JP3605440B2 - シート状乾燥植物の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、野菜もしくはワカメ、コンブ等の栄養価を可能な限り保有した状態のシート状の乾燥植物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、手巻寿司等にはシート状の干し海苔もしくは焼海苔が多用されている。これらは、ソウ類の中、緑ソウ類や紅ソウ類と呼ばれる植物でできており、加工が簡単で栄養価が高いものの、色が茶褐色もしくは濃紺等であり、色彩の面でその用途が限定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、陸上の野菜の細胞中に色素体としてはカロチン、葉緑素(クロロフィル)等が多量に含まれ、これら野菜が極めて色彩的に優れていることに着目し、素材に野菜を使用して、シート状の干し海苔、焼海苔等と近似するシート状の野菜海苔の開発を進め、完成に至ったものである。さらにこの開発によって緑ソウ類や紅ソウ類と同じソウ類ではあるが、シート状の加工が困難なカッソウ類にあってもシート状の乾燥植物として製造が可能になったのである。
【0004】
本発明は、適当な堅さを有し、かつ野菜やカッソウ類の栄養価と色彩を残したままの薄いシート状の乾燥植物の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のシート状乾燥植物の製造方法は、所定寸法に切断された植物片(野菜もしくはソウ類の中のカッソウ類)をボイルし、この植物片を粉砕してミンチ状とし、次にこのミンチ材を混練処理することによりペースト状にしたペーストとし、透水シート上に所定量のペーストを供給し、透水シート下方から空気吸引を行うことにより前記ペーストに均一な肉厚と広がりを持たせるようにし、透水シートを下方からの吸引後、プレス板をペースト上方から降下させ、前記ペーストをより均一な肉厚のシート状に薄く延ばして乾燥することを特徴としている。
【0012】
【作用】
植物が切断された後、ボイルされることにより、植物中のデンプンの粉の外皮が破れ易くなり、これを粉砕してミンチ状とし、続いて混練処理することにより、デンプンの外皮が破れ糊化が始り、ペースト状になる。このペースト内には、植物の繊維素と色素片とがほぼ均一に混在しているため、このペーストを薄く延ばして乾燥処理することにより、適当な堅さと歯ざわりを持ち、植物そのものの栄養素と色彩を有したシート状の乾燥植物を製造できる。
特に本発明にあっては、透水シート上にペーストを落下供給するだけでは薄く広がらないが、下方から空気吸引を行うことにより、ペーストを均一な肉厚に広げ、かつ安定させることができ、さらに空気吸引後に、さらにプレス板と透水シート間で一時的にペーストを押圧すると、ペーストはより均一な肉厚となる。
【0019】
【実施例】
本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図1ないし図6にはシート状乾燥植物の製造工程が示され、図7、図8には完成したシート状乾燥植物が示されている。
【0020】
図1においては、まず野菜1としてダイコンが所定の大きさ、例えば2cmの長さに輪切りされ、小片の状態でメッシュケース2に投入され、ボイラー容器3内で所定の時間ボイルされる。このボイル処理は野菜1中のデンプンの粉が水を吸ってふくれ上がり、外皮が破れ易くなり、また一部破れることにより糊化を促進させる工程である。
【0021】
次に、図2に示されるように、ボイルされた野菜1はミンチ処理機4に投入され、内部の図示されないブレードによって細かく粉砕される。
【0022】
さらに図3に示されるように、ミンチ状の野菜1は混練機5に移され、ここでモーター9を有する撹拌ブレード6によって混練処理される。この処理は野菜1中のデンプンの粉の外皮を破る工程であり、外皮が破れることによりデンプンの粉の中身が溶け出し、ペースト状になり、野菜ペーストとなる。この野菜ペーストは、野菜1の成分のみからなり、繊維素、デンプン糊、そして色素の混練物である。
【0023】
図4及び図5は野菜ペーストのデンプン量の調整工程であり、まず多数の透水孔7を有するケース8内に前記野菜ペーストが投入され、モーター9等を使った回転脱水もしくは自然脱水等の所定の手段で野菜ペースト内の水分を除去する。野菜ペースト内の水分を除去することにより、野菜ペースト内のデンプンも水分とともに一部除去され、野菜ペーストの量に対して一定のデンプン量を残すことができる。次に図5に示されるように、撹拌機10に移され、ここで注水管11から所定量の水を加えながらモーター9により回転するブレード6’で撹拌される。この工程により注水された水で、デンプンすなわちデンプン糊の粘度が最適な状態に変化し、またこの撹拌によりそれぞれの要素が均一に分布される。
【0024】
この工程は、野菜によってそれぞれ異なるデンプン量を調整するものであり、次の工程である野菜ペーストをシート状に平らに延ばす作業上極めて重要な処理である。なお、図4、図5において、水分除去と注水作業を別々に表現しているが、図5に示される撹拌機10内で水分除去を行い、かつその中で注水し、撹拌することも可能である。
【0025】
このように調整された野菜ペースト1’は図6に示される成形装置12によってシート状乾燥野菜に仕上げられる。
【0026】
