JP3607167B2 - 音響機器およびフィルタ周波数設定方法 - Google Patents

音響機器およびフィルタ周波数設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピーカのインピーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な低周波成分を適切に除去することのできる音響装置及びフィルタ周波数設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーオーディオ等の普及に伴い、利用者は車内においても、お気に入りの音楽等を楽しむことができるようになってきている。
最近では、カーオーディオに採用されるオーディオシステムの性能が向上し、オーディオシステムにおいて、図5に示すような低域カットオフ周波数f0の超低音再生が可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一般のカーオーディオには、小口径のスピーカ(スピーカシステム)が採用されている(取り付けられている)。このような小口径のスピーカは、物理的な大きさから超低域再生に限界がある。
すなわち、図5に示すように、オーディオシステム側にて低域カットオフ周波数f0の超低音再生が可能であっても、スピーカシステム側にて、それより劣る低域カットオフ周波数f1(つまり、f1>f0)となり、超低域再生が困難となる。
【0004】
このため、スピーカは、超低音の信号(オーディオ信号)が供給されても、実際に音として発することができず、効率の悪い無駄なエネルギーを消耗していた。また、スピーカに超低音の信号が供給されると振動板の振幅が大きくなり、大音量時において、「底付き」(振動限界に達すること)が生じることとなる。
この際、利用者には、スピーカからの再生音に底付き音が混ざって聞こえたり、歪感が悪く聞こえることとなる。例えば、本来、図6(a)に示すような低周波成分を含んだ音波形として利用者に聞こえるはずが、図6(b)に示すような低周波成分がなくなった音波形として聞こえ、底付き音が混じったり、歪感が悪くなったりしていた。
【0005】
このような超低域再生が困難なスピーカを考慮して、オーディオシステム側にフィルタ(デジタルフィルタ等)を設置して、不要な低周波成分を除去することも可能である。
しかしながら、採用されるスピーカ毎にインピーダンス特性等が異なることに起因して、フィルタに設定するカットオフ周波数が一定に定まらない。そのため、利用者は、自己のスピーカのインピーダンス特性等を調べた上でフィルタに適切なカットオフ周波数を設定する必要があり、大変煩雑となることが予想される。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、スピーカのインピーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な低周波成分を適切に除去することのできる音響装置及びフィルタ周波数設定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る音響機器は、
所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信器からの信号周波数を順次変化させることにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定手段と、
測定時に、前記特定手段及び、前記取得手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記設定手段を制御して、当該カットオフ周波数をフィルタに設定しつつ、所定の音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る音響機器は、
所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
任意の周波数の信号を発する発信手段と、
前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、
前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の両端に印加される電圧を計測する計測手段と、
前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、前記計測手段により計測される電圧に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されたカットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信号から所定の周波数成分を除去するフィルタと、
測定時に、前記特定手段及び、前記取得手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記フィルタに当該カットオフ周波数を設定しつつ、音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る音響機器は、
所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
任意の周波数の信号を選択して発する発信手段と、
前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、
前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の両端に印加される電圧差を計測する計測手段と、
前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、前記計測手段により計測される電圧差が最も小さくなる限界周波数を特定する周波数特定手段と、
複数の限界周波数とカットオフ周波数との対応を規定する周波数テーブルを予め記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された周波数テーブルから、前記周波数特定手段により特定された限界周波数に従って、対応するカットオフ周波数を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択されたカットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信号から所定の低周波成分を除去するハイパスフィルタと、
測定時に、前記測定手段、前記周波数特定手段及び、前記選択手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記ハイパスフィルタに当該カットオフ周波数を設定しつつ、音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るフィルタ周波数設定方法は、
