JP3607794B2 - 汚水濾過装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通水性袋体内に間隙保持用の通水性多孔質材を収納する濾過体にて汚水を濾過処理する汚水濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の汚水濾過装置としては、例えば特開平5−185078号公報に記載の構成が知られている。
【0003】
そして、特開平5−185078号公報に記載の汚水濾過装置は、スポンジなどの間隙保持用の通水性多孔質材を間に介在させて不織布または織布などの通水性シートを重ね合わせて周縁を密封して袋状に形成した通水性袋体を形成して濾過体を構成し、この濾過体に通水シートを介して通水性袋体内に通水した濾液を外部に流出させる吸引管を導出している。
【0004】
そして、濾過体を曝気槽の底部に配設した空気を曝気する曝気装置の上方に位置して吸引管の先端部を曝気槽外に導出して汚水中に浸漬配設し、吸引管と曝気槽中の汚水の水面との水頭圧により、汚水中の浮遊物質は通水性シートの表面に捕捉されて汚泥のケーキ層を形成するとともに、汚水の通水シートを介して内部に通水した濾液は吸引管を介して曝気装置外に処理水として流出される。なお、通水性シートの表面に付着するケーキ層は、吸引管による低い水頭差の吸引力で脆弱し、ある程度の厚さになると剥離するようになっている。
【0005】
しかしながら、この特開平5−185078号公報に記載の従来の汚水濾過装置では、汚染の進行した汚水を多量に処理することにより通水性シートが次第に目詰まりを生じるとともに、通水性多孔質材にスポンジなどを用いた場合には通水性多孔質材に微生物が繁殖し、通水性が低下して汚水の処理速度が次第に低下する。このため、濾過体を頻繁に交換する必要があり、汚水処理の効率の向上が望めない。
【0006】
そこで、例えば特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置が知られている。この特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置は、不織布または織布などの通水性シートを重ね合わせて一縁に流出孔を開口して周縁を密封して袋状に形成した通水性袋体内に通水性シート間の間隙保持用の通水性多孔質材を挿脱可能に収容して濾過体を構成している。そして、通水性多孔質材に流出孔を介して導出して取り付けた帯状の取付片および通水性袋体の流出孔の縁の取付部を、下側周面に集水孔を開口する集水管に流出孔を集水孔に連通させて固定具にて着脱可能に取り付けて濾過体を吊り下げ支持している。また、所定期間の濾過処理により濾過体が目詰まりし始めた際には、固定具とともに濾過体を取り外して通水性袋体および通水性多孔質材を洗浄もしくは交換する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置では、集水管に通水性多孔質材の取付片および通水性袋体の取付部を固定具にて合わせて取付固定するため、集水管への濾過体の取付が煩雑となる。また、濾過処理により汚れ易いのは通水性袋体で、内部に位置する通水性多孔質材が目詰まりする度合いより通水性袋体が目詰まりする度合いの方がはるかに高い。しかしながら、通水性多孔質材と通水性袋体とを一緒に取り付けるため、通水性袋体のみ集水管から取り外して洗浄および交換する作業が困難となる問題がある。
【0008】
一方、濾過処理量が多い場合や濾過体を収容し汚水が流入する処理槽の形状などにより、濾過体の平面面積を適宜設定して濾過体を形成する必要があり、製造が煩雑となる問題もある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、濾過体を容易に集水管に着脱可能な汚水濾過装置を提供する、また、簡単な構成で製造が容易な汚水濾過装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の汚水濾過装置は、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、この通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持し柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材を備えた濾過体と、この濾過体を吊り下げ支持し軸方向の一端が開閉可能に閉塞された集水管と、この集水管に設けられ前記通水性多孔質材の厚さ寸法と略同寸法の幅寸法にこの集水管の一端に連続して軸方向に沿ってスリット状に形成され前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液が前記流出孔を介して前記集水管内に流通する集水スリットと、前記通水性多孔質材の一縁に前記流出孔に臨んで設けられ前記集水スリットを通過不可能に形成され前記集水管の一端から内周側に配設されて前記通水性多孔質材を前記集水スリットを介して前記集水管に吊り下げ支持する連結具とを具備したものである。
【0011】
そして、柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材の一縁に設けた連結部を、集水管のスリット状の集水スリットに通水性多孔質材を挿通しつつ集水管の一端から内周側に挿入して通水性多孔質材を集水管に吊り下げ支持し、通水性多孔質材が間に介在されて間隙が保持される通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体を、内部に通水性多孔質材を収容して集水スリットに流出孔を連通させて集水管に吊り下げ支持する。このため、通水性袋体のみを集水管に着脱可能で、濾過体の集水管への着脱が容易で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が図れる。
【0012】
請求項2記載の汚水濾過装置は、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、柔軟性部材にて略板状に形成された複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて互いに連結して略板状に形成され前記通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持する通水性多孔質材を備えた濾過体と、この濾過体を吊り下げ支持し前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液を前記流出孔を介して集水する集水管とを具備したものである。
【0013】
そして、柔軟性部材にて略板状に形成された複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて適宜互いに連結して略板状に形成した通水性多孔質材を、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体内に通水性シート間に介在して間隙を保持させて収容して、集水管に吊り下げ支持される濾過体を構成する。このため、連結具による連結状況により通水性多孔質材の大きさが適宜可変設定され、1種類の通水性多孔質シートにて大きさの異なる濾過体が得られ、製造性が向上する。
【0014】
請求項3記載の汚水濾過装置は、請求項1または2記載の汚水濾過装置において、連結具は、リング状であるものである。
