JP2003060558A - 通信端末装置および基地局装置 - Google Patents

通信端末装置および基地局装置

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JP2003060558A
JP2003060558A JP2001246229A JP2001246229A JP2003060558A JP 2003060558 A JP2003060558 A JP 2003060558A JP 2001246229 A JP2001246229 A JP 2001246229A JP 2001246229 A JP2001246229 A JP 2001246229A JP 2003060558 A JP2003060558 A JP 2003060558A
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JP2001246229A
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Yasuhiro Hasegawa
康宏 長谷川
Takahisa Aoyama
高久 青山
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下り送信ビーム外にある伝送品質の良い
パスを検出し基地局装置へ報告し、受信品質の向上を図
ること。 【解決手段】 遅延プロファイル作成回路163は、個
別物理チャネルの遅延プロファイルを作成し、遅延プロ
ファイル作成回路164は、共通パイロットチャネルの
遅延プロファイルを作成する。パス候補選択回路165
は、共通パイロットチャネルの遅延プロファイルに基づ
いてパス選択をし、受信タイミング候補決定回路166
は、パス候補に対応する受信タイミング候補を決定す
る。受信レベル判定回路167は、受信タイミング候補
での個別物理チャネルの受信レベルと所定の閾値とを比
較し、この受信レベルが所定の閾値より低い場合は当該
受信レベルに対応するパス候補に関する情報を報告信号
生成回路170に通知し、高い場合は上記の情報をパス
選択回路168へ送る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信端末装置およ
び基地局装置に関し、特にスマートアンテナやアダプテ
ィブアレーアンテナを用いて下り送信指向性制御が適用
される直接拡散符号分割多重方式(Direct Sequence-Co
de Division Multiple Access)システムにおける通信
端末装置および基地局装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディジタル無線通信システムにお
いては、基地局装置は、干渉を抑制することを目的とし
て、指向性を制御して信号を送信することがある。ま
た、通信端末装置は、フェージングによる受信電力の落
ち込みを防ぐことを目的として、RAKE受信を行うこ
とがある。RAKE受信とは、マルチパス環境下におい
て信号を受信する場合、遅延プロファイルを作成し、受
信レベルが所定の閾値を超えたタイミングで希望波およ
び遅延波が到来したと推定し、これらの位相をそろえて
合成するものである。
【0003】以下、従来のディジタル無線通信システム
における基地局装置と通信端末装置による通信の具体例
について説明する。
【0004】図16(a)は、従来のディジタル無線通
信システムにおける基地局装置と通信端末装置の通信の
様子を示す模式図である。
【0005】この図において、基地局装置610は、下
り送信ビームXを持つ指向性で信号を送信する場合を考
える。また、通信端末装置600には、基地局装置61
0から直接届くパス1、障害物620に反射して届くパ
ス2、および障害物630に反射して届くパス3を経由
して信号が受信されるものとする。なお、パス1〜3の
伝送品質はいずれも良いものとする。
【0006】この時、通信端末装置600での、遅延プ
ロファイルは図16(b)のようになる。
【0007】通信端末装置600は、受信レベルが所定
の閾値を超えた受信タイミングでRAKE合成を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
通信端末装置では、指向性制御された信号をRAKE受
信する際、例えば図16(a)におけるパス2のような
下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを確認でき
ず、このパスがRAKE受信の対象パスから除外される
ため、復調の精度を向上することができないという問題
がある。
【0009】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを検
出し基地局装置へ報告し、受信品質の向上を図る通信端
末装置と、報告を受けて下り送信ビームの変更を行う基
地局装置とを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の通信端末装置
は、無指向性の共通パイロットチャネルおよび指向性制
御された個別物理チャネルの信号の受信レベルを測定す
る受信レベル測定手段と、測定された受信レベルに基づ
いて共通パイロットチャネルおよび個別物理チャネルの
遅延プロファイルを作成する遅延プロファイル作成手段
と、作成された共通パイロットチャネルの遅延プロファ
イルと所定の閾値とを比較してRAKE合成の対象とな
るパス候補を選択するパス候補選択手段と、選択された
パス候補に対応する受信タイミングを決定する受信タイ
ミング候補決定手段と、決定された受信タイミング候補
における個別物理チャネルの受信レベルと所定の閾値と
を比較し判定する受信レベル判定手段と、前記受信レベ
ル判定手段における判定の結果を基地局装置へ送信する
送信手段と、を有する構成を採る。
【0011】この構成によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値を比較して選択され
たパス候補の個別物理チャネルの受信レベルを所定の閾
値と比較し、その結果を基地局装置へ送信するため、下
り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを検出し基地
局装置へ報告することができる。
【0012】本発明の通信端末装置は、無指向性の共通
パイロットチャネルおよび指向性制御された個別物理チ
ャネルの信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手
段と、測定された受信レベルに基づいて共通パイロット
チャネルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイルを
作成する遅延プロファイル作成手段と、作成された共通
パイロットチャネルの遅延プロファイルと所定の閾値と
を比較してRAKE合成の対象となるパス候補を選択す
るパス候補選択手段と、選択されたパス候補に対応する
受信タイミングを決定する受信タイミング候補決定手段
と、共通パイロットチャネルと個別物理チャネルの受信
レベルについて相関レベルを演算する相関演算手段と、
前記受信タイミング候補決定手段で決定された受信タイ
ミング候補における相関レベルの演算結果を所定の閾値
と比較し判定する相関レベル判定手段と、前記相関レベ
ル判定手段における判定の結果を基地局装置へ送信する
送信手段と、を有する構成を採る。
【0013】この構成によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値を比較して選択され
たパス候補における共通パイロットチャネルと個別物理
チャネルの受信レベルの相関レベルを演算し、相関レベ
ル演算結果を所定の閾値と比較し、その結果を基地局装
置へ送信するため、個別物理チャネルの受信レベルが低
い場合であっても下り送信ビーム外にある伝送品質の良
いパスを検出し基地局装置へ報告することができる。
【0014】本発明の通信端末装置は、無指向性の共通
パイロットチャネルおよび指向性制御された個別物理チ
ャネルの信号の受信レベルを測定する受信レベル測定手
段と、測定された受信レベルに基づいて共通パイロット
チャネルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイルを
作成する遅延プロファイル作成手段と、共通パイロット
