JP3604209B2 - トンネル内における配管施工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内における配管施工法に関し、特にトンネル内にガス管、水道管などの配管を効率よく短期間で施工するためのトンネル内における配管施工法に関する。
【0002】
【背景技術】
一般に、シールド工法において、シールド掘進機により掘進して形成したトンネル内にガス管や水道管などの配管を敷設する場合、シールド掘進途中においては、掘進に伴い、レールや枕木さらにはシールドセグメント等シールド掘進に必要な材料をシールド掘進機側まで搬送しなければならず、シールド掘進途中において配管の敷設を行うと、配管が邪魔になってレールや枕木さらにはシールドセグメント等の掘進に必要な材料の搬送が困難となる。特に、トンネル径と配管径の差が小さくなると一層掘進に必要な材料の搬送が困難となる。
【0003】
そこで、従来では、シールド掘進途中においては配管の敷設を行わず、シールド掘進機による掘進が完了した後、はじめて配管の敷設作業に取り掛かるようにしていた。
【0004】
また、シールド掘進作業の完了後、シールド掘進機を解体して地上に搬出する必要があるため、シールド掘進機の解体が終了してから配管の敷設作業を行うようにしていた。
【0005】
さらに、シールド工法においては、無圧気施工が可能で、ずりの坑内運搬がなく、基本的に地山安定処理工法の採用が少なくて済み、作業環境の向上、省力化、環境保全の確保等種々の利点のある泥水式シールド工法が多く用いられる。
【0006】
この泥水式シールド工法では、周知のように、カッターにより削り取られシールドチャンバー内に取り込まれた土砂が、送泥管を介して供給される泥水と攪拌され、排泥管を介し外部へ排出される。
【0007】
このような泥水式シールド工法では、前記泥水をシールドチャンバー、排泥管内において安定液として機能させることが必要とされる。このため送泥管からシールドチャンバー内に供給される泥水に、例えばベントナイト微粉末を主成分とする添加剤を混入して、シールドチャンバー内で切羽の安定を保つように機能させると共に、この安定液とカッターにより削り取られた土砂とを攪拌混合し、スラリー化された状態で排泥管を介しシールドチャンバー内の泥水を外部に排出するようになっている。
【0008】
また、排泥管においては、前述のスラリー化された土砂が排泥管内で沈殿しないように、排泥ポンプでシールドチャンバー内の泥水を取り出した後、トンネル内に所定間隔で配設した複数の中継ポンプにより中継し、泥水の流速を一定に保ちつつ、泥水を外部に排出するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来のトンネル内への配管の施工では、次のような問題があった。
【0010】
従来のように、シールド掘進作業中は配管敷設作業を行わず、シールド掘進作業完了後に配管敷設作業に取り掛かるようにしているため、シールド掘進に要する時間と配管敷設に要する時間とが独立した状態で加算された時間が施工時間となり、施工期間が大幅に延びてしまい、コストも大幅に高くなってしまうという問題があった。
【0011】
また、シールド掘進作業の完了後、シールド掘進機を解体して地上に搬出するため、シールド掘進機の解体終了後配管の敷設作業を行うようにすると、シールド掘進機の解体に要する時間分、さらに施工期間が延びてしまうという問題があった。
【0012】
さらに、泥水式シールド工法によりトンネルを構築する場合には、トンネル内に所定の間隔で複数の中継ポンプを設置して排泥を行うため、そのトンネル内にガス配管などの配管を施そうとする場合、特にトンネル径と配管径の差が小さくなると、中継ポンプが邪魔になって配管を敷設することができず、シールド掘進完了後、中継ポンプを撤去するまで、配管の敷設を待たなければならず、それだけ、施工期間が延びてしまうという問題があった。
【0013】
そしてさらに、トンネル内に中継ポンプがあると、シールド掘進と並行してトンネル内の二次覆工等の作業を行おうとしても、中継ポンプが邪魔になって二次覆工等の作業を並行させることができず、そのため、シールド掘進完了後に中継ポンプ等を撤去した後に二次覆工等の作業を行わなければならず、施工期間が長期化してしまうという問題があった。
【0014】
本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたもので、その目的は、シールド掘進機の掘進または解体と配管の敷設の同時進行を可能とし、施工期間の短縮、およびコストの削減を図るとともに、泥水式シールド工法においてシールドセグメントの搬送や、シールド掘進中の配管組み立て、あるいはシールド掘進中の二次覆工等の作業を可能にしたトンネル内における配管施工法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、
