JP3604208B2 - 泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法およびトンネル施工方法 - Google Patents

泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法およびトンネル施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法およびトンネル施工システムに関し、特にトンネル径が小さい場合に有効な泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法およびトンネル施工方法に関する。
【0002】
【背景技術】
周知のように、泥水式シールド工法では、シールド掘進機のカッターにより削り取られシールドチャンバー内に取り込まれた土砂が、送泥管を介して供給される泥水と攪拌され、排泥管を介し外部へ排出される。
【0003】
このような泥水式シールド工法では、前記泥水をシールドチャンバー、排泥管内において安定液として機能させることが必要とされる。このため送泥管からシールドチャンバー内に供給される泥水に、例えばベントナイト微粉末を主成分とする添加剤を混入して、シールドチャンバー内で切羽の安定を保つように機能させると共に、この安定液とカッターにより削り取られた土砂とを攪拌混合し、スラリー化された状態で排泥管を介しシールドチャンバー内の泥水を外部に排出するようになっている。
【0004】
また、排泥管においては、前述のスラリー化された土砂が排泥管内で沈殿しないように、排泥ポンプでシールドチャンバー内の泥水を取り出した後、トンネル内に所定間隔で配設した複数の中継ポンプにより中継し、泥水の流速を一定に保ちつつ、泥水を外部に排出するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の泥水式シールド工法では、次のような問題があった。
【0006】
まず、前記排泥管に配設される中継ポンプは、ポンプ圧力がそれ程大きくないため、通常、泥水を500m程度しか送ることができず、トンネルの距離が長くなると、中継ポンプの台数もそれだけ多く必要となり、設備費が増大するという問題があった。
【0007】
また、シールド工法においては、シールド掘進機による掘進に伴い、シールドセグメントをシールド掘進機まで搬送して組み立てなければならず、このような場合、例えばトンネル径が4m以下のように小径になると、トンネルの途中に中継ポンプがあると、中継ポンプが邪魔になって、シールドセグメントを大きくして搬送するのが困難となり、小さな状態で搬送しなければならず、それだけ、シールド掘進機内でのシールドセグメントの組み立てに時間がかかることとなるという問題があった。
【0008】
さらに、トンネル内にガス配管などの配管を施す場合、トンネル径と配管径の差が小さくなると、中継ポンプが邪魔になって、シールド掘進中に配管を施すことができず、シールド掘進完了後に中継ポンプ等を撤去した後に配管を施さなければならず、それだけ、施工期間が長期化するという問題があった。
【0009】
そしてさらに、トンネル内に中継ポンプがあると、シールド掘進と並行してトンネル内の二次覆工等の作業を行おうとしても、中継ポンプが邪魔になって二次覆工等の作業を並行させることができず、そのため、シールド掘進完了後に中継ポンプ等を撤去した後に二次覆工等の作業を行わなければならず、施工期間が長期化してしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、このような従来の課題に鑑みなされたもので、その目的は、排泥管の途中における中継ポンプを不要とし、トンネル内のシールド掘進領域後方に作業領域を確保し、トンネル径が小さい場合でも、シールドセグメントの搬送や、シールド掘進中の配管組み立て、あるいはシールド掘進中の二次覆工等の作業を可能にした泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法およびトンネル施工方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明に係る泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法にあっては、
送泥管を介してシールド掘進機のシールドチャンバーへ泥水を供給しつつ、排泥管を介して前記シールドチャンバー内の泥水を掘削土砂とともに排出してトンネルを掘削する泥水式シールド工法において、
