JP3606756B2 - 固体撮像装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、基板等に固定された固体撮像素子上に、レンズホルダーとこのレンズホルダーに保持されて固体撮像素子の受光面に焦点を結ぶレンズとを設けて撮像する固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の固体撮像素子例えばCCD撮像素子の内部構造の側面要部断面図であり、図2はそのCCD撮像素子の外観を示す。CCD撮像素子1は、CCD素子3のリード6を低融点ガラス4で固定し、その上下をセラミック製のパーケージ2で挟み込み、そのパッケージ2の上面にガラスキャップ5を取付けた構造となっている。
【0003】
図3は、従来のCCD撮像素子を基板に取り付けた状態を示す説明図であり、CCD撮像素子1を用いて撮影するためには、CCD撮像素子1を基板7に半田付12で固定し、そのCCD撮像素子1上にレンズホルダー9とそのレンズホルダー9をフォーカス調整し固定するためのフランジ8を設け、そのフランジ8を基板7にビス11で固定することで、CCD撮像素子1による撮影が可能になっている。なお、10はフォーカス調整用のネジである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CCD撮像素子には、レンズホルダーとそのレンズホルダーを固定するためのフランジの両方が不可欠であり、更に、フランジを固定するためのビスが必要であり組立上の工数がかかるため製造コストが高くついた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために、請求項1の発明は、固体撮像素子と、この固体撮像素子の受光面に像を形成するためのレンズホルダーと、このレンズホルダーに保持されて固体撮像素子の受光面に焦点を結ぶレンズとからなる固体撮像装置において、レンズホルダーを固定するためのフランジを設け、このフランジの取付部を固体撮像素子のパッケージに形成し、パッケージの側部またはフランジの一方に嵌合凹部を形成し、他方に嵌合凸部を形成し、嵌合凹部と嵌合凸部によってフランジとパッケージとを固定する構成としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、固体撮像素子のパッケージの下部に、当該パッケージの割れを防止する複数のスリットを設けた構成としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図4から図6に従って詳細に説明する。
【0012】
図4は、本発明に係るCCD撮像素子を示す側面図であり、図5はCCD撮像素子の正面図を示し、CCD撮像素子1の下部パッケージ2の両側面に嵌合凹部である溝13を設けている。
【0013】
図6は、本発明のCCD撮像素子1を基板に取り付けた状態を示す説明図であり、CCD撮像素子1をそのリード6をもって基板7に半田付12にて固定し、レンズホルダー9を固定するためのフランジ8に設けた嵌合凸部である突起部14を下部パッケージ2の前記溝13に嵌合して固定している。
【0014】
このような構成にすることにより、CCD撮像素子1自身でレンズホルダー9を固定するためのフランジ8をビス11等がなくても固定できる。すなわち、下部パッケージ2の溝13がフランジ8の取付部の働きをするものである。
【0015】
この時に、CCD撮像素子1の下部パッケージの溝13とレンズホルダー9の突起部14とは嵌め合いがきついので、レンズホルダー9のフランジ8の四隅に細い短冊状のスリットを設ける。このスリットは、CCD撮像素子1の撮像面に余計な光が入らないよう基板7から撮像面までの高さに押さえておく。
【0016】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図7に従って詳細に説明する。尚、前述した同様の部分の説明は省略する。
【0017】
図7は、図4に示したCCD撮像素子1のパッケージ下部にスリット15を設けた時のCCD撮像素子1の側面要部断面図であり、CCD撮像素子1の下部パッケージ2の一部周囲(リード端子6無側)に設けた溝13の下に、複数の細長い溝状のスリット15を設けることで、突起部14のあるフランジ8をCCD撮像素子1に嵌合させた場合、嵌合するまでの無駄な応力をスリット15で逃がし、CCD撮像素子1の下部パッケージ2の割れ等を防ぐことができる。
【0018】
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態を図8から図10に従って詳細に説明する。尚、前述したと同様の部分の説明は省略する。
【0019】
図8は、CCD撮像素子1のパッケージ2外枠形状を4角柱形16に伸ばし、その内部を円柱状にくり貫いた構造を示した要部断面図であり、図9は平面図を示している。
【0020】
図10は図8で示したCCD撮像素子1を基板7に固定し、その円柱状にくり貫いたフランジ17にレンズホルダー9を嵌入し、フォーカス調整用ネジ10で取付けたことを示す概略図であり、CCD撮像素子1のパッケージ2で、フランジ8の役目を果たし、レンズホルダー9自身を直接CCD撮像素子1に挿入できる構成となっている。