【0015】
そして、リング状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付可能で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が容易に図れる。
【0016】
請求項4記載の汚水濾過装置は、請求項1または2記載の汚水濾過装置において、連結具は、コイル状であるものである。
【0017】
そして、コイル状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付可能で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が容易に図れる。
【0018】
請求項5記載の汚水濾過装置は、請求項1ないし4いずれか一記載の汚水濾過装置において、長手方向が通水性多孔質材の縁に沿って連結具にて支持された棒状体を備えたものである。
【0019】
そして、長手方向を柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材の縁に沿って棒状体を通水性多孔質材に連結具にて支持するため、柔軟性の通水性多孔質材が補強され、例えば汚水の水温や水流などの雰囲気や通水性多孔質材を通水性袋体内に収容する際などに通水性多孔質材が変形せず、効率よく濾過処理の効率性および濾過体の着脱作業性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚水濾過装置の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図10において、1は処理槽で、この処理槽1は、上面を開口する箱状に形成され、内部に浸漬濾床2が配設されている。また、処理槽1の一側と浸漬濾床2と間の底部には、散気孔3が複数穿設された塩化ビニル樹脂パイプなどの管状の散気管4が複数設けられた曝気手段5が配設され、この曝気手段5の上方に曝気部6が形成されている。そして、処理槽1は、浸漬濾床2によって接触酸化された汚水7が散気管4から発生する気泡によって曝気されつつ曝気部6に上昇流となって還流するようになっている。
【0022】
また、曝気部6の上部には、濾過体9を支持してこの濾過体9にて濾過した濾液を集水する塩化ビニル樹脂パイプなどにて略円筒状に形成された集水管10が、曝気部6を跨ぐように長手方向が略水平となるように架設されている。そして、この集水管10の一端部には、図示しないキャップが着脱可能に取り付けられて開閉可能に閉塞されている。さらに、集水管10の他端は、処理槽1外に導出されている。また、この集水管10の曝気部6の上部に位置する部分には、図1および図3に示すように、周面下部に下方に向けて開口し一端縁から他端近傍に至るスリット状の集水スリット11が切り込み形成されている。なお、キャップは、略円板状の閉塞板の一面略中央に集水管の内周側に嵌合可能な略円柱状に突出する栓部を有し、この栓部の外周面に、集水スリット11に係合して閉塞する突起部が突設されて形成されている。
【0023】
そして、集水管10は、図10に示すように、処理槽1の汚水7の水面の高さL1 と集水管10の高さL2 との差、すなわち、水頭差L=L1 −L2 =20mm〜100mmの低い水頭圧となるように配設されている。この水頭差Lは、汚水7の図示しない浮遊物質の濃度や、性質によって調整し、濾過体9にて汚水7を濾過する濾過速度が1〜10m3 /m2 日程度の緩やかな速度となるように設定することが好ましい。
【0024】
一方、浸漬濾床2は、図8および図9に示すように、塩化ビニル樹脂パイプなどの略円筒状の骨組み部材13が連結具14にて略角柱枠状に組み立てられた取付枠状体15と、この取付枠状体15に上下方向に沿って張設された紐状接触材16と、紐状接触材16を取付枠状体15に固定する固定具17とを有している。
【0025】
そして、紐状接触材16は、例えば合成繊維にて形成された紐状芯材19に多数のループ状繊維20が引き出されて形成されている。また、この紐状接触材16は、長手方向の両端が例えば合成樹脂にて形成された合成繊維の帯状布体21に所定間隔ごとに縫着固定されている。さらに、帯状布体21の両端には、ボタン孔のように縁がかがり縫いされた挿通孔22がそれぞれ形成されている。
【0026】
また、固定具17は、例えば内径が骨組み部材13の外径と略同径もしくは若干径大の塩化ビニル樹脂パイプを、長手軸方向に沿って周面の一部を切り欠いて切欠部24を形成し、中心部から略180度より大きい角度範囲の断面円弧状に切欠部24が弾性変形により拡開するように形成されている。
【0027】
そして、骨組み部材13が複数の帯状布体21の挿通孔22に帯状布体21が所定間隔となるように挿通され、帯状布体21の両端部分を覆うように固定具17が骨組み部材13に嵌合固定されて帯状布体21が位置決め固定され、別体の骨組み部材13が帯状布体21および紐状接触材16を所定の張力で張設するように連結具14にて直交方向に連結されて略立方体枠状に組み立てられて浸漬濾床2が形成されている。
【0028】
一方、濾過体9は、図1ないし図7に示すように、例えば最小保留粒子径10μm〜100μmの2枚の不織布または織布などの通水性シート26,26が重ね合わされ、周縁が密封、例えば縫合されて内部に間隔保持用の通水性多孔質材27を通水性シート26,26間に介在するように収容する袋状の通水性袋体28を有している。さらに、通水性袋体28の一辺は、両側辺の一部に亘って密閉されず流出孔29が開口形成され、流出孔29の周縁側の通水性シート26が鍔状の自由端となっており、この自由端の部分が取付部30となっている。
【0029】
また、通水性多孔質材27は、一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32が所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込まれて二重布帛状に連結されて、例えば1m×1mの略正方形板状で厚さ寸法が集水管10の集水スリットの幅寸法と略同寸法および幅狭となるように形成されている。さらに、通水性多孔質材27の一辺の両端近傍には、コイル状の連結具35が取り付けられている。この連結具35は、軸方向が通水性多孔質材27の一縁に沿ってこの通水性多孔質材27の一縁部分を突き通すように取り付けられている。なお、通水性多孔質材27は、布帛状体32,32が重ね合わされ所定の間隙を有するように連結糸33にて編み込まれた二重布帛状に形成されているため、弾性を有するので、通水性多孔質材27の一辺の一部のみに連結具35を設けるのみでよい。
【0030】
そして、通水性多孔質材27が通水性袋体28内に流出孔29から連結具35が臨むように収容されて濾過体9が構成されている。また、この濾過体9は、連結具35が集水管10の内周側に挿入され集水スリット11を介して通水性多孔質材27が導出するように集水管10に通水性多孔質材27が取り付け支持されている。さらに、通水性多孔質材27が流出孔29を介して内側に挿入しつつ通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付けられ、この取付部30の部分に浸漬濾床2の固定具17と同様に切欠部39を設けた保持部40が切欠部39を拡開するように弾性変形されつつ嵌合されて、集水管10に吊り下げ支持され、濾過体9が集水管10に吊り下げ支持されて処理槽1内に配設されている。
【0031】