チャネルと個別物理チャネルの遅延プロファイルを乗算
する乗算手段と、乗算結果を所定の閾値と比較し判定す
る乗算結果判定手段と、前記乗算結果判定手段における
判定の結果を基地局装置へ送信する送信手段と、を有す
る構成を採る。
【0015】この構成によれば、共通パイロットチャネ
ルと個別物理チャネルの遅延プロファイルを乗算し、乗
算結果を所定の閾値と比較し、その結果を基地局装置へ
送信するため、個別物理チャネルの受信レベルが低い場
合であっても下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパ
スを検出し基地局装置へ報告することができる。
【0016】本発明の通信端末装置は、前記乗算結果判
定手段は、共通パイロットチャネルと個別物理チャネル
との遅延プロファイルから閾値を決定する構成を採る。
【0017】この構成によれば、共通パイロットチャネ
ルと個別物理チャネルの遅延プロファイルから閾値を決
定するため、受信レベルの時間的変動の影響を受けずに
下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを検出し基
地局装置へ報告することができる。
【0018】本発明の通信端末装置は、無指向性の共通
パイロットチャネルの信号の受信レベルを測定する受信
レベル測定手段と、測定された受信レベルに基づいて共
通パイロットチャネルの遅延プロファイルを作成する遅
延プロファイル作成手段と、作成された共通パイロット
チャネルの遅延プロファイルと所定の閾値とを比較して
パスを選択するパス選択手段と、選択されたパスに対応
する受信タイミングを決定する受信タイミング決定手段
と、決定された受信タイミングにおける指向性制御され
た個別物理チャネルの受信信号を復調する復調手段と、
復調された信号の受信品質を測定する受信品質測定手段
と、前記受信品質測定手段における測定の結果を基地局
装置へ送信する送信手段と、を有する構成を採る。
【0019】この構成によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値とを比較して選択さ
れたパスにおける個別物理チャネルの受信品質を測定
し、測定結果を基地局装置へ送信するため、単純な構成
の装置で下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを
検出し基地局装置へ報告することができる。
【0020】本発明の基地局装置は、指向性制御された
個別物理チャネルの下り送信ビーム外に伝送品質の良い
パスが存在することを示す信号を通信端末装置から受信
する受信手段と、受信した信号に基づいて個別物理チャ
ネルの下り送信ビームの指向性を変更する指向性変更手
段と、を有する構成を採る。
【0021】この構成によれば、下り送信ビーム外に伝
送品質の良いパスが存在することを示す信号を受信し、
受信した信号に基づいて下り送信ビームの指向性を変更
するため、伝送品質の良いパスを下り送信ビーム内に含
むような指向性の変更が行える。
【0022】本発明の基地局装置は、前記指向性変更手
段は、個別物理チャネルの下り送信ビーム外に存在する
伝送品質の良いパスの到来方向を推定する構成を採る。
【0023】この構成によれば、下り送信ビーム外に存
在する伝送品質の良いパスの到来方向を推定するため、
伝送品質の良いパスを下り送信ビーム内に含むような指
向性の変更が効率良く行える。
【0024】本発明の下り送信ビーム外パス検出方法
は、無指向性の共通パイロットチャネルおよび指向性制
御された個別物理チャネルの信号の受信レベルを測定す
る工程と、測定された受信レベルに基づいて共通パイロ
ットチャネルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルを作成する工程と、作成された共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値とを比較してRAK
E合成の対象となるパス候補を選択する工程と、選択さ
れたパス候補に対応する受信タイミング候補を決定する
工程と、決定された受信タイミング候補における個別物
理チャネルの受信レベルを所定の閾値と比較し判定する
工程と、判定の結果を基地局装置へ送信する工程と、を
有するようにした。
【0025】この方法によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値を比較して選択され
たパス候補の個別物理チャネルの受信レベルを所定の閾
値と比較し、その結果を基地局装置へ送信するため、下
り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを検出し基地
局装置へ報告することができる。
【0026】本発明の下り送信ビーム外パス検出方法
は、無指向性の共通パイロットチャネルおよび指向性制
御された個別物理チャネルの信号の受信レベルを測定す
る工程と、測定された受信レベルに基づいて共通パイロ
ットチャネルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルを作成する工程と、作成された共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値とを比較してRAK
E合成の対象となるパス候補を選択する工程と、選択さ
れたパス候補に対応する受信タイミング候補を決定する
工程と、共通パイロットチャネルと個別物理チャネルの
受信レベルについて相関レベルを演算する工程と、決定
された受信タイミング候補における相関レベルの演算結
果を所定の閾値と比較し判定する工程と、判定の結果を
基地局装置へ送信する工程と、を有するようにした。
【0027】この方法によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値を比較して選択され
たパス候補における共通パイロットチャネルと個別物理
チャネルの受信レベルの相関レベルを演算し、相関レベ
ル演算結果を所定の閾値と比較し、その結果を基地局装
置へ送信するため、個別物理チャネルの受信レベルが低
い場合であっても下り送信ビーム外にある伝送品質の良
いパスを検出し基地局装置へ報告することができる本発
明の下り送信ビーム外パス検出方法は、無指向性の共通
パイロットチャネルおよび指向性制御された個別物理チ
ャネルの信号の受信レベルを測定する工程と、測定され
た受信レベルに基づいて共通パイロットチャネルおよび
個別物理チャネルの遅延プロファイルを作成する工程
と、共通パイロットチャネルと個別物理チャネルの遅延
プロファイルを乗算する工程と、乗算結果を所定の閾値
を比較し判定する工程と、判定の結果を基地局装置へ送
信する工程と、を有するようにした。
【0028】この方法によれば、共通パイロットチャネ
ルと個別物理チャネルの遅延プロファイルを乗算し、乗
算結果を所定の閾値と比較し、その結果を基地局装置へ
送信するため、個別物理チャネルの受信レベルが低い場
合であっても下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパ
スを検出し基地局装置へ報告することができる。
【0029】本発明の下り送信ビーム外パス検出方法
は、無指向性の共通パイロットチャネルの信号の受信レ
ベルを測定する工程と、測定された受信レベルに基づい
て共通パイロットチャネルの遅延プロファイルを作成す
る工程と、作成された共通パイロットチャネルの遅延プ
ロファイルから受信レベルが所定の閾値以上であるパス
を選択する工程と、選択されたパスに対応する受信タイ
ミングを決定する工程と、決定された受信タイミングに
おける指向性制御された個別物理チャネルの受信信号を
復調する工程と、復調された信号の受信品質を測定する
工程と、測定の結果を基地局装置へ送信する工程と、を
有するようにした。
【0030】この方法によれば、共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルと所定の閾値とを比較して選択さ
れたパスにおける個別物理チャネルの受信品質を測定
し、測定結果を基地局装置へ送信するため、単純な構成
の装置で下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスを
検出し基地局装置へ報告することができる。
【0031】本発明の下り送信ビーム指向性変更方法
は、指向性制御された個別物理チャネルの下り送信ビー
