JP3607165B2 - Sir演算方式 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトル拡散通信受信機および符号分割多元接続(CDMA:Code Division Multiple Access)方式受信機における受信希望波対干渉電力比(SIR)の演算方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
スペクトル拡散通信およびスペクトル拡散通信技術を利用したCDMAシステムは、マルチパスフェージングに強く、データの高速化が可能であるとともに、通信品質が良好であり、さらに周波数利用効率が高い等の特徴を備えているため、次世代の移動通信およびマルチメディア移動通信に有望な通信方式となっている。
このようなスペクトル拡散通信およびCDMAシステムにおける送信信号は、送信側において、伝送すべき信号の帯域幅よりもはるかに広い帯域に拡散して送信される。一方、受信側では、スペクトル拡散された信号を元の信号帯域幅に復元、すなわち、逆拡散することにより、上述した特徴が発揮される。
【0003】
従来のCDMAシステムを、図3を用いて説明する。
図3は、従来のCDMAシステムにおける受信部の概略構成を示すブロック図である。
図3に示すように、従来のCDMAシステムにおいて、アンテナ1で受信されたCDMA信号は、RF増幅部2により増幅された後、周波数変換部3により無線周波数から中間周波数またはベースバンド周波数に変換される。受信ベースバンド信号10は、逆拡散部4を介して、同期検波およびRake合成機能を備えた復調部5に送られ、復調データ(シンボル)8を得ることができる。
【0004】
CDMA方式の移動体通信はマルチパス環境下で動作するため、チャネル推定(パスサーチ)部6において、受信ベースバンド信号10を用いてマルチパス状況が推定される。そして、逆拡散部4により、チャネル推定部6で推定されたパス情報11に基づいて逆拡散すべきパスが規定され、逆拡散(相関)が実行される。
同様に、復調部5により、チャネル推定部6で推定されたパス情報11に基づいて、復調すべき受信信号のパスが規定され、復調すべき受信データ(シンボル)の補正、復調およびRake合成が実行される。
【0005】
従来のSIR演算は、「DS−CDMA送信電力制御におけるパイロットシンボルを用いた受信SIR測定法:信学技報RCS96−74(1996−08)に説明されている。
このSIR演算方式では、SIR演算部7において、個別物理チャネルの復調パイロットシンボル9を利用するとともに、Rake合成後のパイロットシンボルの同相成分I(k)、直交成分Q(k)を用いて、希望波信号電力S、干渉電力Iおよびその比であるSIRを、以下の(1)、(2)、(3)、(4)により演算する。
【0006】
【数2】
Figure 0003607165
【数3】
Figure 0003607165
【数4】
Figure 0003607165
【0007】
ここで、平均ベクトルRAVを RAV=r+jr とすると、r、rは、以下の式(4)で表される。
【数5】
Figure 0003607165
ここで、Nは測定区間のシンボル数であり、希望波信号電力Sは平均値、干渉電力Iは分散値として算出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のSIR演算方式では、上記式(1)〜(4)に示すような統計処理を行うため、利用するシンボル数Nに依存して演算量が膨大になるという欠点がある。
このような欠点を解消するため、SIR演算量を少なくするには、利用するシンボル数Nを少なくすればよい。ところが、利用するシンボル数Nを少なくすると平均化シンボル数が減少するため、測定精度が劣化するという新たな問題が生じてしまう。
【0009】
従来のSIR演算方式では、Rake合成後のパイロットシンボルを利用してSIR演算を実行したが、DHO(ダイバシチ・ハンド・オーバー)時には基地局毎にSIR演算を行う必要がある。また、送信ダイバシチを利用したシステムでは、基地局の送信アンテナ毎にSIR演算を行う必要があるため、SIR演算量が増大する。
さらに、チャネル推定(パスサーチ)部6によりマルチパス状況が推定されるが、逆拡散、復調およびRake合成を行うための有効パスの選択を、そのパスのSIR値に基づいて規定する場合には、パス毎のSIR演算が必要となる。
