JP3603892B2 - 密閉式金属酸化物・水素蓄電池 - Google Patents

密閉式金属酸化物・水素蓄電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属酸化物を用いた高容量で軽量な正極ならびに高容量で低水素平衡圧の水素吸蔵合金の負極を用い、高温での充電特性と信頼性に優れた密閉式金属酸化物・水素蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
常温、常圧付近で可逆的に水素を吸収したり放出する水素吸蔵合金を用いた電極は、充放電が可能でありしかもエネルギー密度の点で古くから知られているカドミウム電極より優れていることから、アルカリ蓄電池用の新しい負極として注目されてきた。
【0003】
とくに、最近の約10年間は、電池業界の研究開発も極めて旺盛であり、研究開発の結果、高容量の二次電池として商品化され、各種のポータブル電子機器に本格的に使用されはじめた。
【0004】
これは主に円筒密閉形で代表される小型の密閉式電池であり、正極にニッケル酸化物を、負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素蓄電池である。
【0005】
そしてその構造は、ニッケル正極と水素吸蔵合金負極の両方の板状電極を樹脂製のセパレータを介して渦巻状に構成し、ついで金属製の円筒缶に挿入した後、安全弁を備えた蓋で封口した構造が一般的である。
【0006】
ニッケル正極は、ニッケル・カドミウム電池で一般に使用されているようなニッケルの焼結基板にニッケル塩溶液を含浸させた後、水酸化物に転化する焼結式電極や、水酸化ニッケルを主材料とする粉末をコバルトやコバルト酸化物等の少量の添加物と共にペースト状にして三次元のスポンジ状ニッケルからなる高多孔度の電極基体中に充填し、ついで乾燥したのち加圧成型を施した電極(以下SME式という。これらは米国特許第4、251、603号、同4、935、318号明細書、特開昭62−290019号公報に開示されている。)が用いられている。
【0007】
一方水素吸蔵合金負極は、LnNi系(Lnは原子番号57から71迄の希土類金属(La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu)またはそれらの混合物であるミッシュメタル(以下Mmで示す))の水素吸蔵合金の粉末を三次元のスポンジ状ニッケル多孔体からなる基体中に充填する電極(米国特許第4935318号明細書に開示されている。)や二次元の穴あき板に結着剤と共に塗着した電極、またはTiをベースにしたTiNi系合金(米国特許第4849205号明細書に開示されている。)の粉末を二次元の穴あき金属板に結着剤と共に塗着した電極や塗着後に焼結する操作を加える電極が知られている。他の水素吸蔵合金材料として、ZrをベースにしたZrNi系合金も高容量の点で有望な材料であるとの提案もある(米国特許第4946646号明細書に開示されている。)。
【0008】
これらの負極はそれぞれ前記したいずれかの正極と組み合わせ、セパレータを介して渦巻状に巻いて使用される。また、負極の容量は、正極のそれよりも大きくするのが一般である。
【0009】
セパレータ材料としては、ニッケル・カドミウム電池で一般に使用されているポリアミド系の樹脂繊維からなる不織布を使用するのが通常であるが、自己放電の低減に効果が著しいスルフォン化処理を施したポリオレフィン系の樹脂繊維からなる不織布の採用はすでに提案されている。(米国特許第4937119号明細書、特開昭64−57568号公報に開示されている。)
電解液は、ニッケル・カドミウム電池に使用されているものと同様な、苛性カリ水溶液が主に使用される。
【0010】
なお、この電池系では、使用する水素吸蔵合金の水素平衡圧以下に電池内の水素分圧が低下すると、水素吸蔵合金は水素ガスを放出するため、開放型で使用すると、ガスの逃散による電解液の減少をきたし、電池性能の劣化と自己放電の増大を引き起こす。
【0011】
従って、安全弁を備えた密閉式電池が構成される。この電池の安全弁の作動圧は、過充電時の酸素および水素ガスによる電池の内圧上昇や、酸素・水素ガスの反応に伴う温度上昇による水素吸蔵合金の水素ガス平衡圧の増大による電池の内圧上昇などを考慮して決められている。
【0012】