ム外に伝送品質の良いパスが存在することを示す信号を
通信端末装置から受信する工程と、受信した信号に基づ
いて個別物理チャネルの下り送信ビームの指向性を変更
する工程と、を有するようにした。
【0032】この方法によれば、下り送信ビーム外に伝
送品質の良いパスが存在することを示す信号を受信し、
受信した信号に基づいて下り送信ビームの指向性を変更
するため、伝送品質の良いパスを下り送信ビーム内に含
むような指向性の変更が行える。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明者らは、基地局装置が、個
別物理チャネル(DPCH:Dedicated Physical Chann
el)と共通パイロットチャネル(CPICH:Common P
ilot Channel)の双方から同時に信号を送信し、個別物
理チャネルは干渉を抑制することを目的として指向性制
御されるが、共通パイロットチャネルは同期捕捉するこ
と等を目的として通常は無指向性(オムニまたはセク
タ)であり、個別物理チャネルからの送信信号と共通パ
イロットチャネルからの送信信号は同じパスを経由して
受信される点に着目し、本発明をするに至った。
【0034】すなわち、本発明の骨子は、通信端末装置
が、指向性制御された個別物理チャネルの遅延プロファ
イルでは検出できなかったパスを、無指向性の共通パイ
ロットチャネルの遅延プロファイルに基づいて検出し、
基地局装置へ報告し、基地局装置が通信端末装置からの
報告を受けて当該パスを含むように個別物理チャネルの
下り送信ビームを変更することである。
【0035】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0036】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1に係る通信端末装置の要部の構成を示すブロック
図である。なお、ここでは基地局装置から通信端末装置
への下り回線では個別物理チャネルが送信指向性制御さ
れているものとする。
【0037】図1に示す通信端末装置の要部において、
無線受信回路110は、アンテナ100を介して受信し
た共通パイロットチャネルおよび個別物理チャネルの信
号に対して、増幅(利得制御)、ダウンコンバート、お
よびA/D変換の各処理を行う。
【0038】マッチドフィルタ120は、無線受信回路
110の出力信号のうち個別物理チャネルの信号に対し
て逆拡散処理を行い、同様にマッチドフィルタ130
は、共通パイロットチャネルの信号に対して逆拡散処理
を行う。
【0039】復調回路140は、マッチドフィルタ12
0の出力信号を復調処理し、復調回路150は、マッチ
ドフィルタ130の出力信号を復調処理する。
【0040】サーチャ160は、共通パイロットチャネ
ルおよび個別物理チャネルの信号に基づいて、個別物理
チャネルの下り送信ビーム外に伝送品質の良いパスが存
在するか否かを判定し、存在する場合は、当該パスに関
する情報を報告信号生成回路170に通知する。また、
存在しない場合は、サーチャ160は、復調回路140
において復調する個別物理チャネルの信号の受信タイミ
ングを決定する。
【0041】報告信号生成回路170は、サーチャ16
0から受けたパスに関する情報を含む報告信号を生成
し、上り回線チャネル中に生成信号を多重化した後、無
線送信回路180およびアンテナ190を介して基地局
装置への送信を行う。
【0042】次に、復調回路140内の各回路について
説明する。
【0043】サンプリング回路141は、マッチドフィ
ルタ120において高い相関値が得られた信号に対し
て、サーチャ160によって求められる受信タイミング
でのサンプリングを行う。遅延回路142は、サンプリ
ング回路141の出力信号であるサンプルを遅延させ、
回線推定回路143は、各サンプルの受信タイミングに
ついて、個別物理チャネルに含まれる既知参照信号(例
えばパイロット信号)を用いて回線推定値を求める。乗
算器144は、遅延回路142によって得られたサンプ
ルに回線推定回路143によって求められた回線推定値
を乗算し、同期検波を行う。RAKE合成回路145
は、乗算器144において得られた同期検波サンプルを
合成し、判定回路146は、合成されたデータについて
ビット判定を行い、復調回路140は最終的な受信デー
タを得る。なお、復調回路150も共通パイロットチャ
ネルの信号に対して復調回路140と同様の処理を行い
受信データを得る。
【0044】次に、サーチャ160内の各回路について
説明する。
【0045】受信レベル測定回路161は、マッチドフ
ィルタ120で逆拡散処理された個別物理チャネルの信
号の受信レベルを測定し、受信レベル測定回路162
は、マッチドフィルタ130で逆拡散処理された共通パ
イロットチャネルの信号の受信レベルを測定する。受信
レベル測定は、例えば、直交変調処理されたデータであ
れば、直交成分と同相成分の二乗和により求めることが
できる。また、遅延プロファイル作成回路163は、個
別物理チャネルの遅延プロファイルを作成し、遅延プロ
ファイル作成回路164は、共通パイロットチャネルの
遅延プロファイルを作成する。
【0046】パス候補選択回路165は、遅延プロファ
イル作成回路164で作成された共通パイロットチャネ
ルの遅延プロファイルに基づいてパス選択(フィンガ選
択)をし、その選択結果をRAKE合成の対象となるパ
ス候補として受信タイミング候補決定回路166に送
る。受信タイミング候補決定回路166は、パス候補選
択回路165において選択されたパス候補に対応する受
信タイミング候補を決定する。受信レベル判定回路16
7は、受信タイミング候補決定回路166において決定
された受信タイミング候補での個別物理チャネルの受信
レベルと予め設定された所定の閾値とを比較し、この受
信レベルが所定の閾値より低い場合は当該受信レベルに
対応するパス候補に関する情報を報告信号生成回路17
0に通知し、高い場合は当該受信レベルに対応するパス
候補に関する情報をパス選択回路168へ送る。
【0047】パス選択回路168は、パス候補選択回路
165で選択されたパスのうち、受信レベル判定回路1
67において閾値より高い受信レベルを得られたパスを
選択する。受信タイミング決定回路169は、パス選択
回路168において選択されたパスの受信タイミングを
決定し、サンプリング回路141に通知する。
【0048】次いで、上記構成を有する通信端末装置の
動作について、図2に示すフロー図を用いて説明する。
【0049】まず、基地局装置より送信された無線信号
は、無線受信回路110によって受信される(ST10
00)。受信された信号は、個別物理チャネルと共通パ
イロットチャネルの信号の信号に分けられ、それぞれマ
ッチドフィルタ120,130により、基地局装置での
拡散処理に使用されたものと同じ拡散符号で逆拡散処理
が行われる(ST1010)。逆拡散処理された両チャ
ネルの信号について、それぞれ受信レベル測定回路16
1,162により受信レベルが測定され(ST102
0)、遅延プロファイル作成回路163,164により
遅延プロファイルが作成される(ST1030)。
【0050】そして、遅延プロファイル作成回路164
により作成された共通パイロットチャネルの遅延プロフ
ァイルからパス候補選択回路165によりパス候補が選
択される(ST1040)。選択されたパス候補に対応
する受信タイミングは、受信タイミング候補選択回路1
66において、受信タイミング候補として決定される
(ST1050)。なお、パス候補の選択において、選
択するパス候補の数については特に制限を設けない。例
えば、受信レベルが所定の閾値を超えたパスすべてを選
択しても良く、受信レベルの最上位または上位から任意
数だけ選択しても良い。
【0051】次に、受信タイミング候補選択回路166
によって決定された受信タイミング候補における個別物
理チャネルの信号の受信レベルが受信レベル判定回路1
67により所定の閾値と比較される(ST1060)。
ST1060の比較の結果、この受信レベルが予め設定
されている所定の閾値より低い場合は、報告信号生成回
路170により当該受信レベルに対応するパス候補に関
する情報を含む報告信号が生成され(ST1070)、
生成された報告信号は無線送信回路180およびアンテ
ナ190を介して基地局装置へと送信される(ST10
80)。一方、ST1060の比較の結果、受信レベル
が所定の閾値より高い場合は、当該受信レベルに対応す
