JP2001359186A - 音響機器およびフィルタ周波数設定方法 - Google Patents

音響機器およびフィルタ周波数設定方法

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JP2001359186A
JP2001359186A JP2000176242A JP2000176242A JP2001359186A JP 2001359186 A JP2001359186 A JP 2001359186A JP 2000176242 A JP2000176242 A JP 2000176242A JP 2000176242 A JP2000176242 A JP 2000176242A JP 2001359186 A JP2001359186 A JP 2001359186A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオ信号から不要な低周波成分を適切
に除去することのできる音響装置を提供することであ
る。 【解決手段】 マイクロコンピュータ13は、スイッチ
3a〜3cをOFFし、スイッチ4a〜4cをONした
後に、測定用発信器2の周波数を順次変化させながら測
定用抵抗7の両端に印加される電圧を測定する。マイク
ロコンピュータ13は、測定した電圧に従ってスピーカ
8の再生限界周波数を特定すると、自己のROM等に記
憶されたフィルタテーブルを参照し、再生限界周波数に
対応するカットオフ周波数を選択する。そして、選択し
たカットオフ周波数をハイパスフィルタ5に設定する。
設定後、マイクロコンピュータ13は、スイッチ3a〜
3cをONし、スイッチ4a〜4cをOFFする。以降
ハイパスフィルタ5により、音源1から発せられるオー
ディオ信号から不要な低周波成分が除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピーカのインピ
ーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な低
周波成分を適切に除去することのできる音響装置及びフ
ィルタ周波数設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カーオーディオ等の普及に伴い、利用者
は車内においても、お気に入りの音楽等を楽しむことが
できるようになってきている。最近では、カーオーディ
オに採用されるオーディオシステムの性能が向上し、オ
ーディオシステムにおいて、図5に示すような低域カッ
トオフ周波数f0の超低音再生が可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般の
カーオーディオには、小口径のスピーカ(スピーカシス
テム)が採用されている(取り付けられている)。この
ような小口径のスピーカは、物理的な大きさから超低域
再生に限界がある。すなわち、図5に示すように、オー
ディオシステム側にて低域カットオフ周波数f0の超低
音再生が可能であっても、スピーカシステム側にて、そ
れより劣る低域カットオフ周波数f1(つまり、f1>
f0)となり、超低域再生が困難となる。
【0004】このため、スピーカは、超低音の信号(オ
ーディオ信号)が供給されても、実際に音として発する
ことができず、効率の悪い無駄なエネルギーを消耗して
いた。また、スピーカに超低音の信号が供給されると振
動板の振幅が大きくなり、大音量時において、「底付
き」(振動限界に達すること)が生じることとなる。こ
の際、利用者には、スピーカからの再生音に底付き音が
混ざって聞こえたり、歪感が悪く聞こえることとなる。
例えば、本来、図6(a)に示すような低周波成分を含
んだ音波形として利用者に聞こえるはずが、図6(b)
に示すような低周波成分がなくなった音波形として聞こ
え、底付き音が混じったり、歪感が悪くなったりしてい
た。
【0005】このような超低域再生が困難なスピーカを
考慮して、オーディオシステム側にフィルタ(デジタル
フィルタ等)を設置して、不要な低周波成分を除去する
ことも可能である。しかしながら、採用されるスピーカ
毎にインピーダンス特性等が異なることに起因して、フ
ィルタに設定するカットオフ周波数が一定に定まらな
い。そのため、利用者は、自己のスピーカのインピーダ
ンス特性等を調べた上でフィルタに適切なカットオフ周
波数を設定する必要があり、大変煩雑となることが予想
される。
【0006】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、スピーカのインピーダンス特性を考慮して、オー