このように、SIR演算が頻繁に使用されるため、SIR演算量がいっそう膨大となってしまうという問題がある。
【0010】
また、従来のSIR演算方式においては、干渉電力の計算式(式(2))を実行する際に、Rake合成後のパイロットシンボルの同相成分I(k)、直交成分Q(k)を用いてr、rを演算した後に、再びI(k)、Q(k)を用いた演算を行わなければならない。
したがって、SIR演算を行うために、I(k)、Q(k)を一度メモリしなければならず、N×2個のメモリ機能を必要とすることになる。
【0011】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、従来の演算式を展開し、整理し直すことにより、簡便なSIR演算方式を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のSIR演算方式は、基地局と移動機間で情報を伝送する符号分割多元接続方式において用いるSIR演算方式であって、前記基地局は、常時送信するパイロットチャネルシンボルと、個別物理チャネル上に時間的に挿入された個別パイロットシンボルとを送信するための送信手段を有し、前記移動機は、前記基地局との間の伝搬路特性を推定するためのチャネル推定手段を有し、前記チャネル推定手段により、パイロットチャネルシンボルまたは個別パイロットシンボルの少なくとも一方を利用してチャネル推定を行い、前記チャネル推定手段から得られたチャネル推定値を用いて、復調手段によりパイロットチャネルシンボルと個別パイロットシンボルと情報シンボルとを復調し、前記復調手段から得られた同相シンボル成分と直交シンボル成分とを用いてSIR演算を行うためのSIR演算手段は、同相シンボル成分の二乗和を演算する手段と、直交シンボル成分の二乗和を演算する手段と、同相シンボル成分の和の二乗を演算する手段と、直交シンボル成分の和の二乗を演算する手段と、SIR精度推定手段とを備えてSIR演算を行い、前記チャネル推定手段は、前記SIR精度推定手段による推定精度に基づいて、パイロットチャネルシンボルを利用したチャネル推定と、個別パイロットシンボルを利用したチャネル推定とを選択的に利用することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のSIR演算方式は、基地局と移動機間で情報を伝送する符号分割多元接続方式において用いるSIR演算方式であって、前記基地局は、常時送信するパイロットチャネルシンボルと、個別物理チャネル上に時間的に挿入された個別パイロットシンボルとを送信するための送信手段を有し、前記移動機は、パイロットチャネルシンボルまたは個別パイロットシンボルの少なくとも一方を利用してチャネル推定値を求めて、前記基地局との間の伝搬路特性を推定するチャネル推定手段と、前記チャネル推定手段から得られたチャネル推定値を用いて、パイロットチャネルシンボルと個別パイロットシンボルと情報シンボルとを復調する復調手段と、前記復調手段から得られた同相シンボル成分と直交シンボル成分とを用いてSIR演算を行うSIR演算手段とを有し、前記SIR演算手段は、シンボル数をN、シンボルの同相成分をI(k)、直交成分をQ(k)とした場合に、下記演算式に基づいてSIR値を求めるSIR演算実行手段と、前記SIR値の演算精度を推定するSIR精度推定手段とを備えることを特徴とするものである
【数6】
Figure 0003607165
【0014】
また、前記チャネル推定手段は、
前記基地局と前記移動機間の伝搬路特性からマルチパス成分を探索するためのパスサーチ手段を有し、
該パスサーチ手段から得られた各パスに対して、前記SIR演算手段により得られたSIR演算結果に基づいて有効パス成分を選択する有効パス成分選択手段を備えることが好ましい。
【0015】
また、前記基地局からの送信手段として複数のアンテナが利用された場合に、前記移動局におけるパスサーチ手段は、該基地局における各アンテナ毎にパスを識別する機能を有し、
前記復調手段は、前記パスサーチ手段を用いて、各パスを各アンテナ毎にRake合成する機能を有し、
前記復調手段から得られた、同相シンボル成分と直交シンボル成分を利用して、各アンテナ毎にSIR演算を行うことが好ましい。
【0016】
また、前記チャネル推定手段は、
前記パスサーチ手段と、セル・セクタを判別するためのセルサーチ手段を有し、