るパス候補がパス選択回路168においてパスとして選
択され、対応する受信タイミング候補が受信タイミング
決定回路169により受信タイミングとして決定される
(ST1090)。決定された受信タイミングにおける
個別物理チャネルの信号が復調回路140により復調さ
れる(ST1100)。
【0052】次に、実施の形態1における通信端末装置
の動作の具体例について、図3を用いて説明する。
【0053】図3(a)は、遅延プロファイル作成回路
164で作成された共通パイロットチャネルの遅延プロ
ファイルの一例である。パス候補選択回路165によ
り、受信レベルが所定の閾値以上であるパスa,b,
c,dがパス候補として選択される。
【0054】一方、図3(b)は、遅延プロファイル作
成回路163で作成された個別物理チャネルの遅延プロ
ファイルの一例であり、パスa,b,cの受信タイミン
グ候補においては所定の閾値以上の受信レベルを有して
いるが、パスdの受信タイミング候補においては所定の
閾値未満である。これは、下り送信指向性制御された個
別物理チャネルの下り送信ビーム内に伝送品質の良いパ
スdが入っていないため、無指向性の共通パイロットチ
ャネルの受信レベルは高く、個別物理チャネルの受信レ
ベルは低いために生じた現象であると考えられる。そこ
で報告信号生成回路108は、パスdに関する情報、例
えば共通パイロットチャネルの遅延プロファイル図3
(a)で最大値をとるパスbに対するパスdの遅延時間
などの情報を含む報告信号を生成し、無線送信回路18
0は報告信号をアンテナ190を介して基地局装置へと
送信する。
【0055】報告信号を受けた基地局装置は、例えばパ
スdの到来方向を推定し個別物理チャネルの下り送信ビ
ームの指向性をパスdを含むように変更して信号を送信
する。通信端末装置は、報告信号を送信してから基地局
装置が下り送信ビームの指向性を変更するのに要する時
間が経過すると、再び上記で説明した個別物理チャネル
の受信レベルの判定を行う。ここで、基地局装置が下り
送信ビームの指向性を変更したことにより、個別物理チ
ャネルのパスdの受信レベルが所定の閾値を超えれば下
り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスの検出は終了
し、パスdの受信レベルが所定の閾値を超えていなけれ
ば、再び報告信号生成回路170によって報告信号が生
成され基地局装置へと送信される。
【0056】以上のように、本実施の形態の通信端末装
置によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、
共通パイロットチャネルの遅延プロファイルにおいては
受信レベルが高く、個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルにおいては受信レベルが低いパスを検出することがで
きるため、下り送信指向性制御により生成された下り送
信ビーム外に伝送品質の良いパスが存在することを検出
し、基地局装置に報告することができる。さらに、報告
を受けた基地局装置は、例えばより広角な指向性を持つ
下り送信ビームを生成するなど指向性を変更するため、
通信端末装置における受信品質向上が期待できる。
【0057】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
係る通信端末装置の特徴は、下り送信指向性制御により
生成された下り送信ビーム外に伝送品質の良いパスが存
在することを検出する際に、共通パイロットチャネルの
遅延プロファイルと個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルとの相関レベルを演算する点である。なお、この通信
端末装置の他の構成は実施の形態1と同様であり、その
説明を省略する。
【0058】図4は、本発明の実施の形態2に係る通信
端末装置の構成を示すブロック図である。なお、図4に
示す通信端末装置において、図1に示す通信端末装置と
同じ部分については図1と同じ番号を付して、その詳細
な説明は省略する。
【0059】図4において、サーチャ260内の遅延プ
ロファイル作成回路261は、共通パイロットチャネル
の遅延プロファイルを作成し、作成された遅延プロファ
イルをパス候補選択回路165と相関レベル演算回路2
62に通知する。相関レベル演算回路262は、遅延プ
ロファイル作成回路163で作成された個別物理チャネ
ルの遅延プロファイルと、遅延プロファイル作成回路2
61で作成された共通パイロットチャネルの遅延プロフ
ァイルとの間で相関レベルの演算を行い、結果を相関レ
ベル判定回路263に通知する。相関レベル判定回路2
63は、受信タイミング候補決定回路166において、
共通パイロットチャネルの遅延プロファイルを用いて決
定された受信タイミング候補での相関レベルと予め設定
された所定の閾値とを比較し、この相関レベルが所定の
閾値より低い場合は当該相関レベルに対応するパス候補
に関する情報を報告信号生成回路170に通知し、高い
場合は当該相関レベルに対応するパス候補に関する情報
をパス選択回路168へ送る。
【0060】報告信号生成回路170は、相関レベル判
定回路263から受けたパスに関する情報を含む報告信
号を生成し、上り回線のチャネル中に生成信号を多重化
した後、無線送信回路180およびアンテナ190を介
して基地局装置への送信を行う。
【0061】次いで、上記構成を有する通信端末装置の
動作について、図5に示すフロー図を用いて説明する。
なお、図5に示すフロー図において、図2に示すフロー
図と同じ部分については図2と同じ番号を付して、その
詳細な説明は省略する。
【0062】まず、基地局装置より送信された無線信号
は、実施の形態1の通信端末装置と同様に、共通パイロ
ットチャネルの信号と個別物理チャネルの信号に分けら
れ、逆拡散処理、受信レベル測定、および遅延プロファ
イルの作成が行われる。また、共通パイロットチャネル
の遅延プロファイルからはパス候補が選択され、選択さ
れたパス候補に対応する受信タイミングは受信タイミン
グ候補として決定される。
【0063】遅延プロファイル作成回路261で作成さ
れた共通パイロットチャネルの遅延プロファイルは、パ
ス候補選択回路165においてパス候補選択に用いられ
るとともに、相関レベル演算回路262において遅延プ
ロファイル作成回路163で作成された個別物理チャネ
ルの遅延プロファイルとの間で相関レベルが演算される
(ST1500)。なお、パス候補の選択において、選
択するパス候補の数については特に制限を設けない。例
えば、受信レベルが所定の閾値を超えたパスすべてを選
択しても良く、受信レベルの最上位または上位から任意
数だけ選択しても良い。
【0064】次に、受信タイミング候補選択回路166
によって決定された受信タイミング候補における相関レ
ベルが相関レベル判定回路263により所定の閾値と比
較される(ST1510)。ST1510の比較の結
果、この相関レベルが予め設定されている所定の閾値よ
り低い場合は、実施の形態1と同様に、報告信号生成回
路170により当該相関レベルに対応するパス候補に関
する情報を含む報告信号が生成され、生成された報告信
号は無線送信回路180およびアンテナ190を介して
基地局装置へと送信される。一方、ST1510の比較
の結果、相関レベルが所定の閾値より高い場合も実施の
形態1と同様に、当該相関レベルに対応するパス候補が
パス選択回路168においてパスとして選択され、対応
する受信タイミング候補が受信タイミング決定回路16
9により受信タイミングとして決定される。
【0065】次に、実施の形態2における通信端末装置
の動作の具体例について、図6を用いて説明する。
【0066】図6(a)は、遅延プロファイル作成回路
261で作成された共通パイロットチャネルの遅延プロ
ファイルの一例である。パス候補選択回路165によ
り、受信レベルが所定の閾値以上であるパスa,b,
c,dがパス候補として選択される。
【0067】図6(b)は、遅延プロファイル作成回路
163で作成された個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルの一例である。
【0068】図6(c)は、上記の共通パイロットチャ
ネルの遅延プロファイルと個別物理チャネルの遅延プロ
ファイルとの相関レベルを示す図である。
【0069】図6(c)において、パスd以外の受信タ
