JP3607589B2 - 直交周波数分割多重(ofdm)通信システムにおける、周波数に対して差動的変調を行うための方法および装置 - Google Patents

直交周波数分割多重(ofdm)通信システムにおける、周波数に対して差動的変調を行うための方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、概して、衛星放送システムに関し、特に上記衛星放送システムの地上レピータに関する。
【0002】
【従来の技術】
プログラム内容を放送するための衛星放送システムは、世界中の多くの場所でますます盛んに使用されるようになってきている。直接放送衛星(DBS)システムは、例えば、プログラム内容を顧客に放送する静止衛星に、テレビのプログラム内容を放送する。このような無線放送環境においては、アンテナまたは衛星放送受信用アンテナのような適当な受信機を持っている人なら誰でも、放送されたプログラムを受信することができる。
【0003】
さらに、静止衛星から米国のような広大な通達エリア内の顧客に、オーディオ・プログラム内容を放送するための、多数の衛星放送システムが今まで提案され、示唆されてきた。例えば、デジタル・オーディオ放送(DAB)を供給するために提案されたシステムは、CDに近い音質のオーディオ、データ・サービス、および現在のアナログFM送信よりも、もっと広い通達エリアをカバーするものと期待されている。テレビおよびラジオ内容を放送するための衛星放送システムは、潜在的に国全体を通達エリアとし、ある地域しか通達エリアとしない従来の地上テレビ局およびAM/FM無線局と比較した場合優れたものである。
【0004】
衛星放送システムは、アップリンク局から一つまたはそれ以上の移動受信機に、デジタル音楽およびそのほかのオーディオ情報を送信する。衛星放送システムは、通常、放送モードで動作する複数の衛星および地上レピータを含む。衛星は、通常、静止衛星で、必要な地理的通達エリア上に位置する。地上レピータは、通常、仰角により、また高いビルの影になるために、衛星と移動受信機との間の直線距離(LOS)が遮断される人工密度の高い都市の通達エリア内で使用される。
【0005】
上記衛星放送システム、およびデジタル・オーディオ放送(DAB)システムの通信チャネルは、通常、多くの場合、時間的な分散よりも周波数における分散の方が少ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、デジタル・オーディオ放送(DAB)システムは、通常、時間の経過中に、送信信号を差動的にコード化する。例えば、「無線放送システム;移動受信機、携帯用受信機および固定受信機に対するデジタル・オーディオ放送(DAB)」、欧州電気通信規格;ETS 300 401(1997年5月)に記載されているヨーロッパ・デジタル・オーディオ放送(DAB)規格は、時間の経過中に差動的変調を行う。それ故、周波数に対して差動的変調を行う地上レピータの開発が待望されている。さらに、周波数に対して差動的コード化を実行するための直交周波数分割多重(OFDM)スキームを使用する地上レピータの開発も待望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
通常、開示されている地上レピータは、オーディオおよびビデオ情報のようなプログラム内容を放送する衛星送信システムで使用するためのものである。衛星送信システムは、また、複数の衛星を含むことができる。ある観点から見た場合、地上レピータは、多重経路伝播によるチャネル障害を最小限度に低減するために、OFDM送信機として実行される。他の観点から見た場合、OFDM地上レピータは、時間ではなく、周波数に対して送信信号を差動的にコード化する。それ故、差動的コード化は、チャネル位相の歪を避けるために、OFDMシステムにおいて、連続しているビン(サブキャリヤ)に対して行われる。
【0008】
OFDM受信機は、多数の変調していないサブキャリヤをパイロット・ビンとして割り当て、そうすることにより、上記の変調していないサブキャリヤを各OFDM記号の基準として供給する。OFDM受信機のところでは、変調していないパイロット・ビンは、位相情報を含んでいない。それ故、変調していないパイロット・ビンは、OFDM受信機が行った差動的復調に対して基準を供給する。
【0009】
さらに他の観点から見た場合、OFDM送信機は、二つのモード、すなわち、通常モードおよび送信機識別子情報(TII)モードで動作する。TIIモードは、通常モードのすべての機能を含み、また、休止状態のOFDMサブキャリヤ(ビン)を使用して、顧客データを含むレピータ識別信号を送信する。それ故、OFDM送信機は、例えば、試験段階中に使用することができる識別信号を、連続的にまたは周期的に送信することができる。
【0010】
