JP3604255B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体に関し、詳しくはトナーの転写効率、更にクリーニング性に優れるとともに環境安定性にも優れた高耐久な電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より電子写真感光体の光導電性材料としてセレン、α−シリコン、酸化亜鉛等の無機光導電性材料が感度、耐久性の面から主として用いられてきたが、これらの無機材料は有害物質であったり、生産性が劣るために高コストなものとなるという欠点を有している。このため無公害であり、塗工による大量生産が可能で低コスト化が容易な有機感光体の開発が近年盛んに行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これらの有機感光体は無公害、低コスト等の利点を有するものの、その感度、環境安定性、及び耐久性に問題が残されており、中でも特に環境安定性及び耐久性に優れた電子写真感光体の開発が熱望されている。更に近年の高画質化の要求は、トナーを小粒径化させる方向にあり、これに対応した転写効率及びクリーニング性が高い電子写真感光体が要求されている。
【0004】
これらの欠点を解決する方法として、感光体表面に設けられた電荷輸送層にシリコーン樹脂、又はシリコーン含有ポリマーを含有させる方法が提案されている(特開昭57−64243号公報、特開昭60−256146号公報、特開昭61−95358号公報、特開昭61−132954号公報、特開昭61−219047号公報)。しかしながらシリコーン樹脂やシリコーン含有ポリマーを添加する方法では耐摩耗性が悪く、更には残留電位が上昇するという欠点を有している。このように従来のシリコーン含有ポリマー等を含む有機感光体は種々の耐久性に問題があり、その改善が熱望されている。
【0005】
以上のように種々の耐久性に問題が残されている上に、高い転写効率及びクリーニング性が要求されていることに対しても、十分な特性が得られていないのが実状である。本発明の目的は上記の問題を解決するものとして、繰返し使用時に残留電位の上昇がなく、更には高い転写効率及びクリーニング性が改善された高耐久な電子写真感光体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を達成するべく検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。すなわち本発明によれば、
(1)導電性支持体上に感光層を設けた電子写真感光体において、該電子写真感光体の最外層が下記一般式で表わされるジメチルポリシロキサンと変性ポリシロキサンとの混合物を含有していることを特徴とする電子写真感光体、
【0007】
【化3】
【0008】
上記一般式中、nは正の整数である。
【0009】
(2)変性ポリシロキサンがアミノ変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(3)変性ポリシロキサンがエポキシ変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(4)変性ポリシロキサンがカルボキシ変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(5)変性ポリシロキサンがカルビノール変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(6)変性ポリシロキサンがメルカプト変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(7)変性ポリシロキサンがフェノール変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(8)変性ポリシロキサンがポリエーテル変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(9)変性ポリシロキサンが脂肪酸エステル変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(10)変性ポリシロキサンがアルコキシ変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(11)変性ポリシロキサンが異種官能基変性ポリシロキサンである上記(1)項記載の電子写真感光体、
(12)ポリシロキサン混合物が最外層の結着樹脂に対して、0.5〜10%(重量比)含有されていることを特徴とする上記(1)〜(11)項のいずれかに記載の電子写真感光体、
(13)ポリシロキサンの少なくとも1種の粘度が100CS(25℃)以上であることを特徴とする上記(1)〜(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体、
(14)最外層の結着樹脂が下記一般式で表される構造単位を主繰返し単位として有するポリカーボネートであることを特徴とする上記(1)〜(13)項に記載の電子写真感光体、
【0010】
【化4】
【0011】
式中、Zは置換基を有してもよい炭素環又は複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R1〜R8は水素原子、ハロゲン原子、又は各々置換基を有してもよい脂肪族基若しくは炭素環基を表す、
が提供される。
次に図面を用いて本発明を詳しく説明する。
【0012】
図1は本発明に用いられる単層感光体を表す断面図であり、導電性支持体11上に、電荷発生材料と電荷輸送材料を主成分とする単層感光層15が設けられている。図2,3は本発明に用いられる積層感光体の構成例を示す断面図であり、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層17と電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層19とが積層された構成をとっている。
【0013】
本発明において最外層とは上記(1)〜(11)に示される特定のポリシロキサン混合物を含有する層であって、電子写真感光体の表面に設けられた層を指す。従って、単層感光体の場合は感光層が最外層であり、積層感光体の場合には電荷発生層若しくは電荷輸送層のうち、どちらか表面に設けられた層が最外層ということになる。その方法として本発明では最外層に相当する塗工液に上記(1)〜(11)のポリシロキサン混合物を含有させるが、より効果を高めるために添加量を増加させた場合には、これらのポリシロキサン混合物を含有させた塗工液用溶媒に所定の材料を溶解又は分散させた方が好ましい。又、必要に応じて、更に該塗工液をペイントシェーカーやサンドミル、ビーズミル、ボールミル等によって2次分散せしめてもよい。
【0014】
本発明に用いられる上記(1)〜(11)のポリシロキサン混合物は、それぞれ単独でも繰返し使用時の高い転写効率・クリーニング性の持続性、或いは表面のエネルギーを下げる効果を有していると考えられるが、これらを混合して用いた際には相乗効果が発現し、それぞれ単独使用時に比べて効果が飛躍的に向上する。
本発明に用いられるジメチルポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0015】
【化5】
【0016】
上記一般式中nは正の整数である。
本発明において前記ジメチルポリシロキサンとともに組み合わせて使用する変性ポリシロキサンとしては、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性、ポリエーテル変性、アルキル変性、脂肪酸エステル変性、ビニル変性、アルコキシ変性、異種官能基変性されたポリシロキサンを挙げることができ、これらの少なくとも1種が前記ポリシロキサンと組み合わされる。
【0017】
本発明に用いられるアミノ変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0018】
【化6】
【0019】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、−R11−NH−R12NH2又は−R13−NH2を表し(但し少なくとも一つは−R11−NH−R12NH2又は−R13−NH2である)、R11〜R13はアルキレン基を表す。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられるエポキシ変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0020】
【化7】
【0021】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、及び
【0022】
【化8】
【0023】
を表し(但し少なくとも一つは
【0024】
【化9】
【0025】
である)、R11〜R12はアルキレン基を表す。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられるカルボキシ変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0026】
【化10】
【0027】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、−R11−COOHを表し(但し少なくとも一つは−R11−COOHである)、R11はアルキレン基を表す。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられるカルビノール変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0028】