次に、上記実施の一形態の濾過体9を処理槽1内に配設する動作を説明する。
【0032】
あらかじめ通水性多孔質材28の一辺両端部に連結具35を取り付けておく。そして、集水管10の一端側から集水スリット11に通水性多孔質材27を挿入するとともに連結具35を集水管10の内側に挿入し、集水管10に通水性多孔質材27を吊り下げ支持する。なお、この通水性多孔質材27の挿入は、集水スリット11の端部縁に通水性多孔質材27の縁が当接するまで挿入する。この後、図示しないキャップを集水管10の一端に集水スリット11をキャップの突起部にて閉塞しつつ栓部を集水管10の内周側に嵌挿して取り付け、集水管10の一端側を閉塞する。なお、このキャップは、突起部の先端側の縁が通水性多孔質材27の縁に当接する寸法形状に形成され、キャップの取り付けにより集水スリット11は、通水性多孔質材27が挿通する部分以外が閉塞された状態となる。
【0033】
そして、あらかじめ袋状に形成された通水性袋体28内に集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27を挿入し、通水性袋体28の流出孔29の縁を集水スリット11を覆うように集水管10の外周面に当接させて位置決めする。この後、通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付け、この巻き付けた取付部30の部分に保持部40を拡開するように弾性変形しつつ嵌合して、通水性袋体28を集水管10に吊り下げ固定し、濾過体9を集水管10に吊り下げ支持する。
【0034】
次に、この集水管10を処理槽1内に、処理槽1の汚水7の水面の高さL1 より集水管10の高さL2 が20mm〜100mm程度低い位置に架橋するように配設し、この水頭差Lを維持する状態で複数の集水管10,10を連結して処理槽1外に導出する。
【0035】
次に、上記実施の形態の汚水の処理動作を説明する。
【0036】
処理槽1内に導入された汚水7は、曝気手段5の散気管4から散気された気泡により曝気されつつ曝気部6に上昇して上昇流となり、この上昇流の発生により汚水7は処理槽1内を還流する。そして、浸漬濾床2を通過する汚水7は、紐状接触材16に付着する微生物により汚水7中の有機性の汚染物質が好気性分解され、浄化され再び曝気手段5により曝気部6に上昇する。
【0037】
この汚水7の還流の際に、曝気部6に配設された濾過体9により、水頭差にて生じる低い吸引力にて汚水7の一部が緩やかな速度で吸引され、通水性シート26に浸透し、通水性袋体28内に通水される。そして、通水性袋体28内に通水された濾液は、通水性袋体28の流出孔29から集水管10の集水スリット11を介して集水管10内に吸引されて処理槽1外に処理水として放水される。
【0038】
また、通水性シート26を汚水7が通水する際、汚水7中の浮遊物質は通水性シート26に捕捉されて濾過され、この濾過が続けられると、通水性シート26の表面に濃縮された汚泥のケーキ層が形成される。そして、このケーキ層により、汚水7中の微細な粒子もフィルタ作用により捕捉されて濾過される。なお、ケーキ層は、濾過体9が低い水頭差による低い吸引力にて脆弱しているため、所定の厚さ寸法になると通水性シート26の表面から剥離し、再びケーキ層が付着し成長する。このため、ケーキ層は、略一定の厚さ寸法に保たれ、略一定の濾過速度が維持される。
【0039】
そして、長期間の濾過により通水性シート26の目詰まりが進行し、濾過速度が低下する場合には、保持部40を取り外して集水管10に連結具35にて通水性袋体28が吊り下げられた状態で濾過体9の通水性袋体28を集水管10から取り外す。この後、通水性袋体28を洗浄し、集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27に例えば微生物などのフロックが増殖するなどする場合には噴水洗浄する。そして、洗浄後の新しい通水性袋体28の内部に集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27を挿入し、通水性袋体28の流出孔29の縁を集水スリット11を覆うように集水管10の外周面に当接させて位置決めする。この後、通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付け、この巻き付けた取付部30の部分に保持部40を拡開するように弾性変形しつつ嵌合して、通水性袋体28を集水管10に吊り下げ固定し、濾過体9を集水管10に吊り下げ支持する。
【0040】
上記実施の一形態によれば、通水性袋体28の通水性シート26,26が汚水7の水圧で密着することなく円滑に汚水7を濾過させる通水性多孔質材27に、集水管10の集水スリット11を挿通不可能な径大のコイル状の連結具35を通水性袋体28の流出孔29に臨んで設け、集水管10内に連結具35を挿入し、通水性多孔質材27を集水スリット11に挿入して吊り下げ支持し、通水性袋体28は別途保持部40にて集水管10に取り付けるため、例えば通水性シート26,26の汚水7中の浮遊物質による目詰まりにて通水率が低下しても通水性袋体28のみを交換するのみで、通水性多孔質材27はそのまま吊り下げ支持しておくことができ、通水性袋体28のみを集水管10に容易に着脱できるので、濾過体9の集水管10への着脱が容易で、通水性袋体28の交換時間の短縮などにより濾過処理効率が向上するとともに、濾過体9を配設する施工性を向上できる。
【0041】
また、連結具としてコイル形状のものを用いたため、容易に通水性多孔質材27に取り付けでき、通水性多孔質材27のみを簡単な構成で容易に集水管10に吊り下げ支持できる。
【0042】
そして、通水性多孔質材27は、一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32を所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込んで二重布帛状に連結し、長方形板状に形成したため、通水性多孔質材27が通水性袋体28内で増殖した微生物により目詰まりすることを抑制でき、濾過体9の交換頻度が低下して処理効率の低下を防止でき、汚水処理の運転管理も容易となる。
【0043】
さらに、通水性多孔質材27の周縁に着脱自在に枠体37を設けたため、枠体37により通水性多孔質材27が板状の形態をとるため、通水性多孔質材27を容易に通水性袋体28内に挿脱でき作業性を向上できるとともに、曝気によるエアリフトが生じて汚水7に上昇流が発生し、この上昇流により通水性シート26,26が波打つように屈曲しても通水性シート26,26同士が密着することを防止でき、通水性シート26,26間の所定の間隙は保持され、確実に汚水7を処理できるとともに、枠体37を着脱自在に設けたため、通水性多孔質材27を交換する際には枠体37は再利用できるため、通水性多孔質材27のみの交換により処理コストを低減できる。
【0044】
また、通水性袋体28を通水性シート26,26の一片を両側片の一部に亘って縫合せずに流出孔29を形成したため、流出孔29の周縁に鍔状の取付部30,30を形成でき、これら取付部30,30を集水管10に集水スリット11に流出孔29を対向連通するように保持部40にて着脱自在に固定するため、別途流出孔29を設けた管状物を設けるなどが不要で、容易に通水性袋体28のみを集水管10に着脱可能に吊り下げ支持できる。
【0045】
