JP3605561B2 - 表土移植工法及び表土剥き取り機構 - Google Patents

表土移植工法及び表土剥き取り機構 Download PDF

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  • Shovels (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表土層の生きたままの自然環境を移動して生態系をそっくり転居することにより自然破壊を可及的に少なくし自然との共存を計る表土移植工法及びその実施に直接使用する表土剥き取り機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
樹木移植工事や各種造成工事や河川工事や造園工事などに際し、或る場所から他の場所に表土層や土壌を運搬移動するには、ショベルローダやブルドーザ等の土木機械を使って掘り取ったり、1箇所に集積してダンプカーに載せて他の場所に運搬し荷台を傾けて直接目的場所に降し堆積したり、均したりしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、このようなやり方では、前記一連の作業中に表土層や土壌中に生息する昆虫や幼虫などの生物、土中のバクテリアや各種土壌菌や各種菌種、花や草や小樹木等の植物の種子や根っ子や球根が何度も撹拌されて傷付いたり、表土面に露出したり、生息環境を破壊されたり等して死滅し自然破壊が行われ生態系を保持して移転されることは不可能である。
【0004】
近年、人類が永々と続けてきた自然破壊により地球規模のCO2やパーフルオロカーボンガスによる温暖化現象、フロンやトリクロロエタンの放出によるオゾンホールの拡大、トリクロロエチレン等有機塩素系化合物や重金属による土壌汚染、エルニーニョ現象による海流の流れ方向と温度変化、開墾の為の森林焼きや樹木乱伐による気象の変化に伴う大洪水の発生や砂漠化、酸性雨化による森の枯れ死、プラスチック製品(釣り糸や各種製品)の川や海への投棄による自然動物への悪影響、タンカーの海難事故によるオイルの流出に伴う海水汚染と動植物への悪影響、原子力発電所からの放射線漏洩による周辺地域の核汚染、動植物の乱獲や密猟による稀少動植物の絶滅、洗剤や化学肥料や殺虫剤等の化学品の自然への放出による土壌や地下水や河川や海水の悪化変質、廃棄物燃焼に伴うダイオキシンによる空気汚染、等が一気に噴出し人類の未来への生存の危機に直面するに至っている。
【0005】
人間は、万物の霊長と言われ、食物連鎖の頂点にいる為、生態系の変化とか自然環境破壊や汚染の影響をまともに受ける立場にいると言っても過言ではない。それ故に、限られた自然の保護及び保全が強く叫ばれ、公害の撲滅を目指し企業の社会適格としてISO認定規格を取得することが要望され、あらゆる企業活動、社会活動、生活活動に自然保護が尊重され、自然破壊に繋がれば、社会的に非難され、あまつさえ法的に制裁を加えられることもある。
【0006】
ここにおいて、本発明の解決すべき主要な目的は、次の通りである。
即ち、本発明の第1の目的は、各種土木工事に当り、表土の自然環境及び生態系を破壊することなくそのままそっくり移転し得る表土移植工法及び表土剥き取り機構を提供せんとするものである。
【0007】
本発明の第2の目的は、作業の省人化を計り大規模且つ迅速な機動性を発揮し得る表土移植工法及び表土剥き取り機構を提供せんとするものである。
【0008】
本発明の第3の目的は、地面を掘ったり剥き取ったりする従来の土木機械や建設機械や農業機械などを利用し得る表土移植工法及び表土剥き取り機構を提供せんとするものである。
【0009】
本発明のその他の目的は、明細書、図面、特に、特許請求の範囲における各請求項の記載から自ずと明らかとなろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明方法は、上記課題の解決に当たり、先ず、剥き取り領域を表土移植具を用いて所要深さの表土層を破壊すること無く其の侭そっくり所要大きさ面積のブロック単位で剥き取り、次いで、剥き取ったままの表土層を満載した前記表土移植具を運搬具として運搬手段に段積み積載して所要移植場所まで運送し、前記剥き取ったブロック単位の表土層を移植地面上に敷き詰める特徴的手法を講じる特徴を有する。
【0011】
本発明機構は、上記課題の解決に当り、自走式機械の昇降・起伏機構先部に着脱交換自在に取付けられ、表土移植具をセット保持するバケットの左右両外側に当該表土移植具内に剥き取り収容する表土ブロックの左右側を区画切り込む刃手段を設けると共に、剥き取り作業最終段階で、前記表土ブロックの前側を区画切り込む掘り込み刃を有する上押え板を揺動起伏自在に枢架した特徴的手段を講じる特徴を有する。
【0012】
更に、具体的詳細に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙する上位概念から下位概念にわたる新規な特徴的構成手法又は手段を採用することにより、上記目的を達成するように為される。
【0013】
即ち、本発明方法の第1の特徴は、予め、移植領域の剥き取り開始周辺部域に亙り所要深さを掘り取って表土段差を形成して置き、先ず、適宜手段を用いて当該表土段差に先端を臨ませた表土移植具により当該移植領域の所要深さまでの表土層を破壊することなく自然の状態を保持して差し込み剥き取り、次いで、当該表土層を満載したまま当該表土移植具を運搬具として用いて適宜運搬手段に積載し移植目的地まで運搬し、その後、当該運搬手段から前記表土移植具を吊り上げて移植場所の真上まで持来し、引き続き、当該移植場所に降ろして行き、移植地面上に前記表土層をそっくり敷き詰めて移植を完了してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0014】
本発明方法の第2の特徴は、上記本発明方法の第1の特徴における前記表土層の剥き取りが、潅木や雑木が生えている表土層の場合、予め、伐採しておく表土移植工法の構成採用にある。