ディオ信号から不要な低周波成分を適切に除去すること
のできる音響装置及びフィルタ周波数設定方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係る音響機器は、所定のイン
ピーダンス特性を有するスピーカを備えた音響機器であ
って、発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカ
に供給し、発信器からの信号周波数を順次変化させるこ
とにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカの
インピーダンス特性を特定する特定手段と、前記特定手
段により特定されたインピーダンス特性に従って、対応
するカットオフ周波数を取得する取得手段と、前記取得
手段により取得されたカットオフ周波数をスピーカの前
段に配置されたフィルタに設定する設定手段と、を備え
ることを特徴とする。
【0008】この発明によれば、特定手段は、発信器が
発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信
器からの信号周波数を順次変化させることにより生じる
抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス
特性を特定する。取得手段は、特定手段により特定され
たインピーダンス特性に従って、例えば、所定の記憶部
に記憶されたテーブル等を参照して、対応するカットオ
フ周波数を取得する。設定手段は、取得手段により取得
されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置された
フィルタに設定する。この結果、フィルタにスピーカの
インピーダンス特性に従って定まるカットオフ周波数が
設定されることにより、オーディオ信号から不要な低周
波成分を適切に除去することができる。
【0009】上記目的を達成するため、本発明の第2の
観点に係る音響機器は、所定のインピーダンス特性を有
するスピーカを備えた音響機器であって、任意の周波数
の信号を発する発信手段と、前記発信手段とスピーカと
の間に接続された抵抗体と、前記発信手段からスピーカ
に向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の両端に印
加される電圧を計測する計測手段と、前記発信手段が発
する信号の周波数を順次変化させながら、前記計測手段
により計測される電圧に従って、スピーカのインピーダ
ンス特性を特定する特定手段と、前記特定手段により特
定されたインピーダンス特性に従って、対応するカット
オフ周波数を取得する取得手段と、前記取得手段により
取得されたカットオフ周波数が設定され、スピーカの前
段にて、所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオ
ーディオ信号から所定の周波数成分を除去するフィルタ
と、を備えることを特徴とする。
【0010】この発明によれば、発信手段は、信号発信
器等からなり、任意の周波数の信号を発する。抵抗体
は、例えば、スピーカの公称インピーダンスに対して無
視できる抵抗値の抵抗であり、発信手段とスピーカとの
間に接続されている。計測手段は、発信手段からスピー
カに向けて信号が発せられた際に、抵抗体の両端に印加
される電圧を計測する。特定手段は、発信手段が発する
信号の周波数を順次変化させながら、計測手段により計
測される電圧に従って、スピーカのインピーダンス特性
を特定する。取得手段は、特定手段により特定されたイ
ンピーダンス特性に従って、例えば、所定の記憶部に記
憶されたテーブル等を参照して、対応するカットオフ周
波数を取得する。フィルタは、取得手段により取得され
たカットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、
所定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ
信号から所定の周波数成分を除去する。この結果、スピ
ーカのインピーダンス特性を考慮して、オーディオ信号
から不要な低周波成分を適切に除去することができる。
【0011】上記目的を達成するため、本発明の第3の
観点に係る音響機器は、所定のインピーダンス特性を有
するスピーカを備えた音響機器であって、任意の周波数
の信号を選択して発する発信手段と、前記発信手段とス
ピーカとの間に接続された抵抗体と、前記発信手段から
