の整地体123が構成されており、この他の整地体123は一の整地体77に対して折り畳み可能つまり回動軸8を中心として回動可能となっている。
【0067】
すなわち、一の第1の整地体73と他の第1の整地体116とは第2ヒンジ等の連結部8bにて一体に連結され、この他の第1の整地体116は、連結部8bの略前後方向の回動軸8を中心として回動可能となっている。また同様に、一の第2の整地体74と他の第2の整地体117とは第3ヒンジ等の連結部8cにて一体に連結され、この他の第2の整地体117は、連結部8cの略前後方向の回動軸8を中心として回動可能となっている。機体2中央の一の整地体77、左右両側の他の整地体123,123等にて整地作業手段143が構成されている。
【0068】
なお、主作業部5は、図4に示されるように操作レバー体125、連結リンク126、回動アーム127、連結ロッド128等にて構成された作業状態切換え手段130を備えている。そして、主作業部5の一の整地体77と副作業部6の左右一対の他の整地体123,123とは、作業状態切換え手段130の操作レバー体125の操作により、代掻作業をする代掻作業状態と土引き作業をする土引き作業状態とに一斉に切り換え可能となっている。
【0069】
また、主作業部5の一のカバー体71と各副作業部6の他のカバー体111との間にはガススプリング等の付勢体131が設けられている。そして、この付勢体131が、他のカバー体111を折り畳み方向Aに付勢、すなわち、他のカバー体111をこの他のカバー体111および他の耕耘作業体81の外側の端部が持ち上がるように付勢するため、各副作業部6の他のカバー体111および他の耕耘作業体81の回動動作つまり機体2の折り畳み動作を手動で容易に行えるようになっている。
【0070】
なお、一方の耕耘爪部材63と他方の耕耘爪部材98とにて爪クラッチ134が構成されており、これら左右一対の爪クラッチ134,134は、図5に示されるように、トラクタの車輪Cに対応する位置すなわち車輪Cの後方位置に配置されている。
【0071】
また、一の耕耘軸53、他の耕耘軸88、爪クラッチ134等にて動力伝達装置136が構成されている。また、動力伝達部70、一のカバー体71、他のカバー体111、折り畳み用ハンドル114等にてフレーム機能を兼ねた耕耘カバー手段140が構成されている。また、機体2中央の一の耕耘作業体51、左右両側の他の耕耘作業体81,81等にて耕耘作業手段141が構成されている。そして、この耕耘作業手段141は、耕耘カバー手段140にて上方部が覆われるように支持されて動力伝達部70からの駆動力に基づいて耕耘作業を可能な構成となっている。
【0072】
次に、上記一実施の形態の動作について説明する。
【0073】
機体2の折り畳みを解除するに当たって、作業者が、折り畳みロック部25の2重ロックを解いてから、側板フレーム82の折り畳み用ハンドル114の把持部113を把持して、副作業部6を折り畳み解除方向Bに所定量回動させると、副作業部6の他の耕耘軸88が主作業部5の一の耕耘軸53に向う方向に回動し、一の耕耘軸53と他の耕耘軸88とが水平姿勢の作業状態になる。
【0074】
そして、トラクタ側からの駆動力が入力軸18および伝動機構23を介して一の耕耘軸53に伝達されると、この一の耕耘軸53の各係合体68が、軸本体部材55と一体となって回転方向ロに回転し、他の耕耘軸88の被係合体105と係合する。
【0075】
ここで、一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とが一致している場合は、各係合体68の係合面69と各被係合体105の被係合面103とが面状に当接係合して、これら互いに面状に係合した係合面69および被係合面103を介して一の耕耘軸53の回転が他の耕耘軸88に伝わる。
【0076】
一方、一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とが一致しておらず、軸芯ずれしている場合は、各係合体68の係合面69と各被係合体105の被係合面103との当接係合により、両軸本体部材55,90に求心力が作用する。
【0077】
そして、この求心力の作用に基づいて、一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とが一致し、各係合体68の係合面69と各被係合体105の被係合面103とが面状に当接係合して、これら互いに面状に係合した係合面69および被係合面103を介して一の耕耘軸53の回転が他の耕耘軸88に伝わる。
【0078】