【0015】
本発明方法の第3の特徴は、上記本発明方法の第1又は第2の特徴における前記表土層の剥き取りが、前記移植領域に1回分の剥き取り面積をチエンソーで、予め、切り込み区画してから施工してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0016】
本発明方法の第4の特徴は、上記本発明方法の第1又は第2の特徴における前記表土層の剥き取りが、前記表土移植具の前進に伴って並進する左右一対の回転刃により前記移植領域の1回分の剥き取り面積の左右側に並行切込みを入れ、揺動起伏自在な掘り込み刃により前側に切込みを入れて三方切込み区画施工してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0017】
本発明方法の第5の特徴は、上記本発明方法の第1又は第2の特徴における前記表土層の剥き取りが、前記表土移植具の前進に伴って並進する左右一対の固定刃により前記移植領域の1回分の剥き取り面積の左右側に並行切込みを入れ、揺動起伏自在な掘り込み刃により前側に切込みを入れて三方切込み区画施工してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0018】
本発明方法の第6の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4又は第5の特徴における前記表土層の剥き取りが、最終段階で、上側からカバー状に押さえ込んで施工してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0019】
本発明方法の第7の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5又は第6の特徴における前記適宜手段が、土木機械、農業機械、建築機械を含む自走式機械からなる表土移植工法の構成採用にある。
【0020】
本発明方法の第8の特徴は、上記本発明方法の第7の特徴における前記表土移植具が、前記自走式機械の先端の表土剥き取り機構に着脱自在に装着セットするよう形成してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0021】
本発明方法の第9の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7又は第8の特徴における前記運搬手段への積載が、前記適宜手段と前記適宜運搬手段の何れかに搭設したジブクレーンにより前記適宜手段から表土層を満載して押し出された前記表土移植具を吊り上げ旋回して前記運搬手段に積み込んでなる表土移植工法の構成採用にある。
【0022】
本発明方法の第10の特徴は、上記本発明方法の第8又は第9の特徴における前記表土移植具が、吊り下げられ前記運搬手段への積み込みに先立って前記表土剥き取り機構後方から押し出される表土移植工法の構成採用にある。
【0023】
本発明方法の第11の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の特徴における前記移植地面上への表土層の敷き詰めが、使い捨ての前記表土移植具共々当該表土層を静置して配列整地してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0024】
本発明方法の第12の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9又は第10の特徴における前記移植地面上への表土層の敷き詰めが、再使用可能な前記表土移植具を前方に傾けて当該表土層のみを当該移植地面上に滑らせ排出して配列整地してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0025】
本発明方法の第13の特徴は、上記本発明方法の第11又は第12の特徴における前記移植地面上への表土層の敷き詰めが、傾斜法面の場合、金釘、木釘、竹釘で代表される長釘や細杭を前記傾斜法面に打ち込んで滑り止めを施してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0026】
本発明方法の第14の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12又は第13の特徴における前記表土移植具が、前端に設けた開放端に、吊り上げ及び運搬時は閉鎖板帯を取りつけると共に前記表土層の敷き詰め時は取り外してなる表土移植工法の構成採用にある。
【0027】
本発明方法の第15の特徴は、上記本発明方法の第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、第11、第12、第13又は第14の特徴における前記表土層が、野原、山地、畑、牧草地、公園、庭地、林間地、川辺、海辺で代表される自然地からなる表土移植工法の構成採用にある。
【0028】
本発明機構の第1の特徴は、自走式機械の昇降・起伏機構先部に脱着交換自在に取付けられ、表土移植具をセット保持するバケットの前部左右両外側に回転刃を回転自在に取付けると共に、先端に掘り込み刃を有する左右一対のカバー状上押え板を、上側に揺動起伏自在に枢架してなる表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0029】
本発明機構の第2の特徴は、自走式機械の昇降・起伏機構先部に着脱交換自在に取付けられ、表土移植具をセット保持するバケットの前部左右両外側に固定刃を固設すると共に、先端に掘り込み刃を有する左右一対のカバー状上押え板を、上側に揺動起伏自在に枢架してなる表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0030】