スピーカに向けて信号が発せられた際に、前記抵抗体の
両端に印加される電圧差を計測する計測手段と、前記発
信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、前
記計測手段により計測される電圧差が最も小さくなる限
界周波数を特定する周波数特定手段と、複数の限界周波
数とカットオフ周波数との対応を規定する周波数テーブ
ルを予め記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶され
た周波数テーブルから、前記周波数特定手段により特定
された限界周波数に従って、対応するカットオフ周波数
を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された
カットオフ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所
定の音源よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信
号から所定の低周波成分を除去するハイパスフィルタ
と、を備えることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、発信手段は、信号発信
器等からなり、任意の周波数の信号を選択して発する。
抵抗体は、例えば、スピーカの公称インピーダンスに対
して無視できる抵抗値の抵抗であり、発信手段とスピー
カとの間に接続されている。計測手段は、発信手段から
スピーカに向けて信号が発せられた際に、抵抗体の両端
に印加される電圧差を計測する。周波数特定手段は、発
信手段が発する信号の周波数を順次変化させながら、計
測手段により計測される電圧差が最も小さくなる限界周
波数を特定する。記憶手段は、複数の限界周波数とカッ
トオフ周波数との対応を規定する周波数テーブルを予め
記憶する。選択手段は、記憶手段に記憶された周波数テ
ーブルから、周波数特定手段により特定された限界周波
数に従って、対応するカットオフ周波数を選択する。ハ
イパスフィルタは、選択手段により選択されたカットオ
フ周波数が設定され、スピーカの前段にて、所定の音源
よりスピーカに向けて供給されるオーディオ信号から所
定の低周波成分を除去する。この結果、スピーカのイン
ピーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な
低周波成分を適切に除去することができる。
【0013】上記目的を達成するため、本発明の第4の
観点に係るフィルタ周波数設定方法は、発信器が発する
信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、発信器から
の信号周波数を順次変化させることにより生じる抵抗体
の電圧変化に従って、スピーカのインピーダンス特性を
特定する特定ステップと、前記特定ステップにて特定さ
れたインピーダンス特性に従って、対応するカットオフ
周波数を取得する取得ステップと、前記取得ステップに
て取得されたカットオフ周波数をスピーカの前段に配置
されたフィルタに設定する設定ステップと、を備えるこ
とを特徴とする。
【0014】この発明によれば、特定ステップは、発信
器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給し、
発信器からの信号周波数を順次変化させることにより生
じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピーダ
ンス特性を特定する。取得ステップは、特定ステップに
て特定されたインピーダンス特性に従って、例えば、所
定の記憶部に記憶されたテーブル等を参照して、対応す
るカットオフ周波数を取得する。設定ステップは、取得
ステップにて取得されたカットオフ周波数をスピーカの
前段に配置されたフィルタに設定する。この結果、フィ
ルタにスピーカのインピーダンス特性に従って定まるカ
ットオフ周波数が設定されることにより、オーディオ信
号から不要な低周波成分を適切に除去することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態にかかる車載
用音響機器について、以下図面を参照して説明する。
【0016】図1は、この発明の実施の形態に適用され
る車載用音響機器の構成の一例を示す回路図である。図
1に示すように、車載用音響機器は、音源1と、測定用
発信器2と、スイッチ3a〜3cと、スイッチ4a〜4
cと、ハイパスフィルタ5と、システムアンプ6と、測