【化11】
【0029】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、−R11−OHを表し(但し少なくとも一つは−R11−OHである)、R11はアルキレン基を表す。m、nは0又は正の整数である(但し、m、nは同時に0でない)。
【0031】
本発明に用いられるメルカプト変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0032】
【化13】
【0033】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、−R11−SHを表し(但し少なくとも一つは−R11−SHである)、R11はアルキレン基を表す。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられるフェノール変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0034】
【化14】
【0035】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、及び
【0036】
【化15】
【0037】
を表し(但し少なくとも一つは
【0038】
【化16】
【0039】
である)、R11はアルキレン基を表す。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられるポリエーテル変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0040】
【化17】
【0041】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、−R11−(C2H4O)a(C3H6O)b−R12を表し(但し少なくとも一つは−R11−(C2H4O)a(C3H6O)b−R12である)、R11はアルキレン基、R12はアルキル基、水素、又は−R13−OHを表す(R13はアルキレン基を表す)。m、n、a、bは0又は正の整数である(但し、m、nは同時に0ではない)。
【0043】
本発明に用いる脂肪酸エステル変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0044】
【化19】
【0045】
上記の一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、−OCO−R11を表し(但し少なくとも一つは−OCO−R11である)、R11はアルキル基を表す。m、nは0又は正の整数である(但し、m、nは同時に0ではない)。
【0047】
本発明に用いられるアルコキシ変性ポリシロキサンとしては、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0048】
【化21】
【0049】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜30のアルコキシ基を表し(但し少なくとも一つは炭素数4〜30のアルコキシ基である)。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
本発明に用いられる異種官能基変性ポリシロキサンとは、異なった2種以上の官能基を有する変性ポリシロキサンであって、下記一般式で表される少なくとも一種のものであり、環状構造をとってもよい。
【0050】
【化22】
【0051】
上記一般式中のR1〜R10はそれぞれ異なってもよく、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、アミノ基、エポキシ基、ポリエーテル基をを表す(但し少なくとも二つは炭素数1〜3のアルコキシ基、アミノ基、エポキシ基およびポリエーテル基からなる群より選ばれるものである)。m,nは0又は正の整数である(但し、m,nは同時に0ではない)。
【0052】
本発明に用いられる上記(1)〜(13)のポリシロキサン混合物の添加量としては、最外層の結着樹脂に対して0.5〜10%(重量比)が好ましく、これより添加量が少ないと、繰返し使用時の高い転写効率、クリーニング性の持続性がなくなり、一方、これより添加量が多いと成膜性が悪くなり、初期地肌汚れ等の画像欠陥が発生しやすくなる。又、ジメチルポリシロキサンと各変性ポリシロキサンの混合比としては、5:95〜95:5(重量比)が好ましい。
【0053】
本発明に用いられる上記(1)〜(13)のポリシロキサンの分子量(重合度)を表す粘度としては、それぞれ100CS(25℃)以上のものが好ましく、これが高くなるほど実使用時の耐刷性が向上するが、含有される少なくとも1種がこれに相当していれば満足できるものとなる。
【0054】
導電性支持体11としては、体積抵抗1010Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板及びそれらを素管化後、切削、超仕上げ、研磨等で表面処理した管等を使用することができる。
【0055】
次に感光層15について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層17と電荷輸送層19で構成される場合から述べる。
電荷発生層17は電荷発生材料を主成分とする層である。
【0056】
電荷発生材料には無機及び有機材料が用いられ、その代表としてモノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、フタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素合金、アモルファス・シリコン等が挙げられ用いられる。
電荷発生材料は単独であるいは2種以上混合して用いられる。
【0057】
電荷発生層17は電荷発生材料を適宜バインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、2−ブタノン、ジクロルエタン等の適当な溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミルなどにより分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート法などを用いて行うことができる。適宜用いられるバインダー樹脂としてはポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリアクリルアミドなどが挙げられ用いられるが、電荷発生層17が図3の如き最外層に相当する場合には、特に下記一般式で表される構造単位を主繰返し単位として有するポリカーボネートが、前述の(1)〜(13)に示されるポリシロキサン混合物との親和性に優れており、生産性の面からも更に好ましいものである。
【0058】
【化23】
【0059】
式中、Zは置換基を有してもよい炭素環又は複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R1〜R8は、水素原子、ハロゲン原子、又は各々置換基を有してもよい脂肪族基若しくは炭素環基を表す。上記の如きバインダー樹脂の量としては、電荷発生材料1重量部に対して0〜2重量部が適当である。電荷発生層17が最外層に相当しない場合には、公知の真空薄膜作製法にても設けることができる。電荷発生層17の膜厚は0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
【0060】
電荷輸送層19は電荷輸送材料及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。又、必要により可塑剤等を添加することもできる。
【0061】
電荷輸送材料としては、以下に例示する一般式で示される材料が挙げられる。これらの電荷輸送材料は単独又は混合して用いてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体及び以下に述べるような一般式(1)〜一般式(19)で表される化合物等が使用できる。
【0062】
【化24】
【0063】
(式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基、又は2−クロルエチル基を表し、R2はメチル基、エチル基、ベンジル基、又はフェニル基を表し、R3は水素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、又はニトロ基を表す。)
一般式(1)で表される化合物には、例えば9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0064】
【化25】
【0065】
(式中、Arはナフタレン環、アントラセン環、スチリル環、及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン環、チオフェン環を表し、Rはアルキル基又はベンジル基を表す。)
一般式(2)で表される化合物には、例えば4−ジエチルアミノスチリル−β−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンなどがある。
【0066】
【化26】
【0067】
(式中、R1はアルキル基、ベンジル基、フェニル基、又はナフチル基を表し、R2は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、又はジアリールアミノ基を表し、nは1〜4の整数を表し、nが2以上の時はR2は同じでも異なっても良い。R3は水素原子、又はメトキシ基を表す。)