本発明機構の第3の特徴は、上記本発明機構の第1又は第2の特徴における前記バケットが、内部にセットされた前記表土移植具の背部を押し出す押し出し部を内側背部に備える表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0031】
本発明機構の第4の特徴は、上記本発明機構の第1、第2又は第3の特徴における前記バケットが、前記自走式機械の前記昇降・起伏機構先部に着脱交換自在に取付けたフォークショベル、前端開放フレーム、前端開放ボックス、側面L型プッシャープレートで代表されるタイプである表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0032】
本発明機構の第5の特徴は、上記本発明機構の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記バケットが、当該バケットの前端の向きが前記自走式機械の向きと同一方向に指向するように、当該自走式機構の昇降・起伏機構の先部も取付けられる表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0033】
本発明機構の第6の特徴は、上記本発明機構の第1、第2、第3又は第4の特徴における前記バケットが、当該バケットの前端の向きが前記自走式機械の前面と向き合うように、当該自走式機械の昇降・起伏機構先部に取付けられる表土剥き取り機構の構成採用にある。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態をその機構例及び方法例につき説明する。
【0035】
なお、本実施形態例では、自走式機械としてもっぱらブルドーザ又はパワーシャベルを代表例として説明するもこれらに限定されるものではなく、土木機械、農業機械、建築機械を含むものである。
【0036】
本発明の説明に先立って使用される表土移植具について詳述する。
図1は、本発明で使用する表土移植具であり、(a)は平面図、(b)は側面図であり、(c)は複数の表土移植具を積み重ねた状態の側面図である。
図2は、表土移植具を吊り上げた状態の斜視図である。
図中、1は表土移植具、2は表土移植具1の左右両側と背側の三方壁部、3は取り入れ排出端、4は左右両側壁部2に設けた前後一対のフック穴、5は外底面前部に突設したストッパ片、6は閉鎖板帯である。また、11は表土移植具1を吊り上げるワイヤ、12はフックである。
【0037】
表土移植具1は、表土層の剥き取り具になると共に、剥き取った表土層の運搬具にもなるものである。表土移植具1は、左右及び後端三方全長に亙り壁部2を擁し、1方の前端面及び天井がない有底容器のような形状をしている。壁部2をなす左右及び後端の各側面は、例えば、長手方向の長さを1メートル、高さを20〜30センチメートルとする。
【0038】
また、表土移植具1の形状は、図1(a)に示すように、取り入れ排出端3から後端の壁部2に至り左右横幅を末狭に形成してある。更に、表土移植具1の各壁部2は、垂直方向に対して若干の勾配が設けられたテーパー形状をしている。これにより、図1(c)に示すように、表土移植具1は前端を漸次前方にずれ出す変形段積自在に形成してあり、保管時及び運搬時における省スペース化が図られている。
表土移植具1の内側面全体には、土に対する滑り性の有る塗料のコーティング又は紙製ガムテープの貼着を施してある。
【0039】
取り入れ排出端3は、表土移植具1における前端面であり、表土層を剥き取って取り入れる入り口となると共に、剥き取った表土層を排出する排出口ともなる。また、取り入れ排出端3は、閉鎖板帯6にて閉鎖開放自在に形成される。即ち、表土層を剥き取るときは、取り入れ排出端3から閉鎖板帯6が取り外され、剥き取り後は、満載収容した表土ブロックが崩れないように、取り入れ排出端3に閉鎖板帯6が取り付けられる。
【0040】
閉鎖板帯6は、左右両側壁部2に設けられた閉鎖板帯保持孔6’にゴム帯板系弾性板帯の両端フックを取外し自在に掛止して張架閉鎖し、満載収容した表土ブロックが崩れないようにする。
【0041】
フック穴4は、剥き取られた表土ブロックを満載収容する表土移植具1を吊り上げる時に用いられるワイヤ11の先端のフック11aが挿入されるものである。フック穴4は、表土移植具1における左右の壁部2における、前後寄りにそれぞれ設けられており、全部で4つ設けられている。
【0042】
ストッパ片5は、表土移植具1がブルドーザ等の自走式機械の先端に設けられた表土剥き取り機構(後述、図3参照)のフォーク前部と貫合するものであり、取り入れ排出端3の外底面前部に突出形成してなるものである。ここで、ストッパ片5に代えて自走式機械の先端の表土剥き取り機構における前縁フォーク間の係合溝に対応する取り入れ排出端3前縁を係合自在に外底面の下側に折り込んで係合しても良い。
【0043】
これらにより、表土移植具1は、ブルドーザ等の自走式機械の先端の表土剥き取り機構に着脱自在にセット装着され、取り入れ排出端3から表土層を剥き取り満載収容する。表土層を満載収容した表土移植具1は、図2に示すように吊り上げられ、トラック等の運搬手段に積載されて移植目的地まで運搬される。その後、トラック等の運搬手段から表土移植具1は吊り上げられて移植場所の真上まで持来され、移植場所に降ろされて行き、取り入れ排出端3から移植地面上に表土層をそっくり敷き詰めして移植するものである。
【0044】
また、表土移植具1の素材は、金属、木材、プラスチック、硬厚紙の何れかを用いる。閉鎖板帯6の素材としては、ゴム布を用いてもよい。ここで、表土移植具1の素材として硬厚紙又は木材を用いた場合は、表土層を剥き取り満載収容した当該表土移植具1を、その表土層と共に移植地面上にそのまま安置敷き詰めて、所謂使い捨てとして用いてもよい。
【0045】
この場合は、表土移植具1をなす硬厚紙又は木材に肥料を含浸又は付着させておくことで、移植した表土壌中に生息するバクテリアや各種土壌菌や各種菌種、花や草や小樹木等の植物の種子や根っ子や球根が、移植前のもとの状態に早期に回復可能となり、自然環境を早期に復元することができる。