定用抵抗7と、スピーカ8と、バッファアンプ9a,9
bと、差動アンプ10と、積分回路11と、A/Dコン
バータ12と、マイクロコンピュータ13とを含んで構
成される。
【0017】音源1は、例えば、音楽用CD(コンパク
トディスク)を再生するディスク再生装置等からなり、
対象のCDを再生して得られたオーディオ信号(再生信
号)をスイッチ3a等を介してハイパスフィルタ5に供
給する。
【0018】測定用発信器2は、マイクロコンピュータ
13に制御され、任意の周波数の信号を発信させ、スイ
ッチ4a等を介してシステムアンプ6に供給する。
【0019】スイッチ3a〜3cは、リレー等からな
り、それぞれ、マイクロコンピュータ13によってON
・OFF制御される。なお、スイッチ3a〜3cは、音
源1にてオーディオ信号が出力される通常使用時に、全
てONとなる。
【0020】また、スイッチ4a〜4cも、同様にリレ
ー等からなり、マイクロコンピュータ13によってON
・OFF制御される。なお、スイッチ4a〜4cは、ス
ピーカ8のインピーダンス特性を測定する測定時に、全
てONとなる。
【0021】ハイパスフィルタ5は、例えば、FIR
(Finite Impulse Response)フィルタ等のディジタル
フィルタからなり、設定されるカットオフ周波数に従っ
て、音源1から供給されるオーディオ信号に含まれる不
要な低周波成分を除去する。なお、カットオフ周波数
は、マイクロコンピュータ13により設定される。
【0022】システムアンプ6は、ハイパスフィルタ5
にて不要な低周波成分が除去されたオーディオ信号等を
増幅し、増幅したオーディオ信号等をスイッチ3cを介
してスピーカ8に供給する。
【0023】測定用抵抗7は、スピーカ8のインピーダ
ンスを測定するための抵抗である。具体的に測定用抵抗
7は、スピーカ8の公称インピーダンスに対して無視で
きる抵抗値の抵抗であり、システムアンプ6とスピーカ
8と間に直列に挿入されている。
【0024】スピーカ8は、所定のインピーダンス特性
を有するスピーカシステムであり、システムアンプ6を
介して供給されるオーディオ信号に従って音声(楽曲音
等)を発する。
【0025】バッファアンプ9a,9bは、測定用抵抗
7の両端に印加され電圧を測定するためのアンプであ
る。具体的にバッファアンプ9a,9bは、図1に示す
TP2点及びTP3点にてそれぞれ測定した電圧を差動
アンプ10に供給する。
【0026】差動アンプ10は、バッファアンプ9a,
9bから供給される電圧に従って、測定用抵抗7の両端
に生じる電圧を測定する。差動アンプ10は、測定した
電圧を出力電圧として積分回路11に供給する。
【0027】積分回路11は、差動アンプ10から供給
された出力電圧を示す交流信号を直流信号に変換する。
積分回路11は、直流信号に変換した出力電圧をA/D
コンバータ12に供給する。
【0028】A/Dコンバータ12は、積分回路11か
ら出力された出力電圧をデジタル化する。すなわち、A
/Dコンバータ12は、測定用抵抗7の両端に印加され
た電圧をデジタル化してマイクロコンピュータ13に供
給する。
【0029】マイクロコンピュータ13は、例えば、R
OM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Me
mory)、CPU(Central Processing Unit)、及び、
ドライバ回路等から構成され、測定用発信器2、スイッ
チ3a〜3c、スイッチ4a〜4c、及び、ハイパスフ
ィルタ5等を制御する。また、マイクロコンピュータ1
3は、A/Dコンバータ12等を介して測定用抵抗7の
両端に印加された電圧を取得する。
【0030】具体的にマイクロコンピュータ13は、測
定用発信器2に設定する周波数を順次変化させながら、
測定用抵抗7の両端に印加される電圧を計測することに
より、スピーカ8のインピーダンス特性を測定する。と
ころで、測定用抵抗7の両端の電圧(電圧差)は、数式
1にて示される。
【0031】
【数1】 VTP2−VTP3=R/(R+Zf)・VTP2TP2:TP2点の電圧 VTP3:TP3点の電圧 R:測定用抵抗7の抵抗値 Zf:スピーカ8のインピーダンス
【0032】この数式1において、R,VTP2を一定
にしたとき、測定用抵抗7の両端の電圧は、1+Zfに
反比例する。このため、スピーカ8の最低共振周波数時
のインピーダンスZfmにおいて、測定用抵抗7の両端
の電圧は、最も小さくなる。すなわち、測定用抵抗7の
両端に印加される電圧が最小となる時の周波数を特定す
ることにより、スピーカ8のインピーダンス特性を把握