今までに提案されてきた電池は、主に小型で円筒形の密閉式電池であり、電槽や封口部の耐圧強度にすぐれている。したがって、1C(その電池を1時間率で充電する。)のような大電流で過充電を行っても密閉が維持できる高い安全弁の作動圧を採用することができ、開弁圧力は一般には、10〜30kg/cmに設定して用いられている。これは、小型の電池では放熱に優れることにもよっている。
【0013】
以上が、すでに実用化され始めた小型のニッケル・水素蓄電池の従来技術の概要である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、最近になって、家電製品から電気自動車など巾広く移動用電源にエネルギー密度が高く、信頼性も高い中、大容量の電池が強く要望され出した。
【0015】
そしてこの要望に対し、金属酸化物・水素蓄電池は、有望な電池系と考えられる。金属酸化物としては経済性を考えるとニッケル酸化物やマンガン酸化物が適切であり、このうちニッケル酸化物を用いたニッケル・水素蓄電池では若干試作を試みた報告はあるものの、中容量電池(以下容量が10Ahから100Ahと定義する。)および大容量電池(以下容量が100Ah以上と定義する。)に関しては、まだ具体的な電池構成の提案がほとんどないのが現状である。
【0016】
そこで、金属酸化物・水素蓄電池を代表する電池系としてニッケル・水素蓄電池を取り上げ、この電池における小型電池での特徴を踏まえて中・大容量電池化を図るには、多くの技術課題があり、これを以下に説明する。
【0017】
1.高エネルギー密度化と高信頼性について。
とくに、移動用の電源に用いる場合は、小型の電池の場合と異なり重量あたりのエネルギー密度(Wh/kg)を大きくすることが重視される。したがって、軽量かつ高容量密度の電極を組み合わせて使用することが重要である。しかし、中・大容量電池では、放熱性が劣ることによる温度上昇や使用中の高温雰囲気における温度上昇により、従来の正極をそのまま採用したのでは、充電受入れ性が低下して所望のエネルギー密度が得られない。また、信頼性の高い寿命電池にするには正負極材料の脱落を防止する電極構造の改善が、小型電池における以上に必要である。
【0018】
2.密閉電池の構造について。
小型電池と異なり、中・大容量密閉電池の場合は容量が大きいため円筒形状を採用するのは製法上困難である。このため、角型形状を採用するのがよいが、角型形状では一般に電槽の耐圧強度が著しく減少する。そこで、通常の電池の使用で最も電池内圧が上昇する充電末期においても、電池内圧は従来よりも低くすることが必要である。また、極柱などのシーリングに耐久性をもたせる構造を採用する必要がある。
【0019】
3.低自己放電について。
この電池系は、ニッケル・カドミウム電池と比べても自己放電が極めて大きいと言われている。移動用の電源などのように高温で使用されたり放置される機会が多い用途の場合、自己放電の大きい電池では容量の減少が著しく、実使用に支障を来たすことがある。従って自己放電を低くすることが必要である。
【0020】
4.安全性の確保について。
一般に、電池の中・大容量化に伴い正負極の短絡時に発熱したり電池内に発生する酸素や水素ガスによる爆発の危険性が増加する。従って短絡が起きにくくかつ短絡しても発火には至らない電池構造や、酸素や水素ガスに火種が触れない電池構造にし、安全性の高い電池を開発する必要がある。
【0021】
このように、水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素蓄電池を小型容量から中大型容量にわたって巾広く実用化するためには多くの解決すべき技術課題がある。
【0022】
本発明はこのような課題を解決することを目的とするもので、高温から低温までの広い温度範囲で高エネルギー密度(とくにWh/kg)と高信頼性を有し、強度面および内部ガスの発生についても安全性に優れ、自己放電が低い密閉式金属酸化物・水素蓄電池を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記する諸課題を解決するために、まず重量当たりのエネルギー密度(Wh/kg)を高める構成として、正極および負極とも高エネルギー密度かつ軽量化手段として、正極ならびに負極、ともにその活物質を三次元構造の電極基体に保持させた。
【0024】
また、電池の高温化を少なくするために、Co、Cd、Ca、Ag、Mn、Zn、Sr、V、Ba、Sb、Y、希土類金属からなる群のうちから選ばれた金属を固溶体として、または上記金属の酸化物を添加剤として、正極活物質に加えたものである。ここでの希土類金属とは、当業者周知のLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを指す。