【0021】
<第4の実施の形態>
本発明の第4の実施の形態を図11から図12に従って詳細に説明する。尚、前述した同様の部分の説明は省略する。
【0022】
図11は、図8で示したCCD撮像素子1のパッケージ2外枠形状を4角柱形16に伸ばし、その内部を円柱状にくり貫いた部分にらせん状のネジ切り溝18を設けたことを示した概略図であり、図12は、図11に示したCCD撮像素子1を基板7に固定し、その円柱状にくり貫いたフランジ17部分にレンズホルダー9を取付けたことを示す概略図であり、CCD撮像素子1のパッケージ2で、フランジ8の役目を果たし、レンズホルダー9自身を直接CCD撮像素子1の挿入でき、さらに、ネジ切り溝18に沿ってレンズホルダー9の溝が動くために、レンズホルダーの動きがスムーズでフォーカス調整を容易にする。
【0023】
【発明の効果】
本発明の固体撮像装置は上記のように構成するため、請求項1記載の発明によれば、固体撮像素子自身でレンズホルダーを固定するためのフランジをビス等が無しで固定できるようになる。
【0024】
また、フランジと固体撮像素子とを嵌合によって固定できるので固定作業が容易になる。さらに、請求項2の発明によれば、その作業時においてパッケージにかかる応力をスリットが逃がすので下部パッケージの割れ等を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のCCD撮像素子の内部構造の側面要部断面図である。
【図2】従来のCCD撮像素子の外観図である。
【図3】従来のCCD撮像素子を基板に取り付けた状態を示す説明図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態に係るCCD撮像素子の側面図である。
【図5】図4の正面図である。
【図6】図4のCCD撮像素子を基板に取り付けた状態を示す説明図である。
【図7】図4に示したCCD撮像素子のパッケージ下部にスリットを設けた時の側面要部断面図である。
【図8】他の実施の形態にかかるCCD撮像素子の構造を示した要部断面図である。
【図9】図8に示したCCD撮像素子の平面図である。
【図10】図8で示したCCD撮像素子を基板に固定し、レンズホルダーを取付けたことを示す概略図である。
【図11】更に他の実施の形態にかかるCCD撮像素子の構造を示した概略図である。
【図12】図11に示したCCD撮像素子を基板に固定し、レンズホルダーを取付けたことを示す概略図である。
【符号の説明】
1 CCD撮像素子
2 パッケージ
3 CCD素子
4 低融点ガラス
5 ガラスキャップ
6 リード足
7 基板
8 フランジ
9 レンズホルダー
10 フォーカス調整用ビス
11 ネジ
12 半田付
13 溝
14 突起部
15 スリット
16 フランジ(四角柱形パッケージ)
17 円形のくり貫き穴
18 ネジ切り溝
Claims (2)
- 固体撮像素子と、この固体撮像素子の受光面に像を形成するためのレンズホルダーと、このレンズホルダーに保持されて固体撮像素子の受光面に焦点を結ぶレンズとからなる固体撮像装置において、
前記レンズホルダーを固定するためのフランジを設け、前記フランジの取付部を前記固体撮像素子のパッケージに形成し、前記パッケージの側部または前記フランジの一方に嵌合凹部を形成し、他方に嵌合凸部を形成し、前記嵌合凹部と前記嵌合凸部によって前記フランジと前記パッケージとを固定する、固体撮像装置。 - 前記固体撮像素子のパッケージの下部に、当該パッケージの割れを防止する複数のスリットを設けた、請求項1に記載の固体撮像装置。
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JP37202298A JP3606756B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 固体撮像装置 |
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JP37202298A JP3606756B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 固体撮像装置 |
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Family Applications (1)
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JP37202298A Expired - Fee Related JP3606756B2 (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 固体撮像装置 |
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-
1998
- 1998-12-28 JP JP37202298A patent/JP3606756B2/ja not_active Expired - Fee Related
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