できる。
【0033】このことを利用して、マイクロコンピュー
タ13は、測定用抵抗7の両端に印加される電圧から、
スピーカ8における超低周波再生の限界を示す再生限界
周波数を特定する。そして、マイクロコンピュータ13
は、図2に示すようなフィルタテーブルを参照して、特
定した再生限界周波数(f2)に対応するカットオフ周
波数を選択し、選択したカットオフ周波数をハイパスフ
ィルタ5に設定する。なお、図2に示すフィルタテーブ
ルは、再生限界周波数(f2)とカットオフ周波数との
対応関係を規定するテーブルであり、マイクロコンピュ
ータ13内のROM等に予め記憶されている。
【0034】以下、この発明の実施の形態にかかる車載
用音響機器の動作を、図3を参照して説明する。図3
は、マイクロコンピュータ13が行うフィルタ周波数設
定処理を説明するためのフローチャートである。図3に
示すフィルタ周波数設定処理は、例えば、車載用音響機
器のスピーカ8を新しいものと交換した際に、利用者に
指示され開始する。
【0035】まず、マイクロコンピュータ13は、スイ
ッチ3a〜3cをOFFし、また、スイッチ4a〜4c
をONする(ステップS11)。すなわち、マイクロコ
ンピュータ13は、測定用発信器2から発せられる信号
が図1に示すTP1点を介してシステムアンプ6に供給
され、そして、増幅された信号が測定用抵抗7を介して
スピーカ8に供給されるように、スイッチ3a〜3c及
びスイッチ4a〜4cを制御する。
【0036】マイクロコンピュータ13は、測定用発信
器2に初期の周波数を設定する(ステップS12)。す
なわち、マイクロコンピュータ13は、測定用発信器2
が発する発信周波数f1に300Hzを設定する。
【0037】マイクロコンピュータ13は、再生限界周
波数f2に初期値の0をセットし、電圧VTP2に初期
値の1をセットし、そして、比較用電圧VR0に電圧V
TP の値をセットする(ステップS13)。
【0038】マイクロコンピュータ13は、測定用抵抗
7の両端に印加される電圧VR(電圧差)を取得する
(ステップS14)。すなわち、バッファアンプ9a,
9bにて取得された電圧VTP2及び電圧VTP3から
電圧VR(電圧差)が差動アンプ10にて測定され、A
/Dコンバータ12等を介して電圧VRがマイクロコン
ピュータ13に供給される。
【0039】マイクロコンピュータ13は、測定用抵抗
7の両端に生じる電圧VRが比較用電圧VR0より小さ
いか否かを判別する(ステップS15)。
【0040】マイクロコンピュータ13は、電圧VRが
比較用電圧VR0より小さくないと判別した場合、後述
するステップS17に処理を進める。一方、電圧VRが
比較用電圧VR0より小さいと判別した場合、マイクロ
コンピュータ13は、比較用電圧VR0に電圧VRをセ
ットし、また、再生限界周波数f2に発信周波数f1を
セットする(ステップS16)。
【0041】マイクロコンピュータ13は、測定用発信
器2の周波数を変更する(ステップS17)。すなわ
ち、マイクロコンピュータ13は、発信周波数f1を1
/2にする。
【0042】マイクロコンピュータ13は、現在の発信
周波数f1が10Hzより大きいか否かを判別する(ス
テップS18)。すなわち、マイクロコンピュータ13
は、全ての種類の発信周波数f1について電圧VRの測
定を終えたか否かを判別する。
【0043】マイクロコンピュータ13は、発信周波数
f1が10Hzより大きいと判別した場合、ステップS
14に処理を戻し、上述のステップS14〜S18の処
理を繰り返し実行する。すなわち、マイクロコンピュー
タ13は、測定用発信器2の発信周波数f1が10Hz
より大きい間、発信周波数f1を、300Hz,150
Hz、75Hz,37.5Hz,18.75Hzと、順
次変化させながら測定用抵抗7の両端に印加される電圧
VRを測定し、電圧VRが最小となる再生限界周波数f
2を特定する。
【0044】一方、ステップS18にて、発信周波数f
1が10Hzより大きくないと判別した場合、マイクロ
コンピュータ13は、測定により得られた再生限界周波
数f2に対応するカットオフ周波数をハイパスフィルタ
5に設定する(ステップS19)。すなわち、マイクロ
コンピュータ13は、ROM等に記憶された図2に示す
ようなフィルタテーブルを参照し、再生限界周波数f2
に対応するカットオフ周波数を特定する。そして、特定
したカットオフ周波数をハイパスフィルタ5に設定す
る。
【0045】マイクロコンピュータ13は、スイッチ3
a〜3cをONし、また、スイッチ4a〜4cをOFF
する(ステップS20)。すなわち、マイクロコンピュ