発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信器からの信号周波数を順次変化させることにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定ステップと、
測定時に、前記特定ステップ及び、前記取得ステップを制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記設定ステップを制御して、当該カットオフ周波数をフィルタに設定しつつ、所定の音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる車載用音響機器について、以下図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、この発明の実施の形態に適用される車載用音響機器の構成の一例を示す回路図である。
図1に示すように、車載用音響機器は、音源1と、測定用発信器2と、スイッチ3a〜3cと、スイッチ4a〜4cと、ハイパスフィルタ5と、システムアンプ6と、測定用抵抗7と、スピーカ8と、バッファアンプ9a,9bと、差動アンプ10と、積分回路11と、A/Dコンバータ12と、マイクロコンピュータ13とを含んで構成される。
【0017】
音源1は、例えば、音楽用CD(コンパクトディスク)を再生するディスク再生装置等からなり、対象のCDを再生して得られたオーディオ信号(再生信号)をスイッチ3a等を介してハイパスフィルタ5に供給する。
【0018】
測定用発信器2は、マイクロコンピュータ13に制御され、任意の周波数の信号を発信させ、スイッチ4a等を介してシステムアンプ6に供給する。
【0019】
スイッチ3a〜3cは、リレー等からなり、それぞれ、マイクロコンピュータ13によってON・OFF制御される。なお、スイッチ3a〜3cは、音源1にてオーディオ信号が出力される通常使用時に、全てONとなる。
【0020】
また、スイッチ4a〜4cも、同様にリレー等からなり、マイクロコンピュータ13によってON・OFF制御される。なお、スイッチ4a〜4cは、スピーカ8のインピーダンス特性を測定する測定時に、全てONとなる。
【0021】
ハイパスフィルタ5は、例えば、FIR(Finite Impulse Response)フィルタ等のディジタルフィルタからなり、設定されるカットオフ周波数に従って、音源1から供給されるオーディオ信号に含まれる不要な低周波成分を除去する。なお、カットオフ周波数は、マイクロコンピュータ13により設定される。
【0022】
システムアンプ6は、ハイパスフィルタ5にて不要な低周波成分が除去されたオーディオ信号等を増幅し、増幅したオーディオ信号等をスイッチ3cを介してスピーカ8に供給する。
【0023】
測定用抵抗7は、スピーカ8のインピーダンスを測定するための抵抗である。具体的に測定用抵抗7は、スピーカ8の公称インピーダンスに対して無視できる抵抗値の抵抗であり、システムアンプ6とスピーカ8と間に直列に挿入されている。
【0024】
スピーカ8は、所定のインピーダンス特性を有するスピーカシステムであり、システムアンプ6を介して供給されるオーディオ信号に従って音声(楽曲音等)を発する。
【0025】
バッファアンプ9a,9bは、測定用抵抗7の両端に印加され電圧を測定するためのアンプである。具体的にバッファアンプ9a,9bは、図1に示すTP2点及びTP3点にてそれぞれ測定した電圧を差動アンプ10に供給する。
【0026】
差動アンプ10は、バッファアンプ9a,9bから供給される電圧に従って、測定用抵抗7の両端に生じる電圧を測定する。差動アンプ10は、測定した電圧を出力電圧として積分回路11に供給する。
【0027】
積分回路11は、差動アンプ10から供給された出力電圧を示す交流信号を直流信号に変換する。積分回路11は、直流信号に変換した出力電圧をA/Dコンバータ12に供給する。
【0028】
A/Dコンバータ12は、積分回路11から出力された出力電圧をデジタル化する。すなわち、A/Dコンバータ12は、測定用抵抗7の両端に印加された電圧をデジタル化してマイクロコンピュータ13に供給する。
【0029】
マイクロコンピュータ13は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)、及び、ドライバ回路等から構成され、測定用発信器2、スイッチ3a〜3c、スイッチ4a〜4c、及び、ハイパスフィルタ5等を制御する。
また、マイクロコンピュータ13は、A/Dコンバータ12等を介して測定用抵抗7の両端に印加された電圧を取得する。
【0030】
具体的にマイクロコンピュータ13は、測定用発信器2に設定する周波数を順次変化させながら、測定用抵抗7の両端に印加される電圧を計測することにより、スピーカ8のインピーダンス特性を測定する。
ところで、測定用抵抗7の両端の電圧(電圧差)は、数式1にて示される。
【0031】
【数1】
TP2−VTP3=R/(R+Zf)・VTP2
TP2:TP2点の電圧
TP3:TP3点の電圧
R:測定用抵抗7の抵抗値
Zf:スピーカ8のインピーダンス
【0032】
この数式1において、R,VTP2を一定にしたとき、測定用抵抗7の両端の電圧は、1+Zfに反比例する。このため、スピーカ8の最低共振周波数時のインピーダンスZfmにおいて、測定用抵抗7の両端の電圧は、最も小さくなる。
すなわち、測定用抵抗7の両端に印加される電圧が最小となる時の周波数を特定することにより、スピーカ8のインピーダンス特性を把握できる。
【0033】
このことを利用して、マイクロコンピュータ13は、測定用抵抗7の両端に印加される電圧から、スピーカ8における超低周波再生の限界を示す再生限界周波数を特定する。そして、マイクロコンピュータ13は、図2に示すようなフィルタテーブルを参照して、特定した再生限界周波数(f2)に対応するカットオフ周波数を選択し、選択したカットオフ周波数をハイパスフィルタ5に設定する。なお、図2に示すフィルタテーブルは、再生限界周波数(f2)とカットオフ周波数との対応関係を規定するテーブルであり、マイクロコンピュータ13内のROM等に予め記憶されている。
【0034】
以下、この発明の実施の形態にかかる車載用音響機器の動作を、図3を参照して説明する。
図3は、マイクロコンピュータ13が行うフィルタ周波数設定処理を説明するためのフローチャートである。図3に示すフィルタ周波数設定処理は、例えば、車載用音響機器のスピーカ8を新しいものと交換した際に、利用者に指示され開始する。
【0035】
まず、マイクロコンピュータ13は、スイッチ3a〜3cをOFFし、また、スイッチ4a〜4cをONする(ステップS11)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2から発せられる信号が図1に示すTP1点を介してシステムアンプ6に供給され、そして、増幅された信号が測定用抵抗7を介してスピーカ8に供給されるように、スイッチ3a〜3c及びスイッチ4a〜4cを制御する。