【0025】
さらに、本発明は負極となる水素吸蔵合金の一例として使用されるMmNiα(4.5≦α≦5.5)ではMm中のLa量、Niと置換するMnやCo量を、またZrNiβ(1.9≦β≦2.4)ではZrやNiと置換するTiやV量を増加することとしたものである。
【0026】
アルカリ電解液については、本発明はNaOHやLiOHの量について、NaOHは3.5モル/リットルを上限とし、LiOHは1.5モル/リットルを上限として添加することとしたものである。
【0027】
さらに、本発明は正負極間に介在されるセパレータとしてポリオレフィン系樹脂例えばポリプロピレン系樹脂を使用し、とくにポリプロピレンのスルフォン化セパレータとしたものである。
【0028】
また、本発明は電池蓋または電槽などの外装体に安全弁を設けることとし、その安全弁の作動圧力は、内外圧力差を2ないし5kg/cmの範囲としたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明は前記する構成であり、まず正負極をそれぞれその活物質を三次元構造の電極基体に保持させたため、二次元構造の電極基体と異なり、それ自体軽量かつ高保持性をもち、活物質の高い充填密度と軽量化が図れる。例えば正極中の活物質である金属酸化物はニッケル酸化物、マンガン酸化物、これら両者の混合物および両者の固溶体からなる群のうちからの何れかを主材料とすることが好ましく、その際の金属酸化物粉末の充填密度は、ニッケル酸化物とマンガン酸化物とが一電子反応時に平均580mAh/cm以上が好ましい。また、電極中にCo、Cd、Ca、Ag、Mn、Zn、Sr、V、Ba、Sb、Y、希土類金属などのいずれかの固溶体、または上記金属の酸化物を添加剤として加えることにより、正極活物質の酸素ガス発生過電圧を高めて、充電末期における酸素発生を遅らすものである。従って充電末期における正極から発生する酸素ガスが電池内の水素ガスまたは負極の水素と反応して発熱量が急増して電池を高温化することを低減して、正極の充電受入れ性の低下による電池容量の減少を少なくすることができる。
【0030】
さらに負極となる水素吸蔵合金として使用されるMmNiα(4.5≦α≦5.5)ではMm中のLa量、Niと置換するMnやCo量を、またZrNiβ(1.9≦β≦2.4)ではZrやNiと置換するTiやV量を増加したことにより、水素平衡圧を低減し、電池内圧を高めることを低減することができ、電槽などの電池構成物の保護、安全性を高めることができる。
【0031】
つぎに、電解液は20℃での比重が1.15ないし1.35のKOH主体の水溶液を用いる。さらに、好ましくは、NaOHやLiOHの量として、NaOHは3.5モル/リットル、LiOHは1.5モル/リットルを上限として添加することにより、電池の利用率を向上し、かつ高率放電特性の低下をきたさないものである。
【0032】
また、セパレータについては親水処理されたポリオレフィン系のものを用いる。特にポリプロピレン系の不織布または織布である樹脂セパレータとしたことにより、電池容量を従来のポリアミド系セパレータに比較して長期間維持することができるものである。
【0033】
また、電池蓋または電槽に安全弁を設け、その安全弁の作動圧力を電池の内外圧力差が2ないし5kg/cmの範囲とすることにより、電槽の耐圧性により電槽を破壊するようなことがないものである。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0035】
(実施例1)
濃度0.6モル/リットルの硫酸ニッケル(NiSO)水溶液に、Niに対する金属量換算で0.5重量%になるように硫酸コバルトを添加した混合溶液と濃度0.65モル/リットルの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を準備する。前者の混合溶液を円筒形の容器にいれ充分攪拌しながら、中心部の下方から後者を、中心部の上方から前者を少しずつ加えpHを11.3の一定値にする。なお、液温度は35℃付近に保つ。Coを固溶するNi(OH)の粒子径を平均20μm程度まで成長させた後連続して取り出して、正極用の主活物質とする。これに平均粒子径5μmのコバルト(Co)粉末、純度99.5%以上の水酸化カルシウム(Ca(OH))粉末および純度99.5%以上のグラファイト粉末をそれぞれ前記のNi(OH)に対し5重量%、2重量%および3重量%加え、均一な混合粉末にする。この混合粉末と水とのペーストを、厚さ1.6mm、多孔度95%の電極基体となる発泡ニッケル基板に充填し、乾燥後、加圧成形して厚さ0.9mm、Ni(OH)の充填密度約600mAh/ccのニッケル正極板を得る。これを60×70mmに切断し、理論容量2.3Ahのニッケル正極とする。その概略断面図を図1に示した。図中の11は活物質と添加剤の混合物、12は発泡ニッケル、13は空間であり、2は正極を示す。この電極基体について以下に説明する。