ータ13は、音源1から発せられるオーディオ信号がハ
イパスフィルタ5を介してシステムアンプ6に供給さ
れ、そして、増幅されたオーディオ信号がスピーカ8に
供給されるように、スイッチ3a〜3c及びスイッチ4
a〜4cを制御する。
【0046】このように、フィルタ周波数設定処理によ
り、スピーカ8のインピーダンス特性が測定され、適切
なカットオフ周波数がハイパスフィルタ5に設定させ
る。以降、音源1から発せられたオーディオ信号は、ス
イッチ3a等を介してハイパスフィルタ5に供給され
る。ハイパスフィルタ5には、適切なカットオフ周波数
が設定されているため、通過するオーディオ信号から不
要な帯域の信号成分が除去される。そして、システムア
ンプ6にて増幅されたオーディオ信号がスピーカ8に供
給される。
【0047】この結果、スピーカ8のインピーダンス特
性に応じて生じてしまう混変変調を適切に改善すること
ができる。また、不要な帯域の信号成分が除去されるこ
とにより、スピーカ8にて底付き音の発生確率を適切に
下げることができるため、大音量時等においても信頼性
(安定した音の出力)を向上させることができる。更
に、スピーカ8にて実際に音として発することのできな
い不要な帯域の信号成分が除去されることにより、効率
の悪い無駄なエネルギーの消耗を抑制することができ
る。
【0048】上記の実施の形態では、スピーカ8のイン
ピーダンス特性を測定するための回路(測定回路)を、
通常時において音源1からのオーディオ信号を再生する
ための回路(再生回路)に含ませて1つの回路構成とし
たが、測定回路を再生回路から分離した回路構成として
もよい。
【0049】例えば、図4に示すように、測定回路20
を分離した回路構成とし、マイクロコンピュータ13が
選択したカットオフ周波数をリモートコントロールによ
りハイパスフィルタ5に設定してもよい。この場合、図
1に示すようなスイッチ3a〜3c及びスイッチ4a〜
4の配置が不要となり、また、その制御も不要となる。
【0050】上記の実施の形態では、超低周波に限った
例を示したが、超低周波に限らず、再生周波数全体に対
して行ってもよい。例えば、チューンアップスピーカ
(いわゆるツイータ)の増設において、チューンアップ
スピーカの低域カットオフ周波数を特定し、フィルタに
設定してもよい。また、複数構成のスピーカにおいて、
ウーファの再生周波数の特定(カットオフ周波数の特
定)、スコーカの再生周波数の特定、そして、ツイータ
の再生周波数の特定をそれぞれ行ってもよい。この場
合、低域ハイパスフィルタだけでなく、高域ローパスフ
ィルタを設置してもよい。
【0051】上記の実施の形態では、測定用発信器2の
周波数を単一周波数にて変化させ、スピーカ8にインピ
ーダンス特性を特定したが、単一周波数に限らずノイズ
を用いて、インピーダンス特性を特定してもよい。この
場合、測定用抵抗7の両端の電圧を測定する際に、FF
T(高速フーリエ変換)分析を用いることにより、スピ
ーカ8のインピーダンス特性を特定することができる。
【0052】また、ハイパスフィルタ5にカットオフ周
波数を設定する手法として、フィルタの次数を増減して
もよいし、また、Q(クオリティファクタ)を変更する
回路構成としてもよい。
【0053】また、上記の実施の形態では、車載用音響
機器について説明したが、他に、通常のオーディオ製品
(オーディオシステム)に適用可能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、スピーカのインピ
ーダンス特性を考慮して、オーディオ信号から不要な低
周波成分を適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車載用音響装置の一
例を示す回路図である。
【図2】マイクロコンピュータのROM等に記憶される
フィルタテーブルの一例を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るフィルタ周波数設定
処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る車載用音響装置
の一例を示す回路図である。
【図5】従来のカーオーディオ(オーディオシステム及
びスピーカシステム)における再生周波数特性等を説明
するための模式図である。
【図6】(a)が低周波成分を含んだ音波形を示す模式
図であり、(b)が低周波成分がなくなった音波形を示
す模式図である。
【符号の説明】