イミング候補においては所定の閾値以上の相関レベルを
有しているが、パスdの受信タイミング候補においては
所定の閾値未満である。これは、下り送信指向性制御さ
れた個別物理チャネルの下り送信ビーム内に伝送品質の
良いパスdが入っていないため、無指向性の共通パイロ
ットチャネルの受信レベルと個別物理チャネルの受信レ
ベルとの差が他のパスにおける差と比較して大きいため
に生じた現象であると考えられる。そこで報告信号生成
回路170は、実施の形態1と同様に報告信号を生成
し、送信する。以後、報告信号を受けた基地局装置およ
び本実施の形態の通信端末装置は、実施の形態1と同様
の動作をする。
【0070】以上のように、本実施の形態の通信端末装
置によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、
個別物理チャネルの受信レベルが低い場合であっても、
受信レベルの高い共通パイロットチャネルの遅延プロフ
ァイルと個別物理チャネルの遅延プロファイルとの間の
相関レベルを用いるため、下り送信指向性制御により生
成された下り送信ビーム外に伝送品質の良いパスが存在
することを検出し、基地局装置に報告することができ
る。
【0071】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
係る通信端末装置の特徴は、共通パイロットチャネルお
よび個別物理チャネルの遅延プロファイルにおいて各受
信タイミングにおける受信レベルを乗算し、その結果を
それぞれの受信レベルから決定した閾値によって評価す
る点である。
【0072】図7は、本発明の実施の形態3に係る通信
端末装置の構成を示すブロック図である。なお、図7に
示す通信端末装置において、図1に示す通信端末装置と
同じ部分については図1と同じ番号を付して、その詳細
な説明は省略する。
【0073】図7において、サーチャ360内の乗算回
路361は、遅延プロファイル作成回路163で作成さ
れた個別物理チャネルの遅延プロファイルと遅延プロフ
ァイル作成回路164で作成された共通パイロットチャ
ネルの遅延プロファイルとにおける各受信タイミングで
の受信レベルを乗算する。閾値決定回路362は、受信
レベル測定回路161で測定された個別物理チャネルの
受信レベルと受信レベル測定回路162で測定された共
通パイロットチャネルの受信レベルから、乗算結果判定
回路363において用いる2つの閾値を決定する。乗算
結果判定回路363は、乗算回路361において乗算さ
れた結果と閾値決定回路362において決定された2つ
の閾値とを比較し、この乗算結果が2つの閾値の間に入
る場合は当該乗算結果を得た受信タイミングに対応する
パスに関する情報を報告信号生成回路170に通知す
る。また、この乗算結果が2つの閾値のどちらよりも低
い場合は当該乗算結果を得た受信タイミングに対応する
パスを充分な伝送品質を有さないものと判断し、この乗
算結果が2つの閾値のどちらよりも高い場合は当該乗算
結果を得た受信タイミングに対応するパスに関する情報
をパス選択回路168へ送る。
【0074】次いで、上記構成を有する通信端末装置の
動作について、図8に示すフロー図を用いて説明する。
なお、図8に示すフロー図において、図2に示すフロー
図と同じ部分については図2と同じ番号を付して、その
詳細な説明は省略する。
【0075】まず、基地局装置より送信された無線信号
は、実施の形態1の通信端末装置と同様に、共通パイロ
ットチャネルの信号と個別物理チャネルの信号に分けら
れ、逆拡散処理が施され、受信レベルが測定される。測
定された共通パイロットチャネルおよび個別物理チャネ
ルの受信レベルから、閾値決定回路362において後述
する乗算結果を評価するための2つの閾値が決定される
(ST2000)。ここで、2つの閾値をそれぞれ閾値
1および閾値2とし、閾値1は閾値2よりも大きいもの
とする。閾値1は、例えば共通パイロットチャネルおよ
び個別物理チャネルにおいて必要最低限の受信レベルを
有する受信タイミングにおける両チャネルの受信レベル
を乗算した値とし、閾値2は、例えば共通パイロットチ
ャネルのみにおいて必要最低限の受信レベルを有する受
信タイミングにおける両チャネルの受信レベルを乗算し
た値とする。
【0076】また、測定された受信レベルから、それぞ
れのチャネルの遅延プロファイルが作成され、作成され
た共通パイロットチャネルの遅延プロファイルと個別物
理チャネルの遅延プロファイルとが乗算される(ST2
010)。乗算結果は乗算結果判定回路363に出力さ
れ、閾値決定回路362によって決定された閾値2と比
較される(ST2020)。乗算結果が閾値2より小さ
い場合は、当該受信タイミングのパスが充分な伝送品質
を有さないとして処理が終了し、大きい場合はさらに閾
値1と比較される(ST2030)。乗算結果が閾値2
より大きい場合、乗算結果が閾値1より小さければ当該
乗算結果に対応するパスに関する情報が報告信号生成回
路170に通知され、同様に大きければ当該乗算結果に
対応するパスに関する情報がパス選択回路168に通知
される。その後は実施の形態1と同様に、乗算結果が閾
値1と閾値2の間にある場合は、報告信号が生成され
(ST1070)、基地局装置へと送信される(ST1
080)。一方、乗算結果が閾値1よりも大きい場合
は、当該乗算結果を得る受信タイミングのパスをRAK
E受信対象のパスとして決定し(ST1090)、決定
された受信タイミングにおける個別物理チャネルの信号
が復調される(ST1100)。なお、パスの選択にお
いて、選択するパスの数については特に制限を設けな
い。例えば、受信レベルが閾値1を超えたパスすべてを
選択しても良く、受信レベルの最上位または上位から任
意数だけ選択しても良い。
【0077】次に、実施の形態3における通信端末装置
の動作の具体例について、図9を用いて説明する。
【0078】図9(a)は、遅延プロファイル作成回路
164で作成された共通パイロットチャネルの遅延プロ
ファイルの一例である。
【0079】図9(b)は、遅延プロファイル作成回路
163で作成された個別物理チャネルの遅延プロファイ
ルの一例である。
【0080】図9(c)は、上記の共通パイロットチャ
ネルの遅延プロファイルと個別物理チャネルの遅延プロ
ファイルとの乗算結果を示す図である。
【0081】図9(c)において、パスa,b,c,d
以外のパスについては乗算結果が閾値2に満たないた
め、これらのパスに関しては共通パイロットチャネルお
よび個別物理チャネルともに受信レベルが低く、伝送品
質の良くないパスと考えられる。また、パスa,b,c
については乗算結果が閾値1を超えているため、これら
のパスに関しては共通パイロットチャネルおよび個別物
理チャネルともに受信レベルが充分高く、伝送品質の良
いパスであるとともにこれらのパスは下り送信指向性制
御された個別物理チャネルの下り送信ビーム内に入って
いると考えられる。一方、パスdについては乗算結果が
閾値2と閾値1との間であるため、共通パイロットチャ
ネルの受信レベルは高いが個別物理チャネルの受信レベ
ルは低く、伝送品質の良いパスではあるが下り送信指向
性制御された個別物理チャネルの下り送信ビーム内に入
っていないと考えられる。そこで報告信号生成回路17
0は、実施の形態1と同様に報告信号を生成し、基地局
装置へ送信する。以後、報告信号を受けた基地局装置お
よび本実施の形態の通信端末装置は、実施の形態1と同
様の動作をする。
【0082】なお、本実施の形態においては、2つの閾
値を共通パイロットチャネルおよび個別物理チャネルの
測定された受信レベルから決定したが、これに限定され
ず、例えば共通パイロットチャネルの測定された必要最
低限の受信レベルとそれに対する所定の割合を持つ個別
物理チャネルの受信レベルを想定し、これらを乗算した
値を閾値として用いても良い。
【0083】以上のように、本実施の形態の通信端末装
置によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、
送信電力制御された個別物理チャネルの受信レベルに応
じた閾値を設定するため、指向性制御された個別物理チ
ャネルの下り送信ビーム外に伝送品質の良いパスが存在
することを正確かつ信頼性高く検出し、基地局装置に報
告することができる。
【0084】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
係る通信端末装置の特徴は、共通パイロットチャネルの
