JP3605159B2 - カメラの色分解光学系 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、撮影レンズにより得られた光学像を複数の色成分に分解して出射するカメラの色分解光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来光学像を記録する材料として、銀塩写真材料が広く用いられている。銀塩写真材料は、光感度および解像度が高く、また経済性も優れている等の特徴を備えているが、現像処理が煩雑であるだけでなく、可視像が撮影と同時に得られないという欠点もある。現像処理を簡単にするために乾式現像法が開発されているが、この現像法においても、即時現像化すなわち撮影時に可視像を得ることは不可能である。
【0003】
一方、非銀塩写真材料としては、電子写真材料、ジアゾ写真材料、フリーラジカル写真材料等が知られている。しかし、これらの写真材料において、銀塩写真材料のような特徴を備えていると同時に即時現像化が可能なものはない。なお、電子写真材料は乾式現像ができ、露光により得られた静電潜像をトナー等によって即時に現像できるので、複写機を中心として広く普及してきた。
【0004】
さて、このような電子写真技術において近年、銀塩写真材料のように記録媒体自体が直接電子的に現像され、かつその現像された可視像が即時に得られる写真材料が開発されてきている。このような電子的に現像される記録媒体を、この明細書では電子現像型記録媒体と呼ぶ。
【0005】
例えば特開平5−2280号公報には、静電情報記録媒体と電荷保持媒体とを組み合わせた記録媒体が開示されており、静電情報記録媒体は光導電層と無機酸化物層を有し、電荷保持媒体は液晶表示素子を有している。この構成では、静電情報記録媒体と電荷保持媒体に電圧が印加された状態で静電情報記録媒体が露光されると、入射光量に応じた電荷が静電情報記録媒体に生成される。静電情報記録媒体に対向して配置された液晶表示素子にかかる電界の強さは、その生成電荷に応じて変化するので、液晶表示素子には光量分布に応じた画像が表示すなわち現像される。
【0006】
特開平5−150251号公報には、液晶表示素子にかかる電界を除去しても液晶表示素子に表示された画像が保持される、分散型液晶表示素子が開示されている。
【0007】
一方、撮影光学系により得られた画像を空中に結像させるとともに、この空中像をスキャナ光学系を介して光学センサに結像させて記録するカメラが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようなカメラにおいて、撮影光学系の後方にハーフミラー面を備えた色分解プリズムを配設して例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の色成分に分解し、カラー画像を得ることができる。しかし、色分解プリズムへの入射光束に収差が含まれていなくても、この色分解プリズム内における光路長が長いと、非点収差が発生し、得られる画像が劣化するという問題が発生する。
【0009】
本発明は、色分解プリズム内の光路長をできるだけ抑え、結像面に形成される画像の画質を高めることができるカメラの色分解光学系を提供することを目的としている。
【0010】
【問題を解決するための手段】
本発明に係るカメラの色分解光学系は、入力された画像を複数の色成分に分解して出射し、全反射ミラー面の数が1以下である色分解プリズムと、この色分解プリズムから出射された複数の色成分の光束を全反射させて結像面に導く複数のミラーと、これらのミラーにより反射された光束に対し、色分解プリズムによって発生した収差を補償するとともに、結像面に画像を再結像させる結像レンズとを備えたことを特徴としている。
【0011】
【実施例】
以下図示実施例により本発明を説明する。
図1は本発明の一実施例を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【0012】