【0036】
すなわち、正極に用いるニッケル酸化物は結着性および導電性の両方に乏しいため、二次元の芯材に塗着する構成法は採用しがたい。このため、正極としては活物質の保持性と電子伝導度に優れた三次元の金属基板を使用するのが適切である。この基板の中では、従来の焼結基板に替えて高多孔度で軽量のスポンジ状ニッケルまたはニッケル繊維のフェルトを基板に使用して電極の高容量密度化と軽量化を図ることが好ましい。たとえば、焼結基板(多孔度が77ないし80%である。)に替えてスポンジ状ニッケル(多孔度が93ないし95%である。)を用いた発泡メタル式ニッケル正極では、活物質の理論充填量と使用材料の軽減から前者より容量が約30%高く重量が約20%軽減できる。ところが、このような孔径の大きい三次元の網状基板に充填した活物質の利用率は低いので、コバルトやカドミウムを水酸化ニッケルの内部に固溶させたり、さらにコバルトやその酸化物の粉末を添加剤に、ニッケル、グラファイトなどの粉末を導電材として添加することが有効である。その場合のコバルト、ニッケル、グラファイトのうち一種以上の添加量は正極活物質に対して0.1〜10.0重量%であることが好ましい。
【0037】
負極としては、高容量で堅牢な水素吸蔵合金を上記と同様に軽い基板に充填した電極や、この場合は水素吸蔵合金が電子伝導度に優れることから、電極基体に結着剤などと共に塗着した塗着式電極が採用できる。ただし、後者の場合は結着剤量が多すぎると電極反応を阻害するので、できるだけ少量で結着性の優れた材料を選択する必要がある。また、電極基体は穴あき板もしくはエキスパンデッドメタルが好ましく、さらに穴あき板もしくはエキスパンデッドメタルはその大部分の表面がニッケルであることが好ましい。結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレンやポリスチロールの他に、電解液で膨潤するポリビニールアルコール、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースやポリスチロールなどを適量、場合によっては組み合わせて使用することが良い。これらの量は、水素吸蔵合金粉末に対して1ないし5重量%の範囲が好ましく5重量%を越えると電極反応が著しく低下した。
【0038】
次に、固溶体形成物について述べる。前記にCoの例を示したが、Coの代りにCd、Zn、Ca、Ag、Mn、Sr、V、Ba、Sb、Y、希土類金属の塩を単独もしくは混合して用いても良い。これらのうちでは、Cdが高温充電受入れ性においてCoより若干優れていたが、常温での活物質利用率に関しては逆に劣るためCo固溶体を代表例とした。
【0039】
また、導電剤としてグラファイト粉末を示したが、粒子径の小さいニッケル(Ni)粉末でも良い。しかし、重量当たりの高エネルギー密度をとくに目的にする場合は、若干軽量化が可能となるグラファイト粉末を実施例の代表例とした。粉末添加剤の代表例として、CoとCa(OH)(記号g)を示したが、Co、Cd、Mn、Ag、Zn、Sr、V、Ba、Sb、Y、希土類金属の酸化物でも高温充電受入れ性の改善に効果を有している。
【0040】
これらのうち、CoとCa(OH)の添加が最も優れた組合せの一つであった。比較として、Coが5重量%とCdOが3重量%およびCoが5重量%、Ca(OH)が1重量%とZnOが2重量%を添加した同様な構造の2例をそれぞれ(f)および(h)のニッケル正極とし、またグラファイト以外なにも添加しない同様な構成のニッケル正極(d)およびグラファイトにCoのみを加えたニッケル正極(e)を作製した。また、汎用ではあるが、充填密度約400mAh/ccの同サイズの焼結式ニッケル正極(n)も準備した。
【0041】