そして、濾過体9を曝気手段5の上方に位置して配設したため、曝気手段5から発生する気泡や上昇流などにより、通水性シート26,26の表面に付着する脆弱なケーキ層の剥離および成長が適宜発生してケーキ層の厚さを略一定に保持でき、濾過速度を略一定にできる。
【0046】
また、汚水7中の浮遊物質の濃度や性質によって水頭差を調節して濾過することにより、汚泥による通水性シート26,26の目詰りを抑制でき、ケーキ層により適度なフィルタ作用を持たせることができ、濾過効率を向上できる。
【0047】
なお、上記実施の一形態において、濾過体9を曝気手段5を備えた処理槽1に配設して水頭差により濾過処理する構成について説明したが、例えばポンプにて汚水7を濾過処理したり、凝集剤を添加して攪拌子やジェット水流などの攪拌手段にて汚水7を流動させる凝集槽などの浸漬濾床2や曝気手段5を有しない槽に配設するなど、いずれの濾過処理方法に利用できる。なお、ポンプなどを用いて吸引により濾過させる場合、吸引力は、通水性シート26,26の表面に形成されるケーキ層を緻密化させずに脆弱状態で維持させるため、低く設定することが好ましい。
【0048】
また、通水性多孔質材27として一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32を所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込んで二重布帛状に連結したものを用いたが、例えばスポンジなどの柔軟性部材にて通水性多孔質に形成したいずれのものでもできる。なお、上記実施の形態のようにメッシュ状に編み込んだ通水性多孔質材27では、連結具35をメッシュの孔部分を通すように取り付けることができ、取付動作が容易にできる。
【0049】
さらに、連結具35としては、コイル状のものに限らず、リング状のものを複数設けるなど集水スリット11を挿通不可能ないずれの形状のものでもできる。
【0050】
また、通水性多孔質材27の柔軟性が高く板形状を維持しにくい場合には、例えば図11に示すように、硬質合成樹脂などにて細長棒状の棒状体45のそれぞれ両端部が、略L字パイプ状の連結部材46にて着脱自在に連結されて枠状に形成された補強用の枠体47を用いてもよい。すなわち、通水性多孔質材の周縁に枠体47を位置させ、コイル状の連結具35を内周側に枠体47が位置するように通水性多孔質材27に取り付けて通水性多孔質材27を枠体46に保持させる。この構成によれば、処理槽1内の汚水7の対流などにより濾過体9がなびいて隣設する濾過体9,9が接触することによる濾過効率の低減を防止できるとともに、通水性多孔質材27が大型となっても取扱が容易となって容易に集水管10に着脱できる。
【0051】
一方、濾過体9の寸法が2m×2mの場合、図12に示すように、上記実施の形態の平面寸法が例えば1m×1mの通水性多孔質材である通水性多孔質シート27の4枚を連結具35にて互いの縁を連結した1枚の通水性多孔質材を形成してもできる。この構成によれば、1つの形状の通水性多孔質シート27の連結状況により、適宜形状の異なる通水性多孔質材が得られ、保守管理および製造性を向上できるとともに、連結部分の縁で連結具35を介して容易に折り畳みでき、例えば通水性多孔質材を丸めることによるくせの発生を防止できる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の汚水濾過装置によれば、通水性多孔質材の一縁に集水管の集水スリットを通過不可能な連結具を流出孔に臨んで設けたため、集水管の一端から内周側に連結具を配設することにより、通水性多孔質材のみを集水スリットを介して集水管に吊り下げ支持でき、容易に濾過体を集水管に着脱でき、濾過処理効率および施工性を向上できる。
【0053】
請求項2記載の汚水濾過装置によれば、複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて適宜互いに連結して略板状に通水性多孔質材を形成するため、連結具による連結状況により濾過体の大きさに対応して1種類の通水性多孔質シートにて通水性多孔質材の大きさを適宜可変設定でき、製造性を向上できる。
【0054】
請求項3記載の汚水濾過装置によれば、請求項1または2記載の汚水濾過装置の効果に加え、リング状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付でき、濾過処理効率および施工性を容易に向上できる。
【0055】
請求項4記載の汚水濾過装置によれば、請求項1または2記載の汚水濾過装置の効果に加え、コイル状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付でき、濾過処理効率および施工性を容易に向上できる。
【0056】
請求項5記載の汚水濾過装置によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の汚水濾過装置の効果に加え、長手方向を柔軟性部材にて略板状に形成した通水性多孔質材の縁に沿って棒状体を通水性多孔質材に連結具にて支持するため、柔軟性の通水性多孔質材が補強され、例えば汚水の水温や水流などの雰囲気や通水性多孔質材を通水性袋体内に収容する際などに通水性多孔質材が変形せず、効率よく濾過処理の効率性および濾過体の着脱作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚水濾過装置の実施の一形態の濾過体を集水管に取り付ける状況を示す一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図2】同上集水管に取り付けた濾過体を示す断面図である。
【図3】同上正面図である。
【図4】同上濾過体を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図5】同上断面図である。
【図6】同上通水性多孔質材を示す正面図である。
【図7】同上通水性多孔質材の布帛状体を連結糸にて連結した状況を示す部分拡大図である。
【図8】同上浸漬濾床を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図9】同上浸漬濾床を示す一部を拡大した分解斜視図である。
【図10】同上濾過体を配設した処理槽を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施の形態の通水性多孔質材を示す正面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態を示す通水性多孔質シートを連結具にて連結した状況の一部を切り欠いた正面図である。
【符号の説明】
7 汚水
9 濾過体
10 集水管
11 集水スリット
26 通水性シート
27 通水性多孔質材
28 通水性袋体
29 流出孔
45 棒状体
【発明の属する技術分野】
本発明は、通水性袋体内に間隙保持用の通水性多孔質材を収納する濾過体にて汚水を濾過処理する汚水濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の汚水濾過装置としては、例えば特開平5−185078号公報に記載の構成が知られている。
【0003】
そして、特開平5−185078号公報に記載の汚水濾過装置は、スポンジなどの間隙保持用の通水性多孔質材を間に介在させて不織布または織布などの通水性シートを重ね合わせて周縁を密封して袋状に形成した通水性袋体を形成して濾過体を構成し、この濾過体に通水シートを介して通水性袋体内に通水した濾液を外部に流出させる吸引管を導出している。