カメラ本体11を前方から見ると、前面の略中央には撮影レンズ等を備えた撮像光学系12が設けられ、撮像光学系12の右上方にはストロボ13が配設されている。またストロボ13とは反対側にはレリーズスイッチ14が設けられている。ファインダ15はカメラ本体11の上面の中央部に設けられ、カメラ本体11の前面から後面まで延びている。ファインダ15の側方であってカメラ本体11の上面にはスキャンスタートスイッチ16が設けられている。このカメラにより得られた画像信号を外部の記録装置等に出力するため、カメラ本体11の側面の下部には出力端子17が配設されている。またカメラ本体11の側面には、電子現像型記録媒体30を装着するためのスロット18が形成され、スロット18の近傍には電子現像型記録媒体30をスロット18から抜き取るときに押される排出スイッチ19が設けられている。なお電子現像型記録媒体30については後述する。
【0013】
図2はカメラ本体11の内部構造を示している。
【0014】
カメラ本体11において、撮像光学系12の後方には色分解プリズム210が設けられており、撮像光学系12から色分解プリズム210に導かれた光束は、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の三原色の成分に分解されて色分解プリズム210から出射される。これらの光束うちRの光束は、コンデンサレンズ212によって集光され、全反射ミラー213において反射した後、結像レンズ214によって結像面30aに結像する。色分解プリズム210から出射されたGの光束は、全反射ミラー215において反射し、コンデンサレンズ216によって集光され、全反射ミラー217において反射し、結像レンズ218によって結像面30aに結像する。またBの光束は、全反射ミラー219において反射し、コンデンサレンズ220によって集光され、結像レンズ221によって結像面30aに結像する。すなわち、R、G、Bの各光束は同一平面の結像面30aに結像する。
【0015】
以上のように色分解プリズム210から出射された光束は、コンデンサレンズ212、216、220によって集光され、結像レンズ214、218、221によって結像面30aに結像される。ここで、撮影光学系12から出射される光束は実質的に収差を含んでいないとする。これに対し、色分解プリズム210では、その中の光路長に応じて非点収差が発生する。そこで本実施例では、結像レンズ214、218、221には、色分解プリズム210によって発生した収差を補償する機能をもたせている。
【0016】
電子現像型記録媒体30は、結像面30aの位置に設けられている。電子現像型記録媒体30に結像された画像は、電子現像型記録媒体30において可視像として現像され、副走査機構50を駆動することによって読み出される。
【0017】
副走査機構50には、電子現像型記録媒体30を照明する光学系である光源42が設けられ、光源42はガイドシャフト51に変位自在に設けられた移動機構52に取り付けられている。移動機構52には、スキャナ光学系43とラインセンサ44が設けられ、これらは電子現像型記録媒体30に対し、光源42とは反対側に位置している。スキャナ光学系43は光源42による照明によって電子現像型記録媒体30を透過した光の経路の途中に設けられ、ラインセンサ44はスキャナ光学系43による画像の結像面に設けられている。光源42は例えば蛍光灯であり、図2の紙面に垂直な方向に延びている。ラインセンサ44も図2の紙面に垂直な方向に延びており、光源42に平行に配設されている。
【0018】
ランプ支持板52cは本体52aに設けられた突起52bに回転自在に取り付けられ、ランプ支持板52cと突起52bの間にはバネ52dが設けられている。ランプ支持板52cの光源42とは反対側にはピン52fが設けられ、このピン52fは、ガイドシャフト51の端部の近傍に設けられた当接部材81に当接可能である。
【0019】
図2に示されるように本体52aがガイドシャフト51の端部に位置している状態において、ピン52fが当接部材81に当接することにより、ランプ支持板52cはバネ52dに抗して回動し、光源42はスキャナ光学系43の光軸から外れており、また電子現像型記録媒体30に対向しない位置にある。
【0020】
図3および図4は、色分解プリズム210およびその周辺の光学部品のみを示したものである。色分解プリズム210は第1および第2のハーフミラー面210a、210bと全反射ミラー面210cとを有している。撮影光学系12から色分解プリズム210に入射された光束は、第1のハーフミラー面210aにおいてRの光束と(G+B)の光束に分離される。Rの光束は全反射ミラー面210cにおいて反射し、コンデンサレンズ212に導かれる。(G+B)の光束は第2のハーフミラー面210bにおいてGの光束とBの光束に分離される。Gの光束は全反射ミラー215において反射し、コンデンサレンズ216に導かれ、Bの光束は全反射ミラー219において反射し、コンデンサレンズ219に導かれる。