一般式(3)で表される化合物には、例えば4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0068】
【化27】
【0069】
(式中、R1は炭素数1〜11のアルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基、又は複素環基を表し、R2,R3は、それぞれ同一でも異なっても良く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロルアルキル基、又は置換若しくは無置換のアラルキル基を表し、又、R2,R3は互いに結合し窒素原子を含む複素環を形成しても良い。R4は同一でも異なっていても良く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を表す。)
一般式(4)で表される化合物には、例えば1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
【0070】
【化28】
【0071】
(式中、R1は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基及びフェニル基を表し、R2は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
一般式(5)で表される化合物としては、例えばN−エチル−3,6−テトラベンジルアミノカルバゾールなどがある。
【0072】
【化29】
【0073】
(式中、Rは水素原子、又はハロゲン原子を表し、Arは置換若しくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アントリル基、又はカルバゾリル基を表す。)
一般式(6)で表される化合物には、例えば9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどがある。
【0074】
【化30】
【0075】
(式中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Arは
【0076】
【化31】
【0077】
を表し、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はジアルキルアミノ基を表し、nは1又は2であって、nが2のときR3は同一でも異なっても良く、R4及びR5は水素原子、炭素数1〜4の置換若しくは無置換のアルキル基又は置換若しくは無置換のベンジル基を表す。)
一般式(7)で表される化合物には、例えば9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどがある。
【0078】
【化32】
【0079】
(式中、Rはカルバゾリル基、ピリジル基、チエニル基、インドリル基、フリル基、或いはそれぞれ置換若しくは非置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基又はアントリル基であって、これらの置換基がジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基、又はそのエステル、ハロゲン原子シアノ基、アラルキルアミノ基、N−アルキル−N−アラルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基、及びアセチルアミノ基からなる群から選ばれた基を表す。)
一般式(8)で表される化合物には、例えば1,2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベンゼンなどがある。
【0080】
【化33】
【0081】
(式中、R1は低級アルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基又はベンジル基を表し、R2,R3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、或いは低級アルキル基又はベンジル基で置換されたアミノ基を表し、nは1又は2の整数を表す。)
一般式(9)で表される化合物には、例えば3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。
【0082】
【化34】
【0083】
(式中、R1は水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、R2及びR3はアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基或いは置換若しくは無置換のアリール基を表し、R4は水素原子、低級アルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、又、Arは置換若しくは無置換のフェニル基又はナフチル基を表す。)
一般式(10)で表される化合物には、例えば4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1−(4−ジエチルアミノスチリル)ナフタレンなどがある。
【0084】
【化35】
【0085】
〔式中、nは0又は1の整数、R1は水素原子、アルキル基又は置換若しくは無置換のフェニル基を表し、Ar1は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R5は置換アルキル基を含むアルキル基、或いは置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは、
【0086】
【化36】
【0087】
9−アントリル基、又は置換若しくは無置換のカルバゾリル基を表し、ここでR2は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、又は
【0088】
【化37】
【0089】
(但し、R3及びR4はアルキル基、置換若しくは無置換のアラルキル基又は置換若しくは無置換のアリール基を示し、R3及びR4は同じでも異なっていても良く、R4は環を形成しても良い、)を表し、mは0,1,2又は3の整数であって、mが2以上の時はR2は同一でも異なっても良い。又、nが0のとき、AとR1は共同で環を形成しても良い。)
一般式(11)で表される化合物には、例えば4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどがある。
【0090】
【化38】
【0091】
(式中、R1,R2及びR3は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、又はハロゲン原子を表し、nは0又は1を表す。)
一般式(12)で表される化合物としては、例えば1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(4−ジメチルアミノスチリル)−5−(4−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
【0092】
【化39】
【0093】
(式中、R1,R2は置換アルキル基を含むアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは置換アミノ基、置換若しくは無置換のアリール基又はアリル基を表す。)
一般式(13)で表される化合物には、例えば2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
【0094】
【化40】
【0095】
(式中、Xは水素原子、低級アルキル基、又はハロゲン原子を表し、Rは置換アルキル基を含むアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、Aは置換アミノ基又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
一般式(14)で表される化合物としては、例えば2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
【0096】
【化41】
【0097】
(式中、R1は低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜4の整数を表し、R2,R3は同じでも異なっていても良く、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。)
一般式(15)で表されるベンジジン化合物には、例えばN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミンなどがある。
【0098】
【化42】
【0099】
(式中、R1,R3及びR4は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子又は置換若しくは無置換のアリール基を、R2は水素原子、アルコキシ基、置換若しくは無置換のアルキル基,ハロゲン原子を表す。但し、R1,R2,R3及びR4はすべて水素原子である場合を除く。又、k,l,m及びnは1,2,3又は4の整数であり、各々が2,3又は4の整数の時は前記R1,R2,R3及びR4は同じでも異なっていても良い。)
一般式(16)で表されるビフェニルアミン化合物には、例えば4’−メトキシ−N,N−ジフェニル−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミン、4’−メチル−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミン、4’−メトキシ−N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4−アミンなどがある。