通常モードの場合、OFDM送信機は、そうしたい場合には、未使用(休止状態)のサブキャリヤにゼロを書込み、TIIモードの場合には、OFDM送信機は、送信機識別子情報(TII)を送信するために、未使用(休止状態)のサブキャリヤの中の少なくともいくつかを使用する。TIIモードの場合、追加のサブキャリヤは、予め定めたTII値に従って、オン/オフされる。TIIサブキャリヤが、変化しないTI値を連続的に送信する場合には、そのような送信は、電力を低減した状態で行われる。予め定めたTII値は、一組の複素数記号にマッピングされる。TII信号により、受信機試験装置は、受信した信号を、簡単に、TII信号を発生する地上レピータに関連させることができる。
【0011】
以下の詳細な説明および図面を読めば、本発明、および本発明の機能および利点をもっと完全に理解することができるだろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の衛星送信システム100である。衛星送信システム100は、アップリンク局(図示せず)から移動受信機のような一つまたはそれ以上の移動局受信機150にデジタル音楽およびその他のオーディオ情報を送信する。図1に示すように、例示としての衛星送信システム100は、放送モードで動作している二つの衛星110、120を含む。衛星110、120は、静止衛星として設計され、静止システムの要件に従って、適当な仰角で、米国東部および西部のような地理的通達エリア上に位置する。ある実施形態の場合には、衛星110、120は、従来の時分割多重(TDM)送信機として実行される。
【0013】
さらに、衛星送信システム100は、仰角および高いビルの影になるために、衛星110、120と、移動受信機150との間の直線距離(LOS)が遮断される人工密度が高い都市領域で動作する、以下に説明する地上レピータ140のような複数の地上レピータを含む。本発明のある機能により、地上レピータ140は、多重経路伝播によるチャネル障害を最小限度に低減するためのOFDM送信機として実行される。さらに、OFDM地上レピータ140は、時間についてではなく、周波数について送信信号を差動的にコード化することができる。それ故、差動的コード化は、チャネル位相歪を避けるために、OFDMシステム・ビン内で連続しているビン(サブキャリヤ)に対して行われる。
【0014】
OFDM地上レピータ140は、通常、チャネルの位相がコヒーレントである場合(一つの差動的に変調された記号から次の差動的に変調された記号へのチャネル位相が、大きく変わらない場合)、周波数に対して送信信号を差動的にコード化する。例示としてのDQPSK実行の場合には、連続的にチャネル位相の変化は、45/2度以下でなければならない。チャネル位相の変動が、時間に対してよりも、周波数に対して大きいようなチャネル環境の場合には、地上レピータ140は、時間に対して差動的にコード化する従来の機構を実行することができる。
【0015】
本発明の他の機能によれば、OFDM送信機200は、二つのモード、すなわち、通常モードおよびTIIモードで動作する。以下に詳細に説明するように、TIIモードは、通常モードのすべての機能を含み、また、休止状態のOFDMサブキャリヤ(ビン)を使用して、顧客データを含むレピータ識別信号を送信する。
【0016】
衛星110、120は、しっかりした無線周波数(RF)リンクを通して、スタジオから放送信号を受信し、衛星110、120は、上記信号をキャリ周波数にダウン変換した後で、上記信号を放送する。地上レピータ140は、有線リンクまたはマイクロウエーブ・リンクのような周知の技術的手段を使用して、アップリンク・スタジオ(図示せず)から、または専用衛星(図示せず)から直接情報を受信する。例示としての実施形態の場合には、地上レピータ140は、スタジオから直接情報を受信する。
【0017】
<OFDM信号>
例示としての実施形態の場合には、持続時間Tsの各OFDM記号は、4kHz(Δf)のキャリヤ間隔と等しい間隔を持つ978の能動的ビン(サブキャリヤ)からなる。記号の持続時間Tsは、266.11マイクロ秒であり、この場合、TsはTuにTgを加えたもの、すなわち、有用なOFDM記号の持続時間に等しい。Tuは、図に示すように、250マイクロ秒に等しく、ガード間隔持続時間または循環プリフィックス持続時間Tgは、16.11マイクロ秒に等しい。4kHzのキャリヤ間の間隔Δfは、有用な記号持続時間の逆数(1/Tu)に等しい。主信号は下記のように定義される。
【数1】
Figure 0003607589
ここで、
z(l、k)は、k!=0の場合は、l番目のOFDM記号内のk番目のサブキャリヤに対する差動的にコード化された複素数記号に等しく、k=0の場合は、0である。
m(k)は、(TIIモードの場合だけ送信され、通常モードの場合には0である)複合TII情報に等しい。
【0018】