前記排泥管の最も上流側に第1の排泥ポンプを配設し、
該第1の排泥ポンプの下流側に位置する後方台車上に第1の圧力調整タンクおよび大容量の高揚程ポンプを載置して前記排泥管に接続するとともに、
前記排泥管の立坑部分に第2の圧力調整タンクおよび第2の排泥ポンプを施設することにより、
前記大容量の高揚程ポンプより後方の坑内領域から中継ポンプを排除して排泥水を輸送することを特徴としている。
【0012】
本発明によれば、排泥管に配設した大容量の高揚程ポンプにてシールドチャンバー内の泥水を排出することにより、トンネルの距離が長い場合でも大容量の高揚程ポンプにて泥水を外部に排出することができ、中継ポンプを用いることなく泥水を排出することができるため、中継ポンプの分だけ設備を少なくして設備費を削減することができ、しかも高揚程ポンプから後方の排泥経路を簡素化することが可能となる。
【0013】
また、第1の発明の状態に加えて、大容量の高揚程ポンプをシールド掘進機側の排泥ポンプ下流位置に配設することにより、シールドチャンバー内の泥水を排泥ポンプにて取り出した後、この排泥ポンプから高揚程ポンプに泥水を一定して供給することが可能となる。
【0014】
さらに、高揚程ポンプをシールド掘進機付近に配設される各種設備設置用の後方台車上に載置し、この後方台車より後方の坑内には排泥管のみを配設して泥水を輸送することにより、後方台車より後方の坑内スペースを有効に活用することができ、後方台車の後方に作業領域を確保することが可能となる。
【0015】
そしてさらに、シールド掘進機側の排泥ポンプと高揚程ポンプとの間および立坑内の排泥ポンプ上流位置にそれぞれ圧力調整タンクを配設することにより、高揚程ポンプによる泥水の輸送区間における泥水の脈動を吸収し、脈動により生じる排泥ポンプのキャビテーション等の不具合をなくすことができる。
【0016】
請求項2記載の発明に係る泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法にあっては、
前記高揚程ポンプを複数並列に配設することを特徴としている。
【0017】
本発明によれば、請求項1の状態に加えて、高揚程ポンプを複数並列に配設することにより、より大容量の泥水を排出することが可能となる。
【0018】
請求項3記載の発明に係る泥水式シールド工法における排泥水の輸送方法にあっては、
前記第1の排泥ポンプ、第2の排泥ポンプ、あるいは高揚程ポンプの少なくともいずれかのポンプの下流位置の排泥管に流速計を配設し、該流速計の検出結果に基づいて、対応する前記いずれかのポンプの吐出圧を制御して前記流速計配設位置の排泥水の流速が一定となるようにしたことを特徴としている。
【0019】
本発明によれば、請求項1または2の状態に加えて、いずれかのポンプの下流位置の排泥管に流速計を配設し、そのポンプを一定流速になるように制御することにより、泥水中の土砂の沈澱を防止して、安定した排泥状態を得ることが可能となる。
【0020】
請求項4記載の発明に係るトンネル施工方法にあっては、
継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に資材搬送空間を確保し、この資材搬送空間を用いて資材を搬送することを特徴としている。
【0021】
本発明によれば、高揚程ポンプ後方の坑内に資材搬送空間を確保することにより、資材の搬送を容易にすることができ、しかも大型の資材、例えば大型のセグメントピースなどを容易に搬送することが可能となる。
【0022】
請求項5記載の発明に係るトンネル施工方法にあっては、
継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に配管搬送空間および配管空間を確保し、この配管搬送空間を用いて配管を搬送すると共に、配管空間を用いて搬送した配管をトンネルの掘削と同時進行させて接続することを特徴としている。
【0023】
本発明によれば、高揚程ポンプ後方の坑内に配管搬送空間および配管空間を確保することにより、トンネルの掘削と同時進行させて配管の接続を行うことが可能となり、したがって、トンネルの掘削完了と同時に配管の接続を完了させることができ、トンネルの掘削完了後に配管工事を行う場合に比し、大幅に施工期間を短縮することが可能となる。
【0024】
請求項6記載の発明に係るトンネル施工方法にあっては、