シールド掘進機により地中に掘削形成されたトンネル内に管路を敷設する配管施工法であって、
前記シールド掘進機に牽引される後方台車に載置した大容量の高揚程ポンプを排泥管に接続して、前記後方台車より後方のトンネル領域から中継ポンプを排除して、前記トンネル内に資材配送空間と配管空間とをそれぞれ別個に確保することにより、
前記シールド掘進機の掘進作業または解体作業と、
前記資材搬送空間を用いて配管資材を前記トンネル内の配管位置に搬入し、前記配管空間を用いて前記配管資材を配管・接続する作業と、
を同時進行させることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば、資材搬送空間を用いてトンネル内の配管設置位置に搬入した配管資材を、配管空間を用い、シールド掘進機の掘進と同時進行させて接続することにより、シールド掘進作業完了を待たずに、配管を接続していくことができ、その結果、シールド掘進作業完了と略同時に配管の接続作業を完了させることができ、従来のようにシールド掘進作業完了後に配管の接続作業を行う場合に比し、トンネルの施工期間を大幅に短縮することができ、しかもコストも大幅に削減することができる。
【0017】
また、発進立坑側から掘進方向に向けて配管の接続作業を行うことにより、シールド掘進の進行状況に応じて、配管の接続作業を行うことができ、配管接続のための待ち時間を最少限に抑えて、配管施工の効率を向上させることができる。
【0018】
さらに、シールド掘進機による掘進終了後、シールド掘進機の解体作業と配管の接続作業を並行させて行うことにより、シールド掘進機の解体のための時間を待たずに、配管の接続を行うことができ、従来のようにシールド掘進機の解体後に配管の接続を行う場合に比し、施工期間を短縮することができる。
【0019】
そしてさらに、資材搬送空間を用いて、資材の搬送を容易にすることができ、しかも大型の資材、例えば大型のセグメントピースなどを容易に搬送することができ、セグメント組立て時間を短縮化して施工期間を短縮することができる。
【0021】
また、泥水式シールド工法において、トンネル内の配管作業領域における排泥管より中継ポンプを排除して、配管搬送空間および配管空間を確保することにより、泥水式シールド工法においても、シールド掘進と同時進行させて配管の接続を行うことができ、したがって、トンネルの掘削完了と同時に配管の接続を完了させることができ、トンネルの掘削完了後に配管工事を行う場合に比し、大幅に施工期間を短縮することができる。
【0022】
請求項記載の発明は、
前記配管資材を配管・接続する作業が終了したトンネル領域における前記配管空間を二次覆工作業用空間として用いることにより、前記シールド掘進機の掘進作業または解体作業と、前記配管資材を配管・接続する作業と、二次覆工作業とを同時並行することを特徴としている。
【0023】
本発明によれば、前記トンネル内の配管接続作業領域を二次覆工作業空間として確保することにより、シールド掘進と並行して二次覆工施工を行うことができ、シールド掘進完了後に二次覆工施工を行う場合に比し、大幅に施工期間を短縮させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明の実施の一形態に係る泥水式シールド工法を用いたトンネル内における配管施工法の概略を示す図である。
【0026】
この泥水シールド工法においては、シールド掘進機10の前部に隔壁12を設け、この隔壁12の切羽14側に、トンネル坑内16と隔絶された密閉空間をシールドチャンバー18として形成している。
【0027】
また、シールドチャンバー18には、送泥管20および排泥管22が接続され、地上に設けられた泥水処理ポンプ24から、図示せぬ送泥ポンプを用いて泥水を送泥管20を介してシールドチャンバー18に供給する。この泥水が、シールドチャンバー18内において安定液として機能するよう、泥水処理プラント24から送り出される泥水には、例えばベントナイト微粉末等を主成分とする添加剤が混入される。
【0028】
泥水処理プラント24では、シールドチャンバー18内から排泥管22を介して戻ってくる泥水から土砂分を取り除き、比重、粘性などを調整するなどの各処理を施した後、送泥管22に供給されるようになっている。
【0029】
また、切羽14の掘削は、図示せぬ駆動装置により回転駆動される回転式カッター26によって行われる。この回転式カッター26は、シールド掘進機10の先端に取り付けられ、このシールド掘進機10がシールドジャッキ28により切羽14の掘削に応じて前方に推進され、一定距離シールド掘進が進んだ状態でシールド掘進機10の後部でシールドセグメント30を組み立てていくことにより、トンネルを構築していくようになっている。