セリウムが48重量%、ランタンが28重量%を含むミッシュメタル(Mm)、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウムを所定の割合で混合し、高周波溶解炉にて溶解した約1500℃の溶湯を水冷中の銅容器(空間部の厚さは薄い)に一気に流しこんで得られる組成MmNi3.8Co0.5Mn0.4Al0.3の合金を一例として作製した。この合金のインゴットを機械的に粉砕した後、80℃、7.2モル/リットルのKOH水溶液中に30分間攪拌しながら浸漬し、ついで水洗し、乾燥して平均粒子径約20μmの粉末とした。この粉末と水とのペーストを、厚さ1.0mm、多孔度93%の発泡ニッケル基板に充填し、乾燥後、加圧成形して厚さ0.6mm、充填密度約1280mAh/ccの負極板を得る。これを60×70mmに切断し、理論容量3.2Ahの水素吸蔵合金負極とする。
【0042】
ここで示した合金例の他には、ZrMn0.60.1Ni1.3Ti0.2などの合金が水素吸蔵量が多く、平衡圧力も低いので高エネルギー密度合金として優れている。しかし、いずれの場合も溶湯を通常のアルミナ容器で冷却しただけでは、水素濃度が高いとき、つまり吸蔵量が大きくなったときの水素平衡圧力の上昇が著しく、この電池で好ましい1kg/cmを越える場合があった。これらの60℃におけるPCT曲線図を図2に示した。両合金とも、徐冷(a、b)の場合より急冷(a−1、b−1)による水素平衡圧力低減の効果は明らかであり、後者を用いた電池では充電末期における低い電池内圧が期待できる。以下に水素吸蔵合金について説明する。
【0043】
水素吸蔵合金はCaCu系やMgCu系のいずれの結晶系の合金でも、適切な充放電効率と耐酸化性(堅牢さ)を有していれば良い。さらに堅牢にするには、合金粉末にアルカリ処理を施して、予め溶出しやすい元素を表面から除去することにより表面層に多数の凹凸を設けたり表面層をNiの量を多くしたり、また、触媒性や耐電解液性の導電性を有する材料で被覆して合金母体の酸化を防ぐことも大切である。そして耐電解液性を有する導電性材料として炭素粉末が好ましい。
【0044】
なお、CaCu型結晶構造はABα系合金(4.5≦α≦5.5)であり、同構造式のAは、希土類金属か、それらの混合物であるミッシュメタルか、もしくはその一部がCa、Mg、V、TiおよびZrの群から選ばれた一種以上の金属で原子量0.1ないし0.3相当置換されたものであり、BはNiが主体でその一部にCo、Al、Mn、Cu、Fe、V、Cr、Siの群から選ばれた一種以上の金属で、合計した原子量が0.5ないし2.0相当含まれている。またMgCu系(C15型ラーベル結晶構造のABβ系)結晶合金(1.9≦β<2.4)は、その構造式中AはZrが主体であり、その一部がTi、V、希土類金属およびCaの群から選ばれた一種以上の金属で原子量0.1ないし0.4相当置換されたものであり、BはNiが主体であって、その一部にCo、Al、Mn、Cu、Fe、V、Crの群から選ばれた一種以上の金属で原子量0.3ないし1.2相当含まれたものである。そして上記において水素吸蔵合金の粉末に触媒性や導伝性を与える材料としては、微粉末状のNi、Cu、Co、Ag、Cr、Snおよび白金属金属の群から選ばれた金属が使用できるものであり、これらは水素吸蔵合金粉末とは金属同志の一部が溶融し合っていることが好ましい。
【0045】
このような電極同志を組み合わせることで、活物質の高い充填密度と軽量化が図れる。
【0046】
しかし、中・大容量電池でしかも多くの電極を重ねて使用する場合には放熱性が劣るので、とくに電極群が高温になりやすい。そのため、金属板を電極群中のセパレータ間に挿入し極柱を通して熱を外部に逃がす工夫も有効であった。この場合、挿入する金属板は少なくとも表面がニッケルで覆われた金属板が好ましく、さらにその金属板は穴あき板もしくはエキスパンデッドメタルであることが好ましい。しかし金属板を挿入しても充電末期における電極群の温度上昇が著しい。この理由は、充電末期に正極から発生する酸素ガスが電池内の水素ガスまたは負極の水素と反応して発熱量が急増することによる。この高温化の傾向は、ニッケル、カドミウム電池よりニッケル、水素(Ni・MH)蓄電池の方が大きい。この結果、ニッケル・水素蓄電池では正極の充電受入れ性が著しく低下して電池容量が減少する。当然、高温雰囲気下での充電時には、さらに顕著になる。そこで、正極活物質の酸素ガス発生過電圧を高めて、できるだけ充電が終了に近づくまで酸素発生を遅らすことが必要である。この改善には、前記固溶体形成物(Co、Cd)の他にCa、Ag、Mn、Zn、Sr、V、Ba、Sb、Y、希土類金属の固溶体が酸素ガス発生過電圧の向上に有効であった。高エネルギー密度を維持するには、少量の使用材料で効果的にすることが重要である。少量でも充電効率の向上に有効なCoは、0.05ないし3.0重量%で良く、また、Cd、上記のCaから希土類金属までの元素は5重量%以下加えることが適切である。同様な目的で、正極への粉末添加剤としては、前記添加剤(Co、Co酸化物)の他にCa、Sr、Ba、Sb、Y、Zn、希土類金属のそれぞれの酸化物が効果的なことを見出した。活物質の充填密度を大きく低下させないためには、それぞれの添加量は0.1ないし5重量%以下が適当である。固溶体、粉末添加剤を組み合わせると、さらに効果的である。表1に正極13枚(30Ah)負極14枚(45Ah)で構成された30Ahの密閉電池での雰囲気温度45℃および60℃における利用率を示した。