継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に二次覆工作業空間を確保し、この二次覆工作業空間を用いてトンネルの掘削と並行して二次覆工施工を行うことを特徴としている。
【0025】
本発明によれば、高揚程ポンプ後方の坑内に二次覆工作業空間を確保することにより、トンネルの掘削と並行して二次覆工施工を行うことができ、トンネルの掘削完了後に二次覆工策を行う場合に比し、大幅に施工期間を短縮させることができる。
【0026】
特に、請求項4〜6の発明に係るトンネル施工方法にあっては、トンネル径が4m以下の小径の場合に、高揚程ポンプ後方の坑内空間を有効に活用することができ、シールドセグメントの搬送やトンネル掘削中の配管接続、あるいは二次覆工等の作業を容易に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施の形態に係る泥水式シールド工法の概略を示す図である。
【0029】
この泥水シールド工法においては、シールド掘進機10の前部に隔壁12を設け、この隔壁12の切羽14側に、トンネル坑内16と隔絶された密閉空間をシールドチャンバー18として形成している。
【0030】
また、シールドチャンバー18には、送泥管20および排泥管22が接続され、地上に設けられた泥水処理ポンプ24から、図示せぬ送泥ポンプを用いて泥水を送泥管20を介してシールドチャンバー18に供給する。この泥水が、シールドチャンバー18内において安定液として機能するよう、泥水処理プラント24から送り出される泥水には、例えばベントナイト微粉末等を主成分とする添加剤が混入される。
【0031】
泥水処理プラント24では、シールドチャンバー18内から排泥管22を介して戻ってくる泥水から土砂分を取り除き、比重、粘性などを調整するなどの各処理を施した後、送泥管22に供給されるようになっている。
【0032】
また、切羽14の掘削は、図示せぬ駆動装置により回転駆動される回転式カッター26によって行われる。この回転式カッター26は、シールド掘進機10の先端に取り付けられ、このシールド掘進機10がシールドジャッキ28により切羽14の掘削に応じて前方に推進され、一定距離シールド掘進が進んだ状態でシールド掘進機10の後部でシールドセグメント30を組み立てていくことにより、トンネルを構築していくようになっている。
【0033】
さらに、シールド掘進機10は、地上より掘削形成したシールド発進用の立坑32より、後部に運転パワーユニット台車34、ポンプ台車36、トランス台車38、さらには伸縮管台車40などの後方台車を連結した状態で掘進していく状態となっている。なお、このシールド掘進機10から後方台車までの距離は、例えば150m〜180m程度であり、この後方台車までの間はシールド掘進用の作業領域として用いられるようになっている。
【0034】
そして、前記回転式カッター26によって削り取られた土砂は、シールドチャンバー18内に取り込まれ、取り込まれた土砂はシールドチャンバー18内において安定液として機能する泥水と攪拌され、スラリー化された泥水として排泥管22を介して地上の泥水処理プラント24に排出されるようになっている。
【0035】
排泥管22においては、シールドチャンバー18内でスラリー化された土砂が排泥管22内で沈澱しないように、十分な圧力でかつ一定の流速で泥水処理プラント24まで排出する必要がある。
【0036】
そこで、図2に示すように、排泥管22の途中でトンネル内の位置に送泥ポンプ42および大容量の高揚程ポンプ44を配設すると共に、立坑32内に排泥ポンプ46を配設し、これら排泥ポンプ42,46および高揚程ポンプ44にて泥水を泥水処理プラント24まで輸送するようにしている。シールド掘進機10側の排泥ポンプ42と高揚程ポンプ44との間には圧力調整タンク48が配設され、また立坑32内の排泥ポンプ46の上流側位置にも圧力調整タンク50が配設されるようになっている。また、トンネル内の排泥ポンプ42,圧力調整タンク48および高揚程ポンプ44は、図1に示すポンプ台車36上に載置されるようになっている。
【0037】
この高揚程ポンプ44は、図3AおよびBに示すように、ポンプ台車36上で、シールドセグメント30の縦断面左縦半分の範囲に収まるように配設され、他方の残り縦半分部分はセグメントピース等の資材をシールド掘進機10側に搬送するためのスペースとして残されるようになっている。また、この高揚程ポンプ44は、図4に示すように、真空のドラム90内に配したチューブ92をロータ94に取り付けられた2個のローラ96で圧縮することにより、泥水を吐出させる真空スクイーズ式ポンプが採用され、小型で大容量の搬送が可能なものとなっている。さらに、この高揚程ポンプ44は、図2に示すように、2個並列に配設され、より大容量の泥水の搬送が可能な状態とされている。