こうして、一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とが一致した状態で、互いに面状に圧接した各係合体68および各被係合体105からなる爪クラッチ134により、一の耕耘軸53からの駆動力が他の耕耘軸88に伝達されると、一の耕耘軸53および他の耕耘軸88が互いに一体となって回転方向ロに向って駆動回転する。
【0079】
これら3つの耕耘軸53,88,88の回転により、耕耘爪54,89にて圃場の土が耕耘砕土され、この耕耘爪54,89から放出されて盛り上がった細砕土が、代掻作業状態にある3つの整地体77,123,123とにて均平、鎮圧される。こうして、水田圃場の表面部が水平面状に平らになる。
【0080】
ここで、図4の実線で示すように、一の整地体77は、代掻作業状態時には、弾性連結体72の変形により、後端側が昇降するように上下方向に回動可能で、かつ、長手方向両端側が互いに異なる方向に昇降するように左右方向に回動可能(揺動可能)な状態になっている。
【0081】
また、左右一対の他の整地体123の各々は、代掻作業状態時には、左右方向の回動中心軸118を中心として後端側が昇降するように上下方向に回動可能で、かつ、傾斜状の長孔119に沿った回動中心軸118の作動であるスライド移動により、長手方向両端側が互いに異なる方向に昇降するように左右方向に回動可能(揺動可能)な状態になっている。
【0082】
このため、凸凹等の圃場の状態、トラクタの傾き動作等の悪影響を受けることなく、トラクタが傾いても、整地体77,123,123の適正な水平状の作業姿勢が保持され、均平性能の発揮により、適切な代掻作業が行われる。
【0083】
なお、圃場の隅等で高く盛り上がった土を低い方に移動させる場合には、作業者は作業状態切換え手段130の操作レバー体125を操作して、図4の実線で示す代掻作業状態にある3つの一の整地体77と他の整地体123とを、図4の2点鎖線で示す土引き作業状態に切り換える。
【0084】
一の整地体77は、土引き作業状態に切り換えられた場合には上下方向に回動不能な状態になる。また、左右一対の他の整地体123の各々は、土引き作業状態に切り換えられた場合には、左右方向の回動中心軸118を中心として上下方向に回動不能で、かつ、傾斜状の長孔119に沿った回動中心軸118の作動であるスライド移動により左右方向に回動可能な状態になる。
【0085】
なお、この土引き作業状態にある他の整地体123は、左右方向に回動可能ではあるが、回動中心軸118の長孔119の一端面側との当接により、外端部が斜め後方に持ち上がるように所定以上に回動することがなく、整地体77,123,123の適正な作業姿勢が保持され、適切な土引き作業が行われる。また、この土引き作業状態では、均平板等の第1の整地体73,116と、レーキ板等の第2の整地体74,117とは、略鉛直面に沿った同一面上に位置している。
【0086】
そして、上記一実施の形態によれば、主作業部5の一の耕耘作業体51の一の耕耘軸53を伝動ケース24に1点状に軸支した構成であるので、従来の構成では必ず必要であった一の耕耘軸53用の左右一対の側板フレームおよび軸受が不要となり、その分部品点数を少なくでき、構成を簡単にでき、よって、軽量化、コスト低減を図ることができる。
【0087】
また、一の耕耘軸53用の左右一対の側板フレームおよび軸受を不要にできるため、従来の構成に比べて圃場面に形成される残溝を少なくできる。
【0088】
さらに、主作業部5の一の耕耘作業体51の一の耕耘軸53を伝動ケース24にて軸支するとともに、両側の副作業部6の他の耕耘作業体81の他の耕耘軸88にて補助的に支持するので、一の耕耘軸53を確実に支持でき、安定した代掻作業等の土作業ができる。
【0089】
また、一の耕耘作業体51の一の耕耘軸53が動力伝達用および軸合わせ用の係合体68を有し、他の耕耘作業体81の他の耕耘軸88が、係合体68との係合により一の耕耘軸53側からの駆動力を他の耕耘軸88側に伝達するとともに一の耕耘軸53の回転中心軸線X1と他の耕耘軸88の回転中心軸線X2とを一致させる被係合体105を有した構成であるので、軸芯ずれした状態での回転を防止でき、回転中心軸線X1,X2のずれに基づく無理な荷重、偏磨耗や騒音等を適切に回避でき、係合体68および被係合体98の耐久性を良好にできる。
【0090】
さらに、係合体68を例えば先端側を折り曲げた板状材にて一体に形成した一方の耕耘爪部材63で構成し、かつ、被係合体105を例えば先端側を折り曲げた板状材にて一体に形成した他方の耕耘爪部材98で構成したので、動力伝達装置136の構成が簡単で、組立て作業を容易にでき、軽量化、製造コストの低減を実現できる。
【0091】