前記復調手段は、前記パスサーチ手段と前記セルサーチ手段とを利用して、各パスをセル・セクタ毎にRake合成する機能を有し、
前記復調手段から得られた、同相シンボル成分と直交シンボル成分を利用して、セル・セクタ毎にSIR演算を行うことが好ましい。
【0017】
上述した本発明のSIR演算方式によれば、SIR演算における演算式の展開を行って必要な演算を削減しているため、従来のSIR演算方式と同等な演算結果を得るための演算量を削減することができる。
【0018】
また、本発明のSIR演算方式によれば、SIR演算において、Rake合成後のパイロットシンボルの同相成分I(k)、直交成分Q(k)をメモリする必要がないので、必要とするメモリ量を削減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明のSIR演算方式の実施形態を説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施例1に係るSIR演算方式を利用したCDMA受信機の概略構成を示すブロック図である。
本発明の実施例1に係るSIR演算方式を利用したCDMA受信機において、アンテナ1で受信されたCDMA信号は、RF増幅部2により増幅された後、周波数変換部3により無線周波数から中間周波数またはベースバンド周波数に変換される。受信ベースバンド信号10は、逆拡散部4を介して、同期検波およびRake合成機能からなる復調部50に送られ、復調データ(シンボル)8が得られる。
【0021】
また、チャネル推定部26においてマルチパス状況(パス状況)が推定される。そして、逆拡散部4により、チャネル推定部26で推定されたパス情報21に基づいて逆拡散すべきパスが規定され、逆拡散(相関)が実行される。
また、復調部50により、チャネル推定部26で指定されたパス情報22に基づいて、復調すべき受信信号のパスを規定する。さらに、復調部50は、チャネル推定部26で得られたパス情報22を利用して、復調すべき受信データ(シンボル)の補正を行い、同期検波(復調)およびRake合成を実行する。
【0022】
復調部50で得られた情報と、チャネル推定部26で指定されたパス情報21、22から、当該パス発信源情報(基地周情報)が判明する。したがって、コントローラ20において復調信号とパス情報をモニタするため、コントローラ20は、信号ライン28により逆拡散部4と接続され、信号ライン23により復調部50と接続され、信号ライン24によりチャネル推定部26と接続されている。
【0023】
SIR演算部27は、後述するSIR演算を実行する機能と、SIR演算精度を推定する機能とを併せ持っており、それらの結果は、信号ライン25を介してコントローラ20に送られる。
SIR演算部27におけるSIR演算方式では、復調部50からの復調信号である復調パイロットシンボル29の同相成分I(k)、直交成分Q(k)を用いて、希望波信号電力S、干渉電力Iおよびその比であるSIRを、以下の式により算出する。
【0024】
上述した従来のSIR演算方式における式(2)は、以下の式(5)として展開することができる。
【0025】
【数7】
Figure 0003607165
ここで、
【数8】
Figure 0003607165
となる。IOQについても同様に展開される。
【0026】
その結果をまとめると、式(7)となる。
【数9】
Figure 0003607165
【0027】
ここで、
【数10】
Figure 0003607165
であり、Sについても、式(8)を使用することにより、式(9)を得ることができる。
【0028】
【数11】
Figure 0003607165
【0029】
SIR値は、式(7)と式(9)から、式(10)のように表現することができる。
【数12】
Figure 0003607165
【0030】
式(10)において演算量が多くなる項は、A、A、B、Bであり、その項を抜き出すと式(11)となる。
【数13】
Figure 0003607165
【0031】
式(11)と従来方式を比較すると、式(2)の従来方式では、rとrを算出するための各N回加算演算および項rとrの各N回減算演算が余分の演算となり、さらにI(k)、Q(k)をメモリするためのメモリ機能をN×2個だけ必要とする。
したがって、本実施例1に係るSIR演算に使用する式(11)は、従来のSIR演算方式と比較して、演算量および必要メモリ機能を大きく削減できるという特徴を備えている。