【0038】
また、2つの高揚程ポンプ44は、図8に示すように、各高揚程ポンプ44の吐出圧の位相A,Bを180度ずらすことにより、それぞれの高揚程ポンプ44の吐出圧の上限と下限を一致させて、吐出圧の脈動を抑え、吐出圧を一定にするようにしている。なお、この高揚程ポンプ44は、例えば圧力が18〜19kg/cm 程度のもので、泥水の管内沈澱限界速度と排泥管22の抵抗損失を考慮した状態で2400m程度の距離を搬送できる能力のものとされている。したがって、この高揚程ポンプ44から立坑32内の排泥ポンプ46までの距離が2400m以内であれば、中継ポンプを用いることなく、泥水を立坑32まで搬送することが可能である。
【0039】
また、排泥ポンプ42と高揚程ポンプ44との間および立坑32内の排泥ポンプ46の上流側位置に配した圧力調整タンク48,50によって、高揚程ポンプ44による搬送区間内の圧力差を吸収することにより排泥ポンプ42,46が圧力差によってキャビテーション等の不具合を起こすのを防止するようにしている。
【0040】
この圧力調整タンク48,50は、解放タンクまたは空気圧制御タンクを備え、排泥管22内の圧力が上昇した場合には解放タンクまたは空気圧制御タンクから空気圧を逃がすようにしている。また、空気圧制御タンクを用いる場合には、圧力が下降した場合に空気圧制御タンクの圧力を増加することにより、早期に圧力を上げるようになっており、特に圧力調整タンク48の場合には、シールドチャンバー18内の圧力変動に対しても作用させることも可能である。
【0041】
さらに、図2に示すように排泥管22には、排泥ポンプ42,高揚程ポンプ44,立坑32内の排泥ポンプ46のそれぞれの下流位置に泥水の流速を検出する流速計52を配設し、この流速計52の検出結果に基づいてそれぞれ対応する排泥ポンプ42,高揚程ポンプ44,立坑32内の排泥ポンプ46を制御し、泥水が管内沈澱限界速度以上の一定の流速を保ち得るようにしている。
【0042】
また、本実施例におけるトンネルは、ガス配管を行うためのもので、シールドセグメント30の直径が4m以下の比較的小さな断面のものとなっており、シールドセグメント30の内径とガス配管の外径との差が小さくなると、シールド掘進とガス配管の接続とを並行しようとする場合、シールドセグメント30内にガス配管の配管の搬送スペースと、ガス配管の接地スペースが必要となるため、シールドセグメント30内に中継ポンプを配設していると、ガス配管の設置スペースが中継ポンプにより取られてしまうため、ガス配管の接続ができなくなってしまう。
【0043】
そこで、前述の高揚程ポンプ44より後方の坑内領域から中継ポンプを排除して、高揚程ポンプ44の後方、具体的には、伸縮管台車40の後方に、図5に示すように、配管搬送空間54および配管空間56を確保し、この配管搬送空間54を用いてガス配管58を搬送すると共に、配管空間56を用いて搬送したガス配管58をトンネルの掘削と同時進行させて接続するようにしている。
【0044】
具体的には、図5に示すようにシールドセグメント30の縦断面右縦半分の空間を配管搬送空間54とし、その下部にレール架台60を設置し、このレール架台60上にレール62を敷設すると共に、このレール62上を搬送台車64にてガス配管58を所定位置まで搬送し得るようしている。この搬送台車64には、図5および図6に示すようにスライド管止め装置66および横移動装置68が備え付けられ、これらスライド管止め装置66および横移動装置68によりガス配管58を固定した状態で所定位置まで搬送し、所定位置でスライド管止め装置66を解除し、横移動装置68を配管空間56側へ移動させることにより、ガス配管58を搬送台車64上より配管空間56側へと移動させることができるようになっている。
【0045】
また、配管空間56は、図5に示すように、シールドセグメント30の縦断面左縦半分の空間に形成され、その下部には、搬送台車64の上面よりも若干低い高さで配管架台70を設置し、搬送台車64からのガス配管58を載置できるようになっている。なお、配管架台70の上面には、ストッパ72が設けられ、ガス配管58を所定の位置で位置決めできるようになっている。
【0046】