【0046】
(機構例)
図3は、本実施形態例の表土剥き取り機構の側面図である。
図4は、同上の表土剥き取り機構の正面図である。
表土剥き取り機構20は、ブルドーザ又はパワーシャベル等の自走式機械の先端に着脱自在に取り付けられるものであり、図1及び図2に示す表土移植具1を着脱自在にセットするものである。
【0047】
表土剥き取り機構20は、バケット21(背板部21a、側板部21b、フォーク21c、底板部21dからなる)と、回転刃23と、カバー状上押え板24とを有して構成されている。
【0048】
バケット21は、背板部21aと、左右2つの円弧上縁に形成した側板部21bと、先端にそれぞれ係合溝を間に挟んでフォーク21c群を突設した底板部21dとで、バケット形状をなしている。そして、図3に示すように、バケット21の底板部21d前端上に表土移植具1の取り入れ排出端3が臨みかつ前端開放部22と表土移植具1の取り入れ排出端3とが同一方向に向くように、バケット21の内側に、表土移植具1が着脱自在にセット装着される。
【0049】
なお、図3に示す表土移植具1の取り入れ排出端3付近における側面形状が丸みをおびており、図1に示す表土移植具1の取り入れ排出端3付近における側面形状と異なるものとしている。
また、バケット21は、フォーク先端、ショベル、前端開放フレーム、前端開放ボックス、側面L型プッシャープレートで代表されるバケットタイプのものであればよい。
【0050】
バケット21における左右2つの側板部21bそれぞれの前寄り左右両外側には、回転刃23が回転自在に取りつけられている。回転刃23は、表土剥き取り機構20及び表土移植具1の前進伴って、表土層の移植領域における1回分の剥き取り面積の左右両側に並行切込みを入れるものであり、表土剥き取り機構20及び表土移植具1内の剥き取り前進による表土層の攪拌を低減させて、表土層を自然状態のままで表土移植具1に満載するための物である。
【0051】
バケット21の上側には、先端に掘り込み刃24’を有する左右一対の上押え板24が揺動起伏自在に枢架されている。即ち、上押え板24は、左右2枚の曲面板形状をしており、各曲面板形状の一端(後端)がそれぞれバケット21の側面部21bに枢支軸24’を中心として回動自在に枢支されている。
【0052】
更に、上押え板24の上面には二股ブラケット26aが設けられており、この二股ブラケット26a間に亙り貫通された枢支軸26bにて、ピストンロッド26の外端が枢結されている。ここで、ピストンロッド26は押え板操作シリンダ25に出没動自在に内挿されている。押え板操作シリンダ25の尾端25aは、バケット21の背板部21aの表側面上端部に設けられた二股ブラケット25bに挿入してあって、枢支軸25cにて枢結されている。
【0053】
バケット21の背板部21aの裏側面略中央には並行取付フレーム29が設けられており、並行取付フレーム29を介して、表土剥き取り機構20がブルドーザ又はパワーシャベル等の自走式機械の先端に着脱自在に取り付けられる。
【0054】
更に、バケット21の背板部21aの下方外側には押出部操作シリンダ28が設けられており、押出部操作シリンダ28にはピストンロッド28’が出没動自在に内挿されている。ピストンロッド28’は、バケット21の背板部21aを貫通し、ピストンロッド28’の先端は背板部21a内側面に突設した並立ブラケット27a間に軸支されバケット21内に回動自在に取りつけられた押出部27に枢結されている。
【0055】
従って、ピストンロッド28’の先端が図3における図中左右に移動するに伴って押出部27も左右に移動し、押出部27が右から左に移動すると、バケット21内に設置された表土移植具1の背壁2が押出部27に押されて前方に押し出される。
【0056】
図5は、本実施形態例の他の表土剥き取り機構20’の側面図である。
図6は、同上の表土剥き取り機構20’の正面図である。
本実施形態例の表土剥き取り機構20’は、図3及び図4に示す表土剥き取り機構20と同様に、ブルドーザ又はパワーシャベル等の自走式機械の先端に着脱自在に取り付けられるものであり、図1及び図2に示す表土移植具1を着脱自在に装着するものである。
【0057】
本実施形態例の表土剥き取り機構20’は、図3及び図4に示す表土剥き取り機構20における回転刃23を、固定刃33に置き換えたものであり、他の構成要素は図3及び図4に示す表土剥き取り機構20に構成要素と同一である。
【0058】
バケット21における左右2つの側板部21bそれぞれの左右両外側には、固定刃33が固着されている。固定刃33は、表土剥き取り機構20’及び表土移植具1の前進に伴って、表土層の移植領域における1回分の剥き取り面積の左右両側に並行切込みを入れるものであり、表土剥き取り機構20’及び表土移植具1の前進による表土層の攪拌を低減させて、表土層を自然状態のままで表土移植具1に満載するための物である。
【0059】
図7は、本実施形態例の表土剥き取り機構20の装着例を示す側面図である。
図8は、同上の装着例の正面図である。
同図にはブルドーザ等の自走式主動機A前部に昇降・起伏機構Bを介して取付けられた表土剥き取り機構20と自走式主動機Aの後端に装架された回転ジブクレーンDとが示されている。
ここで昇降・起伏機構Bも表土剥き取り機構20も左右対称構造であるので以下左右同番号を付し片方のみを記して説明した。
【0060】
図7に示すよう、従来同様の前記昇降・起伏機構Bは、自走式主動機Aの両側面には左右一対の並行リフトアーム41後部が枢着されており、これら左右並行リフトアーム41は油圧作動の左右アーム操作ピストン・シリンダ機構42の動作により表土剥き取り機構20は上下昇降自在になっている。
【0061】