【0021】
図5は電子現像型記録媒体30の構成を示す図であり、これは特開平5−2280号公報に開示されたものと同じである。
すなわち電子現像型記録媒体30は静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32と電源33とを備えている。静電情報記録媒体31は、基板34、電極層35、無機酸化物層36および光導電層37を積層して成り、光導電層37は電荷発生層37aと電荷輸送層37bを重合させて構成される。電荷保持媒体32は、液晶支持体38と液晶電極層39の間に液晶40を封入して構成される。静電情報記録媒体31の電荷輸送層37bと電荷保持媒体32の液晶支持体38とは微小間隙をもって対向している。
【0022】
電源33は記録媒体駆動回路(図示せず)によりオンオフ制御され、電源33がオン状態のとき、電極層35と液晶電極層39の間、すなわち静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32に電圧が印加される。この電圧印加状態で静電情報記録媒体31が露光されると、静電情報記録媒体31には、画像に応じた電荷が発生する。この電荷に応じて、液晶40に作用する電界の強さが変化するため、液晶40には、その画像が可視像として表示され、被写体像が現像される。この電荷保持媒体32は分散型液晶表示素子であり、現像された可視像は電界を除去しても保持される。分散型液晶表示素子は、加熱装置(図示せず)を用いて所定の温度に加熱することにより、現像された可視像を消去させることもでき、その場合は繰り返し同一記録媒体を用いることもできる。
【0023】
本実施例の作用を説明する。
電子現像型記録媒体30に画像を現像する場合、図2に示されるように、移動機構52の本体52aはガイドシャフト51の端部に位置しており、ピン52fが当接部材81に当接している。これによりランプ支持板52cが回動し、光源42はリレーレンズ111とスキャナ光学系43の間の光路から外れた位置、すなわち電子現像型記録媒体30とスキャナ光学系43に対向しない位置に退避している。
【0024】
この状態でレリーズスイッチ14を押下すると、電子現像型記録媒体30に電圧が印加され、電子現像型記録媒体30の液晶40(図5参照)に、被写体像が現像される。
【0025】
一方、電子現像型記録媒体30に現像された画像をラインセンサ44によって読み出す場合、スキャンスタートスイッチ16が押下される。これにより、移動機構52が電子現像型記録媒体30に沿って移動し、移動機構52がガイドシャフト51の端部から離間する。したがってピン52fが当接部材81から解放され、これによりランプ支持板52cがバネ52dによって回転し、光源42がスキャナ光学系43の光軸上に位置決めされる。そして光源42、スキャナ光学系43およびラインセンサ44が電子現像型記録媒体30に沿って移動することにより、副走査が行われ画像が読み出される。
【0026】
色分解プリズム210は、2つのハーフミラー面210a、210bと1つの全反射ミラー面210cとによって入射光束をR,G,Bの三原色に分解するように構成されている。すなわち、この色分解プリズム210によれば、光束を分解するために要する光路長は最小限にまで抑えられ、したがって発生する非点収差も最小になる。そしてこの色分解プリズム210によって生じた収差は結像レンズ214、218、220によって補償されるため、電子現像型記録媒体30の結像面30aには、収差の小さい画質の優れた画像が結像される。
【0027】
電子現像型記録媒体30は上述した構成のものに限定されず、画像を電子的に現像するものであれば、他の構成であってもよい。
【0028】
また本発明は、上記実施例のように一眼レフカメラに限定されず、レンズシャッタ式カメラにも適用できる。
【0029】
光源42は発光素子(LED)であってもよく、スキャナ光学系43は、単レンズの他、マイクロレンズアレー、セルフォックスレンズアレー等を利用することができる。