【0004】
そして、濾過体を曝気槽の底部に配設した空気を曝気する曝気装置の上方に位置して吸引管の先端部を曝気槽外に導出して汚水中に浸漬配設し、吸引管と曝気槽中の汚水の水面との水頭圧により、汚水中の浮遊物質は通水性シートの表面に捕捉されて汚泥のケーキ層を形成するとともに、汚水の通水シートを介して内部に通水した濾液は吸引管を介して曝気装置外に処理水として流出される。なお、通水性シートの表面に付着するケーキ層は、吸引管による低い水頭差の吸引力で脆弱し、ある程度の厚さになると剥離するようになっている。
【0005】
しかしながら、この特開平5−185078号公報に記載の従来の汚水濾過装置では、汚染の進行した汚水を多量に処理することにより通水性シートが次第に目詰まりを生じるとともに、通水性多孔質材にスポンジなどを用いた場合には通水性多孔質材に微生物が繁殖し、通水性が低下して汚水の処理速度が次第に低下する。このため、濾過体を頻繁に交換する必要があり、汚水処理の効率の向上が望めない。
【0006】
そこで、例えば特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置が知られている。この特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置は、不織布または織布などの通水性シートを重ね合わせて一縁に流出孔を開口して周縁を密封して袋状に形成した通水性袋体内に通水性シート間の間隙保持用の通水性多孔質材を挿脱可能に収容して濾過体を構成している。そして、通水性多孔質材に流出孔を介して導出して取り付けた帯状の取付片および通水性袋体の流出孔の縁の取付部を、下側周面に集水孔を開口する集水管に流出孔を集水孔に連通させて固定具にて着脱可能に取り付けて濾過体を吊り下げ支持している。また、所定期間の濾過処理により濾過体が目詰まりし始めた際には、固定具とともに濾過体を取り外して通水性袋体および通水性多孔質材を洗浄もしくは交換する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特開平9−24211号公報に記載の汚水濾過装置では、集水管に通水性多孔質材の取付片および通水性袋体の取付部を固定具にて合わせて取付固定するため、集水管への濾過体の取付が煩雑となる。また、濾過処理により汚れ易いのは通水性袋体で、内部に位置する通水性多孔質材が目詰まりする度合いより通水性袋体が目詰まりする度合いの方がはるかに高い。しかしながら、通水性多孔質材と通水性袋体とを一緒に取り付けるため、通水性袋体のみ集水管から取り外して洗浄および交換する作業が困難となる問題がある。
【0008】
一方、濾過処理量が多い場合や濾過体を収容し汚水が流入する処理槽の形状などにより、濾過体の平面面積を適宜設定して濾過体を形成する必要があり、製造が煩雑となる問題もある。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、濾過体を容易に集水管に着脱可能な汚水濾過装置を提供する、また、簡単な構成で製造が容易な汚水濾過装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の汚水濾過装置は、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、この通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持し柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材を備えた濾過体と、この濾過体を吊り下げ支持し軸方向の一端が開閉可能に閉塞された集水管と、この集水管に設けられ前記通水性多孔質材の厚さ寸法と略同寸法の幅寸法にこの集水管の一端に連続して軸方向に沿ってスリット状に形成され前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液が前記流出孔を介して前記集水管内に流通する集水スリットと、前記通水性多孔質材の一縁に前記流出孔に臨んで設けられ前記集水スリットを通過不可能に形成され前記集水管の一端から内周側に配設されて前記通水性多孔質材を前記集水スリットを介して前記集水管に吊り下げ支持する連結具とを具備したものである。
【0011】
そして、柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材の一縁に設けた連結部を、集水管のスリット状の集水スリットに通水性多孔質材を挿通しつつ集水管の一端から内周側に挿入して通水性多孔質材を集水管に吊り下げ支持し、通水性多孔質材が間に介在されて間隙が保持される通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体を、内部に通水性多孔質材を収容して集水スリットに流出孔を連通させて集水管に吊り下げ支持する。このため、通水性袋体のみを集水管に着脱可能で、濾過体の集水管への着脱が容易で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が図れる。
【0012】
請求項2記載の汚水濾過装置は、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、柔軟性部材にて略板状に形成された複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて互いに連結して略板状に形成され前記通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持する通水性多孔質材を備えた濾過体と、この濾過体を吊り下げ支持し前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液を前記流出孔を介して集水する集水管とを具備したものである。
【0013】
そして、柔軟性部材にて略板状に形成された複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて適宜互いに連結して略板状に形成した通水性多孔質材を、通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体内に通水性シート間に介在して間隙を保持させて収容して、集水管に吊り下げ支持される濾過体を構成する。このため、連結具による連結状況により通水性多孔質材の大きさが適宜可変設定され、1種類の通水性多孔質シートにて大きさの異なる濾過体が得られ、製造性が向上する。
【0014】
請求項3記載の汚水濾過装置は、請求項1または2記載の汚水濾過装置において、連結具は、リング状であるものである。
【0015】
そして、リング状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付可能で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が容易に図れる。
【0016】
請求項4記載の汚水濾過装置は、請求項1または2記載の汚水濾過装置において、連結具は、コイル状であるものである。
【0017】
そして、コイル状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付可能で、濾過処理効率の向上および施工性の向上が容易に図れる。
【0018】