【0047】
【表1】
Figure 0003603892
【0048】
正極活物質へのいずれの固溶体形成物も粉末添加剤も添加量は3重量%とし、導電材としてグラファイトを3重量%加えた。充電は、3Aで12時間、放電は9Aで終止電圧を1.0Vとした各々5セルの結果である。いずれの固溶体も粉末添加剤も高温での利用率を高める効果が認められた。
【0049】
また、充電末期の高温の問題は、水素吸蔵合金にも及ぶ。すなわち、高温になるにつれて水素平衡圧力が上昇して電池内圧を高めることである。中・大容量電池においては、常識的な厚さの樹脂電槽や金属電槽を使用するかぎり耐圧強度は大きくない。1.5ないし3mm厚の樹脂電槽の場合、補強しても外部との圧力差が5kg/cm以上になると変形が著しく、場合によっては破壊に至った。従って、電池内圧(外部との圧力差)は最大5kg/cm以下の好ましくは2kg/cm程度に留める必要がある。すなわち、温度上昇による水素平衡圧力の上昇と充電末期以降の発生ガスに起因する電池内圧の上昇はそれぞれ1kg/cmの増加(合計2kg/cm)に留めるのが適切である。
【0050】
水素平衡圧の低減には、合金の組成を改良する方法と製法を工夫する方法が考えられる。前者に関しては、MmNiα(4.5≦α≦5.5)ではMm中のLa量、Niと置換するMnやCo量を増加させること、ZrNiβ(1.9≦β≦2.4)ではZrやNiと置換するTiやV量の増加が有効である。MmNiαの例を表2に示す。
【0051】
【表2】
Figure 0003603892
【0052】
MmNiαにおけるMm中のLa量は合金の耐酸化性の低下を考慮すると55重量%以下が、Niと置換する元素の合計はエネルギー密度の低下を考慮すると合計置換原子量2.0以下が好ましい。一方のZrNiβにおけるTi量は、結晶性の低下を考慮して原子量0.4以下に、V量は同様の理由で0.4以下で他の置換元素との合計では1.2以下が適量である。
【0053】
製法の改良は水素平衡圧力の低減に極めて有効であった。いずれの合金においても組成の均一化を図ると、図2のa−1とb−1に示すようにPCT曲線のプラトー領域が平坦になり、充電末期の水素を吸収した状態の平衡圧力がとくに低い。この組成の均一化には、合金の溶湯を冷却性に優れた容器に一気に流しこんで急冷するような方法が適切であった。
【0054】
また、表面付近がポリエチレンで被覆されたポリプロピレン製の繊維を熱溶着し一体化した、目付重量が75g/m、厚さ約0.15mmの不織布を準備する。これを100℃、95%の濃度酸中に5分間浸漬してスルフォン化した後、順次低濃度の硫酸に浸漬し最後に水洗し、ついで乾燥したセパレータで、前記の正極、負極をそれぞれ熱溶着により袋状に包む。電極リードを配した上方は一部のみ溶着するに留めた。これを図1に図示する。図中の3は電極リード、4はセパレータ、4−1はその溶着部を示す。ここでセパレータについて以下に示す。
【0055】
すなわち、自己放電の低減には、中・大容量の電池においても、ポリアミド系に替えてポリオレフィン系中のポリプロピレン系のセパレータを使用することが効果的である。このセパレータをスルフォン化して使用した前記と同様な構成の容量30Ahの電池を、完全充電した後45℃で保存したときの容量変化を図6中のgに示す。比較として、従来のポリアミド系の6ナイロンを用いた電池の場合をg−1に示す。後者は2週間で容量を無くしたのに対し、前者は4週間後にも55%の容量を維持した。そして図7に示すように従来のセパレータを使用したものは充放電サイクルが少ないことが判る。
【0056】
しかし、電極サイズが増大するにつれ充放電中に活物質等の脱落が生じやすく、長期の苛酷な使用に耐えられないと共に微小短絡による自己放電の増加の原因となる。このため、正極および負極をセパレータにより袋状に包むことが最も確実である。図1(D)、(E)に袋状に包んだ電極の概略図を示す。ここでは、上部の一部に未シール部を残したが、電解液の注液時におけるガス抜きに有効なためである。また、繊維に方向性がある場合は、それを上下方向にすることがさらにこの目的に好ましい。