【0030】
さらに、画像記録装置67に装着される記録媒体はハードディスク等の磁気記録媒体や光磁気ディスク等の光磁気記録媒体であってもよい。
【0031】
ラインセンサ44は、電子現像型記録媒体30において反射した光を検出するように配設されていてもよく、また二次元の画像を読み取る光センサであってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、色分解プリズム内の光路長をできるだけ抑え、結像面に形成される画像の画質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【図2】図1のスチルビデオカメラの内部構造を示し、電子現像型記録媒体への記録動作時におけるスチルビデオカメラを上方から見た図である。
【図3】色分解プリズムおよびその周辺の光学部品のみを示し、カメラ本体の上方から見た図である。
【図4】色分解プリズムおよびその周辺の光学部品のみを示し、カメラ本体の側方から見た図である。
【図5】電子現像型記録媒体の構成を示す図である。
【符号の説明】
30 電子現像型記録媒体
30a 結像面
210 色分解プリズム
210a、210b ハーフミラー面
210c 全反射ミラー面
212、216、219 コンデンサレンズ
213、215、217、218 全反射ミラー
214、218、220 結像レンズ
【産業上の利用分野】
本発明は、撮影レンズにより得られた光学像を複数の色成分に分解して出射するカメラの色分解光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来光学像を記録する材料として、銀塩写真材料が広く用いられている。銀塩写真材料は、光感度および解像度が高く、また経済性も優れている等の特徴を備えているが、現像処理が煩雑であるだけでなく、可視像が撮影と同時に得られないという欠点もある。現像処理を簡単にするために乾式現像法が開発されているが、この現像法においても、即時現像化すなわち撮影時に可視像を得ることは不可能である。
【0003】
一方、非銀塩写真材料としては、電子写真材料、ジアゾ写真材料、フリーラジカル写真材料等が知られている。しかし、これらの写真材料において、銀塩写真材料のような特徴を備えていると同時に即時現像化が可能なものはない。なお、電子写真材料は乾式現像ができ、露光により得られた静電潜像をトナー等によって即時に現像できるので、複写機を中心として広く普及してきた。
【0004】
さて、このような電子写真技術において近年、銀塩写真材料のように記録媒体自体が直接電子的に現像され、かつその現像された可視像が即時に得られる写真材料が開発されてきている。このような電子的に現像される記録媒体を、この明細書では電子現像型記録媒体と呼ぶ。
【0005】
例えば特開平5−2280号公報には、静電情報記録媒体と電荷保持媒体とを組み合わせた記録媒体が開示されており、静電情報記録媒体は光導電層と無機酸化物層を有し、電荷保持媒体は液晶表示素子を有している。この構成では、静電情報記録媒体と電荷保持媒体に電圧が印加された状態で静電情報記録媒体が露光されると、入射光量に応じた電荷が静電情報記録媒体に生成される。静電情報記録媒体に対向して配置された液晶表示素子にかかる電界の強さは、その生成電荷に応じて変化するので、液晶表示素子には光量分布に応じた画像が表示すなわち現像される。
【0006】
特開平5−150251号公報には、液晶表示素子にかかる電界を除去しても液晶表示素子に表示された画像が保持される、分散型液晶表示素子が開示されている。
【0007】
一方、撮影光学系により得られた画像を空中に結像させるとともに、この空中像をスキャナ光学系を介して光学センサに結像させて記録するカメラが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようなカメラにおいて、撮影光学系の後方にハーフミラー面を備えた色分解プリズムを配設して例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の色成分に分解し、カラー画像を得ることができる。しかし、色分解プリズムへの入射光束に収差が含まれていなくても、この色分解プリズム内における光路長が長いと、非点収差が発生し、得られる画像が劣化するという問題が発生する。