【0032】
加算および減算の演算回数と必要メモリ量は、シンボル数であるNに依存する(N倍として寄与する)。また、後述するように、CDMA方式の移動体通信において、SIR演算は頻繁に使用されるため、トータル演算量およびメモリ量の削減効果は大きくなる。例えば、SIR演算処理をDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)で実行する場合に、DPSの計算負荷およびメモリ機能を削減できるという効果が生じる。
【0033】
上述した説明において、SIR演算に利用するパイロットシンボルは、従来のSIR演算方式で説明した文献に示されている個別物理チャネル上に、時間的、周期的に挿入されたパイロットシンボルである個別パイロットシンボルの他に、パイロットシンボル情報のみが単独のチャネルで送信されるパイロットチャネルシンボルの両者に適応することができる。
【0034】
図1に示すチャネル推定部26において、チャネル推定に利用するパイロットシンボルとして、個別パイロットシンボルを用いるか、あるいはパイロットチャネルシンボルを用いるかは、コントローラ20からの信号24により制御される。チャネル推定部26で得られたパス情報22を利用して、復調すべき受信信号のパスが規定され、復調部5において、復調すべき受信データ(シンボル)の補正、復調およびRake合成が実行される。
【0035】
CDMAシステムでは、上述した文献に説明されているように、受信パイロットシンボルのSIR演算測定値を利用して、送信電力制御(パワーコントロール)を行う。きめ細かい閉ループ送信電力制御を行うためには、高速で正確なSIR演算が要求される。本実施例1に係るSIR演算方式では、SIR演算量が少ないため、高速演算が可能となると同時に、算出する際に必要となるメモリ機能を増やすことなく、平均化シンボル数Nを増大することで演算精度を向上させることが可能となる。
【0036】
次に、図2を用いて、本発明の実施例2に係るSIR演算方式ついて説明する。
CDMAシステムでは、データ伝送を行う個別物理チャネルは、送信電力制御が行われるため、受信機におけるSIR測定値は基地局と移動機の間の距離に依存せず同一となる。したがって、個別パイロットシンボルを利用したSIR測定値は、理想的には移動機の位置によらず同一となる。一方、パイロットチャネルシンボルは、送信電力制御は行われないため、そのSIR測定値は基地局からの距離に依存して変化する。
【0037】
図2に、基地局と移動機の距離に依存した、移動機における希望波受信信号を摸式的に示す。
図2において、(A)は送信電力制御を受けた個別パイロットシンボルの受信電力を示し、(B)はパイロットチャネルシンボルの受信電力を示している。
図2に示すように、(B)のパイロットチャネルシンボルは、送信電力制御が行われていないため、伝搬路のマルチパス特性により、信号が大きく減衰する場所B−1、B−2、B−3が存在する。
【0038】
パイロットチャネル信号は、個別物理チャネル信号と異なり、すべての移動機が共通に利用する。このため、図2に示すように、基地局でのパイロットチャネル送信信号電力は、個別物理チャネルよりもはるかに大きい。したがって、一般的には、移動機では大きな受信電力が期待できるパイロットチャネルシンボルを利用したチャネル推定に基いて受信信号の補正、復調を行い、その復調シンボルのSIR演算を行った方が、個別パイロットシンボルを利用するよりも、チャネル推定精度およびSIR測定精度の向上が期待できる。
【0039】
しかし、図2中、B−3で示すように、特性(B)は送信電力制御が行われていないため、伝搬路特性による減衰が生じ、個別パイロットシンボルの受信電力より小さくなる湯合がある。この結果、パイロットチャネルを利用したチャネル推定に基づく、復調すべき受信信号のパスの規定、復調すべき受信シンボルの補正に誤差が発生する。このため、復調結果、Rake合成結果およびSIR測定値の精度が劣化する。すなわち、チャネル推定精度は、SIR測定精度に反映されることとなる。
【0040】
したがって、チャネル推定部26に、個別パイロットシンボルとパイロットチャネルシンボルを利用したチャネル推定手段を設け、SIR演算部27におけるSIR精度推定に基づいて、チャネル推定に利用するパイロットシンボルを、コントローラ20により選択することにより、さらに高精度なSIR測定が可能となる。