遅延プロファイルから所定の閾値より高い受信レベルを
有する受信タイミングを決定し、決定された受信タイミ
ングにおける個別物理チャネルの信号をサンプリング
し、その受信品質が所定の閾値より低ければ基地局装置
へ報告をする点である。なお、この通信端末装置の他の
構成は実施の形態1と同様であり、その説明を省略す
る。
【0085】図10は、本発明の実施の形態4に係る通
信端末装置の構成を示すブロック図である。なお、図1
0に示す通信端末装置において、図1に示す通信端末装
置と同じ部分については図1と同じ番号を付して、その
詳細な説明は省略する。
【0086】図10において、復調回路440内の受信
品質測定回路441は、乗算器144において得られた
同期検波サンプルに対し、例えばSIR測定などの受信
品質測定を行い、測定結果を受信品質判定回路442に
通知する。受信品質判定回路442は、受信品質測定結
果と予め設定された所定の閾値とを比較し、受信品質測
定結果が所定の閾値より低い場合は当該受信品質測定結
果に対応するパスに関する情報を報告信号生成回路17
0に通知する。なお、復調回路450も共通パイロット
チャネルの信号に対して復調回路440と同様の処理を
行う。
【0087】一方、サーチャ460内の受信レベル測定
回路461は、マッチドフィルタ130で逆拡散処理さ
れた共通パイロットチャネルの信号の受信レベルを測定
する。遅延プロファイル作成回路462は、共通パイロ
ットチャネルの遅延プロファイルを作成する。パス選択
回路463は、作成された遅延プロファイルに基づいて
パス選択(フィンガ選択)をし、受信タイミング決定回
路464は、選択されたパスに対応する受信タイミング
を決定する。
【0088】次いで、上記構成を有する通信端末装置の
動作について、図11に示すフロー図を用いて説明す
る。なお、図11に示すフロー図において、図2に示す
フロー図と同じ部分については図2と同じ番号を付し
て、その詳細な説明は省略する。
【0089】まず、基地局装置より送信された無線信号
は、実施の形態1の通信端末装置と同様に、共通パイロ
ットチャネルの信号と個別物理チャネルの信号に分けら
れ、逆拡散処理される。また、共通パイロットチャネル
の信号に対して受信レベル測定と遅延プロファイルの作
成とが行われる。作成された遅延プロファイルからパス
選択回路463によりパスが選択され(ST250
0)、受信タイミング決定回路464において選択され
たパスに対応する受信タイミングが決定される(ST2
510)。次に、サンプリング回路141によって、決
定された受信タイミングにおける個別物理チャネルの信
号がサンプリングされ(ST2520)、サンプリング
された信号の受信品質が受信品質測定回路441によっ
て測定される(ST2530)。この測定結果は、受信
品質判定回路442によって予め設定された閾値と比較
され(ST2540)、所定の閾値より低い場合は、実
施の形態1と同様に当該測定結果に対応するパスに関す
る情報が報告信号生成回路170に通知され、高い場合
は、サンプリングされた信号がRAKE合成回路145
によりRAKE合成される(ST2550)。
【0090】次に、実施の形態4における通信端末装置
の動作の具体例について説明する。
【0091】本実施の形態のサーチャ460において
は、共通パイロットチャネルの遅延プロファイルのみか
ら受信タイミングが決定され、決定された受信タイミン
グに基づいて個別物理チャネルの信号がサンプリングさ
れる。遅延回路142は、サンプリング回路141の出
力信号であるサンプルを遅延させ、回線推定回路143
は、各サンプルの受信タイミングについて、個別物理チ
ャネルに含まれる既知参照信号(例えばパイロット信
号)を用いて回線推定値を求める。乗算器144は、遅
延回路142によって得られたサンプルに回線推定回路
143によって求められた回線推定値を乗算し、同期検
波を行う。
【0092】受信品質測定回路441は、同期検波され
た乗算器144の出力の受信品質を測定し、受信品質判
定回路442は、その測定結果を予め設定された所定の
閾値と比較する。ここで、測定結果が所定の閾値より低
い場合は、サーチャ460により決定された受信タイミ
ングに対応するパスが、下り送信指向性制御された個別
物理チャネルの下り送信ビーム外に存在すると判断し、
報告信号生成回路170は、ここで選択されたパスの情
報を基地局装置へと送信する。以後、報告信号を受けた
基地局装置および本実施の形態の通信端末装置は、実施
の形態1と同様の動作をする。
【0093】以上のように、本実施の形態の通信端末装
置によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、
共通パイロットチャネルの信号のみからRAKE合成の
対象となるパスを決定し、当該パスにおける受信品質を
測定するため、下り送信指向性制御により生成された下
り送信ビーム外に伝送品質の良いパスが存在することを
検出し、基地局装置に報告することができる。
【0094】(実施の形態5)図12は、本発明の実施
の形態5に係る基地局装置の要部の構成を示すブロック
図である。なお、ここでは本実施の形態の基地局装置が
送信する個別物理チャネルの下り送信ビーム外にある伝
送品質の良いパスの受信タイミングを示すパス情報を含
む報告信号が通信端末装置から送信されているものとす
る。
【0095】図12に示す基地局装置の要部において、
無線受信回路510は、アンテナ500を介して受信し
た信号に対して、増幅(利得制御)、ダウンコンバー
ト、およびA/D変換の各処理を行う。報告信号取得回
路520は、A/D変換後のデータから、通信端末装置
から送信された報告信号を取得する。下り送信指向性決
定回路530は、報告信号を取得すると下り送信信号の
指向性幅を所定の角度aだけ広げることを決定する。変
調回路540は、基地局装置から通信端末装置へ送信す
る下り送信信号を変調する。無線送信回路550は、下
り送信信号に対して、D/A変換、変調、および増幅
(利得制御)の各処理を行い、アンテナ560を介して
通信端末装置へ送信する。
【0096】変調回路540内の拡散回路541は、下
り送信信号に対して所定の拡散符号により拡散処理を行
う。送信指向性付加回路542は、拡散処理された下り
送信信号に下り送信指向性決定回路530で決定された
指向性を付加する。
【0097】次いで、上記構成を有する基地局装置装置
の動作について説明する。
【0098】まず、通信端末装置より送信された無線信
号は、無線受信回路510によって受信される。受信さ
れた無線信号から、報告信号取得回路520によって報
告信号が取得される。そして、下り送信指向性決定回路
530により、例えば個別物理チャネルの下り送信ビー
ムの指向性幅を所定の角度aだけ広げるなど、下り送信
指向性が決定される。
【0099】一方、基地局装置から通信端末装置へと送
信する送信信号は、拡散回路541により拡散処理さ
れ、送信指向性付加回路542へ送られる。拡散処理さ
れた送信信号には、決定された下り送信指向性が送信指
向性付加回路542において付加される。そして、送信
信号が無線送信回路550により、変更した下り送信指
向性で通信端末装置へと送信される。
【0100】次に、実施の形態5における基地局装置の
動作の具体例について、図13に示す模式図を用いて説
明する。
【0101】図13において、通信端末装置600は、
基地局装置610の送信する信号について、直接届くパ
ス1、障害物620に反射して届くパス2、および障害
物630に反射して届くパス3のパスから信号を受信す
る。基地局装置610は、個別物理チャネルの信号を下
り送信ビームXを持つ指向性で通信端末装置600に対
して送信する。なお、パス1〜3の伝送品質はいずれも
良いものとする。
【0102】この時、通信端末装置600では、基地局
装置610から通信端末装置600へ直接届くパス1お
よび障害物620に反射して届くパス2が個別物理チャ
ネルの下り送信ビームX内にあるため、共通パイロット
チャネルと個別物理チャネルの双方において高い受信レ
ベルを持つ。一方、障害物620に反射して届くパス2
が個別物理チャネルの下り送信ビームXの外にあるた
め、個別物理チャネルにおける受信レベルは低くなる。
【0103】そこで、通信端末装置600は、共通パイ
ロットチャネルと個別物理チャネルの信号に基づいて、
下り送信ビームXの外に伝送品質の良いパス2が存在す
ることを検出し、報告信号を生成し、基地局装置610