【0030】
さらに、シールド掘進機10は、地上より掘削形成したシールド発進用の立坑32より、後部に運転パワーユニット台車34、ポンプ台車36、トランス台車38、さらには伸縮管台車40などの後方台車を連結した状態で掘進していく状態となっている。なお、このシールド掘進機10から後方台車までの距離は、例えば150m〜180m程度であり、この後方台車までの間はシールド掘進用の作業領域として用いられるようになっている。
【0031】
そして、前記回転式カッター26によって削り取られた土砂は、シールドチャンバー18内に取り込まれ、取り込まれた土砂はシールドチャンバー18内において安定液として機能する泥水と攪拌され、スラリー化された泥水として排泥管22を介して地上の泥水処理プラント24に排出されるようになっている。
【0032】
排泥管22においては、シールドチャンバー18内でスラリー化された土砂が排泥管22内で沈澱しないように、十分な圧力でかつ一定の流速で泥水処理プラント24まで排出する必要がある。
【0033】
そこで、図2に示すように、排泥管22の途中でトンネル内の位置に送泥ポンプ42および大容量の高揚程ポンプ44を配設すると共に、立坑32内に排泥ポンプ46を配設し、これら排泥ポンプ42,46および高揚程ポンプ44にて泥水を泥水処理プラント24まで輸送するようにしている。シールド掘進機10側の排泥ポンプ42と高揚程ポンプ44との間には圧力調整タンク48が配設され、また立坑32内の排泥ポンプ46の上流側位置にも圧力調整タンク50が配設されるようになっている。また、トンネル内の排泥ポンプ42,圧力調整タンク48および高揚程ポンプ44は、図1に示すポンプ台車36上に載置されるようになっている。
【0034】
この高揚程ポンプ44は、図3AおよびBに示すように、ポンプ台車36上で、シールドセグメント30の縦断面左縦半分の範囲に収まるように配設され、他方の残り縦半分部分はセグメントピース等の資材をシールド掘進機10側に搬送するためのスペースとして残されるようになっている。また、この高揚程ポンプ44は、図4に示すように、真空のドラム90内に配したチューブ92をロータ94に取り付けられた2個のローラ96で圧縮することにより、泥水を吐出させる真空スクイーズ式ポンプが採用され、小型で大容量の搬送が可能なものとなっている。さらに、この高揚程ポンプ44は、図2に示すように、2個並列に配設され、より大容量の泥水の搬送が可能な状態とされている。
【0035】
また、2つの高揚程ポンプ44は、図8に示すように、各高揚程ポンプ44の吐出圧の位相A,Bを180度ずらすことにより、それぞれの高揚程ポンプ44の吐出圧の上限と下限を一致させて、吐出圧の脈動を抑え、吐出圧を一定にするようにしている。なお、この高揚程ポンプ44は、例えば圧力が18〜19kg/cm 程度のもので、泥水の管内沈澱限界速度と排泥管22の抵抗損失を考慮した状態で2400m程度の距離を搬送できる能力のものとされている。したがって、この高揚程ポンプ44から立坑32内の排泥ポンプ46までの距離が2400m以内であれば、中継ポンプを用いることなく、泥水を立坑32まで搬送することが可能である。
【0036】
また、排泥ポンプ42と高揚程ポンプ44との間および立坑32内の排泥ポンプ46の上流側位置に配した圧力調整タンク48,50によって、高揚程ポンプ44による搬送区間内の圧力差を吸収することにより排泥ポンプ42,46が圧力差によってキャビテーション等の不具合を起こすのを防止するようにしている。
【0037】
この圧力調整タンク48,50は、解放タンクまたは空気圧制御タンクを備え、排泥管22内の圧力が上昇した場合には解放タンクまたは空気圧制御タンクから空気圧を逃がすようにしている。また、空気圧制御タンクを用いる場合には、圧力が下降した場合に空気圧制御タンクの圧力を増加することにより、早期に圧力を上げるようになっており、特に圧力調整タンク48の場合には、シールドチャンバー18内の圧力変動に対しても作用させることも可能である。
【0038】
さらに、図2に示すように排泥管22には、排泥ポンプ42,高揚程ポンプ44,立坑32内の排泥ポンプ46のそれぞれの下流位置に泥水の流速を検出する流速計52を配設し、この流速計52の検出結果に基づいてそれぞれ対応する排泥ポンプ42,高揚程ポンプ44,立坑32内の排泥ポンプ46を制御し、泥水が管内沈澱限界速度以上の一定の流速を保ち得るようにしている。
【0039】
また、本実施例におけるトンネルは、ガス配管を行うためのもので、シールドセグメント30の直径が4m以下の比較的小さな断面のものとなっており、シールドセグメント30の内径とガス配管の外径との差が小さくなると、シールド掘進とガス配管の接続とを並行しようとする場合、シールドセグメント30内にガス配管の配管の搬送スペースと、ガス配管の設置スペースが必要となるため、シールドセグメント30内に中継ポンプを配設していると、ガス配管の設置スペースが中継ポンプにより取られてしまうため、ガス配管の接続ができなくなってしまう。