【0100】
【化43】
【0101】
(式中、Arは炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素基を表し、又、R1及びR2は水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていてもよい。)
一般式(17)で表されるトリアリールアミン化合物には、例えば1−フェニルアミノピレン、1−ジ(p−トリルアミノ)ピレンなどがある。
【0102】
A−CH=CH−Ar−CH=CH−A (18)
〔式中、Arは置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは、
【0103】
【化44】
【0104】
(但し、Ar1は置換若しくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R1及びR2は置換若しくは無置換のアルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基である)を表す。〕
一般式(18)で表されるジオレフィン芳香族化合物には、例えば1,4−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1,4−ビス〔4−ジ(p−トリル)アミノスチリル〕ベンゼンなどがある。
【0105】
【化45】
【0106】
(式中、Arは芳香族炭化水素基を、Rは水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基又はアリール基をそれぞれ表す。nは0又は1、mは1又は2であって、n=0、m=1の場合、ArとRは共同で環を形成しても良い。)
一般式(19)で表されるスチリルピレン化合物としては、例えば1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピレン、1−〔4−ジ(p−トリル)アミノアチリル〕ピレンなどがある。
【0107】
電荷輸送材料とともに電荷輸送層19に使用されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性、又は熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの中でもポリカーボネートは電子写真感光体とした際の環境特性及び耐摩耗性、機械特性に優れており好ましいものであるが、特に下記一般式で表される構造単位を主繰返し単位として有するポリカーボネートは、前述の(1)〜(6)に示されるポリシロキサン混合物との親和性に優れており、生産性の面からも更に好ましいものである。
【0108】
【化46】
【0109】
式中、Zは置換基を有してもよい炭素環又は複素環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、R1〜R8は、水素原子、ハロゲン原子、又は各々置換基を有してもよい脂肪族基若しくは炭素環基を表す。このようなポリカーボネート樹脂は、例えば三菱瓦斯化学社製ユーピロンZ−200などとして上市されている。
【0110】
溶剤としてはテトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、2−ブタノン、モノクロルベンゼン、ジクロルエタン、塩化メチレンなどが用いられる。電荷輸送層19の厚さは5〜100μmが適当である。
本発明において電荷輸送層19中に可塑剤を添加してもよい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量はバインダー樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
【0111】
次に感光層15が単層構成の場合について述べる。この場合も多くは電荷発生物質と電荷輸送物質よりなる機能分離型のものが挙げられる。
即ち少なくとも電荷発生材料及び電荷輸送材料を、バインダー樹脂とともに適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。又、必要により可塑剤等を添加することもできる。
【0112】
バインダー樹脂としては先に電荷輸送層19で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いることができるほかに、電荷発生層17で挙げたバインダー樹脂を混合してもよい。単層感光層の膜厚は5〜100μmが適当である。
【0113】
本発明の電子写真感光体には、導電性支持体11と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤でもって塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としてはポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
【0114】
又、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、前述の感光層のごとく適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。
【0115】
更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成した金属酸化物層も有用である。
この他に本発明の下引き層にはAl2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0116】
【実施例】
次に実施例を示すが、実施例は本発明を詳しく説明するものであり、本発明が実施例によって制約されるものではない。なお、実施例中の部はすべて重量部である。
【0117】
実施例1
外径100mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を順次、塗布・乾燥して各々3μmの下引層、0.2μmの電荷発生層、28μmの電荷輸送層を形成し、本発明の電子写真感光体を作製した。
【0118】
【0119】
【化47】
【0120】
実施例2
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0121】
実施例3
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0122】
実施例4
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0123】
実施例5
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0124】
実施例6
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0125】
実施例7
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0126】
実施例8
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0127】
実施例9
実施例1の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0128】
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例1
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例1の電子写真感光体を作製した。
【0129】
比較例2
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例2の電子写真感光体を作製した。
【0130】
比較例3
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例3の電子写真感光体を作製した。
【0131】
比較例4
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例4の電子写真感光体を作製した。
【0132】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0133】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表1に示す。
【0134】
【表1】
【0135】
実施例10
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0136】
実施例11
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0137】
実施例12
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0138】
実施例13
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0139】
実施例14
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0140】
実施例15
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0141】
実施例16
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0142】
実施例17
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0143】