【0009】
本発明は、色分解プリズム内の光路長をできるだけ抑え、結像面に形成される画像の画質を高めることができるカメラの色分解光学系を提供することを目的としている。
【0010】
【問題を解決するための手段】
本発明に係るカメラの色分解光学系は、入力された画像を複数の色成分に分解して出射し、全反射ミラー面の数が1以下である色分解プリズムと、この色分解プリズムから出射された複数の色成分の光束を全反射させて結像面に導く複数のミラーと、これらのミラーにより反射された光束に対し、色分解プリズムによって発生した収差を補償するとともに、結像面に画像を再結像させる結像レンズとを備えたことを特徴としている。
【0011】
【実施例】
以下図示実施例により本発明を説明する。
図1は本発明の一実施例を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【0012】
カメラ本体11を前方から見ると、前面の略中央には撮影レンズ等を備えた撮像光学系12が設けられ、撮像光学系12の右上方にはストロボ13が配設されている。またストロボ13とは反対側にはレリーズスイッチ14が設けられている。ファインダ15はカメラ本体11の上面の中央部に設けられ、カメラ本体11の前面から後面まで延びている。ファインダ15の側方であってカメラ本体11の上面にはスキャンスタートスイッチ16が設けられている。このカメラにより得られた画像信号を外部の記録装置等に出力するため、カメラ本体11の側面の下部には出力端子17が配設されている。またカメラ本体11の側面には、電子現像型記録媒体30を装着するためのスロット18が形成され、スロット18の近傍には電子現像型記録媒体30をスロット18から抜き取るときに押される排出スイッチ19が設けられている。なお電子現像型記録媒体30については後述する。
【0013】
図2はカメラ本体11の内部構造を示している。
【0014】
カメラ本体11において、撮像光学系12の後方には色分解プリズム210が設けられており、撮像光学系12から色分解プリズム210に導かれた光束は、R(レッド)、G(グリーン)およびB(ブルー)の三原色の成分に分解されて色分解プリズム210から出射される。これらの光束うちRの光束は、コンデンサレンズ212によって集光され、全反射ミラー213において反射した後、結像レンズ214によって結像面30aに結像する。色分解プリズム210から出射されたGの光束は、全反射ミラー215において反射し、コンデンサレンズ216によって集光され、全反射ミラー217において反射し、結像レンズ218によって結像面30aに結像する。またBの光束は、全反射ミラー219において反射し、コンデンサレンズ220によって集光され、結像レンズ221によって結像面30aに結像する。すなわち、R、G、Bの各光束は同一平面の結像面30aに結像する。
【0015】
以上のように色分解プリズム210から出射された光束は、コンデンサレンズ212、216、220によって集光され、結像レンズ214、218、221によって結像面30aに結像される。ここで、撮影光学系12から出射される光束は実質的に収差を含んでいないとする。これに対し、色分解プリズム210では、その中の光路長に応じて非点収差が発生する。そこで本実施例では、結像レンズ214、218、221には、色分解プリズム210によって発生した収差を補償する機能をもたせている。
【0016】
電子現像型記録媒体30は、結像面30aの位置に設けられている。電子現像型記録媒体30に結像された画像は、電子現像型記録媒体30において可視像として現像され、副走査機構50を駆動することによって読み出される。
【0017】
副走査機構50には、電子現像型記録媒体30を照明する光学系である光源42が設けられ、光源42はガイドシャフト51に変位自在に設けられた移動機構52に取り付けられている。移動機構52には、スキャナ光学系43とラインセンサ44が設けられ、これらは電子現像型記録媒体30に対し、光源42とは反対側に位置している。スキャナ光学系43は光源42による照明によって電子現像型記録媒体30を透過した光の経路の途中に設けられ、ラインセンサ44はスキャナ光学系43による画像の結像面に設けられている。光源42は例えば蛍光灯であり、図2の紙面に垂直な方向に延びている。ラインセンサ44も図2の紙面に垂直な方向に延びており、光源42に平行に配設されている。