また、これらの左右並行リフトアーム41の先端には表土剥き取り機構20の並行取付フレーム29が枢着取付けられ、油圧作動の左右チルト操作ピストン・シリンダ機構45の動作により左右並行中継チルトレバー46を揺動し、当該左右並行中継チルトレバー46の上端に左右並行チルトシャフト47の一端をそれぞれ枢結するとともに、他端を表土剥き取り機構20の取付フレーム29に枢支取付け、表土剥き取り機構20を起伏自在としている。
【0062】
また、図7に示すよう、回転ジブクレーンDは、自走式主動機Aの後方端に棚状突設したフレーム台52上に旋回自在に搭載する回転軸盤53上に装架する。
同図中、54は伸縮スライドブーム55を上下揺動するブーム操作シリンダ、56は伸縮スライドブーム55を伸縮制御するワイヤー57を巻き上げるワイヤー巻上げロール、58はホイストである。ホイスト58からは下端にフック12を取付けたワイヤー(図示せず)が吊り下げられる。
【0063】
回転ジブクレーンDは、表土剥き取り機構20から表土層を満載して押し出された表土移植具1を吊り上げ旋回してトラック等の運搬手段に積み込むためのものである。また、移植地が近隣の場合、回転ジブクレーンDによって、表土剥き取り機構20から表土層を満載して押し出された表土移植具1を吊り上げ、そのまま自走式主動機Aを走行させて、所望の移植地面上へ表土移植具1を移動させて、当該表土移植具1を前方に傾けて当該表土層のみを当該移植地面上に滑らせ排出して配列整地してもよい。
【0064】
図9は、本実施形態例の表土剥き取り機構20の他の装着例を示す側面図である。
図10は、図9において矢印Hの方向から見たときの正面図である。
同図では、自走式主動機A’としてブルドーザではなくパワーシャベルを用いている点が、図7及び図8に示す装着例と異なる。
【0065】
また、昇降・起伏機構B’として、単一後方アーム61と、単一後方アーム61の先端に後端が接続された単一前方アーム62とを用いている点も、図7及び図8に示す装着例と異なる。同図においては、図7に示す回転ジブクレーンDが記載されていないが回転ジブクレーンDを有する構成としてもよい。
【0066】
単一後方アーム61の先端は、油圧作動の後方アーム操作ピストン・シリンダ機構63の動作により揺動する。単一前方アーム62の先端は、油圧作動の前方アーム操作ピストン・シリンダ機構64の動作により揺動する。また、単一前方アーム62上に設けられた起伏操作ピストン・シリンダ機構65の動作により、並行取付フレーム29を介して単一前方アーム62の先端に枢着取付けされた表土剥き取り機構20が起伏自在となっている。
【0067】
本実施形態例によれば、回転ジブクレーンDを用いなくとも、表土剥き取り機構20と共に表土層を満載して押し出された表土移植具1を単一前方アーム62及び単一後方アーム61によって持ち上げてトラック等の運搬手段に積み込むことができる。
【0068】
また、移植地が近隣の場合、単一前方アーム62及び単一後方アーム61によって、表土剥き取り機構20と共に表土層を満載して押し出された表土移植具1を持ち上げ、そのまま自走式主動機A’を走行させて、所望の移植地面上へ表土移植具1を移動させて、当該表土移植具1を、単一前方アーム62及び単一後方アーム61を操作して前方に傾けて、当該表土層のみを当該移植地面上に滑らせ排出して配列整地してもよい。
【0069】
図11は、本実施形態例の表土剥き取り機構20の更に他の装着例を示す側面図である。
図12は、図11での表土剥き取り機構20の他の状態を示す側面図である。
図13は、図11の装着例の正面図である。
【0070】
本装着例では、表土剥き取り機構20が自走式主動機A’に向き合う反対方向に取りつけられている点が、図9の装着例と異なる。即ち、表土剥き取り機構20は取付フレーム29を介して単一前方アーム62の先端に枢着取付けされているが、表土剥き取り機構20の前端開放部22部が自走式主動機A’に向き合うように取り付けられている。
【0071】
なお、表土剥き取り機構20内に設置された表土移植具1の取り入れ排出端3も、表土剥き取り機構20の前端開放部22部と共に、自走式主動機A’に向き合うこととなる。
更に、表土剥き取り機構20の背板部21aの上半部中央には単一後方アーム61の先端が貫通し、並行取り付けフレーム29に枢結するための切欠部(図示せず)が欠設してある。
【0072】
本装着例によれば、装置全体の長さを図9の装着例よりも短くすることができるので、移植領域(剥き取り領域)の地形が複雑である場合や非常に狭い場所である場合や傾斜法面の場合に、剥き取り作業を容易にすることができる。剥き取り作業は手前に掻き取り引き寄せる動作となる。
【0073】
図14は、本実施形態例の表土剥き取り機構20’の装着例を示す側面図である。
図15は、図14での表土剥き取り機構20’の他の状態を示す側面図である。
本装着例は、図9の装着例における表土剥き取り機構20を表土剥き取り機構20’に置き換えたものである。即ち、表土剥き取り機構20における回転刃23を固定刃33に置き換えたものが表土剥き取り機構20’であり、その他の構成は図9及び図10に示す装着例と同じである。
【0074】
図16は、本実施形態例の表土剥き取り機構20’の他の装着例を示す側面図である。
図17は、図16での表土剥き取り機構20’の他の状態を示す側面図である。なお、本図では、回転ジブクレーンDが自走式主動機Aの後方端に棚状突設したフレーム台52上に旋回自在に搭載する回転軸盤53上に装架されている。
【0075】
図18は、図16の装着例の正面図である。
本装着例では、表土剥き取り機構20’が自走式主動機A’に向き合うように取りつけられている点が、図14及び図15の装着例と異なる。
【0076】
即ち、表土剥き取り機構20’は取付フレーム29を介して単一前方アーム62の先端に枢着取付けされているが、表土剥き取り機構20’の前端開放部22部が自走式主動機A’に向き合うように取り付けられている。なお、表土剥き取り機構20’内に設置された表土移植具1の取り入れ排出端3も、表土剥き取り機構20’の前端開放部22部と共に、自走式主動機A’に向き合うこととなる。