実施例18
実施例10の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例10と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例5
実施例10の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例5の電子写真感光体を作製した。
【0144】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0145】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表2に示す。
【0146】
【表2】
【0147】
実施例19
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0148】
実施例20
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0149】
実施例21
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0150】
実施例22
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0151】
実施例23
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0152】
実施例24
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0153】
実施例25
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0154】
実施例26
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0155】
実施例27
実施例19の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例19と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例6
実施例19の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例6の電子写真感光体を作製した。
【0156】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0157】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表3に示す。
【0158】
【表3】
【0159】
実施例28
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0160】
実施例29
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0161】
実施例30
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0162】
実施例31
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0163】
実施例32
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0164】
実施例33
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0165】
実施例34
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0166】
実施例35
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0167】
実施例36
実施例28の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例28と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例7
実施例28の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例7の電子写真感光体を作製した。
【0168】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0169】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表4に示す。
【0170】
【表4】
【0171】
実施例37
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0172】
実施例38
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0173】
実施例39
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0174】
実施例40
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0175】
実施例41
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0176】
実施例42
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0177】
実施例43
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0178】
実施例44
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0179】
実施例45
実施例37の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例37と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例8
実施例37の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例8の電子写真感光体を作製した。
【0180】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0181】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表5に示す。
【0182】
【表5】
【0183】
実施例46
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0184】
実施例47
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0185】
実施例48
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0186】
実施例49
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0187】
実施例50
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0188】
実施例51
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0189】
実施例52
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0190】
実施例53
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0191】
実施例54
実施例46の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例46と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例9
実施例46の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例9の電子写真感光体を作製した。
【0192】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0193】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表6に示す。
【0194】
【表6】
【0195】
実施例55
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0196】
実施例56
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0197】
実施例57
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0198】
実施例58
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0199】
実施例59
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0200】
実施例60
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0201】
実施例61
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0202】
実施例62
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0203】