SIR演算は各パス毎に実行されるため、SIR演算量が膨大となるが、本実施例2に係るSIR演算方式では、そのSIR演算方法により演算量および必要メモリ量を削減することができる。
【0041】
次に、本発明の実施例3に係るSIR演算方式について説明する。
チャネル推定部26は、基地局と移動機間の伝搬路特性からマルチパス成分を検索するパスサーチ機能を有しており、スペクトル拡散信号(CDMA信号)の拡散チップにおける1チップ時間の時間分解能でパス分離することが可能である。チャネル推定部26により1チップ時間分解能で分離した複数パスから、有効パスを選択するための選択方法として、SIR演算部27により各パスのSIR測定を行い、その演算結果に基づいてコントローラ20により有効パスを選択する。
【0042】
コントローラ20は、信号ライン24、28、23を介して、選択した有効パス情報をチャネル推定部26、逆拡散部4および復調部5に伝達し、選択した有効パスを利用した情報信号(情報シンボル、パイロットシンボル)の復調およびRake合成を行う。
SIR演算は各パス毎に実行されるため、SIR演算量が膨大となるが、本実施形態に係るSIR演算方式では、そのSIR演算方法により演算量および必要メモリ量を削減することができる。
【0043】
次に、その他の実施例を説明する。
CDMAシステムでは、高品質化やスムーズな移動通信を実現するために、複数の基地局と接続する技術であるDHO技術や、複数の基地局アンテナを使用した送信ダイバシチ技術が使用される。移動機は、DHO時にはその基地局毎にSIR演算を行う必要があり、また送信ダイバシチを利用したシステムでは、基地局の送信アンテナ毎にSIR演算を行う必要があるため、さらにSIR演算量および必要メモリ量が増大する。
チャネル推定部26は、DHO時およびDHOの準備期間にはセルサーチまたはセクタサーチにより候補となるセル・セクタを探索する機能およびマルチパス成分を探索するパスサーチ機能を有している。
【0044】
上述したように、チャネル推定部26とSIR演算部27における測定結果に基づいて、コントローラ20により有効パスを選択する。また、チャネル推定部26は、復調部50からの情報に基づいて、その有効パスが属するセル・セクタを識別する。復調部50は、DHO時およびDHOの準備期間には、各パスをセル・セクタ毎にRake合成し、また送信ダイバシチが使用される場合には、アンテナ毎にRake合成する。Rake合成された復調パイロットシンボル29は、SIR演算部27によりSIR測定が行われる。
【0045】
SIR演算は各パス毎に実行されるだけでなく、このように頻繁に使用されるため、SIR演算量がいっそう膨大となるが、本発明のSIR演算方式では、そのSIR演算方法により演算量および必要メモリ量を削減することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のSIR演算方式によれば、SIR演算における演算式の展開・整理により、必要な演算を削減したため、従来のSIR演算方式と同等な演算結果を得るための演算量を削減することができる。
【0047】
また、CDMA方式の移動体通信において、SIR演算は頻繁に使用される。すなわち、SIR演算は、パスサーチ手段から得られた各パスについて行われ、また複数アンテナ毎について行われ、さらに複数基地局毎に行われるため、本発明のSIR演算方式を用いることにより、演算負荷を削減する効果をさらに顕著に発揮することができる。
【0048】
また、本発明のSIR演算方式によれば、SIR演算において、Rake合成後のパイロットシンボルの同相成分I(k)、直交成分Q(k)をメモリする必要がないため、必要とするメモリ量を削減することができる。
【0049】
上述したように、CDMA方式の移動体通信において、SIR演算は頻繁に使用されるため、本発明のSIR演算方式を用いることにより、必要メモリ量を削減する効果をさらに顕著に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るSIR演算方式を利用したCDMA受信機の概略構成を示すブロック図である。
【図2】基地局からの距離に依存した移動機の受信電力の複式図である。
【図3】従来のCDMA受信機の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 RF増幅部
3 周波数変換部
4 逆拡散部
5、50 復調部