【0057】
セパレータに包まれた正極13枚と負極14枚を交互に組み合わせて容量30Ahの密閉形ニッケル・水素蓄電池の発電要素を構成し、金属性補助板を介してそれぞれのリードを極柱と溶接した極板群を、約2mmの肉圧のポリプロピレン製電槽に挿入する。所定の蓋体を電槽と溶着した後、5モル/リットルのKOHと2モル/リットルのNaOH水溶液に1モルのLiOHを溶解した電解液を60cc注液し、ついで安全弁体を差し込んで注液口を塞ぎ、密閉形ニッケル・水素蓄電池を作製した。ここで電解液について以下に述べる。
【0058】
すなわち、電解液は、高温時の正極の充電効率と電池内圧に関係する。適量のNaOHやLiOHの添加が前者に極めて有効である。図3に、KOHとNaOHのモル数を一定(7モル/リットル)にしたときの、45℃雰囲気下での前記と同様の容量30Ahの電池の利用率の一例を示した。NaOH量の増加につれて利用率が向上するが、多すぎると高率放電特性の低下をきたすので3.5モル/リットル以下が適切である。LiOHの添加は上記の混合組成においても一様に効果的であり、1.5モル/リットル以下が適切であった。電解液量は充電末期以降に発生する酸素と水素ガスの消去能に関係し、前記の30Ah電池では正極容量1Ah当たり2.8cc以下がガスの消去、つまり内圧低減に有効であった。しかし、1.3cc以下では電極反応に支障をきたすので、1.3ないし2.8ccが適量である。
【0059】
図中の1、2は負極と正極、3は電極リード、5は電解液、6は極柱、7は空間、9は電槽、10は安全弁体をしめす。なお、8はセパレータを複数枚重ねた多孔体で電極間のスパークが空間7の酸素、水素ガスに引火するのを防ぐ目的である。ここでは8にセパレータを用いたが、スポンジ状合成樹脂、合成樹脂製織布または合成樹脂製不織布であることが好ましい。また、極柱6と電槽9との間のシールは、石油ピッチを両者に塗布した後電槽の上下両側からOリングで押圧し、そのOリングは平ワッシャー状の樹脂で固定した。上記Oリングはエチレン・プロピレン共重合体、ネオプレン、フッソ樹脂のいずれかからなることが好ましい。
【0060】
安全弁体10の作動圧力は、スプリングの位置を調整して2.0ないし2.5kg/cm2 とした。その安全弁体の概略断面図を図1(F)に示す。10aはポリプロピレン製の枠本体、14はステンレス製のスプリング、15はエチレン・プロピレン共重合体製のゴム栓、15−1はスプリングとの固定部、16はスプリングの位置を自由に変えることができるポリプロピレン製のボルト、17は通気孔である。ここで安全弁について以下に述べる。
【0061】
すなわち、これまでは、広い温度範囲でも高エネルギー密度を有し、長寿命かつ低自己放電で、完全充電まで低い電池内圧を保つ中・大容量電池の発電要素構造を記載してきた。しかし、実用電池として評価に供するには信頼性の高い安全弁や安全性を考慮した電池構成の採用が必要である。
【0062】
安全弁はその作動圧力が温度変化に影響されないためには、金属性のスプリングを用いてゴムの押圧を調整する構造が適切であった。作動圧力は、電槽の耐圧性を考慮して圧力差2ないし5kg/cmの範囲が好ましい。
【0063】
前記の(d)、(f)、(g)、(h)、(n)をそれぞれの正極に使用した30Ahの電池(ただし、nの焼結式の場合は充填密度が小さいので22Ah)5セルづつを試作し、20℃の雰囲気で充放電したときのエネルギー密度とサイクルの関係を図4に示す。ここで図中の曲線は、エネルギー密度の上下1セルを除いた3セルの平均値を示す。充電は0.2Cで6時間、放電は0.5Cで1.0Vまでとした。この結果、(f)は71Wh/kg、(g)、(h)は72Wh/kgのエネルギー密度を1000サイクルまで維持した。これに対し(d)は、エネルギー密度が65Wh/kgと低く、500サイクル以後はその低下が著しかった。(n)は、エネルギー密度は52ないし53Wh/kgと低いがサイクルによる容量低下はほとんど無かった。(d)、(f)、(g)、(h)のエネルギー密度の違いは、正極の酸素発生過電圧に起因した充電受入れ性によると考えられる。これは、(d)が充電電圧が早く立ち上がるが、立ち上がった電圧が低いこと、およびこれに応じて電池温度が早く上昇することから裏づけられる。また、(d)の容量劣化は、過充電量が増加することによる高温のため安全弁が作動したことに起因すると考えられる。(n)のエネルギー密度が低いのは正極の充填密度の違いにより、容量低下が少ないのは、正極に対する負極の容量が大きすぎるために温度が上昇しても水素平衡圧の上昇が小さいことによると考えられる。図5には、雰囲気温度45℃における同様な試験結果を示す。ただし、充電電気量は、初期容量の120%に留めるように充電時間をそれぞれ調節した。この結果から明らかなように、20℃での傾向が、さらに大きくなっていることがわかる。これらの結果から、本発明の正極を用いたニッケル・水素蓄電池は、エネルギー密度が広い雰囲気温度範囲で大きく、サイクル寿命も1000サイクル以上を示した。