【0018】
ランプ支持板52cは本体52aに設けられた突起52bに回転自在に取り付けられ、ランプ支持板52cと突起52bの間にはバネ52dが設けられている。ランプ支持板52cの光源42とは反対側にはピン52fが設けられ、このピン52fは、ガイドシャフト51の端部の近傍に設けられた当接部材81に当接可能である。
【0019】
図2に示されるように本体52aがガイドシャフト51の端部に位置している状態において、ピン52fが当接部材81に当接することにより、ランプ支持板52cはバネ52dに抗して回動し、光源42はスキャナ光学系43の光軸から外れており、また電子現像型記録媒体30に対向しない位置にある。
【0020】
図3および図4は、色分解プリズム210およびその周辺の光学部品のみを示したものである。色分解プリズム210は第1および第2のハーフミラー面210a、210bと全反射ミラー面210cとを有している。撮影光学系12から色分解プリズム210に入射された光束は、第1のハーフミラー面210aにおいてRの光束と(G+B)の光束に分離される。Rの光束は全反射ミラー面210cにおいて反射し、コンデンサレンズ212に導かれる。(G+B)の光束は第2のハーフミラー面210bにおいてGの光束とBの光束に分離される。Gの光束は全反射ミラー215において反射し、コンデンサレンズ216に導かれ、Bの光束は全反射ミラー219において反射し、コンデンサレンズ219に導かれる。
【0021】
図5は電子現像型記録媒体30の構成を示す図であり、これは特開平5−2280号公報に開示されたものと同じである。
すなわち電子現像型記録媒体30は静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32と電源33とを備えている。静電情報記録媒体31は、基板34、電極層35、無機酸化物層36および光導電層37を積層して成り、光導電層37は電荷発生層37aと電荷輸送層37bを重合させて構成される。電荷保持媒体32は、液晶支持体38と液晶電極層39の間に液晶40を封入して構成される。静電情報記録媒体31の電荷輸送層37bと電荷保持媒体32の液晶支持体38とは微小間隙をもって対向している。
【0022】
電源33は記録媒体駆動回路(図示せず)によりオンオフ制御され、電源33がオン状態のとき、電極層35と液晶電極層39の間、すなわち静電情報記録媒体31と電荷保持媒体32に電圧が印加される。この電圧印加状態で静電情報記録媒体31が露光されると、静電情報記録媒体31には、画像に応じた電荷が発生する。この電荷に応じて、液晶40に作用する電界の強さが変化するため、液晶40には、その画像が可視像として表示され、被写体像が現像される。この電荷保持媒体32は分散型液晶表示素子であり、現像された可視像は電界を除去しても保持される。分散型液晶表示素子は、加熱装置(図示せず)を用いて所定の温度に加熱することにより、現像された可視像を消去させることもでき、その場合は繰り返し同一記録媒体を用いることもできる。
【0023】
本実施例の作用を説明する。
電子現像型記録媒体30に画像を現像する場合、図2に示されるように、移動機構52の本体52aはガイドシャフト51の端部に位置しており、ピン52fが当接部材81に当接している。これによりランプ支持板52cが回動し、光源42はリレーレンズ111とスキャナ光学系43の間の光路から外れた位置、すなわち電子現像型記録媒体30とスキャナ光学系43に対向しない位置に退避している。
【0024】
この状態でレリーズスイッチ14を押下すると、電子現像型記録媒体30に電圧が印加され、電子現像型記録媒体30の液晶40(図5参照)に、被写体像が現像される。
【0025】
一方、電子現像型記録媒体30に現像された画像をラインセンサ44によって読み出す場合、スキャンスタートスイッチ16が押下される。これにより、移動機構52が電子現像型記録媒体30に沿って移動し、移動機構52がガイドシャフト51の端部から離間する。したがってピン52fが当接部材81から解放され、これによりランプ支持板52cがバネ52dによって回転し、光源42がスキャナ光学系43の光軸上に位置決めされる。そして光源42、スキャナ光学系43およびラインセンサ44が電子現像型記録媒体30に沿って移動することにより、副走査が行われ画像が読み出される。