すべてのlに対して、
g(t,l,k)=exp(j*2*π*k*(t−Tg)/Tu)*rect(t/Ts)
0<=X<1の場合、rect(x)=1、その他の場合にはゼロ。さらに、上記係数が2に等しい場合には、Tは(1/(2048*4000)(約122.07ナノ秒)と定義される。Tgは約16.11マイクロ秒(=132T)と定義され、Tuは250マイクロ秒=2048Tと定義され、Tsは約266.11マイクロ秒(=2180T)と定義される。
【0019】
<OFDM送信機>
図2は、本発明のOFDMベースバンド送信機200である。スタジオ・エンコーダ(図示せず)は、送信機200に送信するためのビットを供給する。これらのビットは、ソースおよびチャネル・コード化され、インターリーブされ、OFDM送信機200に送られる。
【0020】
図2に示すように、OFDM送信機200は、入力データ・ストリームを1952ビットのフレームに収集するブロック210を含む。ある実施形態の場合には、顧客データは、フレームの第一のビットが、同期ビットとして機能するように、2000ビットのブロック内に配列される。それ故、OFDM送信機200は、クラスタ同期ビットに第一のビットを適当に割り当てることにより、OFDMフレームの枠組みを抽出しなければならない。クラスタ同期ビット値(1または0)の選択は、OFDM信号ゼネレータの機能ではない。これら1952のビットは、一つのOFDM記号に属する1952ビットに対応する。例示としての実施形態の場合には、一つの1952ビットのフレームの持続時間は、266.11マイクロ秒に等しく、その中の250マイクロ秒は、有用なOFDM記号に割り当てられ、16.11マイクロ秒は、ガード間隔または循環プリフィックス(CP)に割り当てられる。
【0021】
枠組みの後で、入力ビットが、QPSK変調装置220により、π/4だけシフトしたQPSK立体配座にマッピングされる。すなわち、入力ビット・ストリームは、複素数QPSK立体配座のストリーム内にマッピングされ、その結果、出力は、複素数ユニット円内に位置し、点は、軸からπ/4だけシフトする。正確な動作は下記の通りである。
入力:ビット・ストリーム{p0,p1,...p1951}
但し、p(i)=0または1
出力:複合記号{q0,q1,...q1951}
但し、q(i)=複合フロート:π/4、3π/4、5π/4、7π/4のところでユニット円上に位置する。
q(n)=(1/sqrt(2))*[(1−2*p(2n))+j*(1−2*p(2n+1))] (但し、n=0,1,...975)
【0022】
QPSKのマッピングしたストリームは、その後で、インターリーバ230により周波数インターリーブされる。OFDM信号は、時間領域および周波数領域両方の情報を含む。OFDM送信機200は、976サブキャリヤに、それぞれが、サブキャリヤ間に4kHzの間隔を持つ二つの変調してないパイロットおよびゼロのサブキャリヤを加えたものを持つ。信号に歪を与えるチャネルは、時間および周波数の両方で変化する。送信機200に対する受信機400の移動による時間的変動は、エンコーダ・ブロックのインターリーバ(図示せず)が利用する。チャネルの遅延の延長による周波数の変動は、周波数インターリーバ230が利用する。チャネルは、近くのサブキャリヤに相互に関連するフェージングを与え、チャネルの遅延の延長のほぼ逆数に等しい周波数間隔のところで、それ自身から相互関係を除去する。以下にOFDM周波数インターリーバをさらに詳細に説明する。
入力:{q0,q1,q2,...q975)
但し、q(i)=複合QPSK記号
出力:{y0,y1,...y975}
但し、y(i)=複合QPSK記号
q(i)を、I(i)+jQ(i)と書き表せるとしよう。
複素数ストリーム{q0,q1,...q975}を下記のように配列する。
1952のサンプル幅のバッファとして、B:I0 I1 I2...I975 Q0 Q1...Q975
【0023】
このストリームは、32ブロックのインターリーバにより、61を使用してインターリーブされる。その結果、バッファBは、マトリックスの行毎に書き込まれ、出力Tは、マトリックスの各列から読み出される。図3は、完全に書き込まれた入力マトリックス300である。
【0024】
それ故、出力Tは、{t0,t1,...t1951}に等しく、下記のように表示することができる。
{I0,I32,I64,..I960,Q16,...,Q912,Q944,I1,I33,I65,...,I961,Q17...Q913,Q946,...I31,I63,...Q15,Q47,...Q943,Q975}ここで、ストリームの一番左の入力が、インターリーバ230からの最も古いサンプルである。
【0025】
その後で、このストリームTは下記のように、デマルチプレクスされる。
y(0)=t0+j*t1
y(1)=t2+j*t3
...