【0077】
本装着例によれば、装置全体の長さを図14及び図15の装着例よりも短くすることができるので、移植領域(剥き取り領域)の地形が複雑である場合や非常に狭い場所である場合や傾斜法面である場合に、剥き取り作業を容易にすることができる。
【0078】
(方法例)
次に、上述の表土移植具を用いて実行する表土移植工法につき以下に説明する。
図19は、本表土移植工法の第1工程を示す部分断面側面図である。
第1工程としては、予め、移植領域Fの剥き取り開始周辺部域に亙り所要深さを掘り取って表土段差F’を形成して置く。
【0079】
この表土段差F’の形成には、図7に示すブルドーザ等の自走式主動機A前部に、昇降・起伏機構Bを介してバケットCを取付け、自走式主動機Aの後端に、回転ジブクレーンDを装架した機械を用いる。
【0080】
即ち、図7に示す機械における表土剥き取り機構20をバケットCに交換した機械を操作して、バケットCで移植領域Fの剥き取り開始周辺部域に亙り所要深さを掘り取って表土段差F’を形成する。なお、ここでの交換は、並行取付フレーム29から表土剥き取り機構20を取り外し、その後、並行取付フレーム29にバケットCを枢着取付けることで行なう。
また、第1工程においては、移植領域Fが潅木や雑木が生えている表土層の場合、予め、伐採しておく。
【0081】
第2工程としては、土質が硬くバラバラに解れる場合や、根がビッシリ強く張っている場合には、予備的に、回転刃23や固定刃24’に代えて又は補完的に移植領域Fに1回分の剥き取り面積をチエンソー等で、予め、切り込み区画する。
【0082】
この切り込み区画することによって、後工程の剥き取り作業による表土層の攪拌が低減し、表土層や土壌中に生息する昆虫や幼虫などの生物、土中のバクテリアや各種土壌菌や各種菌種が死滅し、花や草や小樹木等の植物の種子や根っ子や球根が何度も撹拌されて傷付いたり、表土面に露出したりして、自然破壊が行なわれることを、低減することができる。一般的にはこの予備的又は補完的手作業は省略される。
【0083】
図20乃至図21は、本表土移植工法の第3工程を示す土壌部分を破断した側面図である。
第3工程としては、表土剥き取り機構20のバケット21を用いて、移植領域Fの表土段差F’に前端開放部22ともども先端を重合臨ませた表土移植具1により(図20参照)、当該移植領域Fの所要深さまでの表土層を破壊することなく自然の状態を保持してブルドーザ等の自走式主動機を前進し差し込み剥き取る(図21参照)。
【0084】
即ち、第1工程の後に、図21に示すように、自走式主動機Aを走らせて、前進させながら、表土剥き取り機構20に取り付けられた左右一対の回転刃23を回転並進させることにより、移植領域Fの1回分の剥き取り面積の左右側に並行切込みを入れながら、当該区画の表土層を剥き取り表土移植具1に満載する。
【0085】
その後、表土剥き取り機構20の上側に揺動起伏自在に枢架されていて先端に掘り込み刃24’を有する左右一対の上押え板24により、移植領域Fの1回分の剥き取り面積の前側に切込みを入れ、上押え板24により表土移植具1に満載された表土層を上側から全体を押さえ込みながら自走式主動機Aを後進させて、移植領域Fの表土層と表土移植具1に満載された表土層とを分離する。
【0086】
図22は、本表土移植工法の第4工程の一例を示す傾斜法面部分を破断した側面図である。
第4工程としては、第3工程で剥き取られた表土層を満載した表土移植具1を運搬具として用いて、トラック等の適宜運搬手段に積載し移植目的地まで運搬する。その際、表土ブロックを満載した表土移植具1は多段積みして運搬可能である。
【0087】
ここで、表土層を満載した表土移植具1は、表土剥き取り機構20の内側に搭載され、自走式主動機Aの走行及び昇降・起伏機構Bの動作によりトラック等の適宜運搬手段の側に移動され、図9、図12、図14及び図17に示すように表土移植具1が表土剥き取り機構20の後方から若干押し出される。
【0088】
これは、押出部操作シリンダ28に内挿されているピストンロッド28’により押出部27が押し出され、その押出部27の動作により表土移植具1が表土剥き取り機構20より若干押し出されるものであり、表土移植具1が表土剥き取り機構20に密着されている状態を解除して、表土移植具1を表土剥き取り機構20から吊り上げ可能にするための動作である。
【0089】
また、表土移植具1のトラック等運搬手段への積載は、自走式主動機Aの後端に装架された回転ジブクレーンDによって、表土剥き取り機構20から表土層を満載して押し出された表土移植具1を吊り上げ旋回して運搬手段に積み込むものとする。なお、この積み込みはトラック等運搬手段に搭載されたジブクレーンを用いてもよい。
【0090】
その後、図22に示すように、トラック等運搬手段からワイヤ11を用いて表土移植具1を吊り上げて移植場所80の真上まで持来する。ここで、表土層を満載した表土移植具1の運搬においては、表土移植具1の前端に設けた取り入れ排出端3に、吊り上げ及び運搬時は閉鎖板帯6を取りつけると共に表土層の敷き詰め時は取り外す。
【0091】
図23は、本表土移植工法の第5工程の一部を示す概念斜視図である。
第5工程としては、第4工程でトラック等運搬手段からワイヤ11を用いて移植場所80の真上まで持来された表土層を満載した表土移植具1を、当該移植場所80に降ろして行き、前側のワイヤを外して前傾斜とし取り入れ排出端3から滑出し敷き詰めるが、傾斜法面の場合には必要に応じ金釘、木釘、竹釘等の長釘や細杭(いずれも図示せず)を打ち込んで滑り止めを施す。移植地面上に前記表土層のみをそっくり滑らせ移植を完了する。
【0092】
ここで、移植場所80の移植地面上への表土層の敷き詰めは、表土移植具1を前方に傾けて表土層のみを当該移植地面上に滑らせ排出して配列整地する。本図では、表土移植具1から排出された表土層81、表土層82及び表土層83が配列整地されている。
【0093】