【0040】
そこで、前述の高揚程ポンプ44より後方の坑内領域から中継ポンプを排除して、高揚程ポンプ44の後方、具体的には、伸縮管台車40の後方に、図5に示すように、資材搬送空間54および配管空間56を確保し、この資材搬送空間54を用いて配管資材であるガス配管58を搬送すると共に、配管空間56を用いて搬送したガス配管58をトンネルの掘削と同時進行させて接続するようにしている。
【0041】
具体的には、図5に示すようにシールドセグメント30の縦断面右縦半分の空間を資材搬送空間54とし、その下部にレール架台60を設置し、このレール架台60上にレール62を敷設すると共に、このレール62上を搬送台車64にてガス配管58を所定位置まで搬送し得るようしている。この搬送台車64には、図5および図6に示すようにスライド管止め装置66および横移動装置68が備え付けられ、これらスライド管止め装置66および横移動装置68によりガス配管58を固定した状態で所定位置まで搬送し、所定位置でスライド管止め装置66を解除し、横移動装置68を配管空間56側へ移動させることにより、ガス配管58を搬送台車64上より配管空間56側へと移動させることができるようになっている。
【0042】
また、配管空間56は、図5に示すように、シールドセグメント30の縦断面左縦半分の空間に形成され、その下部には、搬送台車64の上面よりも若干低い高さで配管架台70を設置し、搬送台車64からのガス配管58を載置できるようになっている。なお、配管架台70の上面には、ストッパ72が設けられ、ガス配管58を所定の位置で位置決めできるようになっている。
【0043】
そして、配管架台70上に搬送設置したガス配管58を、図7に示すように既に接続の終了したガス配管58とインターナルクランプ74にて仮固定し、自動溶接機76の溶接ヘッド78をガス配管58の接続部外周を移動させてガス配管58同士を接続し、これら一連の作業をシールド掘進作業と同時に進行させていくことにより、シールド掘進からガス配管58の接続までの作業をシールド掘進完了時に完了させることが可能となる。
【0044】
なお、シールド掘進が完了した時点では、伸縮管台車40からシールド掘進機10までの間は、まだガス配管58の接続作業は完了していないが、伸縮管台車40から先のシールド掘進機10までのガス配管58の接続作業は、シールド掘進機10等の解体作業と並行させて行うことにより、施工の待ち時間をなくして、効率よく作業を行うことが可能である。
【0045】
次に、シールド掘進とガス配管工事を同時施工した場合の工期と通常施工の場合の工期とを、図9に示す。
【0046】
まず、この施工においては、3000mのトンネルを掘削し、そのトンネルの中に同様の長さのガス配管を施す場合を示している。
【0047】
まず、通常施工においては、発進準備、段取替え、解体に要する期間が25日、1日7.5mのシールド掘進として3000mを掘進するのに要する日数が520日、1日18mのガス配管の接続を3000m行う場合に要する日数が217日とすると、合計で762日かかることとなる。
【0048】
これに対し、シールド掘進とガス配管工事を同時に施工する場合には、発進準備、段取替え、解体に要する日数として25日、1日に7.5mのシールド掘進を3000m行う場合の日数は520日、このシールド掘進と並行して坑内整備工、ガス配管工事を行う場合において、シールド掘進後200mのガス配管工事が必要として、1日18mのガス配管接続工事を行うのに要する日数が15日となり、合計で560日でシールド掘進およびガス配管工事が完了することとなる。
【0049】
したがって、シールド掘進およびガス配管工事を同時施工する場合には、通常施工に比べて、施工期間が202日短縮できることとなる。これによって、大幅な施工期間の短縮と大幅なコストの削減が可能となるものである。
【0050】
図10には本発明の他の実施の形態を示す。
【0051】
この実施例では、矩形断面のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削し、矩形断面のシールドセグメント82を構築する場合を示している。このような矩形断面のシールドセグメント82においても、シールドセグメント82の内径とその中に配設しようとするガス配管58の外径との差が小さい場合には、中継ポンプがあるとシールド掘進と同時にガス配管58の接続作業ができない。そのため、高揚程ポンプ後方の坑内から中継ポンプを排除し、中継ポンプ後方の坑内に図中右半分の空間に資材搬送空間54を形成し、左半分の空間に配管空間56を形成することにより、シールド掘進と同時にガス配管の接続作業を進行させることを可能とし、施工期間の短縮化を図っている。