に送信する。
【0104】基地局装置610は報告信号を含む信号を
受信し、報告信号取得回路520によって報告信号を取
得する。報告信号を取得したことにより、下り送信指向
性決定回路530では、個別物理チャネルの下り送信ビ
ームの指向性幅を所定の角度aだけ広げることが決定さ
れ、無線送信回路550は決定された指向性で下り送信
信号を送信する。
【0105】一方、報告信号を送信した通信端末装置6
00は、基地局装置610が下り送信指向性を変更する
時間が経過した後、再び下り送信ビーム外に伝送品質の
良いパスが存在するか否かを判定し、存在する場合は報
告信号を基地局装置610へと送信し、存在しない場合
は報告信号を送信せずに基地局装置610からの信号の
受信を継続する。ここで、基地局装置610は通信端末
装置600から報告信号を受信した場合は、再び個別物
理チャネルの下り送信ビームの指向性幅を所定の角度a
だけ広げて信号を送信し、基地局装置610がパス2を
含む下り送信ビームYで信号を送信するようになるまで
上記の動作を繰り返す。
【0106】以上のように、本実施の形態の基地局装置
によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、通
信端末装置の報告信号に基づいて、例えば下り送信ビー
ムをより広角に変化させ、伝送品質の良いパスを含む下
り送信ビームを生成するため、通信端末装置での受信品
質を向上させることができる。
【0107】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
係る基地局装置の特徴は、通信端末装置が下り送信ビー
ム外に伝送品質の良いパスがあることを検出した場合
に、通信端末装置から送信された報告信号に基づいて当
該パスの到来方向を推定し、その結果に基づいて下り送
信ビームの方向を決定する点である。なお、この基地局
装置の他の構成は実施の形態5と同様であり、その説明
を省略する。
【0108】図14は、本発明の実施の形態6に係る基
地局装置の要部の構成を示すブロック図である。なお、
ここでは、本実施の形態の基地局装置が送信する個別物
理チャネルの下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパ
スの受信タイミングを示すパス情報を含む報告信号が通
信端末装置から送信されているものとする。また、図1
4に示す基地局装置において、図12に示す基地局装置
と同じ部分については図12と同じ番号を付して、その
詳細な説明は省略する。
【0109】図14に示す基地局装置の要部において、
到来方向推定回路700は、通信端末装置から送信され
た報告信号に含まれるパス情報に基づいて、所定の方法
により当該パスの到来方向推定を行う。下り送信指向性
決定回路710は、到来方向を推定された個別物理チャ
ネルの下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスと、
既に送信を行っている下り送信ビーム内にある伝送品質
の良いパスとを最大限含む方向の下り送信指向性を決定
する。
【0110】次いで、上記構成を有する基地局装置の動
作について説明する。
【0111】まず、通信端末装置より送信された無線信
号は、実施の形態5と同様に、無線受信回路510によ
って受信され、報告信号取得回路520によって報告信
号が取得される。そして、取得された報告信号に含まれ
るパス情報に基づいて、当該パスの到来方向が到来方向
推定回路700により推定される。そして、到来方向を
推定された個別物理チャネルの下り送信ビーム外にある
伝送品質の良いパスと、既に送信を行っている下り送信
ビーム内にある伝送品質の良いパスとを最大限含む方向
に下り送信指向性が決定される。以後、実施の形態5と
同様に、変更した下り送信指向性で通信端末装置へと信
号が送信される。
【0112】次に、実施の形態6における基地局装置の
動作の具体例について、図15に示す模式図を用いて説
明する。
【0113】図15において、通信端末装置600は、
基地局装置610の送信する信号について、直接届くパ
ス1、障害物620に反射して届くパス2、および障害
物630に反射して届くパス3のパスから信号を受信す
る。基地局装置610は、個別物理チャネルの信号を下
り送信ビームXを持つ指向性で通信端末装置600に対
して送信する。なお、パス1〜3の伝送品質はいずれも
良いものとする。また、通信端末装置600と基地局装
置610は、上り送信周波数と下り送信周波数とが同一
であるTDD(Time Division Duplex)によって無線通
信を行っているものとする。
【0114】この時、通信端末装置600では、基地局
装置610から通信端末装置600へ直接届くパス1お
よび障害物620に反射して届くパス2が個別物理チャ
ネルの下り送信ビームX内にあるため、共通パイロット
チャネルと個別物理チャネルの双方において高い受信レ
ベルを持つ。一方、障害物620に反射して届くパス2
が個別物理チャネルの下り送信ビームXの外にあるた
め、個別物理チャネルにおける受信レベルは低くなる。
【0115】そこで、通信端末装置600は、共通パイ
ロットチャネルと個別物理チャネルの信号に基づいて、
下り送信ビームXの外に伝送品質の良いパス2が存在す
ることを検出し、パス2の最大の受信レベルを持つパス
1からの遅延時間τを含む報告信号を生成し、基地局装
置610に送信する。
【0116】基地局装置610は報告信号を含む信号を
受信し、報告信号取得回路520によって報告信号を取
得する。到来方向推定回路700は、TDDでは上り送
信周波数と下り送信周波数とが同一であるため、任意の
パスを通る上り送信信号が通信端末装置から基地局装置
に到達するのに要する時間と、同一のパスを通る下り送
信信号が基地局装置から通信端末装置に到達するのに要
する時間とは等しくなることを利用して、遅延時間τの
時刻にあるパスの到来方向を、例えばビームサーチ、M
USIC(Multiple Signal Classification)、および
ESPRIT(Estimation of Signal Parameters via
Rotational Invariance Technique)などの方法により
推定する。下り送信指向性決定回路710では、到来方
向推定回路700により到来方向を推定された下り送信
ビーム外にある伝送品質の良いパスと、既に送信を行っ
ている下り送信ビーム内にある伝送品質の良いパスとを
最も多く含むように下り送信ビームがZの方向に決定さ
れる。以後、無線送信回路550は決定された指向性で
下り送信信号を送信する。
【0117】以上のように、本実施の形態の基地局装置
によれば、下り送信指向性制御が適用された場合に、通
信端末装置からの報告信号に基づいて下り送信ビーム外
にある伝送品質の良いパスの到来方向を推定し、既に送
信を行っている下り送信ビーム内にある伝送品質の良い
パスと下り送信ビーム外にある伝送品質の良いパスとを
最大限含む方向に下り送信ビームを新たに生成するた
め、通信端末装置での受信品質を向上させることができ
る。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通信端末装置は下り送信ビーム外にある伝送品質の良い
パスを検出し基地局装置へ報告し、受信品質の向上を図
ることができ、基地局装置は報告を受けて下り送信ビー
ムの変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る通信端末装置の構
成を示すブロック図
【図2】実施の形態1に係る通信端末装置の動作を説明
するためのフロー図
【図3】実施の形態1に係る共通パイロットチャネルと
個別物理チャネルの遅延プロファイルを示す図
【図4】本発明の実施の形態2に係る通信端末装置の構
成を示すブロック図
【図5】実施の形態2に係る通信端末装置の動作を説明
するためのフロー図
【図6】実施の形態2に係る共通パイロットチャネルと
個別物理チャネルの遅延プロファイルおよび相関レベル
の演算結果を示す図
【図7】本発明の実施の形態3に係る通信端末装置の構
成を示すブロック図
【図8】実施の形態3に係る通信端末装置の動作を説明
するためのフロー図
【図9】実施の形態3に係る共通パイロットチャネルと
個別物理チャネルの遅延プロファイルおよび乗算結果を
示す図
【図10】本発明の実施の形態4に係る通信端末装置の
構成を示すブロック図