【0036】
マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2に初期の周波数を設定する(ステップS12)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2が発する発信周波数f1に300Hzを設定する。
【0037】
マイクロコンピュータ13は、再生限界周波数f2に初期値の0をセットし、電圧VTP2に初期値の1をセットし、そして、比較用電圧VR0に電圧VTP2の値をセットする(ステップS13)。
【0038】
マイクロコンピュータ13は、測定用抵抗7の両端に印加される電圧VR(電圧差)を取得する(ステップS14)。すなわち、バッファアンプ9a,9bにて取得された電圧VTP2及び電圧VTP3から電圧VR(電圧差)が差動アンプ10にて測定され、A/Dコンバータ12等を介して電圧VRがマイクロコンピュータ13に供給される。
【0039】
マイクロコンピュータ13は、測定用抵抗7の両端に生じる電圧VRが比較用電圧VR0より小さいか否かを判別する(ステップS15)。
【0040】
マイクロコンピュータ13は、電圧VRが比較用電圧VR0より小さくないと判別した場合、後述するステップS17に処理を進める。一方、電圧VRが比較用電圧VR0より小さいと判別した場合、マイクロコンピュータ13は、比較用電圧VR0に電圧VRをセットし、また、再生限界周波数f2に発信周波数f1をセットする(ステップS16)。
【0041】
マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2の周波数を変更する(ステップS17)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、発信周波数f1を1/2にする。
【0042】
マイクロコンピュータ13は、現在の発信周波数f1が10Hzより大きいか否かを判別する(ステップS18)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、全ての種類の発信周波数f1について電圧VRの測定を終えたか否かを判別する。
【0043】
マイクロコンピュータ13は、発信周波数f1が10Hzより大きいと判別した場合、ステップS14に処理を戻し、上述のステップS14〜S18の処理を繰り返し実行する。
すなわち、マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2の発信周波数f1が10Hzより大きい間、発信周波数f1を、300Hz,150Hz、75Hz,37.5Hz,18.75Hzと、順次変化させながら測定用抵抗7の両端に印加される電圧VRを測定し、電圧VRが最小となる再生限界周波数f2を特定する。
【0044】
一方、ステップS18にて、発信周波数f1が10Hzより大きくないと判別した場合、マイクロコンピュータ13は、測定により得られた再生限界周波数f2に対応するカットオフ周波数をハイパスフィルタ5に設定する(ステップS19)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、ROM等に記憶された図2に示すようなフィルタテーブルを参照し、再生限界周波数f2に対応するカットオフ周波数を特定する。そして、特定したカットオフ周波数をハイパスフィルタ5に設定する。
【0045】
マイクロコンピュータ13は、スイッチ3a〜3cをONし、また、スイッチ4a〜4cをOFFする(ステップS20)。すなわち、マイクロコンピュータ13は、音源1から発せられるオーディオ信号がハイパスフィルタ5を介してシステムアンプ6に供給され、そして、増幅されたオーディオ信号がスピーカ8に供給されるように、スイッチ3a〜3c及びスイッチ4a〜4cを制御する。
【0046】
このように、フィルタ周波数設定処理により、スピーカ8のインピーダンス特性が測定され、適切なカットオフ周波数がハイパスフィルタ5に設定させる。
以降、音源1から発せられたオーディオ信号は、スイッチ3a等を介してハイパスフィルタ5に供給される。ハイパスフィルタ5には、適切なカットオフ周波数が設定されているため、通過するオーディオ信号から不要な帯域の信号成分が除去される。そして、システムアンプ6にて増幅されたオーディオ信号がスピーカ8に供給される。
【0047】
この結果、スピーカ8のインピーダンス特性に応じて生じてしまう混変変調を適切に改善することができる。
また、不要な帯域の信号成分が除去されることにより、スピーカ8にて底付き音の発生確率を適切に下げることができるため、大音量時等においても信頼性(安定した音の出力)を向上させることができる。
更に、スピーカ8にて実際に音として発することのできない不要な帯域の信号成分が除去されることにより、効率の悪い無駄なエネルギーの消耗を抑制することができる。
【0048】
上記の実施の形態では、スピーカ8のインピーダンス特性を測定するための回路(測定回路)を、通常時において音源1からのオーディオ信号を再生するための回路(再生回路)に含ませて1つの回路構成としたが、測定回路を再生回路から分離した回路構成としてもよい。
【0049】
例えば、図4に示すように、測定回路20を分離した回路構成とし、マイクロコンピュータ13が選択したカットオフ周波数をリモートコントロールによりハイパスフィルタ5に設定してもよい。この場合、図1に示すようなスイッチ3a〜3c及びスイッチ4a〜4の配置が不要となり、また、その制御も不要となる。
【0050】
上記の実施の形態では、超低周波に限った例を示したが、超低周波に限らず、再生周波数全体に対して行ってもよい。例えば、チューンアップスピーカ(いわゆるツイータ)の増設において、チューンアップスピーカの低域カットオフ周波数を特定し、フィルタに設定してもよい。
また、複数構成のスピーカにおいて、ウーファの再生周波数の特定(カットオフ周波数の特定)、スコーカの再生周波数の特定、そして、ツイータの再生周波数の特定をそれぞれ行ってもよい。この場合、低域ハイパスフィルタだけでなく、高域ローパスフィルタを設置してもよい。
【0051】
上記の実施の形態では、測定用発信器2の周波数を単一周波数にて変化させ、スピーカ8にインピーダンス特性を特定したが、単一周波数に限らずノイズを用いて、インピーダンス特性を特定してもよい。この場合、測定用抵抗7の両端の電圧を測定する際に、FFT(高速フーリエ変換)分析を用いることにより、スピーカ8のインピーダンス特性を特定することができる。
【0052】
また、ハイパスフィルタ5にカットオフ周波数を設定する手法として、フィルタの次数を増減してもよいし、また、Q(クオリティファクタ)を変更する回路構成としてもよい。