【0052】
図11には、高揚程ポンプの他の実施の形態としてピストンポンプを示す。
【0053】
このピストンポンプ100は、ポンプ台車102上に設置されたもので、オイルタンク104内のオイルをモータ106にてシリンダ108内に供給し、シリンダ108内の図示せぬピストンを作動させることにより、泥水を吐出し得るようになっている。また、シリンダ108は並列に2本配設され、大容量の泥水の搬送が可能な状態となっている。
【0054】
大容量の高揚程ポンプとしては、前記スクイズ式ポンプおよびピストンポンプの他、図示せぬが、プランジャ式、スネーク式その他の大容量の高揚程ポンプを使用することも可能である。
【0055】
他の構成および作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0056】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の実施の形態に変形することが可能である。
【0057】
例えば、前記実施の形態においては、立坑内に排泥ポンプを配設した場合について説明したが、大容量の高揚程ポンプによる搬送が可能であれば、前記排泥ポンプを用いることなく、泥水処理プラント間で高揚程ポンプにて泥水を搬送することも可能である。
【0058】
また、前記実施の形態においては、高揚程ポンプ後方の坑内に配管搬送空間および配管空間を確保した場合について説明したが、この例に限らず、例えば、高揚程ポンプ後方の坑内に資材搬送空間を確保し、この資材搬送空間を用いて資材を搬送すること、あるいは高揚程ポンプ後方の坑内に、二次覆工作業空間を確保し、この二次覆工作業空間を用いてトンネルの掘削と並行して二次覆工施工を行うことも可能である。これにより、大きな状態でセグメントピースを搬送したり、トンネル掘削完了と同時に二次覆工を完了させたりすることが可能となる。
【0059】
さらに、前記実施の形態においては、ガス配管の施工について説明したが、この例に限らず、水道管その他の配管についても同様に適用できるものである。
【0060】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る泥水式シールド工法を用いたトンネル内の配管施工法を示す概略断面図である。
【図2】本実施の形態におけるトンネル内の配管施工法に係る排泥水の輸送システムを示す断面図である。
【図3】(A)は高揚程ポンプ設置部分のトンネルの断面図であり、(B)は高揚程ポンプの側面図である。
【図4】高揚程ポンプの断面図である。
【図5】配管搬送空間および配管空間を示すトンネルの断面図である。
【図6】図5の搬送台車の底面図である。
【図7】自動溶接機を用いたガス配管の溶接状態を示す側面図である。
【図8】2台の高揚程ポンプの位相状態を示す図である。
【図9】シールド掘進とガス配管工事を同時施工した場合と、通常施工の場合との施工工期の比較図である。
【図10】矩形断面のシールド掘進機を用いて構築したトンネル内にガス配管を行う場合の断面図である。
【図11】本発明の高揚程ポンプの他の実施の形態を示す側面図である。
【符号の説明】
10 シールド掘進機
16 トンネル坑内
18 シールドチャンバー
20 送泥管
22 排泥管
32 立坑
34 運転パワーユニット台車
36 ポンプ台車
38 トランス台車
40 伸縮管台車
42,46 排泥ポンプ
44 高揚程ポンプ
48,50 圧力調整タンク
52 流速計
54 資材搬送空間
56 配管空間
58 ガス配管

Claims (2)

  1. シールド掘進機により地中に掘削形成されたトンネル内に管路を敷設する配管施工法であって、
    前記シールド掘進機に牽引される後方台車に載置した大容量の高揚程ポンプを排泥管に接続して、前記後方台車より後方のトンネル領域から中継ポンプを排除して、前記トンネル内に資材配送空間と配管空間とをそれぞれ別個に確保することにより、
    前記シールド掘進機の掘進作業または解体作業と、
    前記資材搬送空間を用いて配管資材を前記トンネル内の配管位置に搬入し、前記配管空間を用いて前記配管資材を配管・接続する作業と、
    を同時進行させることを特徴とするトンネル内における配管施工法。
  2. 請求項1おいて、
    前記配管資材を配管・接続する作業が終了したトンネル領域における前記配管空間を二次覆工作業用空間として用いることにより、前記シールド掘進機の掘進作業または解体作業と、前記配管資材を配管・接続する作業と、二次覆工作業とを同時並行することを特徴とするトンネル内における配管施工法。
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