すなわち、野菜ペースト1’はダクト13を伝い供給バルブ(図示せず)を下方に配したペースト供給装置14に送られ、図面の矢印方向に移動する透水シート15に適宜量投下される。この状態から野菜ペースト1’は透水シート15によって移動し、吸引装置16の上方に到達すると、バキューム管17によってその透水シートを介して野菜ペースト1’は下方に吸引され、ほぼ均一な広がりを持つシート状となる。
【0027】
さらに、このシート状の野菜ペースト1’は、矢印方向に移動し、プレス板18によって押圧されることにより、より均一な肉厚となる。
【0028】
最後にシート状の野菜ペースト1’は19で示される乾燥釜に送られ、この内部で所定の熱が加えられることにより図7に示される乾燥状野菜シート20となり、透水シート15から図8に示されるように容易に剥がされる。
【0029】
この乾燥状野菜シート20は、特定の野菜に含有される繊維素、デンプン糊、そして色素の混練物からなる乾燥シートであり、干し海苔や焼海苔に比べて色彩に優れ、かつ内包する繊維素によって簡単に破けることなく前述の干し海苔や焼海苔と同様に手で破断でき、その歯ざわりも良好でまた栄養価も高いため、祭事等の料理に使用するのに適している。
【0030】
図9は、本発明の第2実施例であり、文字や模様を付することのできるシート状乾燥植物の製造工程が示されている。
【0031】
色素の異なるニンジンとダイコン等の2種類の野菜を利用してコントラストを持たせるものであり、始めに透水シート15上に模様や文字のくり抜き部22を有する板体21を載置し、ここに例えばニンジンの野菜ペースト1”を投下する。次にこの板体21を取り去ることにより、反転した例えば正の字の野菜ペースト1”が形成される。
【0032】
続いて、例えばダイコンの野菜ペースト1’をその反転した正の字の野菜ペースト1”上に投下し、前述の工程と同様に下方吸引、プレス、さらには乾燥処理を施すことにより、赤い正の字と白いシートのコントラストを有するシート状乾燥野菜20を容易に得ることができる。
【0033】
なお、このようなコントラストを得るにはシートとシートとの貼り合せによっても可能であり、また種々の方法、例えば各野菜ペースト1’、1”の領域を規定する枠を設けて同時に投下することも可能である。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。すなわち、水中植物であるソウ類として、アオノリ等の緑ソウ類、アサクサノリ等の紅ソウ類は一般の海苔として加工も簡単であったが、本発明を利用することにより、ソウ類中のいままで困難とされたカッソウ類であるワカメやコンブ等のシート化を同じ方法によって達成でき、これらもシート状の乾燥植物という製品にすることができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は次の効果を奏する。
【0036】
(a)請求項1の発明によれば、植物が切断された後、ボイルされることにより、植物中のデンプンの粉の外皮が破れ易くなり、これを粉砕してミンチ状とし、続いて混練処理することにより、デンプンの外皮が破れ糊化が始り、ペースト状になる。このペースト内には、植物の繊維素と色素片とがほぼ均一に混在しているため、このペーストを薄く延ばして乾燥処理することにより、適当な堅さと歯ざわりを持ち、植物そのものの栄養素と色彩を有したシート状の乾燥植物を製造できる。
特に本発明にあっては、透水シート上にペーストを落下供給するだけでは薄く広がらないが、下方から空気吸引を行うことにより、ペーストを均一な肉厚に広げ、かつ安定させることができ、さらに空気吸引後に、さらにプレス板と透水シート間で一時的にペーストを押圧すると、ペーストはより均一な肉厚となる。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の第1工程であるボイル段階を示す一部破断斜視図である。
【図2】第2工程であるミンチ段階を示す斜視図である。
【図3】第3工程である混練段階を示す一部破断斜視図である。
【図4】第4工程である水分除去段階を示す一部破断斜視図である。
【図5】第5工程である注水および撹拌段階を示す斜視図である。
【図6】第6工程である成形段階のための成形装置の斜視図である。
【図7】透水シート上のシート状乾燥野菜の斜視図である。
【図8】透水シートから剥離されたシート状乾燥野菜の斜視図である。
【図9】本発明の第2実施例の製造工程図である。
【符号の説明】
1 野菜
2 メッシュケース
3 ボイラー容器
4 ミンチ処理機
5 混練機
6 撹拌ブレード
6’ ブレード
7 透水孔
8 ケース
9 モーター
10 撹拌機
11 注水管
12 成形装置
13 ダクト
14 ペースト供給装置
15 透水シート
16 吸引装置
17 バキューム管
18 プレス板
19 乾燥釜
20 野菜シート
20’ シート状乾燥野菜
21 板体
22 くり抜き部

Claims (1)

  1. 所定寸法に切断された植物片(野菜もしくはソウ類の中のカッソウ類)をボイルし、この植物片を粉砕してミンチ状とし、次にこのミンチ材を混練処理することによりペースト状にしたペーストとし、透水シート上に所定量のペーストを供給し、透水シート下方から空気吸引を行うことにより前記ペーストに均一な肉厚と広がりを持たせるようにし、透水シートを下方からの吸引後、プレス板をペースト上方から降下させ、前記ペーストをより均一な肉厚のシート状に薄く延ばして乾燥することを特徴とするシート状乾燥植物の製造方法。
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