【0064】
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた正極板と負極板をそれぞれ長さ14.4mm、幅10mmに切断し、ニッケル極13枚と水素吸蔵合金負極14枚を組み合わせて100Ahのニッケル・水素蓄電池を作製した。その他の構成材料と構造は実施例1と同様にした。ただし、電解液量は210cc/セルとした。この電池5セルにおける実施例1と同様な充放電試験の結果、20℃のエネルギー密度は78Wh/kg、45℃でのそれは60Wh/kgを示し、サイクルによる劣化も少なくとも500サイクルまではほとんど認められなかった。100Ahの大容量電池においても、本発明の電池は優れた特性と信頼性を示すことがわかった。
【0065】
(実施例3)
実施例1と同様な要領で、硫酸ニッケルと硫酸コバルトの混合水溶液と濃度0.6モル/リットルの硫酸マンガンを等量づつ加えNaOHによりpH11.5に調整しながら、ニッケルとマンガンの原子量比がほぼ1:1の共晶酸化物粉末を準備する。粒子径は、同様に平均20μmになるように液中での滞留時間を調整した。この粉末を用いて実施例1と同様な方法で30Ahの電池を3セル試作し、同様に充放電を行った。その結果、電圧は約50mV低下したが、3セルとも500サイクル経過してもわずかな容量減少で留まった。実施例1のニッケル・水素蓄電池に対しては、特に特性上優ることはないが、材料の安価はMnが使用できることに大きな意味があると考えられる。
【0066】
なお、Mnの比率をさらに高めることも可能であるが、その際はpH値も上げて酸化物を析出させることが大切である。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、広い温度幅で高エネルギー密度を有し、自己放電の小さい、高信頼性の密閉形ニッケル・水素蓄電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の一実施例における正極の概略断面図
(B)同単電池の内部正面図
(C)同側断面図
(D)同電極をセパレータにより袋状に包んだ正面図
(E)同側断面図
(F)同安全弁体の拡大断面図
【図2】本発明の実施例1における負極用の、低い水素平衡圧力を有する水素吸蔵合金のPCT曲線を示す図
【図3】同電池の45℃における利用率と電解液中のNaOH量の関係を示す図
【図4】同電池の20℃におけるエネルギー密度と充放電サイクルの関係を示す図
【図5】同電池の45℃におけるエネルギー密度と充放電サイクルの関係を示す図
【図6】同電池のセパレータ種類と自己放電の関係を示す図
【図7】同電池のセパレータの構成法と充放電サイクル寿命の関係を示す図
【符号の説明】
1 負極
2 正極
3 電極リード
4 セパレータ
10 安全弁体

Claims (2)

  1. 金属酸化物を有する正極、水素吸蔵合金を有する負極、セパレータ、アルカリ電解液、および安全弁を備えた蓋部と電槽を有する密閉式金属酸化物・水素蓄電池であり、前記正極は希土類酸化物を含み、金属酸化物の結晶中にはCoが金属酸化物に対して0.05〜3.0重量%固溶され、水素吸蔵合金には、主にCaCu型結晶構造のABα系合金(4.5≦α≦5.5)であり、前記構造式Aはミッシュメタルであり、Bは、Niが主体でその一部にCo、Al、Mn、Cu、Fe、V、Cr、Siの群から選ばれた一種以上の金属を含むものであり、前記ミッシュメタル中のLa量が40〜55重量%である密閉式金属酸化物・水素蓄電池。
  2. 金属酸化物を有する正極、水素吸蔵合金を有する負極、セパレータ、アルカリ電解液、および安全弁を備えた蓋部と電槽を有し、前記蓋部および電槽が合成樹脂製であり、両者は熱溶着または接着剤により一体化されている請求項1に記載の密閉式金属酸化物・水素蓄電池。
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