6、26 チャネル推定部
7、27 SIR演算部
8 復調データ(シンボル)
9、29 復調パイロットシンボル
10 受信ベースバンド信号
20 コントローラ
11、21、22 パス情報
23、24、25、28 信号ライン

Claims (5)

  1. 基地局と移動機間で情報を伝送する符号分割多元接続方式において用いるSIR演算方式であって、
    前記基地局は、常時送信するパイロットチャネルシンボルと、個別物理チャネル上に時間的に挿入された個別パイロットシンボルとを送信するための送信手段を有し、
    前記移動機は、前記基地局との間の伝搬路特性を推定するためのチャネル推定手段を有し、
    前記チャネル推定手段により、パイロットチャネルシンボルまたは個別パイロットシンボルの少なくとも一方を利用してチャネル推定を行い、
    前記チャネル推定手段から得られたチャネル推定値を用いて、復調手段によりパイロットチャネルシンボルと個別パイロットシンボルと情報シンボルとを復調し、
    前記復調手段から得られた同相シンボル成分と直交シンボル成分とを用いてSIR演算を行うためのSIR演算手段は、
    同相シンボル成分の二乗和を演算する手段と、
    直交シンボル成分の二乗和を演算する手段と、
    同相シンボル成分の和の二乗を演算する手段と、
    直交シンボル成分の和の二乗を演算する手段と、
    SIR精度推定手段とを備えてSIR演算を行い、
    前記チャネル推定手段は、
    前記SIR精度推定手段による推定精度に基づいて、パイロットチャネルシンボルを利用したチャネル推定と、個別パイロットシンボルを利用したチャネル推定とを選択的に利用することを特徴とするSIR演算方式。
  2. 基地局と移動機間で情報を伝送する符号分割多元接続方式において用いるSIR演算方式であって、
    前記基地局は、
    常時送信するパイロットチャネルシンボルと、個別物理チャネル上に時間的に挿入された個別パイロットシンボルとを送信するための送信手段を有し、
    前記移動機は、
    パイロットチャネルシンボルまたは個別パイロットシンボルの少なくとも一方を利用してチャネル推定値を求めて、前記基地局との間の伝搬路特性を推定するチャネル推定手段と、
    前記チャネル推定手段から得られたチャネル推定値を用いて、パイロットチャネルシンボルと個別パイロットシンボルと情報シンボルとを復調する復調手段と、
    前記復調手段から得られた同相シンボル成分と直交シンボル成分とを用いてSIR演算を行うSIR演算手段とを有し、
    前記SIR演算手段は、
    シンボル数をN、シンボルの同相成分をI(k)、直交成分をQ(k)とした場合に、下記演算式に基づいてSIR値を求めるSIR演算実行手段と、
    前記SIR値の演算精度を推定するSIR精度推定手段とを備えることを特徴とするSIR演算方式。
    Figure 0003607165
  3. 前記チャネル推定手段は、
    前記基地局と前記移動機間の伝搬路特性からマルチパス成分を探索するためのパスサーチ手段を有し、該パスサーチ手段から得られた各パスに対して、前記SIR演算手段により得られたSIR演算結果に基づいて有効パス成分を選択する有効パス成分選択手段を備えたことを特徴とする請求項記載のSIR演算方式。
  4. 前記基地局からの送信手段として複数のアンテナが利用された場合に、
    前記移動局におけるパスサーチ手段は、該基地局における各アンテナ毎にパスを識別する機能を有し、
    前記復調手段は、前記パスサーチ手段を用いて、各パスを各アンテナ毎にRake合成する機能を有し、
    前記復調手段から得られた、同相シンボル成分と直交シンボル成分を利用して、各アンテナ毎にSIR演算を行うことを特徴とする請求項3記載のSIR演算方式。
  5. 前記チャネル推定手段は、
    前記パスサーチ手段と、セル・セクタを判別するためのセルサーチ手段を有し、
    前記復調手段は、前記パスサーチ手段と前記セルサーチ手段とを利用して、各パスをセル・セクタ毎にRake合成する機能を有し、
    前記復調手段から得られた、同相シンボル成分と直交シンボル成分を利用して、セル・セクタ毎にSIR演算を行うことを特徴とする請求項3記載のSIR演算方式。
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