また、移植場所80の移植地面上への表土層の敷き詰めは、使い捨ての表土移植具1共々当該表土層を静置して配列整地するものとしてもよい。
必要に応じ金釘、木釘、竹釘等の長釘や細杭(いずれも図示せず)を表土移植具1の底面を貫通して傾斜法面に打ち込んで滑り止めを施す。
【0094】
以上、本発明の代表的な機構例及び方法例について説明したが、本発明は、必ずしも上記した事項に限定されるものではない。本発明の目的を達し、下記する効果を奏する範囲において、適宜変更実施可能である。例えば、移植対象とする表土層は、野原、山地、畑、牧草地、公園、庭地、林間地、川辺、海辺で代表される自然地とすることが可能である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表土移植具を用いて、表土層を破壊することなく自然状態を保持して剥き取るので、各種土木工事に当り、表土の自然環境及び生態系を破壊することなくそのままそっくり移転することが可能となる。
【0096】
また、表土層剥き取り具と運搬具を兼ねる表土移植具を、自走式機械の先端に取りつけた表土剥き取り機構に着脱自在にセット装着するので、作業の省人化を計り大規模且つ迅速な機動性を発揮することが可能となる。
【0097】
また、表土移植具が着脱自在に装着される表土剥き取り機構を、従来の土木機械や建設機械や農業機械などの自走式機械の先端に着脱自在に装着することで、地面を掘ったり剥き取ったりする従来の土木機械や建設機械や農業機械などを有効利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する表土移植具1であり、(a)は平面図、(b)は側面図であり、(c)は複数の表土移植具を積み重ねた状態の側面図である。
【図2】同上の表土移植具1を吊り上げた状態の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態例の表土剥き取り機構20の側面図である。
【図4】同上の表土剥き取り機構20の正面図である。
【図5】本発明における他の実施形態例の表土剥き取り機構20’の側面図である。
【図6】同上の表土剥き取り機構20’の正面図である。
【図7】同上の表土剥き取り機構20の装着例を示す側面図である。
【図8】同上の装着例の正面図である。
【図9】同上の表土剥き取り機構20の他の装着例を示す側面図である。
【図10】図9において矢印Hの方向から見た一部破断の正面図である。
【図11】同上の表土剥き取り機構20の更に他の装着例を示す側面図である。
【図12】図11での表土剥き取り機構20の他の状態を示す側面図である。
【図13】図11の装着例の正面図である。
【図14】同上の表土剥き取り機構20’の装着例を示す側面図である。
【図15】図14での表土剥き取り機構20’の他の状態を示す側面図である。
【図16】同上の表土剥き取り機構20’の他の装着例を示す側面図である。
【図17】図16での表土剥き取り機構20’の他の状態を示す側面図である。
【図18】図16の装着例の回転ジブクレーンを省略した正面図である。
【図19】本発明の実施形態例における表土移植工法の第1工程を示し土壌部分を破断した側面図である。
【図20】同上の表土移植工法の第3工程開始直前を示し土壌部分を破断した側面図である。
【図21】同上の表土移植工法の第3工程途中を示し土壌部分を破断した側面図である。
【図22】同上の表土移植工法の第4工程の一部を示し土壌部分を破断した側面図である。
【図23】同上の表土移植工法の第5工程を示す概念斜視図である。
【符号の説明】
1…表土移植具
2…壁部
3…取り入れ排出端
4…フック穴
5…ストッパ片
6…閉鎖板帯
6’…閉鎖板帯保持部
11…ワイヤ
11a,12…フック
20,20’…表土剥き取り機構
21…バケット
21a…背板部
21b…側板部
21c…フォーク
21d…底板部
22…前端開放部
23…回転刃
24…上押え板
24’…掘り込み刃
24”…枢支軸
25…押え板操作シリンダ
25a…尾端
25b…二股ブラケット
25c…枢支軸
26…ピストンロッド
26a…二股ブラケット
26b…枢支軸
27…押出部
27a…並立ブラケット
28…押出部操作シリンダ
28’…ピストンロッド
29…並行取付フレーム
33…固定刃
41…並行リフトアーム
42…左右アーム操作ピストン・シリンダ機構
45…左右チルト操作ピストン・シリンダ機構
46…左右並行中継チルトレバー
47…左右並行チルトシャフト
52…フレーム台
53…回転軸盤
54…ブーム操作シリンダ
55…伸縮スライドブーム
56…ワイヤー巻上げロール
57…ワイヤー
58…ホイスト
61…単一後方アーム
62…単一前方アーム
63…後方アーム操作ピストン・シリンダ機構
64…前方アーム操作ピストン・シリンダ機構
65…起伏操作ピストン・シリンダ機構
80…移植場所
81,82,83…表土層
A…自走式主動機
B…昇降・起伏機構
C…バケット
D…回転ジブクレーン
F…移植領域
F’…表土段差

Claims (21)

  1. 予め、移植領域の剥き取り開始周辺部域に亙り所要深さを掘り取って表土段差を形成して置き、
    先ず、適宜手段を用いて当該表土段差に先端を臨ませた表土移植具により当該移植領域の所要深さまでの表土層を破壊することなく自然の状態を保持して差し込み剥き取り、
    次いで、当該表土層を満載したまま当該表土移植具を運搬具として用いて適宜運搬手段に積載し移植目的地まで運搬し、
    その後、当該運搬手段から前記表土移植具を吊り上げて移植場所の真上まで持来し、
    引き続き、当該移植場所に降ろして行き、移植地面上に前記表土層をそっくり敷き詰めて移植を完了する、
    ことを特徴とする表土移植工法。
  2. 前記表土層の剥き取りは、
    潅木や雑木が生えている表土層の場合、予め、伐採しておく、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表土移植工法。