実施例63
実施例55の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例55と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例10
実施例55の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例10の電子写真感光体を作製した。
【0204】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0205】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表7に示す。
【0206】
【表7】
【0207】
実施例64
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0208】
実施例65
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0209】
実施例66
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0210】
実施例67
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0211】
実施例68
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0212】
実施例69
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0213】
実施例70
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0214】
実施例71
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0215】
実施例72
実施例64の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例64と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例11
実施例64の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例11の電子写真感光体を作製した。
【0216】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0217】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表8に示す。
【0218】
【表8】
【0219】
実施例73
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0220】
実施例74
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0221】
実施例75
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0222】
実施例76
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0223】
実施例77
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0224】
実施例78
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0225】
実施例79
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0226】
実施例80
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0227】
実施例81
実施例73の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例73と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例12
実施例73の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例12の電子写真感光体を作製した。
【0228】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0229】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表9に示す。
【0230】
【表9】
【0231】
実施例82
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0232】
実施例83
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0233】
実施例84
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0234】
実施例85
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0235】
実施例86
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0236】
実施例87
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0237】
実施例88
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0238】
実施例89
実施例1の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は実施例1と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
【0239】
実施例90
実施例82の電荷輸送層塗工液において、電荷輸送層の結着樹脂を下記のものに変更した以外は実施例82と同様にして本発明の電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(帝人化成製パンライトK−1300) 10部
比較例13
実施例82の電荷輸送層塗工液を下記組成のものにした以外は同様にして比較例13の電子写真感光体を作製した。
【0240】
以上の各感光体を特開昭60−100167号公報に開示されている評価装置で次のような測定を行った。コロナ放電電圧−6.0kVで帯電20秒後の電位Vm(V)、暗減衰20秒後の電位Vo(V)、強度1μW/cm2の単色光(780nm、半値巾20nm)による露光20秒後の残留電位VR(V)、更に電位Voを1/2に減衰させるのに必要な露光量E1/2〔μJ/cm2〕を測定した。
電位保持率を次のように定義する。
【0241】
電位保持率=Vo/Vm
実施例及び比較例の各感光体を(株)リコー製複写機DA−355改造機に搭載して連続1万枚の複写を行い、異常画像の有無を目視により判定した。又、複写試験終了後の各感光体は、上記と同じ方法で感光体特性を測定した。試験結果を表10に示す。
【0242】
【表10】
【0243】
【発明の効果】
本発明によれば特定の二種のポリシロキサンを組み合わせて使用することにより、高感度を失うことなく繰返し使用によっても優れた安定性を示す電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単層感光体の断面説明図。
【図2】積層感光体の断面説明図。
【図3】別の積層感光体の断面図。
Claims (14)
- 変性ポリシロキサンがアミノ変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがエポキシ変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがカルボキシ変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがカルビノール変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがメルカプト変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがフェノール変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがポリエーテル変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンが脂肪酸エステル変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンがアルコキシ変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- 変性ポリシロキサンが異種官能基変性ポリシロキサンである請求項1記載の電子写真感光体。
- ポリシロキサン混合物が最外層の結着樹脂に対して、0.5〜10%(重量比)含有されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電子写真感光体。
- ポリシロキサンの少なくとも1種の粘度が100CS(25℃)以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の電子写真感光体。
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