請求項5記載の汚水濾過装置は、請求項1ないし4いずれか一記載の汚水濾過装置において、長手方向が通水性多孔質材の縁に沿って連結具にて支持された棒状体を備えたものである。
【0019】
そして、長手方向を柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材の縁に沿って棒状体を通水性多孔質材に連結具にて支持するため、柔軟性の通水性多孔質材が補強され、例えば汚水の水温や水流などの雰囲気や通水性多孔質材を通水性袋体内に収容する際などに通水性多孔質材が変形せず、効率よく濾過処理の効率性および濾過体の着脱作業性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚水濾過装置の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図10において、1は処理槽で、この処理槽1は、上面を開口する箱状に形成され、内部に浸漬濾床2が配設されている。また、処理槽1の一側と浸漬濾床2と間の底部には、散気孔3が複数穿設された塩化ビニル樹脂パイプなどの管状の散気管4が複数設けられた曝気手段5が配設され、この曝気手段5の上方に曝気部6が形成されている。そして、処理槽1は、浸漬濾床2によって接触酸化された汚水7が散気管4から発生する気泡によって曝気されつつ曝気部6に上昇流となって還流するようになっている。
【0022】
また、曝気部6の上部には、濾過体9を支持してこの濾過体9にて濾過した濾液を集水する塩化ビニル樹脂パイプなどにて略円筒状に形成された集水管10が、曝気部6を跨ぐように長手方向が略水平となるように架設されている。そして、この集水管10の一端部には、図示しないキャップが着脱可能に取り付けられて開閉可能に閉塞されている。さらに、集水管10の他端は、処理槽1外に導出されている。また、この集水管10の曝気部6の上部に位置する部分には、図1および図3に示すように、周面下部に下方に向けて開口し一端縁から他端近傍に至るスリット状の集水スリット11が切り込み形成されている。なお、キャップは、略円板状の閉塞板の一面略中央に集水管の内周側に嵌合可能な略円柱状に突出する栓部を有し、この栓部の外周面に、集水スリット11に係合して閉塞する突起部が突設されて形成されている。
【0023】
そして、集水管10は、図10に示すように、処理槽1の汚水7の水面の高さL1 と集水管10の高さL2 との差、すなわち、水頭差L=L1 −L2 =20mm〜100mmの低い水頭圧となるように配設されている。この水頭差Lは、汚水7の図示しない浮遊物質の濃度や、性質によって調整し、濾過体9にて汚水7を濾過する濾過速度が1〜10m3 /m2 日程度の緩やかな速度となるように設定することが好ましい。
【0024】
一方、浸漬濾床2は、図8および図9に示すように、塩化ビニル樹脂パイプなどの略円筒状の骨組み部材13が連結具14にて略角柱枠状に組み立てられた取付枠状体15と、この取付枠状体15に上下方向に沿って張設された紐状接触材16と、紐状接触材16を取付枠状体15に固定する固定具17とを有している。
【0025】
そして、紐状接触材16は、例えば合成繊維にて形成された紐状芯材19に多数のループ状繊維20が引き出されて形成されている。また、この紐状接触材16は、長手方向の両端が例えば合成樹脂にて形成された合成繊維の帯状布体21に所定間隔ごとに縫着固定されている。さらに、帯状布体21の両端には、ボタン孔のように縁がかがり縫いされた挿通孔22がそれぞれ形成されている。
【0026】
また、固定具17は、例えば内径が骨組み部材13の外径と略同径もしくは若干径大の塩化ビニル樹脂パイプを、長手軸方向に沿って周面の一部を切り欠いて切欠部24を形成し、中心部から略180度より大きい角度範囲の断面円弧状に切欠部24が弾性変形により拡開するように形成されている。
【0027】
そして、骨組み部材13が複数の帯状布体21の挿通孔22に帯状布体21が所定間隔となるように挿通され、帯状布体21の両端部分を覆うように固定具17が骨組み部材13に嵌合固定されて帯状布体21が位置決め固定され、別体の骨組み部材13が帯状布体21および紐状接触材16を所定の張力で張設するように連結具14にて直交方向に連結されて略立方体枠状に組み立てられて浸漬濾床2が形成されている。
【0028】
一方、濾過体9は、図1ないし図7に示すように、例えば最小保留粒子径10μm〜100μmの2枚の不織布または織布などの通水性シート26,26が重ね合わされ、周縁が密封、例えば縫合されて内部に間隔保持用の通水性多孔質材27を通水性シート26,26間に介在するように収容する袋状の通水性袋体28を有している。さらに、通水性袋体28の一辺は、両側辺の一部に亘って密閉されず流出孔29が開口形成され、流出孔29の周縁側の通水性シート26が鍔状の自由端となっており、この自由端の部分が取付部30となっている。
【0029】
また、通水性多孔質材27は、一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32が所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込まれて二重布帛状に連結されて、例えば1m×1mの略正方形板状で厚さ寸法が集水管10の集水スリットの幅寸法と略同寸法および幅狭となるように形成されている。さらに、通水性多孔質材27の一辺の両端近傍には、コイル状の連結具35が取り付けられている。この連結具35は、軸方向が通水性多孔質材27の一縁に沿ってこの通水性多孔質材27の一縁部分を突き通すように取り付けられている。なお、通水性多孔質材27は、布帛状体32,32が重ね合わされ所定の間隙を有するように連結糸33にて編み込まれた二重布帛状に形成されているため、弾性を有するので、通水性多孔質材27の一辺の一部のみに連結具35を設けるのみでよい。
【0030】
そして、通水性多孔質材27が通水性袋体28内に流出孔29から連結具35が臨むように収容されて濾過体9が構成されている。また、この濾過体9は、連結具35が集水管10の内周側に挿入され集水スリット11を介して通水性多孔質材27が導出するように集水管10に通水性多孔質材27が取り付け支持されている。さらに、通水性多孔質材27が流出孔29を介して内側に挿入しつつ通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付けられ、この取付部30の部分に浸漬濾床2の固定具17と同様に切欠部39を設けた保持部40が切欠部39を拡開するように弾性変形されつつ嵌合されて、集水管10に吊り下げ支持され、濾過体9が集水管10に吊り下げ支持されて処理槽1内に配設されている。
【0031】
次に、上記実施の一形態の濾過体9を処理槽1内に配設する動作を説明する。
【0032】
あらかじめ通水性多孔質材28の一辺両端部に連結具35を取り付けておく。そして、集水管10の一端側から集水スリット11に通水性多孔質材27を挿入するとともに連結具35を集水管10の内側に挿入し、集水管10に通水性多孔質材27を吊り下げ支持する。なお、この通水性多孔質材27の挿入は、集水スリット11の端部縁に通水性多孔質材27の縁が当接するまで挿入する。この後、図示しないキャップを集水管10の一端に集水スリット11をキャップの突起部にて閉塞しつつ栓部を集水管10の内周側に嵌挿して取り付け、集水管10の一端側を閉塞する。なお、このキャップは、突起部の先端側の縁が通水性多孔質材27の縁に当接する寸法形状に形成され、キャップの取り付けにより集水スリット11は、通水性多孔質材27が挿通する部分以外が閉塞された状態となる。