【0026】
色分解プリズム210は、2つのハーフミラー面210a、210bと1つの全反射ミラー面210cとによって入射光束をR,G,Bの三原色に分解するように構成されている。すなわち、この色分解プリズム210によれば、光束を分解するために要する光路長は最小限にまで抑えられ、したがって発生する非点収差も最小になる。そしてこの色分解プリズム210によって生じた収差は結像レンズ214、218、220によって補償されるため、電子現像型記録媒体30の結像面30aには、収差の小さい画質の優れた画像が結像される。
【0027】
電子現像型記録媒体30は上述した構成のものに限定されず、画像を電子的に現像するものであれば、他の構成であってもよい。
【0028】
また本発明は、上記実施例のように一眼レフカメラに限定されず、レンズシャッタ式カメラにも適用できる。
【0029】
光源42は発光素子(LED)であってもよく、スキャナ光学系43は、単レンズの他、マイクロレンズアレー、セルフォックスレンズアレー等を利用することができる。
【0030】
さらに、画像記録装置67に装着される記録媒体はハードディスク等の磁気記録媒体や光磁気ディスク等の光磁気記録媒体であってもよい。
【0031】
ラインセンサ44は、電子現像型記録媒体30において反射した光を検出するように配設されていてもよく、また二次元の画像を読み取る光センサであってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、色分解プリズム内の光路長をできるだけ抑え、結像面に形成される画像の画質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用したスチルビデオカメラの外観図である。
【図2】図1のスチルビデオカメラの内部構造を示し、電子現像型記録媒体への記録動作時におけるスチルビデオカメラを上方から見た図である。
【図3】色分解プリズムおよびその周辺の光学部品のみを示し、カメラ本体の上方から見た図である。
【図4】色分解プリズムおよびその周辺の光学部品のみを示し、カメラ本体の側方から見た図である。
【図5】電子現像型記録媒体の構成を示す図である。
【符号の説明】
30 電子現像型記録媒体
30a 結像面
210 色分解プリズム
210a、210b ハーフミラー面
210c 全反射ミラー面
212、216、219 コンデンサレンズ
213、215、217、218 全反射ミラー
214、218、220 結像レンズ
Claims (7)
- 入力された画像を複数の色成分に分解して出射し、全反射ミラー面の数が1以下である色分解プリズムと、この色分解プリズムから出射された前記複数の色成分の光束を全反射させて結像面に導く複数のミラーと、これらのミラーにより反射された前記光束に対し、前記色分解プリズムによって発生した収差を補償するとともに、前記結像面に画像を再結像させる結像レンズとを備えたことを特徴とするカメラの色分解光学系。
- 前記色分解プリズムから出射される光束を集光するコンデンサレンズが設けられることを特徴とする請求項1に記載のカメラの色分解光学系。
- 前記色分解プリズムが画像をR,G,Bの色成分に分解することを特徴とする請求項1に記載のカメラの色分解光学系。
- 前記結像面に記録媒体が設けられることを特徴とする請求項1に記載のカメラの色分解光学系。
- 前記色分解プリズムが、入射光束を2つの光束に分離する第1のハーフミラー面と、この第1のハーフミラー面によって得られた一方の光束を反射する全反射ミラー面と、前記第1のハーフミラー面によって得られた他の光束を、さらに2つの光束に分離する第2のハーフミラー面とを有することを特徴とする請求項1に記載のカメラの色分解光学系。
- 前記全反射ミラー面、第1および第2のハーフミラー面から出射された光束は、それぞれコンデンサレンズと全反射ミラーを介して前記結像面に導かれることを特徴とする請求項5に記載のカメラの色分解光学系。
- 前記複数の光束が同一平面の結像面に結像されることを特徴とする請求項1に記載のカメラの色分解系。
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