また、爪クラッチ134は、動力伝達および軸合わせを行うと同時に、耕耘砕土作業も行うので、一の耕耘軸53と他の耕耘軸88との連結部分における残溝を防止できる。しかも、爪クラッチ134は、トラクタの車輪Cの後方位置で耕耘砕土作業をするので、この作業の際に爪クラッチ134にかかる土からの負荷を軽減でき、よって、爪クラッチ134を構成する係合体68および被係合体98の耐久性を確実に良好にでき、係合体68および被係合体105の寿命が長く、交換頻度を少なくできる。
【0092】
さらに、一のカバー体71、他のカバー体111等を有した耕耘カバー手段140がフレーム機能をもたせ、この耕耘カバー手段140にて耕耘作業手段141を上方を覆うように支持した構成であるため、従来必要であった肉厚円筒状の主パイプフレームが必要でなく、軽量化を図ることができ、かつ、構成が簡単で、組立て作業を容易にでき、製造コストを低減できる。
【0093】
また、一の整地体77を一のカバー体71にゴム板等の弾性連結体72を介して取り付け、かつ、他の整地体123を、他のカバー体111に長孔119に遊嵌した移動可能な回動中心軸118を介して取り付けた構成であるから、例えば3つに分割した整地体の各々を対応する各耕耘カバーに回動のみ許容された左右方向の回動中心軸を介して取り付けた構成、或いは、例えば3つに分割した整地体の各々を対応する各耕耘カバーにゴム板を介して取り付けた構成等に比べて、代掻作業、土引き作業をより一層適切に行うことができる。
【0094】
なお、上記実施の形態においては、機体2は、機体2幅寸法を必要に応じて短くできるように長手方向の中間の2箇所の位置で折り畳み可能な構成として説明したが、長手方向中央部の1箇所の位置で折り畳み可能な構成でもよく、3箇所以上の位置で折り畳み可能な構成でもよい。なお、機体2は、完全に重なるまで折り畳み可能な構成でも、重なることなく所定範囲内で折り畳み可能な構成でもよい。
【0095】
また、主作業部5の一の耕耘作業体51の一の耕耘軸53に加えて、副作業部6の他の耕耘作業体81の他の耕耘軸88を1点状の片持ち状態で支持した構成としてもよい。
【0096】
さらに、上記いずれの実施の形態でも、駆動回転軸は一の耕耘軸53で、従動回転軸は他の耕耘軸88であると説明したが、例えば、図示しないが、互いに独立して駆動する3つの駆動式の耕耘作業体を設けた折り畳み可能な機体が備えた駆動回転軸、従動回転軸等にも適用することもできる。
【0097】
また、一の整地体77を、ゴム板等の弾性連結体72を介して取り付けずに、他の整地体123と同様に、長孔に遊嵌した移動可能な回動中心軸を介して一のカバー体71に取り付けてもよい。
【0098】
さらに、回動中心軸118を長孔119内にスライド移動可能に遊嵌する代わりに、回動中心軸118を弾性ブッシュ、ばね等の弾性支持部材で支持してもよい。
【0099】
また、一の整地体77と他の整地体123とをヒンジ等の連結部8b,8cを介して一体に連結して、これら一の整地体77および他の整地体123が一体に回動する構成として説明したが、例えば、一の整地体77と他の整地体123とを係脱可能に嵌合して、これら一の整地体77および他の整地体123が一体に回動する構成としてもよい。
【0100】
さらに、図示しないが、例えば、一の整地体77や他の整地体123等の整地体を、略前後方向の支軸に軸方向中央部を回動可能に取り付けた左右方向の1本の回動中心軸を介して、一のカバー体71や他のカバー体111等のカバー体に取り付けてもよい。すなわち、例えば、一のカバー体71や他のカバー体111の長手方向中央部に突設した略前後方向の支軸にて回動可能に支持された1本の回動中心軸を介して、一の整地体77や他の整地体123を一のカバー体71や他のカバー体111に取り付けてもよい。この構成では、整地体は、代掻作業状態に切り換えられた場合には、左右方向の回動中心軸を中心として上下方向に回動可能で、かつ、走行車の傾き動作に基づく回動中心軸の支軸を中心とした移動である回動により左右方向に回動可能な状態になる。
【0101】
また、上記いずれの実施の形態も、駆動回転軸から従動回転軸への動力伝達は、各係合体68および各被係合体105からなる爪クラッチ134にて行う構成について説明したが、例えば、互いに嵌合する対をなす截頭円錐形状の動力伝達部材からなる摩擦駆動用の円錐クラッチと、爪クラッチ134との複合により動力伝達を行うようにしてもよい。
【0102】
なお、土作業体である一の耕耘作業体51等の耕耘作業体を1点状に支持するとは、耕耘作業体を一支えで支持、或いは、耕耘作業体を1箇所で支持する等の意味であり、厳密な意味での1点支持には限定されず、例えば1つの伝動ケース24に設けた複数、例えば2つの軸受24aで軸支する場合も含まれる。