【0033】
そして、あらかじめ袋状に形成された通水性袋体28内に集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27を挿入し、通水性袋体28の流出孔29の縁を集水スリット11を覆うように集水管10の外周面に当接させて位置決めする。この後、通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付け、この巻き付けた取付部30の部分に保持部40を拡開するように弾性変形しつつ嵌合して、通水性袋体28を集水管10に吊り下げ固定し、濾過体9を集水管10に吊り下げ支持する。
【0034】
次に、この集水管10を処理槽1内に、処理槽1の汚水7の水面の高さL1 より集水管10の高さL2 が20mm〜100mm程度低い位置に架橋するように配設し、この水頭差Lを維持する状態で複数の集水管10,10を連結して処理槽1外に導出する。
【0035】
次に、上記実施の形態の汚水の処理動作を説明する。
【0036】
処理槽1内に導入された汚水7は、曝気手段5の散気管4から散気された気泡により曝気されつつ曝気部6に上昇して上昇流となり、この上昇流の発生により汚水7は処理槽1内を還流する。そして、浸漬濾床2を通過する汚水7は、紐状接触材16に付着する微生物により汚水7中の有機性の汚染物質が好気性分解され、浄化され再び曝気手段5により曝気部6に上昇する。
【0037】
この汚水7の還流の際に、曝気部6に配設された濾過体9により、水頭差にて生じる低い吸引力にて汚水7の一部が緩やかな速度で吸引され、通水性シート26に浸透し、通水性袋体28内に通水される。そして、通水性袋体28内に通水された濾液は、通水性袋体28の流出孔29から集水管10の集水スリット11を介して集水管10内に吸引されて処理槽1外に処理水として放水される。
【0038】
また、通水性シート26を汚水7が通水する際、汚水7中の浮遊物質は通水性シート26に捕捉されて濾過され、この濾過が続けられると、通水性シート26の表面に濃縮された汚泥のケーキ層が形成される。そして、このケーキ層により、汚水7中の微細な粒子もフィルタ作用により捕捉されて濾過される。なお、ケーキ層は、濾過体9が低い水頭差による低い吸引力にて脆弱しているため、所定の厚さ寸法になると通水性シート26の表面から剥離し、再びケーキ層が付着し成長する。このため、ケーキ層は、略一定の厚さ寸法に保たれ、略一定の濾過速度が維持される。
【0039】
そして、長期間の濾過により通水性シート26の目詰まりが進行し、濾過速度が低下する場合には、保持部40を取り外して集水管10に連結具35にて通水性袋体28が吊り下げられた状態で濾過体9の通水性袋体28を集水管10から取り外す。この後、通水性袋体28を洗浄し、集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27に例えば微生物などのフロックが増殖するなどする場合には噴水洗浄する。そして、洗浄後の新しい通水性袋体28の内部に集水管10に吊り下げ支持した通水性多孔質材27を挿入し、通水性袋体28の流出孔29の縁を集水スリット11を覆うように集水管10の外周面に当接させて位置決めする。この後、通水性袋体28の取付部30が集水管10の外周面に巻き付け、この巻き付けた取付部30の部分に保持部40を拡開するように弾性変形しつつ嵌合して、通水性袋体28を集水管10に吊り下げ固定し、濾過体9を集水管10に吊り下げ支持する。
【0040】
上記実施の一形態によれば、通水性袋体28の通水性シート26,26が汚水7の水圧で密着することなく円滑に汚水7を濾過させる通水性多孔質材27に、集水管10の集水スリット11を挿通不可能な径大のコイル状の連結具35を通水性袋体28の流出孔29に臨んで設け、集水管10内に連結具35を挿入し、通水性多孔質材27を集水スリット11に挿入して吊り下げ支持し、通水性袋体28は別途保持部40にて集水管10に取り付けるため、例えば通水性シート26,26の汚水7中の浮遊物質による目詰まりにて通水率が低下しても通水性袋体28のみを交換するのみで、通水性多孔質材27はそのまま吊り下げ支持しておくことができ、通水性袋体28のみを集水管10に容易に着脱できるので、濾過体9の集水管10への着脱が容易で、通水性袋体28の交換時間の短縮などにより濾過処理効率が向上するとともに、濾過体9を配設する施工性を向上できる。
【0041】
また、連結具としてコイル形状のものを用いたため、容易に通水性多孔質材27に取り付けでき、通水性多孔質材27のみを簡単な構成で容易に集水管10に吊り下げ支持できる。
【0042】
そして、通水性多孔質材27は、一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32を所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込んで二重布帛状に連結し、長方形板状に形成したため、通水性多孔質材27が通水性袋体28内で増殖した微生物により目詰まりすることを抑制でき、濾過体9の交換頻度が低下して処理効率の低下を防止でき、汚水処理の運転管理も容易となる。
【0043】
さらに、通水性多孔質材27の周縁に着脱自在に枠体37を設けたため、枠体37により通水性多孔質材27が板状の形態をとるため、通水性多孔質材27を容易に通水性袋体28内に挿脱でき作業性を向上できるとともに、曝気によるエアリフトが生じて汚水7に上昇流が発生し、この上昇流により通水性シート26,26が波打つように屈曲しても通水性シート26,26同士が密着することを防止でき、通水性シート26,26間の所定の間隙は保持され、確実に汚水7を処理できるとともに、枠体37を着脱自在に設けたため、通水性多孔質材27を交換する際には枠体37は再利用できるため、通水性多孔質材27のみの交換により処理コストを低減できる。
【0044】
また、通水性袋体28を通水性シート26,26の一片を両側片の一部に亘って縫合せずに流出孔29を形成したため、流出孔29の周縁に鍔状の取付部30,30を形成でき、これら取付部30,30を集水管10に集水スリット11に流出孔29を対向連通するように保持部40にて着脱自在に固定するため、別途流出孔29を設けた管状物を設けるなどが不要で、容易に通水性袋体28のみを集水管10に着脱可能に吊り下げ支持できる。
【0045】
そして、濾過体9を曝気手段5の上方に位置して配設したため、曝気手段5から発生する気泡や上昇流などにより、通水性シート26,26の表面に付着する脆弱なケーキ層の剥離および成長が適宜発生してケーキ層の厚さを略一定に保持でき、濾過速度を略一定にできる。
【0046】
また、汚水7中の浮遊物質の濃度や性質によって水頭差を調節して濾過することにより、汚泥による通水性シート26,26の目詰りを抑制でき、ケーキ層により適度なフィルタ作用を持たせることができ、濾過効率を向上できる。
【0047】
なお、上記実施の一形態において、濾過体9を曝気手段5を備えた処理槽1に配設して水頭差により濾過処理する構成について説明したが、例えばポンプにて汚水7を濾過処理したり、凝集剤を添加して攪拌子やジェット水流などの攪拌手段にて汚水7を流動させる凝集槽などの浸漬濾床2や曝気手段5を有しない槽に配設するなど、いずれの濾過処理方法に利用できる。なお、ポンプなどを用いて吸引により濾過させる場合、吸引力は、通水性シート26,26の表面に形成されるケーキ層を緻密化させずに脆弱状態で維持させるため、低く設定することが好ましい。