【0053】
また、上記の実施の形態では、車載用音響機器について説明したが、他に、通常のオーディオ製品(オーディオシステム)に適用可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、スピーカのインピーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な低周波成分を適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車載用音響装置の一例を示す回路図である。
【図2】マイクロコンピュータのROM等に記憶されるフィルタテーブルの一例を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るフィルタ周波数設定処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る車載用音響装置の一例を示す回路図である。
【図5】従来のカーオーディオ(オーディオシステム及びスピーカシステム)における再生周波数特性等を説明するための模式図である。
【図6】(a)が低周波成分を含んだ音波形を示す模式図であり、(b)が低周波成分がなくなった音波形を示す模式図である。
【符号の説明】
1 音源
2 測定用発信器
3a〜3c スイッチ
4a〜4c スイッチ
5 ハイパスフィルタ
6 システムアンプ
7 測定用抵抗
8 スピーカ
9a,9b バッファアンプ
10 差動アンプ
11 積分回路
12 A/Dコンバータ
13 マイクロコンピュータ

Claims (4)

  1. 所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
    発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信器からの信号周波数を順次変化させることにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定手段と、
    測定時に、前記特定手段及び、前記取得手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記設定手段を制御して、当該カットオフ周波数をフィルタに設定しつつ、所定の音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする音響機器。
  2. 所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
    任意の周波数の信号を発する発信手段と、
    前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、
    前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の両端に印加される電圧を計測する計測手段と、
    前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、前記計測手段により計測される電圧に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されたカットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信号から所定の周波数成分を除去するフィルタと、
    測定時に、前記特定手段及び、前記取得手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記フィルタに当該カットオフ周波数を設定しつつ、音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする音響機器。
  3. 所定のインピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であって、
    任意の周波数の信号を選択して発する発信手段と、
    前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、
    前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の両端に印加される電圧差を計測する計測手段と、
    前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、前記計測手段により計測される電圧差が最も小さくなる限界周波数を特定する周波数特定手段と、
    複数の限界周波数とカットオフ周波数との対応を規定する周波数テーブルを予め記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された周波数テーブルから、前記周波数特定手段により特定された限界周波数に従って、対応するカットオフ周波数を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択されたカットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信号から所定の低周波成分を除去するハイパスフィルタと、
    測定時に、前記測定手段、前記周波数特定手段及び、前記選択手段を制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記ハイパスフィルタに当該カットオフ周波数を設定しつつ、音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御手段 と、
    を備えることを特徴とする音響機器。
  4. 発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信器からの信号周波数を順次変化させることにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス特性を特定する特定ステップと、
    前記特定ステップにて特定されたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにて取得されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定ステップと、
    測定時に、前記特定ステップ及び、前記取得ステップを制御して、スピーカに対応するカットオフ周波数を得て、通常使用時に、前記設定ステップを制御して、当該カットオフ周波数をフィルタに設定しつつ、所定の音源からのオーディオ信号をスピーカに出力させる制御ステップと、
    を備えることを特徴とするフィルタ周波数設定方法。
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