y(975)=t1950+j*t1951
複素数サンプルのストリーム{y0,y1,...y975}は、周波数インターリーバ230の出力を示す。
【0026】
すでに説明したように、OFDM地上レピータ140は、時間に対してではなく、周波数に対して送信信号を差動的にコード化する。それ故、差動的変調装置240は、OFDMシステムで、連続しているビン(サブキャリヤ)に対して、インターリーブされたデータを差動的コード化する。受信機400のところで、489番目のサブキャリヤは、位相情報を含んでいない。以下に説明するIFFTバッファリングの構造体により、一番目のサブキャリヤも、位相情報を何も含んでいない。それ故、差動的変調装置240は、489番目に受信した各複素数サンプルを、位相π/4で、エンコーダ・メモリを始動する。変調していないパイロット・ビンが、差動的復調に基準を供給することに留意されたい。それ故、OFDM送信機200は、例えば、各OFDM記号内で、基準として、二つのサブキャリヤを供給する。以下に、差動的変調装置240の動作を詳細に説明する。
入力={y0,y1,...y975} 但し、y(i)=複素数
出力={z0,z1,...z1955} 但し、z(i)=複素数
【0027】
差動的変調装置240は、下記のように動作する。最初に、下記のように入力が配置される。
=(1/sqrt2,1/sqrt2)
=y0
=y1
...
488=y487
489=(1/sqrt2,1/sqrt2)
490=y488
491=y489
...
977=y975
【0028】
数値、1/sqrt(2)および1/sqrt(2)は、スペクトルの最初のk=489および中央の(k=1)のところの、パイロット・トーンである。その後で、差動的変調装置240の出力値、z(i)が、複素数のかけ算により、下記のように発生する。
z(0)=t(0)
z(1)=t(1)*z(0)
z(2)=t(2)*z(1)
...
z(488)=t(488)*z(487)
z(489)=t(489)
z(490)=t(490)*z(489)
...
z(977)=t(977)*z(976)
【0029】
図2に示すように、ブロック250は、未使用(休止状態)のキャリヤに、(通常モードの場合には)ゼロを書込み、または(TIIモードの場合には)送信機識別子情報(TII)を書き込む。TIIモードの場合には、追加のサブキャリヤがオン/オフされる。このオン/オフは、レピータの識別番号、b,b,...b43により制御される。この識別番号は44ビットである。上記レピータ識別子番号は、複素数記号、m,m,...m43上にマッピングされる。TIIにより、受信機の試験装置は、受信した信号を、簡単に、TII信号を発生する地上レピータに容易に関連させることができる。例示としてのTIIは、244までのレピータを識別することができる。衛星110、120に関連するTDMバンドへの干渉を制限するために、これら数字のサブセットを正しく選択することができる。
【0030】
TII数はb,b,...b43で指定される。この場合、b(i)は0または1であってもよい。ビットm(i)へのビットb(i)のマッピングは、下記のように行われる。
Figure 0003607589
通常モードの場合、すべてのm(i)はゼロである。
【0031】
差動的にコード化されたデータは、OFDM信号を発生するIFFTブロック260に送られる。例示としての実施形態の場合には、係数2の過度サンプリングが使用され、IFFT260は、2048の長さを持つものでなければならない。通常、ある実施形態は、ある係数、Factorによる、もっと高度な過度サンプリングを必要とし、この係数の場合、1024*FactorのIFFTが必要になる。確実に、最も高い周波数のサブキャリヤを、偽信号を発生しないで再生するためには、IFFT260を、使用中のサブキャリヤの数の二倍になるようにしなければならない。Factorの数値は、少なくとも2でなければならないことに留意されたい。
【0032】
1024XFactorの長さのバッファのバッファリングは、978のサブキャリヤ(TIIモードにおいて1022)を収容するように設計されている。その結果、バッファの0番目の位置は、(取得目的のために必要な)ゼロのサブキャリヤを含み、その後の489サンプルが、次の連続している位置を占める。バッファの最後の489番目の位置は、978の入力サンプルの後半が占める。バッファの残りの部分のブロック250にはゼロが入る。視覚的に説明すると、このIFFT装置は、最初の489のサンプルが入力された時、(2.9GHzのキャリヤに対して)正の周波数成分を発生し、後半の489のサンプルが入力した時、負の周波数成分を発生し、中央のキャリヤ(2.9GHzのキャリヤ)はゼロになる。TIIモードの場合には、追加のサブキャリヤがオン/オフされる。