【0048】
また、通水性多孔質材27として一対の織布などのメッシュ状の布帛状体32,32を所定間隔となるように所定の嵩と反発性を有するモノフィラメントのポリエステル繊維などの連結糸33にて編み込んで二重布帛状に連結したものを用いたが、例えばスポンジなどの柔軟性部材にて通水性多孔質に形成したいずれのものでもできる。なお、上記実施の形態のようにメッシュ状に編み込んだ通水性多孔質材27では、連結具35をメッシュの孔部分を通すように取り付けることができ、取付動作が容易にできる。
【0049】
さらに、連結具35としては、コイル状のものに限らず、リング状のものを複数設けるなど集水スリット11を挿通不可能ないずれの形状のものでもできる。
【0050】
また、通水性多孔質材27の柔軟性が高く板形状を維持しにくい場合には、例えば図11に示すように、硬質合成樹脂などにて細長棒状の棒状体45のそれぞれ両端部が、略L字パイプ状の連結部材46にて着脱自在に連結されて枠状に形成された補強用の枠体47を用いてもよい。すなわち、通水性多孔質材の周縁に枠体47を位置させ、コイル状の連結具35を内周側に枠体47が位置するように通水性多孔質材27に取り付けて通水性多孔質材27を枠体46に保持させる。この構成によれば、処理槽1内の汚水7の対流などにより濾過体9がなびいて隣設する濾過体9,9が接触することによる濾過効率の低減を防止できるとともに、通水性多孔質材27が大型となっても取扱が容易となって容易に集水管10に着脱できる。
【0051】
一方、濾過体9の寸法が2m×2mの場合、図12に示すように、上記実施の形態の平面寸法が例えば1m×1mの通水性多孔質材である通水性多孔質シート27の4枚を連結具35にて互いの縁を連結した1枚の通水性多孔質材を形成してもできる。この構成によれば、1つの形状の通水性多孔質シート27の連結状況により、適宜形状の異なる通水性多孔質材が得られ、保守管理および製造性を向上できるとともに、連結部分の縁で連結具35を介して容易に折り畳みでき、例えば通水性多孔質材を丸めることによるくせの発生を防止できる。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の汚水濾過装置によれば、通水性多孔質材の一縁に集水管の集水スリットを通過不可能な連結具を流出孔に臨んで設けたため、集水管の一端から内周側に連結具を配設することにより、通水性多孔質材のみを集水スリットを介して集水管に吊り下げ支持でき、容易に濾過体を集水管に着脱でき、濾過処理効率および施工性を向上できる。
【0053】
請求項2記載の汚水濾過装置によれば、複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて適宜互いに連結して略板状に通水性多孔質材を形成するため、連結具による連結状況により濾過体の大きさに対応して1種類の通水性多孔質シートにて通水性多孔質材の大きさを適宜可変設定でき、製造性を向上できる。
【0054】
請求項3記載の汚水濾過装置によれば、請求項1または2記載の汚水濾過装置の効果に加え、リング状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付でき、濾過処理効率および施工性を容易に向上できる。
【0055】
請求項4記載の汚水濾過装置によれば、請求項1または2記載の汚水濾過装置の効果に加え、コイル状の連結具を用いたため、通水性多孔質部材と通水性袋体とが簡単な構成で容易に別々に取付でき、濾過処理効率および施工性を容易に向上できる。
【0056】
請求項5記載の汚水濾過装置によれば、請求項1ないし4いずれか一記載の汚水濾過装置の効果に加え、長手方向を柔軟性部材にて略板状に形成した通水性多孔質材の縁に沿って棒状体を通水性多孔質材に連結具にて支持するため、柔軟性の通水性多孔質材が補強され、例えば汚水の水温や水流などの雰囲気や通水性多孔質材を通水性袋体内に収容する際などに通水性多孔質材が変形せず、効率よく濾過処理の効率性および濾過体の着脱作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚水濾過装置の実施の一形態の濾過体を集水管に取り付ける状況を示す一部を切り欠いた分解斜視図である。
【図2】同上集水管に取り付けた濾過体を示す断面図である。
【図3】同上正面図である。
【図4】同上濾過体を示す一部を切り欠いた正面図である。
【図5】同上断面図である。
【図6】同上通水性多孔質材を示す正面図である。
【図7】同上通水性多孔質材の布帛状体を連結糸にて連結した状況を示す部分拡大図である。
【図8】同上浸漬濾床を示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図9】同上浸漬濾床を示す一部を拡大した分解斜視図である。
【図10】同上濾過体を配設した処理槽を示す説明図である。
【図11】本発明の他の実施の形態の通水性多孔質材を示す正面図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態を示す通水性多孔質シートを連結具にて連結した状況の一部を切り欠いた正面図である。
【符号の説明】
7 汚水
9 濾過体
10 集水管
11 集水スリット
26 通水性シート
27 通水性多孔質材
28 通水性袋体
29 流出孔
45 棒状体
Claims (5)
- 通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、この通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持し柔軟性部材にて略板状に形成された通水性多孔質材を備えた濾過体と、
この濾過体を吊り下げ支持し軸方向の一端が開閉可能に閉塞された集水管と、
この集水管に設けられ前記通水性多孔質材の厚さ寸法と略同寸法の幅寸法にこの集水管の一端に連続して軸方向に沿ってスリット状に形成され前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液が前記流出孔を介して前記集水管内に流通する集水スリットと、
前記通水性多孔質材の一縁に前記流出孔に臨んで設けられ前記集水スリットを通過不可能に形成され前記集水管の一端から内周側に配設されて前記通水性多孔質材を前記集水スリットを介して前記集水管に吊り下げ支持する連結具と
を具備したことを特徴とする汚水濾過装置。 - 通水性シートが重ね合わされて一縁に流出孔を開口して周囲が密封された略袋状の通水性袋体、および、柔軟性部材にて略板状に形成された複数の通水性多孔質シートの縁を連結具にて互いに連結して略板状に形成され前記通水性袋体内に収容され前記通水性シートの間隙を保持する通水性多孔質材を備えた濾過体と、
この濾過体を吊り下げ支持し前記通水性袋体内に前記通水性シートを介して通水した濾液を前記流出孔を介して集水する集水管と
を具備したことを特徴とする汚水濾過装置。 - 連結具は、リング状である
ことを特徴とした請求項1または2記載の汚水濾過装置。 - 連結具は、コイル状である
ことを特徴とした請求項1または2記載の汚水濾過装置。 - 長手方向が通水性多孔質材の縁に沿って連結具にて支持された棒状体を備えた
ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の汚水濾過装置。
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