そして、配管架台70上に搬送設置したガス配管58を、図7に示すように既に接続の終了したガス配管58とインターナルクランプ74にて仮固定し、自動溶接機76の溶接ヘッド78をガス配管58の接続部外周を移動させてガス配管58同志を接続し、これら一連の作業をシールド掘進作業と同時に進行させていくことにより、シールド掘進からガス配管58の接続までの作業をシールド掘進完了時に完了させることが可能となる。
【0047】
なお、シールド掘進が完了した時点では、伸縮管台車40からシールド掘進機10までの間は、まだガス配管58の接続作業は完了していないが、伸縮管台車40から先のシールド掘進機10までのガス配管58の接続作業は、シールド掘進機10等の解体作業と並行させて行うことにより、施工の待ち時間をなくして、効率よく作業を行うことが可能である。
【0048】
次に、シールド掘進とガス配管工事を同時施工した場合の工期と通常施工の場合の工期とを、図9に示す。
【0049】
まず、この施工においては、3000mのトンネルを掘削し、そのトンネルの中に同様の長さのガス配管を施す場合を示している。
【0050】
まず、通常施工においては、発進準備、段取替え、解体に要する期間が25日、1日7.5mのシールド掘進として3000mを掘進するのに要する日数が520日、1日18mのガス配管の接続を3000m行う場合に要する日数が217日とすると、合計で762日かかることとなる。
【0051】
これに対し、シールド掘進とガス配管工事を同時に施工する場合には、発進準備、段取替え、解体に要する日数として25日、1日に7.5mのシールド掘進を3000m行う場合の日数は520日、このシールド掘進と並行して坑内整備工、ガス配管工事を行う場合において、シールド掘進後200mのガス配管工事が必要として、1日18mのガス配管接続工事を行うのに要する日数が15日となり、合計で560日でシールド掘進およびガス配管工事が完了することとなる。
【0052】
したがって、シールド掘進およびガス配管工事を同時施工する場合には、通常施工に比べて、施工期間が202日短縮できることとなる。これによって、大幅な施工期間の短縮と大幅なコストの削減が可能となるものである。
【0053】
図10には本発明の他の実施の形態を示す。
【0054】
この実施の形態では、矩形断面のシールド掘進機を用いてトンネルを掘削し、矩形断面のシールドセグメント82を構築する場合を示している。このような矩形断面のシールドセグメント82においても、シールドセグメント82の内径とその中に配設しようとするガス配管58の外径との差が小さい場合には、中継ポンプがあるとシールド掘進と同時にガス配管58の接続作業ができない。そのため、高揚程ポンプ後方の坑内から中継ポンプを排除し、中継ポンプ後方の坑内に図中右半分の空間に配管搬送空間54を形成し、左半分の空間に配管空間56を形成することにより、シールド掘進と同時にガス配管の接続作業を進行させることを可能とし、施工期間の短縮化を図っている。
【0055】
図11には、高揚程ポンプの他の実施の形態としてピストンポンプを示す。
【0056】
このピストンポンプ100は、ポンプ台車102上に設置されたもので、オイルタンク104内のオイルをモータ106にてシリンダ108内に供給し、シリンダ108内の図示せぬピストンを作動させることにより、泥水を吐出し得るようになっている。また、シリンダ108は並列に2本配設され、大容量の泥水の搬送が可能な状態となっている。
【0057】
大容量の高揚程ポンプとしては、前記スクイーズ式ポンプおよびピストンポンプの他、図示せぬが、プランジャ式、スネーク式その他の大容量の高揚程ポンプを使用することも可能である。
【0058】
他の構成および作用は、前記実施の形態と同様につき説明を省略する。
【0059】
本発明は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の実施の形態に変形することが可能である。
【0060】
例えば、前記実施の形態においては、立坑内に排泥ポンプを配設した場合について説明したが、大容量の高揚程ポンプによる搬送が可能であれば、前記排泥ポンプを用いることなく、泥水処理プラント間で高揚程ポンプにて泥水を搬送することも可能である。
【0061】
また、2つの排泥ポンプおよび高揚程ポンプのすべてのポンプに流速計を取り付けるようにしているが、この例に限らず、少なくともいずれかのポンプ1つに流速計を取り付けて流速を制御することも可能である。
【0062】