【0103】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、駆動回転軸が、動力伝達用および軸合わせ用の係合体を有し、従動回転軸が、係合体と係合することにより駆動回転軸側からの駆動力を従動回転軸側に伝達するとともに駆動回転軸の回転中心軸線と従動回転軸の回転中心軸線とを一致させる被係合体を有する構成であるので、構成が簡単で組立て作業を容易にできるばかりでなく、軸芯ずれした状態での回転を防止でき、係合体および被係合体の耐久性を良好にできる。また、係合体の係合面と被係合体の被係合面との係合により、駆動回転軸側からの駆動力を従動回転軸側に確実に伝達でき、駆動回転軸の回転中心軸線と従動回転軸の回転中心軸線とを確実に一致させることができる。
【0104】
請求項2記載の発明によれば、係合体を一の耕耘軸の軸方向端部に設けた一方の耕耘爪部材にて構成し、被係合体を他の耕耘軸の軸方向端部に設けた他方の耕耘爪部材にて構成したので、軸芯ずれした状態での回転を防止でき、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材の耐久性を良好にでき、しかも、残耕部分を少なくできる。
【0105】
請求項3記載の発明によれば、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材が走行車の車輪の後方位置で耕耘作業をするので、耕耘作業の際に一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材にかかる土からの負荷を軽減でき、一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材の耐久性をより一層確実に良好にできる。
【0106】
請求項4記載の発明によれば、折り畳み式の機体と、この機体に設けられた請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置とを具備したので、それぞれの効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の農作業機の一実施の形態の側面図である。
【図2】同上農作業機の正面図である。
【図3】同上農作業機の平面図である。
【図4】同上農作業機の作業時における側面図である。
【図5】同上農作業機の一部を省略した正面図である。
【図6】同上農作業機の折り畳みロック部を示す図である。
【図7】同上農作業機の動力伝達装置の側面図である。
【図8】関連する農作業機の動力伝達装置の側面図である。
【符号の説明】
1 農作業機
2 機体
53 駆動回転軸としての一の耕耘軸
63 一方の耕耘爪部材
68 係合体
69 係合面
88 従動回転軸としての他の耕耘軸
98 他方の耕耘爪部材
103 被係合面
105 被係合体
ロ 回転方向
ハ 反回転方向
Claims (4)
- 折り畳み可能な機体を備えた農作業機に用いられる動力伝達装置であって、
駆動力を受けて回転する駆動回転軸と、
前記機体の折り畳み動作に応じて前記駆動回転軸から離反する方向に回動可能とされ、かつ、前記機体の折り畳み解除動作に応じて前記駆動回転軸に向う方向に回動可能とされた従動回転軸とを備え、
前記駆動回転軸は、動力伝達用および軸合わせ用の係合体を有し、
前記従動回転軸は、前記係合体と係合することにより、前記駆動回転軸側からの駆動力を前記従動回転軸側に伝達するとともに前記駆動回転軸の回転中心軸線と前記従動回転軸の回転中心軸線とを一致させる被係合体を有し、
前記係合体は、回転方向側の面に前記駆動回転軸の径方向に対して傾斜した傾斜状の係合面が形成され、
前記被係合体は、反回転方向側の面に前記係合面と係脱自在に面状に係合する被係合面が形成されている
ことを特徴とする動力伝達装置。 - 駆動回転軸は一の耕耘軸で、従動回転軸は他の耕耘軸であり、
係合体は、前記一の耕耘軸の前記他の耕耘軸側の軸方向端部に設けられた一方の耕耘爪部材にて構成され、
被係合体は、前記他の耕耘軸の前記一の耕耘軸側の軸方向端部に設けられた他方の耕耘爪部材にて構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。 - 農作業機は、走行車にて牽引される牽引式の構成とされ、
一方の耕耘爪部材および他方の耕耘爪部材は、前記走行車の車輪の後方位置で耕耘作業をするように設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の動力伝達装置。 - 折り畳み式の機体と、
この機体に設けられた請求項1ないし3のいずれかに記載の動力伝達装置と
を具備したことを特徴とする農作業機。
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