【0033】
ブロック250の詳細は下記の通りである。
入力={z0,z1,...z977}
但し、z(i)=複素数
出力={f0,f1,f2,...f(Factor*1024−1)}
但し、f(i)=複素数
(Factorの過度サンプリングを仮定する)
下記のように、z(n){n=0,...977}を配置する。
中央のゼロは下記のように設定する。
f(0)=(0,0);
サブキャリヤは下記のように設定する。
Figure 0003607589
TII信号は下記のように設定する。
Figure 0003607589
使用していないキャリヤは下記のようにゼロに設定する。
f(512)=(0,0);
....
f(1024XFactor−512)=(0,0)
IFFTのブロック260の動作は、下記のように表わすことができる。
入力={f0,f1,...f(1024XFactor−1)}
但し、f(i)=複素数
出力={a0,a1,a2,...a(1024XFactor−1)}
ここで、a(i)は複素数であり、複素数面に属し、グリッド上には存在しない。IFFTブロック260は、複素数−複素数倒置FFTを発生し、I/Qフォーマットで出力を発生する。IFFTブロック260についてさらに詳細に知りたい場合には、例えば、(1991年)ケンブリッジ、ケンブリッジ大学出版部発行の、W.H.プレス他の、Cの数字レシペ−「科学的計算技術」を参照されたい。上記論文は、引用によって本明細書の記載に援用する。
【0034】
チャネルおよびレピータ間の遅延の延長の影響を緩和するために、循環プリフィックスが、ブロック270のところで信号に追加される。CPブロック270の動作は、下記のように表わすことができる。
入力={a0,a1,a2,...a(FactorX1024−1)}
但し、a(i)=複素数
出力={A0,A1,A2,...A((1024+GI)XFactor−1)}
但し、A(i)=複素数
GIは66サンプルに設定されていて、OFDM信号発生に対しては、Factorの過度サンプリングを行うものと仮定する。Factorは少なくとも2でなければならない。これにより、設計より若干長い、16.11マイクロ秒の循環プリフィックスが発生する。循環プリフィックスの数は、GIXFactorである。
【0035】
CPブロック270は、単に、入力1024XFactorサンプルの最後のGIXFactorサンプルを取り、(1024+GI)XFactorバッファの初めのところで、これらサンプルを反復する。その後で、バッファの最後部分に、入力1024XFactorサンプルが入る。
すでに説明したように、例示としての実施形態の場合には、送信機200は、IレールおよびQレールの両方に、4.096*FactorMサンプル/秒の速度で、送信機の出力280のところで、I/Qサンプル・ストリームを発生する、二度の過度サンプリングで動作する。
【0036】
従来の直交周波数分割多重(OFDM)システムの詳細な情報については、例えば、(1995年3月)IEEE講演放送41巻、1号の1〜8ページ掲載の、W.Y.ZouおよびY.Wuの「COFDM−概観」、または(1990年5月)IEEE通信5〜14ページ掲載の、J.A.C.ビンガムの「データ送信のための多重キャリヤ変調:その時がきたアイデア」を参照されたい。
【0037】
<OFDM受信機>
図4は、本発明の例示としてのOFDM受信機400である。OFDM受信機400は、当業者であれば周知の方法で、OFDM送信機200の対応する素子の逆の機能を行う、素子470、460、450、440および430を含む。OFDM受信機400の素子470、460、450、440および430は、タイミングと周波数のズレを入手すると、当業者であれば周知の方法で動作する。
【0038】