さらに、前記実施の形態においては、高揚程ポンプ後方の坑内に配管搬送空間および配管空間を確保した場合について説明したが、この例に限らず、例えば、高揚程ポンプ後方の坑内に資材搬送空間を確保し、この資材搬送空間を用いて資材を搬送すること、あるいは高揚程ポンプ後方の坑内に、二次覆工作業空間を確保し、この二次覆工作業空間を用いてトンネルの掘削と並行して二次覆工施工を行うことも可能である。これにより、大きな状態でセグメントピースを搬送したり、トンネル掘削完了と同時に二次覆工を完了させたりすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る泥水式シールド後方を示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る排泥水の輸送方法を示す断面図である。
【図3】(A)は高揚程ポンプ設置部分のトンネルの断面図であり、(B)は高揚程ポンプの側面図である。
【図4】高揚程ポンプの断面図である。
【図5】配管搬送空間および配管空間を示すトンネルの断面図である。
【図6】図5の搬送台車の底面図である。
【図7】自動溶接機を用いたガス配管の溶接状態を示す側面図である。
【図8】2台の高揚程ポンプの位相状態を示す図である。
【図9】シールド掘進とガス配管工事を同時施工した場合と、通常施工の場合との施工工期の比較図である。
【図10】矩形断面のシールド掘進機を用いて構築したトンネル内にガス配管を行う場合の断面図である。
【図11】本発明の高揚程ポンプの他の実施の形態を示す側面図である。
【符号の説明】
10 シールド掘進機
16 トンネル坑内
18 シールドチャンバー
20 送泥管
22 排泥管
32 立坑
34 運転パワーユニット台車
36 ポンプ台車
38 トランス台車
40 伸縮管台車
42,46 排泥ポンプ
44 高揚程ポンプ
48,50 圧力調整タンク
52 流速計
54 配管搬送空間
56 配管空間
58 ガス配管

Claims (6)

  1. 送泥管を介してシールド掘進機のシールドチャンバーへ泥水を供給しつつ、排泥管を介して前記シールドチャンバー内の泥水を掘削土砂とともに排出してトンネルを掘削する泥水式シールド工法において、
    前記排泥管の最も上流側に第1の排泥ポンプを配設し、
    該第1の排泥ポンプの下流側に位置する後方台車上に第1の圧力調整タンクおよび大容量の高揚程ポンプを載置して前記排泥管に接続するとともに、
    前記排泥管の立坑部分に第2の圧力調整タンクおよび第2の排泥ポンプを施設することにより、
    前記大容量の高揚程ポンプより後方の坑内領域から中継ポンプを排除して排泥水を輸送することを特徴とする排泥水の輸送方法。
  2. 請求項1において、
    前記高揚程ポンプを複数並列に配設することを特徴とする排泥水の輸送方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1の排泥ポンプ、第2の排泥ポンプ、あるいは高揚程ポンプの少なくともいずれかのポンプの下流位置の排泥管に流速計を配設し、該流速計の検出結果に基づいて、対応する前記いずれかのポンプの吐出圧を制御して前記流速計配設位置の排泥水の流速が一定となるようにしたことを特徴とする排泥水の輸送方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの方法を用いたンネル施工方法であって、
    継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に資材搬送空間を確保し、この資材搬送空間を用いて資材を搬送することを特徴とするトンネル施工方法
  5. 請求項1〜3のいずれかの方法を用いたンネル施工方法であって、
    継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に配管搬送空間および配管空間を確保し、この配管搬送空間を用いて配管を搬送すると共に、配管空間を用いて搬送した配管をトンネルの掘削と同時進行させて接続することを特徴とするトンネル施工方法
  6. 請求項1〜3のいずれかの方法を用いたンネル施工方法であって、
    継ポンプを排除した前記高揚程ポンプ後方の坑内領域に二次覆工作業空間を確保し、この二次覆工作業空間を用いてトンネルの掘削と並行して二次覆工施工を行うことを特徴とするトンネル施工方法
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