1 音源 2 測定用発信器 3a〜3c スイッチ 4a〜4c スイッチ 5 ハイパスフィルタ 6 システムアンプ 7 測定用抵抗 8 スピーカ 9a,9b バッファアンプ 10 差動アンプ 11 積分回路 12 A/Dコンバータ 13 マイクロコンピュータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のインピーダンス特性を有するスピー
    カを備えた音響機器であって、 発信器が発する信号を、抵抗体を介してスピーカに供給
    し、発信器からの信号周波数を順次変化させることによ
    り生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピーカのインピ
    ーダンス特性を特定する特定手段と、 前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従
    って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段
    と、 前記取得手段により取得されたカットオフ周波数をスピ
    ーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定手段
    と、 を備えることを特徴とする音響機器。
  2. 【請求項2】所定のインピーダンス特性を有するスピー
    カを備えた音響機器であって、 任意の周波数の信号を発する発信手段と、 前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、 前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際
    に、前記抵抗体の両端に印加される電圧を計測する計測
    手段と、 前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させなが
    ら、前記計測手段により計測される電圧に従って、スピ
    ーカのインピーダンス特性を特定する特定手段と、 前記特定手段により特定されたインピーダンス特性に従
    って、対応するカットオフ周波数を取得する取得手段
    と、 前記取得手段により取得されたカットオフ周波数が設定
    され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに
    向けて供給されるオーディオ信号から所定の周波数成分
    を除去するフィルタと、 を備えることを特徴とする音響機器。
  3. 【請求項3】所定のインピーダンス特性を有するスピー
    カを備えた音響機器であって、 任意の周波数の信号を選択して発する発信手段と、 前記発信手段とスピーカとの間に接続された抵抗体と、 前記発信手段からスピーカに向けて信号が発せられた際
    に、前記抵抗体の両端に印加される電圧差を計測する計
    測手段と、 前記発信手段が発する信号の周波数を順次変化させなが
    ら、前記計測手段により計測される電圧差が最も小さく
    なる限界周波数を特定する周波数特定手段と、 複数の限界周波数とカットオフ周波数との対応を規定す
    る周波数テーブルを予め記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された周波数テーブルから、前記周
    波数特定手段により特定された限界周波数に従って、対
    応するカットオフ周波数を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択されたカットオフ周波数が設定
    され、スピーカの前段にて、所定の音源よりスピーカに
    向けて供給されるオーディオ信号から所定の低周波成分
    を除去するハイパスフィルタと、 を備えることを特徴とする音響機器。
  4. 【請求項4】発信器が発する信号を、抵抗体を介してス
    ピーカに供給し、発信器からの信号周波数を順次変化さ
    せることにより生じる抵抗体の電圧変化に従って、スピ
    ーカのインピーダンス特性を特定する特定ステップと、 前記特定ステップにて特定されたインピーダンス特性に
    従って、対応するカットオフ周波数を取得する取得ステ
    ップと、 前記取得ステップにて取得されたカットオフ周波数をス
    ピーカの前段に配置されたフィルタに設定する設定ステ
    ップと、 を備えることを特徴とするフィルタ周波数設定方法。
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