【図11】実施の形態4に係る通信端末装置の動作を説
明するためのフロー図
【図12】本発明の実施の形態5に係る基地局装置の構
成を示すブロック図
【図13】実施の形態5に係る基地局装置の動作の具体
例を説明するための模式図
【図14】本発明の実施の形態6に係る基地局装置の構
成を示すブロック図
【図15】実施の形態6に係る基地局装置の動作の具体
例を説明するための模式図
【図16】従来の通信端末装置と基地局装置の動作の具
体例を説明するための図
【符号の説明】
161,162,461 受信レベル測定回路 163,164,261,462 遅延プロファイル作
成回路 167 受信レベル判定回路 170 報告信号生成回路 262 相関演算回路 263 相関レベル判定回路 361 乗算回路 362 閾値決定回路 363 乗算結果判定回路 441 受信品質測定回路 442 受信品質判定回路 520 報告信号取得回路 530,710 下り送信指向性決定回路 542 送信指向性付加回路 700 到来方向推定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K059 CC03 CC04 DD31 5K067 AA02 AA03 CC10 CC24 EE02 EE10 HH21 KK02 KK03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無指向性の共通パイロットチャネルおよ
    び指向性制御された個別物理チャネルの信号の受信レベ
    ルを測定する受信レベル測定手段と、 測定された受信レベルに基づいて共通パイロットチャネ
    ルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイルを作成す
    る遅延プロファイル作成手段と、 共通パイロットチャネルの遅延プロファイルにおいては
    所定の閾値を超える受信レベルを有し、個別物理チャネ
    ルの遅延プロファイルにおいては受信レベルが所定の閾
    値に満たない送信ビーム外のパスを検出するパス検出手
    段と、 検出された送信ビーム外のパスの有無を示すパス情報を
    基地局へ送信する送信手段と、 を具備することを特徴とする通信端末装置。
  2. 【請求項2】 前記送信手段は、検出された送信ビーム
    外のパスの受信タイミングを示す情報を基地局へ送信す
    ることを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
  3. 【請求項3】 前記パス検出手段は、共通パイロットチ
    ャネルと個別物理チャネルの遅延プロファイルから演算
    した受信レベルの相関レベルを所定の閾値と比較するこ
    とにより送信ビーム外のパスを検出することを特徴とす
    る請求項1記載の通信端末装置。
  4. 【請求項4】 前記パス検出手段は、 共通パイロットチャネルと個別物理チャネルの遅延プロ
    ファイルから各受信タイミングにおける受信レベルの相
    関レベルを演算し、 共通パイロットチャネルの遅延プロファイルにおいて各
    受信タイミングにおける受信レベルと所定の閾値とを比
    較してRAKE合成対象となるパス候補を選択し、 選択されたパス候補の中で受信タイミング候補における
    受信レベルの相関レベルが所定の閾値より低いものを送
    信ビーム外のパスとして検出することを特徴とする請求
    項3記載の通信端末装置。
  5. 【請求項5】 前記パス検出手段は、共通パイロットチ
    ャネルと個別物理チャネルの遅延プロファイルから乗算
    した受信レベルの乗算結果を所定の閾値と比較すること
    により送信ビーム外のパスを検出することを特徴とする
    請求項1記載の通信端末装置。
  6. 【請求項6】 前記パス検出手段は、 共通パイロットチャネルと個別物理チャネルの遅延プロ
    ファイルにおいて各受信タイミングにおける受信レベル
    を乗算し、 第1の閾値より低く、第2の閾値より高い乗算結果を有
    する受信タイミングに対応するパスを送信ビーム外のパ
    スをして検出することを特徴とする請求項5記載の通信
    端末装置。
  7. 【請求項7】 前記パス検出手段は、復調された個別物
    理チャネルの信号の受信品質値を所定の閾値と比較する
    ことにより送信ビーム外のパスを検出することを特徴と
    する請求項1記載の通信端末装置。
  8. 【請求項8】 前記パス検出手段は、 共通パイロットチャネルの遅延プロファイルからRAK
    E合成対象となるパスと当該パスに対応する受信タイミ
    ングを決定し、 決定された受信タイミングにおいて個別物理チャネルの
    信号をサンプリングし、 サンプリングされた信号を同期検波した同期検波サンプ
    ルを用いて受信品質を測定し、 所定の閾値より低い受信品質測定結果を有する同期検波
    サンプルに対応するパスを送信ビーム外のパスとして検
    出することを特徴とする請求項7記載の通信端末装置。
  9. 【請求項9】 前記パス検出手段は、共通パイロットチ
    ャネルと個別物理チャネルの遅延プロファイルにおい
    て、所望の受信レベルを有する受信タイミングの受信レ
    ベルから決定した閾値を用いて送信ビーム外のパスを検
    出することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
  10. 【請求項10】 指向性制御された個別物理チャネルの
    下り送信ビーム外に存在する伝送品質の良いパスの有無
    を示すパス情報を通信端末装置から受信する受信手段
    と、 前記受信手段においてパス情報を受信すると個別物理チ
    ャネルの下り送信ビームの指向性を所定の幅だけ広くす
    る指向性変更手段と、 を具備することを特徴とする基地局装置。
  11. 【請求項11】 指向性制御された個別物理チャネルの
    下り送信ビーム外に存在する伝送品質の良いパスの受信
    タイミングを示す情報を通信端末装置から受信する受信
    手段と、 前記受信手段において受信した受信タイミングを示す情
    報に基づいて当該パスの到来方向を推定する到来方向推
    定手段と、 到来方向が推定されたパスと個別物理チャネルの下り送
    信ビーム内に存在する伝送品質の良いパスとを含むよう
    に個別物理チャネルの下り送信ビームの指向性を変更す
    る指向性変更手段と、を具備することを特徴とする基地
    局装置。
  12. 【請求項12】 無指向性の共通パイロットチャネルお
    よび指向性制御された個別物理チャネルの信号の受信レ
    ベルを測定する工程と、 測定された受信レベルに基づいて共通パイロットチャネ
    ルおよび個別物理チャネルの遅延プロファイルを作成す
    る工程と、 共通パイロットチャネルの遅延プロファイルにおいては
    所定の閾値を超える受信レベルを有し、個別物理チャネ
    ルの遅延プロファイルにおいては受信レベルが所定の閾
    値に満たないパスを検出する工程と、 検出されたパスの有無を示すパス情報を基地局へ送信す
    る工程と、 を具備することを特徴とする下り送信ビーム外パス検出
    方法。
  13. 【請求項13】 指向性制御された個別物理チャネルの
    下り送信ビーム外に存在する伝送品質の良いパスの有無
    を示すパス情報を通信端末から受信する工程と、 前記受信手段においてパス情報を受信すると個別物理チ
    ャネルの下り送信ビームの指向性を所定の幅だけ広くす
    る工程と、 を具備することを特徴とする下り送信ビーム指向性変更
    方法。
  14. 【請求項14】 指向性制御された個別物理チャネルの
    下り送信ビーム外に存在する伝送品質の良いパスの受信
    タイミングを示す情報を通信端末から受信する工程と、 受信した受信タイミングを示す情報に基づいて当該パス
    の到来方向を推定する工程と、 到来方向が推定されたパスと個別物理チャネルの下り送
    信ビーム内に存在する伝送品質の良いパスとを含むよう
    に個別物理チャネルの下り送信ビームの指向性を変更す
    る工程と、 を具備することを特徴とする下り送信ビーム指向性変更
    方法。
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