本発明のある機能により、OFDM受信機400は、また、二つのモード、すなわち、通常モードと、送信機識別子情報(TII)モードで動作する。図4に示すように、ブロック450は、使用中のデータ移送ビンから、TII/未使用ビンを分離するために、サブキャリヤを多重化する。TII/未使用ビンは、TII情報を処理するために、または未使用のサブキャリヤを捨てるために、TII復調装置435により処理される。使用中のデータ移送ビンは、(周波数についての)差動的復調装置440、周波数デインターリーバ430、QPSK復調装置420およびビット・シンク410により処理される。
【0039】
図に示し、本明細書で説明してきた実施形態および変化は、本発明の原理を説明するためのものであること、また当業者であれば、本発明の範囲および精神から逸脱することなしに種々の修正を行うことができることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を使用することができる衛星送信システムである。
【図2】本発明の、図1のOFDM送信機である。
【図3】図2の周波数インターリーバが使用する入力マトリックスからのサンプル記録を含むテーブルである。
【図4】図1のOFDM受信機である。

Claims (9)

  1. 複数のサブキャリアを有する直交周波数分割多重(OFDM)システムで信号を送信する方法であって、
    差動的にコード化されたシンボルを生成するために隣接するサブキャリアを用いて周波数領域内で該信号を差動的にコード化する段階、
    所望のキャリア周波数を中心に持つアナログ信号を生成するために前記差動的にコード化されたシンボル及び1以上のパイロットトーンをIFFTバッファに格納する段階、及び
    該OFDM信号を発生するために前記アナログ信号を変換する段階
    からなることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、該変換段階は高速フーリエ逆変換を行うことを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、該変換段階は直交変換を行うことを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、該変換段階は、データを伝達する複数のサブキャリヤを有する該OFDM信号を発生することを特徴とする方法。
  5. 請求項4に記載の方法において、該変換段階で発生した未変調のサブキャリヤのうちの少なくとも一つが、該OFDM記号の各々に基準を提供するためにパイロット・ビンとして割り当てられることを特徴とする方法。
  6. 請求項4に記載の方法において、該差動的コード化が、該OFDMシステムにおける連続するサブキャリヤに対して行われることを特徴とする方法。
  7. 複数のサブキャリアを有し直交周波数分割多重(OFDM)信号を送信するOFDM送信機であって、
    差動的にコード化されたシンボルを生成するために隣接するサブキャリアを用いて周波数領域内で該OFDM信号を変調する差動的エンコーダ、
    所望のキャリア周波数を中心に持つアナログ信号を生成するために前記差動的にコード化されたシンボル及び1以上のパイロットトーンを格納するIFFTバッファ、及び
    該OFDM信号を発生するための変調装置
    からなることを特徴とする送信機。
  8. 複数のサブキャリアを有する直交周波数分割多重(OFDM)システムで信号を受信する方法であって、
    複数のサブキャリアを持つ周波数領域において、OFDM信号を復元するために該受信信号を変換する段階であって、前記変換された信号が差動的にコード化されたシンボル及び1以上のパイロットトーンを含み、前記変換された信号が所望のキャリア周波数に中心を持つ段階、及び
    該周波数領域において該OFDM信号を差動的にデコードする段階であって、前記差動的デコードが隣接するサブキャリアを用いて行われる段階
    からなることを特徴とする方法。
  9. 複数のサブキャリアを有し直交周波数分割多重(OFDM)信号を受信するOFDM受信機であって、
    前記複数のサブキャリアを有するOFDM信号を復元する変換装置であって、前記復元された信号は差動的にコード化されたシンボル及び1以上のパイロットトーンを含み、前記復元された信号は所望のキャリア周波数に中心を持つ変換装置、及び
    隣接するサブキャリアを用いた差動的デコードにより周波数領域において該OFDM信号を復調する差動的デコーダ
    を備える受信機。
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