  3. 前記表土層の剥き取りは、
    前記移植領域に1回分の剥き取り面積をチエンソーで、予め、切り込み区画してから施工する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表土移植工法。
  4. 前記表土層の剥き取りは、
    前記表土移植具の前進に伴って並進する左右一対の回転刃により前記移植領域の1回分の剥き取り面積の左右側に並行切込みを入れ、揺動起伏自在な掘り込み刃により前側に切込みを入れて三方切り込み区画施工する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表土移植工法。
  5. 前記表土層の剥き取りは、
    前記表土移植具の前進に伴って並進する左右一対の固定刃により前記移植領域の1回分の剥き取り面積の左右側に並行切込みを入れ、揺動起伏自在な掘り込み刃により前側に切込みを入れて三方切り込み区画施工する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表土移植工法。
  6. 前記表土層の剥き取りは、
    最終段階で、上側からカバー状に押さえ込んで施工する、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載の表土移植工法。
  7. 前記適宜手段は、
    土木機械、農業機械、建築機械を含む自走式機械である、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6に記載の表土移植工法。
  8. 前記表土移植具は、
    前記自走式機械の先端の表土剥き取り機構に着脱自在に装着セットするよう形成した、
    ことを特徴とする請求項7に記載の表土移植工法。
  9. 前記運搬手段への積載は、
    前記適宜手段と前記適宜運搬手段の何れかに搭設したジブクレーンにより前記適宜手段から表土層を満載して押し出された前記表土移植具を吊り上げ旋回して前記運搬手段に積み込む、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8に記載の表土移植工法。
  10. 前記表土移植具は、
    吊り下げられ前記運搬手段への積み込みに先立って前記表土剥き取り機構後方から押し出される、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の表土移植工法。
  11. 前記移植地面上への表土層の敷き詰めは、
    使い捨ての前記表土移植具共々当該表土層を静置して配列整地する、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10に記載の表土移植工法。
  12. 前記移植地面上への表土層の敷き詰めは、
    再使用可能な前記表土移植具を前方に傾けて当該表土層のみを当該移植地面上に滑らせ排出して配列整地する、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10に記載の表土移植工法。
  13. 前記移植地面上への表土層の敷き詰めは、
    傾斜法面の場合、金釘、木釘、竹釘で代表される長釘や細杭を当該傾斜法面に打ち込んで滑り止めを施す、
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の表土移植工法。
  14. 前記表土移植具は、
    前端に設けた開放端に、吊り上げ及び運搬時は閉鎖板帯を取りつけると共に前記表土層の敷き詰め時は取り外す、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13に記載の表土移植工法。
  15. 前記表土層は、
    野原、山地、畑、牧草地、公園、庭地、林間地、川辺、海辺で代表される自然地である、
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14に記載の表土移植工法。
  16. 自走式機械の昇降・起伏機構先部に脱着交換自在に取付けられ、
    表土移植具をセット保持するバケットの前部左右両外側に回転刃を回転自在に取付けると共に、
    先端に掘り込み刃を有する左右一対のカバー状上押え板を、上側に揺動起伏自在に枢架してなる、
    ことを特徴とする表土剥き取り機構。
  17. 自走式機械の昇降・起伏機構先部に着脱交換自在に取付けられ、
    表土移植具をセット保持するバケットの前部左右両外側に固定刃を固設すると共に、
    先端に掘り込み刃を有する左右一対のカバー状上押え板を、上側に揺動起伏自在に枢架してなる、
    ことを特徴とする表土剥き取り機構。
  18. 前記バケットは、
    内部にセットされた前記表土移植具の背部を押し出す押し出し部を内側背部に備える、
    ことを特徴とする請求項16又は17に記載の表土剥き取り機構。
  19. 前記バケットは、
    前記自走式機械の前記昇降・起伏機構先部に着脱交換自在に取付けたフォークショベル、前端開放フレーム、前端開放ボックス、側面L型プッシャープレートで代表されるタイプである、
    ことを特徴とする請求項16、17又は18に記載の表土剥き取り機構。
  20. 前記バケットは、
    当該バケットの前端の向きが前記自走式機械の向きと同一方向に指向するように、当該自走式機構の昇降・起伏機構の先部に取付けられる、
    ことを特徴とする請求項16、17、18又は19に記載の表土剥き取り機構。
  21. 前記バケットは、
    当該バケットの前端の向きが前記自走式機械の前面と向き合うように、当該自走式機械の昇降・起伏機構先部に取付けられる、
    ことを特徴とする請求項16、17、18又は19に記載の表土剥き取り機構。
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